JP3982326B2 - ペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスの製造方法 - Google Patents

ペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスの製造方法に関するものであり、更に詳しくは、塩化ビニル系単量体を界面活性剤、重合開始剤の存在下、水性媒体中に分散し重合を行う方法において、大型重合缶を用いてもスケール分が少なく、ラテックス安定性に優れたペースト塩化ビニル系重合体ラテックスが得られる重合中の攪拌条件を制御した製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
塩化ビニル系単量体を界面活性剤、重合開始剤の存在下、水性媒体中に分散して、乳化重合、播種乳化重合、微細懸濁重合、播種微細懸濁重合等により粒子径0.05〜10μm程度の塩化ビニル系重合体ラテックスが生産されている。さらに、該ラテックスを噴霧乾燥機等により乾燥することによりペースト加工用塩化ビニル重合体が生産されている。これら乳化重合、播種乳化重合、微細懸濁重合、播種微細懸濁重合等の重合反応を行う際には、各種発熱反応の反応制御と同様に反応器内の均一化、反応熱の除去等を目的に攪拌機による攪拌操作が行われている。しかし、上記塩化ビニル系重合体ラテックスは非常に不安定であるため、この攪拌操作が強すぎると重合体粒子が凝集し、スケール量の増加、ラテックス安定性の低下等、生産性や品質が悪化する。また、攪拌操作が弱過ぎると反応器内の不均一化により反応異常等の問題が発生する。
【0003】
このため、通常、ペースト加工用塩化ビニル系重合体等の重合反応においては、スケール量増加、ラテックス安定性の低下による生産性、品質悪化をある程度見込んだ上での攪拌操作が行われている。しかし、このような攪拌操作であっても重合缶容量が大きくなると、より条件設定が難しくなるためペースト加工用塩化ビニル系重合体の生産では、広く懸濁重合で生産されている汎用塩化ビニル系重合体に比べ、重合缶容量を大きくすることが難しいという問題があった。
【0004】
これら乳化重合、播種乳化重合、微細懸濁重合、播種微細懸濁重合等の反応における攪拌強度の問題を改良する手法としては種々の提案がなされている。
【0005】
例えば特開昭63−027512号公報には、還流期間と脱ガス期間の攪拌機先端速度を一定速度以下とすることで重合時間を遅延させずにスケール量を低下させる方法が提案され、また、特開平10−265511号公報には、重合転化率毎に適した攪拌所要動力で攪拌することでスケール量が少なく、ラテックス安定性の良いラテックスが得られる方法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開昭63−027512号公報に提案の方法では、反応器に還流式熱交換器を設置する必要があるうえに、反応器内の温度分布を十分に抑制することができない。また特開平10−265511号公報に提案の方法では、20m3以上の大型重合缶ではラテックス安定性が十分なラテックスが得られない等の問題を有していた。
【0007】
そこで、本発明では、重合反応中の攪拌機の攪拌操作を適正化することによって、20m3以上の大型重合缶を用いてもスケール量が少なく、ラテックス安定性の良いペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスが得られる製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、容量が20m3以上の大型重合缶の攪拌操作において、重合缶内攪拌翼の先端速度(以下、単に先端速度という。)と単位液容積あたりの攪拌動力値(以下、単に所要動力という。)を特定条件下とし重合反応を行うことにより、スケール量が低減化でき、ラテックス安定性に優れたペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスが得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0009】
即ち、本発明は、塩化ビニル系単量体を界面活性剤、重合開始剤の存在下、水性媒体中で重合反応する方法において、重合缶として内容積20m3以上の重合缶を用い、所定重合反応温度到達後の重合反応中の攪拌条件である重合缶内攪拌翼の先端速度を0.5〜2.4m/sec、単位液容積あたりの攪拌動力値を5〜90W/m3の範囲内に維持し、重合反応を行うことを特徴とするペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスの製造方法に関するものである。
【0010】
以下に、本発明を詳細に説明する。
【0011】
本発明におけるペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスは、界面活性剤、重合開始剤の存在下、塩化ビニル系単量体を水性媒体中で重合缶として内容積20m3以上の大型重合缶を用い、所定重合温度到達後の重合反応中の攪拌条件である先端速度を0.5〜2.4m/sec、攪拌動力を5〜90W/m3の範囲内に維持し、重合して得られるペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスである。その際の重合方法としては、乳化重合法、播種乳化重合法、微細懸濁重合法、播種微細懸濁重合等を挙げることができる。
【0012】
また、本発明における所定重合温度は、30〜80℃であることが好ましい。
【0013】
本発明でいう塩化ビニル系単量体とは、塩化ビニル単量体又は塩化ビニル単量体と塩化ビニル単量体との共重合可能なビニル単量体との混合物であり、塩化ビニル単量体と共重合し得るビニル単量体としては、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニルエステル類;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸等の不飽和カルボン酸又はその無水物;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸エステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル等のメタクリル酸エステル類;マレイン酸エステル、フマル酸エステル、桂皮酸エステル等の不飽和カルボン酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルアミルエーテル、ビニルフェニルエーテル等のビニルエーテル類;エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン等のモノオレフィン類;塩化ビニリデン、スチレン及びその誘導体、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等を挙げることができ、これらビニル単量体は1種以上で用いることが可能である。
【0014】
界面活性剤としては、例えばジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩等が挙げられ、これらは単独又は2種類以上の組合わせで用いることが可能である。
【0015】
重合開始剤としては、例えば過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素等の水溶性重合開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、p−クロロベンゾイルパーオキサイド等の芳香族ジアシルパーオキサイド,カプロイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド等の脂肪族ジアシルパーオキサイド,アゾビスイソブチロニトロリル、アゾビスイソバレロニトリル等のアゾ化合物,t−ブチルパーオキシピバレート等の有機酸のパーオキシジエステル,ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジオクチルパーオキシジカーボネート等のパーオキシジカーボネート,アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイド等の油溶性重合開始剤が挙げられる。そして、これらは単独又は2種類以上の組合わせで用いることが可能である。
【0016】
本発明のペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスの製造方法は、塩化ビニル系単量体を内容積20m3以上の大型重合缶を用い、界面活性剤、重合開始剤の存在下、水性媒体中で重合反応を行う際に重合缶内の攪拌翼の先端速度を0.5〜2.4m/sec、所要動力を5〜90W/m3の範囲内に維持しつつ、所定重合反応温度到達後の重合反応を行うものである。ここでいう重合反応とは、重合反応所定温度まで到達した後から重合反応終了までの期間を指す。
【0017】
本発明でいう所要動力とは、下記式(1)により求められる。
所要動力=(Np×ρ×n3×d5)/(gc×V) (1)
(ここで、Npは動力数、ρは液密度、nは攪拌回転数、dは攪拌翼径、gcは動力換算係数、Vは液容量のそれぞれを示す。)
本発明の製造方法は、内容積20m3以上の大型重合缶内で重合反応を行うに際し、重合反応中の攪拌条件として重合缶内の攪拌翼の先端速度を0.5〜2.4m/sec、所要動力を5〜90W/m3の範囲内、好ましくは先端速度を0.6〜2.3m/sec、所要動力を5〜85W/m3、更に好ましくは先端速度を0.7〜2.2m/sec、所要動力を5〜80W/m3の範囲内に維持しつつ重合反応を行うものである。そして、特にスケール分が少なく、ラテックス安定性に優れるペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスが得られることから、所要動力を5〜80W/m3の範囲内とすることが好ましい。ここで、攪拌翼の先端速度が0.5m/sec未満である場合、重合缶の内側の伝熱係数が低下し除熱能力が低下するため、局部的に発熱が大きくなりスケール量が増加する等の問題が発生する。また攪拌翼の先端速度が速くなれば伝熱係数は改善方向となるが、2.4m/secを越える場合、重合体粒子への負荷が局部的に加わるために重合体粒子同士が合一しスケール量が増加する等の問題がある。一方、攪拌機の所要動力が5W/m3未満の場合は、塩化ビニル系単量体の分散が不十分となり反応が遅延し結果的に攪拌時間が長くなることにより得られる塩化ビニル系重合体ラテックスのラテックス安定性が低下する等の問題がある。また攪拌機の所要動力が大きい場合は、系内の均一性は改善されるが、所要動力が90W/m3を越える場合、重合体粒子への全体的攪拌負荷が大きくなるために得られる塩化ビニル系重合体ラテックスのラテックス安定性が低下する等の問題がある。
【0018】
攪拌翼の先端速度と所要動力との関係においては、重合缶内容積の増大により先端速度はその攪拌翼径により変化し、所要動力は攪拌翼径と液容積の両方の影響を受ける。そのため、内容積が20m3以上であるような大型重合缶となった場合は、先端速度及び所要動力のそれぞれを本発明の範囲内とする必要がある。もし、先端速度又は所要動力の何れか一方が本発明の範囲を外れた場合は、本発明の効果を得ることはできない。
【0019】
また、重合缶内容積が20m3未満となった場合、攪拌機の操作条件は本発明とは異なり、例えば内容積が1m3の重合缶の場合、所要動力を110W/m3程度としても得られるペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスのラテックス安定性は低下しない。この様にペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスの重合では、小容量の重合缶で重合できても、重合缶容量が大きくなると小容量の重合缶と同じ攪拌機条件ではスケール量の増加、ラテックス安定性の低下が発生する。そのため単に攪拌機所要動力のみに注目してスケールアップした場合は、前記の様な問題点が発生するためにペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスの重合では重合缶の大型化が難しい原因となっている。重合缶容積が大きくなることによる攪拌操作条件の安定操作域の変化について機構の詳細は不明であるが、内容積が大きくなると小容量重合缶に比べ内容物の均一性が低下傾向となり、局部的な不均一化に伴い系内が不安定化し、加えて攪拌操作条件が特定範囲から外れた場合にはスケール量の増加、ラテックス安定性の低下が助長されているものと考えられる。
【0020】
本発明の製造方法においては、本発明の効果をより鮮明なものとするために、所定重合反応温度到達後の攪拌条件である攪拌翼の先端速度を0.5〜2.4m/sec、所要動力を5〜90W/m3の範囲内に維持しつつ重合反応の進行に応じて変化させることが好ましく、重合反応中に重合缶内の攪拌翼の先端速度を0.5〜2.4m/sec、所要動力を5〜90W/m3の範囲内に維持しつつ重合反応の進行に応じて、連続的又は重合反応開始時の攪拌条件を含めて2段階以上の段階で順次低下させることが特に好ましい。その際には攪拌条件を3段階以上の段階で変更する場合であっても、それは1段目、2段目、3段目、n段目と順次先端速度及び所要動力のそれぞれを共に低下させることが好ましい。
【0021】
この攪拌条件変更は、一定重合率期間毎に段階的に変更する方法や重合反応の進行に合せて連続的に変更する等の方法から適宜選択できる。攪拌条件変更回数は、特に上限はなく変更回数が多い程、スケール等は改善されるが、その効果度合と攪拌条件変更の煩雑さ増加とのバランスからは一定重合率期間毎に段階的に変更する場合は2〜15回程度が好ましい。
【0022】
本発明における所定重合反応温度到達まで、又は、重合反応終了後の攪拌条件としては特に制限はなく、その中でも、重合缶内の内容物の均一化、伝熱面等に特に優れることから所定重合反応温度到達までの攪拌条件としては先端速度0.9〜3.0m/sec、所要動力20〜120W/m3の範囲内とすることが好ましい。また、重合反応終了後の脱ガス期間は、脱ガス操作に伴う泡立ち抑制等の効果があることから攪拌条件としては、攪拌翼の先端速度を0.5〜2.4m/sec、所要動力を5〜90W/m3の範囲内、又はそれ以下とすることが好ましい。
【0023】
本発明の攪拌条件の具体的例示としては、例えば1)所定重合反応温度到達までは、先端速度0.9〜3.0m/sec、所要動力20〜120W/m3とし、所定重合反応温度到達後の重合反応中は、先端速度を0.5〜2.4m/sec、所要動力を5〜90W/m3の範囲内とし、重合反応終了後の未反応単量体の回収期間は攪拌速度0.5〜2.4m/sec、所要動力5〜90W/m3とする方法、2)所定重合反応温度到達までは、先端速度0.9〜3.0m/sec、所要動力20〜120W/m3とし、所定重合反応温度到達後の重合反応中は、第1段目として先端速度を0.8〜2.4m/sec、所要動力を5〜90W/m3の範囲内とし、第2段目以降として重合転化率5%〜95%の間に先端速度0.5〜2.2m/sec、所要動力を5〜90W/m3に低下し、重合反応終了後の未反応単量体の回収期間は攪拌速度0.5〜2.4m/sec、所要動力5〜90W/m3とする方法、3)所定重合反応温度到達までは、先端速度0.9〜3.0m/sec、所要動力20〜120W/m3とし、所定重合反応温度到達後の重合反応中は、第1段目として先端速度を0.8〜2.4m/sec、所要動力を5〜90W/m3の範囲内とし、第2段目以降として重合転化率5%〜75%の間に先端速度0.8〜2.2m/sec、所要動力を5〜90W/m3に低下し、最終段階として重合転化率が75%から重合終了までの間に先端速度0.5〜2.1m/sec、所要動力5〜90W/m3に低下し、重合反応終了後の未反応単量体の回収期間は攪拌速度0.5〜2.4m/sec、所要動力5〜90W/m3とする方法等が挙げられる。
【0024】
また、攪拌機所要動力を変化させる場合は、例えば1)所定重合反応温度到達までは、先端速度0.9〜3.0m/sec、所要動力20〜120W/m3とし、所定重合反応温度到達後の重合反応中は、先端速度を0.5〜2.4m/sec、所要動力を5〜90W/m3の範囲内とし、重合反応終了後の未反応単量体の回収期間は攪拌速度0.5〜2.4m/sec、所要動力2〜40W/m3とする方法、2)所定重合反応温度到達までは、先端速度0.9〜3.0m/sec、所要動力20〜120W/m3とし、所定重合反応温度到達後の重合反応中は、第1段目として先端速度0.5〜2.4m/sec、所要動力を20〜90W/m3の範囲内とし、第2段目以降として重合転化率5%〜95%の間に先端速度0.5〜2.4m/sec、所要動力5〜80W/m3に低下し、重合反応終了後の未反応単量体の回収期間は攪拌速度0.5〜2.4m/sec、所要動力2〜40W/m3とする方法、3)所定重合反応温度到達までは、先端速度0.9〜3.0m/sec、所要動力20〜120W/m3とし、所定重合反応温度到達後の重合反応中は、第1段目として先端速度を0.5〜2.4m/sec、所要動力を20〜90W/m3の範囲内とし、第2段目以降として重合転化率5%〜75%の間に先端速度0.5〜2.4m/sec、所要動力を10〜80W/m3に低下し、最終段階として重合転化率が75%から重合終了までの間に先端速度0.5〜2.4m/sec、所要動力5〜70W/m3に低下し、重合反応終了後の未反応単量体の回収期間は先端速度0.5〜2.4m/sec、所要動力2〜40W/m3とする方法等が挙げられる。
【0025】
そして、例えば容量40m3以上である大型重合缶を用いた場合には、重合反応中の攪拌条件として先端速度0.5〜2.4m/sec、所要動力5〜75W/m3とすることが好ましく、特に第1段目として先端速度を0.5〜2.4m/sec、所要動力を20〜75W/m3とし、第2段目以降として重合転化率5%〜95%の間に5〜60W/m3に低下させる方法、又は、第1段目として所要動力を20〜75W/m3とし、第2段目として重合転化率5%〜75%の間に10〜60W/m3に低下させ、第3段目として重合転化率75%から重合反応終了までの間は5〜40W/m3に攪拌条件を順次低下させることが好ましい。
【0026】
また、本発明の製造方法を行う重合缶としては、通常用いられているジャケット付重合缶以外に、還流凝縮器付重合缶、外部循環熱交換器付重合缶等、重合反応の発熱量制御により必要に応じて使用が可能である。また、重合缶の攪拌方式やバッフル等も特に制限はなく、例えばアンカー翼、ループ翼、マックスブレンド翼、フルゾーン翼、パイプバッフル等を使用することができる。
【0027】
本発明の製造方法は、重合反応で得られるペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスのスケール量低減、ラテックス安定性向上が改善できると伴に、従来、攪拌操作条件が難しかったペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスの重合缶容量の大型化が可能となる等の効果が得られる。
【0028】
【実施例】
以下に、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらによってなんら限定されるものではない。
【0029】
以下に、実施例における評価方法を詳細に説明する
〜平均粒子径の測定〜
測定サンプルをレーザー透過率が75〜85%となるように濃度調整を行なった試料により、レーザー回析/散乱式粒径測定装置(堀場製作所(株)製、商品名LA−700)を用いて平均粒子径の測定を行った。
【0030】
〜スケール量の評価〜
重合反応で得られたラテックスを、500μmの金網でろ過し、金網上残分の乾燥後重量を重合反応に仕込んだ塩化ビニル系単量体量に対する重量%で表した。
【0031】
〜ラテックス安定性の測定〜
500mlカップに25℃に調整したペースト塩化ビニル系重合体ラテックスを250g、クロロホルム1.25gを入れ、ホモジナイザー(ヤマト科学製、商品名ULTRA−DISPERSER MODEL LK−41)を用いて、攪拌開始から重合体粒子が凝集し流動性が低下するまでの時間を測定した。
【0032】
調整例1(シード粒子の水性分散液の調整)
30m3重合缶中に脱イオン水10800kg、塩化ビニル単量体9000kg、重合開始剤として3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド90kg、15重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液150kgを仕込んだ後、3時間ホモジナイザーを用いて均質化処理後、系内の温度を40℃にあげて重合反応を開始した。そして、重合圧力が低下した後に未反応塩化ビニル単量体を回収することによりシード粒子の水性分散液を調整した。
【0033】
実施例1
翼径1.95mの攪拌翼を装着した30m3重合缶中に脱イオン水105000kg、塩化ビニル単量体12000kg、20重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液60kg、調整例1により得られたシード粒子の水性分散液1320kgを仕込んだ後、回転数21rpm、先端速度2.14m/sec、所要動力114.1W/m3で攪拌を行いながら温度を64℃に昇温し重合を開始した。64℃に到達後は攪拌条件として回転数13rpm、先端速度1.33m/sec、所要動力27.1W/m3で重合反応を行い、重合開始から重合終了までの間、20重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液600kgを連続的に添加した。
【0034】
重合圧力が64℃における塩化ビニル単量体の飽和蒸気圧から0.6MPa降下した時点で重合反応を停止し、回転数11rpm、先端速度1.12m/sec、所要動力16.4W/m3の条件下で未反応塩化ビニル単量体を回収し、ペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスを得た。得られた塩化ビニル系重合体ラテックスの平均粒子径、スケール量、ラテックス安定性の評価結果を表1に示す。
【0035】
実施例2
重合温度64℃に到達後の重合反応中の攪拌条件を回転数16rpm、先端速度1.63m/sec、所要動力50.5W/m3とした以外は、実施例1と同様の方法によりペースト塩化ビニル系重合体ラテックスを得た。得られたペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスの平均粒子径、スケール量、ラテックス安定性の評価結果を表1に示す。
【0036】
実施例3
重合温度64℃に到達後の重合反応中の攪拌条件を回転数18rpm、先端速度1.84m/sec、所要動力71.9W/m3とした以外は、実施例1と同様の方法によりペースト塩化ビニル系重合体ラテックスを得た。得られたペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスの平均粒子径、スケール量、ラテックス安定性の評価結果を表1に示す。
【0037】
比較例1
重合温度64℃に到達後の重合反応中の攪拌条件を回転数7rpm、先端速度0.71m/sec、所要動力4.2W/m3とした以外は、実施例1と同様の方法によりペースト塩化ビニル系重合体ラテックスを得た。得られたペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスの平均粒子径、スケール量、ラテックス安定性の評価結果を表1に示す。
【0038】
得られたペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスはスケール量が多く、ラテックス安定性も悪いものであった。
【0039】
比較例2
重合温度64℃に到達後の重合反応中の攪拌条件を回転数21rpm、先端速度2.14m/sec、所要動力114.1W/m3とした以外は、実施例1と同様の方法によりペースト塩化ビニル系重合体ラテックスを得た。得られたペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスの平均粒子径、スケール量、ラテックス安定性の評価結果を表1に示す。
【0040】
得られたペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスはスケール量が多く、ラテックス安定性も悪いものであった。
【0041】
比較例3
重合温度64℃に到達後の重合反応中の攪拌条件を回転数24rpm、先端速度2.45m/sec、所要動力170.4W/m3とした以外は、実施例1と同様の方法によりペースト塩化ビニル系重合体ラテックスを得た。得られたペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスの平均粒子径、スケール量、ラテックス安定性の評価結果を表1に示す。
【0042】
得られたペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスはスケール量が多く、ラテックス安定性も悪いものであった。
【0043】
参考例1
翼径0.63mの攪拌翼を装着した1m3重合缶中に脱イオン水350kg、塩化ビニル単量体400kg、20重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液2kg、調整例1により得られたシード粒子の水性分散液44kgを仕込んだ後、64℃に昇温し重合を開始した。64℃に到達後は攪拌条件として回転数45rpm、先端速度1.48m/sec、所要動力117.3W/m3で重合反応を行い、重合開始から重合終了までの間、20重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液20kgを連続的に添加した。
【0044】
重合圧力が64℃における塩化ビニル単量体の飽和蒸気圧から0.6MPa降下した時点で重合反応を停止し、未反応塩化ビニル単量体を回収し、ペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスを得た。得られたペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスの平均粒子径、スケール量、ラテックス安定性の評価結果を表1に示す。
【0045】
1m3重合缶で得られたペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスはスケール量が少なく、ラテックス安定性も良いものであった。
【0046】
参考例2
重合温度64℃に到達後の重合反応中の攪拌条件を回転数34rpm、先端速度1.12m/sec、所要動力50.6W/m3とした以外は、参考例1と同様の方法によりペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスを得た。得られたペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスの平均粒子径、スケール量、ラテックス安定性の評価結果を表1に示す。
【0047】
1m3重合缶で得られたペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスはスケール量が少なく、ラテックス安定性も良いものであった。
【0048】
実施例4
重合温度64℃に到達後から重合転化率50%までの第1段階の重合反応として攪拌条件を回転数16rpm、先端速度1.63m/sec、所要動力50.5W/m3から回転数13rpm、先端速度1.33m/sec、所要動力27.1W/m3まで徐々に低下した運転とし、重合転化率50%以降の第2段階の重合反応として攪拌条件を回転数13rpm、先端速度1.33m/sec、所要動力27.1W/m3とした以外は、実施例1と同様の方法によりペースト加工用塩化ビニル系重合体を得た。得られたペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスの平均粒子径、スケール量、ラテックス安定性の評価結果を表2に示す。
【0049】
実施例5
重合温度64℃に到達後から重合転化率50%までの第1段階の重合反応として攪拌条件を回転数18rpm、先端速度1.84m/sec、所要動力71.9W/m3とし、重合転化率50%以降の第2段階の重合反応として攪拌条件を回転数16rpm、先端速度1.63m/sec、所要動力50.5W/m3とした以外は、実施例1と同様の方法によりペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスを得た。得られたペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスの平均粒子径、スケール量、ラテックス安定性の評価結果を表2に示す。
【0050】
比較例4
重合温度64℃に到達後から重合転化率50%までの第1段階の重合反応として攪拌条件を回転数24rpm、先端速度2.45m/sec、所要動力170.4W/m3とし、重合転化率50%以降の第2段階の重合反応として攪拌条件を回転数16rpm、先端速度1.63m/sec、所要動力50.5W/m3とした以外は、実施例1と同様の方法によりペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスを得た。得られたペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスの平均粒子径、スケール量、ラテックス安定性の評価結果を表2に示す。
【0051】
得られたペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスはスケール量が多く、ラテックス安定性も悪いものであった。
【0052】
比較例5
重合温度64℃に到達後から重合転化率50%までの第1段階の重合反応として攪拌条件を回転数16rpm、先端速度1.63m/sec、所要動力50.5W/m3とし、重合転化率50%以降の第2段階の重合反応として攪拌条件を回転数7rpm、先端速度0.71m/sec、所要動力4.2W/m3とした以外は、実施例1と同様の方法によりペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスを得た。得られたペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスの平均粒子径、スケール量、ラテックス安定性の評価結果を表2に示す。
【0053】
得られたペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスはスケール量が多く、ラテックス安定性も悪いものであった。
【0054】
参考例3
重合温度64℃に到達後から重合転化率50%までの第1段階の重合反応として攪拌条件を回転数45rpm、先端速度1.48m/sec、所要動力117.3W/m3とし、重合転化率50%以降の第2段階の重合反応として攪拌条件を回転数32rpm、先端速度1.05m/sec、所要動力42.2W/m3とした以外は、参考例1と同様の方法でペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスを得た。得られたペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスの平均粒子径、スケール量、ラテックス安定性の評価結果を表2に示す。
【0055】
1m3重合缶で得られたペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスはスケール量が少なく、ラテックス安定性も良いものであった。
【0056】
参考例4
重合温度64℃に到達後から重合転化率50%までの第1段階の重合反応として攪拌条件を回転数38rpm、先端速度1.25m/sec、所要動力70.6W/m3とし、重合転化率50%以降の第2段階の重合反応として攪拌条件を回転数34rpm、先端速度1.12m/sec、所要動力50.6W/m3とした以外は、参考例1と同様の方法によりペースト加工用塩化ビニル系重合体を得た。得られたペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスの平均粒子径、スケール量、ラテックス安定性の評価結果を表2に示す。
【0057】
1m3重合缶で得られたペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスはスケール量が少なく、ラテックス安定性も良いものであった。
【0058】
実施例6
重合温度64℃に到達後から重合転化率45%までの第1段階の重合反応として攪拌条件を回転数16rpm、先端速度1.63m/sec、所要動力50.5W/m3とし、重合転化率45%から75%までの第2段階の重合反応として攪拌条件を回転数14rpm、先端速度1.43m/sec、所要動力33.8W/m3とし、重合転化率75%以降は回転数12rpm、先端速度1.22m/sec、所要動力21.3W/m3とした以外は、実施例1と同様の方法によりペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスを得た。得られたペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスの平均粒子径、スケール量、ラテックス安定性の評価結果を表3に示す。
【0059】
実施例7
重合温度64℃に到達後から重合転化率45%までの第1段階の重合反応として攪拌条件を回転数18rpm、先端速度1.84m/sec、所要動力71.9W/m3とし、重合転化率45%から75%までの第2段階の重合反応として攪拌条件を回転数16rpm、先端速度1.63m/sec、所要動力50.5W/m3とし、重合転化率75%以降は回転数14rpm、先端速度1.43m/sec、所要動力33.8W/m3とした以外は、実施例1と同様の方法によりペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスを得た。得られたペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスの平均粒子径、スケール量、ラテックス安定性の評価結果を表3に示す。
【0060】
比較例6
重合温度64℃に到達後から重合転化率45%までの第1段階の重合反応として攪拌条件を回転数24rpm、先端速度2.45m/sec、所要動力170.4W/m3とし、重合転化率45%から75%までの第2段階の重合反応として攪拌条件を回転数18rpm、先端速度1.84m/sec、所要動力71.9W/m3とし、重合転化率75%以降は回転数16rpm、先端速度1.63m/sec、所要動力50.5W/m3とした以外は、実施例1と同様の方法によりペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスを得た。得られたペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスの平均粒子径、スケール量、ラテックス安定性の評価結果を表3に示す。
【0061】
得られたペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスはスケール量が多く、ラテックス安定性も悪いものであった。
【0062】
比較例7
重合温度64℃に到達後から重合転化率45%までの第1段階の重合反応として攪拌条件を回転数22rpm、先端速度2.24m/sec、所要動力131.2W/m3とし、重合転化率45%から75%までの第2段階の重合反応として攪拌条件を回転数21rpm、先端速度2.14m/sec、所要動力114.1W/m3とし、重合転化率75%以降は回転数12rpm、先端速度1.22m/sec、所要動力21.3W/m3とした以外は、実施例1と同様の方法によりペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスを得た。得られたペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスの平均粒子径、スケール量、ラテックス安定性の評価結果を表3に示す。
【0063】
得られたペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスはスケール量が多く、ラテックス安定性も悪いものであった。
【0064】
参考例5
重合温度64℃に到達後から重合転化率45%までの第1段階の重合反応として攪拌条件を回転数45rpm、先端速度1.48m/sec、所要動力117.3W/m3とし、重合転化率45%から75%までの第2段階の重合反応として攪拌条件を回転数44rpm、先端速度1.45m/sec、所要動力109.6W/m3とし、重合転化率75%以降は回転数26rpm、先端速度0.86m/sec、所要動力22.6W/m3とした以外は、参考例1と同様の方法によりペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスを得た。得られたペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスの平均粒子径、スケール量、ラテックス安定性の評価結果を表3に示す。
【0065】
1m3重合缶で得られたペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスはスケール量が少なく、ラテックス安定性も良いものであった。
【0066】
参考例6
重合温度64℃に到達後から重合転化率45%までの第1段階の重合反応として攪拌条件を回転数39rpm、先端速度1.29m/sec、所要動力76.3W/m3とし、重合転化率45%から75%までの第2段階の重合反応として攪拌条件を回転数34rpm、先端速度1.12m/sec、所要動力50.6W/m3とし、重合転化率75%以降は回転数30rpm、先端速度0.99m/sec、所要動力34.7W/m3とした以外は、参考例1と同様の方法によりペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスを得た。得られたペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスの平均粒子径、スケール量、ラテックス安定性の評価結果を表3に示す。
【0067】
1m3重合缶で得られたペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスはスケール量が少なく、ラテックス安定性も良いものであった。
【0068】
実施例8
重合温度64℃に到達後から重合転化率30%までの第1段階の重合反応として攪拌条件を回転数16rpm、先端速度1.63m/sec、所要動力50.5W/m3とし、重合転化率30%から70%までの第2段階の重合反応として攪拌条件を回転数14rpm、先端速度1.43m/sec、所要動力33.8W/m3とし、重合転化率70%から85%までの第3段階の重合反応として攪拌条件を回転数13rpm、先端速度1.33m/sec、所要動力27.1W/m3とし、重合転化率85%以降は回転数12rpm、先端速度1.22m/sec、所要動力21.3W/m3とした以外は、実施例1と同様の方法によりペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスを得た。得られたペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスの平均粒子径、スケール量、ラテックス安定性の評価結果を表4に示す。
【0069】
実施例9
重合温度64℃に到達後から重合転化率30%までの第1段階の重合反応として攪拌条件を回転数18rpm、先端速度1.84m/sec、所要動力71.9W/m3とし、重合転化率30%から70%までの第2段階の重合反応として攪拌条件を回転数16rpm、先端速度1.63m/sec、所要動力50.5W/m3とし、重合転化率70%から85%までの第3段階の重合反応として攪拌条件を回転数15rpm、先端速度1.53m/sec、所要動力41.6W/m3とし、重合転化率85%以降は回転数14rpm、先端速度1.43m/sec、所要動力33.8W/m3とした以外は、実施例1と同様の方法でペースト加工用塩化ビニル系重合体を得た。得られたペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスの平均粒子径、スケール量、ラテックス安定性の評価結果を表4に示す。
【0070】
【表1】
Figure 0003982326
【表2】
Figure 0003982326
【表3】
Figure 0003982326
【表4】
Figure 0003982326
【発明の効果】
本発明により、ペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスを製造する際のスケール量低減、ラテックス安定性が向上すると伴に、従来、攪拌操作条件が難しかったペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスを大型重合缶で製造することが可能となり、その経済的効果は大きいものである。

Claims (3)

  1. 塩化ビニル系単量体を界面活性剤、重合開始剤の存在下、水性媒体中で重合反応する方法において、重合缶として内容積20m3以上の重合缶を用い、所定重合反応温度到達後の重合反応中の攪拌条件である重合缶内攪拌翼の先端速度を0.5〜2.4m/sec、単位液容積あたりの攪拌動力値を5〜90W/m3の範囲内に維持し、重合反応を行うことを特徴とするペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスの製造方法。
  2. 所定重合反応温度到達後の重合反応中の攪拌条件である重合缶内攪拌翼の先端速度を0.5〜2.4m/sec、単位液容積あたりの攪拌動力値を5〜90W/m3の範囲内に維持しつつ、重合缶内攪拌翼の先端速度及び単位液容積あたりの攪拌動力値を重合反応の進行と共に連続的に又は2段階以上の段階で低下させ、重合反応を行うことを特徴とする請求項1に記載のペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスの製造方法。
  3. 単位液容積あたりの攪拌動力値を5〜80W/m3の範囲内に維持することを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載のペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスの製造方法。
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