JP3977341B2 - 電子装置の放熱ヒンジ構造 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばノートブック型パーソナルコンピュータのように一対のハウジングがヒンジ機構を介して開閉可能に連結された電子装置に適用され、内部のCPU等の発熱性部品を放熱させるための放熱ヒンジ構造に関するものである。
この種の電子装置の放熱ヒンジ構造として、ノートブック型パーソナルコンピュータ(以下、パソコンと略す)に適用したものを挙げることができる(例えば、特許文献1参照)。当該特許文献1に開示された放熱ヒンジ構造では、パソコンのCPU側ハウジングとディスプレイ側ハウジングとが左右一対のヒンジ機構を介して開閉可能に連結され、そのCPU側ハウジング内に格納されたCPUが発生した熱をディスプレイ側ハウジングに伝達して放熱させるために、一方のヒンジ機構を利用している。
CPU側ハウジング内において、CPU上の伝熱ブロックにはヒートパイプの蒸発側端部が接続され、ヒートパイプはCPU側ハウジングに形成された円孔を介してディスプレイ側ハウジング内に突出している。ディスプレイ側ハウジング内には金属製のヒンジ部材が固定され、そのヒンジ部材に貫設された挿通部内に前記ヒートパイプの凝縮側端部が挿入されている。ヒンジ部材の挿通部には所謂すり割り加工が施されており、ヒートパイプの凝縮側端部は、ヒンジ部材自体の弾性力により挿通部内で適度な摺動抵抗をもって回動可能に保持されている。
前記円孔及びヒンジ部材の挿通部は、他方側のヒンジ機構と開閉軸線を一致して設けられているため、両ハウジングの開閉時において、一方のヒンジ機構では、ヒートパイプの凝縮側端部を中心としてヒンジ部材が回動することで、ハウジングの開閉を案内することになる。
周知のようにヒートパイプは、内部に封入された作動液の蒸発潜熱を利用して熱伝達を行うように構成されている。従って、パソコンの作動に伴ってCPUが発生する熱は、ヒートパイプを経てヒンジ部材に伝達され、そのヒンジ部材から比較的温度が低いディスプレイ側ハウジングに放熱される。尚、このパソコンではより高い放熱効果を得るために、ヒンジ部材から別のヒートパイプを介してディスプレイ側ハウジングに熱伝達がなされるように配慮されている。
特開平10−187284号公報
上記したパソコンの放熱ヒンジ構造では、一方のヒンジ機構において中空構造で強度的に十分でないヒートパイプにより開閉を案内することになるため、ヒートパイプの破損を引き起こす虞があった。
そこで、本発明の目的は、ヒンジ機構の強度を向上させて、ヒートパイプの破損等の不具合を未然に防止することができる電子装置の放熱ヒンジ構造を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明では、相互に開閉可能な一対のハウジングの連結箇所に放熱ヒンジ部材を配設し、同放熱ヒンジ部材に、前記両ハウジングの開閉軸線上で回動可能にヒートパイプを連結して、同ヒートパイプ及び放熱ヒンジ部材を介して一方のハウジングに設けた発熱性部品の熱を他方のハウジング側に放熱する電子装置の放熱ヒンジ構造において、
前記放熱ヒンジ部材には、前記両ハウジングの開閉を案内するヒンジ機構の固定ヒンジの支軸と同一軸線上に位置決め孔が貫設されており、その位置決め孔に前記固定ヒンジの支軸が回動可能に嵌合され、その嵌合部分を除いた前記位置決め孔は上方に向けて開放されてパイプの受容溝を形成し、そのパイプ受容溝内で前記ヒートパイプを回動可能に保持することを特徴としている。従って、両ハウジングはヒートパイプとは全く関係なくヒンジ機構により開閉を案内され、ヒートパイプに無理な外力が作用しないことから、その破損が未然に防止され、且つ、組立時においてヒートパイプの回動中心は自ずとヒンジ機構の開閉軸線と一致するため、開閉軸線を中心としてハウジングが開閉するときにヒートパイプに無理な力が作用するのが防止される。
又、請求項2の発明では、請求項1の発明において、前記ヒンジ機構の固定ヒンジが支軸のみから成り、該支軸を前記位置決め孔に圧入固定することを特徴としている。この場合には、前記固定ヒンジの機能を前記放熱ヒンジ部材が兼ねることになり、前記支軸の周囲を可動ヒンジの軸受部が摺接しながら回動してハウジング1,2の開閉を案内する。このように固定ヒンジ4の省略により部品点数が削減されると共に、ヒンジ機構を小型化してハウジング内の有効スペースを拡大できる
以上説明したように請求項1の発明の電子装置の放熱ヒンジ構造によれば、ヒートパイプとは全く関係なくヒンジ機構によりハウジングの開閉を案内するため、ヒートパイプに無理な外力が作用せずに破損等のトラブルを未然に防止することができ、しかも、組立時においてヒートパイプの回動中心が自ずとヒンジ機構の開閉軸線と一致するため、上記ヒートパイプの破損を一層確実に防止できると共に、組立作業の簡略化を達成することができる。
又、請求項2の発明の電子装置の放熱ヒンジ構造によれば、ヒートパイプとは全く関係なくヒンジ機構によりハウジングの開閉を案内するため、ヒートパイプに無理な外力が作用せずに破損等のトラブルを未然に防止することができるという上記請求項1の発明の効果に加えて、固定ヒンジの省略により部品点数が削減されると共に、ヒンジ機構を小型化してハウジング内の有効スペースを拡大できる
以下、本発明をノートブック型パソコンの放熱ヒンジ構造に具体化した一実施例を説明する。
図1の組立状態の斜視図、及び図2の分解斜視図に示すように、本実施例のパソコンは、大略的に表現するとCPU側ハウジング1とディスプレイ側ハウジング2とを左右一対のヒンジ機構3(図では左側のみを図示)を介して相互に連結して構成され、図示はしないが、CPU側ハウジング1上にはキーボードが、ディスプレイ側ハウジング2上には液晶ディスプレイが設けられている。両ハウジング1,2はヒンジ機構3の開閉軸線Lを中心として開閉し、キーボード及び液晶ディスプレイを内包して閉じた格納位置と、キーボード及び液晶ディスプレイを露出させて開いた使用位置との間で切換可能となっている。
CPU側ハウジング1及びディスプレイ側ハウジング2はアルミ板を折曲して製作され、それぞれキーボードや液晶ディスプレイが配設される側の面を開口させた薄型の箱状をなしている。両ヒンジ機構3は同一構成で左右対称の関係にあり、それぞれ固定ヒンジ4と可動ヒンジ5とから構成されている。
以下、左側のヒンジ機構3を例にとって説明すると、固定ヒンジ4はステンレス板からL字状に折曲形成され、その一側面がビス6a及びナット6bによってCPU側ハウジング1内の底面に固定されると共に、他側面にはハウジング1,2の開閉軸線Lに沿って支軸4aが固着されている。又、可動ヒンジ5はステンレス板からなり、その基端側をビス6a及びナット6bによってディスプレイ側ハウジング2内の底面に固定されると共に、先端側が湾曲形成されて筒状の軸受部5aをなしている。各可動ヒンジ5の軸受部5aには固定ヒンジ4の支軸4aがそれぞれ挿入され、支軸4a(即ち、開閉軸線L)を中心として、上記のようにCPU側ハウジング1とディスプレイ側ハウジング2とが開閉する。
尚、ハウジング1,2はプラスチックやマグネシウム合金等の成型によって製作してもよく、この場合にはナット6bをハウジング1,2に一体成形してもよい。又、固定ヒンジ4や可動ヒンジ5は弾性体であればよく、例えば、りん青銅で製作してもよい。
パソコンは、CPU側ハウジング1をデスク上に載置した姿勢でディスプレイ側ハウジング2を上方に開放して使用されるが、軸受部5aの弾性により内部の支軸4aとの間には適度な摺動抵抗が生じるように配慮されているため、ディスプレイ側ハウジング2を任意の角度で固定可能となっている。
図2及び図3の拡大断面図に示すように、左側のヒンジ機構3の左方位置にはアルミダイカスト製の放熱ヒンジ部材7が配設されて、下部に延設された取付面7aがビス6a及びナット6bによってCPU側ハウジング1内の底面に固定されている。放熱ヒンジ部材7には、固定ヒンジ4の支軸4aと同一軸線上に位置決め孔8が貫設されると共に、その下側には平行に保持孔9が貫設されている。位置決め孔8には右方より固定ヒンジ4の支軸4aの先端が回動可能に嵌合され、その嵌合部分を除いて、位置決め孔8は上方に向けて開放されてパイプ受容溝10を形成している。パイプ受容溝10の両側には断面円弧状の拡張案内部11が形成され、両拡張案内部11の下側には掛止溝12が形成されている。尚、放熱ヒンジ部材7は、アルミ押出し材や銅等の熱伝導性の良好な材質で製作してもよい。
一方、CPU側ハウジング1内には、演算処理を行うための電子部品が実装されたプリント基板15が格納され、本実施例では、このプリント基板15上の発熱性部品としてのCPU16に対して放熱対策が施されている。CPU16上にはほぼ同等の四角形状をなす伝熱プレート17が密着状態で配設され、伝熱プレート17の一辺は筒状に湾曲形成されて、第1ヒートパイプ18の蒸発側端部18aがカシメにより固定されている。第1ヒートパイプ18はCPU側ハウジング1内の周辺に沿って直角に折曲され、その他端側の凝縮側端部18bは、前記放熱ヒンジ部材7の保持孔9内に圧入固定された上で、放熱ヒンジ部材7の側面よりカシメが施されて離脱を防止されている。
前記放熱ヒンジ部材7のパイプ受容溝10内には第2ヒートパイプ19の蒸発側端部19aが配置され、ステンレス板やりん青銅等の弾性材料より折曲成形されたパイプ固定金具20が上方から被嵌されている。パイプ固定金具20の両側面の下端には掛止部20aが形成され、パイプ固定金具20は、自己の弾性で掛止部20aを放熱ヒンジ部材7の掛止溝12に掛け止めすることにより放熱ヒンジ部材7に固定されている。パイプ固定金具20の上面には下方に湾曲する押圧部20bが形成され、この押圧部20bは第2ヒートパイプ19の蒸発側端部19aを弾性をもって上方より押圧して、パイプ受容溝10内で回動可能に保持している。
ここで、本実施例ではヒートパイプとして第2ヒートパイプ19が機能し、パイプ固定部材としてパイプ固定金具20が機能している。第2ヒートパイプ19は直角に折曲され、その凝縮側端部19bはディスプレイ側ハウジング2内の周辺に沿って配置されて、アルミ板から略L字状に折曲された固定板21によりハウジング2に固定されている。
尚、第2ヒートパイプ19とパイプ受容溝10やパイプ固定金具20との間は、ハウジング1,2の開閉時に第2ヒートパイプ19に作用する外力や摩耗を低減すべく、熱伝導性グリスの充填により摺動抵抗が極力低減されている。熱伝導性グリスは空気層の介在を排除して、放熱ヒンジ部材7から第2ヒートパイプ19への熱伝導効率を向上させる利点もある。
上記した第1ヒートパイプ18及び第2ヒートパイプ19は、内部に封入された作動液の蒸発潜熱を利用して熱伝達を行っており、その動作原理は周知のものであるため、概略のみを説明する。ヒートパイプ18,19は銅、アルミ等の熱伝導性の良好な金属材料から製作されて、その両端は閉塞されて内部に密閉空間を有している。ヒートパイプ18,19の表面にはニッケルメッキ処理が施され、内部にはグルーブ等のウイック構造体が内張りされると共に、ヒートパイプ18,19の材質に適した作動液、例えば水、アセトン、代替フロン等が所定量封入された上で、予め所定圧に減圧されている。
以上のように構成されたパソコンの作動中において、以下に述べるようにCPU16の放熱作用が奏される。
パソコンの作動に伴ってCPU16が発熱すると、その熱は伝熱プレート17を介して第1ヒートパイプ18の蒸発側端部18aに集約されて内部の作動液を蒸発させる。このときの蒸発によって蒸発側端部18aの内圧は上昇し、発生した蒸気はより低圧の凝縮側端部18bへと流れて、凝縮側端部18b内で冷却されて凝縮する。この凝縮液は毛細管現象によりウイック構造体内を経て蒸発側端部18aに戻され、再びCPU16からの熱で蒸発する。このサイクルが繰り返されることにより、蒸発潜熱がCPU16側から第1ヒートパイプ18を経て放熱ヒンジ部材7に伝達され、更に放熱ヒンジ部材7からCPU側ハウジング1へと放熱される。又、放熱ヒンジ部材7に伝達された熱の一部は、第2ヒートパイプ19で繰り返される同様の熱伝達サイクルを経てディスプレイ側ハウジング2に伝達される。ディスプレイ側ハウジング2は内部に電子部品を格納せずに比較的温度が低いことから、CPU側ハウジング1に比較してより効率良く放熱が行われる。
ここで、前記のように第2ヒートパイプ19の蒸発側端部19aはパイプ固定金具20の押圧部20bに押圧されているため、放熱ヒンジ部材7のパイプ受容溝10の内壁に常に密着して十分な接触面積が確保されている。従って、放熱ヒンジ部材7から第2ヒートパイプ19への熱伝達が確実になされ、ディスプレイ側ハウジング2においても大きな放熱効果を得ることができる。
一方、以上の説明から明らかなように、本実施例では右側のヒンジ機構(図示せず)は無論のこと、左側のヒンジ機構3についても、ヒートパイプ18,19とは全く関係なく独立してヒンジとしての機能を奏するように構成されている。つまり、特開平10−187284号公報記載されるように開閉の案内にヒートパイプ18,19を利用していないため、ヒートパイプ18,19に無理な外力が作用することがなく、その破損を未然に防止することができる。この種のノートブック型のパソコンは、例えばディスプレイ側ハウジング2を把持して持ち上げられる等の予想外の取り扱いを受けるが、このような取り扱いに対しても十分に耐えることができる。
次に、以上のように構成されたパソコンの放熱ヒンジ構造の組立手順、特に第2ヒートパイプ19の蒸発側端部19aと放熱ヒンジ部材7との連結手順について説明する。
第2ヒートパイプ19と放熱ヒンジ部材7とを連結する際には、事前に放熱ヒンジ部材7及び固定ヒンジ4がCPU側ハウジング1に固定されて、固定ヒンジ4の支軸4aに可動ヒンジ5の軸受部5aが嵌め込まれている。又、放熱ヒンジ部材7の保持孔9内にはCPU16側からの第1ヒートパイプ18の凝縮側端部18bが圧入されている。一方、第2ヒートパイプ19は固定板21によりディスプレイ側ハウジング2に固定されている。
この状態で左右の可動ヒンジ3をディスプレイ側ハウジング2の正規位置にビス6a及びナット6bにより固定すると、第2ヒートパイプ19の蒸発側端部19aは自ずと放熱ヒンジ部材7のパイプ受容溝10内に上方より配置される。次いで、放熱ヒンジ部材7に上方よりパイプ固定金具20を嵌め込むと、両側の掛止部20aは、図4に示すように放熱ヒンジ部材7の拡張案内部11に案内されてパイプ固定金具20を撓ませながら一旦離間した後に、図3に示すように放熱ヒンジ部材7の掛止溝12に掛け止めされる。その結果、パイプ固定金具20は放熱ヒンジ部材7に被嵌され、その押圧部20bに押圧されて第2ヒートパイプ19の蒸発側端部19aがパイプ受容溝10内に保持される。
言うまでもなく、上記以外の手順でも組立可能であるが、その場合であっても第2ヒートパイプ19と放熱ヒンジ部材7との連結は上記と同様になされる。
このように組立時において第2ヒートパイプ19と放熱ヒンジ部材7とを連結するには、第2ヒートパイプ19の蒸発側端部19aをパイプ受容溝10内に配置して、上方よりパイプ固定金具20を嵌め込むだけでよい。従って、ヒートパイプ18,19を開閉軸線Lに沿って挿入する必要がある公報記載の従来例に比較して、組立作業が非常に行い易く、ひいてはパソコンの組立作業を簡略化することができる。
一方、両ハウジング1,2の開閉時において、第2ヒートパイプ19の蒸発側端部19aはパイプ受容溝10内で回動しながら放熱ヒンジ部材7との間の角度変化を吸収している。よって、第2ヒートパイプ19の蒸発側端部19aは、開閉中心である固定ヒンジ4aの支軸4aに対して同一軸線上(即ち、開閉軸線L上)に位置する必要があり、蒸発側端部19aと支軸4aとの中心がずれると、開閉の度に第2ヒートパイプ19が撓んで破損の虞が生ずる。本実施例では、固定ヒンジ4の支軸4aを放熱ヒンジ部材7の位置決め孔8に嵌合させることにより、支軸4aに対して第2ヒートパイプ19の蒸発側端部19aを簡単、且つ確実に一致させることができ、上記したヒートパイプ19の破損等のトラブルを回避すると共に、組立作業の簡略化にも大きく貢献している。
請求項2の発明についての実施例としては、例えば図5に示すように、CPU側ハウジング1に固定された固定ヒンジ4を省略して支軸4aのみとし、その支軸4aを放熱ヒンジ部材7の位置決め孔8に圧入固定してもよい。この場合には、固定ヒンジ4の機能を放熱ヒンジ部材7が兼ねることになり、支軸4aの周囲を可動ヒンジ5の軸受部5aが摺接しながら回動してハウジング1,2の開閉を案内する。そして、このように固定ヒンジ4の省略により部品点数が削減されると共に、ヒンジ機構3を小型化してハウジング1,2内の有効スペースを拡大できるため、上記実施例で述べた作用効果に加えて、製造コスト低減の効果、及び基板等の設置レイアウトの自由度拡大の効果を得ることができる。
又、上記実施例ではCPU側ハウジング1に格納されたCPU16の熱を、第1ヒートパイプ18、放熱ヒンジ部材7、第2ヒートパイプ19を経てディスプレイ側ハウジング2に伝達したが、これらの各部材のレイアウトは種々の態様に変更可能である。例えば、公報記載の従来技術と同様に、放熱ヒンジ部材7をディスプレイ側ハウジング2に固定し、その放熱ヒンジ部材7にCPU16側からの第1ヒートパイプ18の凝縮側端部18bを接続し、第2ヒートパイプ19は省略してもよい。このように構成しても、放熱ヒンジ部材7のパイプ受容溝10を開閉軸線Lと一致させておけば支障なくハウジング1,2を開閉可能であり、且つ、CPU16の熱を第1ヒートパイプ18及び放熱ヒンジ部材7を介してディスプレイ側ハウジング2に放熱させることができる。
一方、CPU16等の発熱性部品が開閉軸線Lの近接位置にある場合には、第1ヒートパイプ18を省略してもよい。図6はこのように構成した場合の一例であり、放熱ヒンジ部材7に伝熱ブロック31を一体成形してビス6a及びナット6bによってCPU側ハウジング1に固定している。そして、伝熱ブロック31の一側をCPU16上に密着させているため、CPU16の熱は伝熱ブロック31を経て放熱ヒンジ部材7側に伝達される。伝熱ブロック31は銅、金、銀、グラファイト等の熱伝導性の良好な材質で製作され、且つ、CPU16から放熱ヒンジ部材7までの熱伝導経路が短いため、第1ヒートパイプ18を利用しなくてもCPU16の熱は十分に放熱ヒンジ部材7側に伝達され、第2ヒートパイプ19を経てディスプレイ側ハウジング2に放熱させることができる。
又、図7は上記図6の別例であり、この例では伝熱ブロック41を放熱ヒンジ部材7に対して別部材としており、伝熱ブロック41の一側を、放熱ヒンジ部材7の取付面7aと共にビス6a及びナット6bによってCPU側ハウジング1に固定し、伝熱ブロック41の他側を、伝熱プレート42を介してCPU16上に密着させている。上記した伝熱ブロック31と同じく、これらの伝熱ブロック41と伝熱プレート42は銅、金、銀、グラファイト等で製作されているため、CPU16の熱は伝熱プレート42及び伝熱ブロック41を経て十分に放熱ヒンジ部材7側に伝達される。そして、これら図6及び図7の別例においても、放熱ヒンジ部材7に対する第2ヒートパイプ19の連結状態は上記した実施例と全く同様であるため、組立時には放熱ヒンジ部材7のパイプ受容溝10内に第2ヒートパイプ19の蒸発側端部19aを配置して、上方よりパイプ固定金具20を嵌め込むだけでよく、極めて簡単に連結することができる。
一方,上記実施例では、CPU16の熱をディスプレイ側ハウジング2に伝達することにより放熱作用を得たが、別の放熱経路を付加してもよい。図8乃至図11は、図6に示した放熱ヒンジ構造の例を基に、ヒートシンク50を用いた放熱経路を付加した一例であり、以下にその構成を説明する。CPU16上には熱伝導性ラバー53を介して伝熱ブロック31が配設され、伝熱ブロック31及び放熱ヒンジ部材7と共にヒートシンク50がアルミダイカストにより一体的に形成されている。これらの部材7,31,50は、前記したビス6a及びナット6bに加えて、ヒートシンク50のボス部50aを利用してビス52によりCPU側ハウジング1に固定されている。尚、ヒートシンク50の材質として、上記した伝熱ブロック31,41と同様に銅、金、銀、グラファイト等を適用可能なことは無論である。ヒートシンク50には上方に開口する冷却送風路51が形成され、この冷却送風路51は伝熱ブロック31から右方に延びて後方に湾曲形成され、CPU側ハウジング1の側面に形成されたスリット状の排気口54を介して外部と連通している。冷却送風路51の底壁51a上には冷却ファン55のモータ55aが配設され、図示はしないが、モータ55aは底壁51aに形成された凹部内に圧入固定されると共に、モータ55aの配線はプリント基板15に電気的に接続されている。冷却送風路51はアルミ製のカバー56にて上方より閉塞され、カバー56に形成された円形の吸気口56aを介して内部の冷却ファン55が上方に露出している。
前記した伝熱ブロック31は十分な板厚に設定されて所謂ヒートスプレッダーとして蓄熱作用を奏し、CPU16が発生した熱を速やかに吸収する。又、冷却送風路51の底壁51aも十分な板厚に設定されていることから、伝熱ブロック31に吸収された熱は低壁51aを経て側壁51bやカバー56、つまり、冷却送風路51の内壁全体に速やかに伝達される。そして、パソコンの作動時にモータ55aにて冷却ファン55が回転駆動されると、図10及び図11に矢印で示すように、CPU側ハウジング1内の空気は吸気口56aから冷却送風路51内に導入されて排気口54から外部に排出され、冷却送風路51内を通過する際に内壁から熱を奪って効率良く外部に放熱する。従って、CPU16の熱をより確実に放熱できる上に、放熱ヒンジ部材7を経てディスプレイ側ハウジング2側に伝達される熱量が減少するため、熱伝達に伴う放熱ヒンジ部材7の温度上昇を想定してハウジング1,2の耐熱性を確保する必要がなくなり、その材質設定の自由度を拡大できるという効果も得られる。
又、熱伝達を向上させるために、例えば図12及び図13に示すようにヒートシンク60にヒートパイプ64を内蔵させてもよい。この例では、上記した例とは逆にヒートシンク60の冷却送風路61を下方に開口させてカバー62で閉塞し、そのカバー62の吸気口62aを経て冷却ファン63にて下方より空気を導入する構成としている。そして、冷却送風路61の上壁61aの板厚を大きく設定して、その上壁61aの上面に冷却送風路61に沿ってパイプ溝61bを形成し、パイプ溝61b内に熱伝導性グリスを塗布した上でヒートパイプ64を圧入固定する。このように構成すれば、伝熱ブロック31に吸収された熱をヒートパイプ64を経て冷却送風路61の内壁全体により迅速に伝達することができる。
更に、上記実施例ではCPU側ハウジング1とディスプレイ側ハウジング2を放熱性の良好なアルミ板から製作してCPU16の放熱に利用したが、ハウジング1,2をプラスチックで製作した場合には、それ程高い放熱効果を期待できないため、ハウジング1,2内に設けられている既存のアルミ製の電磁シールド板を放熱に利用する。具体的には、上記実施例において、第2ヒートパイプ19の凝縮側端部19bをディスプレイ側ハウジング2内の電磁シールド板に接続したり、或いは第1ヒートパイプ18をCPU16から反対側に延設してキーボード下の電磁シールド板に接続したりして構成すればよい。後者の場合には、CPU16に接続された第1ヒートパイプ18の中央で作動液の蒸発が生じ、パイプ両端で作動液の凝縮がそれぞれ生じて放熱作用を奏することになる。
一方、上記実施例ではCPU16を目的として放熱対策を施したが、放熱を要する発熱性部品であれば特にCPU16に限定されることはなく、例えばトランス、電源部等の放熱に利用してもよい。
実施例の電子装置の放熱ヒンジ構造の組立状態を示す部分斜視図である。 分解状態を示す部分斜視図である。 放熱ヒンジ部材の詳細を示す拡大断面図である。 パイプ固定金具を被嵌するときの拡大断面図である。 固定ヒンジを省略した別例の組立状態を示す部分斜視図である。 第1ヒートパイプを省略した別例の組立状態を示す部分斜視図である。 第1ヒートパイプを省略した他の別例の組立状態を示す部分斜視図である。 冷却ファンを用いた放熱経路を付加した別例の組立状態を示す部分斜視図である。 冷却ファンを用いた放熱経路を付加した別例の分解状態を示す部分斜視図である。 冷却ファンを用いた放熱経路を付加した別例を示す部分平面図である。 冷却ファンを用いた放熱経路を付加した別例を示す部分側断面図である。 冷却ファンを用いた放熱経路を付加した他の別例を示す部分平面図である。 冷却ファンを用いた放熱経路を付加した他の別例を示す部分側断面図である。
符号の説明
1 CPU側ハウジング
2 ディスプレイ側ハウジング
3 ヒンジ機構
5 可動ヒンジ(ヒンジ部材)
7 放熱ヒンジ部材
16 CPU(発熱性部品)
19 第2ヒートパイプ
L 開閉軸線

Claims (2)

  1. 相互に開閉可能な一対のハウジングの連結箇所に放熱ヒンジ部材を配設し、同放熱ヒンジ部材に、前記両ハウジングの開閉軸線上で回動可能にヒートパイプを連結して、同ヒートパイプ及び放熱ヒンジ部材を介して一方のハウジングに設けた発熱性部品の熱を他方のハウジング側に放熱する電子装置の放熱ヒンジ構造において、
    前記放熱ヒンジ部材には、前記両ハウジングの開閉を案内するヒンジ機構の固定ヒンジの支軸と同一軸線上に位置決め孔が貫設されており、その位置決め孔に前記固定ヒンジの支軸が回動可能に嵌合され、その嵌合部分を除いた前記位置決め孔は上方に向けて開放されてパイプの受容溝を形成し、そのパイプ受容溝内で前記ヒートパイプを回動可能に保持することを特徴とする電子装置の放熱ヒンジ構造。
  2. 前記ヒンジ機構の固定ヒンジが支軸のみから成り、該支軸を前記位置決め孔に圧入固定することを特徴とする、請求項1に記載する、電子装置の放熱ヒンジ構造。
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