JP3984402B2 - フコイダン様多糖複合体の製造方法及びそれを主成分とする免疫賦活剤 - Google Patents

フコイダン様多糖複合体の製造方法及びそれを主成分とする免疫賦活剤 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はワカメのメカブから得るフコイダン様多糖複合体の製造方法及びそれを主成分とする免疫賦活剤に関し、更に詳しくは、変異細胞の除去により組織の癌化を防ぐナチュラルキラー細胞(NK)活性の亢進と、進入異物等を除去し免疫成立の重要な一員であるマクロファージ(Mφ)貧食能の亢進活性により、生体防御能賦活活性を向上させるフコイダン様多糖複合体を低原価で量産できる製造方法、及びそれを有効成分とした免疫賦活剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、日本は世界でも有数の海藻生産国でもあり、消費国でもある。海藻には栄養上有益であるだけでなく、特殊な生物活性が種々あることが明らかにされている。従って、従来より海藻は食用、あるいは民間薬として用いられており、特に、褐藻類に含まれる硫酸化多糖であるフコイダンは、抗血液凝固作用、脂血清澄作用、抗腫瘍作用、抗エイズウィルス感染作用等の様々な生理活性が報告され、極めて有用な医薬品として注目されている。
【0003】
一方、海藻のうちワカメは、血液のコレステロールを正常に保ったり、免疫能を賦与して、ある種の腫瘍に抵抗性を示すなど、多様な機能を備えていることが明らかにされており、特に、ワカメの芽株には、ワカメの卵ともいえる遊走子が内在された胞子嚢が密生しており、また、その構成成分はカリウム・カルシウム・リン・鉄等のミネラル類やビタミンA・B1・B2・ナイアシン・C等のビタミン類が豊富に含まれており、その他微量ではあるが生命の維持及び栄養素として必要なミネラル、即ち、必須微量元素も含まれており、天然の総合保健薬、あるいは各種食品用素材として注目され、種々の研究開発が行われている。例えば、
a.特開平6−80583号公報(以下、a号公報という)には、「抗ウィルス剤として用いるための繊維芽細胞成長因子及び硫酸化多糖を含有する共働性組成物」が開示されている。
b.特開昭58−174329号公報(以下、b号公報という)には、海藻の水抽出物に第4級アンモニウム塩を作用させて得られる沈殿物を無機塩水溶液に可溶化し、後塩化カルシウム水溶液で分画する海藻由来抗腫瘍性硫酸化多糖体の製造法が開示されている。
c.特開平5−271306号公報(以下、c号公報という)には、ヒト及びネズミウイルス、特にヒト免疫不全ウイルス(HIV)を含むDNA及びRNAウイルスに対する広範囲の抗ウイルス活性を与える、紅藻植物網種に属する海生藻類により産生される新規硫酸化多糖類が開示されている。
d.特開平8−92303号公報(以下、d号公報という)には、構成単糖がAとBであり、AはL−ガラクトース−6−硫酸もしくは3,6−アンヒドロ−L−ガラクトースでBはD−ガラクトースもしくは6−O−メチル−D−ガラクトースであり、AとBが交互に配列しており、A→Bの結合様式がα1→3であり、B→Aの結合様式がβ1→4であり、非還元末端を構成する単糖がL−ガラクトース−6−硫酸であり、構成単糖としてL−ガラクトース−6−硫酸を1分子中に2以上含有し、構成単糖の数が4〜500の偶数である酸性糖、その製造方法およびそれを有効成分とする免疫賦活剤が開示されている。
e.特公昭59−19561号公報(以下、e号公報という)には、海藻由来のポリウロン酸にアシル化剤を作用させて得られるポリアシルウロン酸を還元剤を用いて還元後アシル基をアルカリ加水分解する新規抗腫瘍性物質の製造法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術では、以下の課題を有していた。
a.主としてアガロースを基本骨格に持つ高分子の酸性多糖を主成分とするものであるので、これらの酸性多糖は粘性が高く取扱い性が困難である。
b.時によっては強いゲルを形成するため、食品や飼料に混合した際に、塊りが生じ分散性に欠け混合斑が生じ易い。
c.粘度が高く粉末化が困難なため、これ自体を経口、非経口投与に適するような剤形に製剤することは極めて困難である。
d.粘稠なため製造工程での取扱いも難しく、操作が煩雑となり生産性に欠ける。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記従来の課題を解決するものであって、ウィルス感染や化学薬品等により変異を生じた自己細胞を殺し、組織の癌化を早期に防ぎ、病気の予防・健康維持に重要なナチュラルキラー細胞(NK)活性を亢進させ、進入異物等を除去し免疫成立の重要な一員であるマクロファージ(Mφ)貧食能を亢進させることにより、生体防御能賦活活性を向上させるとともに、肝障害軽減作用を有す生物活性に優れたフコイダン様多糖複合体を高収率でかつ低原価で量産できるワカメのメカブからのフコイダン様多糖複合体の製造方法の提供、及び消化器系での吸収性に優れ副作用のない免疫賦活剤の提供を目的とする。
【0006】
本発明の請求項1に記載のフコイダン様多糖複合体の製造方法は、ワカメの芽株を海水または塩水で洗浄する洗浄工程と、前記洗浄工程で洗浄された芽株を低温乾燥させる又は凍結乾燥させる乾燥工程と、前記乾燥工程で乾燥された芽株を低温下で粉砕する粉砕工程と芽株粉体に水を加えて加熱攪拌し抽出する抽出工程と、前記抽出工程で得られた抽出液を濾過した後、抽出液を乾燥して粉末フコイダン様多糖体を得る工程と、を備えた構成を有している。
これにより、以下の作用が得られる。
a.海水や塩水で洗浄したワカメの芽株を冷間乾燥後、低温乾式粉砕化されてなる芽株粉体から抽出されるので、ワカメの芽株を変質させることなくフコース及び/又はガラクトースを含有するフコイダン様多糖体を容易に抽出することができ、カリウム・カルシウム・リン・鉄等のミネラル類やビタミンA・B1・B2・ナイアシン・C等のビタミン類が豊富に含まれ、また、その他微量ではあるが生命の維持及び栄養素として必要なミネラル、即ち、必須微量元素が含まれるフコイダン様多糖複合体を低原価で量産できる
b.鉄分やカルシウム、マグネシウム、カリウム等のミネラルの含量が極めて多く、且つストレスの解消性を有し興奮を抑え、抗病性・免疫性を向上させることができる。
c.フコイダン様多糖複合体中のフコース類等がナチュラルキラー細胞活性を有するので、ウィルス感染、化学薬品等により変異を生じた自己細胞を殺し、組織の癌化を早期に防ぐことができ、病気予防・健康維持を可能にすることができる。
d.フコイダン様多糖複合体中のフコース類等が、マクロファージ貧食能亢進活性を有するので、非特異的に進入異物等を除去し、免疫成立、即ち、抗原提示に重要な機能を果たすことができる。
e.フコイダン様多糖複合体中のフコース類等が生体防御能亢進活性を有するので、変異細胞の除去を通じて組織の癌化を防ぐナチュラルキラー細胞(NK)活性の亢進と、進入異物等を除去し、免疫成立の重要な一員であるマクロファージ(Mφ)貧食能の亢進活性を有する生体防御能を亢進させることができる。
f.フコイダン様多糖複合体中のフコース等が、肝障害軽減作用を有するので、多種多様な特異的機能を有する代謝の中枢である肝臓における肝機能を亢進させ、もって、生体の機能を亢進させ、健康を維持することが可能となる作用を有する。
g.芽株を海水等塩水で洗浄しているので、芽株が溶けるのを防止し、エキス分やミネラル分が溶出するのを防ぎ、更にフコイダン様多糖複合体の収率の低下を防止できる。
h.凍結乾燥することにより、鉄分やカルシウム、マグネシウム、カリウム等のミネラルの含量が極めて多く、餌喰いを良くし成長作用に優れ、且つストレスの解消性を有し興奮を抑え、抗病性・免疫性を向上させることが可能となる。
【0007】
本発明の請求項2に記載のフコイダン様多糖複合体の製造方法は、請求項1において、洗浄した後に乾燥させた前記前記芽株を水に戻す水戻し工程を備え、前記乾燥工程において、前記水戻し工程で得られた芽株を凍結乾燥させ、前記粉砕工程において、乾燥した芽株を低温下で粉砕する構成を有している。
これにより、請求項1で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
a.一旦凍結した後に凍結乾燥すると、組織・細胞内に生じた氷の結晶(氷晶)がそのまま乾燥し、無数の極微小の穴があいた状態となり抽出効率・抽出効果が増大する。
【0008】
本発明の請求項3に記載のフコイダン様多糖複合体の製造方法は、請求項1又は2において、前記抽出工程に先立ち、前記粉砕工程で得られた芽株粉体の脱脂を行う脱脂工程を備えた構成を有している。
これにより、請求項1又は2で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
a.脱脂を行うので、タンパク質の分解ができ、フコイダン様多糖複合体をタンパク質から分離できるので、フコイダン様多糖複合体の収率を高めることができる。
【0009】
本発明の請求項に記載の免疫賦活剤は、請求項1乃至3の内いずれか1項に記載のフコイダン様多糖複合体の製造方法で得られたフコイダン様多糖複合体を有効成分とすることを特徴とする
これにより、変異細胞の除去を通じて組織の癌化を防ぐナチュラルキラー細胞(NK)活性の亢進と、進入異物等を除去し、免疫成立の重要な一員であるマクロファージ(Mφ)貧食能の亢進活性を有する生体防御能を亢進させることが可能な免疫賦活剤、例えば医薬品、機能性食品及び健康食品等を得ることができる
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
ワカメの芽株の洗浄は、エタノール、メタノールの他、n−プロパノール、イソプロパノール等の低級アルコール、アセトン等を使用しても構わない。
フコイダン様多糖複合体の精製法において、抽出時の塩酸の濃度は、0.1〜0.2Nあるいは、更に高濃度であっても構わない。
フコイダン様多糖複合体の精製法において、緩衝液中のNaCl濃度を1M,2Mと2段階に変化させて吸着画分を溶出させる方法、あるいは連続的に変化させて溶出させる方法等を用いても構わない。
【0011】
フコイダン様多糖複合体を低分子化するのに、β−アガラーゼを用いる他、酸加水分解を行っても構わない。
陰イオン交換クロマトグラフィーにおいて、使用するイオン交換樹脂は特に限定されるものではない。例えば、ダイヤイオンHPA−75(三菱化成製)、Qセファロース、QAEセファデックス(ファルアシア製)、TSKgel Super Q−トヨパール、DEAE−トヨパール 650(東ソー製)、DEAE−セルロファイン(生化学工業製)等を用いることができる。
【0012】
緩衝液はリン酸塩系の他に、トリス系、クエン酸系、ホウ酸系等を使用することができる。
限外濾過膜は、市販のものを用いることができ、例えば、ウルトラフィルターQ0100、P0200(東洋濾紙製)、ダイアフローメンブレンYM5、YM10、PM10、YM30、XM50(アミコン製)、タイプPLGC、タイプPLCC、タイプPLTK(ミリポア製)等を用いることができる。
また、逆浸透膜、イオン交換膜、透析膜等を、適宜使用することができる。
尚、限外濾過における他の条件は、特に限定されるものではない。
【0013】
本発明で使用されるβ−アガラーゼとしては、例えば、シュードモナス・アトランティカ、サイトファーガ・エスピー、ビブリオ・エスピーAP−2起源のβ−アガラーゼを挙げることができる。
フコイダン様多糖複合体を調製後、低分子化すると、免疫賦活能等の生体防御能亢進性が上昇するので好ましいが、特に限定されるものではない。
本発明に係るフコイダン様多糖複合体性は免疫賦活活性を有し、また、免疫賦活活性としてナチュラルキラー細胞(NK)活性、マクロファージ(Mφ)活性、抗腫瘍活性等が挙げられる。
【0014】
本発明に係るフコイダン様多糖複合体を免疫賦活剤として用いる場合、経口投与に適用される錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤等は、製剤上一般に使用される結合剤、滑沢剤、賦形剤、崩壊剤、湿潤剤等の添加物を組成物中に含有しても構わない。
また、経口用液体剤として用いる場合は、内用水剤、振盪合剤、懸濁液剤、乳剤、シロップ剤の形態であっても良く、また使用前に再溶解させる乾燥生成物の形態であっても構わない。更に、液体製剤は、添加剤、保存剤等のいずれを含有していても構わない。
注射用の場合には、その組成物には安定剤、緩衝剤、保存剤、等張化剤等の添加物を含有しても良く、通常、単位投与量アンプル、又は多投与量容器の形態で提供される。
尚、上記組成物は、水溶液、懸濁液、溶液、油性又は水性ビヒクル中の乳液のような形態であってもよい。
【0015】
本発明に係る免疫賦活剤は、人、例えば、免疫力が低下している人、特に高齢や疾病等により免疫機能が低下している人に経口又は非経口的に投与されるのが望ましい。また、動物にも使用される。尚、経口投与には、舌下投与が含まれ、非経口投与には、注射、例えば、皮下、筋肉、静脈注射、点滴等が含まれる。
本発明に係る免疫賦活剤中の有効成分固形物の量は種々変えることができるが、通常5〜100%(w/w)、特に10〜60%(w/w)が適当である。
本発明に係る免疫賦活剤の投与量は、人や動物あるいは年齢、病状、個人差等により異なる。一般に、人の経口投与量は、活性成分固形物量として大人1日体重1kg当たり0.5〜1000mg、好ましくは1〜300mgであり、1回又は2回若しくは3回に分けて投与される。
【0016】
また、本発明に係る免疫賦活剤の活性成分は、多量に摂取しても生体に悪影響を与えることはないので、そのまま、あるいは種々の栄養分等を加えて食品中に含有させ、免疫賦活活性の機能をもたせた機能性食品、健康食品等として使用しても構わない。
肝障害軽減作用の測定において、血中過酸化物量も、CCl投与により増加するので測定した。
【0017】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
〈芽株粉体の調整〉
ワカメの芽株を採取後海水で洗浄し、次いで、一昼夜天日乾燥し低温乾燥した。水分含量は6.2±0.5wt%であった。次いで、乾燥された芽株を石臼で低温粉砕を行った。粒径は35〜170メッシュであった。これを試料として用いた。
〈フコイダン様多糖複合体aの調整〉
芽株粉体試料10Kgを80%エタノールで2回洗浄(各100lを用いた)後、濾過した後、水を170l加えた後、85〜90まで加熱し水抽出を行った。次いで40〜50℃に冷却した後、プロテアーゼを少量加え4時間攪拌した。次いで、80〜90℃に加熱し水抽出と同時にプロテアーゼを失活させた。次いで、フィルターで濾過した後、噴乾燥し、粗粉末フコイダン様多糖複合体を得た。収率は45%であった。
【0018】
〈フコイダン様多糖複合体bの調整〉
芽株粉体試料10Kgを80%エタノールで2回洗浄する代わりに、水150lを加えて攪拌し、水抽出を行った他は、フコイダン様多糖複合体aの調整と同様に行った。収率は66%であった。
【0019】
参考例1のフコイダン様多糖複合体cの調整〉
芽株粉体試料を90%エタノール又はメタノールで洗浄して脱色低分子を除去した後、風乾させた。次いで、これに20倍量の0.1NHClを加え、攪拌しつつ室温で約10時間抽出した。その後、遠心分離により残渣を集めた。このようにして得られた残渣に10倍量の0.1NHClを加え、一晩攪拌しつつ再抽出を行った。この塩酸抽出液に酢酸カルシウムあるいは塩化カルシウム溶液を加えてアルギン酸を沈殿させ、生じた沈殿を遠心分離で除去し、次いでNaOHを用いて中和した。これを遠心分離し、得られた上清を濃縮した後、0.01NHClに対して透析し、HCl抽出多糖類とした。
このようにして得られたHCl抽出多糖類を凍結乾燥又は減圧濃縮により濃縮した後、0.01NHClで透析し、0.01NHClで平衡化したDEAEイオン交換セルロースカラムに供し、吸着画分を緩衝液中のNaCl濃度を0.2Mとしてタンパク部を溶出し、2.0Mとして活性画分を集めた。更に、0.5MNaClを流した後、2MNaClを流してフコイダン様多糖複合体を回収した。その後、溶離画分のタンパク量、糖含量を定量した。ここで、タンパク量の定量はUV280吸収法により、また、糖の定量はフェノール硫酸法により行った。
続いて、活性を有する画分(2MNaCl活性画分)を集め、限外濾過膜により濃縮した。得られた画分のタンパク量、糖含量、及び活性測定を行い、活性画分を回収し、水透析を行った。
上記の操作で、分子量的に略均一な多糖画分が得られ、この画分を限外濾過膜により濃縮した後、透析し、次いで凍結乾燥を行って参考例1の精製粉末フコイダン様多糖複合体を得た。
【0020】
参考例1のフコイダン様多糖複合体dの調整〉
参考例1のフコイダン様多糖複合体cをβ−アガラーゼを作用させて低分子化し、分子量が数100ダルトンのものをセファチックスG−25(ファルマシア製)ゲル濾過により集め、凍結乾燥して粉末状の参考例1のフコイダン様多糖複合体dを得た。
【0021】
参考例2
〈フコイダン様多糖複合体eの調整〉
実施例1と同様にして、ワカメの芽株を乾燥させ、粉砕した後、脱色し、90%エタノール又はメタノールで洗浄して低分子を除去した後、風乾させ、更に、実施例1と同様にして抽出を行った。
これに、20倍量の0.2NHClを加えた後、遠心分離により残渣を集めた。沈殿に再度0.2NHClを加えて攪拌し、参考例1と同様にして抽出液を集めた。得られた抽出液をNaOHで中和し、不溶物を遠心分離で除去した。
このようにして得られた多糖類溶液に3%セチルピリジニウムクロライドを加え、多糖類を不溶性沈殿とした。この沈殿に4M食塩水を加え、37℃で可溶化した。これにエタノールを75〜80%となるように加え、多糖を沈殿させ、遠心分離により沈殿を集め、再び食塩水で可溶化した。上記の操作を繰り返した後、透析、凍結乾燥した。
【0022】
〈フコイダン様多糖複合体fの調整〉
フコイダン様多糖複合体eをβ−アガラーゼを作用させて低分子化し、分子量が数100ダルトンのものをセファチックスG−25ゲル(ファルマシア製)濾過により集め、凍結乾燥して粉末状のフコイダン様多糖複合体fを得た。
【0023】
参考例3)
〈フコイダン様多糖複合体gの調整〉
芽株粉体試料に水を加えてもどした後に凍結し、凍結乾燥し、その後粉砕を行った。続いて、酸抽出により、フコイダンを抽出した。
多糖類は、アルギン酸が多く可溶化されるので、酢酸カルシウム等のカルシウム塩を加えてアルギン酸をカルシウム塩として除去した。この時、0.2〜0.5Nの塩酸で抽出を行うと、アルギン酸の抽出が低く抑えられ、好ましい。尚、かかる場合においても、カルシウム塩の添加は行い、アルギン酸の除去を行った。その後、0.01N塩酸で透析し、過剰のカルシウム塩及び高濃度の塩酸を除去した後、0.01N塩酸で洗浄しておいたDEAE−イオン交換カラムに流し、吸着画分を食塩濃度を0.2Mで洗浄後、食塩濃度を2.0Mに上昇させて溶出した。
以下、参考例2と同様にして、フコイダン様多糖複合体gの調製を行った。
【0024】
(実施例
各種分析値及び構造の推定
実施例1、参考例2及び参考例3で得られたフコイダン様多糖複合体は、水、水性緩衝液(pH1〜13)、及び20%以下の濃度の水溶性アルコールを含有する水性溶剤に可溶性であり、また、ベンゼン、クロロホルム、エチルエーテル、8%以上の濃度のメチルアルコール、エチルアルコールに不溶性であった。
各種分析を行った結果を表1に示す。
分析項目中、フコースは、Nicolet&Shinnの方法((1941)J.Ameri.Chem.Soc,63,1456(41))、ガラクトースは、Dubaicらの方法((56)Anal.Chem.28,350−(1956))の方法で測定し、全糖値に対する重量%として算出した。
ここで 全糖値はフェノール硫酸法により、グルコースとして算出した。
硫酸基含量は、Dadgsen Priceの方法((1962)Bio.Chem.J.84,166)で測定し、硫酸エステルとして算出した。
フコイダン様多糖複合体については、糖と硫酸組成より、フコイダンとみなすことができる。
【0025】
【表1】
Figure 0003984402
【0026】
(実施例
ナチュラルキラー細胞(NK)活性
生体防御に関わる細胞群中で、ウィルス感染、腫瘍細胞の除去に重要なナチュラルキラー細胞(NK)活性について測定した。
飼料は、市販標準飼料(日本農産工業、MRストック)を使用し、これにワカメの芽株2%添加時と成分が同量になるように繊維としてセルロース、タンパク、食塩を添加した。コントロールには、理論値のNaCl,セルロース,タンパク(ガゼイン)を加えた。次いで、充分量の水を加えて練り、乾燥させた。
BALB/cマウス(6週令、雄)を、3日間の予備飼育後、実験試料を混入した飼料を10日間投与した。
【0027】
ナチュラルキラー細胞(NK)の調製
BALB/cマウスの実験飼料投与期間終了の翌日に頸椎脱臼し、脾臓を得た。
ハンクス液を入れたデッシュ中で周囲結合組織を除き、その後、はさみで細切し、RPMI培地を加えながら、スチールメッシュを通し、細胞の浮遊液を得た。更に、目の細かいメッシュを通し組織片を除いた。細胞浮遊液を150xgにて5分間遠沈して細胞を集め、2mlの0.144MNHCl−0.017MTris−HCl(pH7.2)を加えてピペッティングし、赤血球を溶血させた。その後、1500rpmにて2分間遠心分離し、リンパ球を集めた。RPMI1640培地を10ml加えて、洗浄した後遠心分離してリンパ球を集めた。同培地を5ml加え細胞数を測定した。
このようにして得られた脾細胞をRPMI培地で5×10/mlとし、6cmデッシュに4mlずつ分注し、37℃,5%炭酸ガスで3時間培養した。培養後、細胞浮遊液を回収し、更に37℃のRPMI培地で軽くピペッティングし、浮遊細胞を回収した。これを150xgにて5分間遠沈し、得られた細胞を、ナチュラルキラー細胞(NK)を含む非接着性脾リンパ球とした。
【0028】
培地の調製
RPMI1640(RPMI:ニッスイ製薬製)を使用した。
作製した培地に、L−グルタミン0.3mg/ml,ペニシリン100U/ml,ストマイ100ug/mlを加え、10%NaHCOでpH7.4に調製した。
【0029】
YAC−1細胞(リンパ腫細胞、ターゲット細胞)の調製
ナチュラルキラー細胞(NK)(エフェクター細胞)のターゲットとなるYAC−1細胞(ターゲット細胞)をRPMI培地で培養し、細胞数を1×10/mlに調製した。尚、YAC−1細胞は対数増殖期にあるものを使用した。
凍結させたYAC−1細胞を融解し、6cmデッシュに蒔き込み、3日後のYAC−1細胞を使用した。
【0030】
ナチュラルキラー細胞(NK)活性の測定
ナチュラルキラー細胞(NK)活性は、障害を受けた細胞の放出する乳酸脱水素酵素(LDH)を定量する細胞障害性アッセイシステム(Cytotox96,Promega)により、ナチュラルキラー細胞(NK)活性はYAC−1細胞の障害率で表した。
96穴プレート(岩城硝子製)各穴にエフェクター細胞として、脾細胞100μl分注し、これに、RPMIに浮遊させたターゲット細胞であるYAC−1細胞(リンパ腫細胞)1×10/mlを100μlずつ分注し、37℃,5%の炭酸ガスインキュペーターで4時間培養した。この時のエフェクター細胞と、ターゲット細胞の細胞数の比を100:1,50:1,30:1,20:1,10:1,5:1,2:1,1:1に調製した。マイクロプレート用の遠心機を用いて、250xgにて5分間遠沈し、細胞を沈殿させ、各上清50μlを別のプレートに取り、発色酵素であるSubstrate Mixを50μlずつ添加した後、遮光し、室温にて静置した。30分経過後、反応停止剤を50μl加え、直ちに492nmでELISAリーダーでLDH放出量を測定した。
結果を表2に示す。
【0031】
【表2】
Figure 0003984402
【0032】
表2から明らかなように、芽株投与によりNK活性は増加し、生体防御能の亢進が顕著にみられた。
図1は、ナチュラルキラー細胞(NK)活性測定におけるET比の効果を示し、図2は、ナチュラルキラー細胞(NK)活性測定におけるストレスの影響を示す。
図1より、フェクター細胞が多いほどNK活性が増加することが明らかとなった。
また、図2より、ストレスの影響によりNK活性が減少するが、芽株投与によりNK活性は増加し、ストレスを解消し、生体防御能の低下を抑制する効果がみられた。
【0033】
(実施例
マクロファージ(Mφ)貧食能亢進活性
非特異的に侵入異物の除去(貧食能、殺菌能)及び免疫の成立(抗原提示)に重要な機能を果たすマクロファージ(Mφ)貧食能について測定した。
実験動物は、白色レグホン雄若ヒナ(2週令)と、BALB/cマウス(5週令、雄)を使用した。
白色レグホン雄若ヒナ(2週令)については、芽株0.5%、2%を含む実験飼料を投与した。ここで、実験飼料は、精製飼料を使用した。
飼育条件は、24、12時間照明、自由摂取とした。
2週間の飼育後、頸椎脱臼処分し、直ちに脾臓を取り出した。
BALB/cマウス(5週令、雄)については、芽株の水及び酸抽出物を芽株パウダーとして2%相当になるように添加した実験飼料を20日間、自由摂取させた。
飼育条件は、23、12時間照明とした。
20日間の飼育後、頸椎脱臼処分し、直ちに脾臓を取り出した。
【0034】
マクロファージ(Mφ)の調製
取り出したヒナ及びマウスの脾臓をしごいて赤血球を含む脾臓細胞を得た。
含まれる赤血球を低張bufferでバーストさせて除き、得られた脾細胞をカバーグラスを敷いたデッシュ(6cm)に蒔き込み、炭酸ガスインキュベーターで4〜6時間培養し、マクロファージをカバーガラスに接着させた。
【0035】
マクロファージ(Mφ)貧食能の測定
マクロファージが接着したカバーグラスを洗浄して、残存赤血球及び浮遊リンパ球を除去し、10%牛胎児血清を含むPRMI1640培地で一晩培養した。
これに、2×10個/mlのルミスフェア(東レケクノリサーチ)を加えた後、炭酸ガスインキュベーター中で2時間培養し、マクロファージにスミスフェアを貧食させた。
反応終了後、各3枚のマクロファージ接着カバーグラスをフクシン染色、乾燥、バルサム封入し、標本とした。
貧食率の計算は200個以上のマクロファージを観察し、1個以上のルミスフェアを取り込んでいるマクロファージ数を%で表示した。
結果を図3及び図4に示す。
図3は、ヒナによるマクロファージ(Mφ)貧食能に対する効果を示し、図4は、マウスによるマクロファージ(Mφ)貧食能に対する効果を示す。
図3より、ルミスフェアの貧食能は対照区が6%に対して、芽株0.5%投与区では9%となり、更に、2%投与区では37%と上昇した。
また、図4より、ルミスフェアの貧食能は対照区が13%であったのに対し、芽株水抽出物投与区では16.5%となり、芽株酸抽出物投与区では20.5%と大幅に亢進した。
よって、芽株中にマクロファージの貧食能の亢進、即ち機能亢進作用を示す機能性物質の存在が明らかとなった。
【0036】
(実施例
肝障害軽減作用
肝障害のモデルとして、四塩化炭素(CCl)投与時に生じる肝障害程度の軽減作用を調べた。
実験動物は、ラット(ウィスター系、7週令、雄)を、市販標準飼料(日本農産工業、MRストック)で2日間予備飼育した後、各群の体重が揃うように群分け(n=5の3群)を行った。
第1群(Contorol群)には、乾燥芽株2%含有飼料に相当するNaCl、α−セルロースを含む市販標準飼料日本農産工業、粉末ラボMRストックを摂取し、第2群には、乾燥芽株0.5%を含む同飼料を摂取し、第3群には、乾燥芽株2%を含む同飼料を摂取した。
各群のラットは個別ゲージに入れ、温度23℃、12時間明暗サイクルの条件下でそれぞれの飼料を与え、2週間飼育した。
2週間後、オリーブ油で1:1に希釈したCCl溶液を0.05mlCCl/100g体重となるように、全ての群に腹腔投与した。
【0037】
肝障害軽減作用の測定
投与後、24時間、32時間、40時間、48時間毎に尾より採血し、血清中のGOT,GPT値と、血清の過酸化物値を測定した。
(1)血清サンプルの調整
採取した血液を37℃で1時間インキュベートし、15分間氷冷した後、2000rpm、4℃で10分間遠心分離した。その上清を再び5000rpm、4℃で15分間遠心分離して、得られた上清を血清サンプルとして用いた。
【0038】
(2)血中GOT・GPTの測定
血清中のGOT(グルタミン酸−オキサロ酢酸トランスアミナーゼ)・GPT(グルタミン酸−ピルビン酸トランスアミナーゼ)の活性は、トランスナーゼ「ニッスイ」キット(日水製薬製)を使用して測定した。
GOT活性の測定結果を図3に、GPT活性の測定結果を図4に示す。
図3及び図4より、血清中のGOT活性、GPT活性はともにControl群に比べて、芽株含有飼料摂取群の方が低い値を示している。これより、芽株にはラット肝障害を軽減する効果があることがわかった。
CCl投与後24時間、32時間でGPT活性は有意な差があるのに対し、GOT活性では有意な差が見られなかったのは、GPTが肝特異的であるのに対し、GOTは全臓器に存在していることが関係していると考えられる。
また、0.5%芽株含有飼料摂取群と、2%芽株含有飼料摂取群の間にあまり差がないことから、0.5%芽株で十分効果があることがわかる。
【0039】
(3)血中過酸化物量の測定
血清中の過酸化物量は、チオバルビツール酸法(TBA法)に準じて測定し、チオバルビツール酸反応物質(TBA−RS)として表した。
結果を図5に示す。
血中過酸化物量は、Control群と芽株含有飼料摂取群との間に有意な差は見られなかったが、図5より、芽株を摂取することによって、血中過酸化物量が減少した。
【0040】
(実施例
ワトリへのフコイダン様多糖複合体投与による罹病率、幣死率の減少などが、報告されており、ニワトリの生体防御能の亢進が考えられる。そこで、ワカメ芽株を投与時の、マイクロファージ(Mφ){進入微生物などの貪食・殺菌に関わる}、ナチュラルキラー(NK){ウィルスなどで変異した自己細胞(癌過細胞)を処理する}活性の変化について検討した。
方法)フコイダン様多糖複合体aを,白色レグホンヒナ(雄、10日令)に精製飼育中に0.75±0.05%添加し、20日間給与した。終了後、脾臓より脾臓細胞を集めた。混入する赤血球の除去はリンホプレップを用いた比重遠心分離法で行った。得られた脾細胞をカバーグラスを敷いたデッシュに蒔き込み、4時間培養し、Mφをカバーグラスに接着させ、浮遊脾細胞をNK活性測定に用いた。Mφの貪食能はルミスフェア(東レテクノリサーチ)を加え、2時間貪食させ、フクシン染色した。これを検鏡し、ルミスフェアを貪食したMφの%で表示した。同時に取り込まれたルミスフェアの総数も表示した。NK活性の測定は、ターゲット細胞として、LSCC−RP9(ニワトリ白血病リンパ種由来、以下RP9)を別途培養したものを用いた。NK活性は脾細胞とRP9を適度な混合比で加え、NKにより障害を受けたRP9より遊離するLDHを定量する細胞障害アッセイシステムによった。
フコイダン様多糖複合体を添加した飼料を20日投与したヒヨコ脾のNK活性はコントロー区に較べ、約2倍の細胞毒性(攻撃性)を示した。またMφの貪食能もワカメ芽株投与区が約2倍程度の高い活性を示した。以上より、フコイダン様多糖複合体aにはニワトリの生体防御能亢進機能を持つ物質の存在が推定された。
【0041】
(実施例
フコイダン様多糖複合体hの調整
芽株粉体試料に70エタノール次いで99%エタノール次いでジエチルエーテルによる脱脂・脱色・脱臭を行い、乾燥脱脂芽株粉末とした。多糖類の抽出はこの脱脂粉末に水を20倍量加えて85℃に加熱、攪拌しつつ3時間行った。遠心分離し抽出液を得る。さらに抽出を充分行うために、残査に0.1Nの塩酸溶液を加え、攪拌しつつ室温で一晩抽出を行う。遠心分離し、得られた抽出液を水抽出液と合わせ、セロファンチュープに入れて水透析を攪拌しつつ4℃で4日間行う。この間、水は3回/日ずつ取り替える。得られた芽株抽出物を凍結乾燥し、フコイダン様多糖複合体hを得た。
1.マウス脾臓ナチュラルキラー活性(NK)に対する効果。
生体防御で重要なNK活性に対する芽株の効果を検討した。
方法の概要:マウスに芽株抽出粉末を含む精製飼料を20日間投与し、脾臓中のNKのガン細胞に対する細胞毒性(攻撃性)を測定する。
実験飼料の組成を表3に示す。
【0042】
【表3】
Figure 0003984402
【0043】
試験方法:
(1)マウス(BALB/c,雄、6週令)に芽株抽出粉末を1%含む精製飼料を20日間投与。
(2)マウスより脾臓を摘出し、脾細胞を集める。混入している赤血球を低張液でバーストさせて除き、混在するマクロファージ(Mφ)をデッシュに接着させて除去し、NKをふくむ脾浮遊細胞を調整する。
(3)このNK細胞(エフェクター細胞,E)が作用するターゲットのリンパ腫細胞としてYAC−1細胞(ターゲット細胞,T)を別途培養し準備しておく。
(4)NK活性の測定は、NKとYAC−1を適度な混合比で培養し、NKにより障害を受けたYAC−1より遊離される乳酸脱脂水素(LDH)を定量する細胞障害アッセイシステムによった。
NK活性はYAC−1の障害で表した。
【0044】
【表4】
Figure 0003984402
【0045】
フコイダン様多糖複合体粉末投与によりマウスのNK活性は増加し、免疫賦活活性や生体防御能の亢進が認められた。
ここではマウスについて記したが、ラットにおいても同様の結果が得られた。
2.マウスのマクロファージ(Mφ)貪食能に対するフコイダン様多糖複合体の
効果
生体防御機能上、重要なMφ侵入微生物などの除去と、免疫成立に重要である。このMφに対するフコイダン様多糖複合体の効果を検討した。
飼料は上記と同じ
(1)マウスにフコイダン様多糖複合体抽出粉末を1%含む精製飼料を20日間投与する。
(2)マウスより脾臓を摘出し、脾細胞を集める。混入している赤血球を低張液でバーストさせて除く。得られた脾細胞をカバーグラスを下に敷いたデッシュ(6cm)に蒔き込み、4時間培養し、Mφをカバーグラスに接着させる。
(3)マクロファージが接着したカバーグラスをPBSで洗浄後、PRMI1640倍地を加え、2×108 個/mlのルミスフェア(東レテクノリサーチ)を加え、2時間貪食させる。
反応終了後、各2枚のカバーグラスをフクシン染色、乾燥、バルサム封入した。
(4)貪食率の計算は200個のマクロファージを顕微鏡観察し、1個以上のルミスフェアを取り込んでいるMφを%で示し、さらに取り込まれたルミスフェア総数も表示した。図6及び図7に示した。
図6はマクロファージ(Mφ)貪食能(%)を示す図であり、図7はルミスフェア総数を示す図である。
【0046】
3.ニワトリ(雄ヒナ)のナチュラルキラー(NK)に対する効果
白色レグホン(雄ヒナ,2週令)にフコイダン様多糖複合体抽出粉末を1%含む実験飼料を20日間投与した。20日間の飼育後、脾臓を取り出し、脾臓よりNK細胞を含む浮遊脾臓細胞を調整する。混在する赤血球の除去はリンホプレップを用いる比重分画法で行った。
ニワトリNKのターゲットとなるリンパ腫細胞はLSCC−RP9(ニワトリ白血病リンパ腫由来)を使用した。
その他の測定法の原理および活性表示もマウスの場合と同様である。
【0047】
【表5】
Figure 0003984402
【0048】
ニワトリにおいてもフコイダン様多糖複合体投与によりNK活性は増加し、生体防御能の亢進が認められた。
【0049】
4.ニワトリのマイクロファージ(Mφ)貪食能に対するフコイダン様多糖複合体の効果
生体防御機構上、重要なMφは侵入微生物などの除去と、免疫成立に重要である。このMφに対するフコイダン様多糖複合体の効果を検討した。
飼料は上記と同一のものを用いた。
(1)ニワトリ(ヒナ)にフコイダン様多糖複合体粉末を0.1%含む精製飼料を20日間投与する。
(2)ニワトリより脾臓を摘出し、脾細胞を集める。この中に含まれる赤血球をリンホプレップを用いる比重分画法で除く。得られた脾細胞をカバーグラスを下に強いたデッシュに蒔き込み、4時間培養し、Mφをカバーグラスに接着させる。
(3)Mφが接着したカバーグラスをPBSで洗浄後、PRMI1640倍地を加え、2×108 個/mlのルミスフェア(東レテクノリサーチ)を加え、2時間貪食させる。
反応終了後、各2枚のカバーグラスはフクシン染色、乾燥、バルサム封入した。
(4)貪食率の計測は200個のMφを顕微鏡下で観察し、1個以上のルミスフェアを取り込んでいるMφを%で示し、さらに取り込まれたルミスフェア総数も表示した。これを図8及び図9に示した。
フコイダン様多糖複合体粉末を経口投与したニワトリの脾臓マクロファージ貧食能は亢進していることが示された。
図8はマクロファージ(Mφ)貪食能(%)を示す図であり、図9はルミスフェア総数を示す図である。
以上のデータより、ニワトリにおいてもフコイダン様多糖複合体による免疫賦活活性及び生体防御能の亢進が示された。
【0050】
5.腫瘍細胞接種時の腫瘍細胞の増殖に対するフコイダン様多糖複合体の効果と、その時のNK、マクロファージ活性の変動。
(1)マウスにフコイダン様多糖複合体粉末を0.1%添加した精製飼料で10日間前飼育する。
(2)マウス腹腔で継代培養したガン細胞、サルコーマ180を腹水と共に集め、赤血球除去した後、サルコーマの細胞数を調製する。
(3)このマウスの背部皮下に腫瘍細胞サルコーマ180を接種(1×105 /0.1ml/マウス)し、2週間飼育した。この間の飼料も前飼育時と同じである。
(4)2週間飼育後、腫瘍の重量の測定と、脾臓中のNK活性およびマクロファージ貧食能の測定を行った。
NKおよびMφ調製と活性測定は既に述べた方法を用いた。その結果を図10乃至図13に示した。
図10は腫瘍重量を示す図であり、図11はサルコーマ180移植マウスNK活性に対するフコイダン様多糖複合体の効果を示す図であり、図12、図13はサルコーマ180移植マウスのマクロファージ(Mφ)貪食活性に対するフコイダン様多糖複合体の効果を示す図である。
接種したサルコーマ180が増殖した腫瘍の大きさはコントロールと較べ、明らかにフコイダン様多糖複合体投与で減少し、腫瘍細胞に対する生体防御能が腫瘍の増殖を抑制していることが明らかになった。
またそれを裏付けるようにフコイダン様多糖複合体投与区の脾臓NK活性は亢進の傾向が見られ、Mφ貧食能は明らかに亢進していた。フコイダン様多糖複合体粉末は生体のNK活性やMφ活性などの免疫賦活活性や生体防御能を亢進することにより腫瘍細胞の増殖を抑制することが明らかとなった。
通常、担癌動物の生体防御能はガン細胞の分泌する免疫賦活活性や生体防御能抑制効果により低く抑制されることが知られているので、今回の実験で得られたようなフコイダン様多糖複合体投与による、担癌動物の免疫賦活活性や生体防御能の亢進効果は抗癌能として極めて有意義であると考えられる。
【0051】
6.培養肝臓細胞に対するフコイダン様多糖複合体の効果
ニワトリ肝細胞の初代培養を用い、フコイダン様多糖複合体粉末の培養肝細胞に対する効果を検討した。
方法:
(1)白レグホン雄ヒナ(2週令)の肝臓よりコラゲナーゼ流法で肝細胞を調製する。
(2)得られた肝細胞を培養デッシュに蒔き込み、4時間後に接着しなかった細胞を除く。
(3)培地にフコイダン様多糖複合体の溶液を加えて培養を続け、顕微鏡下で観察し、細胞数の計測と培地中のアルブミンの定量を行う。
アルブミン分泌は肝細胞の特異的機能の1つであり、分化機能のマーカーと見なされるこの定量はELISA法で行った。
フコイダン様多糖複合体中にはニワトリ初代培養肝細胞の維持と、肝特異的機能の1つであるアルブミン分泌を亢進することが認められた。粉末はオートクレーブしても活性を失わないことから、フコイダン様多糖複合体が機能していると考えられる。
このように肝細胞への効果が見られたことから、肝細胞および肝機能への効果を持つ機能性食品の可能性が考えられる。
【0052】
7.肝臓障害に対するフコイダン様多糖複合体粉末の効果
(1)ラット(ウイスター、雄、5週令)をフコイダン様多糖複合体粉末を1%添加飼料で2週間飼育する。
(2)四塩化炭素(オリーブ油で1:1に希釈したもの)を0.05ml四塩化炭素/100g体重となるように腹腔内投する。
(3)投与24、32、40、48時間後に尾より採血。得られた血清中のGOT,GPTを定量し、肝障害の軽減効果を測定した。また血清中の過酸化物量も定量した。
*GOT,GPTは肝障害時に壊れた肝細胞より血中に遊離され、肝障害のマーカーとして使用される。
GOT,GPT活性はトランスナーゼ「ニッスイ」キットで測定した。
過酸化物の定量はチオバルビツール酸法(TBA法)で行った。
これらの結果から、フコイダン様多糖複合体粉末は四塩化炭素による肝障害を軽減する効果が認められた。また四塩化炭素によって生じる血中過酸化物量はフコイダン様多糖複合体の摂取によって軽減する傾向が見られた。
以上により、ワカメフコイダン様多糖複合体は肝障害と過酸化物生成に対する軽減効果あるいは防御的機能を生体に付与すると考えられる。
【0053】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば以下の優れた効果を奏することができる。
請求項1に記載の発明によれば、
a.ワカメの芽株を変質させることなくフコイダン様多糖体を容易に抽出することができ、カリウム・カルシウム・リン・鉄等のミネラル類やビタミンA・B1・B2・ナイアシン・C等のビタミン類が豊富に含まれ、また、その他微量ではあるが生命の維持及び栄養素として必要なミネラル、即ち、必須微量元素が含まれるフコイダン様多糖複合体を低原価で量産できる
b.鉄分やカルシウム、マグネシウム、カリウム等のミネラルの含量が極めて多く、且つストレスの解消性を有し興奮を抑え、抗病性・免疫性を向上させることができる。
c.フコイダン様多糖複合体中のフコース類等がナチュラルキラー細胞活性を有するので、ウィルス感染、化学薬品等により変異を生じた自己細胞を殺し、組織の癌化を早期に防ぐことができ、病気予防・健康維持を可能にすることができる。
d.フコイダン様多糖複合体中のフコース類等が、マクロファージ貧食能亢進活性を有するので、非特異的に進入異物等を除去し、免疫成立、即ち、抗原提示に重要な機能を果たすことができる。
e.フコイダン様多糖複合体中のフコース類等が生体防御能亢進活性を有するので、変異細胞の除去を通じて組織の癌化を防ぐナチュラルキラー細胞(NK)活性の亢進と、進入異物等を除去し、免疫成立の重要な一員であるマクロファージ(Mφ)貧食能の亢進活性を有する生体防御能を亢進させることができる。
f.フコイダン様多糖複合体中のフコース等が、肝障害軽減作用を有するので、多種多様な特異的機能を有する代謝の中枢である肝臓における肝機能を亢進させ、もって、生体の機能を亢進させ、健康を維持することが可能となる効果を有する。
g.芽株を海水等塩水で洗浄しているので、芽株が溶けるのを防止し、エキス分やミネラル分が溶出するのを防ぎ、更にフコイダン様多糖複合体の収率の低下を防止できる。
h.凍結乾燥することにより、鉄分やカルシウム、マグネシウム、カリウム等のミネラルの含量が極めて多く、餌喰いを良くし成長作用に優れ、且つストレスの解消性を有し興奮を抑え、抗病性・免疫性を向上させることが可能となる。
【0054】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、
a.一旦凍結した後に凍結乾燥すると、組織・細胞内に生じた氷の結晶(氷晶)がそのまま乾燥し、無数の極微小の穴があいた状態となり抽出効率・抽出効果が増大する
【0055】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加え、
a.脱脂を行うので、タンパク質の分解ができ、フコイダン様多糖複合体をタンパク質から分離できるので、フコイダン様多糖複合体の収率を高めることができる。
【0056】
請求項に記載の発明によれば、
a.変異細胞の除去を通じて組織の癌化を防ぐナチュラルキラー細胞(NK)活性の亢進と、進入異物等を除去し、免疫成立の重要な一員であるマクロファージ(Mφ)貧食能の亢進活性を有する生体防御能を亢進させることが可能な免疫賦活剤、例えば医薬品、機能性食品及び健康食品等を得ることができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ナチュラルキラー細胞(NK)活性測定におけるET比の効果を示す。
【図2】 ナチュラルキラー細胞(NK)活性測定におけるストレスの影響を示す。
【図3】 ヒナによるマクロファージ(Mφ)貧食能に対する効果を示す。
【図4】 マウスによるマクロファージ(Mφ)貧食能に対する効果を示す。
【図5】 GOT活性における肝障害軽減作用の効果を示す。
【図6】 マクロファージ(Mφ)貪食能(%)を示す。
【図7】 貪食されたルミスフェア総数を示す。
【図8】 マクロファージ(Mφ)貪食能(%)を示す。
【図9】 貪食されたルミスフェア総数を示す。
【図10】 腫瘍重量を示す。
【図11】 S180移植マウスを示す。
【図12】 マクロファージ(Mφ)貪食能(%)を示す。
【図13】 マクロファージ(Mφ)貪食能(%)を示す。
【図14】 生細胞数を示す。
【図15】 アルブミン合成を示す。
【図16】 血清中のGOT活性を示す。
【図17】 血清中のGOT活性を示す。
【図18】 血清中のGOT活性を示す。

Claims (4)

  1. ワカメの芽株を海水または塩水で洗浄する洗浄工程と、前記洗浄工程で洗浄された芽株を低温乾燥させる又は凍結乾燥させる乾燥工程と、前記乾燥工程で乾燥された芽株を低温下で粉砕する粉砕工程と芽株粉体に水を加えて加熱攪拌し抽出する抽出工程と、前記抽出工程で得られた抽出液を濾過した後、抽出液を乾燥して粉末フコイダン様多糖体を得る工程と、を備えていることを特徴とするフコイダン様多糖複合体の製造方法
  2. 洗浄した後に乾燥させた前記前記芽株を水に戻す水戻し工程を備え、前記乾燥工程において、前記水戻し工程で得られた芽株を凍結乾燥させ、前記粉砕工程において、乾燥した芽株を低温下で粉砕することを特徴とする請求項1に記載のフコイダン様多糖複合体の製造方法。
  3. 前記抽出工程に先立ち、前記粉砕工程で得られた芽株粉体の脱脂を行う脱脂工程を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載のフコイダン様多糖複合体の製造方法。
  4. 請求項乃至の内いずれか1項に記載のフコイダン様多糖複合体の製造方法で得られたフコイダン様多糖複合体を有効成分とすることを特徴とする免疫賦活剤。
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