JP3980728B2 - 液状硬化性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液状硬化性樹脂組成物に関する。さらに詳しくは光ファイバー被覆に好適に用いられる光硬化性被覆材料として好適な液状硬化性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバーの製造においては、ガラスファイバーを熱溶融紡糸した直後に、保護補強を目的として種々の樹脂被覆が施されており、多くの場合、放射線硬化性の液状樹脂が用いられている。これらの光ファイバ−用被覆材料に求められる基本特性としては、例えば、塗布性、保存安定性、硬化性、耐水性、耐薬品性、耐光性、耐油性が良好なこと、充分な強度、柔軟性を有すること、温度変化に対して物性変化が少ないこと、水素ガスの発生量が少ないことなどである。
【0003】
これらの要求特性に対して、下記従来技術が提案されている。特開平3−247671号公報には樹脂のガラス転移温度を規定することで弾性率の温度依存性の改善を目指した技術、特開平4−74735号公報には特定の水酸基含有アクリレートを原料とするウレタンアクリレートを用いることで、弾性率の温度依存性、耐水性、水素ガス発生の低減を目指した技術、特開平6−59452号公報にはブチレンオキシドを含有するブロック共重合ポリエーテルを原料とするウレタンアクリレートを用いることで、塗布性、硬化性、弾性率の温度依存性の低減、耐油性の改善を目指した技術、特開平7−69686号公報にはN−ビニルアミドモノマー、ビニルエーテルモノマーを配合することで硬化速度の向上を目指した技術、そして特願平8−46407号公報には、8千から30万センチポイズの樹脂粘度を特徴とすることで、硬化物の形状変化を少なくする技術が開示されている。
以上述べた従来技術は両末端にアクリレート基を有するウレタンアクリレート類を主成分として、低分子モノマーから選ばれる反応性希釈剤と光重合開始剤を配合した材料であり、高速線引きに適応した塗布性を得る為には多量の反応性希釈剤を配合する必要があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
以上の従来技術は光ファイバー被覆材に対する要求特性の一部を提供するものではあるが、近年の光ファイバーケーブルの生産量の増加に対処する技術としては必ずしも十分といえない。すなわち、光ファイバーの生産性アップを目的として高速線引きが実施されるようになった結果、良好な光ファイバー被覆を安定的に提供するためには、樹脂の硬化速度が高いことのみならず、母線もしくは素線に対して均一かつ安定した塗膜を形成するために塗布性が良好なこと、作業環境として臭気が少ないこと、そしてモノマーの揮発、付着によるランプの汚染が少ないことが求められてきている。従って、従来技術において実施されてきたような大量の反応性希釈剤を配合することなくこれらの課題を解決する技術が求められている。
【0005】
本発明の目的は、液状硬化性樹脂組成物を提供することにある。
本発明の他の目的は、光ファイバー被覆に好適に用いられる液状硬化性樹脂組成物を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、高速線引き時の塗布性が良好で、低臭気で、ランプの汚染が極めて微少である光ファイバー用被覆材として好適な、液状硬化性樹脂組成物を提供することにある。
本発明のさらに他の目的および利点は以下の説明から明らかになろう。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、ポリプロピレングリコール又はポリテトラメチレングリコールであるポリオール、ポリイソシアネートおよび水酸基含有(メタ)アクリレートの反応物であって、分子中に下記式(1)
【0007】
【化2】
Figure 0003980728
【0008】
ここで、Rは水素原子もしくはメチル基であり、Rは、m+1価の有機基でありそしてmは1から5の整数である、
で表される構造単位を1個有する水酸基含有ウレタン(メタ)アクリレート及び反応性希釈剤を含むことを特徴とする液状硬化性樹脂組成物によって達成される。
【0009】
本発明で用いられる水酸基含有ウレタン(メタ)アクリレートは上記式(1)に示す構造単位を分子中に1個有する。
式(1)において、Rは水素原子もしくはメチル基であり、好ましくは水素原子である。Rは、m+1価の有機基であり、好ましくはC1からC20の鎖状、分岐状、環状の炭化水素あるいは酸素、窒素含有の有機基から選ぶことができる。mは1から5の整数であり、好ましくは1から3である。式(1)で表される構造単位は、ポリオール、ポリイソシアネートおよび水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させることにより形成される。
【0010】
水酸基含有ウレタン(メタ)アクリレートの分子中に含まれる水酸基の個数は1以上であり、好ましくは1個から5個、より好ましくは1個から3個、特に好ましくは1個である。水酸基の個数が5を越える場合硬化物の耐水性が低下する場合がある。
本発明で用いる水酸基含有ウレタン(メタ)アクリレートは分子中に2個以上の水酸基を有するポリオール、ポリイソシアネートおよび水酸基含有(メタ)アクリレート類とを反応させることにより製造される。
【0011】
水酸基含有(メタ)アクリレート類中の水酸基数は通常分子中1個のものが用いられる。すなわち、ポリイソシアネートのイソシアネート基を、ポリオールの水酸基および水酸基含有(メタ)アクリレート類とそれぞれ反応させることにより製造される。
合成方法としては、例えば、1)ポリオール、ポリイソシアネートおよび水酸基含有(メタ)アクリレート類を一括に仕込んで反応させる方法、2)ポリオールおよびポリイソシアネートを反応させ、次いで水酸基(メタ)アクリレート類を反応させる方法、3)ポリイソシアネートおよび水酸基含有(メタ)アクリレート類を反応させ、次いでポリオールを反応させる方法などが挙げられる。
【0012】
これらのうち、収率良く本発明に示す水酸基含有ウレタン(メタ)アクリレートを得る方法としてはポリイソシアネートおよび水酸基含有(メタ)アクリレート類を反応させイソシアネートを残した構造の化合物を一旦合成し、次いでポリオールを反応させる方法3)が好ましい。
【0013】
ここで用いるポリオールは、
【0014】
リプロピレングリコールまたはポリテトラメチレングリコールである。
【0026】
本発明の水酸基含有ウレタン(メタ)アクリレートを製造するのに用いられるポリオールの好ましい分子量は、ポリスチレン換算の数平均分子量で通常300〜15,000であり、好ましくは500〜12,000である。
【0027】
これらのポリエーテルポリオール、耐久性、低温特性の面から好ましい。
【0028】
本発明の水酸基含有ウレタン(メタ)アクリレートを製造するのに用いられるポリイソシアネートとしては、例えば2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチルフェニレンジイソシアネート、4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、1,6−ヘキサンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ビス(2−イソシアネートエチル)フマレート、6−イソプロピル−1,3−フェニルジイソシアネート、4−ジフェニルプロパンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどのジイソシアネート類や、リジントリイソシアネート、上記ジイソシアネートの3量体であるトリイソシアヌル誘導体であるトリイソシアネート類、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、が挙げられる。
【0029】
これらのなかで好ましくは、ジイソソアネート類、特に、2,4−トリレンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)などが好ましい。
これらのポリイソシアネートは、単独であるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。
【0030】
本発明の水酸基含有ウレタン(メタ)アクリレートを製造するのに用いられる水酸基含有(メタ)アクリレート類としては、第一炭素原子もしくは第二炭素原子に結合した水酸基を分子中に1個含有する(メタ)アクリレート類が用いられる。
【0031】
第一炭素原子に結合した水酸基を含有する(メタ)アクリレート類としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリロイルフォスフェート、4−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ポリ(ε-カプロラクトン)モノ〔2−(メタ)アクリロキシエチル〕エステル、γ−フェノキシ−β−ヒドリキシプロピル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキルアクリレート類などが挙げられる。
【0032】
第二炭素原子に結合した水酸基を含有する(メタ)アクリレート類としては、例えばアルキルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレートなどのグリシジル基含有化合物と、(メタ)アクリル酸との付加反応により得られる化合物を挙げることができる。
【0033】
これら水酸基含有(メタ)アクリレートのうち、第一炭素原子に結合した水酸基含有のアクリレート類が好ましく、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートが特に好ましい。
これらの水酸基含有(メタ)アクリレートは、単独であるいは二種以上を組合せて用いることができる。
【0034】
本発明に用いる水酸基含有ウレタン(メタ)アクリレートの製造におけるポリオール、ポリイソシアネートおよび水酸基含有(メタ)アクリレートの使用割合は、通常、ポリオールの1モルに対して、水酸基含有(メタ)アクリレートが1モル、ポリイソシアネート類はイソシアネート基当量として2.0当量反応させることにより合成できる。
しかしながら、本発明の水酸基含有ウレタン(メタ)アクリレートが生成する条件ならばこの範囲以外でも実施できる。
例えば、水酸基含有(メタ)アクリレートがAモルに対し、ポリイソシアネート類のモル数B、ポリイソシアネート1分子当たりのイソシアネート基の数N、ポリオールのモル数C、ポリオール1分子当たりの水酸基の数Mとする場合、下記式(2)の範囲で合成することができる。
C×M≧(B×N)−A ……(2)
水酸基含有ウレタン(メタ)アクリレートの粘度は、25℃での粘度が1000〜30000cps、好ましくは1000〜20000cps、より好ましくは、1000〜10000cpsである。粘度が30000cpsを越える場合や、1000cpsを下回る場合組成物の高速線引き時の塗布性が悪化し易くなる。
【0035】
また、水酸基含有ウレタン(メタ)アクリレートの組成物中の含有量は特に規定されるものでないが、好ましくは組成物100重量部当り5から80重量部であり、より好ましくは20から60重量部である。5重量部未満においては塗布性に関して十分な効果が得られない場合があり、80重量部を越えた含有量において、力学特性が十分でない場合がある。
【0036】
本発明の組成物は、他の成分として、当業界で通常使われる両末端にアクリレート基が導入されたウレタンアクリレートをさらに含有することができる。
【0037】
かかるウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば水酸基含有(メタ)アクリレート類とポリイソシアネートとポリオールとの反応により得られる当業界で公知のウレタンアクリレートを用いることができる。その合成は、水酸基含有(メタ)アクリレート類とポリイソシアネートとの反応生成物を予め合成した後、ポリオールを反応させる工程で実施することができる。
予め合成する上記反応生成物の例を挙げると、例えばヒドロキシエチル(メタ)アクリレートと2,5または2,6−ビス(イソシアネートメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタンの反応生成物、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートと2,4−トリレンジイソシアネートの反応生成物、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとイソフォロンジイソシアネートの反応生成物、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートと2,4−トリレンジイソシアネートの反応生成物、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートとイソフォロンジイソシアネートの反応生成物などが挙げられる。これらのうち、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートと2,4−トリレンジイソシアネートの反応生成物である。ビス(2−アクリロキシエチル)2,4−トリレンジカルバメートを配合することが硬化物の力学強度を向上させる点から好ましい。これらのウレタンアクリレートは上記水酸基含有ウレタンアクリレートと同時に混合物として合成することが可能である。
【0038】
ポリオール、ジイソシアネートおよび水酸基含有(メタ)アクリレートからウレタン(メタ)アクリレートを製造する反応においては、反応時間の短縮を主たる目的として、酸性もしくは塩基性の触媒を添加することができる。
そのような触媒としては、例えば、ナフテン酸銅、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸亜鉛、ラウリル酸ジn−ブチルスズ等の金属塩、トリエチルアミン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、2,6,7−トリメチル−1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンなどの塩基性化合物がある。触媒の添加量は、通常、反応物の総量100重量部に対して0.01〜1重量部用いる。また、反応温度は、通常10〜90℃、好ましくは30〜80℃で行われる。
【0039】
本発明の水酸基含有ウレタン(メタ)アクリレートは、ポリスチレン換算数平均分子量が500〜20,000であることが好ましい。該分子量が500未満では、硬化物の柔軟性が不足する場合があり、分子量が20,000を超えると硬化物の力学強度が不足することがある。
【0040】
本発明の組成物は、加熱および/または光の照射によって硬化する。本発明においては必要に応じて重合開始剤を配合してもよく、そのような重合開始剤としては、熱重合開始剤および光重合開始剤が挙げられる。ここで光とは、赤外線、可視光線、紫外線、X線、電子線、α線、β線、γ線などをいう。
【0041】
本発明の組成物を熱硬化させる場合には、通常、過酸化物、アゾ化合物などのラジカル重合開始剤が用いられる。具体的なラジカル重合開始剤としては、例えばベンゾイルパーオキサイド、t−ブチル−オキシベンゾエート、アゾビスイソブチロニトリルなどが挙げられる。
【0042】
また、本発明の組成物を光によって硬化させる場合には、光重合開始剤が用いられる。
光重合開始剤としては、例えば1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、ベンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォフフィンオキシドなどを挙げることができる。
【0043】
これらの市販品としては、Irgacure184、369、651、500、907、CGI1700、CGI1750、CGI1850、CG24−61(以上、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製);LucirinLR8728(BASF製);Darocur1116、1173(以上、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製);ユベクリルP36(UCB製)などが挙げられる。好ましい例を挙げると、 Irgacure184、Irgacure651、Irgacure907、 Darocur1173、 LucirinLR8728である。
【0044】
本発明の組成物を加熱および放射線の照射を併用して硬化させる場合には、前記熱重合開始剤と光重合開始剤を併用することもできる。重合開始剤は、全組成物中に0.1〜10重量%、特に0.5〜7重量%占めるのが好ましい。
【0045】
本発明の組成物は、前記の成分以外に、反応性希釈剤を含有する。その含有量は組成物100重量部当り20重量部以下で用いることができる。20重量部を越えると、臭気、揮発性が高くなり、高速線引き時のランプの汚染が発生する場合がある。好ましい範囲は5から15重量部である。
反応性希釈剤としては、ウレタン結合を有せず、分子中に1個以上の(メタ)アクリロイル基またはビニル基を有するモノマーが用いられる。このようなモノマーとしては、単官能性モノマーと2以上の多官能モノマーが挙げられる。
【0046】
上記単官能性モノマーとしては、例えばイソボルニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレートなどの脂環式構造含有(メタ)アクリレート;
【0047】
ベンジル(メタ)アクリレート、4−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルモルホリン、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、
【0048】
フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、t−オクチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、アクリロイルモルホリン、及び、下記式(3)
【化3】
Figure 0003980728
【0049】
ここでR3は水素原子又はメチル基を示し、R4は炭素数2〜6、好ましくは2〜4のアルキレン基を示し、R5は水素原子又は炭素数1〜12のアルキル基を 示し、nは0〜12の整数である、
で表されるポリエーテル骨格含有(メタ)アクリレート類、
【0050】
また、窒素原子上にビニル基が置換された不飽和モノマーである、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルコハク酸イミド、N−ビニルフタル酸イミド、
【0051】
また、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、セチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテルなどのビニルエーテル類を挙げることができる。
【0052】
これら単官能性モノマーの市販品としては、例えばアロニックスM111、M113、M114、M117(以上、東亜合成製);KAYARAD TC110S、R629、R644(以上、日本化薬製);IBXA(大阪有機化学工業製)などが挙げられる。
これらのうちイソボルニル(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルアクリレート、N−ビニルピロリドンが好ましい。
【0053】
また、2官能性モノマーとしては、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのアルキレンオキシド付加ジオールのジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAのアルキレンオキシド付加ジオールのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルに(メタ)アクリレートを付加させたエポキシ(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリロイル基含有モノマー;トリエチレングリコールジビニルエーテルなどのビニル基含有モノマーが挙げられる。これらの中で好ましいものとしては、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレートである。
【0054】
3官能以上の多官能性モノマーとしては、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、トリス(2―(メタ)アクリロキシエチル)イソシアヌレート等を挙げることができる。これらのうちトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを好ましいものとして挙げることができる。
【0055】
これら多官能性モノマーは、例えば、FA731A(日立化成工業製);アロニックスM―315、M―350、M―360、M―405、M―450(東亜合成製);KAYARAD DPHA、D−310、D−320、D−330、DPCA−20、DPCA−30、DPCA−60、DPCA−120 (日本化薬製);ビスコート#400(大阪有機化学工業製)、Photomer4172、4149(サンノプコ製)等の商品名で入手することが出来る。
これらの反応性希釈剤は、必要に応じて、単独でまたは二種以上を組み合わせて用いることができる。
【0056】
本発明においては前記反応性希釈剤、重合開始剤以外の非重合性の添加剤、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、シランカップリング剤、などを含有することができる。ここで、酸化防止剤としては、例えばIrganox1010、1035、1076、1222(以上、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製)、Antigene P、3C、FR、GA−80(住友化学製)などが挙げられる。紫外線吸収剤としては、例えばTinuvin P、234、320、326、327、328、329、213(以上、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製)、Seesorb102、103、501、202、712、704(以上、シプロ化成製)などが挙げられる。光安定剤としては、例えばTinuvin 292、144、622LD(以上、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製)、サノールLS770(三共製)、Sumisorb TM−061(住友化学製)などが挙げられる。シランカップリング剤としては、例えばγ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシラン、市販品として、SH6062、6030(以上、トーレダウコーニングシリコーン製)、KBE903、603、403(以上、信越化学製)などが挙げられる。
【0057】
本発明の組成物においては硬化物の特性に悪影響を及ぼさない範囲で前記以外に、無機、有機のフィラー、着色顔料、染料、分散助剤、スリップ剤、帯電防止剤、レベリング剤、増感剤、アミン類、有機溶剤を配合することもできる。
以上のように調製された本発明の組成物の粘度の好ましい範囲は、25℃で測定した値として、好ましくは1000〜25000cps、より好ましくは1500〜15000cps、特に好ましくは2000〜12000cpsである。
【0058】
【実施例】
次に、実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
本発明の水酸基含有ウレタン(メタ)アクリレートの製造例を以下に示す。
【0059】
製造例1−1
攪拌機を備えた反応容器に、2,4−トリレンジジイソシアネート(以下TDIと略記)185.1g(1.063mol)、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(以下、熱重合禁止剤1と略記)を0.13g、およびフェノチアジン(以下、熱重合禁止剤2と略記)を0.04g仕込んだ。これを10℃まで氷水浴で冷却した後、ジブチル錫ジラウレート(以下、触媒と略記)を0.44g加え、更にヒドロキシエチルアクリレート(以下、HEAと略記)123.4g(1.063mol)を温度を30℃以下に制御しながら添加した。添加後、20〜30℃で1時間攪拌し、数平均分子量650のポリテトラメチレングリコール691.5g(以下、PTMG650と略記)(1.063mol)を加え、温度60℃で3時間攪拌し、反応を終了させた。このようにして、HEA/TDI/PTMG650=1/1/1モル比の反応生成物である水酸基含有ウレタンアクリレート(A)1000gを得た。このものの25℃で測定した粘度は6600cpsであった。
【0060】
製造例1−2
攪拌機を備えた反応容器に、TDIを135g(0.775mol)、熱重合禁止剤1を0.13gおよび熱重合禁止剤2を0.04g仕込んだ。これを10℃まで氷水浴で冷却した後、触媒を0.44g加え、更にHEA90.0g(0.775mol)を温度を30℃以下に制御しながら添加した。添加後、20〜30℃で1時間攪拌し、PTMG1000を775g(0.775mol)加え、温度60℃で3時間攪拌し、反応を終了させた。このようにして、HEA/TDI/PTMG1000=1/1/1モル比の反応生成物である水酸基含有ウレタンアクリレート(B)1000gを得た。このものの25℃で測定した粘度は5800cpsであった。
【0061】
製造例1−3
攪拌機を備えた反応容器に、TDIを76.0g(0.436mol)、熱重合禁止剤1を0.13gおよび熱重合禁止剤2を0.04g仕込んだ。これを10℃まで氷水浴で冷却した後、触媒を0.44g加え、更にHEA50.7g(0.436mol)を温度を30℃以下に制御しながら添加した。添加後、20〜30℃で1時間攪拌し、PTMG2000を873.2g(0.436mol)加え、温度60℃で3時間攪拌し、反応を終了させた。このようにして、HEA/TDI/PTMG2000=1/1/1モル比の反応生成物である水酸基含有ウレタンアクリレート(C)1000gを得た。このものの25℃で測定した粘度は13500cpsであった。
【0062】
製造例1−4
攪拌機を備えた反応容器に、TDIを240.7g(1.382mol)、熱重合禁止剤1を0.13gおよび熱重合禁止剤2を0.04g仕込んだ。これを10℃まで氷水浴で冷却した後、触媒を0.44g加え、更にHEA160.5g(1.382mol)を温度を30℃以下に制御しながら添加した。添加後、20〜30℃で1時間攪拌し、PTMG650を598.8g(0.921mol)加え、温度60℃で3時間攪拌し、反応を終了させた。このようにして、HEA/TDI/PTMG650=1.5/1.5/1モル比の反応生成物である水酸基含有ウレタンアクリレート(D)1000gを得た。このものの25℃で測定した粘度は29000cpsであった。
【0063】
製造例1−5
攪拌機を備えた反応容器に、TDIを182.0g(1.045mol)、熱重合禁止剤1を0.13gおよび熱重合禁止剤2を0.04g仕込んだ。これを10℃まで氷水浴で冷却した後、触媒を0.44g加え、更にHEA121.3g(1.045mol)を温度を30℃以下に制御しながら添加した。添加後、20〜30℃で1時間攪拌し、PTMG1000を696.7g(0.697mol)加え、温度60℃で3時間攪拌し、反応を終了させた。このようにして、HEA/TDI/PTMG1000=1.5/1.5/1モル比の反応生成物である水酸基含有ウレタンアクリレート(E)1000gを得た。このものの25℃で測定した粘度は21000cpsであった。
【0064】
製造例1−6
攪拌機を備えた反応容器に、TDIを107.3g(0.616mol)、熱重合禁止剤1を0.13gおよび熱重合禁止剤2を0.04g仕込んだ。これを10℃まで氷水浴で冷却した後、触媒を0.44g加え、更にHEA71.5g(0.616mol)を温度を30℃以下に制御しながら添加した。添加後、20〜30℃で1時間攪拌し、PTMG2000を821.2g(0.411mol)加え、温度60℃で3時間攪拌し、反応を終了させた。このようにして、HEA/TDI/PTMG2000=1.5/1.5/1モル比の反応生成物である水酸基含有ウレタンアクリレート(F)1000gを得た。このものの25℃で測定した粘度は24000cpsであった。
【0065】
製造例2−1
攪拌機を備えた反応容器に、TDI185.1g(1.063mol)、熱重合禁止剤1を0.13g、および、熱重合禁止剤2を0.04g仕込んだ。これを10℃まで氷水浴で冷却した後、触媒を0.88g加え、更にHEA123.4g(1.063mol)を温度を30℃以下に制御しながら添加した。添加後、20〜30℃で1時間攪拌し、数平均分子量650のポリプロピレングリコール691.5g(以下、PPG650と略記)(1.063mol)を加え、温度60℃で12時間攪拌し、反応を終了させた。このようにして、HEA/TDI/PPG650=1/1/1モル比の反応生成物である水酸基含有ウレタンアクリレート(G)1000gを得た。このものの25℃で測定した粘度は10900cpsであった。
【0066】
製造例2−2
攪拌機を備えた反応容器に、TDIを135g(0.775mol)、熱重合禁止剤1を0.13gおよび熱重合禁止剤2を0.04g仕込んだ。これを10℃まで氷水浴で冷却した後、触媒を0.88g加え、更にHEA90.0g(0.775mol)を温度を30℃以下に制御しながら添加した。添加後、20〜30℃で1時間攪拌し、PPG1000を775g(0.775mol)加え、温度60℃で12時間攪拌し、反応を終了させた。このようにして、HEA/TDI/PPG1000=1/1/1モル比の反応生成物である水酸基含有ウレタンアクリレート(H)1000gを得た。このものの25℃で測定した粘度は6800cpsであった。
【0067】
製造例2−3
攪拌機を備えた反応容器に、TDIを76.0g(0.436mol)、熱重合禁止剤1を0.13gおよび熱重合禁止剤2を0.04g仕込んだ。これを10℃まで氷水浴で冷却した後、触媒を0.88g加え、更にHEA50.7g(0.436mol)を温度を30℃以下に制御しながら添加した。添加後、20〜30℃で1時間攪拌し、PPG2000を873.2g(0.436mol)加え、温度60℃で12時間攪拌し、反応を終了させた。このようにして、HEA/TDI/PPG2000=1/1/1モル比の反応生成物である水酸基含有ウレタンアクリレート(I)1000gを得た。このものの25℃で測定した粘度は2700cpsであった。
【0068】
製造例2−4
攪拌機を備えた反応容器に、TDIを182.0g(1.045mol)、熱重合禁止剤1を0.13gおよび熱重合禁止剤2を0.04g仕込んだ。これを10℃まで氷水浴で冷却した後、触媒を0.88g加え、更にHEA121.3g(1.045mol)を温度を30℃以下に制御しながら添加した。添加後、20〜30℃で1時間攪拌し、PPG1000を696.7g(0.697mol)加え、温度60℃で12時間攪拌し、反応を終了させた。このようにして、HEA/TDI/PPG1000=1.5/1.5/1モル比の反応生成物である水酸基含有ウレタンアクリレート(J)1000gを得た。このものの25℃で測定した粘度は27000cpsであった。
【0069】
製造例2−5
攪拌機を備えた反応容器に、TDIを107.3g(0.616mol)、熱重合禁止剤1を0.13gおよび熱重合禁止剤2を0.04g仕込んだ。これを10℃まで氷水浴で冷却した後、触媒を0.88g加え、更にHEA71.5g(0.616mol)を温度を30℃以下に制御しながら添加した。添加後、20〜30℃で1時間攪拌し、PPG2000を821.2g(0.411mol)加え、温度60℃で12時間攪拌し、反応を終了させた。このようにして、HEA/TDI/PPG2000=1.5/1.5/1モル比の反応生成物である水酸基含有ウレタンアクリレート(K)1000gを得た。このものの25℃で測定した粘度は7100cpsであった。
【0070】
比較製造例1−1
攪拌機を備えた反応容器に、TDIを283.1g(1.626mol)、重合禁止剤1を0.13gおよび重合禁止剤2を0.04gを仕込んだ。これを10℃まで氷水浴で冷却した後、触媒を0.44gを加え、更にHEA188.7g(1.626mol)を温度を30℃以下に制御しながら添加した。添加後、20〜30℃で1時間攪拌し、PTMG650を528.2g(0.813mol)加え、温度60℃で3時間攪拌し、反応を終了させた。このようにして、HEA/TDI/PTMG650=2/2/1モル比の両末端ウレタンアクリレート(L)1000gを得た。このものの25℃で測定した粘度は226000cpsであった。
【0071】
比較製造例1−2
攪拌機を備えた反応容器に、TDIを220.1g、重合禁止剤1を0.13gおよび重合禁止剤2を0.04gを仕込んだ。これを10℃まで氷水浴で冷却した後、触媒を0.44gを加え、更にHEA146.7gを温度を30℃以下に制御しながら添加した。添加後、20〜30℃で1時間攪拌し、PTMG1000を633g加え、温度60℃で3時間攪拌し、反応を終了させた。このようにして、HEA/TDI/PTMG1000=2/2/1モル比の両末端ウレタンアクリレート(M)1000gを得た。このものの25℃で測定した粘度は69000cpsであった。
【0072】
比較製造例1−3
攪拌機を備えた反応容器に、TDIを135.0g(0.775mol)、重合禁止剤1を0.13gおよび重合禁止剤2を0.04gを仕込んだ。これを10℃まで氷水浴で冷却した後、触媒を0.44gを加え、更にHEA90.0g(0.775mol)を温度を30℃以下に制御しながら添加した。添加後、20〜30℃で1時間攪拌し、PTMG2000を775g(0.388mol)加え、温度60℃で3時間攪拌し、反応を終了させた。このようにして、HEA/TDI/PTMG2000=2/2/1モル比の両末端ウレタンアクリレート(N)1000gを得た。このものの25℃で測定した粘度は59000cpsであった。
【0073】
比較製造例2−1
攪拌機を備えた反応容器に、TDIを283.1g(1.626mol)、重合禁止剤1を0.13gおよび重合禁止剤2を0.04g仕込んだ。これを10℃まで氷水浴で冷却した後、触媒を0.88gを加え、更にHEA188.7g(1.626mol)を温度を30℃以下に制御しながら添加した。添加後、20〜30℃で1時間攪拌し、PPG650を528.2g(0.813mol)加え、温度60℃で12時間攪拌し、反応を終了させた。このようにして、HEA/TDI/PPG650=2/2/1モル比の両末端ウレタンアクリレート(O)1000gを得た。このものの25℃で測定した粘度は1168000cpsであった。
【0074】
比較製造例2−2
攪拌機を備えた反応容器に、TDIを220.1g、重合禁止剤1を0.13gおよび重合禁止剤2を0.04gを仕込んだ。これを10℃まで氷水浴で冷却した後、触媒を0.88gを加え、更にHEA146.7gを温度を30℃以下に制御しながら添加した。添加後、20〜30℃で1時間攪拌し、PPG1000を633g加え、温度60℃で12時間攪拌し、反応を終了させた。このようにして、HEA/TDI/PPG1000=2/2/1モル比の両末端ウレタンアクリレート(P)1000gを得た。このものの25℃で測定した粘度は130400cpsであった。
【0075】
参考製造例
ビス(2−アクリロキシエチル)2、4ートリレンジカルバメート
(以下HTHと略記)の合成
攪拌機を備えた反応容器に、TDIを428g、重合禁止剤1を0.13gおよび重合禁止剤2を0.04gを仕込んだ。これを10℃まで氷水浴で冷却した後、触媒0.44gを加え、更にHEA571gを温度を30℃以下に制御しながら添加した。添加後、20〜30℃で1時間攪拌した後、温度60℃で3時間攪拌し、反応を終了させた。このようにして、表記ウレタンアクリレート1000gを得た。このものの25℃で測定した粘度は1000000cps以上であった。
【0076】
実施例1〜11および比較例1〜5
実施例、比較例の樹脂組成物は各成分を温度60℃で混合することにより調製した。
表1及び表2に各実施例の組成物の配合例と評価結果を示す。また、表3に比較例の組成物の配合例と評価結果を示す。
【0077】
試験例
下記に本発明の製造例、実施例、比較製造例及び比較例における評価の方法を示す。
【0078】
(粘度の測定)
東京計器製B型粘度計を用いて、25℃で測定した。
【0079】
(組成物の塗布性の評価)
光ファイバー線引き装置(吉田工業製)を使用して、一次被覆材として、日本合成ゴム製の液状硬化性樹脂組成物デソライト(登録商標)R1055を用い、それらの二次被膜材として本発明の実施例または比較例の組成物を使用した。光ファイバーの線引き条件は以下のようにした。
光ファイバーとして石英ガラスを用いた。溶融後の線引きした母線は直径125μm 、一次被覆材を塗布した時のファイバー直径を200μm に調節し、本発明の実施例の組成物及び比較例の組成物を塗布した後の直径を250μmに調節した。光ファイバーの線引き速度は800m/minとし、硬化装置として、紫外線照射装置(ORC製UVランプ、SMX3.5kw)を使用した。線引き試験時の塗布性の評価は、前記速度で長距離の線引きを実施後の被覆光ファイバーの表面状態を倍率30倍の光学顕微鏡で観察し、塗膜が長距離にわたって塗布むらがなく、平滑である場合を○、塗膜が切れていたり、不均一である箇所が発見される場合を×とした。
【0080】
(ランプの汚染性の評価)
長時間運転後のランプカバーでの汚染が認められるものを×、異常無いものを○とした。
【0081】
(臭気の有無の評価)
臭気の有無は運転時のランプ周辺からの臭気の有無で評価し、臭気のあるものを×、臭気が感じられないものを○とした。
【0082】
【表1】
Figure 0003980728
【0083】
【表2】
Figure 0003980728
【0084】
【表3】
Figure 0003980728
【0085】
【発明の効果】
本発明の液状硬化性樹脂組成物は、高速線引き時の塗布性が良好で、臭気が少なく、ランプの汚染が低減されるという光ファイバーの被覆材料として好適な液状硬化性樹脂組成物である。

Claims (3)

  1. ポリプロピレングリコール又はポリテトラメチレングリコールであるポリオール、ポリイソシアネートおよび水酸基含有(メタ)アクリレートの反応物であって、分子中に下記式(1)で表される構造単位を1個有する水酸基含有ウレタン(メタ)アクリレート、及び反応性希釈剤を含むことを特徴とする光ファイバー被覆用液状硬化性樹脂組成物。
    Figure 0003980728
    ここで、R1は水素原子もしくはメチル基であり、R2は、m+1価の有機基でありそしてmは1から5の整数である
  2. 前記反応性希釈剤が、イソボルニル(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルアクリレートおよびN−ビニルピロリドンから選択される1種以上の化合物を含有する、請求項1に記載の光ファイバー被覆用液状硬化性樹脂組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の液状硬化性樹脂組成物の光ファイバー被覆。
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