JP3982493B2 - 筒内噴射式内燃機関 - Google Patents
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Description
しかしながら、凹部において、噴霧をその壁面に付着させないために必要なテーパを形成した程度のものでは、依然として次のような問題が残る。
本発明に係る装置は、ピストンと、ピストンとともに燃焼室を形成するシリンダヘッドと、シリンダヘッドにおいて、ピストンの中央部上方に設置され、噴射方向がピストンの移動方向と平行であるインジェクタと、インジェクタにより噴射された燃料を着火させるための点火プラグとを含んで構成される。インジェクタは、シリンダヘッドのインジェクタ孔において、シリンダヘッドの燃焼室形成面よりも上方に位置し、シリンダヘッドは、燃焼室に続く空間を形成する凹部として、インジェクタ孔に連通するとともに、インジェクタの先端部が臨む第1の空間を形成する第1の凹部と、この第1の凹部の外側に設けられ、第1の空間から続く第2の空間を形成する第2の凹部とを有する。第1の凹部は、インジェクタの噴射方向線に垂直な平面による断面で円形であり、他方、第2の凹部は、インジェクタの噴射方向線から壁面までの距離を壁面距離として、この壁面距離がインジェクタの噴射方向線を基準とした周方向で変化する。
一形態では、シリンダヘッドにおいて、インジェクタを基準とした一側に2つの吸気ポートが形成され、第2の凹部は、インジェクタの先端部中央から吸気ポートの間に向かう方向に定められる第1の壁面距離が、それ以外の方向に定められる第2の壁面距離よりも大きい。
また、シリンダヘッドにおいて、インジェクタを基準とした一側に2つの排気ポートが形成され、第2の凹部は、インジェクタの先端部中央から排気ポートの間に向かう方向に定められる第1の壁面距離が、それ以外の方向に定められる第2の壁面距離よりも大きくてもよい。
更に、第2の凹部は、インジェクタの先端部中央から吸気ポート及び排気ポートの間に向かう方向に定められる第1の壁面距離が、それ以外の方向に定められる第2の壁面距離よりも大きくてもよい。
他の形態では、第2の凹部は、インジェクタの先端部中央から点火プラグ孔へ向かう方向に定められる第1の壁面距離が、それ以外の方向に定められる第2の壁面距離よりも大きい。
更に別の形態では、インジェクタが、噴射方向線を基準とした周方向に複数の噴孔を有し、第2の凹部は、インジェクタの先端部中央から隣り合う噴孔の中心軸の間に向かう方向に定められる第1の壁面距離が、噴孔の中心軸に向かう方向に定められる第2の壁面距離よりも大きい。また、隣り合う2つの噴孔を対として、各対の間でそれぞれに含まれる2つの噴孔を異ならせた場合に、インジェクタの先端部中央から各対の噴孔の中心軸の間に向かう方向に定められる第1の壁面距離が、それ以外の方向に定められる第2の壁面距離よりも大きくてもよい。
第1の凹部は、燃焼室に近い位置ほど内径を増大させるとよい。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る筒内噴射式内燃機関(以下「エンジン」という。)1の構成を、気筒列方向に垂直な平面による、エンジン前面側から見た状態の断面で示している。
シリンダブロック11には、ピストン12が挿入されており、ピストン12の冠面とシリンダヘッド13の下面13aとの間に形成される空間が、燃焼室14となる。シリンダヘッド13には、気筒中心軸mを基準とした一側に吸気ポート15が形成されており、吸気ポート15は、図示しない吸気マニホールドと接続して、吸気通路を形成している。吸気ポート15は、吸気弁16により開放及び遮断される。一方、気筒中心軸mを基準とした他側に排気ポート17が形成されており、排気ポート17は、図示しない排気マニホールドと接続して、排気通路を形成している。排気ポート17は、排気弁18により開放及び遮断される。吸気弁16及び排気弁18は、吸気カム19及び排気カム20により夫々駆動される。
インジェクタ21は、気筒中心軸mに対し、エンジン前面側に若干傾斜させて設置されている。インジェクタ21は、先端のノズル部において、周方向に複数の噴孔が設けられたマルチホール型のインジェクタであり、各噴孔から噴射された燃料は、全体として中空のコーン状噴霧を形成する。このコーンの中心線がインジェクタ21の噴射方向線に相当し、この噴射方向線は、気筒中心軸mと平行に設定されている。なお、ここでいう「平行」とは、完全な平行に限らず、実質的な平行を含む概念である。すなわち、噴射方向線は、気筒中心軸mと平行又はこれに近い状態にあり、ピストンのキャビティ112により噴霧を案内して、点火プラグ22に向かう噴霧の循環流を形成するという、後述する作用が得られる状態にあればよい。インジェクタ21へは、図示しない燃料ポンプにより加圧された燃料が規定圧力で供給される。点火プラグ22は、気筒中心軸mに対し、インジェクタ21とは反対側の、エンジン後面側に傾斜させて設置されている。
シリンダヘッド13には、気筒中心軸mに対して若干傾斜する軸nを中心として、シリンダヘッド13をエンジン1の内外方向に貫通する孔が形成されている。この貫通孔は、一側で燃焼室14に連通し、他側でエンジン1外に連通している。この貫通孔のうち、燃焼室14側の端部を形成する壁面131は、燃焼室14に近い位置ほど内径が拡大されて、テーパ状に形成されたうえで、更に所定の方向に拡大されている。貫通孔は、この拡大された端部以外の部分でインジェクタ孔121を形成している。なお、インジェクタ21がインジェクタ孔121に取り付けられた状態で、この端部を形成する壁面131は、シリンダヘッド13の第1及び第2の凹部を形成する。
hc:ブロック合わせ面13bに対する燃焼室形成面13aの高さ
hi:ブロック合わせ面13bに対するノズル部先端21aの高さ
他方、点火プラグ22は、シリンダヘッド13において、気筒中心軸mを挟んでインジェクタ21とは反対側に設置されている。点火プラグ22は、プラグギャップ22aの位置が燃焼室形成面13aよりも下方に設定されており、プラグキャップ22の位置は、インジェクタのノズル先端部21aよりも下方である。
第2の凹部131bは、インジェクタ21の収納部として設けられた第1の凹部131aと一体となって、インジェクタ孔121と燃焼室14とを連通させる1つの空間を形成するものであり、第1の凹部131aが形成する空間を所定の方向に拡大させる。凹部131が形成する空間全体のうち、第2の凹部131bにより拡大された部分が「第2の空間」に相当する。本実施形態では、インジェクタの噴射方向線nから第2の凹部131bの壁面までの距離(以下「壁面距離」という。)dを、噴射方向線nを基準とした周方向で変化させ、第1の凹部131aが形成する空間を2つの吸気ポート15,15の間、2つの排気ポート17,17の間、及び点火プラグ22が位置する側とは反対側の吸気ポート15及び排気ポート17の間に拡大させることとしている。すなわち、これらの方向に定められる各壁面距離d1〜d3を、第1の凹部131aの内径rよりも大きな値に設定している。
図8は、燃料噴射直後における噴霧Sの挙動を模式的に示している。インジェクタ21の各噴孔から噴射された燃料は、全体として中空のコーン状噴霧Sを形成する。ここで、第1の凹部131aの容積が小さく、噴霧Sが第1の凹部131aの壁面近傍を通過して燃焼室14に流入するものでは、第1の凹部131a内の空気F1が噴霧Sに引かれて、噴霧Sとともに燃焼室14に流れ込むものの、燃焼室14側からは第1の凹部131a内に空気が流れ込み難いため、第1の凹部131a内(特に、噴霧Sと壁面との間の空間)に負圧Pnegが発生する。そして、噴霧Sは、発生した負圧Pnegにより壁面の方向に引き寄せられ、進路を変えることとなるので、噴霧Sの形状が崩れ、狙いとする形状の噴霧Sを形成することができなくなる。成層燃焼に際し、ピストン12に設けられたキャビティ112を利用して混合気を層状化させるものでは、ピストン12に対し、冠面上の適切な部位に噴霧Sを衝突させることが必要となるが、噴霧Sの形状が崩れてしまうと、これができなくなる。これに対し、第1の凹部131aを燃焼室14に近い位置ほど広げ、噴霧Sに対する逃げを設けたうえ、第2の凹部131bにより凹部131全体が形成する空間を拡大させることとすれば、燃焼室14内の空気F2が凹部131内に流れ込むための通路を確保することができ、凹部131内における負圧Pnegの発生を抑制して、噴霧Sの形状が崩れるのを防止することができる。
第1に、シリンダヘッド13において、シリンダヘッドの燃焼室形成面13aよりも上方にインジェクタ21を設置したことで、インジェクタ21と点火プラグ22とのレイアウト上の干渉が緩和される。
第2に、インジェクタのノズル部先端21aが収まる第1の凹部131aに加え、第1の凹部131aが形成する空間を拡大し、第1の凹部131aとともに燃焼室14に続く一体の空間を形成する第2の凹部131bを設けたので、燃料噴射時に凹部131内に負圧Pnegが発生するのを抑制し、狙いとする形状の噴霧Sを形成することができる。
なお、この第3の効果に付随して、拡大方向を吸気ポート15,15同士の間とすれば、排気ポート17,17周辺に設けられる冷却水通路の形状を変更する必要がない、という効果が得られる。また、拡大方向を排気ポート17,17同士の間とすれば、凹部131内での燃焼を安定化させることができる、という効果が得られる。
図9は、本発明の第2の実施形態に係るシリンダヘッドの構成を、気筒列方向に平行な平面による断面で示している。
本実施形態では、壁面距離(すなわち、インジェクタの噴射方向線nから第2の凹部131bの壁面までの距離)dのうち、噴射方向線nから点火プラグ孔122の中心軸に向かう方向に定められるものを、第1の凹部131aの内径rよりも大きな値に設定し、シリンダヘッドの凹部131を点火プラグ孔122に向けて拡大させるとともに、第1の凹部131aが形成する空間と点火プラグ孔122とを、第2の凹部131bが形成する空間により連通させている。
本実施形態によれば、シリンダヘッドの凹部131を点火プラグ孔122に向けて拡大させたことで、インジェクタ孔121と点火プラグ孔122との間で、シリンダヘッド13の端部が鋭角に形成されるのを回避することができるので、シリンダヘッド13への局所的な熱負荷を緩和することができる。また、本実施形態によれば、シリンダヘッドの凹部131を吸気ポート15,15同士の間等に向けて拡大させる第1の実施形態と比較して、第2の凹部131bを設けるためのスペースを確保し易い、という利点も得られる。
図13は、本発明の第3の実施形態に係るシリンダヘッドを、気筒中心軸mに沿って下方から見た状態で示している。
Claims (13)
- ピストンと、
ピストンとともに燃焼室を形成するシリンダヘッドと、
シリンダヘッドにおいて、ピストンの中央部上方に設置され、噴射方向がピストンの移動方向と平行であるインジェクタと、
インジェクタにより噴射された燃料を着火させるための点火プラグと、を含んで構成され、
インジェクタは、シリンダヘッドのインジェクタ孔において、シリンダヘッドの燃焼室形成面よりも上方に位置し、
シリンダヘッドは、燃焼室に続く空間を形成する凹部として、インジェクタ孔に連通するとともに、インジェクタの先端部が臨む第1の空間を形成する第1の凹部と、この第1の凹部の外側に設けられ、第1の空間から続く第2の空間を形成する第2の凹部と、を有し、
シリンダヘッドにおいて、インジェクタを基準とした一側に2つの吸気ポートが形成され、
第1の凹部は、インジェクタの噴射方向線に垂直な平面による断面で円形であり、
第2の凹部は、インジェクタの噴射方向線から壁面までの距離を壁面距離として、この壁面距離が、インジェクタの噴射方向線を基準とした周方向で変化し、インジェクタの先端部中央から吸気ポートの間に向かう方向に定められる第1の壁面距離が、それ以外の方向に定められる第2の壁面距離よりも大きい筒内噴射式内燃機関。 - ピストンと、
ピストンとともに燃焼室を形成するシリンダヘッドと、
シリンダヘッドにおいて、ピストンの中央部上方に設置され、噴射方向がピストンの移動方向と平行であるインジェクタと、
インジェクタにより噴射された燃料を着火させるための点火プラグと、を含んで構成され、
インジェクタは、シリンダヘッドのインジェクタ孔において、シリンダヘッドの燃焼室形成面よりも上方に位置し、
シリンダヘッドは、燃焼室に続く空間を形成する凹部として、インジェクタ孔に連通するとともに、インジェクタの先端部が臨む第1の空間を形成する第1の凹部と、この第1の凹部の外側に設けられ、第1の空間から続く第2の空間を形成する第2の凹部と、を有し、
シリンダヘッドにおいて、インジェクタを基準とした一側に2つの排気ポートが形成され、
第1の凹部は、インジェクタの噴射方向線に垂直な平面による断面で円形であり、
第2の凹部は、インジェクタの噴射方向線から壁面までの距離を壁面距離として、この壁面距離が、インジェクタの噴射方向線を基準とした周方向で変化し、インジェクタの先端部中央から排気ポートの間に向かう方向に定められる第1の壁面距離が、それ以外の方向に定められる第2の壁面距離よりも大きい筒内噴射式内燃機関。 - ピストンと、
ピストンとともに燃焼室を形成するシリンダヘッドと、
シリンダヘッドにおいて、ピストンの中央部上方に設置され、噴射方向がピストンの移動方向と平行であるインジェクタと、
インジェクタにより噴射された燃料を着火させるための点火プラグと、を含んで構成され、
インジェクタは、シリンダヘッドのインジェクタ孔において、シリンダヘッドの燃焼室形成面よりも上方に位置し、
シリンダヘッドは、燃焼室に続く空間を形成する凹部として、インジェクタ孔に連通するとともに、インジェクタの先端部が臨む第1の空間を形成する第1の凹部と、この第1の凹部の外側に設けられ、第1の空間から続く第2の空間を形成する第2の凹部と、を有し、
第1の凹部は、インジェクタの噴射方向線に垂直な平面による断面で円形であり、
第2の凹部は、インジェクタの噴射方向線から壁面までの距離を壁面距離として、この壁面距離が、インジェクタの噴射方向線を基準とした周方向で変化し、インジェクタの先端部中央から吸気ポート及び排気ポートの間に向かう方向に定められる第1の壁面距離が、それ以外の方向に定められる第2の壁面距離よりも大きい筒内噴射式内燃機関。 - ピストンと、
ピストンとともに燃焼室を形成するシリンダヘッドと、
シリンダヘッドにおいて、ピストンの中央部上方に設置され、噴射方向がピストンの移動方向と平行であるインジェクタと、
インジェクタにより噴射された燃料を着火させるための点火プラグと、を含んで構成され、
インジェクタは、シリンダヘッドのインジェクタ孔において、シリンダヘッドの燃焼室形成面よりも上方に位置し、
シリンダヘッドは、燃焼室に続く空間を形成する凹部として、インジェクタ孔に連通するとともに、インジェクタの先端部が臨む第1の空間を形成する第1の凹部と、この第1の凹部の外側に設けられ、第1の空間から続く第2の空間を形成する第2の凹部と、を有し、
第1の凹部は、インジェクタの噴射方向線に垂直な平面による断面で円形であり、
第2の凹部は、インジェクタの噴射方向線から壁面までの距離を壁面距離として、この壁面距離が、インジェクタの噴射方向線を基準とした周方向で変化し、インジェクタの先端部中央から点火プラグ孔へ向かう方向に定められる第1の壁面距離が、それ以外の方向に定められる第2の壁面距離よりも大きい筒内噴射式内燃機関。 - 第1の空間と点火プラグ孔内とが、第2の空間を介して連通する請求項4に記載の筒内噴射式内燃機関。
- 第1の凹部と点火プラグ孔との間で、第2の凹部の向かい合う壁面が平行に形成された請求項5に記載の筒内噴射式内燃機関。
- 第1の凹部と点火プラグ孔との間で、第2の凹部の向かい合う壁面がともに湾曲させて形成され、第2の空間が外側に膨出する請求項5に記載の筒内噴射式内燃機関。
- インジェクタが、燃料の微粒化を促すためのスワールチップを備える請求項1〜7のいずれかに記載の筒内噴射式内燃機関。
- インジェクタが、噴射方向線を基準とした周方向に複数の噴孔を有する請求項1〜7のいずれかに記載の筒内噴射式内燃機関。
- 第2の凹部は、インジェクタの先端部中央から、隣り合う噴孔の中心軸の間に向かう方向に定められる第1の壁面距離が、噴孔の中心軸に向かう方向に定められる第2の壁面距離よりも大きい請求項9に記載の筒内噴射式内燃機関。
- ピストンと、
ピストンとともに燃焼室を形成するシリンダヘッドと、
シリンダヘッドにおいて、ピストンの中央部上方に設置され、噴射方向がピストンの移動方向と平行であるインジェクタと、
インジェクタにより噴射された燃料を着火させるための点火プラグと、を含んで構成され、
インジェクタは、噴射方向線を基準とした周方向に複数の噴孔を有するものであって、シリンダヘッドのインジェクタ孔において、シリンダヘッドの燃焼室形成面よりも上方に位置し、
シリンダヘッドは、燃焼室に続く空間を形成する凹部として、インジェクタ孔に連通するとともに、インジェクタの先端部が臨む第1の空間を形成する第1の凹部と、この第1の凹部の外側に設けられ、第1の空間から続く第2の空間を形成する第2の凹部と、を有し、
第1の凹部は、インジェクタの噴射方向線に垂直な平面による断面で円形であり、
第2の凹部は、インジェクタの噴射方向線から壁面までの距離を壁面距離として、この壁面距離が、インジェクタの噴射方向線を基準とした周方向で変化し、インジェクタの先端部中央から隣り合う噴孔の中心軸の間に向かう方向に定められる第1の壁面距離が、噴孔の中心軸に向かう方向に定められる第2の壁面距離よりも大きい筒内噴射式内燃機関。 - ピストンと、
ピストンとともに燃焼室を形成するシリンダヘッドと、
シリンダヘッドにおいて、ピストンの中央部上方に設置され、噴射方向がピストンの移動方向と平行であるインジェクタと、
インジェクタにより噴射された燃料を着火させるための点火プラグと、を含んで構成され、
インジェクタは、噴射方向線を基準とした周方向に複数の噴孔を有するものであって、シリンダヘッドのインジェクタ孔において、シリンダヘッドの燃焼室形成面よりも上方に位置し、
シリンダヘッドは、燃焼室に続く空間を形成する凹部として、インジェクタ孔に連通するとともに、インジェクタの先端部が臨む第1の空間を形成する第1の凹部と、この第1の凹部の外側に設けられ、第1の空間から続く第2の空間を形成する第2の凹部と、を有し、
第1の凹部は、インジェクタの噴射方向線に垂直な平面による断面で円形であり、
第2の凹部は、インジェクタの噴射方向線から壁面までの距離を壁面距離として、この壁面距離が、インジェクタの噴射方向線を基準とした周方向で変化し、隣り合う2つの噴孔を対として、各対の間でそれぞれに含まれる2つの噴孔を異ならせた場合に、インジェクタの先端部中央から各対の噴孔の中心軸の間に向かう方向に定められる第1の壁面距離が、それ以外の方向に定められる第2の壁面距離よりも大きい筒内噴射式内燃機関。 - 第1の凹部は、燃焼室に近い位置ほど内径が大きい請求項1〜12のいずれかに記載の筒内噴射式内燃機関。
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