JP3983759B2 - 核磁気共鳴撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、核磁気共鳴撮像装置(以下、MRI装置という)を手術支援に用いる技術に関し、特に手術時のガイド機能を備えたMRI装置に関する。
近年、手術時の穿刺モニタリングや経皮的治療にMRI装置で撮像した画像(MR画像)を利用するI−MRI(Interventional MRI或いはIntraoperative MRI)と呼ばれる技術が実用化されつつある。その一つは、リアルタイムで撮像する断面を任意に設定し、高速撮像法で撮像し、得られた断面画像を表示する技術で、インタラクティブスキャンISCと呼ばれる。インタラクティブスキャンでは、MRI装置に三次元位置検出装置を組み合わせて、三次元位置検出装置で検出可能な所定のポインタで撮像空間に寝かせられた患者の部位を指定し、この位置情報をMRI装置に送り、指定された位置を含む断面を撮像する。
またMRI画像を利用した手術支援の別の技術として、予め取得した患者の三次元MR画像データを用いて、手術の進行に伴い順次ポインタで指定される点を中心とする複数の断面画像を作成し表示させて、手術をナビゲートする技術(手術ナビゲーションシステム)もあり、脳神経外科手術などの高精度の外科手術に適用されている。ポインタの位置検出には、機械式、光学式、超音波式などの手法が採用される。
さらに手術治療精度の向上を目的として手術シミュレーション機能等も開発されている。例えば、特許文献1には、X線CT装置やMRI装置で撮像したスライス画像をもとに、手術の目標にいたる手術経路を評価し、候補となる経路を自動的に算出する機能を備えた手術支援のための装置が提案されている。また特許文献2には、患者の3次元画像データをもとに、術具による接触や切除の危険性を考慮したコスト画像を作成し、このコスト画像から最も侵襲の少ない手術経路を自動的に探索する技術が提案されている。
これらの技術は、術前に術具のアクセス経路を計算・描出させることができるので、手術計画立案には有効な手段である。しかしこれら技術では、術前のシミュレーション結果に基き手術中に術具が移動する様子を確認することはできない。また手術中には、術前シミュレーションで設定された経路とは異なる経路を選択せざるを得なくなる場合もあり得るが、再度、三次元画像を撮像し計画立案をやり直すには時間がかかるだけでなく、患者や術者にかける負担も増大するという問題もある。
特開2001−113086号公報 特開2003−30624号公報
本発明は、術前シミュレーションの結果を手術中にフィードバックし、安全経路に沿って手術を行なうことができる手術支援機能付きMRI装置を提供することを目的とする。また本発明は、術具が危険部位(例えば臓器や重要な血管)に接近したことを警告することにより、手術の安全性を向上させることが可能となるMRI装置を提供することを目的とする。さらに本発明は、手術時間の大幅な延長を伴うことなく、手術中の安全経路の再プランニングと提示が可能であるMRI装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明のMRI装置は、静磁場中に置かれた被検体に核磁気共鳴による撮像を行う撮像手段と、前記撮像手段によって撮像された画像を表示する表示手段と、前記静磁場中に撮像空間における任意の位置を前記撮像手段に指示する撮像位置指示手段と、前記撮像位置指示手段によって指示された位置を含む画像を撮像し、表示するように前記撮像手段及び前記表示手段を制御する制御手段と、前記撮像空間で使用される術具の位置を検出する術具位置検出手段とを備え、前記制御手段は、前記表示手段に表示された前記被検体の三次元画像から、前記術具の目的部位への経路及び所定の領域を登録し記憶する記憶手段を備え、前記撮像位置指示手段からの指示によってリアルタイムで撮像、表示された被検体の画像を表示させるとともに、前記記憶手段に記憶された目的部位への経路及び/又は前記記憶手段に記憶された所定の領域と前記術具位置検出手段によって検出された術具の位置との相対的位置を表示させることを特徴とする。
前記術具の位置は、リアルタイムで撮像、表示された被検体画像に重畳して表示することができ、その場合、例えば術具の形状を模式的に示した仮想術具として表示される。
また本発明のMRI装置において、例えば、記憶手段に記憶される所定の領域は、術具による侵入を回避すべき部位であり、制御手段は、術具と所定の領域との距離が所定の間隔よりも小さくなったときに警告を発する。
さらに本発明のMRI装置において、制御手段は、リアルタイムで撮像、表示された被検体の画像から、新たに術具の経路の登録を受付け、記憶手段に記憶された目的部位への経路を更新する。
本発明によれば、術前シミュレーションの結果を手術中に表示すると共に、時々刻々変化する術具の位置をリアルタイムで撮像、表示される被検体画像と併せて或いはそれに重畳して示すことにより、シミュレートされた安全経路に沿って確実に手術を行なうことができる。また予め臓器や重要な血管などの、術具が接触すると危険な部位を登録し、術具がそれら危険部位に接近したことを警告することにより、手術の安全性を向上させることができる。また本発明によればリアルタイムで撮像された画面を用いて手術中の安全経路を再プランニングできるので、経路変更に伴う手術時間の延長を低減できる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明が適用されるMRI装置の全体概要を示す図である。このMRI装置10は、上下に一対の静磁場磁石11、12を配置した垂直磁場方式のオープン型のMRI装置で、静磁場磁石11及び12は、支柱13によって所定の空間をもって支持され、この空間(撮像空間)に撮像に必要な均一な静磁場を発生させる。被検体14はベッド15に寝かせられた状態で撮像空間に運ばれ、ここでMRI装置による撮像とともに術者16により手術等が施される。
静磁場磁石11及び12としては、常電導方式、超電導方式或いは永久磁石方式の磁石が採用される。また図示しないが、撮像空間に面して、静磁場に3つの直交する方向の磁場勾配を与える3組の傾斜磁場コイルと、被検体14に磁気共鳴周波数の高周波磁場を印加するとともに被検体14から発生するNMR信号を受信する高周波コイルとが配置される。高周波コイルは、送信用と受信用の兼用コイルの場合もあるし、それぞれ専用のコイルを備えていてもよい。これら傾斜磁場コイル及び高周波コイルの動作は、撮像方法によって決まるパルスシーケンスに従い制御部17により制御される。
MRI装置10は、また、受信コイルが受信したNMR信号を信号処理する図示しない信号処理系と、信号処理後のデータに画像再構成演算等を行いMR画像を作成する画像作成部18と、得られた画像を表示するとともに制御部17に撮像や手術支援機能に必要な諸機能を選択し実行させるための指示を入力する入出力部19と、制御に必要な種々のパラメータやプログラム及び計算途中のデータを記憶する記憶部20とを備えている。図示するMRI装置では、画像を表示するための表示装置(モニター)は入出力部19に設けられるほか、上部の静磁場磁石11にも支持部を介して取り付けられており、術者がモニター19’に表示された被検体の画像を確認しながら手術を進められるようになっている。
またこのMRI装置10は、手術支援機能としてISC機能及び手術ナビゲーション機能を備えており、このため、ポインタが指示する位置を検出するための2台の赤外線カメラ21及び赤外線を発光する発光素子を搭載した位置検出装置22が上部の静磁場磁石11にアーム23を介して取り付けられている。位置検出装置22は、専用の計算機(パーソナルコンピュータ)24に接続されている。
ポインタは、位置検出装置22が発する赤外線を反射する3個の反射球を所定の配置に配置したもので、術具27の先端や指示具の先端に固定される。3個の反射球の位置と術具或いは指示具先端との位置関係は、予め計算機24に登録されており、これら3個の反射球の位置を2台の赤外線カメラ21で捉えることにより、術具或いは指示具の軸の方向及び先端の位置を検出することができる。これら赤外線カメラ21が捉えたカメラ座標における方向及び位置を、MRI装置の装置座標と関連付けるために、ポインタと同様に3個の反射球26を配置した基準ツール25がMRI装置の所定の位置に固定されている。図示する例では、基準ツール25は上部の静磁場磁石11を覆うガントリに固定されている。
ISC機能及びナビゲーション機能は、制御部17の記憶部20にプログラムとして格納されており、入出力部19を介して、選択され実行される。ISC機能が実行されると、例えば一端にポインタを取り付けた術具27の先端を位置検出装置22で検出し、検出された位置を基準ツール25によってMRI装置10の装置座標と関連付けることによって、MRI装置10における撮像断面を決定する。撮像断面として、例えば術具27の先端及び術具の軸を含む断面が設定されると、この断面を選択するように傾斜磁場が決定され、予め選択されたパルスシーケンスに従いリアルタイムの撮像が行われる。得られた画像は直ちにモニター19’に表示される。
またナビゲーション機能が実行されると、例えばポインタを取り付けた指示具で被検体の所望の位置を指示すると、すでに取得してある被検体の三次元画像データから、指示された点を中心とする3つの直交する断面の画像を作成し、表示する。これら直交三断面と合わせてボリュームレンダリング画像のような3D画像を表示する場合もある。
このような手術支援機能を備えたMRI装置を用いた手術では、さらに手術部位に応じて、MRI以外の映像装置、例えば内視鏡や顕微鏡が用いられる。そのような場合には、これら映像装置からの映像は、モニター19’の近傍に設置された専用のモニターに表示されるとともに、MRI装置10の記憶部20に取り込まれ、必要に応じて、画像作成部18で作成されるMR画像に重畳して表示される。
次にこのような構成のMRI装置を用いた手術支援機能について説明する。
手術支援機能は、大きく分けて、術前の最適手術経路の登録と、手術中における術具と目的位置の相対位置情報の随時更新/表示とからからなり、手術中の手続きとして、術具が危険領域に近づいた場合の警告や経路変更の登録を含んでいる。術前に手術経路をシミュレートし、登録する手法は公知であるが、本発明は術前のシミュレーション結果と併せて、手術中に時々刻々変化する術具と目的位置との関係を更新しながら表示してフィードバックすることを特徴としており、これによりシミュレーション通りに手術が行われているかを確認でき、手術に要する時間を削減し治療精度を向上することができる。
以下、術前シミュレーションと手術中の支援機能の手順を、図2に示す実施形態に基き説明する。
まず患者を撮像空間に配置し、MRI装置10により三次元画像データを取得するための撮像を行う(ステップ101)。撮像のためのパルスシーケンスは特に限定されないが、例えば、グラディエントエコー系の短TRの三次元撮像パルスシーケンスによる撮像を行う。これにより得られた三次元画像データをもとに、3つの直交する断面画像(MPR:Multi Planar Reconstruction)とボリュームレンダリング画像を作成し表示する(ステップ102)。次いで表示された画面を元に、手術経路をシミュレートし、登録する(ステップ103〜106)。
図3に、術前シミュレーションのための画面表示例を示す。図示する例では穿刺目標点を含むスライスのほか、合計3枚の画像302が表示されており、操作者はこれら3枚の画像上で穿刺目標点を指定する。また必要に応じて、血管や臓器など穿刺針が接触したり傷つけたりするのを避けるべき領域(アクセス不可領域)或いは穿刺針が通っても問題がない組織などの領域(アクセス可領域)を指定し、登録する(ステップ103、104)。アクセス不可領域/アクセス可領域の登録は、例えば穿刺開始点と穿刺目標点との間に問題となる血管や臓器がないことが明らかな場合には行わなくてもよいし、いずれか一方の登録を行うだけでもよい。穿刺目標点及びアクセス不可領域/アクセス可領域の指定と登録は、入出力部により画面に表示された部位或いは領域を指定し、その部位或いは領域に対応する画像座標(或るいは装置座標)の値を記憶部に記憶することにより行われる。
一方、手術に用いる術具を登録する(ステップ105)。術具の登録は、術具の一端に位置検出装置22によって検出可能なポインタを固定してある場合には、ポインタに固定された3つの反射球と術具との関係(術具座標系における各反射球の座標、術具の軸の方向、先端の位置など)が登録されるとともに、装置座標における反射球の位置が登録される。予め複数の術具が登録されている場合には、登録された複数の術具の中から、実際に手術に用いる術具を選択する。術具の選択は、例えば入出力部19の表示装置に選択のためのGUI(選択ボックス)を表示させることにより実現する。これによって術具の種類及び装置座標系における術具先端の位置が把握される。
制御部17は、ステップ103〜105で登録された穿刺目標点、アクセス不可領域/アクセス可領域及び術具の種類をもとに、穿刺開始点から穿刺目標点までの経路(手術経路)を自動的に計算し、表示する(ステップ106)。手術経路を自動計算する手法としては公知の手法を用いることができ、例えば、穿刺目標点と被検体の外皮上の任意の一点を結ぶ線であってアクセス不可領域を通らず、距離の短い1ないし複数の線を手術経路として選択する。手術経路は、登録された術具の形状を模式的に示すマーク(仮想術具)とともに画面上に表示される。図3に示す実施形態では、3Dボリューム画像301に穿刺開始点とそこから挿入された仮想術具の画像が重畳して表示される。
手術経路を自動的に計算する代わりに、術者が画面上に映し出された仮想術具をGUIを介して移動させ、穿刺目標点に向けて任意の方向からアクセスしながら最適な経路を模索するようにしてもよい。こうして3Dボリューム画像内に仮想術具を通すことで仮想手術を行い、最適経路かどうかを検討する(ステップ108)。シミュレーションは、安全な経路が確保できるまで繰り返し行うことができ、必要に応じ、各シミュレーションの結果を保存する。これによりステップ106で算出された複数の手術経路から最適な手術経路を選択することができる(ステップ109)。
シミュレーションによって最適な手術経路が選択されたならば、手術を開始する(ステップ110)。手術開始時に表示装置に表示されるGUIの一例を図4に示す。
図示する例では、手術ナビゲーション画像表示部401と、ISC画像表示部402と、撮像開始を指示するための入力ボタン403、404、ナビゲーション及びISCの開始ボタン405、他の映像装置からのデータ記録の開始ボタン406、赤外線カメラ22によるポインタの検出有無を表示させるための操作ボタン407などが表示されている。ナビゲーション画像表示部401には、術前に取得した三次元画像データから作成した3つの直交する断面画像(MPR:Multi Planar Reconstruction)とボリュームレンダリング画像が表示される。またISC画像表示部402は、ISC機能の実行によって撮像されたリアルタイムの2D画像408とともに術前のシミュレーションの結果(図3の301)409が表示される。また図4には示していないが、ステップ105で登録した術具の情報や術具と登録部位の相対位置情報が、撮像パラメータ等の他の登録情報とともに表示される(ステップ111)。
術者16は、モニター19’に表示された術前シミュレーションの結果(安全な手術経路)で確認しながら穿刺目標点に向けて術具を誘導する。この際、術具にポインタが取り付けられている場合には、位置検出装置22で検出した術具先端の位置の情報がPC24から制御部17に送られ、制御部17はこの位置情報をもとに撮像断面を決定し、リアルタイムの撮像を開始するともに、得られた画像をISC画像408として表示装置19やモニター19’に表示させる。また手術の進行とともに、ナビゲーション機能が実行される場合には、術前に取得した三次元画像データを用いて、手術中に指定された任意の点を中心とする3つの直交断面図が作成され、既に表示されている断面図が更新される。
また制御部17は、位置検出装置22からの位置情報を用いて登録部位(穿刺目標点)との相対位置情報を求める。このような術具と登録部位の相対位置情報は、術具先端から登録部位(穿刺目標点)までの距離を算出し、これを例えば「腫瘍内部−cmに術具先端有り」というようなメッセージとして表示する。このような表示とともに、術具の移動に対応して、仮想術具をISC画像やナビゲーション画像上の所定位置に重畳して表示する(ステップ112)。このような相対位置情報は、術具が移動するのに従い随時更新され、表示も更新される。またアクセス不可領域が登録されている場合には、この領域をISC画像やナビゲーション画像上で色分けして表示することも可能である。
さらに制御部17は、アクセス不可領域が登録されている場合には、位置検出装置24から入力した術具先端の位置情報から、術具の進行方向に存在するアクセス不可領域と術具先端との距離を算出し、表示する。術具とアクセス不可領域との距離は、術具と登録部位の相対位置情報とともに数値として表示してもよいし、前述したように仮想術具を被検体画像に重畳することにより視覚的に表示してもよい。ISC撮像及び相対位置情報の表示・更新は、終了の指示(ステップ115)或いは手術計画変更の指示(ステップ116)があるまで続けられる。
一方、術具とアクセス不可領域とのの距離が予め設定した閾値以下になったときには、アラーム及び/又はメッセージによる警告を発する(ステップ114)。警告を受けた術者は、例えばISC画面に表示された仮想術具とアクセス不可領域との関係を確認し、術具の進行角度をずらして進めても良いし、必要ならば手術経路を変更する。このような判断は、モニター画面を見て術者が行なっても良いが、制御部17が登録されたアクセス不可領域/アクセス可領域の情報に基き判断し、今後どの方向に術具を進めるかを画面に表示することも可能である。この場合、例えば、術前シミュレーションによって登録されている複数の手術経路を表示し、既に実行した手術経路以外のものを選択可能にしても良いし、再度手術経路を算出することを選択させるようにしてもよい。
手術経路の変更が必要と判断され(ステップ116)、再度手術経路を算出することが選択されると、リアルタイムで撮像されたマルチスライスISC画像を用いた手術経路の算出が行なわれる(ステップ117)。手術中に行なわれる手術経路の算出は、術前のシミュレーションとほぼ同様に行なうことができるが、手術中は、多くの場合、臓器や血管の位置が術前シミュレーションに用いた3Dボリューム画像の取得時とは異なってしまっているので、リアルタイムで取得した最新のISC画像を用いる。図5に、術中の手術経路算出の様子を示す。手術経路変更が選択されると、図示するように、術具を含むスライスとそれに平行な複数のスライスが撮像され表示される。術者はこれら表示された断面において穿刺開始点と穿刺目標点とを設定する。この2点の間にアクセス不可領域がなければ、この2点から術具の方向が決まり、手術経路が決定される。術者は新たな手術経路に沿って術具を誘導して、再度手術を開始する。
このように本実施の形態によれば、術前シミュレーションによって得られた手術経路を表示するとともに、手術の進行に伴い変化する術具の位置情報を手術中に撮像されるISC画像及び/又は手術中に更新されるナビゲーション画像と共に或いは画像上に重畳して表示することにより、手術がシミュレーション通りに進行しているかを確認することができる。また予め術具の侵襲を回避すべき領域を登録することにより、術具がそのような領域に接近したことを術者に知らせることができ、正常臓器を傷つけることなく治療精度を大幅に向上できる。さらに本実施の形態によれば、術中にリアルタイムで取得したISC画像をもとに手術経路の再設定を可能にしたので、手術時間を延長することなく正常臓器を傷つけることなく治療精度を大幅に向上できる。
なお以上の実施の形態では、術具にポインタを固定し、ポインタの位置を2台の赤外線カメラを搭載した位置検出装置で検出して術具の方向と先端位置を把握する場合を説明したが、位置検出装置としては、このような赤外線カメラを利用したもののほか、機械式のものや超音波を利用したものなども使用することができる。また術具を術者が操作するのではなく、マニピュレータ(ロボット)で操作する場合にも適用でき、この場合には、術具の位置情報はマニピュレータ側が持つ位置情報を利用することができる。以下、マニピュレータを利用したMRI装置を説明する。
図6に、マニピュレータを備えたMRI装置の全体概要を示す。このMRI装置も図1に示すMRI装置と同様に上下に磁石を配置した垂直磁場方式の装置であって、図示しない傾斜磁場コイル、高周波コイル等を備えている。図1と同じ要素については同じ符号で示している。
このMRI装置では、マニピュレータ61を駆動するための機構として、ベッド15の天板側面に固定されたレール62と、レール62に沿って移動可能な円弧状のアーム63が備えられており、マニピュレータ61は、アーム63の円弧に沿って移動可能に固定されている。被検体14はアーム63の円弧内に挿入される。アーム63には、MR画像をリアルタイムに取得するための受信コイル60も搭載されている。またマニピュレータを用いたMRI装置では、手術部位の近傍に内視鏡や顕微鏡のような映像装置64が設置され、これら映像装置からの映像が、表示装置19に近接して配置されたモニター641に映し出されるようになっている。
マニピュレータ61は、図7に示すように複数の部材61a、61b、61cが互いに回動可能に連結されており、これら部材の連結角度を変えることによりその先端に固定された術具27を任意の方向に任意の量だけ移動・回転させることができるようになっている。これらマニピュレータ61及びその駆動機構を駆動するために、マニピュレータ駆動部65、マニピュレータ制御部66、操作卓67が備えられている。術者(操作者)は、モニター19に映し出された治療部位の画像を見ながら、操作卓67を操作すると、その操作に対応する各機構部分の移動量がマニピュレータ制御部66に入力され、マニピュレータ駆動部65に伝えられ、レール62に沿ったアーム63の移動、アーム63の円弧に沿ったマニピュレータ61の移動及びマニピュレータ61の各部材間の移動・回転が行なわれる。即ち、アーム63をレール62に沿って移動させるとともにマニピュレータ61をアーム63に沿って移動させることにより、マニピュレータ61を被検体14の所望の位置に位置付けることができる。
このようにマニピュレータ制御部66は、マニピュレータ61の位置に関する情報を有しており、この位置情報が図1のMRI装置の位置検出装置22で検出する位置情報と同様に用いられ、ISC撮像が行なわれる。すなわち、予め取得した3Dボリューム画像を用いて術前シミュレーションを行い手術経路を決定すること及び穿刺開始点やアクセス不可領域/可領域の登録を行なうことは図1及び図2の実施形態と同じである。但し、マニピュレータを用いたI−MRIでは、手術が開始されると、制御部17はマニピュレータから術具の位置情報を取り込み、術具を含む断面を選択してリアルタイムで撮像を開始する。同時に得られたISC画像上に術具の位置を仮想術具として表示する。マニピュレータ(に固定された術具)の移動に追従して撮像断面も変化し、ISC画像とそれに重畳される仮想術具は更新される。
また例えば、術具とともに移動する内視鏡からの映像が同時にモニター641に映し出されるので、これらISC画像と内視鏡等の映像を確認しながら手術を進めることができる。ここでISCで取得した断面画像を内視鏡等の映像に重畳して表示することもでき、それにより両者の対応をつけながら、術具を動かし手術を進めることができる。
また手術中には、術具先端と登録された穿刺開始点やアクセス不可領域との相対位置関係も随時更新され表示される。そして術具先端とその進行方向にあるアクセス不可領域との距離が所定の値よりも小さくなったときに警告を発し、それにより手術経路を変更することは前述の実施の形態と同様である。
手術経路を変更する場合には、例えば、図5に示したようなISC画像の表示画面で、穿刺開始点と穿刺目標点を設定すると、制御部17は、この2点から自動的に方向ベクトルを算出し、その位置情報をマニピュレータ制御部66に送る。マニピュレータ駆動部65はマニピュレータ制御部66からの指令を受けてマニピュレータのアーム63を方向ベクトルに沿って穿刺開始点まで自動的に再設定する。このように手術を中断することなくリアルタイムで手術経路の変更を行なうことができ、治療精度を格段に向上することができる。
本発明によれば、術前シミュレーションにおいて登録された術具やアクセス不可/アクセス可領域の情報を手術中に撮像されるISC画像の表示画面に並置して或いは重畳して表示するとともに、手術の進行に伴い変化する術具の位置を更新して表示することにより、治療精度の向上に資することができる。また本発明によれば、手術中に適宜手術経路変更できる機能を備えたことにより手術時間を短縮し、術者及び患者の負担を軽減できる。
本発明の一実施の形態のMRI装置の全体概要を示す図 本発明のMRI装置による手術支援機能の手順を示す図 本発明のMRI装置を用いた手術前シミュレーションを説明する図 本発明のMRI装置の表示画面の一例を示す図 本発明のMRI装置を用いた手術中シミュレーションを説明する図 本発明の他の実施の形態のMRI装置の全体概要を示す図 図6のMRI装置の要部を示す図
符号の説明
11、12・・・静磁場磁石、14・・・被検体、17・・・制御部、18・・・画像作成部、19・・・入出力部(表示装置)、19’・・・モニター、20・・・記憶部、22・・・位置検出装置、27・・・術具

Claims (6)

  1. 静磁場中に置かれた被検体に核磁気共鳴による撮像を行う撮像手段と、前記撮像手段によって撮像された画像を表示する表示手段と、前記静磁場中に撮像空間における任意の位置を前記撮像手段に指示する撮像位置指示手段と、前記撮像位置指示手段によって指示された位置を含む画像を撮像し、表示するように前記撮像手段及び前記表示手段を制御する制御手段と、前記撮像空間で使用される術具の位置を検出する術具位置検出手段とを備えた核磁気共鳴撮像装置において、
    前記制御手段は、前記表示手段に表示された前記被検体の三次元画像から、前記術具の目的部位への経路及び所定の領域を登録し記憶する記憶手段を備え、前記撮像位置指示手段からの指示によってリアルタイムで撮像された被検体の画像並びに、前記記憶手段に記憶された目的部位への経路及び/又は所定の領域と前記術具位置検出手段によって検出された術具の位置との相対的位置を表示させるとともに、前記リアルタイムで撮像された被検体の画像に基き、前記記憶手段に記憶された目的部位への経路を更新することを特徴とする核磁気共鳴撮像装置。
  2. 前記制御手段は、前記術具の位置を、術具の形状を模式的に示した仮想術具として前記被検体の画像に重畳して表示させることを特徴とする請求項1記載の核磁気共鳴撮像装置。
  3. 前記記憶手段に記憶される所定の領域は、前記術具による侵入を回避すべき部位であり、前記制御手段は、前記術具と前記所定の領域との距離が所定の間隔よりも小さくなったときに警告を発することを特徴とする請求項1記載の核磁気共鳴撮像装置。
  4. 前記制御手段は、リアルタイムで撮像、表示された被検体の画像から、新たに術具の経路の登録を受付け、前記記憶手段に記憶された目的部位への経路を更新することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の核磁気共鳴撮像装置。
  5. 前記記憶手段には、術具情報が登録されており、
    前記制御手段は、表示された被検体の画像から指定された目標点およびアクセス不可領域/アクセス可領域並びに前記登録された術具情報をもとに、前記術具の経路を自動的に計算し、登録/更新を行うことを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項に記載の核磁気共鳴撮像装置。
  6. 前記制御手段は、表示された被検体の画像上に重畳表示された仮想術具の操作を通して経路の指定を受け付け、前記術具の経路として登録/更新を行うことを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項に記載の核磁気共鳴撮像装置。
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