JP3981014B2 - 粒子の静電分離方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、石炭焚ボイラーからの石炭灰や、廃プラスチック、ゴミ、焼却灰等の廃棄物のリサイクル分野、食品の不純物除去や鉱物の濃縮などのような分野に利用できる静電分離方法に関する。さらに詳しくは、導電性粒子および絶縁性粒子が混在した原料を十分に分散させ、高電圧付与による静電気力にて導電性粒子と絶縁性粒子を効率よく分離する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
導電性粒子および絶縁性(非導電性)粒子が混在する原料を静電気力により、導電性粒子と絶縁性粒子とに分離する装置としては、例えば以下のような従来技術が知られている。
【0003】
特表平11−509134号(USP5829598)公報には、数mmの間隙にて設置された平板電極間に、往復運動する絶縁メッシュコンベヤベルトを設置し、粒子間に摩擦を与えることにより、正に荷電する未燃分はマイナス極側に、負に荷電する灰分はプラス極側に回収されるという構成が開示されている。この技術では摩擦帯電を利用している。
【0004】
また、特公平7−75687号公報には、分散させた石炭灰をアースされたドラム状電極に落下させることによって絶縁性粒子と導電性粒子とを分離する技術が開示されている。すなわち、灰分(絶縁性粒子)は回転ドラムに付着し、未燃分(導電性粒子)はドラム近傍に設置された高電圧ロッドに吸引されることにより、絶縁性粒子と導電性粒子とが分離されるというものである。この技術では、誘導帯電を利用している。
【0005】
また、特開平10−235228号公報には、粒子をコロナ放電により帯電させて、その粒子を電極板間で自由落下させることによって絶縁性粒子と導電性粒子とを分離する技術が開示されている。粒子の帯電量の相違により落下軌道が異なることを利用したものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の特表平11−509134号公報(USP5829598)の技術では、粒子に摩擦帯電を付与するために、平板電極間の狭間でコンベヤベルトを往復運動させるので、ベルト、電極板の摩耗が避けられず、これらの消耗品の交換が必要となり、メンテナンスフリーでの長時間運転は不可能である。
【0007】
また、上記の特公平7−75687号公報の技術では、回転ドラムに付着した粉体を分散させる機能がないため、凝集による分離性能の低下を招くおそれがある。また、ドラム上に供給する粉体量が多いと、ドラム上の付着粉体層厚が大となり粉体層下部の粉体は静電力による移動を妨げられるため、分離性能が低下することになり、おのずと処理量に限界がでてくるので大容量化が困難である。また、ドラム近傍の電極が棒状であると、ドラム上の粉体と棒状電極との距離が均一でなく、この距離によって電界強度が異なるので、前記距離が最短となる部分から遠ざかるにつれて分離性能が低下し、特に微粉の場合に分離性能の低下を招くことになる。
【0008】
また、上記の特開平10−235228号公報の技術では、自由落下を利用するため、粒子の移動速度が小さく、落下軌道の差異によって十分な分離を行うためには、装置を大きくする必要がある。また、分離精度向上をめざして繰り返し処理の実施を考えた場合にも、装置が複雑化し大容量化が困難である。
【0009】
また、以上の従来技術では操作条件が固定されているため、性状の異なる被分離粒子に対しては分離性能が大幅に低下する場合がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の静電分離方法は、導電性成分および絶縁性(非導電性)成分が混在する粉粒体の原料を静電気によりそれぞれの成分に分離する方法であって、平板状の底面電極とその上方に設置された多数の開口部を有する平板状のメッシュ電極との間に電圧を印加し、いずれか一方の電極をプラス(+)極、他方の電極をマイナス(−)極として底面電極とメッシュ電極の間に直流電界を発生させて静電気力による分離ゾーンを形成させ、この分離ゾーンに供給した原料中の導電性成分をメッシュ電極の開口部を通過させて分離ゾーンの上方に分離するものである。
【0011】
この静電分離方法により、分離に要する時間が大幅に短縮され、導電性粒子と絶縁性粒子の分離性能を向上させることができる。しかも、駆動部接触による摩耗がないためメンテナンスフリーによる長時間連続運転が可能となる。
【0012】
上記の本発明の方法において、底面電極を通気性を有するガス分散板とし、ガス分散板の下側から分散用気体を導入するようにしている。原料の分散性が向上するからである。この場合、上記分散用気体を予め除湿しておくのが好ましい。原料の固結・凝集を防止することができるからである。また、分離ゾーンが除湿雰囲気となるため、分離時の印加電圧を高めることができ、分離性能を向上させることができる。
【0013】
また、上記の本発明の方法においては、底面電極および/またはメッシュ電極に振動を付与するようにしている。原料の分散性が向上するとともに、電極への原料の付着が抑制されるからである。
【0014】
また、上記の本発明の方法においては、複数枚のメッシュ電極を間隔をあけて積層することで多層化し、各メッシュ電極の間にも電圧を印加し分離ゾーンを形成するのが好ましい。導電性成分と絶縁性成分との分離性能が向上するからである。この場合、メッシュ電極の枚数を変えることにより、分離性能(純度、回収率)を容易に設定することができる。
【0015】
また、本発明の方法においては、底面電極およびメッシュ電極を傾斜させて、底面電極の上端部に原料を供給し、底面電極の下端部から絶縁性成分を回収するのが好ましい。大量、かつ連続処理が可能となるからである。この場合、電極の傾斜角あるいはメッシュ電極の傾斜方向長さを変えることにより、分離性能(純度、回収率)を容易に変更設定することができる。
【0016】
また、上記の本発明の方法においては、電極間に印加する直流電圧を変化させるのが好ましい。分離性能が向上するからである。また、電極間に印加する直流電圧を脈動させるのも好ましい。帯電により電極に形成した粒子付着層を剥離することが可能であり、電極への粉体付着を抑制することが可能となり、分離性能を向上させることができるからである。電圧の脈動とは、たとえば数秒間隔にて電極間を短絡させ印加電圧を0kVとすることである。
【0017】
また、本発明の方法においては、分離ゾーンの上方空間内の気体を導電性成分とともに外方へ吸引して導電性成分を回収するのが好ましい。導電性成分の分離が促進されるからである。その結果、絶縁性成分の回収も促進される。この場合、分離ゾーンの上方空間の上側方または上方に多数の吸引穴を有する部材を設け、上記上方空間内の気体を導電性成分とともに吸引用穴を通して外方へ吸引することにより、導電性粒子を迅速に分離ゾーンから除去すると同時に、分離ゾーンにおける気流の影響を抑制でき、分離性能の低下なく導電性粒子の回収が可能となり、大量、かつ連続処理が可能となる。
【0018】
また、本発明の方法においては、絶縁性粒子の回収量またはメッシュ電極の開口部を通過した導電性粒子量を計測し、計測された上記回収率または導電性粒子の変化量に応じて、導電性粒子回収のための気体吸引量、および、原料粉粒体の供給量のうちの少なくともいずれか一つを調節するのが好ましい。原料性状の変化に拘わらず絶縁性成分の回収が安定し、安定した分離性能を維持しつつ連続運転することができるからである。
【0019】
また、これらの本発明の方法においては、分離ゾーンに供給する前に原料粉粒体を撹拌、加温および分散剤添加のうちの少なくともいずれか一つを施すのが好ましい。原料の分散性を向上させることができるからである。
【0020】
また、本発明の方法においては、供給する原料粉粒体が未燃分を含む場合にこの未燃分を導電性粒子とともに回収するのが好ましい。廃棄時または再利用時に有害となる水銀、HCl、DXN等を導電性粒子とともに(未燃炭素分)に回収することにより、廃棄物の純度が向上して安全性が向上するからである。
【0021】
静電分離装置の例は、導電性成分および絶縁性成分が混在する粉粒体の原料を静電気力により、導電性成分と絶縁性成分とに分離するための静電分離装置であって、下側に設置された平板状の底面電極と、底面電極から所定間隔をおいてその上側に設置された、粒子が通過しうる多数の開口部を有する平板状のメッシュ電極と、メッシュ電極および底面電極の少なくともいずれか一方に接続された直流電源とを備えており、底面電極とメッシュ電極の間に電圧が印加されることによって両電極間に分離ゾーンが形成されてなるものである。
【0022】
この静電分離装置により、分離に要する時間が大幅に短縮され、導電性粒子と絶縁性粒子の分離性能を向上させることができる。しかも、駆動部接触による摩耗がないためメンテナンスフリーによる長時間連続運転が可能となる。
【0023】
この静電分離装置において、上記底面電極とメッシュ電極との間の一端部に原料供給部を配設し、他端部に絶縁性成分の回収部を配設するのが好ましい。この分離ゾーンに原料粉粒体を供給すれば、導電性粒子はメッシュ電極を通して分離ゾーンから除去されるので、そのまま分離ゾーンの他端部から残余の粒子を回収することで導電性成分と絶縁性成分とに分離できるからである。
【0024】
上記装置において、上記底面電極に通気性を付与することによってガス分散板を構成し、このガス分散板の下側に分散用気体を導入するための風箱を配設し、ガス分散板から気体が噴出するように構成している。供給された原料粉粒体の分散性を向上させ、かつ分離ゾーンを除湿雰囲気とすることができるからである。
【0025】
また、底面電極および/またはメッシュ電極に振動付与手段(振動機等)を取り付け、電極に振動を与えうるように構成している。原料の分散性を向上させるとともに電極への原料の付着を抑制することができるからである。
【0026】
また、上記装置において、メッシュ電極を所定間隔で複数枚積層し、少なくともいずれかのメッシュ電極に直流電源を接続し、各メッシュ電極の間にも高電界雰囲気となる分離ゾーンを形成するのが好ましい。導電性成分と絶縁性成分との分離性能を向上させることができるからである。
【0027】
また、上記装置において、底面電極およびメッシュ電極を傾斜させて設置し、底面電極の上端部に原料供給部を設け、底面電極下端部に絶縁性成分回収部を接続し、導電性成分をメッシュ電極の開口部を通過して分離ゾーンの上方で回収し、絶縁性成分を底面電極の下端部で回収するように構成するのが好ましい。絶縁性成分と導電性成分との分離が大量かつ連続的に行えるからである。
【0028】
また、上記装置において、電極間に印加する電圧を変化させることが可能な直流高電圧発生装置を配設するのが好ましい。分離ゾーンの電界強度が変化し、分離性能が向上するからである。また、電極間に印加する電圧を脈動させることが可能な直流高電圧発生装置を配設するのが好ましい。電極への粉体付着を抑制させることにより、導電性粒子と絶縁性粒子の分離性能を高めることができる。
【0029】
また、上記装置において、上記分離ゾーンの上方空間に吸引装置を接続するのが好ましい。分離ゾーンの上方空間内の気体が導電性成分とともに外方へ吸引されるため、導電性成分の分離が促進されるからである。その結果、絶縁性成分の回収も促進される。
【0030】
この吸引装置を有する装置において、分離ゾーンの上方空間の側方または上方に粒子が通過可能な多数の吸引用穴を有する管または板を配設し、この吸引用穴を通して上方空間内の空気を吸引するように構成するのが好ましい。気体の吸引に際しては、導電性粒子がメッシュ電極を通過してくる方向に垂直な方向に吸引されるので、分離ゾーン長手方向(粉体進行方向)に吸引するときには均一な流速によって吸引できるからである。これにより、絶縁性成分と導電性成分の分離が大量かつ連続的に行える。
【0031】
また、上記装置においては、絶縁性粒子回収率を連続的に測定する計測器(ロードセル等)、および、導電性粒子の通過量を測定する計測器(レーザー光透過度計、接触式ダストモニター等)のうち、少なくとのいずれか一方を配設するのが好ましい。上記計測器によって計測された回収率または導電性粒子の変化量に応じて、導電性粒子回収のための気体吸引量、原料粉粒体の供給量などを調節することができるからである。こうすることにより、原料性状の変化に拘わらず絶縁性成分の回収が安定し、安定した分離性能を維持しつつ連続運転することができる。
【0032】
また、静電分離システムは、以上説明したうちのいずれか一の静電分離装置と分級装置とが組み合わされたものである。これにより、導電性粒子を除去して不純物の少ない微粉を製造することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は下記の実施の形態に何ら限定されるものではなく、適宜変更して実施することが可能なものである。
【0034】
まず、図1、図2で本発明における静電分離の原理について説明する。図1に示す通り、静電分離ゾーン10である平板状のプラス(+)電極12とマイナス(−)電極14の間に、導電性粒子16と絶縁性粒子18の混合物である原料、一例として、未燃分(導電性粒子16)と灰分(絶縁性粒子18)を含む石炭灰を投入し、0.2〜1.5kV/mmの電界となるよう、電極間に電圧を印加する。20は直流高圧電源である。
【0035】
図1および図2に示すように、絶縁性粒子18は高電界中での誘導帯電による分極を生じ、負に帯電している側が+電極12に対して吸引される(図2中の矢印S)。また、分極した絶縁性粒子18の正に帯電している側が−電極14に吸引され、その結果、絶縁性粒子18は両電極間に残留することになる。一方、導電性粒子16は、+電極12に吸引されると正に誘導帯電し+電極12との間に反発力を生じて(図2中の矢印R)上昇し、−電極14に吸引される。そして、−電極14にて導電性粒子16は負に誘導帯電し−電極14との間に反発力を生じ、+電極12に吸引される。この作用を繰り返すことにより、導電性粒子16は高電界雰囲気にある電極間(静電分離ゾーン10)より飛び出す。このように、電界が絶縁性粒子および導電性粒子に作用する特性の差異を利用して分離を行うものである。
【0036】
ただし、上記の場合、静電分離ゾーンを1.5kV/mmを越える電界強度とすると、導電性粒子とともに絶縁性粒子が静電分離ゾーンより飛散してしまう場合があり、また0.2kV/mm未満の電界強度では、十分な誘導帯電が粒子に与えられず、絶縁性粒子と共に導電性粒子が静電分離ゾーンに残留してしまい、効果的な静電分離は困難となる。したがって、静電分離ゾーンは0.2〜1.5kV/mmの電界雰囲気とする必要がある。この場合、より効果的な静電分離を行うための電界強度下限値は0.3kV/mmであり、上限値は0.8kV/mmである。
【0037】
図1のように、電極を平板とした場合、導電性粒子が静電分離ゾーンより飛び出す際には、静電分離ゾーン内で上下動を繰り返しながら、静電分離ゾーン外に飛び出すことになるが、導電性粒子の静電分離ゾーン外への飛び出しに関しては、導電性粒子に水平方向の移動についてのドライビングフォースは働かない。このため、導電性粒子が静電分離ゾーン外に飛び出すまでの粒子の移動時間が長くなり、分離を行うために長時間を要するので分離性能の低下を招くことになる。
【0038】
そこで、図3のように−電極としてメッシュ状電極22を用い、導電性粒子16をメッシュの開口部24を通過させることにより、−電極の上方に導電性粒子16を分離することが可能となるため、図1のようにドライビングフォースのない方向への粒子の移動が不要となり、分離時間の短縮が図れ、分離性能が向上する。図3は本発明の実施の第1形態による静電分離方法を実施する装置を示しており、平板状の底面電極26を+極(接地電位)、その上方に設置されたメッシュ状電極22を−極として、これらの電極間に電圧を印加することで高電界雰囲気の静電分離ゾーン10を形成させる。静電分離ゾーン10は、上述したように、0.2〜1.5kV/mm、望ましくは0.3〜0.8kV/mmの電界雰囲気とすることが好ましい。なお、底面電極26を−極、メッシュ状電極22を+極としても差し支えなく、+極、−極は任意に設定することが可能である。
【0039】
底面電極26とメッシュ状電極22の間の静電分離ゾーン10には、導電性粒子16と絶縁性粒子18の混合物である原料、一例として、未燃分(導電性粒子16)と灰分(絶縁性粒子18)を含む石炭灰が供給され、0.2〜1.5kV/mm、望ましくは0.3〜0.8kV/mmの電界雰囲気で分離が行われ、導電性粒子16はメッシュ状電極22の開口部24を通過して静電分離ゾーン10の上方に分離される。この場合、メッシュの開口部(目開き)は、0.15mm未満では目詰まりを発生しやすく、また、50mmを越えると電界強度に偏りを生じ、分離性能低下の原因となるため、0.15〜50mmとすることが好ましい。分離の原理、並びに他の構成および作用は、図1および図2の場合と同様である。
【0040】
また、電極は必ずしも平行に設置する必要はないが、電極間の距離が50mmを越えると、上述した電界強度とするのに非常に大きな印加電圧が必要となり、一方、電極間距離が2mm未満では、スパークが頻発すると同時に粉体層厚さが制限されるため、大量処理が困難となる。したがって、電極間距離は2〜50mmとすることが好ましい。
なお、投入原料の前処理として、粒子または粉体の十分な撹拌による分散や摩擦帯電の付与、また、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ナトリウム、セメント混和剤等の分散剤添加により、分離性能の向上が可能である。さらに、原料を加温して分散性を良くすることも可能である。
【0041】
また、様々な粒子または粉体の分離、例えば、廃棄物からの金属分別や水銀、HCl、DXN除去、鉱物あるいは食品などの不純物除去等にも対応できるように、印加電圧などの操作条件を変化させて分離性能(分離物純度、回収率)を設定することも可能である。
【0042】
図4は、本発明の実施の第2形態による静電分離方法を実施する装置をしめしている。本実施の形態では、底面電極がガス分散板28を構成しており、ガス分散板28の下側に風箱30が設けられている。このガス分散板28には風箱30からの分散用エアー31が通過するための多数の微小孔が形成されている。このガス分散板28は通気性を有するたとえば燒結金属などから製造される。風箱30に分散用エアー31を導入し、上記ガス分散板28の微小孔を通して分離ゾーン10へこのエアーを噴出させる。なお、ガス分散板28の目開きは粒子または粉体が落下しない大きさとする必要がある。このように、底面電極をガス分散板とすることによって、静電分離ゾーン10において粒子または粉体の分散性向上が可能となり、分離性能の向上を図ることができる。この場合、導入するエアーは、粒子または粉体の固結、凝集を防止するために、除湿された空気(例えば、露点0℃以下の除湿エアー)を用いることが好ましい。除湿エアーを用いることによって分離ゾーン10が除湿雰囲気となるからである。すなわち、静電分離性能に大きな影響を与える水分が粒子へ付着することが低減され(水分付着により導電性粒子側に飛散し易くなる)、印加電圧を高くすることが可能となるからである。その結果、一層の分離性能向上を図ることが可能となる。他の構成および作用は、実施の形態1の場合と同様である。
【0043】
図5は、本発明の実施の第3形態による静電分離方法を実施する装置を示している。本実施の形態では、底面電極がガス分散板28)を構成しており、ガス分散板28下側に分散用エアー31を導入する風箱30が設けられ、装置に振動機またはノッカー32が取り付けられている。振動機またはノッカー32を用いて、底面電極であるガス分散板28および/またはメッシュ状電極22に振動あるいは衝撃を付与することによって、粒子または粉体の分散が促進され、分離性能が向上すると同時に、電極への粒子または粉体の付着を抑制することができる。
他の構成および作用は、実施の第1、第2形態の場合と同様である。
【0044】
図6は、本発明の実施の第4形態による静電分離方法を実施する装置を示している。本実施の形態では、底面電極がガス分散板28を構成しており、ガス分散板28下側に分散用エアー31を導入する風箱30が設けられ、装置に振動機またはノッカー32が取り付けられている。そして、メッシュ状電極が上述した所定間隔で複数枚積層され、各メッシュ状電極の間にも静電分離ゾーンが形成されている。図6では、一例として、4枚のメッシュ状電極22a、22b、22c、22dが多層化され、静電分離ゾーン10a、10b、10c、10dが形成されている。
上述した実施の第1、第2、第3形態(図3、図4、図5)のような静電分離方法にて十分な分離が達成できない場合等には、本実施の形態のように、メッシュ状電極を多層化することにより、メッシュ開口部を通過する粒子に対して、上述した原理に示すような分離作用が繰り返されるため、静電分離ゾーンより飛び出す導電性粒子の純度の向上を図ると同時に、絶縁性粒子の回収率向上がなされ、分離性能を向上させることができる。この場合、メッシュ状電極の枚数を変化させることにより、分離性能(純度、回収率)の設定が可能である。
他の構成および作用は、第1、第2、第3形態の場合と同様である。
【0045】
図7、図8および図9は、本発明の実施の第5形態による静電分離方法を実施する装置を示している。本実施の形態では、図7に示すように、一例として、底面電極であるガス分散板34および多層化したメッシュ状電極36a、36b、36c、36dを傾斜させている。底面電極であるガス分散板34の上端部に原料供給部38が設けられ、ガス分散板34の下端部に絶縁性粒子回収部40が接続されている。なお、ガス分散板34下側に分散用エアー31を導入する風箱42が設けられ、装置に振動機またはノッカー32が取り付けられている。図7では一例として、4枚のメッシュ電極36a、36b、36c、36dが多層化されて静電分離ゾーン44a、44b、44c、44dが形成され、+電極と−電極が交互になるように構成されているが、メッシュ状電極の枚数、+極と−極の配置等は何ら上記に限定されるものではない。
【0046】
図8には静電分離装置の斜視図が示されている。ここでは、一例として4枚のメッシュ状電極36が多層化されており、+電極と−電極が交互になるように構成されている。図示しないが、メッシュ状電極には脈動した(パルス状に)電圧を発生することができる直流高電圧発生装置が接続されている。電圧の印加を脈動、具体的には数秒間隔にて電極間を短絡させ印加電圧を0kVとする。ただし、その脈動の周期は、分離ゾーンにおける粉体の滞留時間より小とし、かつ電圧小(または0)の時間は滞留時間の1/2より小とする。
【0047】
また、図9に例示する装置では、分離ゾーン10の上方の側方に導電性粒子回収部として吸引穴51を有した吸引管50が設けられ、集塵機、ブロワー等の図示しない吸引装置に接続されている。なお、この装置では吸引管50と天井面52との間に外気導入用スリット53が設けられているが、かかる構成に限定されない。要するに、分離ゾーン10内が上記吸引による気流の影響を受けないように外気導入用スリットの設置位置を選定すればよい。分離ゾーン10の上方における吸引機構は管に限定されず、多数の穴を有する板(図10における符号54)などを用いてもよい。また、穴に代えてスリットを形成してもよい。要するに、分離ゾーン長手方向に沿って均一な流速にて吸引できる機構であればよい。
【0048】
また、上記吸引管50による吸引空気量は、ガス分散板(底面電極)28を通して導入される分散用エアー量より多く且つ3倍を越えないようにする。吸引空気量が分散用エアー量より少ないと、分離装置内が正圧となり、外部ガス導入用スリット53から内部気体とともに粉体が噴き出す。また、3倍を超えると、分離ゾーン10にて形成される上向きの気流が大きく乱されて分離性能が低下するおそれがある。上記のごとく分離ゾーン10の長手方向に外部よりガスを導入できるスリット53を設けておくことにより、ガス分散板28を通して導入する分散用エアーの量の変動、または、導電性粒子回収のための吸引エアーの量の変動に伴う分離性能への影響を極力小さくすることができる。
【0049】
また、この装置には分離ゾーン10を構成するハウジング部に振動機またはノッカー32が装着されているが、図10に示すように吸引板54等の吸引機構を振動する部分(ハウジング等)とは分離独立して配設することによって振動しないように構成してもよい。また、図11に示すように、吸引管50を分離ゾーン10のハウジング等に接続して一体に振動するようにしてもよい。
【0050】
また、大容量化に際して、分離ゾーン10の幅(粉体進行方向の直交方向)および長さ(粉体進行方向)を大きくすることにより、分離性能の低下なく大容量化が可能である。また、図12に示すように、分離ゾーン10の上方の空間は、フードを取り付けるだけの一般的な構成にするより、吸引機構50を設けることによって小スペースが可能となる。その結果、小型装置による大容量化が可能となる。また、以上説明した静電分離装置を複数台並置したり、複数台を縦方向に配置することによって大容量化することも可能となる。
【0051】
本実施の形態のように、底面電極であるガス分散板およびメッシュ状電極に傾斜を与え、上端部の分散板上に原料を供給し、下端部より絶縁粒子を回収し、分離ゾーン上側方または上方にて導電性粒子を回収することにより、連続処理および大量処理が可能となる。また、様々な粒子または粉体の分離、例えば、石炭灰における未燃分と灰分との分離の他に、廃棄物からの金属分別や水銀、HCl、DXN除去、鉱物あるいは食品などの不純物除去等にも対応できるように、印加電圧を変化させたり、印加電圧を脈動させたり、分離ゾーン10を傾斜させるなど、操作条件を変化させて分離性能(分離物純度、回収率)を設定することも可能である。さらに、様々な粒子または粉体に対応するために、印加電圧や傾斜角などの操作条件のみでは対応が困難な場合には、メッシュ状電極の長手方向(傾斜方向)の長さおよび/またはメッシュ状電極の枚数を変化させることにより、容易かつ大幅に分離性能(分離物純度、回収率)を変化させられるため、導電性成分および絶縁性成分が混在するあらゆる粒子または粉体の静電分離に適用は可能である。
【0052】
他の構成および作用は、実施の第1〜第4形態の場合と同様である。
【0053】
図13は、本発明の実施の第6形態による静電分離方法を実施する装置を示している。図示のごとく、絶縁性粒子の回収部40に絶縁性粒子の回収量を計測する回収量計測器としてロードセル55が配設されている。また、分離ゾーン10の上方にメッシュ電極36を通過した導電性粒子の量を計測する通過量計測器としてのレーザー光透過度計56が配設されている。両計測器55、56によって計測された絶縁性粒子の回収量の変化量、または、導電性粒子の量に応じて、制御装置57が直流電圧発生装置62の印加電圧の制御、原料の定量供給装置66のモーター回転数調節による原料供給量制御、および、分散用ガスの導入ガス量調節弁58の調整による分散用ガス量制御を行うことができる。これにより、安定した回収量が得られるように調節することができる。絶縁性粒子の回収量減または導電性粒子の通過量増の場合には、印加電圧を小さく、原料供給量を大きく、または分散用ガス量を大きくする。静電分離においては、粒子物性の僅かの差異(水分、粒子径、分離雰囲気等)により、均一条件においても分離性能が異なるが、上述の方法にて連続運転を実施することにより、原料粒子性状に拘わらず絶縁性粒子の回収率が安定した運転が可能である。
【0054】
また、原料が石炭焚ボイラーから得られる石炭灰のように、不純物として炭素分を含有する場合には、セメント混和材等として用いるには品質がよくない。また、絶縁性成分(灰分)と比べて導電性成分に水銀、HCl、DXN等が濃縮される。そのため、導電性粒子を除去することにより、回収された絶縁性粒子の安全性が向上できると同時に純度が向上し、セメント混和材等としての品質が向上する。
【0055】
また、図14は静電分離システムの一例をブロック図として示したものである。静電分離装置61の電極に直流電圧を印加する直流電圧発生装置62、分散用エアーとして除湿エアーを静電分離装置61に供給する圧縮エアーライン63、圧縮エアーライン64に介装された除湿機64、原料ホッパ65から静電分離装置61の一端部に原料を供給する定量供給機66、静電分離装置61から導電性粒子を図示しないブロワ等により吸引して図示しない導電性粒子回収用ホッパーに回収する集塵機67、および、静電分離装置61から絶縁性粒子を回収する絶縁性粒子回収ホッパ68を備えている。
【0056】
図15および図16は、静電分離装置を含むシステムをブロック図として示している。本システムでは、電力等による集塵機によって回収された石炭灰を図示しないホッパーに輸送し、このホッパーから石炭灰を切り出し、前述したいずれかの静電分離装置によって導電性粒子と絶縁性粒子とに分離し、分離された各粒子を回収サイロに回収する。供試原料未燃分含有率4%程度以上の石炭灰では、分級機のみで処理した場合、JIS A−6201フライアッシュI種に規定される未燃分含有率3%以下のフライアッシュを製造することは困難である。たとえ製造できたとしてもその回収率は極めて低くなる。
【0057】
上記静電分離装置を用いた図15に示すシステムでは、JIS A−6201フライアッシュI種に規定される未燃分含有率(3%以下)の石炭灰を製造することが可能である。ただし、回収された石炭灰の比表面積がフライアッシュI種規定の5000を満足していない場合には、図16に示す通り本静電分離装置と分級装置を組み合わせることにより、高回収率にてフライアッシュI種を満足する石炭灰が製造可能となる。すなわち、図16のシステムでは、図15のシステムにおける静電分離装置から絶縁性粒子を絶縁性粒子回収サイロに回収する経路に分級装置を介装している。これにより、さらに微小な粒子であって絶縁性粒子の存在比率の高い粒子を得ることができる。
【0058】
以下、実験例により本発明をさらに詳しく説明する。
[実験例1]
上述した図5に示すような構成の装置を用いて、以下の条件で静電分離を実施した。底面に設置された+電極板である分散板(積層焼結多孔板)に5mm/秒の分散用エアーを供給し、装置全体は振幅1.5mm、振動数25Hzにて振動を付与した状態とし、20mmの電極間距離で設けられた目開き0.6mmのメッシュを有する−電極に直流電源を接続し、両電極間に電圧を印加して電界強度0.5kV/mmにて静電分離を実施した。この条件で2種類の石炭灰(未燃分=導電性粒子重量比:4.2%、2.3%)を原料として、導電性粒子(未燃分)と絶縁性粒子(灰分)の分離を10秒間分離を行った。絶縁性粒子としてそれぞれ導電性粒子重量比(未燃分重量比)=2.4%、1.7%のものが分離、回収できた。
[実験例2]
上述した図6に示すような構成の装置を用いて、以下の条件で静電分離を実施した。底面に設置された+電極である分散板(積層焼結多孔板)に流速10mm/秒の除湿された(露点−4℃)分散用エアーを供給し、装置全体は振幅1.5mm、振動数25Hzにて絶縁性粒子回収部方向に水平振動を付与した状態とし、底面+電極の上方に20mmの電極間距離で目開き1mmのメッシュを有する電極を4枚積層して多層化した。なお、電極は底面+電極を含めて下から1、3、5枚目を+電極(接地電位)とし、2、4枚目に−電位を印加し、各電極間の電界強度を0.65kV/mmとして静電分離を実施した。この条件で、石炭灰(導電性粒子(未燃分)重量比=4.2%)を原料として、導電性粒子(未燃分)と絶縁性粒子(灰分)の分離を60秒間行ったところ、静電分離ゾーンに絶縁性粒子として、導電性粒子重量比(未燃分重量比)=1.5%のものが、供給量の70%の量で得られた。
[実験例3]
上述した図7、図8および図9に示すような構成の装置を用いて、以下の条件で静電分離を実施した。底面に設置された+電極である分散板(積層焼結多孔板)に流速10mm/秒の除湿された(露点−4℃)分散用エアーを供給し、装置全体は振幅1.5mm、振動数25Hzにて絶縁性粉体回収部方向に水平振動を付与した状態とし、底面電極(+)の上方に20mmの電極間距離で目開き1mmのメッシュを有する電極を4枚積層して多層化した。電極の傾斜角度は25℃である。なお、電極は底面+電極を含めて下から1、3、5枚目を+電極(接地電位)とし、2、4枚目に−電位を印加し、各電極間の電界強度を0.65kV/mmとして静電分離を実施した。また原料である石炭灰(導電性粒子(未燃分)重量比=4.2%)には、前処理として、撹拌混合機にて分散剤(ステアリン酸カルシウム)を加えて撹拌を施した。粉体定量フィーダーより1kg/hrにて、底面分散板の上端部に原料を供給し、上述した条件で分離処理を行った。原料粉体は底面の振動および分散用エアーの効果により分散されながら、静電分離ゾーンにて分離が行われ、上述した原理により導電性粒子(未燃分)と絶縁性粒子(灰分)に分離される。本実験の結果、絶縁性粒子として、導電性粒子(未燃分)重量比=1.2%、供給量の75%の粉体を連続的に得ることができた。
[実験例4]
図7、図8および図9に示すような構成の装置を用い、以下の条件で静電分離を実施した。底面電極(+)を分散板(積層焼結多孔板)とし、除湿された(露点−4℃)エアーを分散用エアーとして供給し、装置全体を振動し絶縁性粉体回収部方向に水平振動を付与した状態とし、底面電極を含めて3枚の電極を多層化した装置により実施した。各電極間の電界強度を0.45kV/mmとし、10秒毎に1秒間0kV/mmとした。いわゆる脈動である。この条件により、石炭灰A(未燃分=導電性粒子重量比=4.2%)を原料として分離試験を実施した。
【0059】
底面分散板上端部に原料を連続的に供給し、底面の振動および分散用エアーの効果により分散されながら、静電分離ゾーンに原料粉体は供給される。分離ゾーンにて、絶縁性粒子と導電性粒子に静電分離され、絶縁性粒子として、導電性粒子(未燃分)重量比=1.2%、供給量の78%の粉体を連続的に得ることができた。
[実験例5]
図9にて実施した例を示す。導電性粒子を回収するために、底面分散板より導入されたガス量と同一の吸引を行った。その他の条件は実験例3と同一である。供試原料は上記と同様に石炭灰A(未燃分=導電性粒子重量比=4.2%)を用いた。
【0060】
分離ゾーンにて、絶縁性粒子と導電性粒子に静電分離され、絶縁性粒子回収部にて回収した絶縁性粒子は導電性粒子(未燃分)重量比=1.1%を含んだ粉体を70%回収率で連続的に得ることができた。導電性粒子の回収部において、導電性粒子(未燃分)重量比=11%を含んだ粉体を約30%の回収率で回収した。
[実験例6]
図9の装置を用い、図12に示すように絶縁性粒子の回収量をロードセルで連続的に計測し、その回収量が原料供給量の約70%程度となるよう印加電圧を制御し試験を実施した。絶縁性粒子回収量が低くなった場合には印加電圧小、高くなった場合には印加電圧大とした。その他の条件は実験例3と同一である。
【0061】
石炭灰A(未燃分=導電性粒子重量比=4.2%)を原料とした場合、分離ゾーンの平均電界強度約0.4kV/mmにて、絶縁性粒子回収部では導電性粒子(未燃分)重量比=1.4±0.08%、供給量の75±2.8%の誤差範囲にて絶縁性粒子が連続的に得られた。一方、石炭灰B(未燃分=導電性粒子重量比=5.0%)を原料とした場合、分離ゾーンの平均電界強度約0.6kV/mmにて、絶縁性粒子回収部では導電性粒子(未燃分)重量比=1.3±0.06%、供給量の72±2.3%の誤差範囲にて絶縁性粒子が連続的に得られた。
【0062】
すなわち、石炭灰種が異なると適当な印加電圧が異なり、具体的には石炭灰Aに関しては0.4kV/mm、石炭灰Bに関しては0.6kV/mmが適当な印加電圧値であり、上記方法により供給原料が変化しても絶縁性粒子回収率を計測することにより、純度、回収率とも安定した連続運転が可能であった。
[実験例7]
図9の装置を用い、実験例6の条件と同一条件で静電分離を実施した。供試原料は石炭灰C(未燃分=導電性粒子重量比=2.2%、総水銀含有量=0.11mg/kg)、および、石炭灰D(未燃分=導電性粒子重量比=4.2%、総水銀量=0.34mg/kg)である。石炭灰Cでは絶縁性粒子中の総水銀含有量=0.04mg/kg、導電性粒子中の総水銀含有量=0.28mg/kg、石炭灰Dでは絶縁性粒子中の総水銀含有量=0.10mg/kg、導電性粒子として導電性粒子(未燃分)重量比=22.3%総水銀含有量=1.3mg/kgとなり、導電性粒子を除去することにより、廃棄物の安定化を図ることができた。
[実験例8]
実験例4にて回収した石炭灰(未燃分含有量=1.2%、比表面積=3600(ブレーン法による))を、強制渦式分級機により分級を施した結果、JIS A−6201フライアッシュI種を十分に満足する未燃分含有量=1.1%、比表面積=5200(ブレーン法による)の石炭灰を得た。
[実験例4に対する比較例]
分離ゾーンの電界強度に脈動を与えず一定(0.45kV/mm)とし、その他の条件を実験例4と同一として静電分離試験を行った。その結果、絶縁性粒子として、導電性粒子(未燃分)重量比=1.4%、供給量の70%の粉体を回収したが、実験例4と比べ、分離性能(純度、回収率)が低下した。
[実験例5に対する比較例]
分離ゾーン全体にカバーを取り付け、分離ゾーン前方に開放部すなわち吸引部(回収部)を設け導電性粒子の回収を実施した。すなわち、導電性粒子の吸引方向が相違する以外は実験例5と同一条件とした。この場合には、絶縁性粒子回収部にて回収した絶縁性粒子は導電性粒子(未燃分)重量比=3.0%を含んだ粉体が40%回収、未燃分重量比=3.2%を含んだ粉体では55%の絶縁性粒子が回収でき、実験例5と比べると大幅に分離性能が低下した。
[実験例8に対する比較例]
石炭灰A(未燃分=導電性粒子重量比=4.2%、比表面積=3000)を、強制渦流式分級機にて分級を行った。すなわち、原料を静電分離せずに直接分級した。その結果、微粉の未燃分量は3.2%、比表面積(ブレーン値)は5500となり、JIS A−6201フライアッシュI種を満足しないものであった。
以上、石炭灰について実験例を示したが、鋳物砂ダスト、焼却灰など他の廃棄物やその他各種粉体においても、処理条件を調整することにより、不純物である導電性粒子を除去し、高効率で絶縁性粒子を回収できることを確認した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における静電分離の原理を説明するための、静電分離装置を模式的に示す側面図である。
【図2】 図1における導電性粒子と絶縁性粒子の拡大図である。
【図3】 本発明の実施形態にかかる静電分離方法を実施する装置の一例を模式的に示す縦断面図である。
【図4】 他の例による静電分離装置を模式的に示す縦断面図である。
【図5】 さらに他の例による静電分離装置を模式的に示す縦断面図である。
【図6】 さらに他の例による静電分離装置を模式的に示す縦断面図である。
【図7】 さらに他の例による静電分離装置を模式的に示す縦断面図である。
【図8】 さらに他の例による静電分離装置を模式的に示す斜視図である。
【図9】 さらに他の例による静電分離装置を模式的に示す斜視図である。
【図10】 さらに他の例による静電分離装置を模式的に示しており、その(a)は横断面図であり、(b)は縦断面図である。
【図11】 さらに他の例による静電分離装置を模式的に示おり、その(a)は横断面図であり、(b)は縦断面図である。
【図12】 さらに他の例による静電分離装置を模式的に示す横断面図である。
【図13】 静電分離システムの一例を概念的に示す斜視図である。
【図14】 他の例による静電分離システムを概念的に示すブロック図である。
【図15】 静電分離システムを用いた原料の処理フローの一例を示すブロック図である。
【図16】 静電分離システムを用いた原料の処理フローの他の例を示すブロック図である。
Claims (14)
- 導電性成分および絶縁性成分が混在する粉粒体の原料を静電気力によりそれぞれの成分に分離する静電分離方法において、
平板状の底面電極とその上方に設置された多数の開口部を有する平板状のメッシュ電極との間に電圧を印加し、
いずれか一方の電極をプラス極、他方の電極をマイナス極として底面電極とメッシュ電極の間に直流電界を発生させて静電気力による分離ゾーンを形成させ、
上記底面電極を通気性を有するガス分散板とし、ガス分散板の下側から上記分離ゾーンに分散用気体を導入し、
底面電極およびメッシュ電極の少なくともいずれか一方に振動を付与し、
上記分離ゾーンに供給した原料中の導電性成分をメッシュ電極の開口部を通過させて分離ゾーンの上方に分離することを特徴とする静電分離方法。 - 上記分散用気体が導入される前に予め除湿されてなる請求項1記載の静電分離方法。
- 複数枚のメッシュ電極を間隔をあけて積層することで多層化し、各メッシュ電極の間にも電圧を印加することによって分離ゾーンを形成する請求項1記載の静電分離方法。
- 上記メッシュ電極の枚数を変化させる請求項3記載の静電分離方法。
- 底面電極およびメッシュ電極を傾斜させて、底面電極の上端部に原料を供給し、底面電極の下端部から絶縁性粒子を回収する請求項1〜4項のいずれか一の項に記載の静電分離方法。
- 電極の傾斜角およびメッシュ電極の傾斜方向長さの少なくともいずれかを変化させる請求項5記載の静電分離方法。
- 電極間に印加する電圧を変化させる請求項1〜6項のいずれか一の項に記載の静電分離方法。
- 電極間に印加する電圧を脈動させる請求項1〜7項のいずれか一の項に記載の静電分離方法。
- 上記分離ゾーンの上方空間内の気体を導電性成分とともに外方へ吸引して導電性成分を回収する請求項1〜8項のいずれか一の項に記載の静電分離方法。
- 上記分離ゾーンの上方空間の側方または上方に、多数の吸引用穴を有する部材を設け、上記上方空間内の気体を導電性成分とともに上記吸引用穴を通して外方へ吸引する請求項9記載の静電分離方法。
- 絶縁性粒子の回収量を計測し、その回収率に応じて印加電圧、分散用気体の供給量、導電性粒子回収のための気体吸引量、および、原料粉粒体の供給量のうちの少なくともいずれか一つを調節する請求項1〜10項のいずれか一の項に記載の静電分離方法。
- メッシュ電極の開口部を通過した導電性粒子量を計測し、その変化量に応じて、印加電圧、分散用気体の供給量、導電性粒子回収のための気体吸引量、原料粉粒体の供給量のうち少なくともいずれか一つを調節する請求項1〜11項のいずれか一の項に記載の静電分離方法。
- 分離ゾーンに供給する前に原料粉粒体を撹拌、加温および分散剤添加のうちの少なくともいずれか一つを施す請求項1〜12項のいずれか一の項に記載の静電分離方法。
- 供給する原料粉粒体が未燃分を含む場合、未燃分を導電性粒子とともに回収する請求項1〜13項のいずれか一の項に記載の静電分離方法。
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