JP3979877B2 - 眼科検査装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被検眼と光学系の光軸合せまたは倍率合せをする機構を備えた眼科検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
眼底カメラのような眼科検査装置では、撮影(あるいは観察)前にアライメント(位置合せ)操作が行なわれる。このアライメント操作は、被検眼の前眼部の観察画像に基いて行なわれる。このアライメントの主目的は、被検眼と眼底カメラの光軸を一致させる事であるが、この際、さらに散瞳状態が撮影(あるいは観察)を行なうのに充分であるかどうか確認できれば好都合である。
【0003】
眼底カメラにおいて、アライメントの際、被検眼の散瞳状態を確認するために、従来では
(1)被検眼の瞳孔径を測定し、測定結果を表示したり、測定結果に基づき警告を行なう
(2)最小瞳孔径に相当するマークを検者が観察画面中で視認できるように生成し、そのマークと瞳孔径を比較することにより被検眼の散瞳状態を確認する
といった技術が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のうち、眼底カメラにおいて瞳孔径を測定する従来技術(1)は種々提案されているが、被検眼との距離を測定するような複雑な過程を必要とするものが多く、装置の構成が複雑高価になりがちな問題がある。
【0005】
また、上記のうち、最小瞳孔径に相当するマークを用いる従来技術(2)は、たとえば所定の初期位置に眼底カメラ本体を位置決めした時の主光学系の結像倍率に基づき最小瞳孔径に相当する大きさのマークを電子的あるいは光学的手段によって観察画像中に表示するものであるため、被検眼の散瞳状態の判断を正確に行なえない、という問題がある。
【0006】
たとえば、最小瞳孔径に相当するマークを用いるアライメント開始時の眼底カメラ本体の初期位置は被検者が顎を載せる顎台を基準として決定することが考えられるが、人間の前眼部の位置は、顎の位置を基準として測定すると前後(光軸)方向に最大約20mmほどの個人差があり、顎台の位置を基準にして定めた初期位置において既に観察画面上では約1.5倍程度の倍率差を生じていることになる。
【0007】
すなわち、単にアライメント初期位置における結像倍率を仮定して最小瞳孔径に対応した大きさのマークを表示するだけでは、その大きさが実際の結像倍率に見合ったものとなっているとは限らない。たとえば、最小瞳孔径が4mmに対応するマークを生成したとしても、実際には画面上のマークがその4mmに正確に一致せず、3mm〜6mm程度の範囲のいずれかのサイズとなってしまっている事も多い。
【0008】
この問題を解決する1つの方法は、実際の結像倍率を正確に求め、それに基づきマークの表示サイズを決定することであるが、結像倍率を実測するためにはやはり被検眼との距離、あるいは結像倍率を実測するような過程が必要であり、上記の従来技術(1)と同様に装置の構成が複雑高価になりがちな問題がある。
【0009】
本発明の課題は、上記の問題を解決し、眼底カメラのような眼科検査装置において正確なアライメント操作を容易に行なえ、しかも簡単安価な構成により被検眼の散瞳状態を確認できるようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明によれば、被検眼の前眼部観察画像を取得するための光学系と、前記光学系により得た前眼部観察画像中の被検眼の虹彩外径と位置合わせするための第1のマークを前眼部観察画像中に生成する手段を有し、検者が前記光学系と被検眼の位置関係を調節して、前記第1のマークと前記前眼部観察画像中の被検眼の虹彩外径を位置合わせすることにより、被検眼と前記光学系の光軸合せおよび倍率合せが達成される構成(請求項1)、あるいはさらに、前記被検眼と前記光学系の光軸合せおよび倍率合せが達成された状態において、前記光学系による被検眼の撮影に必要な最小瞳孔径に対応したサイズを有する第2のマークを検者が前眼部観察画像中の被検眼の瞳孔サイズと比較できるよう前眼部観察画像中に生成する構成(請求項)を採用した。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明を採用した眼科検査装置の構造を示している。
【0012】
まず装置の光学系から説明する。図1の装置では、ハロゲンランプ等からなる観察用の光源2がミラー1の中心に配置され、この光源2から発せられた光は、コンデンサレンズ3、フィルタ4、ミラー5を経てレンズ6、リング状照明を形成するためのリングスリット7に入射する。リングスリット7は、照明光量調節などの目的で別のリングスリット7aと挿し換えることができる。いずれのリングスリットを用いるかは後述の制御部41により制御される。
【0013】
フィルタ4は赤外光のみを透過させる赤外フィルタで、ミラー5はハーフミラーかダイクロイックミラー(可視光透過、赤外光反射)、もしくはリターンミラー(挿脱可能なミラー)のいずれかで構成される。
【0014】
リングスリット7(あるいは7a)を通過した光線は、続いてリレーレンズ8を経て、対物レンズの反射をとるための黒点板9、リターンミラーM1、レンズ10を介して被検眼前眼部と共役な位置に配置された穴あき全反射ミラー11で反射されてから、対物レンズ12を経て被検眼Eの瞳(虹彩)Epより眼底Erに入射される。
【0015】
眼底Erからの反射光は再び瞳Epから対物レンズ12を介して受光され、穴あき全反射ミラー11の穴を介して合焦レンズ16、結像レンズ17を通過し、リターンミラー18に入射する。
【0016】
穴あき全反射ミラー11の後部には撮影絞り11aが配置されている。撮影絞り11aの絞り値は後述の制御部41により制御される。
【0017】
リターンミラー18で反射された光は、ピント位置に置かれた視野絞り(マスク)19を通過後、フィールドレンズ20、ミラー21、レンズ22を介してCCDなどの撮像素子23に結像され、撮像素子23で撮像された画像は画像処理部42の画像処理を経てモニタMに表示され、検者に観察される。
【0018】
なお、眼底像を撮影媒体24(フィルムなど)に撮影したい場合は、ミラー13の中心に置かれたストロボ14を発光させると、コンデンサーレンズ15、ミラー5を介して上記同様の経路で眼底Erが照明され、これと同期してリターンミラー18が光路から外され、撮影媒体24上に眼底像が撮影される。ストロボ14の光量は後述の制御部41により制御される。
【0019】
撮影媒体24はフィルムのみならず、CCDなどの撮像素子から構成することができ、その場合、後述の制御部41により撮影画像信号のゲインを調節することができる。
【0020】
また、穴あき全反射ミラー11と対物レンズ12間には、前眼部観察用の補助レンズ(以下前眼部レンズという)L1が光路内に挿入あるいは光路外に離脱できるように配置される。
【0021】
前眼部レンズL1は、アライメント時に挿入され、この状態で前眼部の撮像素子23〜モニタMにより前眼部の画像を観察しながら検者が本体部101の位置を不図示の操作手段を介して調節することにより本体部101と被検眼Eのアライメントが行なわれる。撮影に移行する際、前眼部レンズL1を主光学系から離脱させると眼底撮影に適した倍率および視野が得られるように前眼部レンズL1および主光学系の各光学素子のレンズパワーが選択される。
【0022】
リレーレンズ8とレンズ10の間にはリターンミラーM1が配置され、さらにこのリターンミラーM1を介してアライメント用の指標を投影するための光源30並びにピンホール等からなるアライメント用の指標31が設けられる。
【0023】
指標31の位置は、被検眼と装置の位置合わせが正しいときに、前眼部レンズL1を介して被検眼前眼部、すなわち被検眼の瞳(虹彩)Epに結像される様に設定される。つまり、前眼部レンズL1を挿入したときには、眼底に代わり被検眼前眼部が観察画像面(撮像素子23)と共役になり、被検眼の瞳(虹彩)Epに結像されるアライメント指標の結像状態が観察できるようになる。アライメントの際、検者は、後述のマーク51を用いる他、さらに観察画像中の指標31の像の位置を利用してアライメント状態を確認することができる。
【0024】
上記の光学系は本体部101内に収容され、対物レンズ12が被検眼Eに対する前面側、モニタMが検者に対する背面側に配置されている。本体部101は不図示の操作手段を介して架台上で移動可能となっており、これにより被検眼Eとのアライメント操作が行なわれる。
【0025】
図1において、符号41はマイクロプロセッサおよびその制御プログラムを格納したROM、ワークエリアや画像メモリとして用いられるRAMなどから成る制御部である。制御部41は以上で明示的に説明した構成部材の他、以上で明示的には説明しなかった構成部材も含めて眼底カメラ全体の動作を制御する。
【0026】
本実施形態では、アライメント時、撮像素子23で撮像した画像をモニタMで表示する際、画像処理部42により図1の右側に示すようなマークをスーパーインポーズ表示する。
【0027】
符号50はモニタMの表示画面を示しており、符号51は被検眼Eの虹彩外径と位置合せ/倍率(サイズ)合せを行なうための第1のマーク、符号52はマーク51と虹彩外径の位置/倍率合せを行なった状態において最小瞳孔径を示すための第2のマークである。
【0028】
本発明は、人間の虹彩外径のサイズが一般成人では11±1mm程度で個人差が比較的少ないことを利用するもので、円弧状のマーク51、51(本実施形態では左右の2本)の内径が撮像素子23に対して所期の結像倍率が得られた際、モニタMの画面上で上記の虹彩外径のサイズ(たとえば11mm)に対応する大きさとなるように表示する。
【0029】
このようにマーク51、51の表示サイズを決めておけば、逆にモニタMの観察画像上に重畳表示された円弧状のマーク51が被検眼Eの虹彩外径に合致(図2参照)するように本体部101を操作して位置決めを行なえば、所期の結像倍率が得られることになる。
【0030】
一方、第2のマーク52は、上記の所期の結像倍率において、必要な撮影条件に応じて定まる最小瞳孔径(たとえば4mm)に対応する内径を持つように配置されたドット表示から構成されている。
【0031】
第1および第2のマーク51、52は、前眼部観察画面の中心を基準とした位置に配置する。
【0032】
したがって、被検眼Eの虹彩外径に合致するように本体部101を操作して主光学系の位置決めを行なった際、検者はモニタMに表示された前眼部観察画像上でマーク52と、瞳孔径を比較することにより、瞳孔径が最小瞳孔径以上となる散瞳状態が得られているかどうかを判断することができる。
【0033】
散瞳状態の判定は、検者のみならず制御部41の演算により行なうこともできる。制御部41は撮像素子23から得た前眼部観察画像データ(あるタイミングで得た1枚の静止画データで良い)に対して画像認識処理を行なうことにより、瞳孔の輪郭(瞳孔と虹彩の境界:図2の符号54)を検出することができ、さらにそのサイズ(瞳孔径)を演算することができる。
【0034】
この瞳孔の輪郭の認識、および瞳孔径の演算処理は、上記のようにマーク51が被検眼Eの虹彩外径に合致するよう本体部101を操作して位置決めを行なった状態で実行することにより極めて小さな計算コストで行なうことができる。なぜなら、マーク51が被検眼Eの虹彩外径に合致した状態では、主光学系と被検眼Eの光軸が一致しているとともに、所期の結像倍率が形成されているためである。
【0035】
すなわち、主光学系と被検眼Eの光軸が一致している状態では、瞳孔の輪郭は画像の中心から同心円状に存在することが明らかであるから、前眼部観察画像データに画像の中心から同心円状に存在する濃度(輝度)差を検出することにより、容易に瞳孔の輪郭を検出することができる。
【0036】
また、所期の結像倍率が得られていることから、検出した瞳孔の輪郭からそのサイズ、つまり実際の瞳孔径は結像倍率に基づき容易に計算できる。
【0037】
したがって、ユーザがマーク51が被検眼Eの虹彩外径に合致するよう本体部101を操作して位置決めを行なえた、と判断した特定のタイミングを指示する特定のスイッチ、たとえば、「アライメント終了」、「瞳孔径判定」のような名前のスイッチを設けておき、このスイッチの操作を検出した後、瞳孔の輪郭の認識、および瞳孔径の演算処理を行なえば、容易かつ確実に瞳孔径を実測することができる。
【0038】
このようにして測定した瞳孔径は、モニタMに数値表示(たとえばmm単位で)することができる他、図2に示すような画面により警告表示を行なうことができる。
【0039】
図2はモニタMの表示例を示したもので、「散瞳良好」、「散瞳不足気味」、「散瞳不足」の3つの表示例M1〜M3を示している。
【0040】
図2において符号I1〜I3は、前眼部観察画像領域で、上記の瞳孔径の測定処理に用いた(静止)画像か、あるいは撮像素子23で得たリアルタイムの動画画像を表示する。前眼部観察画像領域I1〜I3上には、上述の第1のマーク51、51、および第2のマーク52が重畳表示されている。
【0041】
図2の前眼部観察画像領域I1〜I3の表示状態はいずれも上記のアライメント操作が済んだ状態であり、第1のマーク51、51は被検眼Eの虹彩の外径53と一致している。第2のマーク52の径は、上述のように必要な最小瞳孔径(たとえば11mm)に一致している。
【0042】
図2の表示例M1においては、マーク52の径よりも瞳孔の輪郭54の方が大きく、当然ながら、上述の瞳孔径の測定結果はマーク52の最小瞳孔径よりも大きい値となる。この検出状態では、制御部41は符号m11、m12に示すように「散瞳状態は良好です」、「フラッシュ光量0で撮影できます」のようなメッセージ表示をモニタMで行なうことにより、散瞳状態を検者に報知する。
【0043】
表示例M2においては、マーク52の径よりも瞳孔の輪郭54の方がわずかに小さくなっており、これに応じて瞳孔径の測定結果はマーク52の最小瞳孔径よりも小さい値となる。この検出状態では、制御部41は符号m21、m22に示すように「散瞳が不足気味です」、「フラッシュ光量を+1か+2にして撮影してください」(ストロボ14の光量を手動で調整可能な構成の場合)のようなメッセージ表示をモニタMで行なうことにより、散瞳状態を検者に報知し、ストロボ14光量の増加が必要であることを警告する。
【0044】
表示例M3においては、マーク52の径よりも瞳孔の輪郭54の方がかなり小さくなっており、瞳孔径の測定結果はマーク52の最小瞳孔径よりもさらに小さい値となる。このような検出状態では、制御部41は符号m31、m32に示すように「散瞳が不足です」、「散瞳不足です。光が均一な写真は撮影できません」のようなメッセージ表示をモニタMで行なうことにより、撮影が不可であることを警告する。
【0045】
さらに表示例M1〜M3には実測した瞳孔径、マーク51に対応する虹彩外径のサイズ、マーク52に対応する最小瞳孔径サイズなどの数値表示(たとえばmm単位)を追加してもよい。
【0046】
図2のような表示を行なうことにより、検者は前眼部アライメントの済んだ段階で散瞳状態に関するきめ細かい情報を得ることができ、確実に撮影を行なえるか否かを判断し、また、ストロボ光量の補正、散瞳剤の追加などの必要な措置を講じる、あるいは撮影をあきらめるなどの措置を適切に選択することができる。
【0047】
以上では、実測した瞳孔径を数値や文字により表示する例を示したが、さらに上述のようにして実測した瞳孔径を眼底カメラの動作の制御に用いることもできる。この眼底カメラの動作の制御には、撮影の禁止/許可を行なう態様の他、撮影条件を自動制御する態様などが含まれる。
【0048】
たとえば、実測した瞳孔径に基づき撮影の禁止/許可を行なう場合には、制御部41が実測した瞳孔径と必要な最小瞳孔径を比較し、その差が所定以上あれば図2の表示例M3のような警告を行なうとともにシャッタボタン(不図示)の操作(あるいはその他の撮影モードに入るための操作など)を無効化する。
【0049】
また、実測した瞳孔径に基づき撮影条件を自動制御する場合には、制御部41が、実測した瞳孔径に基づき画像の明るさ(露出)に関連する撮影条件、たとえば、ストロボ14の光量、(CCDなどによる)撮影媒体24のゲイン、絞り11aの絞り値、リングスリット7(7a)の選択などを行なう。むろん、ここでは実測した瞳孔径が小さい程、照明光量を増加させる方向の補正を行なうべく、上記の各種撮影条件を自動制御する。
【0050】
また、制御部41が、実測した瞳孔径に基づき撮影媒体24で撮影した画像の後処理(たとえば画角の調整など)を自動制御する構成も考えられる。撮影画像の後処理としては、たとえば撮影した眼底画像の画質が低下する周辺領域を電子的に除去あるいは黒データでマスクする画像データの自動トリミングが知られているが、この自動トリミングにおいては、実測した瞳孔径が小さければ画質が低下する周辺領域が大きくなるので、トリミングにより除去あるいはマスクする領域を大きくする制御を行なえばよい。
【0051】
以上のように、本実施形態は、人間の虹彩外径のサイズの個人差が比較的少ないことに着目し、被検眼Eの虹彩外径と位置(光軸)合せ/倍率(サイズ)合せを行なうための第1のマーク51を前眼部観察画像中に生成する、あるいはさらに、マーク51と虹彩外径の位置/倍率合せを行なった状態において最小瞳孔径を示すための第2のマーク52をそれぞれ固定サイズで前眼部観察画像中に生成する、というシンプルな構成を用いている。
【0052】
そしてこのようなマーク51を用いることにより、被検眼と眼底カメラの位置/倍率合せを容易かつ正確に行なえるとともに、被検眼と眼底カメラの位置/倍率合せが済んだ状態ではマーク52を用いて検者は散瞳状態が充分であるか否かを容易に判断することができる。
【0053】
また、マーク51により被検眼と眼底カメラの位置/倍率合せが済んだ状態では、前眼部画像データに基づき、瞳孔の輪郭および瞳孔径の実測を極めて小さい計算コストで行なうことができ、さらに、実測した瞳孔径に基づき、眼底カメラの動作を制御することができる。
【0054】
さて、前眼部画像を用いたアライメント終了後、眼底撮影モードに移行するが、その際、主光学系の光路から前眼部レンズL1を除去し、これにより主光学系が眼底に合焦するように調整される。前眼部レンズL1を用いない構成も考えられるが、その場合は本体部101を被検眼Eの方向に前進させて主光学系が眼底に合焦するように調整を行なうことになる。
【0055】
アライメント終了後、眼底撮影モードに移行するが、眼底撮影モードにおいては、上述の第1および第2のマーク51、52はもはや不要であるため、観察画像上に表示されないように消去するのが好ましい。第1および第2のマーク51、52の消去は、眼底撮影モードに移行するための操作、たとえば前眼部レンズL1の除去や、本体部101の前進をリミットスイッチなどにより検出し、眼底撮影モードへの移行操作を検出した時点で行なえばよい。ただし、第1および第2のマーク51、52の表示および消去を全て検者のマニュアル操作により制御するような構成を用いることもできる。
【0056】
以上では、被検眼の個人差が比較的少ない部位として虹彩外径に着目し、これと位置/倍率合せを行なうマーク51を生成する例を示したが、マーク51は他の個人差が比較的少ない被検眼部位と位置/倍率合せするためのものであってもよい。
【0057】
また、以上ではマーク51、51を図1および図2のように左右に分割した2つの円弧から、また、マーク52は円形に配置した複数のドット表示から構成する例を示したが、これらのマークの形状は任意であり、検者が上記の位置/倍率合せや、瞳孔径の判断を行なえるものであれば任意の形状でよい。たとえば、マーク51、52をいずれも連続した円環状の表示などとすることもでき、また、これらのマークの表示色も検者の視認が容易であれば任意である。ただし、図1、図2のようにマーク51を左右に分割した2つの円弧として表示する構成には、瞼などで隠されることが少ない虹彩の左右のエッジで確実に位置/倍率合せを行なえる、というメリットがある。
【0058】
なお、マーク52に対応する最小瞳孔径は、赤外撮影モードか、蛍光モードかなどの撮影モード、ストロボ14が交換可能な場合はその発光パワーなどに応じて変化する可能性がある。したがって、マーク52の表示サイズは、装置の動作モードやストロボ14の発光パワーその他の装置の種々の動作条件に応じて定まる最小瞳孔径に応じて適宜制御すればよいのはいうまでもない。
【0059】
また、以上では、マーク51、52を電子的に前眼部画像に重畳表示することにより生成しているが、光学的に生成することも考えられる。たとえば、レンジファインダカメラのブライトフレーム表示機構に類似する機構を用い、前眼部の共役面に適当な形状のマーク51、52を生成することができる。
【0060】
本発明は、「眼底カメラ」のような製品カテゴリーに限定されるものではなく、前眼部画像を用いて装置と被検眼のアライメントを行なうとともに、被検眼の散瞳状態を評価する必要がある眼科検査装置であれば任意の眼科検査装置に適用できるのはいうまでもない。
【0061】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、被検眼の前眼部観察画像を取得するための光学系と、前記光学系により得た前眼部観察画像中の被検眼の虹彩外径と位置合わせするための第1のマークを前眼部観察画像中に生成する手段を有し、検者が前記光学系と被検眼の位置関係を調節して、前記第1のマークと前記前眼部観察画像中の被検眼の虹彩外径を位置合わせすることにより、被検眼と前記光学系の光軸合せおよび倍率合せが達成される構成、あるいはさらに、前記被検眼と前記光学系の光軸合せおよび倍率合せが達成された状態において、前記光学系による被検眼の撮影に必要な最小瞳孔径に対応したサイズを有する第2のマークを検者が前眼部観察画像中の被検眼の瞳孔サイズと比較できるよう前眼部観察画像中に生成する構成を採用しているので、正確なアライメント操作並びに倍率合せを容易に行なえ、しかも簡単安価な構成により被検眼の散瞳状態を確認できる、という優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を採用した眼科検査装置の構成を示した説明図である。
【図2】図1のモニタにおける表示例を示した説明図である。
【符号の説明】
2 光源
3 コンデンサレンズ
4 フィルタ
5 ミラー
6 レンズ
7 リングスリット
8 リレーレンズ
9 黒点板
10 レンズ
11 穴あき全反射ミラー
12 対物レンズ
13 ミラー
14 ストロボ
15 コンデンサーレンズ
16 合焦レンズ
17 結像レンズ
18 リターンミラー
20 フィールドレンズ
21 ミラー
22 レンズ
23 撮像素子
30 光源
51、52 マーク
L1 前眼部レンズ

Claims (8)

  1. 被検眼の前眼部観察画像を取得するための光学系と、
    前記光学系により得た前眼部観察画像中の被検眼の虹彩外径と位置合わせするための第1のマークを前眼部観察画像中に生成する手段を有し、
    検者が前記光学系と被検眼の位置関係を調節して、前記第1のマークと前記前眼部観察画像中の被検眼の虹彩外径を位置合わせすることにより、被検眼と前記光学系の光軸合せおよび倍率合せが達成されることを特徴とする眼科検査装置。
  2. 前記被検眼と前記光学系の光軸合せおよび倍率合せが達成された状態において、前記光学系による被検眼の撮影に必要な最小瞳孔径に対応したサイズを有する第2のマークを検者が前眼部観察画像中の被検眼の瞳孔サイズと比較できるよう前眼部観察画像中に生成することを特徴とする請求項1に記載の眼科検査装置。
  3. 前記被検眼と前記光学系の光軸合せおよび倍率合せが達成された状態において、前眼部観察画像中の被検眼の瞳孔サイズを測定する測定手段と、前記測定手段による測定結果を表示出力する表示手段を有することを特徴とする請求項1に記載の眼科検査装置。
  4. 前記測定手段による測定結果と、被検眼の撮影に必要な最小瞳孔径を比較し、その比較結果に応じて被検眼の瞳孔径に関する撮影条件が達成されているか否かを検者に報知する警告手段を有することを特徴とする請求項に記載の眼科検査装置。
  5. 前記測定手段による測定結果に応じて眼科撮影装置の動作を禁止または許可することを特徴とする請求項に記載の眼科検査装置。
  6. 前記測定手段による測定結果に応じて眼科撮影装置の動作条件を自動制御することを特徴とする請求項に記載の眼科検査装置。
  7. 前記眼科撮影装置の動作条件が被検眼撮影の際の画像の明るさに関する条件であることを特徴とする請求項に記載の眼科検査装置。
  8. 前記第1および第2のマークを、被検眼と前記光学系の光軸合せおよび倍率合せ、あるいは瞳孔サイズとの比較終了後、消去することを特徴とする請求項1または請求項に記載の眼科検査装置。
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