JP3974355B2 - リクライニング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベースアームと、該ベースアームに対して傾動可能に設けられ、前記ベースアームとの対向面には傾動中心を中心とする内歯が形成されたラチェットと、前記ベースアームと前記ラチェットとの間に設けられ、前端部側には前記ラチェットの内歯に噛合可能な外歯が形成されたポールと、前記ベースアームに、前記ポールの両側部を挟むように設けられ、前記ポールを前記傾動の中心軸と直交する方向に案内する第1のガイド手段と、前記ポールと前記ベースアームとの間に設けられ、前記ポールを前記傾動の中心軸と直交する方向に案内する第2のガイド手段と、前記ベースアームと前記ラチェットとの間に設けられ、前記ポールの後端部側の一箇所を前記ポールの外歯方向に押して前記ポールの外歯を前記ラチェットの内歯に噛合させるカムとを有したリクライニング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のリクライニング装置の構成を図13および図14を用いて説明する。
これらの図において、シートクッション側のロアアーム(ベースアーム)1にはヒンジピン5が固着され、ここに操作ハンドル2が回転可能に取り付けられている。シートバック側のラチェット7には、ヒンジピン5が挿通する穴9が形成され、ロアアーム1に対して傾動可能となっているとともに、穴9(傾動中心)を中心とする内歯11が形成されている。
【0003】
ロアアーム1とラチェット7との間には、ラチェット7の内歯11に噛合可能な外歯13が形成されたポール15が設けられている。このポール15の背面の一箇所(図13においてX)を押してポール15の外歯13をラチェット7の内歯11に噛合させるカム17は、ヒンジピン5に回転可能に取り付けられている。
【0004】
ヒンジピン5には、シートの他方の側部に設けられたリクライニング機構にカム17の動きを伝達するコネクティングパイプ23が回転可能に設けられている。
【0005】
又、ロアアーム1には、ポール15を挟むように設けられ、ポール15をヒンジピン(傾動中心軸)5と直交する方向に案内するガイド突起20(第1のガイド手段)が設けられている。
【0006】
カム17には、ピン21が取り付けられ、ピン21の一方の端部側は、ラチェット7に形成された円弧状の長穴25を挿通し、操作ハンドル2に接続されている。スプリング19は、その一端部がロアアーム1に、他端部が操作ハンドル2に掛止されており、このスプリング19の付勢力により、操作ハンドル2,カム17を介してポール15は、外歯13がラチェット7の内歯11に噛合する方向に付勢されている。
【0007】
カム17に取り付けられたピン21の他方の端部側は、ロアアーム1に形成された円弧状の長穴27を介して、コネクティングパイプ23に固着されたアーム29に取り付けられている。又、ラチェット7には、シートバックのフレームであるバックフレーム31が固着されている。
【0008】
更に、ポール15のロアアーム1との対向面には、ロアアーム1方向に突出する凸部15aが形成され、この凸部15aはロアアーム1に形成され、ポール15をヒンジピン(傾動中心軸)5と直交する方向に案内する溝1a(第2のガイド手段)に係合している。
【0009】
上記リクライニング装置の作動を説明する。通常は、スプリング19の付勢力により、カム17がポール15の背面を押し、ポール15の外歯13がラチェット7の内歯11に噛合し、ラチェット(シートバック)7の回転が禁止されている(ロック状態)。
【0010】
操作ハンドル2をスプリング19の付勢力に抗して上方に操作すると、ピン21を介してカム17が回転する。すると、カム17のポール15の背面への押圧が解除されるとともに、ポール15がロアアーム1のガイド突起20(第1のガイド手段),溝1a(第2のガイド手段)に案内され、ポール15の外歯13とラチェット7の内歯11との噛合が解除され、ラチェット(シートバック)7は、傾動可能となる(アンロック状態)。
【0011】
又、カム17の動きは、ピン21,アーム29,コネクティングパイプ23を介して、シートの他方の側部に設けられたリクライニング機構のカム(カム17相当のもの)へ伝達される。
【0012】
そして、操作ハンドル2を上方に操作する操作力を解除すると、スプリング19の付勢力により、操作ハンドル2は下方に回転移動し、ピン21を介してカム17も下方に回転し、カム17はポール15の背面を押圧し、ポール15はロアアーム1のガイド突起20,溝1aに案内され、ポール15の外歯13がラチェット7の内歯11に再び噛合し、ロック状態に復帰する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記構成のリクライニング装置において、ポール15の両側と第1のガイド手段であるガイド突起20との隙間、ポール15の凸部15aと第2のガイド手段である溝1aとの隙間は、一般にガタが生じないように最小限とされ、更に、略同じ間隔の隙間となっている。
【0014】
ラチェット7に矢印Y方向の回転荷重が作用すると、ポール15は第1のガイド手段であるガイド突起20および第2のガイド手段ある溝1aに略同時に当接し、第1のガイド手段であるガイド突起20および第2のガイド手段である溝1aに作用する荷重は分散され、第1のガイド手段であるガイド突起20および第2のガイド手段である溝1aは、ほとんど変形しない。
【0015】
よって、ポール15自体もほとんど傾かないので、回転荷重はポール15の背面の一箇所(図14においてX)を介して、カム17へ伝達される。
一方、カム17がたわむと、ポール15の外歯13とラッチ7の内歯11との噛合が浅くなり、ロック強度が弱くなる、
上記構成の場合、カム17の一箇所に回転荷重が集中するので、カム17がその荷重に耐え、たわまないようするためには、カム17の強度を大きく設定しなければならず、コストが高くなる問題点がある。
【0016】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その課題は、コストを低減できるリクライニング装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明は、ベースアームと、該ベースアームに対して傾動可能に設けられ、前記ベースアームとの対向面には傾動中心を中心とする内歯が形成されたラチェットと、前記ベースアームと前記ラチェットとの間に設けられ、前端部側には前記ラチェットの内歯に噛合可能な外歯が形成されたポールと、前記ベースアームに、前記ポールの両側部を挟むように設けられ、前記ポールを前記傾動の中心軸と直交する方向に案内する第1のガイド手段と、前記ポールと前記ベースアームとの間に設けられ、前記ポールを前記傾動の中心軸と直交する方向に案内する第2のガイド手段と、前記ベースアームと前記ラチェットとの間に設けられ、前記ポールの後端部側の一箇所を前記ポールの外歯方向に押して前記ポールの外歯を前記ラチェットの内歯に噛合させるカムと、を有したリクライニング装置において、前記第2のガイド手段のガイド面と前記ポールとの隙間を前記第1のガイド手段のガイド面と前記ポールとの隙間より大きく設定し、前記ポールが傾くと、前記第2のガイド手段のガイド面に前記ポールが当接し、前記ポールと前記カムとが複数の箇所で当接すると共に、前記ポールの外歯の一部が前記ラチェットの内歯と深く噛合するように構成したことを特徴とするリクライニング装置である。
【0018】
前記第2のガイド手段のガイド面と前記ポールとの隙間を前記第1のガイド手段のガイド面と前記ポールとの隙間より大きく設定し、前記ポールが傾くと前記ポールと前記カムとが複数の箇所で当接すると共に、前記ポールの外歯の一部が前記ラチェットの内歯と深く噛合するように構成したことにより、ラチェットに大きな荷重が作用すると、ポールは最初に第1のガイド手段に当接し、荷重が第1のガイド手段に作用する。よって、荷重によって第1のガイド手段が変形し、ポールが傾く。
【0019】
ポールが傾くと、ポールが第2のガイド手段に当接し、その結果、第1のガイド手段、第2のガイド手段でポールが支持されるので、それ以上のポールの傾きは禁止される。
【0020】
そして、前記ポールと前記カムとが複数の箇所で当接するように構成したことにより、荷重はポールから複数の箇所を介してカムに伝達される。
また、ポールが傾くと、前記ポールの外歯の一部が前記ラチェットの内歯と深く噛合するように構成したことにより、噛合が深くなる箇所では内歯と外歯とのくさび効果により、通常よりも大きな噛合力が発生し、全体として噛合強度が低下することはない。
【0021】
よって、従来例のように、カムの一箇所に集中して荷重が作用しないので、従来例よりもカムの強度を低くすることができ、コストを低減できる。
請求項2記載の発明は、前記ポールと前記カムとが複数の箇所で当接する際に、前記ポールから前記カムへ伝達される力の方向が、前記カムの回転中心を向くように前記ポールと前記ラチェットを構成したことを特徴とする請求項1記載のリクライニング装置である。
【0022】
前記ポールと前記カムとが複数の箇所で当接する際に、前記ポールから前記カムへ伝達される力の方向が、前記カムの回転中心を向くように前記ポールと前記ラチェットを構成したことにより、ポールに押されてカムが自転することを防止できる。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1〜図12を用いて本発明の実施の形態例のリクライニング装置の全体構成を説明する。
【0024】
本形態例のリクライニング装置では、シートクッション側のフレーム201に、ベースアーム100がロアアームとして取り付けられ、シートバック側のバックフレーム202に、ラチェット130が取り付けられる(図6〜図8参照)。
【0025】
特に図6〜図9及び図12に示すように、ベースアーム100には、回動シャフト120の円柱部121を回転可能に支持する嵌合穴101が中央部に形成され、さらに、この嵌合穴101の周囲には、嵌合穴101と同軸的に、ラチェット130側に突き出た二つの同一形状の断面円弧状支持部102,103が対向するように形成されている。
【0026】
ラチェット130の中央部の嵌合穴131(図10参照)には、断面円弧状支持部102,103が回転自在に嵌合しており、このため、ベースアーム100に対してラチェット130は傾動可能となっている。そして、ベースアーム100の外周部とラチェット130の外周部とは、取り付け金具205により、相対回転可能に接合されている。ラチェット130のベースアーム100との対向面には、図10に示すように、ラチェット130の傾動中心を中心とする略円形の凹部132が形成され、該凹部内周面には内歯133,134が刻設されている。
【0027】
ベースアーム100上の、ラチェット130の凹部132との対向面にも、凹部104(図9参照)が形成され、該凹部104の底面上部には、ラチェット130に向けて第1のガイド手段であるガイド突起105,106が突設され、底面下部には、ラチェット130に向けて第1のガイド手段であるガイド突起107,108が突設されている。
【0028】
ポール140は、特に図4,図9及び図12に示すように、ガイド突起105,106のガイド面105a,106aに挟まれて、上記傾動の中心軸と直交する方向に摺動案内され、前端部の外歯141がラチェット130の内歯133に噛合できるように構成されている。ポール150についても同様に、ガイド突起107,108のガイド面107a,108aに挟まれて、上記傾動の中心軸と直交する方向に摺動案内され、前端部の外歯151がラチェット130の内歯134に噛合できるように構成されている。
【0029】
又、図4および図6に示すように、ポール140,150のベースアーム100との対向面には、ベースアーム100方向に突出する略矩形の凸部140a,150aが形成され、この凸部140a,150aはベースアーム100に形成され、ポール140,150を傾動の中心軸と直交する方向に案内する溝100a,100b(第2のガイド手段)に係合している。
【0030】
ここで、図1に示すように、第1のガイド手段であるガイド突起107,108のガイド面と、ポール150との隙間をw、第2のガイド手段である溝100bのガイド面とポール150の凸部150bとの隙間をWとしたとき、
W>w
となるように、設定した。
【0031】
回動シャフト120の第1の断面小判形部分122には、レリーズ操作部としてのレリーズレバー160の小判穴が嵌合し、回動シャフト120の第2の断面小判形部分123には、カム170の小判穴171が嵌合している。このため、回動シャフト120には、レリーズレバー160とカム170とが相対回転不可状態に嵌合していることになる。このカム170には、ベースアーム100の断面円弧状支持部102,103が遊嵌する円弧状長穴172,173が穿設されており、カム170はベースアーム100に対して一定範囲内で回転できるようになっている。
【0032】
すなわち、カム170は、回動シャフト120とともに回転し、押圧部174,175でもって、ポール140,150の背面142,152の被押圧部142a,152aをその外歯141,151方向に押して、ポール140,150の外歯141,151をラチェット130の内歯133,134に噛合させるものである。
【0033】
又、カム170とポール140とには、カム170の押圧部174とポール140の背面142の被押圧部142aと以外に、ポール140が傾いた際に、カム170の押圧部174の一方のサイドに形成された当接部174aにポール140の当接部142bが、カム170の押圧部174の他方のサイドに形成された当接部174bにポール140の当接部142cが当接可能となっている。
【0034】
同様に、カム170とポール150とには、カム170の押圧部175とポール150の背面152の被押圧部152aと以外に、ポール150が傾いた際に、カム170の押圧部175の一方のサイドに形成された当接部175aにポール150の当接部152bが、カム170の押圧部175の他方のサイドに形成された当接部175bにポール150の当接部152cが当接可能となっている。
【0035】
このカム170には、ラチェット130側に突き出た突起176,177が形成されており、この突起176,177がレリーズプレート180の穴181,182に嵌合されている。このため、カム170とレリーズプレート180とは連動して回転することになる。
【0036】
このレリーズプレート180には、ポール140,150の板厚方向の突起143,153に嵌合する長穴状のカム穴183,184が形成されており、このカム穴183,184の形状は、レリーズレバー160をロック解除方向に回転させたとき、カム穴183,184のカム面が突起143,153を押圧し、ポール140,150を背面側に後退させ、前端部の外歯141,151をラチェット130の内歯133、134から離脱させるように形成されている。
【0037】
付勢手段としてのスパイラルスプリング191,195は、内端がベースアーム100のフック111,112に掛止され、外端がカム170の段部178,179に掛止され、カム170がポール140,150の背面を押すようにカム170を回動付勢するものである。
【0038】
回動シャフト120の第3の断面小判形部分124には、回動シャフト120の回転を他方のシート側部に設けたリクライニング機構の回動シャフトに伝達するために、コネクティングパイプ(図示せず)が連結されている。
【0039】
本形態例では、回動シャフト120の第2の断面小判形部分123とカム170の小判穴171との円弧状嵌合部に、セレーションが切られている。又、回動シャフト120の抜け止めのために、回動シャフト120には止輪207が嵌着されている。
【0040】
上記構成のリクライニング装置の作動を説明する。通常は、スパイラルスプリング191,195の付勢力により、カム170がポール140,150の背面を押し、ポール140,150の外歯141,151がラチェット130の内歯133,134に噛合し、ラチェット(シートバック)130の回転が禁止されている(ロック状態)。
【0041】
レリーズレバー160を図5において上方に持ち上げると、スパイラルスプリング191,195の付勢力に抗して回動シャフト120,カム170,レリーズプレート180が図4における時計方向に回転する。
【0042】
すると、カム170のポール140,150の背面への押圧が解除されるとともに、レリーズプレート180のカム穴183,184のカム面がポール140,150の突起143,153を押圧し、ポール140,150を背面側に後退させる。このため、ポール140,150はガイド突起105〜108のガイド面105a〜108aに案内されて、背面側に移動し、ポール140,150の外歯141,151とラチェット130の内歯133,134との噛合が解除され、ラチェット(シートバック)130は、傾動可能となる(アンロック状態)。
【0043】
又、回動シャフト120の動きは、コネクティングパイプを介して、他方のシート側部に設けられたリクライニング機構の回動シャフトへ伝達される。
シートバックを所望の角度まで傾動させ、レリーズレバー160への操作力を解除すると、スパイラルスプリング191,195の付勢力により、カム170がポール140,150の背面を押し、ポール140,150の外歯141,151がラチェット130の内歯133,134に再び噛合し、ラチェット(シートバック)130の回転が禁止された状態に復帰する。
【0044】
本実施の形態例では、図1に示すように、第1のガイド手段であるガイド突起107,108と、ポール150との隙間をw、第2のガイド手段である溝100bとポール150の凸部150bとの隙間をWとしたとき、
W>w
となるように、設定したことにより、以下のような効果を得ることができる。
(1)図2に示すように、ラチェット130に矢印C方向の回転荷重が作用すると、ポール150は最初に第1のガイド手段であるガイド突起107に当接し、荷重が第1のガイド突起107に作用する。よって、荷重によってガイド突起107が変形し、ポール150が傾く。
【0045】
ポール150が傾くと、ポール150の凸部150bが第2のガイド手段であるベースアーム100の溝100bに当接し、その結果、第1のガイド手段であるガイド突起107、第2のガイド手段である溝100bでポール150が支持されるので、それ以上のポール150の傾きは禁止される。
【0046】
そして、ポール150が傾いた際に、カム170の押圧部175の一方のサイドに形成された当接部175bにポール150の当接部152cが当接し、荷重はポール150からから2つの箇所(ポール150の被押圧部152a→カム170の押圧部175,ポール150の当接部152c→カム170の当接部175b)を介してカム170に伝達される。
【0047】
よって、従来例のように、カムの一箇所に集中して荷重が作用しないので、従来例よりもカムの強度を低くすることができ、コストを低減できる。
更に、ポール150が傾くと、ポール150の外歯151とラチェット130の内歯134との噛合箇所のうち、ガイド突起107側の噛合は浅くなるが、ガイド突起108側の噛合は深くなる。
【0048】
そして、噛合が深くなる箇所では内歯と外歯とのくさび効果により、通常よりも大きな噛合力が発生し、全体として噛合強度が低下することはない。
又、ポール150の被押圧部152a→カム170の押圧部175へ伝達される力F1の方向と、ポール150の当接部152c→カム170の当接部175bへ伝達される力F2の方向は、いずれも回動シャフト120(カム170の中心)を向いているので、カム170が自転することもない。
【0049】
又、図3に示すように、ラチェット130に矢印CC方向の回転荷重が作用すると、ポール150は最初に第1のガイド手段であるガイド突起108に当接し、荷重が第1のガイド突起108に作用する。よって、荷重によってガイド突起108が変形し、ポール150が傾く。
【0050】
ポール150が傾くと、ポール150の凸部150bが第2のガイド手段であるベースアーム100の溝100bに当接し、その結果、第1のガイド手段であるガイド突起108、第2のガイド手段である溝100bでポール150が支持されるので、それ以上のポール150の傾きは禁止される。
【0051】
そして、ポール150が傾いた際に、カム170の押圧部175の一方のサイドに形成された当接部175aにポール150の当接部 152bが当接し、荷重はポール150からから2つの箇所(ポール150の被押圧部152a→カム170の押圧部175,ポール150の当接部152b→カム170の当接部175a)を介してカム170に伝達される。
【0052】
よって、従来例のように、カムの一箇所に集中して荷重が作用しないので、従来例よりもカムの強度を低くすることができ、コストを低減できる。
更に、ポール150が傾くと、ポール150の外歯151とラチェット130の内歯134との噛合箇所のうち、ガイド突起108側の噛合は浅くなるが、ガイド突起107側の噛合は深くなる。
【0053】
そして、噛合が深くなる箇所では内歯と外歯とのくさび効果により、通常よりも大きな噛合力が発生し、全体として噛合強度が低下することはない。
又、ポール150の被押圧部152a→カム170の押圧部175へ伝達される力F1の方向と、ポール150の当接部152b→カム170の当接部175aへ伝達される力F2′の方向は、いずれも回動シャフト120(カム170の中心)を向いているので、カム170が自転することもない。
【0054】
尚、上記説明は、ポール150で行ったが、ポール140でも同じことが言える。
加えて、本形態例では、ベースアーム100に、回動シャフト120を回転可能に支持する嵌合穴101と、ラチェット130側に突き出た二つの断面円弧状支持部102,103とを設け、カム170には、回動シャフト120に相対回転不可状態に嵌合する小判穴171と断面円弧状支持部102,103が遊嵌する円弧状長穴172,173とを設け、ラチェット130には、断面円弧状支持部102,103の外周面に回転自在に嵌合する嵌合穴131を設けたので、ベースアーム100,回動シャフト120,ラチェット130,カム170の連係機構を簡素化でき、構成の簡素化による製造コストの低減も図れる。
【0055】
尚、本発明は上記形態例に限定されるものではない。例えば、シートクッション側のフレーム201に、ラチェット130をロアアームとして取り付け、シートバック側のバックフレーム202に、ベースアーム100を取り付けるようにしてもよい。又、ポール(140,150)の数は、1個でも3個以上でもよく、カム170の付勢も上記スパイラルスプリング191,195による方法に限らない。
【0056】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1記載の本発明によれば、前記第2のガイド手段のガイド面と前記ポールとの隙間を前記第1のガイド手段のガイド面と前記ポールとの隙間より大きく設定し、前記ポールが傾くと前記ポールと前記カムとが複数の箇所で当接すると共に、前記ポールの外歯の一部が前記ラチェットの内歯と深く噛合するように構成したことにより、ラチェットに大きな荷重が作用すると、ポールは最初に第1のガイド手段に当接し、荷重が第1のガイド手段に作用する。よって、荷重によって第1のガイド手段が変形し、ポールが傾く。
【0057】
ポールが傾くと、ポールが第2のガイド手段に当接し、その結果、第1のガイド手段、第2のガイド手段でポールが支持されるので、それ以上のポールの傾きは禁止される。
【0058】
そして、前記ポールと前記カムとが複数の箇所で当接するように構成したことにより、荷重はポールから複数の箇所を介してカムに伝達される。
また、ポールが傾くと、前記ポールの外歯の一部が前記ラチェットの内歯と深く噛合するように構成したことにより、噛合が深くなる箇所では内歯と外歯とのくさび効果により、通常よりも大きな噛合力が発生し、全体として噛合強度が低下することはない。
【0059】
よって、従来例のように、カムの一箇所に集中して荷重が作用しないので、従来例よりもカムの強度を低くすることができ、コストを低減できる。請求項2記載の発明によれば、前記ポールと前記カムとが複数の箇所で当接する際に、前記ポールから前記カムへ伝達される力の方向が、前記カムの回転中心を向くように前記ポールと前記ラチェットを構成したことにより、ポールに押されてカムが自転することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態例の発明部分の拡大図である。
【図2】実施の形態例の作用効果を説明する図である。
【図3】実施の形態例の作用効果を説明する図である。
【図4】本発明の実施の形態例を示す図5からベースアームを取り除いた正面図である。
【図5】本発明の実施の形態例の外観を示す正面図である。
【図6】図4及び図5の切断線C−Cにおける断面図である。
【図7】図4及び図5の切断線D−Dにおける断面図である。
【図8】図4及び図5の切断線E−Eにおける断面図である。
【図9】本発明の実施の形態例中のベースアームの背面図である。
【図10】本発明の実施の形態例中のラチェットの正面図である。
【図11】本発明の実施の形態例中のカムの背面図である。
【図12】本発明の実施の形態例中の主要部の概略分解斜視図である。
【図13】従来のリクライニング装置の一部破断正面図である。
【図14】図13の切断線B−Bにおける拡大断面図である。
【符号の説明】
100 ベースアーム
100b 溝
130 ラチェット
134 内歯
150 ポール
151 外歯
150b 凸部
170 カム

Claims (2)

  1. ベースアームと、
    該ベースアームに対して傾動可能に設けられ、前記ベースアームとの対向面には傾動中心を中心とする内歯が形成されたラチェットと、
    前記ベースアームと前記ラチェットとの間に設けられ、前端部側には前記ラチェットの内歯に噛合可能な外歯が形成されたポールと、
    前記ベースアームに、前記ポールの両側部を挟むように設けられ、前記ポールを前記傾動の中心軸と直交する方向に案内する第1のガイド手段と、
    前記ポールと前記ベースアームとの間に設けられ、前記ポールを前記傾動の中心軸と直交する方向に案内する第2のガイド手段と、
    前記ベースアームと前記ラチェットとの間に設けられ、前記ポールの後端部側の一箇所を前記ポールの外歯方向に押して前記ポールの外歯を前記ラチェットの内歯に噛合させるカムと、
    を有したリクライニング装置において、
    前記第2のガイド手段のガイド面と前記ポールとの隙間を前記第1のガイド手段のガイド面と前記ポールとの隙間より大きく設定し、
    前記ポールが傾くと、前記第2のガイド手段のガイド面に前記ポールが当接し、前記ポールと前記カムとが複数の箇所で当接すると共に、前記ポールの外歯の一部が前記ラチェットの内歯と深く噛合するように構成したことを特徴とするリクライニング装置。
  2. 前記ポールと前記カムとが複数の箇所で当接する際に、前記ポールから前記カムへ伝達される力の方向が、前記カムの回転中心を向くように前記ポールと前記ラチェットを構成したことを特徴とする請求項1記載のリクライニング装置。
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