JP3982151B2 - 液体容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体容器内の液体の消費状態を検出する液体センサを有する液体容器に関し、より詳しくは、インクジェット記録装置において、記録ヘッドへ液体を供給する液体容器内の液体の消費状態を検知する液体センサを有する液体容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録装置は、圧力発生室を加圧する圧力発生手段と、加圧されたインクをノズル開口からインク滴として吐出するノズル開口とを備えたインクジェット記録ヘッドをキャリッジに搭載する。インクジェット記録装置は、インクタンクのインクを流路を介して記録ヘッドに供給しながら印刷を継続可能に構成されている。インクタンクは、インクが消費された時点で、ユーザが簡単に交換できるように着脱可能なカートリッジとして構成されている。
【0003】
従来、インクカートリッジのインク消費の管理方法として、記録ヘッドでのインク滴の吐出数やメンテナンスにより吸引されたインク量をソフトウエアにより積算してインク消費を計算により管理する方法と、インクカートリッジに液面検出用の電極を取付けることにより、実際にインクが所定量消費された時点を管理する方法などがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ソフトウェアによりインク滴の吐出数やインク量を積算してインク消費を計算上で管理する方法は、ユーザサイドでの印刷形態等により誤差が生じたり、また同一カートリッジの再装着時には大きな誤差が生じるという問題がある。また、使用環境により、例えば室温が極端な高低、あるいはインクカートリッジの開封後の経過時間などによってインクカートリッジ内の圧力やインクの粘度が変化して、計算上のインク消費量と実際の消費量との間に無視できない誤差が生じてしまうという問題もあった。
【0005】
一方、電極によりインクが消費された時点を管理する方法は、インクの実量を検出できるため、インク残量を高い信頼性で管理できる。しかしながら、インクの液面の検出をインクの導電性に頼るので、検出可能なインクの種類が限定されたり、また電極のシール構造が複雑化する問題がある。また、電極の材料として通常は導電性が良く耐腐食性も高い貴金属を使用するので、インクカートリッジの製造コストがかさむという問題もあった。さらに、2本の電極を装着する必要があるため、製造工程が多くなり結果として製造コストがかさんでしまうという問題もあった。
【0006】
また、圧電装置によりインクカートリッジのインクエンドを検出する方法がある。圧電装置によりインクエンドを検出する方法の場合、インクカートリッジが記録ヘッドとともに走査するオンキャリッジ型のインクジェット記録装置においては、インクカートリッジも記録ヘッドとともに走査するため、インクカートリッジが印字時の走査等により振動し、インクが波打ち、気泡が生ずる場合がある。従って、圧電装置によりインクエンドを検出する方法では、インクカートリッジ内のインクが少ない場合であっても、インクが波打ち圧電装置に誤ってインクが付着した場合には、圧電装置がインクエンドを検出すべきところをインクカートリッジ内にインクがまだ充分にあると誤って検出してしまう虞がある。また、気泡が圧電装置に付着した場合には、インクカートリッジ内にインクが満たされているにもかかわらず、インクが無いと、誤って検出する虞がある。
【0007】
さらに、従来のインクカートリッジ内のインクエンドの状態を検出するためには、インクカートリッジにおいて圧電装置を配備する位置の設計上の自由度が限定されるという問題がある。例えば、インクの液面に対して下方にある壁に圧電装置を配備すれば、圧電装置はインクエンドを検出できる。一方で、インクの液面に対して上方にある壁に圧電装置を配備すれば、圧電装置はインクエンドを検出できない。
【0008】
そこで本発明は、液体残量を正確に検出でき、かつ複雑なシール構造を不要とした液体容器を提供することを目的とする。
【0009】
また、液体容器内の液体が波打ち、または泡立つことを防止することを目的とする。
【0010】
さらに、液体容器内の液体が波打ち、泡立った場合に圧電装置が正確に液面の検出をし、液体の消費量を正確に検出できる液体容器を提供することを目的とする。
【0011】
さらに、液体容器が傾斜したり倒れたりした場合であっても、圧電装置に誤って気体が触れることが無く、圧電装置が液体の消費量を正確に検出できる液体容器を提供することを目的とする。
【0012】
さらに圧電装置が液体容器の液体の液面の上方に配備される場合であっても、液体容器内の液体が消費されたことを検出することができる液体容器を提供することを目的とする。
【0013】
さらに、圧電装置を取り付けるときの位置等において高い精度を必要としない、即ち、圧電装置を配備する位置の設計上の自由度が大きい液体容器を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明に従った液体容器の第1の形態によると、液体容器は、液体を収容し、かつ液体の液面に対して上方にある頂壁を有する容器と、液体を容器の外部へ供給する液体供給口と、容器内の液体の消費状態を検出する液体センサと、容器内において互いに液体が連通するように少なくとも二つの液体収容室を仕切る第1隔壁とを備え、少なくとも二つの液体収容室は、大気と連通する通気側液体収容室と、多孔質部材及び液体センサが配備される検出側液体収容室と、を含み、少なくとも二つの液体収容室を互いに連通させる連通口が隔壁の下方に形成されており、外部に液体を供給する液体供給口が通気側液体収容室と連通するように形成されており、液体センサは、頂壁に配される
【0015】
容器は、検出側液体収容室の内壁から延び、検出側液体収容室内を、互いに液体が連通するように少なくとも二つの検出側液体収容小室に仕切る第2隔壁を有し、液体センサは、それぞれの前記検出側液体収容小室に配備されてもよい。
【0016】
多孔質部材は、少なくとも二つの検出側液体収容小室のそれぞれに配備されていてもよい。多孔質部材は、少なくとも二つの検出側液体収容小室のうち、容量の最も小さい検出側液体収容小室に配備されていてもよい。また、好適には、多孔質部材は、少なくとも二つの検出側液体収容小室のうち、通気孔から最も遠い検出側液体収容小室に配備される。
【0017】
検出側液体収容室の容量は、通気側液体収容室の容量の半分またはそれより小さい。好適には、検出側液体収容室の頂壁には気泡を捕らえる凹部が形成されている。
【0018】
液体センサは、容器の内方に開口して液体を保持するキャビティを有してもよい。
【0019】
好適には、多孔質部材の液体センサから遠方の圧縮率を、液体センサ近傍の圧縮率よりも高くしてもよい。この場合、異なる圧縮率の多孔質部材は一体で構成されても、別部材で構成しても良い。
【0020】
好適には、液体センサは振動を生ずる振動部を有する圧電装置であり、振動部が振動を発生した後、振動部に残留する残留振動によって逆起電力を発生し、この逆起電力に基づいて液体の消費状態を検出する。
【0021】
好適には、液体容器は、インク滴を吐出する記録ヘッドを有するインクジェット記録装置に装着され、容器内の液体を記録ヘッドへ供給する。
【0022】
本発明の液体容器の実施例によれば、インクカートリッジが印字時の走査等により振動した場合であっても、隔壁によって、インクが液体センサ付近において波打ち、気泡が生ずることを防止する。また、通気側インク収容室に気泡が生じたとしても、隔壁は通気側インク収容室と検出側インク収容室とを隔てる。従って、隔壁は、気泡が液体センサに接近し、接触するのを防止する。
【0023】
なお上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションも又発明となりうる。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明が適用される液体容器の実施例として、単色、例えばブラックインク用のインクカートリッジの一実施形態の断面図である。図1のインクカートリッジは、上記に説明した方法のうちの、振動部に残留する残留振動によって生ずる逆起電力を測定することによって共振周波数を検出して液体容器内の液面の位置や液体の有無を検出する方法に基づいている。振動を発生する手段としてアクチュエータ106が用いられている。インクKを収容し、かつインクKの液面に対して上方にある頂壁1030を有する容器1と、インクKを容器1の外部へ供給するインク供給口2と、容器1内のインクの消費状態を検出するアクチュエータ106と、容器1内において互いにインクKが連通するように少なくとも二つのインク収容室123a、123bに仕切る第1隔壁193aと、を備える。
【0025】
少なくとも二つのインク収容室は、大気と連通する通気側インク収容室123aと、緩衝部材として、多孔質部材1000が配備されかつ頂壁1030にアクチュエータ106が配備される検出側インク収容室123bと、を含む。尚、多孔質部材1000に変えてフィルタなどの目の粗い緩衝部材を使用してもよい。
【0026】
大気と連通する通気側インク収容室123aには、頂壁1030に通気孔2cが配備される。通気孔2cは、図18の実施例のように逆止弁を使用すればよい。ただし、通気孔2cは、図18の逆止弁に限定しない。インクが消費され容器1内の気圧が低下すると、通気孔2cによって容器1の外部から通気側インク収容室123aへ空気が導入され、容器1内が過度に負圧になるのを防止する。よって、インクが消費されるにしたがって通気側インク収容室123aには、通気孔2cを介して空気が導入され、インクの液面が低下する。一方、隔壁193aと頂壁1030および側壁(図示せず)との間は、液密に結合される。よって、インクが消費された場合でも、インクの液面が隔壁193aの下端193aaに達するまでは容器1のうち検出側インク収容室123bには、インクが多孔質部材1000に充分に吸収された状態で満たされている。インクの消費が進み、インクの液面が隔壁193aの下端193aaに到達したときに、検出側インク収容室123bに気体が侵入する。それによって、検出側インク収容室123bにおいて多孔質部材1000に吸収されていたインクがインク供給口2の側へ流出し、アクチュエータ106周辺は、インクから大気へ変更する。それによって、アクチュエータ106は、インクカートリッジ内がインクエンドであることを検出することができる。従って、本実施例によれば、インクエンドであるインクの液面のレベルを決定するのは、下端193aaである。また、頂壁1030に対する隔壁193aの位置によって検出側インク収容室123bの容量が決定される。従って、頂壁1030に対する隔壁193aの位置および下端193aaのインクの液面に対して垂直の方向の高さによって、インクエンドを検出するときに容器1内に残存するインクの量を設定できる。
【0027】
隔壁が配備されていない、もしくは、アクチュエータ106の周辺に緩衝部材がない場合には、インクカートリッジが記録ヘッドとともに走査するオンキャリッジ型のインクジェット記録装置においては、インクカートリッジも記録ヘッドとともに走査するため、インクカートリッジが印字時の走査等により振動し、インクが波打ち、気泡が生ずる場合がある。それによって、容器1内のインクが少ない場合であっても、インクが波打ちアクチュエータ106に誤ってインクが付着した場合には、アクチュエータ106がインクエンドを検出すべきところを容器1内にインクがまだ充分にあると誤って検出してしまう虞がある。また、気泡がアクチュエータ106に付着した場合には、容器1内にインクが満たされているにもかかわらず、インクが無いと、誤って検出する虞がある。
【0028】
しかし、本発明の液体容器の実施例によれば、インクカートリッジが印字時の走査等により振動した場合であっても、隔壁によって、インクが圧電装置付近において波打つことを防止する。インクが圧電装置付近において波打つことを防止することによって、気泡が生ずることを防止する。また、通気側インク収容室に気泡が生じたとしても、隔壁は通気側インク収容室と検出側インク収容室とを隔てる。従って、隔壁は、気泡がアクチュエータ106に接近し、接触するのを防止する。
【0029】
また、多孔質部材1000が、アクチュエータ106と通気側インク収容室123aとの間に介在するように検出側インク収容室123bに配備される。従って、通気側インク収容室123a内で発生した気泡が誤って検出側インク収容室123bに侵入しようとする場合であっても、多孔質部材1000がアクチュエータ106に気泡が接近するのを防止できる。
【0030】
さらに、多孔質部材1000が、検出側インク収容室123b内に配備されているため、インクカートリッジの振動によって検出側インク収容室123b内のインクが波打つことがない。従って、アクチュエータ106は、容器1内のインクの消費状態を正確にかつ安定して検出することができる。
【0031】
検出側インク収容室123bの容量は、通気側インク収容室123aの容量の半分またはそれより小さいことが好ましい。しかし、検出側インク収容室123bには、インクを保持するような毛細管力は作用しない程度の幅を有することが望ましい。
【0032】
本発明に従った液体容器の実施例としてのインクカートリッジにおいて、隔壁の大きさ、厚さ、形、柔軟性および材料に限定は無い。したがって、隔壁は、さらに大きくしてもよく、小さくしてもよい。また、隔壁は、さらに厚くしてもよく、薄くしてもよい。また、隔壁は、正方形でもよく、長方形でもよい。また、隔壁は、鋼質な材料から形成してもよく、柔軟な材料から形成してもよい。例えば、プラスチック、テフロン、ナイロン、ポリプロピレン、PETなどがある。好ましくは、隔壁は、気体および液体を通過させない材料である。また、好ましくは、容器と隔壁とは、一体的に成形できるように同じ材料から形成される。それによって、インクカートリッジの製造行程が短縮化される。
【0033】
また、本発明に従った液体容器の実施例としてのインクカートリッジにおいて、多孔質部材の大きさ、厚さ、形、柔軟性および材料にも限定は無い。したがって、多孔質部材は、比較的に大きくしてもよく、小さくしてもよい。また、多孔質部材は、比較的に厚くしてもよく、薄くしてもよい。また、多孔質部材は、立方体でもよく、直方体でもよい。
【0034】
また、多孔質部材に含まれる孔形についても限定は無い。従って、例えば、球形の孔を含む多孔質部材について、多孔質部材の負圧または毛細管力を強めるためには孔径を小さくすればよい。逆に、多孔質部材の負圧または毛細管力弱めるためには孔径を大きくすればよい。好適には、多孔質部材は、スポンジ等の柔軟な材料から形成する。また、多孔質部材の孔径は、多孔質部材がアクチュエータ106に形成されるキャビティ(図19参照)からインクを吸収し、インク供給口(図1参照)へインクを導くように、所定の径に設定することが好ましい。
【0035】
図1の実施例においては、多孔質部材1000は、直方体の形状であって、検出側インク収容室123b内において、頂壁1030に配備されるアクチュエータ106の近傍から、インクカートリッジのインクの液面に対して下方にある底壁1aまで詰められている。
【0036】
インク供給口2にはパッキン4及び弁体6が設けられている。図3に示すように、パッキン4は記録ヘッド31に連通するインク供給針32と液密に係合する。弁体6は、バネ5によってパッキン4に対して弾接されている。インク供給針32が挿入されると、弁体6はインク供給針32に押されてインク流路を開放し、容器1内のインクがインク供給口2およびインク供給針32を介して記録ヘッド31へ供給される。容器1の上壁の上には、インクカートリッジ内のインクに関する情報を格納した半導体記憶手段7が装着されている。
【0037】
図2は、複数種類のインクを収容するインクカートリッジの外部から観察した斜視図を示す。図2は、容器1の壁のうち、インクの液面に対して上方にある頂壁1038の側からの斜視図である。容器8は、3つのインク室9、10及び11に分割される。それぞれのインク室には、インク供給口12、13及び14が形成されている。それぞれのインク室9、10及び11の頂壁1038には、アクチュエータ15、16および17が、容器8に配設された貫通孔(図示せず)を介して各インク室内に収容されているインクに接触できるように取付けられている。さらに、それぞれのインク室9、10及び11の内部には、図1の実施例によるインクカートリッジと同様に、隔壁および多孔質部材(図示せず)が配備されている。各インク室9、10及び11に設けられた隔壁は、各インク室9、10及び11を通気側インク収容室(図示せず)と検出側インク収容室(図示せず)とに隔てる。多孔質部材は、検出側インク収容室内に配備される。それによって、多孔質部材は、検出側インク収容室内のインクの波打ちを防止し、気泡がアクチュエータ106に接近することを防止する。
【0038】
図4は、本発明が適用される液体容器の実施例としてのインクカートリッジのさらに他の実施形態の断面図である。本実施例におけるインクカートリッジは、インクKの液面に対して上方にある頂壁1030を有する。アクチュエータ106は頂壁1030に配設された貫通孔1cを介してインクKと接触できるように配備される。第1隔壁193cは、頂壁1030からインクKの液面に対して下方へ延びている。さらに、本実施例では、検出側インク収容室123b内の頂壁1030から延びて、検出側インク収容室123b内を、互いにインクKが連通するように二つの検出側インク収容小室1123a、1123bに仕切る第2隔壁193dを有している。アクチュエータ106は、検出側インク収容小室1123a、1123bのそれぞれの頂壁1030に配備されている。
【0039】
また、多孔質部材1002および多孔質部材1003が、それぞれ検出側インク収容小室1123aおよび検出側インク収容小室1123b内に配備される。
【0040】
さらに、容器1は、検出側インク収容室123b内を、三つ以上の検出側インク収容小室に仕切るように複数の第2隔壁を設けてもよい。三つ以上の検出側インク収容小室のそれぞれの容量は、容器1の壁のうち、互いに対向する少なくとも二つの側壁のうち一方の側壁から他方の側壁に向かうにしたがって、徐々に変化させてもよい。好ましくは、検出側インク収容小室のそれぞれの容量は、通気孔128に比較的近い検出側インク収容小室から通気孔128に比較的遠い検出側インク収容小室へ向かって次第に小さくすることが好ましい。
【0041】
従って、図4の実施例においては、検出側インク収容室123bの容量は、通気側インク収容室123aの容量よりも小さく設計する。また、好ましくは、検出側インク収容小室1123bの容量は、検出側インク収容小室1123aの容量よりも小さく設計する。
【0042】
気体は通気孔128から導入されるので、通気孔128に近い通気側インク収容室123aから通気孔128ら遠い検出側インク収容小室1123bへとインクが消費される。従って、通気孔128に最も近い通気側インク収容室123aのインクが消費されている間、検出側インク収容室123bにはインクが満たされている。次に、通気側インク収容室123aのインクの液面が第1隔壁193cの下端193ccに達すると、空気が検出側インク収容小室1123aに侵入し、検出側インク収容小室1123aのインクが消費され始める。このとき、検出側インク収容小室1123bには、インクが満たされている。さらに、検出側インク収容小室1123aのインクの液面が第2隔壁193dの下端193ddに達すると、空気が検出側インク収容小室1123bに侵入し、検出側インク収容小室1123bのインクが消費され始める。通気孔128に近い通気側インク収容室123aから遠い検出側インク収容小室1123bへと順番にインクが消費される。
【0043】
アクチュエータ106がそれぞれの検出側インク収容小室1123a、1123bの頂壁1030に配置されているので、アクチュエータ106はインク量の減少を段階的に検出することができる。また、検出側インク収容室123bの容量は、通気側インク収容室123aの容量よりも小さい。更に、検出側インク収容小室1123a、1123bの容量が、通気孔128に近い検出側インク収容小室1123aから通気孔128から遠い検出側インク収容小室1123bへと徐々に小さくなっているので、アクチュエータ106が、インク量の減少を検出する時間的な間隔が徐々に小さくなり、インクエンドに近づくほど頻度を高く検出することができる。
【0044】
図5は、アクチュエータ106を用いたインクカートリッジの他の実施形態を示す。図5のインクカートリッジ180Aは、容器194のうち、インクの液面に対して上方にある頂壁194cから下方に延びる隔壁212aを有する。隔壁212aによって、容器194内は、通気側インク収容室213aおよび検出側インク収容室213bに隔てられる。隔壁212aの下端212aaと容器194の底壁194aとは所定の間隔が空けられている。それによって、通気側インク収容室213aと検出側インク収容室213bとは連通している。
【0045】
また、通気側インク収容室213aと検出側インク収容室213bとの間の連通口を塞ぐように緩衝部材1005aが配備される。ただし、緩衝部材1005aは、連通口を塞ぐ場合には表面に多数の孔が存在するフィルタ状のものであってもよい。また、緩衝部材1005aは多孔質部材であってもよい。従って、通気側インク収容室213aと検出側インク収容室213bとは緩衝部材1005aを介して連通している。緩衝部材1005aは、多孔質であるため通常、液体および気体を通過させる。しかし、緩衝部材1005aは、液体を毛細管力によって保持するとほぼ気密の状態になる。よって、緩衝部材1005aは、気泡の通過を抑制することができる。従って、通気側インク収容室213aと検出側インク収容室213bとが緩衝部材1005aを介して連通することによって、通気側インク収容室213a内で発生した気泡が検出側インク収容室213b内に侵入し、アクチュエータ106に付着することを防止する。通気側インク収容室213aと検出側インク収容室213bとのそれぞれにおいて、容器194の頂壁194cにはアクチュエータ106が装着されている。検出側インク収容室213bの容量は、通気側インク収容室213aの容量より小さい。本実施例によるインクカートリッジでは、検出側インク収容室213bの容量は、通気側インク収容室213aの容量の半分より小さい。
【0046】
検出側インク収容室213bの頂壁194cには、インクカートリッジ180Aに入る気泡を捕らえる凹部であるバッファ214aが形成される。図5において、バッファ214aは、容器194の頂壁194cから上方へ張出した凹部として形成される。検出側インク収容室213bにインクが満たされているときに誤って気泡が検出側インク収容室213bに侵入したときに、バッファ214aは、その気泡を捕獲する。それによって、アクチュエータ106に気泡が付着するのを防止する。従って、アクチュエータ106がインクが有るのにもかかわらず、インクが無いと誤って検出することを防止する。さらに、隔壁212aの長さを変更することによって、アクチュエータ106がインクエンドを検出するインクの液面の水位を変えることができる。さらに、隔壁212aと側壁194bとの間隔の幅を変更することによって、アクチュエータ106がインクエンドを検出した後に残存する所定のインク量を変えることができる。
【0047】
図6は、図5のインクカートリッジ180Aの検出側インク収容室213bに多孔質部材1005bが充填されている実施例としてインクカートリッジ180Bを示す。多孔質部材1005bは、検出側インク収容室213b内の頂壁194cから底壁194aまでを充填するように設置される。多孔質部材1005bは、アクチュエータ106と接触する。インクカートリッジが倒れたときや、キャリッジ上での往復運動中に、空気が検出側インク収容室213b内に侵入する場合がある。侵入した空気がアクチュエータ106の誤作動を引き起こす可能性がある。しかし、多孔質部材1005bが、空気を捕らえてアクチュエータ106に空気が触れるのを防ぐことができる。また、多孔質部材1005bはインクを保持するのでインクカートリッジが揺れることにより、インクがアクチュエータ106に付着し、アクチュエータ106がインク無しをインク有りと誤検出するのを防ぐことができる。従って、検出側インク収容室213bの容量を側壁194bと隔壁212aとの幅を変えることによって変更し、それによって、アクチュエータ106がインクエンドを検出した後の消費可能なインク量を変えることができる。また、隔壁212aの下端212aaのインクの液面に対する高さを変えることによって、アクチュエータ106がインクエンドを検出するときのインクの液面のレベルを変えることができる。
【0048】
図7は、図6のインクカートリッジ180Bにおける多孔質部材が孔径の異なる2種類の多孔質部材1005c及び1005dによって構成されているインクカートリッジ180Cを示す。多孔質部材1005cは、多孔質部材1005dよりもアクチュエータ106の近くに配置されている。多孔質部材1005cの孔径は、多孔質部材1005dの孔径より大きい。孔径の小さい多孔質部材1005dの方が孔径の大きい多孔質部材1005cより毛細管力は大きい。よって、一旦多孔質部材1005cから多孔質部材1005dに流れたインクは、毛細管力により多孔質部材1005cには逆流しない。従って、インクが揺れることによってアクチュエータ106にインクが付着することを防止する。それによって、アクチュエータ106がインク無しをインク有りと誤検出することを防止することができる。また、多孔質部材1005cは、多孔質部材1005dよりも液体親和性が低い部材で形成されていてもよい。
【0049】
図8は、アクチュエータ106を用いたインクカートリッジ180の更に他の実施形態としてインクカートリッジ180Dを示す。検出側インク収容室213bの側壁194bには、容器194の内側へ向かって突出するリブ1100が設けられている。検出側インク収容室213b内に配備される多孔質部材1005bは、リブ1100によってインクの液面に対して下方にいくに従って徐々に圧縮されている。それによって、多孔質部材1005bの孔径がインクの液面に対して下方にいくに従って徐々に小さくなるよう設計されている。多孔質部材1005bの下部の孔径は小さくなっているので、一旦多孔質部材1005bの下部に流れたインクは、毛細管力により多孔質部材1005bの上部には逆流しない。また、インクが揺れることによってインクカートリッジ180Dの頂壁194cに装着されたアクチュエータ106にインクが付着することを防止する。それによって、アクチュエータ106が、インク無しをインク有りと誤検出することを防止することができる。
【0050】
図9(A)および図9(B)は、アクチュエータ106を用いたインクカートリッジの更に他の実施形態としてインクカートリッジ180Eを示す。図9(A)は、インクカートリッジ180Eの長手方向の断面図である。図9(B)は、図9(A)のインクカートリッジ180Eに短手方向のB−Bにおける切断面図である。検出側インク収容室213bの側壁には、インクの液面に対して下方にテーパー1110が設けられている。検出側インク収容室213bの幅は、インクの液面に対して下方へいくに従って、テーパー1110により徐々に狭まっている。従って、多孔質部材1005bは、インクの液面に対して下方にいくに従って徐々に圧縮される。それによって、多孔質部材1005bの孔径がインクの液面に対して下方にいくに従って徐々に小さくなる。多孔質部材1005bの下部の孔径は小さくなっているので、一旦多孔質部材1005bの下部に流れたインクは、毛細管力により多孔質部材1005bの上部には逆流しない。また、インクが揺れることによってインクカートリッジ180Eの頂壁194cに装着されたアクチュエータ106にインクが付着することを防止する。それによって、アクチュエータ106が、インク無しをインク有りと誤検出することを防止することができる。
【0051】
図10は、アクチュエータ106を用いたインクカートリッジの更に他の実施形態としてインクカートリッジ180Fを示す。図10のインクカートリッジ180Fでは、隔壁212cがインクの液面に対して傾斜するように配備される。隔壁212cは頂壁194cから延びている。検出側インク収容室213bには、多孔質部材1005eが充填されている。インクカートリッジ180Fの側壁194bと隔壁212cとの間の間隔は、インクの液面に対して下方へ向かって次第に狭まっている。したがって、多孔質部材1005eは、インクの液面に対して下方へ向かって徐々に圧縮されている。それによって、多孔質部材1005eの孔径がインクの液面に対して下方にいくに従って徐々に小さくなる。多孔質部材1005eの下部の孔径は小さくなっているので、一旦多孔質部材1005eの下部に流れたインクは、毛細管力により多孔質部材1005eの上部には逆流しない。また、インクが揺れることによってインクカートリッジ180Fの頂壁194cに装着されたアクチュエータ106にインクが付着することを防止する。それによって、アクチュエータ106が、インク無しをインク有りと誤検出することを防止することができる。また、側壁194bと隔壁212cとの間の間隔は、インクの液面に対して下方へ向かって次第に狭まっているので、通気側インク収容室213aにある気体は検出側インク収容室213bに侵入することが比較的困難になる。よって、アクチュエータ106が、気泡により誤ってインクエンドを検出することをさらに抑制することができる。尚、下端212ccとインクカートリッジ180Fのインクカートリッジのインクの液面に対して下方にある底壁2aとの間には間隙が設けられる。下端212ccと側壁194bとの間隙には、インクが保持されるような毛細管力は無い。
【0052】
図11は、アクチュエータ106を用いたインクカートリッジの更に他の実施形態としてインクカートリッジ180Gを示す。図11のインクカートリッジ180Gでは、隔壁212bがL字型に形成される。隔壁212bは、頂壁194cから延びている。下端212bbが、図5から図10の実施例における隔壁212aの下端212aaと比較して長い。検出側インク収容室213bには、多孔質部材1005fが充填されている。
【0053】
多孔質部材1005fのうち、隔壁212bの下端212bbと側壁194bとによって挟まれる多孔質部分1005gは、アクチュエータ106の近傍にある多孔質部材1005fに比較して圧縮されている。よって、多孔質部分1005gの孔径は、アクチュエータ106の近傍にある多孔質部材1005fの孔径に比較して小さくなる。
【0054】
従って、多孔質部材1005fの孔径は、アクチュエータ106の近傍にある多孔質部材1005fから多孔質部分1005g、さらに多孔質部分1005hへと段階的に小さくなっている。それによって、多孔質部材1005fの孔径がインクの液面に対して下方にいくに従って段階的に小さくなるように設計する。よって、一旦多孔質部材1005fの下部に流れたインクは、毛細管力により多孔質部材1005fの上部には逆流しない。また、インクが揺れることによってインクカートリッジ180Gの頂壁194cに装着されたアクチュエータ106にインクが付着することを防止する。それによって、アクチュエータ106が、インク無しをインク有りと誤検出することを防止することができる。
【0055】
また、下端212bbが、図5から図10の実施例における隔壁212aの下端212aaと比較して長い。よって、通気側インク収容室213aにある気体は検出側インク収容室213bに侵入することが比較的困難になる。従って、アクチュエータ106に気泡が付着することによって、アクチュエータ106が誤ってインクエンドを検出することをさらに抑制することができる。尚、下端212bbと底壁2aとの間には間隙が設けられる。下端212bbと底壁2aとの間隙には、インクが保持されるような毛細管力は無い。
【0056】
図12は、アクチュエータ106を用いたインクカートリッジ180の更に他の実施形態としてインクカートリッジ180Hを示す。図12のインクカートリッジ180Hでは、第1隔壁212dは、頂壁194cからインクの液面に対して下方へ延びている。さらに、第2隔壁212eは、第1隔壁212dから側壁194bへ向かってインク液面に対してほぼ平行に延びている。第1隔壁212dは、容器194内を通気側インク収容室213aと検出側インク収容室とに隔てる。一方、第2隔壁212eは、検出側インク収容室内を第1検出側インク収容小室213cと第2検出側インク収容小室213dとに隔てる。底壁2aと第1隔壁212dの下端212ddとの間には間隙が設けられている。また、インクカートリッジ180Hの側壁194bと第2隔壁212eの一端212eeとの間には間隙が設けられている。頂壁194cの一部分には凹部が設けられ、気泡を受容するバッファ214aが配設される。さらに、第1検出側インク収容小室213c内には、多孔質部材1005iが充填される。側壁194bにむかって延びている第2隔壁212eの一端212eeは、気体を収容するバッファ214aの直下位置まで延びている。
【0057】
従って、まず、第1隔壁212dが、第1検出側インク収容室213cに気泡が侵入するのを防止する。気泡が、誤って第1検出側インク収容小室213cに侵入してしまった場合には、気泡は、多孔質部材1005iによって吸収される。さらに、気泡が第2隔壁212eに達した場合には、第2隔壁212eによってバッファ214aの下方へ導かれる、それによって、気泡は、バッファ214aへ受容される。従って、アクチュエータ106に気泡が付着することによって、アクチュエータ106が誤ってインクエンドを検出することをさらに抑制することができる。
【0058】
図13は、アクチュエータ106を用いたインクカートリッジの更に他の実施形態としてインクカートリッジ180Iを示す。図13のインクカートリッジ180Iでは、図5と同様の隔壁212aを備える。隔壁212aは、頂壁194cからインクの液面に対して下方へ延びている。隔壁212aは、容器194内を通気側インク収容室213aと検出側インク収容室213bとに隔てる。インクカートリッジ180Iの底壁1aと隔壁212aとの間には間隙が設けられている。検出側インク収容室213b内には、図6と同様に、多孔質部材1005bが配備される。さらに、頂壁194cの一部分には凹部が設けられ、気泡を受容するバッファ214bが配設される。バッファ214bには、アクチュエータ106との間にテーパー面1040が設けられている。
【0059】
従って、まず、隔壁212aが、検出側インク収容室213bに気泡が侵入するのを防止する。気泡が、誤って検出側インク収容室213bに侵入してしまった場合には、気泡は、多孔質部材1005bによって吸収される。さらに、気泡が検出側インク収容室213bの上方に達した場合には、気泡はバッファ214bへ直接に受容されるか、またはテーパー面1040に沿ってバッファ214bへ誘導される。従って、アクチュエータ106に気泡が付着することによって、アクチュエータ106が誤ってインクエンドを検出することをさらに抑制することができる。尚、バッファの形状および大きさについては、他の任意の形状または大きさにすることができる。
【0060】
また、図13の実施例によるインクカートリッジ180Iに、図12の実施形態における第2隔壁212eを第1隔壁212aから側壁214bに向かってインクの液面とほぼ平行に配備することができる。かかる場合には、第2隔壁212eの一端212eeは、テーパー面1040の直下位置まで伸ばせばよい。
【0061】
図14は、アクチュエータ106を用いたインクカートリッジの更に他の実施形態としてインクカートリッジ180Jを示す。図14のインクカートリッジ180Jでは、頂壁194cの一部分に容器194の内側へ突出する突部214fが設けられる。アクチュエータ106はその突部214fの底部に配備される。隔壁212aが、頂壁194cからインクの液面に対して下方へ延びている。アクチュエータ106と隔壁212aとの間、およびアクチュエータ106と容器194の側壁194bとの間には、それぞれバッファ214cが設けられる。従って、アクチュエータ106の周囲は、バッファ214cで取り囲まれている。また、検出側インク収容室213b内には、多孔質部材1005bが配備されている。アクチュエータ106が、突部214fに配備されることによって、インクカートリッジ180Jの製造において、アクチュエータ106のインクカートリッジ180Jへの取付時の位置決めが容易になる。
【0062】
図15は、アクチュエータ106を用いたインクカートリッジの更に他の実施形態としてインクカートリッジ180Kを示す。図15のインクカートリッジ180Kでは、隔壁212aは、頂壁194cからインクの液面に対して下方へ延びている。隔壁212aは、容器194内を通気側インク収容室213aと検出側インク収容室213bとに隔てる。頂壁194cには凹凸が設けられ、2つのアクチュエータ106が容器の内側へ突出している部分に配備されている。頂壁194cの凹部は、気泡を受容するバッファ214dとして作用する。さらに、検出側インク収容室213b内には多孔質部材1005bが配備される。2つのアクチュエータ106が配備されることによって、インクの消費状態を誤って検出することを防止する。アクチュエータ106の個数は二個以上であってもよい。また、図14の実施例と同様に、インクカートリッジ180Kの製造時において、アクチュエータ106のインクカートリッジ180Kへの取付についての位置決めが容易になる。尚、凹凸をさらに増加させ、アクチュエータ106の数をさらに増加させることもできる。
【0063】
図16は、アクチュエータ106を用いたインクカートリッジの更に他の実施形態としてインクカートリッジ180Mを示す。図16のインクカートリッジ180Mは、容器194の頂壁194cから下方に延びる複数の隔壁212f、212g、212hおよび212iを有する。尚、隔壁212fは第1隔壁であり、隔壁212g、212hおよび212iは第2隔壁である。隔壁212f、212g、212hおよび212iの下端212ff、212gg、212hhおよび212iiと容器194の底壁2aとは所定の間隔が空けられているので、容器194の底部は連通している。インクカートリッジ180Mは複数の隔壁212f、212g、212hおよび212iのそれぞれによって区画された通気側インク収容室213aおよび複数の検出側インク収容小室213f、213g、213hおよび213iを有する。複数の検出側インク収容小室213f、213g、213hおよび213iの底部は互いに連通する。複数の検出側インク収容小室213f、213g、213hおよび213iのそれぞれにおいて、容器194の頂壁194cにはアクチュエータ106f、106g、106hおよび106iが装着されている。アクチュエータ106f、106g、106hおよび106iは、容器194の検出側インク収容小室213f、213g、213hおよび213iの頂壁194cのほぼ中央に配置される。通気側インク収容室213a、検出側インク収容小室213f、213g、213hおよび213iの容量は、通気孔128から容器194の奥へ遠ざかるにつれて、即ち、通気側インク収容室213a、検出側インク収容小室213f、213g、213h、213iの順で徐々に小さくなっている。したがって、アクチュエータ106が配置される間隔は通気孔128側が広く、通気孔128から容器194の奥へと遠ざかるにつれ、狭くなっている。さらに、それぞれの検出側インク収容室213f、213g、213hおよび213iには、それぞれ多孔質部材1005f、1005g、1005hおよび1005iが充填されている。通気孔128から近い検出側インク収容室213fから通気孔128に遠い検出側インク収容室213iへと順次、多孔質部材1005f、1005g、1005hおよび1005iが充填される。多孔質部材1005f、1005g、1005hおよび1005iの順で、多孔質部材の孔径が大きくなるように多孔質部材を設計する。あるいは、多孔質部材1005f、1005g、1005hおよび1005iの順で、多孔質部材のインクとの親和性を小さくするように多孔質部材を形成してもよい。
【0064】
気体が通気孔128から導入されるので、通気孔128側の通気側インク収容室213aから検出側インク収容小室213iへとインクが消費される。即ち、通気孔128に最も近い通気側インク収容室213aのインクが消費されて、通気側インク収容室213aのインクの水位が下がっている間、他の検出側インク収容小室213f、213g、213hおよび213iにはインクが満たされている。通気側インク収容室213aのインクの液面が隔壁212fの下端212ffに達すると、検出側インク収容小室213fに侵入し、検出側インク収容小室213f内のインクが消費され始める。それによって、検出側インク収容小室213fのインクの水位が下がり始める。この時点で、検出側インク収容小室には、インクが満たされている。このように、通気孔128に近い通気側インク収容室213aから遠い検出側インク収容小室213iへと順番にインクが消費される。
【0065】
さらに、多孔質部材1005f、1005g、1005hおよび1005iの順で、多孔質部材の孔径が大きくなるように設計されている。従って、通気孔128に比較的に近い検出側インク収容小室213fから遠い検出側インク収容小室213iへと順番にインクが消費される。また、毛細管力によって、検出側インク収容小室213fから遠い検出側インク収容小室213iへインクが逆流することを防止する。
【0066】
本実施例においては、アクチュエータ106がそれぞれの検出側インク収容小室213f、213g、213hおよび213iの頂壁194cに間隔をおいて配置されている。よって、アクチュエータ106はインク量の減少を段階的に検出することができる。更に、インク収容室の容量が、通気側インク収容室213aから検出側インク収容小室213iへと徐々に小さくなっている。従って、アクチュエータ106が、インクエンドに近づくほどインク量の減少を検出する時間間隔が徐々に小さくなり、頻度を高く検出することができる。
【0067】
また、図24に示す実施例のように隔壁の長さを変えることによって、各検出側インク収容小室の容積を変えてもよい。
【0068】
図17は、アクチュエータ106を用いたインクカートリッジの更に他の実施形態としてインクカートリッジ180Nを示す。図17のインクカートリッジ180Nは、図16のインクカートリッジ180Mのうち、それぞれの通気側インク収容室213a、検出側インク収容小室213f、213g、213hおよび213iの連通口を塞ぐように多孔質部材1006f、1006g、1006hおよび1006iが配備された実施例である。それぞれの通気側インク収容室213a、検出側インク収容小室213f、213g、213hおよび213iは、互いに多孔質部材1006f、1006g、1006hおよび1006i介して連通する。従って、容器194内で生じた気泡が、通気側インク収容室213a、検出側インク収容小室213f、213g、213hおよび213iの相互に侵入することを防止する。従って、一の検出側インク収容室に気泡が発生し、一の検出側インク収容室に配備されるアクチュエータ106f、106g、106hおよび106iがインクの有無を誤って検出した場合であっても、他の検出側インク収容室に配備されるアクチュエータ106f、106g、106hおよび106iはインクが有るのを誤ってインクが無いと検出することがない。
【0069】
図18は、アクチュエータ106を用いたインクカートリッジの更に他の実施形態を示す。図18のインクカートリッジ220Aは、インクカートリッジ220Aの頂壁から下方へと延びるように設けられた第1隔壁222を有する。第1隔壁222の下端とインクカートリッジ220Aの底壁3aとの間には所定の間隔が空けられているので、インクは、インクカートリッジ220Aの底壁3aを通じてインク供給口230へ流入できる。第1隔壁222よりインク供給口230側には、インクカートリッジ220Aの底壁3aより上方に延びるように第2隔壁224が、形成されている。第2隔壁224の上端とインクカートリッジ220Aの頂壁221との間には所定の間隔が空けられているので、インクは、インクカートリッジ220Aの頂壁221を通じてインク供給口230へ流入できる。
【0070】
第1隔壁222によって、通気孔233の比較的近くに通気側インク収容室225aが形成される。一方、通気孔233の比較的遠くに通気側インク収容室が形成される。第2隔壁224によって、検出側インク収容小室225bおよび検出側インク収容小室227が形成される。第1隔壁222と第2隔壁224との間には、検出側インク収容小室227が形成される。検出側インク収容小室227は、毛管現象を起こせるだけの間隔が設けられている。したがって、通気側インク収容室225aのインクは、検出側インク収容小室227の毛細管力により、検出側インク収容小室227に集められる。そのため、気泡が検出側インク収容小室225bへ混入するのを防止することができる。また、検出側インク収容小室225b内のインクの水位は、安定的に徐々に下降できる。
【0071】
また、検出側インク収容小室225b内には、多孔質部材1005gが配備される。通気側インク収容室225aの容量は、検出側インク収容小室225bの容量より大きい。通気孔233から見て、通気側インク収容室225aは、検出側インク収容小室225bより近くに形成されているので、通気側インク収容室225aのインクが消費された後、検出側インク収容小室225bのインクが消費される。また、検出側インク収容小室225b内に多孔質部材1005gが配備されることによって、検出側インク収容小室225b内のインクが波打つのを防止する。さらに、多孔質部材1005gは、インク供給口230から侵入する気泡がアクチュエータ106に付着するのを防止する。
【0072】
さらに、多孔質部材1005gの毛細管力は、検出側インク収容小室227の毛細管力よりも大きい。それによって、インクがインク供給口230から通気側インク収容室225aへ逆流するのを防止する。尚、多孔質部材1005gは、孔径を調節することによって、検出側インク収容小室227の毛細管力よりも大きくしてもよい。また、多孔質部材1005gは、圧縮することによって検出側インク収容小室227の毛細管力よりも大きくしてもよい。
【0073】
インクカートリッジの頂壁には、通気孔233が配設されている。通気孔233からインクがもれることの無いように、逆止弁228が設けられている。逆止弁228によって、インクカートリッジが横揺れしたときに、インクがインクカートリッジの外部に漏れるのを防ぐことができる。更に、逆止弁228をインクカートリッジに設置することで、インクカートリッジ内のインクが通気孔233からの蒸発を防ぐことができる。インクカートリッジ内のインクが消費されて、インクカートリッジ内の負圧が逆止弁228の圧力を越えると、逆止弁228が開いて、インクカートリッジに空気を吸入し、その後閉じてインクカートリッジ220Aからのインクの排出を促す。
【0074】
ここで、液体センサの実施例として圧電装置の説明をする。圧電装置(アクチュエータ)は、振動現象を利用することで、液体容器内の液体の状態(液体容器内の液体の有無、液体の量、液体の水位、液体の種類、液体の組成を含む)を検出することである。具体的な振動現象を利用した液体容器内の液体の状態の検出としてはいくつかの方法が考えられる。例えば弾性波発生手段が液体容器の内部に対して弾性波を発生し、液面あるいは対向する壁によって反射する反射波を受波することで、液体容器内の媒体およびその状態の変化を検出する方法がある。また、これとは別に、振動する物体の振動特性から音響インピーダンスの変化を検知する方法もある。音響インピーダンスの変化を利用する方法としては、圧電素子を有する圧電装置またはアクチュエータの振動部を振動させ、その後に振動部に残留する残留振動によって生ずる逆起電力を測定することによって、共振周波数または逆起電力波形の振幅を検出することで音響インピーダンスの変化を検知する方法や、測定機、例えば伝送回路等のインピーダンスアナライザによって液体のインピーダンス特性またはアドミッタンス特性を測定し、電流値や電圧値の変化または、振動を液体に与えたときの電流値や電圧値の周波数による変化を測定する方法がある。本実施例において、アクチュエータ106は、いずれの方法によって液体容器内の液体の状態を検出してもよい。
【0075】
図19は、圧電装置の一実施形態であるアクチュエータ106の詳細および等価回路を示す。ここでいうアクチュエータは、少なくとも音響インピーダンスの変化を検知して液体容器内の液体の消費状態を検出する方法に用いられる。特に、残留振動により共振周波数の検出することで、少なくとも音響インピーダンスの変化を検知して液体容器内の液体の消費状態を検出する方法に用いられる。図19(A)は、アクチュエータ106の拡大平面図である。図19(B)は、アクチュエータ106のB−B断面を示す。図19(C)は、アクチュエータ106のC-C断面を示す。
【0076】
アクチュエータ106は、ほぼ中央に円形状の開口161を有する基板178と、開口161を被覆するように基板178の一方の面(以下、表面という)に配備される振動板176と、振動板176の表面の側に配置される圧電層160と、圧電層160を両方からはさみこむ上部電極164および下部電極166と、上部電極164と電気的に結合する上部電極端子168と、下部電極166と電気的に結合する下部電極端子170と、上部電極164および上部電極端子168の間に配設され、かつ両者を電気的に結合する補助電極172と、を有する。圧電層160、上部電極164および下部電極166はそれぞれの主要部として円形部分を有する。圧電層160、上部電極164および下部電極166のそれぞれの円形部分は圧電素子を形成する。
【0077】
振動板176は、基板178の表面に、開口161を覆うように形成される。キャビティ162は、振動板176の開口161と面する部分と基板178の表面の開口161とによって形成される。基板178の圧電素子とは反対側の面(以下、裏面という)は液体容器側に面しており、キャビティ162は液体と接触するように構成されている。キャビティ162内に液体が入っても基板178の表面側に液体が漏れないように、振動板176は基板178に対して液密に取り付けられる。
【0078】
下部電極166は振動板176の表面、即ち液体容器とは反対側の面に位置しており、下部電極166の主要部である円形部分の中心と開口161の中心とがほぼ一致するように取り付けられている。なお、下部電極166の円形部分の面積が開口161の面積よりも小さくなるように設定されている。一方、下部電極166の表面側には、圧電層160が、その円形部分の中心と開口161の中心とがほぼ一致するように形成されている。圧電層160の円形部分の面積は、開口161の面積よりも小さく、かつ下部電極166の円形部分の面積よりも大きくなるように設定されている。
【0079】
一方、圧電層160の表面側には、上部電極164が、その主要部である円形部分の中心と開口161の中心とがほぼ一致するように形成される。上部電極164の円形部分の面積は、開口161および圧電層160の円形部分の面積よりも小さく、かつ下部電極166の円形部分の面積よりも大きくなるよう設定されている。
【0080】
したがって、圧電層160の主要部は、上部電極164の主要部と下部電極166の主要部とによって、それぞれ表面側と裏面側とから挟みこまれる構造となっていて、圧電層160を効果的に変形駆動することができる。圧電層160、上部電極164および下部電極166のそれぞれの主要部である円形部分がアクチュエータ106における圧電素子を形成する。上述のように圧電素子は振動板176に接している。また、上部電極164の円形部分、圧電層160の円形部分、下部電極166の円形部分および開口161のうちで、面積が最も大きいのは開口161である。この構造によって、振動板176のうち実際に振動する振動領域は、開口161によって決定される。また、上部電極164の円形部分、圧電層160の円形部分および下部電極166の円形部分は開口161より面積が小さいので、振動板176がより振動しやすくなる。さらに、圧電層160と電気的に接続する下部電極166の円形部分および上部電極164の円形部分のうち、下部電極166の円形部分の方が小さい。従って、下部端子166の円形部分が圧電層160のうち圧電効果を発生する部分を決定する。
【0081】
上部電極端子168は、補助電極172を介して上部電極164と電気的に接続するように振動板176の表面側に形成される。一方、下部電極端子170は、下部電極166に電気的に接続するように振動板176の表面側に形成される。上部電極164は、圧電層160の表面側に形成されるため、上部電極端子168と接続する途中において、圧電層160の厚さと下部電極166の厚さとの和に等しい段差を有する必要がある。上部電極164だけでこの段差を形成することは難しく、かりに可能であったとしても上部電極164と上部電極端子168との接続状態が弱くなってしまい、切断してしまう危険がある。そこで、補助電極172を補助部材として用いて上部電極164と上部電極端子168とを接続させている。このようにすることで、圧電層160も上部電極164も補助電極172に支持された構造となり、所望の機械的強度を得ることができ、また上部電極164と上部電極端子168との接続を確実にすることが可能となる。
【0082】
なお、圧電素子と振動板176のうちの圧電素子に直面する振動領域とが、アクチュエータ106において実際に振動する振動部である。また、アクチュエータ106に含まれる部材は、互いに焼成されることによって一体的に形成されることが好ましい。アクチュエータ106を一体的に形成することによって、アクチュエータ106の取り扱いが容易になる。さらに、基板178の強度を高めることによって振動特性が向上する。即ち、基板178の強度を高めることによって、アクチュエータ106の振動部のみが振動し、アクチュエータ106のうち振動部以外の部分が振動しない。また、アクチュエータ106の振動部以外の部分が振動しないためには、基板178の強度を高めるのに対し、アクチュエータ106の圧電素子を薄くかつ小さくし、振動板176を薄くすることによって達成できる。
【0083】
圧電層160の材料としては、ジルコン酸チタン酸鉛(PZT)、ジルコン酸チタン酸鉛ランタン(PLZT)または鉛を使用しない鉛レス圧電膜を用いることが好ましく、基板178の材料としてジルコニアまたはアルミナを用いることが好ましい。また、振動板176には、基板178と同じ材料を用いることが好ましい。上部電極164、下部電極166、上部電極端子168および下部電極端子170は、導電性を有する材料、例えば、金、銀、銅、プラチナ、アルミニウム、ニッケルなどの金属を用いることができる。
【0084】
上述したように構成されるアクチュエータ106は、液体を収容する容器に適用することができる。例えば、インクジェット記録装置に用いられるインクカートリッジやインクタンク、あるいは記録ヘッドを洗浄するための洗浄液を収容した容器などに装着することができる。
【0085】
図19に示されるアクチュエータ106は、液体容器の所定の場所に、キャビティ162を液体容器内に収容される液体と接触するように装着される。液体容器に液体が十分に収容されている場合には、キャビティ162内およびその外側は液体によって満たされている。一方、液体容器の液体が消費され、アクチュエータの装着位置以下まで液面が降下すると、キャビティ162内には液体は存在しないか、あるいはキャビティ162内にのみ液体が残存されその外側には気体が存在する状態となる。アクチュエータ106は、この状態の変化に起因する、少なくとも音響インピーダンスの相違を検出する。それによって、アクチュエータ106は、液体容器に液体が十分に収容されている状態であるか、あるいはある一定以上の液体が消費された状態であるかを検知することができる。さらに、アクチュエータ106は、液体容器内の液体の種類も検出することが可能である。
【0086】
図20は、アクチュエータ106を取り付けモジュール体100として一体形成した構成を示す斜視図である。モジュール体100はインクカートリッジの容器1の所定個所に装着される。モジュール体100は、インク液中の少なくとも音響インピーダンスの変化を検出することにより、容器1内の液体の消費状態を検知するように構成されている。本実施形態のモジュール体100は、容器1にアクチュエータ106を取り付けるための液体容器取付部101を有する。液体容器取付部101は、平面がほぼ矩形の基台102上に駆動信号により発振するアクチュエータ106を収容した円柱部116を載せた構造になっている。モジュール体100が、インクカートリッジに装着されたときに、モジュール体100のアクチュエータ106が外部から接触できないように構成されているので、アクチュエータ106を外部の接触から保護することができる。なお、円柱部116の先端側エッジは丸みが付けられていて、インクカートリッジに形成された孔へ装着する際に嵌めやすくなっている。
【0087】
図21は、モジュール体の他の実施形態を示す斜視図である。本実施形態のモジュール体400は、液体容器取付部401に圧電装置装着部405が形成されている。液体容器取付部401は、平面がほぼ角丸の正方形状の基台402上に円柱状の円柱部403が形成されている。更に、圧電装置装着部405は、円柱部403上に立てられた板状要素406および凹部413を含む。板状要素406の側面に設けられた凹部413には、アクチュエータ106が配置される。なお、板状要素406の先端は所定角度に面取りされていて、インクカートリッジに形成された孔へ装着する際に嵌めやすくなっている。
【0088】
図22(A)はモジュール体700Bを容器1に装着したときのインク容器の断面図を示す。本実施例では取付構造体の1つとしてモジュール体700Bを使用する。モジュール体700Bは、液体容器取付部360が容器1の内部に突出するようにして容器1に装着されている。取付プレート350には貫通孔370が形成され、貫通孔370とアクチュエータ106の振動部が面している。更に、モジュール体700Bの底壁には孔382が形成され、圧電装置装着部363が形成される。アクチュエータ106が孔382の一方を塞ぐようにして配備される。したがって、インクは、圧電装置装着部363の孔382及び取付プレート350の貫通孔370を介して振動板176と接触する。圧電装置装着部363の孔382及び取付プレート350の貫通孔370は、共にインク溜部を形成する。圧電装置装着部363とアクチュエータ106とは、取付プレート350及びフィルム部材によって固定されている。液体容器取付部360と容器1との接続部にはシーリング構造372が設けられている。シーリング構造372は合成樹脂等の可塑性の材料により形成されてもよいし、Oリングにより形成されてもよい。図22(A)のモジュール体700Bと容器1とは別体であるが、図22(B)ようにモジュール体700Bの圧電装置装着部を容器1の一部で構成してもよい。
【0089】
図22(A)のモジュール体700Bは、図20および図21に示したリードワイヤのモジュール体への埋め込みが不要となる。そのため成形工程が簡素化される。更に、モジュール体700Bの交換が可能となりリサイクルが可能となる。
【0090】
インクカートリッジが揺れる際にインクが容器1の上面あるいは側面に付着し、容器1の上面あるいは側面から垂れてきたインクがアクチュエータ106に接触することでアクチュエータ106が誤作動する可能性がある。しかし、モジュール体700Bは液体容器取付部360が容器1の内部に突出しているので、容器1の上面や側面から垂れてきたインクによりアクチュエータ106が誤作動しない。
【0091】
また、図22(A)の実施例では、振動板176と取付プレート350の一部のみが、容器1内のインクと接触するように容器1に装着される。図22(A)の実施例では、図20および図21に示したリードワイヤの電極のモジュール体への埋め込みが不要となる。そのため成形工程が簡素化される。更に、アクチュエータ106の交換が可能となりリサイクルが可能となる。
【0092】
図22(B)は、アクチュエータ106を容器1に装着したときの実施例としてインク容器の断面図を示す。図22(B)の実施例によるインクカートリッジでは、保護部材361はアクチュエータ106とは別体として容器1に取り付けられている。従って、保護部材361とアクチュエータ106とはモジュールとして一体となっていないが、一方で、保護部材361はアクチュエータ106にユーザーの手が触れないように保護することができる。アクチュエータ106の前面に設けられる孔380は、容器1の側壁に配設されている。アクチュエータ106は、圧電層160、上部電極164、下部電極166、振動板176及び取付プレート350を含む。取付プレート350の上面に振動板176が形成され、振動板176の上面に下部電極166が形成されている。下部電極166の上面には圧電層160が形成され、圧電層160の上面に上部電極164が形成されている。したがって、圧電層160の主要部は、上部電極164の主要部及び下部電極166の主要部によって上下から挟まれるように形成されている。圧電層160、上部電極164、及び下部電極166のそれぞれの主要部である円形部分は、圧電素子を形成する。圧電素子は振動板176上に形成される。圧電素子及び振動板176の振動領域はアクチュエータが実際に振動する振動部である。取付プレート350には貫通孔370が設けられている。更に、容器1の側壁には孔380が形成されている。したがって、インクは、容器1の孔380及び取付プレート350の貫通孔370を介して振動板176と接触する。容器1の孔380及び取付プレート350の貫通孔370は、共にインク溜部を形成する。また、図22(B)の実施例では、アクチュエータ106は保護部材361により保護されているのでアクチュエータ106を外部との接触から保護できる。
【0093】
尚、図22(A)および(B)の実施例における取付プレート350に代えて、図14の基板178を使用してもよい。
【0094】
図22(C)はアクチュエータ106を含むモールド構造体600を備える実施形態を示す。本実施例では、取付構造体の1つとしてモールド構造体600を使用する。モールド構造体600はアクチュエータ106とモールド部364とを有する。アクチュエータ106とモールド部364とは一体に成形されている。モールド部364はシリコン樹脂等の可塑性の材料によって成形される。モールド部364は内部にリードワイヤ362を有する。モールド部364はアクチュエータ106から延びる2本の足を有するように形成されている。モールド部364はモールド部364と容器1とを液密に固定するために、モールド部364の2本の足の端が半球状に形成される。モールド部364はアクチュエータ106が容器1の内部に突出するよう容器1に装着され、アクチュエータ106の振動部は容器1内のインクと接触する。モールド部364によって、アクチュエータ106の上部電極164、圧電層160、及び下部電極166はインクから保護されている。
【0095】
図22(C)のモールド構造体600は、モールド部364と容器1との間にシーリング構造372が必要ないので、インクが容器1から漏れにくい。また、容器1の外部からモールド構造体600が突出しない形態であるので、アクチュエータ106を外部との接触から保護することができる。インクカートリッジが揺れる際に、インクが容器1の上面あるいは側面に付き、容器1の上面あるいは側面から垂れてきたインクが、アクチュエータ106に接触することで、アクチュエータ106が、誤作動する可能性がある。モールド構造体600は、モールド部364が、容器1の内部に突出しているので、容器1の上面や側面から垂れてきたインクにより、アクチュエータ106が誤作動しない。
【0096】
図23はインクカートリッジ180の更に他の実施形態を示す。図23(A)はインクカートリッジ180Pの断面図、図23(B)は図23(A)に示したインクカートリッジ180Pの頂壁194cを拡大した断面図、及び図23(C)はその正面からの透視図である。インクカートリッジ180Pは、半導体記憶手段7とアクチュエータ106とが同一の回路基板610上に形成されている。図23(B)、(C)に示すように、半導体記憶手段7は回路基板610の上方に形成され、アクチュエータ106は同一の回路基板610において半導体記憶手段7の下方に形成されている。
【0097】
アクチュエータ106の周囲を囲むように異型Oリング614が、側壁194bに装着される。回路側壁194bには、回路基板610をインク容器194に接合するためのカシメ部616が複数形成されている。カシメ部616によって回路基板610をインク容器194に接合し、異型Oリング614を回路基板610に押しつけることで、アクチュエータ106の振動領域がインクと接触することをできるようにしつつ、インクカートリッジの外部と内部とを液密に保つ。
【0098】
半導体記憶手段7及び半導体記憶手段7付近には端子612が形成されている。端子612は半導体記憶手段7とインクジェット記憶装置等の外部との間の信号の受け渡しをする。半導体記憶手段7は、例えばEEPROMなどの書き換え可能な半導体メモリによって構成されてもよい。半導体記憶手段7とアクチュエータ106とが同一の回路基板610上に形成さているので、アクチュエータ106及び半導体記憶手段7をインクカートリッジ180Pに取付ける際に1回の取付け工程で済む。また、インクカートリッジ180Pの製造時及びリサイクル時の作業工程が簡素化される。更に、部品の点数が削減されるので、インクカートリッジ180Pの製造コストが低減できる。
【0099】
アクチュエータ106は、容器194内のインクの消費状態を検知する。半導体記憶手段7はアクチュエータ106が検出したインク残量などインクの情報を格納する。すなわち、半導体記憶手段7は検出する際に用いられるインク及びインクカートリッジの特性等の特性パラメータに関する情報を格納する。半導体記憶手段7は、予め容器194内のインクがフルのとき、すなわちインクが容器194内に満たされたとき、又はエンドのとき、すなわち容器194内のインクが消費されたときの共振周波数を特性パラメータの一つとして格納する。容器194内のインクがフル又はエンド状態の共振周波数は、インクカートリッジが初めてインクジェット記録装置に装着されたときに格納されてもよい。また、容器194内のインクがフル又はエンド状態の共振周波数は、容器194の製造中に格納されてもよい。半導体記憶手段7に予め容器194内のインクがフル又はエンドのときの共振周波数を格納し、インクジェット記録装置側で共振周波数のデータを読出すことによりインク残量を検出する際のばらつきを補正できるので、インク残量が基準値まで減少したことを正確に検出することができる。
【0100】
図24は、本発明のインクカートリッジの更に他の実施形態を示す。本実施例によるインクカートリッジ180Qは、複数の隔壁212p、212q、212rを有する。隔壁212p、212q、212rは、容器194内を通気側インク収容室213aおよび検出側インク収容小室213p、213q、213rに分ける。尚、隔壁212pは第1隔壁であり、隔壁212q、212rは第2隔壁である。各検出側インク収容小室213p、213q、213rには、それぞれ多孔質部材1005p、1005q、1005rが配備される。また、各隔壁212p、212q、212rは、ほぼ等しい間隔で頂壁194cから底壁2aに向かって延びている。一方で、各隔壁212p、212q、212rは、長さが異なる。隔壁212p、212q、212rの長さは、隔壁212p、212q、212rの順で長くなるように形成している。従って、各隔壁212p、212q、212rは、互いにほぼ等しい間隔で配備されるものの、各検出側インク収容小室は、その容積が異なる。
【0101】
また、各隔壁212p、212q、212rの長さが通気孔128から遠ざかるに伴い長くなっているため、検出側インク収容小室のうち、通気孔128から最も遠い検出側インク収容小室213r内に気体が最も侵入しにくい。よって、検出側インク収容小室213p、213q、213rに配備されるアクチュエータ106p、106q、106rのうち、アクチュエータ106rがインクの有無をより正確に検出することができる。
【0102】
図25は、アクチュエータ106を用いたインクカートリッジ及びインクジェット記録装置のヘッド部周辺の一部の実施形態を示す。本実施例においては、図5のインクカートリッジ180Aを使用する。しかし、図6から図17の実施例によるいずれのインクカートリッジを使用してもよい。さらに、他の形態のインクカートリッジを使用することに差し支えない。複数のインクカートリッジ180Aは、それぞれのインクカートリッジ180Aに対応した複数のインク導入部182を有するインクジェット記録装置に装着される。複数のインクカートリッジ180Aは、それぞれ異なった種類、例えば色のインクを収容する。複数のインクカートリッジ180Aのそれぞれの頂壁には、アクチュエータ106、隔壁212aおよび多孔質部材1005bが配備されている。
【0103】
図26は、インクジェット記録装置のヘッド部周辺の詳細を示す。本実施例においては、図5のインクカートリッジ180Aを使用する。しかし、図6から図17のいずれのインクカートリッジを使用してもよい。さらに、他の形態のインクカートリッジを使用することは差し支えない。インクジェット記録装置は、インク導入部182、ホルダー184、ヘッドプレート186、及びノズルプレート188を有する。インクを噴射するノズル190がノズルプレート188に複数形成されている。インク導入部182は空気供給口181とインク導入口183とを有する。空気供給口181はインクカートリッジ180Aに空気を供給する。インク導入口183はインクカートリッジ180Aからインクを導入する。インクカートリッジ180Aは空気導入口185とインク供給口187とを有する。空気導入口185はインク導入部182の空気供給口181から空気を導入する。インク供給口187はインク導入部182のインク導入口183にインクを供給する。インクカートリッジ180Aがインク導入部182から空気を導入することによって、インクカートリッジ180Aからインク導入部182へのインクの供給を促す。ホルダー184は、インクカートリッジ180Aからインク導入部182を介して供給されたインクをヘッドプレート186に連通する。インクはインクカートリッジ180Aからインク導入部182を介してヘッドへ供給され、ノズルから記録媒体に吐出される。それによって、インクジェット記録装置は、記録媒体に印字する。
【0104】
以上、キャリッジに装着される、キャリッジと別体のインクカートリッジにおいて、インクカートリッジにアクチュエータ106を装着する場合について述べたが、キャリッジと一体化され、キャリッジと共に、インクジェット記録装置に装着されるインクタンクにアクチュエータ106を装着してもよい。更に、キャリッジと別体の、チューブ等を介して、キャリッジにインクを供給するオフキャリッジ方式のインクタンクにアクチュエータ106を装着してもよい。またさらに、記録ヘッドとインク容器とが一体となって交換可能に構成されたインクカートリッジに、本発明のアクチュエータを装着してもよい。
【0105】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることができる。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0106】
【発明の効果】
本発明による液体容器は、液体残量を正確に検出でき、かつ複雑なシール構造を不要とする。
【0107】
また、本発明による液体容器は、液体容器内の液体が波打ち、または泡立つことを防止する。
【0108】
さらに、本発明による液体容器では、液体容器内の液体が波打ち、または泡立った場合においても、圧電装置が、正確に液面の検出をし、液体の消費量を正確に検出できる。
【0109】
さらに、本発明による液体容器では、圧電装置を配備する位置が液体容器の液体の液面の上方にある頂壁であっても、圧電装置は、液体容器内の液体が消費されたことを検出することができるので、圧電装置を配備する位置の設計上の自由度を大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 単色、例えばブラックインク用のインクカートリッジの一実施例を示す図である。
【図2】 複数種類のインクを収容するインクカートリッジの一実施例を示す図である。
【図3】 図1、図2および図4に示したインクカートリッジに適したインクジェット記録装置の一実施例を示す図である。
【図4】 インクカートリッジの他の実施例を示す図である。
【図5】 単色のインクカートリッジの一実施例を示す図である。
【図6】 図5に記載したインクカートリッジの他の実施例を示す図である。
【図7】 本発明のインクカートリッジの更に他の実施例を示す図である。
【図8】 本発明のインクカートリッジの更に他の実施例を示す図である。
【図9】 本発明のインクカートリッジの更に他の実施形態を示す図である。
【図10】 本発明のインクカートリッジの他の実施形態を示す図である。
【図11】 本発明のインクカートリッジの更に他の実施形態を示す図である。
【図12】 本発明のインクカートリッジの更に他の実施形態を示す図である。
【図13】 本発明のインクカートリッジの更に他の実施形態を示す図である。
【図14】 本発明のインクカートリッジの更に他の実施形態を示す図である。
【図15】 本発明のインクカートリッジの更に他の実施形態を示す図である。
【図16】本発明のインクカートリッジの更に他の実施形態を示す図である。
【図17】 本発明のインクカートリッジの更に他の実施形態を示す図である。
【図18】 本発明のインクカートリッジの更に他の実施形態および貫通孔の詳細を示す図である。
【図19】 アクチュエータの詳細を示す図である。
【図20】モジュール体を示す斜視図である。
【図21】 モジュール体の他の実施形態を示す図である。
【図22】 モジュール体の更に他の実施形態を示す図である。
【図23】 インクカートリッジの更に他の実施形態を示す図である。
【図24】 インクカートリッジの更に他の実施形態を示す図である。
【図25】 インクジェット記録装置の詳細を示す図である。
【図26】 インクジェット記録装置の詳細を示す図である。
【符号の説明】
1・・・容器
1a・・・底面
1b・・・側壁
1c・・・貫通孔
1d・・・側面
2・・・インク供給口
4・・・パッキン
5・・・バネ
6・・・弁体
7・・・半導体記憶手段
8・・・容器
8a・・・底面
9、10、11・・・部屋
12、13、14・・・インク供給口
30・・・キャリッジ
31・・・記録ヘッド
32・・・インク供給針
33・・・サブタンクユニット
34・・・インク室
35・・・インク供給路
36・・・膜弁
100、400、700・・・モジュール
102・・・取付構造体
104、362・・・リードワイヤ
106・・・アクチュエータ
116・・・円柱部
123、124・・・インク収容室
160・・・圧電層
162、370・・・貫通孔
164・・・上部電極
166・・・下部電極
168・・・上部電極端子
170・・・下部電極端子
172・・・補助電極
174・・・圧電素子
176・・・振動板
178・・・基板
180・・・インクカートリッジ
181・・・空気供給口
182・・・インク導入部
183・・・インク導入口
184・・・弁部
185・・・空気導入口
186・・・ヘッドプレート
187・・・インク供給口
188・・・ノズルプレート
190・・・ノズル
193a、1039・・・隔壁
193aa・・・下端
194・・・容器
194a・・・底壁
194b・・・側壁
194c・・・頂壁
212・・・隔壁
213、213a、213b・・・インク収容室
214・・・バッファ
220・・・インクカートリッジ
222・・・第1隔壁
224・・・第2隔壁
225a・・・通気側インク収容室
225b・・・検出側インク収容小室
227・・・検出側インク収容小室
228・・・逆止弁
230・・・インク供給口
232・・・弁
232a・・・羽根
233・・・通気孔
235・・・バネ
350・・・取付プレート
360・・・基台部
364・・・モールド部
370・・・貫通孔
372・・・シーリング構造
402・・・取付構造体
413・・・凹部
600・・・取付構造体
610・・・基板
612・・・端子
1000、1001、1002、1003、1005、1006・・・多孔質部材
1005・・・多孔質部材
1030・・・頂壁
K・・・インク

Claims (16)

  1. 液体を収容し、かつ液体の液面に対して上方にある頂壁を有する容器と、液体を前記容器の外部へ供給する液体供給口と、前記容器内の液体の消費状態を検出する液体センサと、前記容器内において互いに液体が連通するように少なくとも二つの液体収容室に仕切る第1隔壁と、を備え、
    前記少なくとも二つの液体収容室は、大気と連通する通気側液体収容室と、多孔質部材及び前記液体センサが配備される検出側液体収容室と、を含み、
    前記少なくとも二つの液体収容室を互いに連通させる連通口が前記隔壁の下方に形成されており、
    外部に液体を供給する液体供給口が前記通気側液体収容室と連通するように形成されており、
    前記液体センサは、前記頂壁に配されており、
    前記多孔質部材は、前記検出側液体収容室において前記液体センサの近傍から底壁まで充填されていることを特徴とする液体容器。
  2. 前記容器は、前記検出側液体収容室の内壁から延び、前記検出側液体収容室内を、互いに液体が連通するように少なくとも二つの検出側液体収容小室に仕切る第2隔壁をさらに有し、
    前記液体センサは、それぞれの前記検出側液体収容小室に配備されていることを特徴とする請求項1に記載の液体容器。
  3. 前記液体収容小室を連通させる連通口が前記第2隔壁の下方に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の液体容器。
  4. 前記少なくとも二つの検出側液体収容小室について、前記液体供給口に遠い前記検出側液体収容小室ほど容量が小さいことを特徴とする請求項2に記載の液体容器。
  5. 前記多孔質部材は、前記少なくとも二つの検出側液体収容小室のそれぞれに配備されることを特徴とする請求項2に記載の液体容器。
  6. 前記多孔質部材は、前記少なくとも二つの検出側液体収容小室のうち、前記通気孔から最も遠い前記検出側液体収容小室に配備されることを特徴とする請求項2に記載の液体容器。
  7. 前記検出側液体収容室の容量は、前記通気側液体収容室の容量の半分またはそれより小さいことを特徴とする請求項1に記載の液体容器。
  8. 前記容器は、前記検出側液体収容室の内壁から延び、前記検出側液体収容室内を、互いに液体が連通するように少なくとも二つの検出側液体収容小室に仕切る第2隔壁をさらに有し、
    前記液体センサは、それぞれの前記検出側液体収容小室に配備されており
    前記少なくとも二つの検出側液体収容小室について、前記液体供給口に遠い前記検出側液体収容小室ほど容量が小さいことを特徴とする請求項7に記載の液体容器。
  9. 前記検出側液体収容室の前記頂壁には気泡を捕らえる凹部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液体容器。
  10. 前記液体センサは、前記容器の内方に開口して液体を保持するキャビティを有することを特徴とする請求項1に記載の液体容器。
  11. 前記多孔質部材は、前記液体センサの近傍にある近方多孔質部材と、前記近方多孔質部材に比較して前記液体センサから遠方にあり、かつ前記近方多孔質部材の孔径よりも小さい孔径を有する遠方多孔質部材と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の液体容器。
  12. 前記近方多孔質部材は、液体センサに接触するように配置されていることを特徴とする請求項11に記載の液体容器。
  13. 前記液体センサから遠方の前記多孔質部材の圧縮率が、前記液体センサ近傍の圧縮率よりも高いことを特徴とする請求項1に記載の液体容器。
  14. 前記液体センサは振動を生ずる振動部を有する圧電装置であり、前記振動部に残留する残留振動によって発生する逆起電力に基づいて、前記液体の消費状態を検出することを特徴とする請求項1から請求項13のいずれかに記載の液体容器。
  15. 前記液体センサは少なくとも液体の少なくとも音響インピーダンスを検出し、この音響インピーダンスに基づいて液体の消費状態を検出することを特徴とする請求項1から請求項13のいずれかに記載の液体容器。
  16. 当該液体容器は、インク滴を吐出する記録ヘッドを有するインクジェット記録装置に装着され、前記記録ヘッドへ前記容器内の液体を供給することを特徴とする請求項1から請求項15のいずれかに記載の液体容器。
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