JP3984699B2 - シート搬送装置、画像読み取り装置及び画像形成装置 - Google Patents

シート搬送装置、画像読み取り装置及び画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、プリンタ、ファクシミリ、複写機等の画像形成装置のシートを送るシート搬送装置、画像を読み取る画像読み取り装置及びこの画像読み取り装置を備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、シート搬送装置の1例として、ファクシミリやマルチファンクションプリンタ、あるいはスキャナー等に使用される画像読み取り装置がある。
【0003】
この画像読み取り装置は、図8に示すように、読み取りセンサ14、搬送ローラ対12、13、排紙ローラ対16、17、給紙・分離部5、原稿積載台4及び搬送ガイド19を備えている。
【0004】
原稿積載台4にセットされたシートである原稿Pは、給紙・分離部5によって下側から1枚ずつ引き出され、搬送ガイド19に案内されながら搬送ローラ対12,13に送り込まれる。さらに、原稿は、搬送ローラ対12,13から読み取りセンサ14と白色の原稿押え板15との間を通り、排紙ローラ対16,17に送られて排出される。原稿上の画像は、読み取りセンサ14と白色の原稿押え板15との間を通過するときに読み取りセンサ14によって読み取られ、不図示の経路を通ってパーソナルコンピュータや電話回線に等に送られる。
【0005】
給紙・分離部5から読み取りセンサ14までの間に設けられた搬送ガイド19には、搬送ガイド19に搬送中の原稿が接触、摺動するため、摺動抵抗の少ない摺動性の良いMO材(モリブデン材)が使用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の画像読み取り装置は、搬送ガイド19にMO材が使用されているため、原稿が搬送ガイド19に擦れることによって、搬送ガイド19に静電気が発生し、帯電するという問題があった。
【0007】
しかも、原稿が搬送ガイド19を上を次々に通過するため、搬送ガイド19上の静電気の電位は、高くなっていき、ついには、約10KVに達することがあった。
【0008】
このように、搬送ガイド19に静電気が帯電すると、次の問題が生じる。
【0009】
(1) 静電気によって、原稿Pが搬送ガイド19に貼り着き、給紙不良、搬送不良になるとともに、ジャムの原因になる。
【0010】
(2) 静電気により積載中の原稿同士が貼り着き合って、複数枚重なり合って、送られるという、重送の原因になる。
【0011】
(3) 帯電した搬送ガイド19や原稿Pにより、読み取りセンサ14の誤動作の原因となる。
【0012】
上記の問題に対処する方法として、搬送ガイド19を金属製にして接地するという方法が考えられるが、この方法であると、次の問題が生じる。
【0013】
読み取りセンサ14は、静電気の影響を受けやすいため、静電気を帯びているユーザが触れる恐れがある給紙・分離部と読み取りセンサ14との間を、ある一定の距離以上空けてある。しかし、搬送ガイド19が金属製であると静電気が搬送ガイド19を経由して読み取りセンサ14に到達し、読み取りセンサ14が誤動作をし、搬送ガイドを金属製にして接地しても、充分な放電効果が得られない。しかも、ユーザの帯電圧は、搬送ガイド19の帯電圧より高いことから、読み取りセンサ14の保護という点に関しては、搬送ガイドを金属にして接地するという方法では解決にならない。
【0014】
また、上記(1)乃至(3)の問題に対し、搬送ローラ対12,13に導電性材を使用して、接地するという方法も考えられる。
【0015】
しかし、このような解決方法をとっても、確実に原稿の静電気をグランドに逃がすためには、搬送ローラ対12,13の長さを原稿幅とほぼ同じ長さにしなければならない。仮に、搬送ローラ対12,13の長さを原稿幅とほぼ同じ長さにすると、搬送ローラ対12,13がコスト高になるという別の問題が生じる。さらに、搬送ローラ対12,13と原稿Pは、互いに線接触するため、充分な放電効果が得られず、搬送ガイド19に徐々に静電気が帯電していくという問題が生じる。
【0016】
また、上記(1)乃至(3)の問題に対し、搬送ガイド19上に不図示のリブを突設し、原稿と搬送ガイド19との接触面積を減らし、接触抵抗を低減することによって静電気の帯電を少なくする方法も考えられる。
【0017】
しかし、この場合、原稿がリブに摺動し、静電気が多少なりとも発生するので、上記(1)乃至(3)の問題に完全に対処することができない。
【0018】
また、原稿をリブだけに接触させるためには、リブの高さを、例えば、約5mm以上にしなければならないため、画像読み取り装置が大型化するという問題が生じる。
【0019】
さらに、上記問題点を有する画像読み取り装置を備えた画像形成装置は、すじの入った画像や、乱れた画像を形成するという問題を有している。
【0020】
[目的]
本発明は、搬送ガイドに静電気が帯電しないようにして、シート及び原稿を円滑に送ることができるようにしたシート搬送装置及び画像読み取り装置、品質のよい画像を形成する画像形成装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、次のシート搬送装置によって解決される。
【0022】
シートを搬送するシート搬送手段と、前記シートを案内するシート案内手段と、を有し、前記シート案内手段に静電気帯電防止材としての紙を備えている。
【0023】
また、前記静電気帯電防止材を、前記シート案内手段の前記シートが接触する部分に備えた。
【0024】
また、前記シート案内手段の前記シートが接触する面に、前記シートの搬送方向に延びる凸条形成され、前記凸条に前記静電気帯電防止材が備えられている。
【0025】
上記課題は、次の画像読み取り装置によって解決される。
【0026】
上記いずれか1つのシート搬送装置前記シート搬送装置によって搬送されてきた原稿を読み取る画像読み取り部と、を備え、前記シート搬送手段が前記原稿を搬送する原稿搬送手段であり、前記シート案内手段が前記原稿を案内する原稿案内手段である。
【0027】
上記課題は、次の画像形成装置によって解決される。
【0028】
上記画像読み取り装置前記画像読み取り装置で読み取られた画像情報に基づいてシートに画像を形成する画像形成部と、を備えた。
【0029】
[作用]
シート搬送手段において、シート案内手段に、静電気帯電防止材として、を使用したり、を貼り着けたりしてあるので、シート案内手段とこのシート案内手段に案内されて搬送されるシートとの間に生じる静電気が、速やかに空中などに放電され、静電気によってシート案内手段にシートが貼り着くようなことがない。
【0030】
また、画像読み取り装置においては、原稿案内手段に、静電気帯電防止材として、原稿と同じを使用したり、原稿と同じを貼り着けたりしてあるので、シート案内手段とこのシート案内手段に案内されて搬送されるシートとの間に生じる静電気が、速やかに空中などに放電され、静電気によってシート案内手段にシートが貼り着くようなことがない。
【0031】
しかも、画像読み取り装置は、誤動作する程の静電気が原稿に帯電していないことによって、画像読み取り部が原稿を正確に読み取れる。
【0032】
シート案内手段、原稿案内手段に凸条を形成し、その上に静電気帯電防止材を備えると、シート案内手段とシートとの接触面積、原稿案内手段と原稿との接触面積が少なくなり、静電気の発生が少なくなる。
【0033】
画像形成装置は、画像読み取り装置で読み取られた画像情報に基づいてシートに画像を形成する
【0034】
【発明の実施の形態】
本発明のシート搬送装置を備えた画像読み取り装置の実施の形態を図1乃至図7に基づいて説明する。
【0035】
先ず、画像読み取り装置を備えたマルチファンクションプリンタを、画像形成装置の1例として図1に取りあげて説明する。
【0036】
マルチファンクションプリンタMを説明する。
【0037】
マルチファンクションプリンタMは、プリン用紙Sに画像を記録形成する画像形成部1(プリンタ部、ファクシミリ送信部)、画像を読み取る画像読み取り2、ファックス操作やコピー操作等を行なう操作パネル部3等により構成されている。
【0038】
画像形成部1の構成を説明する。
【0039】
給送トレイ101には、複数枚のプリント用紙Sが積載できるようになっている。給送ユニット102は、給送ローラ103等によって給送トレイ101上のプリント用紙Sを1枚ずつ分離給送するユニットである。プロセスカートリッジ104は、感光ドラム105と、これに作用するプロセス手段(帯電手段、現像手段、クリーニング手段)を一体に備え、プリンタ本体に対して着脱可能になっている。
【0040】
転写ローラ106は、これと対向する感光ドラム105との間を通過するプリント用紙Sに対して、該感光ドラム105上に形成されたトナー像を転写するようになっている。定着ユニット107は、トナー像が転写されたプリント用紙Sに対して、該トナー像を半永久的に定着するようになっている。レーザースキャナユニット108は、画像読み取り部2で読み取られた画像情報、或は、接続されている不図示のコンピュータや他のマルチファンクションプリンタから送られてきた画像情報であるレーザー光を感光ドラム105に照射して潜像を形成するようになっている。用紙排出部109は、互いに対向する排出ローラ110と排出ころ111とを有し、排出手段を構成している。排出紙積載台112は、排出ローラ110と排出ころ111によって排出されたプリント用紙Sを受け止める台である。
【0041】
画像形成部1の動作を説明する。
【0042】
給送トレイ101に積載されたプリント用紙Sは、画像形成部1がプリント命令を受けると、給送ローラ103によって、1枚ずつ分離給送され、プロセスカートリッジ104内の感光ドラム105と転写ローラ106との間(ニップ)に送られる。なお、プリント命令は、例えば、不図示のパソコン等から画像情報が送られてきたり、ファクシミリとして電話回線を通じて画像情報を受けたりしたとき等に発生する。このプリント命令とともにレーザースキャナユニット108から画像情報をピットイメージにしたもの(レーザー光)が感光ドラム105上に照射され、そのビットイメージに従って感光ドラム105上にトナー画像が形成される。
【0043】
感光ドラム105上に形成されたトナー画像は、感光ドラム105と転写ローラ106とのニップでプリント用紙Sに転写される。そして、トナー画像が転写されたプリント用紙Sは、定着ユニット107に送られ、定着ユニット107にて加熱加圧される。これによって、プリント用紙Sにトナー画像が半永久的に定着される。
【0044】
画像が定着されたプリント用紙Sは、用紙反転ガイド113を介して用紙排出部109に送られる。プリント用紙Sは、排出ローラ110及び排出ころ111によって挟持、搬送され排出紙積載台112に排出される。
【0045】
次に、画像読み取り部2を説明する。
【0046】
画像読み取り部には、第1、第2の参考例と、第1、第2の実施形態とがある。
【0047】
[第1の参考例
図2に基づいて構成を説明する。
【0048】
図2は、マルチファンクションプリンタの画像読み取り部2の拡大図である。図2において、原稿積載台34は、複数枚の原稿Pが積載可能となっている。
【0049】
給紙・分離部35は、高摩擦係数の弾性部材からなる給紙ローラ36、複数枚の原稿Pを1枚ずつ捌く例えば弾性部材からなる分離摩擦片37、分離摩擦片保持部材38、分離摩擦片保持部材38を給紙ローラ36の方向に付勢する分離摩擦片付勢手段39、原稿Pを給紙ローラ36と分離摩擦片37とからなるニップ部まで搬送するアーム部材40、及び、アーム部材40を給紙ローラ36の方向に付勢するアーム部材付勢手段41から構成されている。
【0050】
搬送ローラ42は、搬送ころ43と対向しニップを形成している。読み取りセンサ44はたとえばコンタクトセンサやCCDセンサなどで、おおよその形状が長辺と短辺2つをもつ直方体である。ここで長辺は図2の紙面の裏方向に向いた奥行きに相当しており、紙幅より少し長い。読み取りセンサ44の対向位置に白色の原稿押え板45が配設されている。排紙ローラ46は、排紙ころ47と対向してニップを形成している。搬送ころ43及び排紙ころ47は、ころ付勢手段48によって、対向する搬送ローラ42と排紙ローラ46の方向に付勢されている。
【0051】
搬送ガイド49は略板状で、小型化のためリブ等を突設していないが、仮に突設したとしても、突設高さが約0.5〜2mm程度である。搬送ガイド49は、給紙・分離部35を通過した原稿Pの先端を搬送ローラ対42,43のニップに導入し、かつ、搬送ローラ対42,43を通過した原稿Pの先端を読み取りセンサ44と白色の原稿押え板45とのニップに導入する役割がある。搬送ガイド49には、帯電防止用のモールド材(静電気帯電防止材)が使用されている。
【0052】
図3、図4に基づいて動作を説明する。
【0053】
原稿積載台34に積載された複数枚の原稿Pは、アーム部材40と給紙ローラ36とによって狭持搬送され、先端が下側が出っ張ったくさび状に形成された束となって、給紙ローラ36と分離摩擦片37とによって形成される給紙・分離部35のニップまで送られる。複数枚の原稿Pのうち、最下部の原稿P1以外は摩擦分離片37によってくい止められる。この結果、最下部の原稿P1のみが分離摩擦片37によって捌かれ、給紙ローラ36の搬送力によって、下流側に送られる。
【0054】
図3に示すように、最下部の原稿P1は、摩擦分離片37によってへの字状に曲げられ、搬送ガイド49に先端を擦りながら搬送ローラ対42,43のニップに進入していく。
【0055】
図4に示すように、原稿P1は、搬送ローラ対42,43に狭持、搬送され、再び、搬送ガイド49に先端を擦りながら次は読み取りセンサ44と白色の原稿押え板15の間によって形成されるニップに進入する。原稿P1はそれ自体の紙の腰によって白色の原稿押え板45を押しのけながら、次には排紙ローラ対46,47に進入していく。原稿上の画像は、読み取りセンサ44と白色の原稿押え板45との間を通過するときに読み取りセンサ44によって読み込まれ、読み込ませた画像情報の信号は不図示の経路を通ってパーナルコンピュータや電話回線に等に送られる。
【0056】
排紙ローラ対46,47に狭持、搬送された原稿P1は、後端を排紙ローラ対46,47によってけり出され、排出される。一方、最下部の原稿P1の後端が給紙ローラ36と分離摩擦片37によるニップを抜けると、次の原稿P2は直接給紙ローラ36によって搬送されるので、分離摩擦片37ではくい止めきれず、捌かれて給紙されていく。
【0057】
このようにして、複数枚の原稿Pが次々に読み取りセンサ44上を通過し、連続的に画像をパーソナルコンピュータや電話回線に等に送ることができる。
【0058】
第1の参考例の画像読み取り部2では前述のように搬送ガイド49に帯電防止用のモールド材を使用している。帯電防止用のモールド材は、例えば、親水性ポリマーをABS(アクリルニトリル・ブタジエン・スチレン三元共重合体)やPC(ポリカーボネード)+ABSなどの樹脂にアロイ化させたもの、アニオン系・カチオン系などの界面活性剤を前述の樹脂に練り込んだもの等がある。これらの帯電防止用のモールド材は、電荷の漏洩経路ができやすくなっているので、原稿などが摺動して発生した電荷が即空中などに放電する。その結果、搬送ガイド49には静電気がたまりにくくなっている。
【0059】
帯電防止用のモールド材は、一般のモールド材に比べて、少し割高なので、必ずしも全ての搬送面に面した部分にモールド材を使用する必要がない。少なくとも本参考例に於いては、図3、図4に示す搬送ガイド49のハッチングで示すA部のみでよい。搬送ガイドのA部は図4で示すように、原稿の先端が向きを変えながら強く接触摺動する部分であり、この部分には、大きな静電気が発生しやすい。
【0060】
第1の参考例の画像読み取り部2でA部を具体的に定義するとすれば、第1に給紙・分離部35のニップを通り摩擦分離片37と平行な直線と搬送ガイド49の交点近傍、第2に給紙ローラ36の接線と搬送ローラ対42,43のニップを結ぶ直線と搬送ガイド49の交点近傍が該当する。同じ、原稿摺動量でもB部のように先端の向きを変えない摺動面やC部のようにとんど原稿が接触しない搬送面には必ずしも帯電防止用のモールド材を使用する必要はない。
【0061】
仮に、帯電防止用のモールド材を使用しないと、次の問題が生じる。なお、図5、図6において、正の電荷は○で、負の電荷は△で表している。
【0062】
図5のように搬送中の原稿が、A部で示す部分を強く接触摺動すると、原稿側に負、樹脂側に正の静電気が発生する。仮に、帯電防止用のモールド材を用いていないと樹脂側に発生した正の電荷は逃げ場を失い搬送ガイド49上に溜っていく。特に、静電気の発生しやすい紙種の原稿は、搬送ガイド上の正電荷が搬送中の原稿の電荷と引き合い、搬送ガイド49に貼り着き、給紙不良、搬送不良が生じ、ジャムが発生する。
【0063】
また、原稿積載台34に積載された複数枚の原稿のうち、初めの数枚の原稿には、搬送中の原稿に生じて逃げ場を失った負の電荷が少しずつ帯電し始める。図6のように原稿搬送を続け、搬送ガイド49に正の電荷が溜っていくと、逃げ場を失った正の電荷は、搬送中の原稿の負の電荷と打ち消し合い、さらに搬送中の原稿全体に行き渡ろうとする。この正の電荷と、積載した原稿にすでに帯電した負の電荷とが互いに引き合うと、積載した原稿同士が互いに貼り着いてしまう。その結果、貼り着いた原稿は分離しきれず、重送となってしまう場合がある。
【0064】
また、搬送ガイド上の帯電した正の電荷が読み取りセンサ44上にリークすると、ノイズにより読み取り画像にすじが出るなどして画像が乱れることがある。この画像上の乱れは読み取りセンサ44が高精度、高感度化するほど起こりやすくなる。
【0065】
第1の参考例の画像読み取り部2のように搬送ガイド49に帯電防止用のモールド材を使用すると搬送ガイド49上の正電荷は、上述した問題を起こす電荷量になる前に速やかに空中などに放電される。また、搬送中の原稿の負の電荷も搬送ガイドを通って放電されるので、積載された原稿にも電荷がたまらない。
【0066】
もちろん、搬送路の関係で原稿が強く接触摺動する部分がC部(図3、図4)であるなら、C部に帯電防止用のモールド材を使用することによって、静電気による前記の問題を回避することができる。
【0067】
さらに、原稿が強く接触摺動する部分にリブを突設し、摺動面を少しでも減らすことによって静電気の発生を少なくするとともに、放電効果を確実にしてもよい。但し、例えば、従来と異なり、約5mmより突出高さを高くする必要はない。
【0068】
また、第1の参考例の画像読み取り部2は、複数枚の原稿を1枚ずつ捌く分離機能を持っているが、そのような機能が無く、1枚ずつユーザが原稿を差し入れるタイプの読み取り装置であっても適用できる。なぜならば、ユーザが連続的に原稿を差し入れたとき同様の問題が起こりうるからである。
【0069】
第1の参考例の画像読み取り部2によれば、読み取りセンサ44を静電気から保護し、かつ搬送ガイド帯電による給紙搬送の不具合が起こらないような小型の装置を安価に提供することができる。
【0070】
[第2の参考例
第2の参考例の画像読み取り部は、第1の参考例の画像読み取り部における搬送ガイド49のA部と、読み取りセンサ44の原稿通紙面44a(原稿押え板45と対向する面)とに帯電防止剤(静電気帯電防止剤)を塗布したものであるので、図示省略する。帯電防止剤には、例えば、親水性ポリマーをABSやPC+ABSなどの樹脂にアロイ化させたもの、アニオン系・カチオン系などの界面活性剤がある。
【0071】
第2の参考例は、読み取りセンサ44に帯電防止剤を塗布することによって、読み取りセンサ44上の静電気を低減することができる。
【0072】
従って、第2の参考例の画像読み取り部は、第1の参考例の画像読み取り部の効果と同様な効果の他に、静電気による読み取りセンサ44の誤動作を防止することができるという、第1の参考例の画像読み取り部にない効果を奏する。
【0073】
[第の実施形態]
の実施形態の画像読み取り部は、第1の参考例の画像読み取り部における搬送ガイド49のA部に原稿と同じ材質の紙、或は、同様な材質の紙を貼り着けたものであるので、図示省略する。第の実施形態の画像読み取り部は、搬送ガイド49に原稿Pとほぼ同じ材質の紙が貼ってあるので、原稿Pが接触摺動しても、ほとんど静電気が発生しない。
【0074】
従って、第の実施形態の画像読み取り部は、第1の参考例の画像読み取り部と同様な効果を奏する他に、紙が帯電防止用のモールド材より安価であるため、低コストで静電気の発生を防止することができる。
【0075】
[第の実施形態]
の実施形態の画像読み取り部2Aを図7に基づいて説明する。
【0076】
この画像読み取り部2Aは、第1、第2の参考例、第1の実施形態の画像読み取り部と異なって、最上部の原稿から読み取るようになっている。
【0077】
原稿積載台134は、複数枚の原稿Pが積載可能となっている。給紙・分離部135は、高摩擦係数の弾性部材からなる給紙ローラ136、複数枚の原稿Pを1枚ずつ捌く例えば弾性部材からなる分離摩擦片137、分離摩擦片保持部材138、及び、分離摩擦片保持部材138を給紙ローラ136の方向に付勢する分離摩擦片付勢手段139から構成される。読み取りセンサ144は白色ローラ150に対向して配設され、付勢手段151によって白色ローラ150の方に付勢されている。
【0078】
搬送ガイド149は略板状で、小型化のためリブ等が突設されていないが、仮に、突設したとしても、突設高さが約0.5乃至約2mm程度である。また、搬送ガイド149は、給紙・分離部135を通過した原稿Pの先端を、読み取りセンサ144と白色ローラ150から形成されるニップに導人する役割がある。ガイド149には、帯電防止剤が塗布されている。
【0079】
原稿積載台134に積載された複数枚の原稿Pは給紙・分離部135によって最上部の原稿P1のみが給紙ローラ136の搬送力によって、下流側に送られる。
【0080】
図7に示すように原稿P1は、搬送ガイド149に先端を擦りながら読み取りセンサ144と白色ローラ150とから形成されるニップに進入していく。
【0081】
の実施形態の画像読み取り部2Aは、第1の参考例の画像読み取り部2で述べたのと同様に、強く接触される搬送ガイド149に帯電防止剤が塗布されているので、静電気による前記の問題を回避することができる。
【0082】
さらに、原稿が強く接触摺動する部分にリブを突設し、摺動面を少しでも減らすことによって静電気の発生を少なくするとともに、放電効果を確実にしてもよい。但し、例えば、従来と異なり、約5mmより突出高さを高くする必要はない。
【0083】
また、第の実施形態の画像読み取り部2Aは、複数枚の原稿を1枚ずつ捌く分離機能を持っているが、そのような機能が無く、1枚ずつユーザが原稿を差し入れるタイプの読み取り装置であっても適用できる。なぜならば、ユーザが連続的に原稿を差し入れたとき同様の問題が起こりうるからである。
【0084】
さらに、第の実施形態の画像読み取り部2Aにおいても、第2の参考例のように帯電防止剤を搬送ガイドや、読み取りセンサの原稿通紙面144aに塗布しても良い。また、第の実施形態のように搬送ガイド149に紙を貼り着けてもよいし、搬送ガイド149を硬質の紙を用いて形成してもよい。
【0085】
第2の実施形態の画像読み取り部2Aによれば、読み取りセンサ144を静電気から保護し、かつ搬送ガイド帯電による給紙搬送の不具合が起こらないような小型の装置を安価に提供することができる。
【0086】
【発明の効果】
本発明のシート搬送装置によると、シート搬送手段において、シート案内手段に、静電気帯電防止材として、を使用したり、を貼り着けたりしてあるので、シート案内手段とこのシート案内手段に案内されて搬送されるシートとの間に生じる静電気が、速やかに空中などに放電され、静電気によってシート案内手段にシートが貼り着くようなことがなく、シートを円滑に搬送することができるとともに、ジャムの発生を防止することができる。
【0087】
本発明の画像読み取り装置によると、原稿案内手段に、静電気帯電防止材として、原稿と同じを使用したり、原稿と同じを貼り着けたりしてあるので、シート案内手段とこのシート案内手段に案内されて搬送されるシートとの間に生じる静電気が、速やかに空中などに放電され、静電気によってシート案内手段にシートが貼り着くようなことがなく、原稿を円滑に搬送することができるとともに、ジャムの発生を防止することができる。
【0088】
また、本発明の画像読み取り装置は、誤動作する程の静電気が原稿に帯電していないことによって、画像読み取り部が原稿を正確に読み取ることができる。
【0089】
また、本発明のシート搬送手段、画像読み取り手段は、シート案内手段、原稿案内手段に凸条を形成すると、シート案内手段とシートとの接触面積、原稿案内手段と原稿との接触面積を少なくして、静電気の発生を少なくすることができる。
【0090】
本発明の画像形成装置は、原稿を正確に読み取る画像読み取り装置で読み取られた画像情報に基づいて品質のよい画像を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像形成装置の概略正面断面図である。
【図2】 第1の参考例の画像読み取り装置の正面図である。
【図3】 第1の参考例の画像読み取り装置の動作説明図である。
【図4】 第1の参考例の画像読み取り装置の動作説明図である。
【図5】 帯電防止用のモールド材を使用しないときにおける静電気発生状態を示す図である。
【図6】 帯電防止用のモールド材を使用しないときにおける静電気発生状態を示す図である。
【図7】 第の実施形態の画像読み取り装置の正面図である。
【図8】 従来例の画像読み取り装置の正面図である。
【符号の説明】
M マルチファンクションプリンタ(画像形成装置)
P 原稿(シート)
A 搬送ガイドに原稿(シート)が接触する部分
1 画像形成部
2,2A 画像読み取り部(シート搬送装置、画像読み取り装置)
34,134 原稿積載台
35,135 分離給紙部(シート搬送手段、原稿搬送手段)
36,136 給紙ローラ(シート搬送手段、原稿搬送手段)
44,144 読み取りセンサ(読み取り手段)
44a,144a 原稿通紙面(シートが接触する面、原稿が接触する面)
45 白色の原稿押え板
49,149 搬送ガイド(シート案内手段、原稿案内手段)
150 白色ローラ

Claims (5)

  1. シートを搬送するシート搬送手段と、
    前記シートを案内するシート案内手段と、
    を有し、
    前記シート案内手段に静電気帯電防止材としての紙を備えたことを特徴とするシート搬送装置。
  2. 前記静電気帯電防止材を、前記シート案内手段の前記シートが接触する部分に備えた請求項1に記載のシート搬送装置。
  3. 前記シート案内手段の前記シートが接触する面に、前記シートの搬送方向に延びる凸条が形成され、前記凸条に前記静電気帯電防止材が備えられている請求項1又は2に記載のシート搬送装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つに記載のシート搬送装置と、
    前記シート搬送装置によって搬送されてきた原稿を読み取る画像読み取り部と、を備え、
    前記シート搬送手段が前記原稿を搬送する原稿搬送手段であり、
    前記シート案内手段が前記原稿を案内する原稿案内手段であることを特徴とする画像読み取り装置。
  5. 請求項4に記載の画像読み取り装置と、
    前記画像読み取り装置で読み取られた画像情報に基づいてシートに画像を形成する画像形成部と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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