JP3980677B2 - 光ピックアップ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は光ピックアップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ピックアップ装置は光ディスク等の光情報記録媒体に対して情報の記録・再生を行なうための装置として知られている。
【0003】
光ピックアップ装置では、フォーカシング制御やトラッキング制御のため、光情報記録媒体からの戻り光(光情報記録媒体の記録面からの反射光束)を検出系に導くため、戻り光を「光源から光情報記録媒体へ向かう光路」から検出系側へ分離する必要がある。
【0004】
戻り光の分離は一般に、1/4波長板と偏光ビームスプリッタとを組み合わせ、偏光ビームスプリッタに入射する光束の偏光方向が、光情報記録媒体へ向かうときと戻り光とで互いに直交するようにし、偏光ビームスプリッタによる透過と反射とを利用して行なわれている。また近来は、偏光ビームスプリッタに換え「偏光依存性の回折光学素子」を用いることも意図されている。
【0005】
光ピックアップ装置で「情報の良好な記録・再生」を行なうには光束を光情報記録媒体の記録面上に良好な光スポットとして集光させねばならない。このために、光源と記録面との間にある光学素子(コリメートレンズや対物レンズ、偏光ビームスプリッタや1/4波長板等)の波面収差の「総量(各光学素子で発生する波面収差:aiの2乗の和の平方根、即ち、√{Σai 2})」が、光源から放射される光の波長:λに対して「λ/14」以下、即ち「略0.07λ」以下であることが必要であるとされている。
【0006】
1/4波長板や回折光学素子は「平行平板」状であるが、その表面が高精度の平面性を有していないと、これらにより波面収差が発生する。このため1/4波長板や回折光学素子に要求される表面精度が厳しくなり「これらの製造コスト」が高くつき、光ピックアップ装置の低コスト化を阻んでいる。
【0007】
例えば1/4波長板の場合、比較的低コストで実現できる表面精度は光源として用いられるLD(半導体レーザ)の発振波長:λ(例えば633nm)に対しλ/10程度であり、これ以上に高い表面精度を満足しようとすると、製造コストが著しく高くなってしまう。
【0008】
1/4波長板における表面精度がλ/10程度であると、1/4波長板で発生する波面収差は「略0.05λ」である。このためλ/10程度の表面精度を持った1/4波長板を光ピックアップ装置に用いると、LDから記録面に到る光路上に配備されるコリメートレンズや対物レンズ等、他の光学素子に許容される波面収差量は、√{(0.07λ)2−(0.05λ)2}≒0.049λ程度以下と小さくなり、これら他の光学系の波面収差に対する許容度が著しく制限されてしまうことになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は上述した事情に鑑み、表面精度がλ/10程度よりも低い「1/4波長板や回折光学素子」を用い、なおかつ他の光学素子の波面収差に対する許容度が大きい光ピックアップ装置の実現を課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の光ピックアップ装置は「光源であるLD(半導体レーザ)から光情報記録媒体の記録面に到る光路中に、光束が実質的な平行光束と成る部分を有し、上記光束が実質的な平行光束と成る部分に平行平板状の1/4波長板を有する光ピックアップ装置」である。従って、1/4波長板には「平行光束」が入射する。
【0011】
請求項1記載の光ピックアップ装置は以下の点を特徴とする。
即ち、LDからの光束の1/4波長板への入射角をθ、1/4波長板の材質の屈折率をn、1/4波長板の表面精度をη、LDから放射されるレーザ光の波長をλとするとき、入射角:θが条件:
(1)|(η/cosθ)−n・η/√{1−(sinθ/n)2}|<λ/45
を満足するように1/4波長板を入射光束に対して傾けて配備する。
【0012】
請求項2記載の光ピックアップ装置は「光源であるLDから光情報記録媒体の記録面に到る光路中に、光束が実質的な平行光束と成る部分を有し、上記光束が実質的な平行光束と成る部分に平行平板状で偏光依存性の回折光学素子を有する光ピックアップ装置」である。従って、回折光学素子には平行光束が入射する。
【0013】
回折光学素子が「偏光依存性である」とは、回折光学素子への入射平行光束がP偏光であるかS偏光であるかにより回折作用が異なることを意味し、具体的には上記2つの偏光の一方に対してのみ回折作用が働くことを意味する。
【0014】
請求項2記載の光ピックアップ装置は以下の点を特徴とする。
即ち、LDからの光束の回折光学素子への入射角をα、回折光学素子の材質の屈折率をN、回折光学素子の表面精度をξ、LDから放射されるレーザ光の波長をλとするとき、上記入射角:αが条件:
(2)|(ξ/cosα)−N・ξ/√{1−(sinα/N)2}|<λ/45
を満足するように回折光学素子を入射光束に対して傾けて配備する。
【0015】
請求項3記載の光ピックアップ装置は「光源であるLDから光情報記録媒体の記録面に到る光路中に、光束が実質的な平行光束と成る部分を有し、上記光束が実質的な平行光束と成る部分に平行平板状の1/4波長板と平行平板状で偏光依存性の回折光学素子とを有する光ピックアップ装置」である。従って、1/4波長板および回折光学素子には共に平行光束が入射する。
【0016】
請求項3記載の光ピックアップ装置は以下の点を特徴とする。
即ち、上述の入射角:θ,α、屈折率:n,N、表面精度:η,ξ、波長:λに就き、入射角:θとαが条件:
(3)√{|(η/cosθ)−n・η/√{1−(sinθ/n)2}|2
|(ξ/cosα)−N・ξ/√{1−(sinα/N)2}|2}<λ/45
を満足するように1/4波長板および/または回折光学素子を入射光束に対して傾けて配備する。この請求項3記載の光ピックアップ装置においては「1/4波長板と回折光学素子とを互いに一体化」することが出来る(請求項4)。
【0017】
上記請求項1または3または4記載の光ピックアップ装置においては、1/4波長板への入射角:θが条件:
(4) |(1/cosθ)−n/√{1−(sinθ/n)2}|≒0
を満足することができ(請求項5)、上記請求項2または3または4記載の光ピックアップ装置においては、回折光学素子への入射角:αが条件:
(5) |(1/cosα)−N/√{1−(sinα/N)2}|≒0
を満足することができる(請求項6)。
【0018】
請求項3記載の光ピックアップ装置においては、1/4波長板への入射角:θが条件:
(4) |(1/cosθ)−n/√{1−(sinθ/n)2}|≒0
を満足し、且つ、回折光学素子への入射角:αが条件:
(5) |(1/cosα)−N/√{1−(sinα/N)2}|≒0
を満足することができる(請求項7)。
【0019】
なお、1/4波長板としては良く知られた「水晶」によるものの外、例えばリチウムナイオベイト(LiNbO3)によるもの等を用いることができる。
【0020】
上記のように、この発明のピックアップ装置は、平行光束の光路中に配備される平行平板(1/4波長板や回折光学素子)を平行光束の光路に対して傾ける点に特徴がある。このように平行平板を傾けることの意味を説明する。
【0021】
図4において符号1は透明な平行平板を示している。平行平板1の片面には段差があり、この段差の大きさを「Λ」とする。この平行平板1に対して、平行光束が入射角「A」で入射して透過するとき、透過光束には「段差:Λによる位相差」が発生する。
【0022】
平行平板1の材質の屈折率をn1、平行平板1外の領域の屈折率をn2、平行平板1による屈折角をB、平行光束の波長をλとすると、上記「段差:Λによる位相差」は、
{n1・Λ/(λ・cosA)}−{n2・Λ/(λ・cosB)} (a)
で与えられる。
【0023】
入射角:Aと屈折角:Bとの間にはスネルの法則:
n1・sinA=n2・sinB (b)
が成り立つので、上記位相差が0となる条件は、
(n1/cosA)−n2/√{1−(n1・sinA/n2)2}=0 (c)
が成り立つことである。1/4波長板や回折光学素子は空気中におかれることに鑑み、n1=1.0とすると、式(c)は
(1/cosA)−n2/√{1−(sinA/n2)2}=0 (d)
となる。例えば、n2=1.5、Λ=0.01μm、λ=0.633μmとすると、入射角:A≒56度で位相差が0となる。即ち、このとき波面収差は生じない。即ち、波長:0.633μmの平行単色光に対しては、屈折率:1.5の平行平板を56度傾けた場合には、表面の段差:Λの大きさ如何によらず、波面収差は発生しない。この発明はこの事実を利用している。
【0024】
「表面精度」は一般に、表面の凹凸の「最大値と最小値の差(P−V値)」で表され、「λ/10の表面精度」とは、上記最大値と最小値の差の最大が波長:λの1/10であることを意味し、例えば波長が0.6μmであれば、上記差の最大値が0.06μmである。
【0025】
入射角:Aが任意の場合には、発生する波面収差:Yは表面精度:Λに依存し、図4のモデルを想定すると、
Y=(Λ/cosA)−n2・Λ/√{1−(sinA/n2)2} (e)
で表される。表面精度がλ/10およびλ/5の場合に就いて(λ=0.633μm)、入射角:Aと共に式(e)の右辺がどのように変化するかを示したのが図5である。図5中の「実線」の曲線51が表面精度:λ/10に対するものであり、「破線」の曲線52が表面精度:λ/5に対するものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1は、請求項1記載の光ピックアップ装置の実施の1形態を示している。
光源であるLD10から放射された光束はコリメートレンズ12により平行光束化され、偏光ビームスプリッタ14と1/4波長板16とを透過し、対物レンズ18により収束され、光情報記録媒体20の記録面21に光スポットとして集光する。即ち、この実施の形態において光ピックアップ装置は、光源であるLD10から光情報記録媒体20の記録面21に到る光路中に「光束が実質的な平行光束と成る部分」を有し、この部分に1/4波長板16を有する。
【0027】
記録面21による反射光は「戻り光」となって対物レンズ18と1/4波長板16を透過し、偏光ビームスプリッタ14に入射する。このとき戻り光は1/4波長板16を2度透過したことにより、その偏光面が当初LD10から放射されたときの状態から90度旋回している。従って、戻り光は偏光ビームスプリッタ14により反射されることにより「LD10から記録面21に向かう光路」から分離される。
【0028】
分離された戻り光は集光レンズ22により集光され、集光の途上でナイフエッジプリズム24により一部が反射されてトラッキング制御用の受光素子28に入射し、ナイフエッジプリズム24に反射されない光束部分はフォーカシング制御用の受光素子26に入射する。この実施の形態においてフォーカシング制御は公知の「ナイフエッジ法」により、またトラッキング制御は「プッシュ・プル法」により行なわれるが、上記フォーカシング・トラッキング制御は、これら以外の公知の適宜の方法で行なっても良い。
【0029】
1/4波長板16は屈折率:nを持つ材質で形成され、LD10から放射されるレーザ光の波長:λと表面精度:ηに応じて、LD10からの光束の入射角:θが条件:
(1)|(η/cosθ)−n・η/√{1−(sinθ/n)2}|<λ/45
を満足するように、入射光束に対して傾けて配備される。
【0030】
式(1)の左辺は、1/4波長板16により発生する「波面収差」である。
図1のような構成の光ピックアップ装置においては、LD10と記録面21との間に、コリメートレンズ12と偏光ビームスプリッタ14と1/4波長板16と対物レンズ18とがあり、これら光学素子により波面収差の総量がλ/14(=0.07λ)以下であるべきであるから、1/4波長板16の入射角:θが式(1)を満足するならば、1/4波長板で発生する波面収差は0.02λ以下であって上記光学素子による波面収差の総量の1/3以下である。このとき、他の光学素子(コリメートレンズ12、対物レンズ18、偏光ビームスプリッタ14)に許容される波面収差は、√{(0.07λ)2−(0.02λ)2}=0.067λ程度が許容されることになるから、これら他の光学系の製造が容易になり、光ピックアップ装置のコストを有効に低減化できる。
【0031】
LDの波長:λが0.633μmで、1/4波長板16の材質の屈折率:nが1.5であるならば、上記式(1)が満足される入射角:θの範囲は、図5からわかるように、表面精度:λ/10に対して49〜61度、表面精度:λ/5に対して53〜58度である。特に1/4波長板16に対する入射角:θが実質的に56度のときは前記式(d)が満足され、1/4波長板16の表面精度の如何を問わず1/4波長板16による波面収差が発生しないので、他の光学系の波面収差に対する許容度が極めて大きくなる。
【0032】
図2は請求項2,3記載の光ピックアップ装置の実施の1形態を示している。繁雑を避けるため、混同の虞れがないと思われるものについては図1におけると同一の符号を付した。
【0033】
光源であるLD10から放射された光束はコリメートレンズ12により平行光束化され、偏向ミラー13により光路を偏向され、回折光学素子15と1/4波長板16とを透過し、対物レンズ18により収束され、光情報記録媒体20の記録面21に光スポットとして集光する。
【0034】
回折光学素子15は「偏光依存性」で平行平板状である。即ち、この実施の形態において光ピックアップ装置は、光源であるLD10から光情報記録媒体20の記録面21に到る光路中に「光束が実質的な平行光束と成る部分」を有し、この部分に「平行平板状で偏光依存性」の回折光学素子15と、1/4波長板16を有する。
【0035】
回折光学素子15は屈折率:Nを持つ材質で平行平板状に形成されており、LD10からの光束の回折光学素子15への入射角をα、回折光学素子15の表面精度をξ、LD10から放射されるレーザ光の波長をλとするとき、入射角:αが条件:
(2)|(ξ/cosα)−N・ξ/√{1−(sinα/N)2}|<λ/45
を満足するように入射光束に対して傾けて配備される。
【0036】
記録面21による反射光は「戻り光」となって対物レンズ18と1/4波長板16を透過し、偏光面が当初の方向から90度旋回した状態となって回折光学素子15に入射する。回折光学素子15は、LD10の側から入射する光束に対しては回折効果を及ぼさないが、戻り光に対しては回折作用を及ぼすように「ホログラム」が形成されており、回折効果により「LD10から記録面21に向かう光路」から分離された戻り光は検出系(再生信号やフォーカシング制御信号、トラッキング制御信号を発生するために戻り光を検出する光学系)に入射する。このとき、回折光学素子15の回折作用を「分離された戻り光が、回折によりフォーカシング制御用およびトラッキング制御用の受光素子にそれぞれ分離して入射する」ように定めることもできる。
【0037】
上記式(2)が満足されるように回折光学素子15を配備することにより、回折光学素子15で発生する波面収差は0.02λ以下となり、前述の場合と同じく他の光学素子における波面収差に対する許容量として限界値:0.07λのうちの0.067程度が残されることになり、他の光学素子の製造が容易になる。
【0038】
上に説明した図2の実施の形態においては、1/4波長板16は他の光学素子の一つであり、この場合、1/4波長板をも含めて他の光学素子の波面収差の和が0.067λ程度に抑えられねばならない。
【0039】
しかし、図に示すように1/4波長板16をも傾けて配備することにより、1/4波長板16における波面収差の発生も有効に軽減させ、残りの光学素子における波面収差に対する許容度を大きくすることが可能である。
【0040】
即ち、LD10からの光束の1/4波長板16への入射角:θ、1/4波長板の材質の屈折率:n、1/4波長板の表面精度:η、回折光学素子への入射角:α、回折光学素子の材質の屈折率:N、回折光学素子の表面精度:ξ、LDから放射されるレーザ光の波長:λに対し、θおよびαが条件:
(3)√{|(η/cosθ)−n・η/√{1−(sinθ/n)2}|2
|(ξ/cosα)−N・ξ/√{1−(sinα/N)2}|2}<λ/45
を満足するように1/4波長板16および/または回折光学素子15を入射光束に対して傾けて配備すれば、回折光学素子15と1/4波長板16とで発生する波面収差の2乗和の平方根が0.02λ以下となるので、残りの光学素子における波面収差に対する許容度を大きくできる。
【0041】
特に、1/4波長板16への入射角:θが条件:
(4) |(1/cosθ)−n/√{1−(sinθ/n)2}|≒0
を満足し、且つ、回折光学素子15への入射角:αが条件:
(5) |(1/cosα)−N/√{1−(sinα/N)2}|≒0
を満足するようにすると(請求項7)、回折光学素子15と1/4波長板16とで実質的に波面収差が発生しなくなるので、残りの光学素子における波面収差に対する許容度を極めて大きくできる。
【0042】
図3は請求項4記載の光ピックアップ装置の実施の1形態を示している。混同の虞れがないと思われるものに就いては、図2におけると同符号を付した。
この実施の形態では、「1/4波長板16と回折光学素子15とが一体化」され、これらへの入射角は式(3)が満足されるように定められている。このようにしても、回折光学素子15と1/4波長板16とで発生する波面収差の和が0.02λ以下となるので、残りの光学素子における波面収差に対する許容度を大きくできる。
【0043】
回折光学素子15と1/4波長板16とを同じ材質で構成すれば、これらの屈折率nとNとは互いに等しくなるから、入射角:θ=αに対して式(3)を満足させることができ、特に式(4)と(5)とを条件:θ=αとともに満足させることもでき、従って回折光学素子15と1/4波長板16とを一体化した状態で、これらによる波面収差が0.02λ以下、あるいは実質的に0となるようにすることができる。
【0044】
λが0.633μmで、1/4波長板16および回折光学素子15の材質の屈折率:n=Nが1.5であるならば、一体化された回折光学素子15と1/4波長板15に対し入射角:θ=αが実質的に56度のときは、これら光学素子の表面精度の如何を問わず、1/4波長板16と回折光学素子15による波面収差が発生しないので、他の光学系の波面収差に対する許容度が極めて大きくなる。
【0045】
なお、図2,3においてLD10からの光の一部は偏向ミラー13を透過し、前方デテクタ30により検出される。前方デテクタ30の出力はLDの出力制御に利用される。
【0046】
【発明の効果】
以上に説明したように、この発明によれば新規な光ピックアップ装置を提供できる。この発明の光ピックアップ装置によれば上述の如く、1/4波長板や回折光学素子の表面精度がλ/10程度以下でも、これらにより発生する波面収差をλ/45以下に抑えることが出来、残りの光学素子における波面収差に対する許容度を有効に緩めることができ、1/4波長板や回折光学素子や他の光学素子の製造が容易となり光ピックアップ装置の低コスト化を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の発明の実施の1形態を説明するための図である。
【図2】請求項2,3記載の発明の実施の1形態を説明するための図である。
【図3】請求項4記載の発明の実施の1形態を説明するための図である。
【図4】この発明の原理を説明するための図である。
【図5】平行平板への平行光束の入射角と発生する波面収差の関係を、表面精度をパラメータとして2例示す図である。
【符号の説明】
10 LD
14 偏光ビームスプリッタ
16 1/4波長板
20 光情報記録媒体
21 記録面

Claims (7)

  1. 光源であるLDから光情報記録媒体の記録面に到る光路中に、光束が実質的な平行光束と成る部分を有し、上記光束が実質的な平行光束と成る部分に平行平板状の1/4波長板を有する光ピックアップ装置において、
    LDからの光束の1/4波長板への入射角をθ、1/4波長板の材質の屈折率をn、1/4波長板の表面精度をη、LDから放射されるレーザ光の波長をλとするとき、上記入射角:θが条件:
    (1)|(η/cosθ)−n・η/√{1−(sinθ/n)2}|<λ/45
    を満足するように上記1/4波長板を入射光束に対して傾けて配備することを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 光源であるLDから光情報記録媒体の記録面に到る光路中に、光束が実質的な平行光束と成る部分を有し、上記光束が実質的な平行光束と成る部分に平行平板状で偏光依存性の回折光学素子を有する光ピックアップ装置において、
    LDからの光束の回折光学素子への入射角をα、回折光学素子の材質の屈折率をN、回折光学素子の表面精度をξ、LDから放射されるレーザ光の波長をλとするとき、上記入射角:αが条件:
    (2)|(ξ/cosα)−N・ξ/√{1−(sinα/N)2}|<λ/45
    を満足するように上記回折光学素子を入射光束に対して傾けて配備することを特徴とする光ピックアップ装置。
  3. 光源であるLDから光情報記録媒体の記録面に到る光路中に、光束が実質的な平行光束と成る部分を有し、上記光束が実質的な平行光束と成る部分に平行平板状の1/4波長板と平行平板状で偏光依存性の回折光学素子とを有する光ピックアップ装置において、
    LDからの光束の1/4波長板への入射角をθ、1/4波長板の材質の屈折率をn、1/4波長板の表面精度をη、
    LDからの光束の回折光学素子への入射角をα、回折光学素子の材質の屈折率をN、回折光学素子の表面精度をξ、LDから放射されるレーザ光の波長をλとするとき、上記入射角:θおよびαが条件:
    (3)√{|(η/cosθ)−n・η/√{1−(sinθ/n)2}|2
    |(ξ/cosα)−N・ξ/√{1−(sinα/N)2}|2}<λ/45
    を満足するように上記1/4波長板および/または回折光学素子を入射光束に対して傾けて配備することを特徴とする光ピックアップ装置。
  4. 請求項3記載の光ピックアップ装置において、
    1/4波長板と回折光学素子とが互いに一体化されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  5. 請求項1または3または4記載の光ピックアップ装置において、
    1/4波長板への入射角:θが条件:
    (4) |(1/cosθ)−n/√{1−(sinθ/n)2}|≒0
    を満足することを特徴とする光ピックアップ装置。
  6. 請求項2または3または4記載の光ピックアップ装置において、
    回折光学素子への入射角:αが条件:
    (5) |(1/cosα)−N/√{1−(sinα/N)2}|≒0
    を満足することを特徴とする光ピックアップ装置。
  7. 請求項3記載の光ピックアップ装置において、
    1/4波長板への入射角:θが条件:
    (4) |(1/cosθ)−n/√{1−(sinθ/n)2}|≒0
    を満足し、且つ、
    回折光学素子への入射角:αが条件:
    (5) |(1/cosα)−N/√{1−(sinα/N)2}|≒0
    を満足することを特徴とする光ピックアップ装置。
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