JPH11209409A - 塩化ビニル系重合体の製造方法 - Google Patents
塩化ビニル系重合体の製造方法Info
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- JPH11209409A JPH11209409A JP1566598A JP1566598A JPH11209409A JP H11209409 A JPH11209409 A JP H11209409A JP 1566598 A JP1566598 A JP 1566598A JP 1566598 A JP1566598 A JP 1566598A JP H11209409 A JPH11209409 A JP H11209409A
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Abstract
に優れる塩化ビニル系重合体の生産性が大幅に向上した
製造方法を提供する。 【解決手段】 塩化ビニル系単量体を懸濁重合により製
造する方法において、予め重合反応器ジャケットに50
℃以上80℃未満の温水を循環し、反応容器内の圧力を
0Mpa以上とし、撹拌下40℃以下の水性媒体及び分
散安定剤の重合反応器内への仕込み、該水性媒体の仕込
量が用いるべき塩化ビニル系単量体の30重量%以上に
達した時点で、塩化ビニル系単量体の仕込み、その後、
80℃以上100℃未満の温水で昇温すること特徴とす
るの製造方法。
Description
体、又は、塩化ビニル単量体及び塩化ビニル単量体との
共重合可能な単量体との混合物(以下、塩化ビニル系単
量体という。)の懸濁重合法において、水性媒体および
塩化ビニル系単量体の重合温度に到達するまでの昇温時
間を短縮して、塩化ビニル系重合体製造時の重合工程の
生産性を向上させ、併せて得られる塩化ビニル系重合体
のフィッシュアイの改善やスケール付着防止をはかり、
粒度分布がシャープな塩化ビニル系重合体が得られる製
造方法に関するものである。
バッチ式で行われ、塩化ビニル系重合体製造の際には、
重合反応器に水性媒体、懸濁剤、重合開始剤および添加
剤を仕込んだ後、重合系内を脱気し、塩化ビニル系単量
体等を仕込み、攪拌しながら重合反応器のジャケットに
温水循環または水蒸気を通し、重合温度まで昇温して重
合反応を開始させる。その後、重合反応熱が出てきた時
点から重合反応器のジャケットに冷却水を通して重合温
度を一定に保つべく冷却を行い、所定の重合率に到達す
るまで反応を継続する。そして、重合反応終了後、塩化
ビニル系単量体等の未反応単量体を回収し、塩化ビニル
系重合体を重合反応器から排出する一連の重合操作を行
っている。
対して伝熱面積の小さい大型の重合反応器では昇温に長
時間を要し、このことが塩化ビニル系重合体の生産性低
下の一因となっている。
法が提案されている。
として、特公昭58−50603号公報には、30℃以
下の水、懸濁剤及び重合開始剤をオートクレーブに仕込
んだ後、塩化ビニル系単量体を仕込み、攪拌混合した
後、加温水を仕込んで重合を開始する方法、特開平4−
248804号公報には、常温の水性媒体、懸濁剤を仕
込み、攪拌を開始した後塩化ビニル系単量体、重合開始
剤及び加温水を仕込んで重合を開始する方法、特開平6
0−47007号公報には、塩化ビニル系単量体、重合
開始剤、分散安定剤等を40℃以下の温度で均一混合し
た後、加温水を仕込む方法等が提案されている。
と、加温水と塩化ビニル系単量体を同時に仕込む仕込時
間の短縮を組み合わせた方法として、特公昭60−26
488号公報には、重合開始剤が全量溶解した塩化ビニ
ル系単量体と、分散安定剤が全量溶解した加温水を50
%以上同時に仕込む方法、特公平7−119247号公
報には、塩化ビニル系単量体と加温水を70%以上同時
に仕込み、少なくとも20%の分散安定剤を塩化ビニル
系単量体仕込み中に仕込み、重合開始剤を塩化ビニル系
単量体全量の30〜100%仕込む間、かつ重合器内の
単量体の水に対する重量比が1.5以下の時点で全量仕
込む方法等が提案されている。
重合反応器内にスチームを供給する昇温時間短縮の方法
が提案されている。
50603号公報に記載の方法や、特開平4−2488
04号公報に記載の方法では、加熱した水を使用するこ
とによって昇温時間の短縮は図れるが、低温水と高温水
といった2種類の温度の異なる水を使用するため製造工
程の操作が煩雑であると共に、昇温時間短縮のためには
1種類の温水を使用する場合に比べて予め低温水が仕込
まれている分、必然的に高温の温水を使用する必要があ
り、温水の温度が高いと重合反応が急激に開始されるた
め重合反応器内壁へのスケールの発生や得られる塩化ビ
ニル系重合体の粗粒の生成といった問題を有している。
て、特開昭60−47007号公報に記載の方法では、
重合開始剤を含んだ塩化ビニル系単量体を加温水より先
に仕込むことから塩化ビニル系単量体が直接重合反応器
壁面と接触した状態となり、ここに加温水を仕込むと重
合が開始されるので、塩化ビニル系重合体が重合反応器
壁面に付着しスケールとなり、フィッシュアイの悪化を
もたらす。また、該方法では塩化ビニル系単量体仕込後
に加温水を仕込むため、塩化ビニル系単量体中に加温水
が分散した状態(塩化ビニル系単量体が連続相)から、
加温水中に塩化ビニル系単量体が分散する状態(塩化ビ
ニル単量体が分散相)への相転移が起こるため、得られ
る塩化ビニル系重合体の粗粒の生成や粒度分布が広くな
るといった品質上の問題を有する。さらに、相転移が起
こらなければ重合反応器内で塩化ビニル系重合体が塊状
となり重合器から排出できないという生産上の大きな問
題を引き起こす。
加温水と塩化ビニル系単量体を同時に仕込む仕込時間の
短縮を組み合わせた方法のうち、特開昭60−2648
8号公報に記載の方法は、重合開始剤を塩化ビニル系単
量体に溶解して仕込むため、塩化ビニル系単量体の温度
を低温に保持するか、あるいは重合活性の低い重合開始
剤を用いる必要があり、塩化ビニル系単量体の温度を低
温に保持する場合は昇温時間の短縮が図れず、また重合
活性の低い重合開始剤を使用する場合は重合時間の短縮
が図れないため、生産性向上の効果が小さい。さらに昇
温時間を短縮するためには、塩化ビニル系単量体の温度
が低い分、より高温の水を使用する必要があり、重合反
応器内壁へのスケールの付着や粗粒の生成が問題とな
る。また、分散安定剤を加温水に溶解し仕込む場合、加
温水の温度が分散安定剤の曇点を超えると分散安定剤が
析出するため仕込配管等へ付着し仕込みが困難となるた
め、曇点の高い分散安定剤を使用するか、あるいは配管
内への付着を防止する措置を高じなければならないとい
った問題を有する。
法は、塩化ビニル系単量体仕込中に分散安定剤を少なく
とも20%仕込むため分散安定剤の濃度にむらができる
ためか、得られる塩化ビニル系重合体の粒度分布が広く
なるという問題があった。さらに、塩化ビニル系単量体
と加温水の同時仕込では、塩化ビニル系単量体と加温水
の仕込比率を制御してやらないと、塩化ビニル系単量体
と水性媒体の相転移が起こる恐れがあり、特に生産性向
上のために1バッチ当たりの塩化ビニル系単量体の仕込
量を多くした場合、塩化ビニル系単量体に対する加温水
の比率が小さくなるため、塩化ビニル系単量体や加温水
の仕込タイミングや仕込速度の微妙なコントロールが必
要となる。
載の方法では、スチーム吹き込みにより昇温時間は短縮
されるものの、スチームとの接触部の温度が急激に上昇
するため、重合が局部的に開始し、得られる塩化ビニル
系重合体のロールフィッシュアイが大きく悪化してしま
うという問題を有する。
決した塩化ビニル系重合体の製造時の生産性に優れ、得
られる塩化ビニル系重合体の粒度分布がシャープであ
り、フィッシュアイが改善される塩化ビニル系重合体の
製造方法を提供するものである。
を解決し重合工程のサイクル時間を短縮すべく鋭意検討
を進めた結果、特定の条件下で塩化ビニル系重合体の製
造を行うことにより、昇温時間の短縮により重合工程の
サイクル時間の短縮を達成できるとともに、得られる塩
化ビニル系重合体のフィッシュアイ、粒度分布を損なう
ことなく、またスケールの付着がないことを見出し本発
明を完成させるに至った。
合開始剤及び分散安定剤存在下、水性媒体中で懸濁重合
を行い塩化ビニル系重合体を製造する方法において、予
め重合反応器ジャケットに50℃以上80℃未満の温水
を循環し、反応容器内の圧力をゲージ圧にて0MPa以
上とした状態で、撹拌下にて40℃以下の水性媒体及び
分散安定剤の重合反応器内への仕込みを開始し、該水性
媒体の仕込量が用いるべき塩化ビニル系単量体に対して
30重量%以上に達した時点で、塩化ビニル系単量体の
仕込みを開始し、該塩化ビニル系単量体の仕込み終了
後、重合反応器ジャケットに80℃以上100℃未満の
温水を循環させることを特徴とする塩化ビニル系重合体
の製造方法に関するものである。
る。
量体とは、塩化ビニル単量体、又は、塩化ビニル単量体
及び塩化ビニル単量体と共重合可能な単量体との混合物
である。
しては、塩化ビニル単量体と共重合可能な単量体であれ
ばいかなるものも使用することができ、例えばエチレ
ン,プロピレン等のオレフィン類、酢酸ビニル,ステア
リン酸ビニル等のビニルエステル類、エチルビニルエー
テル,セチルビニルエーテル等のビニルエーテル類、ア
クリル酸メチル,アクリル酸エチル,アクリル酸ブチ
ル,アクリル酸プロピル等のアクリル酸エステル類、マ
レイン酸,フマル酸のエステル類または無水物、スチレ
ン等の芳香族ビニル化合物、アクリロニトリル等の従来
から塩化ビニル単量体と共重合可能な単量体として知ら
れている単量体が挙げられる。そして、該共重合可能な
単量体は、塩化ビニル単量体に対し通常20重量%以下
の割合で使用することが好ましい。
は、脱イオン水が好ましく、該水性媒体を用いる際に
は、常温でも、予め加温しておいても差し支えないが、
40℃以下の温度で重合反応器内に仕込むものである。
ては、一般に重合開始剤として知られているものを用い
ることができ、例えばジイソプロピルパーオキシジカー
ボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボ
ネート、ジエトキシエチルパーオキシジカーボネート等
のパーオキシカーボネート化合物;t−ブチルパーオキ
シネオデカノエート、α−クミルパーオキシネオデカノ
エート、t−ヘキシルパーオキシビバレート、t−アミ
ルパーオキシネオデカノエート、1,1−ジメチル−3
−ヒドロキシブチルパーオキシネオデカノエート、t−
ヘキシルパーオキシジグリコレート、α−クミルパーオ
キシネオデカネート等のパーオキシエステル化合物;ア
セチルシクロヘキシルスルホニルパーオキシド等の過酸
化物;アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル),
アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニト
リル)等のアゾ化合物;過酸化水素等を挙げることがで
き、これらは一種単独または二種以上の組合わせで使用
することも可能である。
量体100重量部に対して、0.001〜1重量部の範
囲が使用することが好ましい。
剤としては、特に限定はなく、一般的に懸濁重合の分散
安定剤として使用されているもので良く、例えばメチル
セルロース,ヒドロキシエチルセルロース,ヒドロキシ
プロピルセルロース,ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ース等のセルロース誘導体、部分けん化ポリビニルアル
コール,アクリル酸重合体,ゼラチン等の水溶性ポリマ
ー、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤等が挙げ
られ、これらは一種単独でまたは二種以上組合わせ使用
することも可能である。
量体100重量部に対して、0.01〜1重量部の範囲
で使用することが好ましい。
ケットに50℃以上80℃未満の温水を循環させるもの
である。これは、重合反応器内に仕込む水性媒体をその
仕込み中に加温することが目的であり、本発明はこの操
作により生産性が向上されるものであるここで、重合反
応器ジャケットに循環させる温水の温度が50℃未満の
場合、重合反応器への水性媒体の仕込み時に水性媒体の
温度を高めることができず、この結果生産性の向上が達
成されない。一方、重合反応器ジャケットに循環させる
温水の温度が80℃以上の場合、重合反応器内の温度が
急激に上昇し、重合反応器内の温度制御が困難となるば
かりでなく、塩化ビニル系重合体の製造時にスケールの
付着が激しくなり好ましくない。
は、塩化ビニル系重合体が特に粒度分布の小さい粒子と
して得られることから、邪魔板を有する重合反応器を用
いることが好ましい。そして、その際には、効率よく水
性媒体の温度を高めることが可能となることから、邪魔
板を二重管とし、水性媒体を仕込み中に加熱するため
に、予め該邪魔板にも50℃以上80℃未満の温水を循
環させることが好ましい。
内の圧力をゲージ圧にて0MPa以上とした状態で、撹
拌下にて40℃以下の水性媒体および分散安定剤の仕込
みを開始するものである。本発明でいうゲージ圧とは、
一般的な市販の圧力ゲージを用いて測定した値をいう。
で0MPa未満とした状態で、撹拌下にて40℃以下の
水性媒体および分散安定剤の仕込みを開始した場合、水
性媒体中の溶存酸素濃度が低下するために、得られる塩
化ビニル系重合体が粗粒化してしまう。そして、特に本
発明において使用される水性媒体としては、溶存酸素濃
度2ppm以上飽和濃度+2ppm以下の範囲である水
性媒体を用いることが好ましい。
体及び分散安定剤の仕込みを開始した場合、水性媒体の
温度制御が困難となる。さらに、分散安定剤の曇点を超
えた場合、分散安定剤が重合反応器壁面に付着し、重合
反応時のスケール発生の原因となるとともに、分散剤濃
度低下により得られる塩化ビニル系重合体が粗粒化して
しまう。
ージ圧にて0MPa以上とする方法は、重合反応容器内
の圧力をゲージ圧にて0MPa以上とすることが可能で
あればいかなる方法を用いても良く、例えば重合反応器
の脱気後塩化ビニル系単量体を少量仕込み0MPa以上
とする方法,前バッチの未反応単量体を重合反応器内に
残し0MPa以上とする方法等の塩化ビニル系単量体に
より重合反応器内の圧力を0MPa以上とする方法、窒
素,ヘリウム,アルゴン等の不活性ガスにより重合反応
器内の圧力を0MPa以上とする方法等が挙げられ、本
発明においては、重合工程の煩雑化を伴うことなく重合
反応容器内の圧力をゲージ圧にて0MPa以上とするこ
とが可能であることからこれらの方法、特に塩化ビニル
系単量体により重合反応器内の圧力を0MPa以上とす
る方法を用いることが好ましい。
の仕込量が用いるべき塩化ビニル単量体に対して30重
量%以上に達した時点で、塩化ビニル系単量体の仕込み
を開始するものである。ここで、該水性媒体の仕込量が
用いるべき塩化ビニル系単量体に対して30重量%より
少ない段階で塩化ビニル系単量体の仕込みを開始した場
合、塩化ビニル系単量体と水性媒体の相転移が起こる可
能性があり、重合反応中にスケールが付着したり、得ら
れる塩化ビニル系重合体のロールフィッシュアイが悪化
するという問題を有する。さらに、重合反応器内で塩化
ビニル系重合体が塊状となり重合反応器から排出できな
いという生産上の大きな問題を引き起こす恐れがある。
の仕込み終了後に重合反応器ジャケットに80℃以上1
00℃未満の温水を循環させることにより、所定の重合
温度まで昇温するものである。ここで、温水の温度が8
0℃より低い場合、重合反応器内温度の上昇が遅く、所
定の重合温度まで昇温するのに長時間を要し、塩化ビニ
ル系重合体製造時の生産性の向上が達成されない。一
方、温水の温度が100℃以上の場合、重合反応器内の
温度が急激に上昇し、重合反応器内の温度制御が困難と
なるばかりでなく、塩化ビニル系重合体のスケールの付
着が激しくなり、品質の優れる塩化ビニル系重合体が得
られない。
例にもとづき説明するが、本発明はこれらに限定される
ものではない。
ル系重合体の評価・測定は下記方法により行った。
準じた45メッシュの篩にかけ、該篩を通過したサンプ
ルをさらにJIS Z 8801に準じた60メッシ
ュ、80メッシュ、100メッシュ、140メッシュ、
200メッシュの篩で篩い、該サンプルの85重量%の
塩化ビニル系重合体粒子が通過した篩目の大きさ(A
(μm))、15重量%の塩化ビニル系重合体粒子が通
過した篩目の大きさ(B(μm))及び50重量%の塩
化ビニル系重合体粒子が通過した篩目の大きさ(C(μ
m))を測定し、その結果を下記式に挿入することによ
り粒度分布を算出した。
準じた45メッシュの篩にかけ、該篩を通過したサンプ
ルを用い、該サンプルの50重量%の塩化ビニル系重合
体粒子が通過するふるいの目の大きさ(μm)を平均粒
径として表す。
準じた45メッシュの篩にかけ、該篩にかけるサンプル
全量に対する該篩上に残ったサンプルの重量比率(百分
率)を45メッシュオンとして表す。
系粉末複合安定剤1.5重量部、有機燐系安定化助剤
0.5重量部、群青3重量部およびDOP(ジオクチル
フタレート)50重量部を混合し、150℃のロールで
厚さ0.35mmとして5分間混練し、0.35mmの
シートを分取し、シート50cm2中の透明粒子の数を
もって示す。
置し、二重管構造となったパイプ型の邪魔板を有する重
合反応器を用いた。まず、重合反応器のジャケット及び
二重管構造の邪魔板に60℃の温水を循環させた。その
後、重合反応器内を脱気し、塩化ビニル単量体10kg
を仕込んだ。その時の重合反応器内の圧力はゲージ圧に
て0.1MPaであった。
35℃の脱イオン水576kg、分散安定剤としてけん
化度80モル%、平均重合度2600の部分ケン化ポリ
ビニルアルコール3.5%溶液7800gの仕込みを同
時に開始し、脱イオン水は10分間、分散安定剤は2分
間で仕込みを終了した。脱イオン水の仕込み終了後、2
0℃の塩化ビニル単量体536kgの仕込みを開始し、
塩化ビニル単量体の仕込みは6分間で終了した。なお、
塩化ビニル単量体380kg(塩化ビニル単量体全仕込
量の約70重量%)仕込んだ段階で、予めポットに仕込
んでおいた純度70重量%のクミルパーオキシネオデカ
ノエート368gと純度70%のt−ブチルパーオキシ
ネオデカノエート368gを重合反応器内に仕込んだ。
これらの仕込み終了後の重合反応器内温度は45℃であ
った。
器ジャケット及び二重管構造の邪魔板に90℃の温水を
循環させ、重合反応器内温度を57.5℃まで昇温し
た。昇温には18分間を要し、仕込み開始から重合温度
到達までの昇温時間は34分間であった。
おける飽和蒸気圧より0.2MPa低下した段階で重合
を終了とし、未反応塩化ビニル単量体を回収し撹拌をし
た。得られたスラリーを脱水乾燥し、塩化ビニル重合体
を得た。
法により、評価測定した。その結果を表1に示す。
フィッシュアイは良好なものであり、塩化ビニル重合体
の製造時のスケールの付着も認められなかった。
の温水を循環させ、撹拌下35℃の脱イオン水及び分散
安定剤の仕込みを同時に開始した。仕込み開始時の重合
反応器内の圧力は0.2MPaであった。
単量体の仕込みを開始し、塩化ビニル単量体の仕込みは
6分間で終了した。塩化ビニル単量体仕込み終了後、重
合反応器内の温度は50℃であった。
構造の邪魔板に90℃の温水を循環させ、重合反応器内
温度を57.5℃まで昇温した。昇温には11分間を要
し、仕込み開始から重合温度到達までの昇温時間は27
分間であったことを除いては実施例1と同様の方法で塩
化ビニル単量体の重合を行った。
法により、評価測定した。その結果を表1に示す。
フィッシュアイは良好なものであり、塩化ビニル重合体
の製造時のスケールの付着も認められなかった。
の温水を循環させ、撹拌下35℃の脱イオン水及び分散
安定剤の仕込みを同時に開始した。仕込み開始時の重合
反応器内の圧力は0.2MPaであった。
イオン水を268kg(用いるべき塩化ビニル単量体の
50重量%に相当。)仕込んだ段階で、20℃の塩化ビ
ニル単量体の仕込みを開始し、塩化ビニル単量体は6分
間で仕込み、塩化ビニル単量体仕込み終了後、重合反応
器内の温度は45℃であった。
構造の邪魔板に90℃の温水を循環させ、重合反応器内
温度を57.5℃まで昇温した。昇温には18分間を要
し、仕込み開始から重合温度到達までの昇温時間は29
分間であったことを除いては実施例1と同様の方法で重
合を行った。
法により、評価測定した。その結果を表1に示す。
フィッシュアイは良好なものであり、塩化ビニル重合体
の製造時のスケールの付着も認められなかった。
℃の温水を循環し、重合反応器をゲージ圧にて−0.0
6MPaまで脱気した後、その状態で35℃の脱イオン
水及び分散安定剤の仕込みを撹拌下で同時に開始した以
外は実施例1と同様の方法により塩化ビニル単量体の重
合を行った。
法により、評価測定した。その結果を表1に示す。
ロールフィッシュアイが大きく悪化し、スケールの付着
も激しいものであった。
℃の温水を循環し、塩化ビニル単量体仕込後の重合反応
器内の温度が55℃であり、重合温度までの昇温に5分
間を要し、仕込み開始から重合温度到達までの昇温時間
が21分間であったことを以外は、実施例1と同様の方
法で塩化ビニル重合体の重合を行った。
法により、評価測定した。その結果を表2に示す。
ロールフィッシュアイが大きく悪化し、スケールの付着
も激しいものであった。
量体仕込み終了後の重合反応器内の温度が50℃であ
り、重合温度到達までの昇温に11分間を要し、仕込み
開始から重合温度到達までの昇温時間が27分間であっ
たことを以外は実施例1と同様の方法で塩化ビニル重合
体の重合を行った。
法により、評価測定した。その結果を表2に示す。
ロールフィッシュアイが大きく悪化し、スケールの付着
も激しいものであった。
を循環せず、実施例1と同様の方法で脱イオン水、塩化
ビニル単量体を仕込んだ。塩化ビニル単量体仕込み終了
後の重合反応器内の温度は30℃であった。塩化ビニル
単量体仕込み終了後に重合反応器のジャケット及び二重
管構造の邪魔板に90℃温水を循環させ、重合温度到達
までの昇温に40分間を要し、仕込み開始から重合温度
到達までの昇温時間に56分間を要した以外は実施例1
と同様の方法により塩化ビニル重合体の重合を行った。
法により、評価測定した。その結果を表2に示す。
間に長時間を有し、生産性の低いものであった。
シャープでロールフィッシュアイに優れる塩化ビニル系
重合体がスケールの付着を伴うことなく、仕込み昇温時
間が大幅に短縮でき、塩化ビニル系重合体の生産性を大
幅に高める方法により製造することが可能となり、本発
明の工業的価値は非常に大きいものである。
Claims (2)
- 【請求項1】塩化ビニル系単量体を重合開始剤及び分散
安定剤存在下、水性媒体中で懸濁重合を行い塩化ビニル
系重合体を製造する方法において、予め重合反応器ジャ
ケットに50℃以上80℃未満の温水を循環し、反応容
器内の圧力をゲージ圧にて0MPa以上とした状態で、
撹拌下にて40℃以下の水性媒体及び分散安定剤の重合
反応器内への仕込みを開始し、該水性媒体の仕込量が用
いるべき塩化ビニル系単量体に対して30重量%以上に
達した時点で、塩化ビニル系単量体の仕込みを開始し、
該塩化ビニル系単量体の仕込み終了後、重合反応器ジャ
ケットに80℃以上100℃未満の温水を循環させるこ
とを特徴とする塩化ビニル系重合体の製造方法。 - 【請求項2】重合反応器として二重管の邪魔板を有する
重合反応器を用い、該邪魔板にも予め50℃以上80℃
未満の温水を循環させることを特徴とする請求項1に記
載の塩化ビニル系重合体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01566598A JP3900648B2 (ja) | 1998-01-28 | 1998-01-28 | 塩化ビニル系重合体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01566598A JP3900648B2 (ja) | 1998-01-28 | 1998-01-28 | 塩化ビニル系重合体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11209409A true JPH11209409A (ja) | 1999-08-03 |
JP3900648B2 JP3900648B2 (ja) | 2007-04-04 |
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ID=11895044
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---|---|---|---|
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Country Status (1)
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JP (1) | JP3900648B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20190066869A (ko) * | 2017-12-06 | 2019-06-14 | 주식회사 엘지화학 | 염화비닐계 중합체의 제조방법 및 이에 따라 제조된 염화비닐계 중합체 |
JP2021109932A (ja) * | 2020-01-14 | 2021-08-02 | 大洋塩ビ株式会社 | 塩化ビニル系重合体の製造方法 |
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