JP3974219B2 - ガスバリア性フィルム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はガスバリア性に優れたフィルム、特に液晶表示素子用透明電極の基板フィルムとして好適な、ガスバリア性フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、液晶表示素子の需要が拡大し、これに用いられる透明電極の重要性も増加しつつある。従来、液晶表示素子用透明電極には、酸化スズ−酸化インジウム薄膜を薄いガラス基板上に形成したものが広く使用されてきたが、素子の薄型化、軽量化、量産化の要求に伴い、プラスチックフィルムを基板とした透明電極が使用されてきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、プラスチックフィルムを基板とした液晶表示素子用透明電極には、いくつかの問題点がある。例えば液晶セルの信頼性の点から要求される基板フィルムの酸素、水蒸気に対するバリア性、形成された電極とフィルムの密着性、エッチング加工において要求されるフィルムの耐薬品性などである。
これらの問題点を解決する手段として、積層構造の液晶表示素子用透明電極フィルムが提案されている。例えば、特開昭61−32749号公報や特開昭61−32750号公報には、金属酸化物層を基材フィルム上に設けることにより、水蒸気や酸素の透過を防止した積層導電フィルムが記載されている。しかし、特開昭61−32749号公報における積層導電フィルムの層構成は、珪素酸化物などの金属酸化物層/高分子フィルム/有機物層/導電層であり、金属酸化物薄膜上に有機物層が存在しない。このような層構成では、液晶表示素子用透明電極フィルムとして要求される酸素透過度が1cc/m2 ・atm・24hrs、水蒸気透過度が1g/m2 ・24hrsという高バリア性に到達するのは困難である。
【0004】
また、特開昭61−32750号公報における積層導電フィルムの層構成は、高分子フィルム/珪素酸化物などの金属酸化物層/有機物層/導電層であり、金属酸化物薄膜上にアクリル樹脂の有機物層が存在する。しかし一般的に、アクリル系の熱硬化性又は活性エネルギー線硬化性組成物を塗布して硬化させることによって形成された被膜は、プラスチックフィルムとは密着しても、金属酸化物薄膜との密着性は必ずしも良くなく、液晶表示素子用導電フィルムとして満足できるものではない。
従って、本発明は、上記の問題点を解決して、金属酸化物薄膜との密着性が優れた硬化被膜を有することにより、ガスバリア性が改良され、耐薬品性が付与されたガスバリア性フィルムを提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、表面に、アンカーコート層を介して、真空蒸着、イオンプレーティング、スパッタリング、CVDのいずれかの方法により金属酸化物薄膜が形成されているプラスチックフィルムの該金属酸化物薄膜上に、アクリロイル基及び/又はメタクリロイル基を有するシランカップリング剤を含有する活性エネルギー線硬化性組成物の硬化被膜を形成してなるフィルムにより達成される。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明について詳細に説明すると、本発明に係るガスバリア性フィルムの基材であるプラスチックフィルムとしては、広く各種の合成樹脂からなるものを用いることができる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレートなどのポリエステル系樹脂、ナイロン6、ナイロン12などのポリアミド系樹脂、ポリビニルアルコールやエチレン−ビニルアルコール共重合体等のビニルアルコール系樹脂、さらにはポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール、ポリアリレート、環状ポリオレフィンなどの合成樹脂からなるフィルムが用いられる。また、2種以上の合成樹脂の混合物からなるフィルムや積層フィルムも用いられる。プラスチックフィルムには、公知の添加剤、例えば、帯電防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤などが添加されていても良い。プラスチックフィルムは延伸されていても良いし、未延伸であっても良い。
【0007】
プラスチックフィルムの厚さは、特に制限を受けるものではないが、3〜2000μmの範囲が望ましく、機械強度と可撓性の点で5〜1000μmの範囲であることが好ましい。また、液晶表示素子用透明電極の基板フィルムは透明であることが要求されるので、上述のプラスチックフィルムも透明なものを用いるのが好ましい。プラスチックフィルムには、金属酸化物薄膜を形成するに先立ち、コロナ放電処理、火炎処理、プラズマ処理、グロー放電処理、粗面化処理などの表面処理を施してもよい。また、アンカーコート層を設けることで、一般にガスバリア性をさらに向上させることができる。
【0008】
アンカーコート層の材質としてはポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ビニル変性樹脂、エポキシ樹脂、変性スチレン樹脂、変性シリコン樹脂などの熱硬化性樹脂あるいはアルキルチタネートなどが用いられる。これらは単独で使用してもよいが、2種類以上を併用してもよい。また、シランカップリング剤や紫外線吸収剤等の添加剤を加えてもよい。
【0009】
アンカーコート層の厚みは0.005〜5μmの範囲が好ましい。アンカーコート層が0.005μmより薄いと塗布むらができ、ガスバリア性が向上しない。また5μmより厚いと密着性が悪くなる。アンカーコート層を形成する方法としてはグラビアコート法、リバースコート法等の各種樹脂塗布方法があげられる。
プラスチックフィルム上の金属酸化物薄膜としては、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化スズ、さらにはこれらの2種以上の混合物から成るものなど、プラスチックフィルムにガスバリア性を付与するために用いられている任意の金属酸化物薄膜を用いることができる。本発明に係るガスバリア性フィルムにおいても、金属酸化物薄膜はフィルムに酸素バリア性と水蒸気バリア性を付与する機能を奏している。
【0010】
金属酸化物薄膜の厚さは、フィルムの使用目的により異なるが、通常50〜5000Åである。50Å未満ではガスバリア性が概して不十分である。また5000Åを超えるような厚さとなると、薄いプラスチックフィルム、例えば15μm以下のプラスチックフィルムを基材とする場合にカールが発生するなど、平面性が損なわれ易い。また、珪素酸化物薄膜は若干黄色を呈するので、膜厚が厚くなると無色透明性が要求される用途に適さなくなる。また膜厚の変化により色に濃淡が生ずるという問題もある。一般に金属酸化物薄膜の好適な厚さは100〜2000Åである。
【0011】
プラスチックフィルム上への金属酸化物薄膜の形成は、真空蒸着、イオンプレーティング、スパッタリング、CVDなど公知の任意の方法で行うことができる。真空蒸着で珪素酸化物薄膜を形成する場合には、雰囲気に酸素ガスや水蒸気を導入すると、生成する薄膜の透明性を向上させることができる。この場合には、雰囲気の圧力が通常1×10-5〜1×10-3(Torr)の範囲にあるようにガスの導入を行うのが好ましい。圧力が1×10-3(Torr)以上となると、生成する薄膜のガスバリア性が著しく低下する。また、圧力を1×10-5(Torr)以下にしようとすると生産性の低下が大きい。
【0012】
本発明では、このようにして形成された金属酸化物薄膜の上に、アクリロイル基やメタクリロイル基を有するシランカップリング剤を含有する活性エネルギー線硬化性組成物を塗布し、次いで活性エネルギー線を照射して硬化させ、硬化被膜を形成する。本発明者らの検討によれば、アクリロイル基やメタクリロイル基を有するシランカップリング剤を含む活性エネルギー線硬化性組成物を用いると、金属酸化物薄膜と硬化被膜との密着性がよくなり、かつ、ガスバリア性が向上する。その理由は詳らかでないが、密着性の向上は、シランカップリング剤が金属酸化物薄膜と化学結合し、かつシランカップリング剤のアクリロイル基やメタクリロイル基が共存する他の被膜形成々分と反応して硬化被膜を金属酸化物薄膜に強固に結合させることによるものと考えられる。また、ガスバリア性の向上も、金属酸化物薄膜を構成している金属酸化物粒子間の間隙を、シランカップリング剤ないしはそのアクリロイル基やメタクリロイル基と反応した被膜形成成分が充填することによるものと考えられる。
【0013】
シランカップリング剤は、アクリロイル基及びメタクリロイル基の少くとも一方を有するものであればよいが、反応速度の大きいアクリロイル基を有するものの方が好ましい。例えば、反応性基としてイソシアネート基やメルカプト基のみを有し、アクリロイル基やメタクリロイル基を有しないシランカップリング剤を使用したのでは、密着性は改良されない。これはシランカップリング剤と金属酸化物薄膜との結合は形成されても、このシランカップリング剤が共存する他の被膜形成々分と反応して被膜中に取込まれ難いことによるものと思われる。
【0014】
本発明で用いるアクリロイル基やメタクリロイル基を有するシランカップリング剤としては、例えばγ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピル−トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピル−トリス(β−メトキシエトキシ)シランなどが挙げられる。
【0015】
これらのシランカップリング剤は、活性エネルギー線硬化性組成物中で、通常0.1〜60重量%、好ましくは0.2〜45重量%を占める。シランカップリング剤が少な過ぎると硬化被膜と金属酸化物薄膜との密着性が十分に発現され難い。これは組成物中の金属酸化物薄膜と反応する官能基の量が十分でないためと考えられる。逆にシランカップリング剤が過剰に存在すると、硬化被膜の耐アルカリ性が低下するようになることがある。これは金属酸化物薄膜と反応しないシランカップリング剤が、硬化被膜中に多量に残存し、これがアルカリと反応するためと考えられる。
【0016】
活性エネルギー線硬化性組成物は、シランカップリング剤を含む以外は、活性エネルギー線の照射により重合して硬化被膜を形成する常用のモノマーやオリゴマー、ポリマー等から成っている。例えばエポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート等のモノマーやオリゴマーが用いられる。これらのいくつかを例示すると、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、イソアミルアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシジエチレングリコールアクリレート、N−ビニルピロリドンなど、1個以上の炭素−炭素二重結合を有する単官能および多官能のアクリルモノマー、メタクリルモノマー、ビニルモノマー類が挙げられる。 また、活性エネルギー線硬化性組成物には、公知の添加剤、例えば、紫外線吸収剤、熱重合禁止剤などが配合されていても良い。
【0017】
活性エネルギー線硬化性組成物で硬化被膜を形成するには、活性エネルギー線硬化性組成物をグラビアコート法、リバースコート法、ダイコート法などの各種塗布方法で塗布し、活性エネルギー線を照射して硬化させればよい。このとき、塗布してから硬化させる前に予備加熱を行っても良い。活性エネルギー線硬化性組成物が溶剤で希釈されている場合は、この予備加熱の工程において溶剤を除去しなければならない。
硬化被膜の厚みは、通常0.5〜200μmの範囲とするのが好ましい。硬化被膜の厚みが0.5μmより薄いと塗布ムラが発生し、ガスバリア性や耐薬品性が十分に向上しない。また、この硬化被膜の厚みが200μmより厚いと密着性が悪くなる。
【0018】
照射する活性エネルギー線は、通常、紫外線と電子線である。これらの活性エネルギー線を照射すると、組成物中にラジカルが発生して重合反応により硬化が進行する。活性エネルギー線として紫外線を使用するときは、通常、ラジカル発生源として3〜5重量%の光重合開始剤を配合しておく。電子線を使用するときは、組成物分子中にラジカルが発生するので、光重合開始剤を配合する必要はない。
以上のような本発明のガスバリア性フィルムは、通常、透明性においても優れたものが得られ、透明性フィルムを必要とする用途においては、全光線透過率が好ましくは80%以上、特に好ましくは85%以上である。
【0019】
【実施例】
以下に実施例及び比較例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下の例における金属酸化物薄膜の膜厚、酸素透過度、透湿度、全光線透過率、密着性、耐薬品性及び硬化被膜の膜厚は下記により測定した。
金属酸化物薄膜の膜厚;
電子顕微鏡(日立製作所製;H−600型)により測定した。
酸素透過度;
ASTM D−3985に準じて、酸素透過測定装置(モダンコントロール社製、商品名;OX−TRAN100)を用いて、25℃−wetの条件にて測定した。
【0020】
透湿度;
ASTM F−1249に準じて、透湿度測定装置(モダンコントロール社製、商品名;Permatran−W1)を用いて、40℃−90%RHの条件にて測定した。
全光線透過率;
JIS K−7105に準じて、分光光度計を用いて測定した。
【0021】
密着性;
JIS K−5400に準じて、活性エネルギー線硬化性組成物からなる硬化被膜上で、碁盤の目セロテープ剥離試験を行った。1mm×1mmのマス目100個のうち、剥離せずに残ったマス目の個数により下記の判定を行った。
【0022】
耐薬品性;
活性エネルギー線硬化性組成物からなる硬化被膜上に、5%−NaOH水溶液を滴下して10分間放置し、ふき取った後の表面状態を、目視または400倍の微分干渉顕微鏡で観察して下記の判定を行った。
微分干渉顕微鏡で観察しても浸食されていない; ○
目視では判り難いが、微分干渉顕微鏡で観察すると浸食されている;△
目視でも判る程度に浸食されている; ×
硬化被膜の膜厚;
JIS K−5400に準じて、電磁式膜厚計を用いて測定した。
【0023】
また、金属酸化物蒸着フィルムとしては、下記により製造したものを用いた。
珪素酸化物蒸着ポリエーテルサルホンフィルム(PES−SiO);
ポリエーテルサルホンフィルム(PES;三井東圧社製、商品名;TALPA1000、厚さ100μm)に、イソシアネート化合物(日本ポリウレタン工業社製、商品名;コロネートL)と、飽和ポリエステル(東洋紡社製、商品名;バイロン300)とを1:1で配合した塗料をコーターで塗布して乾燥し、厚さ約0.1μmのアンカーコート層を形成した。
巻取り式真空蒸着装置を用いて、上記のポリエーテルサルホンフィルムのアンカーコート面に、8×10-5Torrの真空下、酸化珪素(SiO、住友シチックス社製)を高周波誘導加熱方式で蒸着させて厚さ350Åの珪素酸化物薄膜を有するフィルムを製造した。
【0024】
アルミニウム酸化物蒸着ポリエーテルサルホンフィルム(PES−Al2 O3 );
酸化珪素の代りにアルミニウム(三菱化学社製)を用い、且つ圧力が4×10-4Torrとなるように酸素ガスを導入しながら蒸着を行なった以外は上記と同様にして、厚さ350Åの酸化アルミニウム(Al2 O3 )薄膜を有するフィルムを製造した。
珪素酸化物蒸着ポリアリレートフィルム(PAR−SiO);
ポリエーテルサルホンフィルムの代りにポリアリレートフィルム(PAR、鐘淵化学社製、商品名;エルメックAIF、厚さ75μm)を用いた以外は上記と同様にして、厚さ350Åの珪素酸化物薄膜を有するフィルムを製造した。
【0025】
実施例1〜19及び比較例1〜2
金属酸化物薄膜を有するフィルムの金属酸化物薄膜上に、シランカップリング剤及び表−1に示す他の被膜形成々分、並びに全体に対して3重量%となる量の光重合開始剤(日本チバ・ガイギー社製、商品名;IRGACURE−184)からなる紫外線硬化性組成物を塗布し、120w/cmのメタルハライドランプで約1500mJ/cm2 の紫外線を照射して硬化させ、厚さ10μmの硬化被膜を形成した。このフィルムの物性を表−2に示す。
【0026】
比較例3
実施例で用いた珪素酸化物蒸着ポリエーテルサルホンフィルムの物性を表−2に示す。
比較例4
アンカーコート層を設ける前のポリエーテルサルホンフィルムを用いた以外は、実施例1と同様にして紫外線硬化性組成物の硬化被膜を形成した。このフィルムの物性を表−2に示す。
比較例5
実施例で用いた珪素酸化物蒸着ポリアリレートフィルムの物性を表−2に示す。
【0027】
比較例6
アンカーコート層を設ける前のポリアリレートフィルムを用いた以外は、実施例1と同様にして紫外線硬化性組成物の硬化被膜を形成した。このフィルムの物性を表−2に示す。
比較例7
実施例1において、ポリエーテルサルホンフィルムに珪素酸化物を蒸着したフィルムの、珪素酸化物薄膜面とは反対側の面(ポリエーテルサルホン面)に紫外線硬化性組成物を塗布した以外は、実施例1と全く同様に行なった。結果を表−2に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
表−1の符号の説明
A:γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製、商品名;KBM503)
B:γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業社製、商品名;KBE503)
C:γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン(信越化学工業社製、商品名;KBM502)
D:γ−メタクリロキシプロピルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン(日本ユニカー社製、商品名;A−175)
E:γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製、商品名;KBM803)
F:エポキシアクリレート(新中村化学社製、商品名;NKオリゴEA−1020)
G:トリメチロールプロパントリアクリレート(新中村化学社製、商品名;NKエステルA−TMPT)
H:ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学社製、商品名;ライトアクリレート PE−3A)
I:ウレタンアクリレート(新中村化学社製、商品名;NKオリゴ U−340AX)
J:イソアミルアクリレート(共栄社化学社製、商品名;ライトアクリレート
1A−A)
K:ペンタエリスリトールテトラアクリレート(共栄社化学社製、商品名;ライトアクリレート PE−4A)
【0031】
【発明の効果】
本発明に係る、金属酸化物薄膜を有するプラスチックフィルムの該金属酸化物薄膜上に(メタ)アクリロイル基を有するシランカップリング剤を含有する活性エネルギー線硬化性組成物を塗布し、活性エネルギー線を照射して硬化させたものは、硬化被膜の密着性がよく、著しく優れたガスバリア性を示し、且つ耐薬品性に優れている。
Claims (6)
- 表面に、アンカーコート層を介して、真空蒸着、イオンプレーティング、スパッタリング、CVDのいずれかの方法により金属酸化物薄膜が形成されているプラスチックフィルムの該金属酸化物薄膜上に、アクリロイル基及び/又はメタクリロイル基を有するシランカップリング剤を含有し、エポキシアクリレート、エポキシメタアクリレート、ウレタンアクリレート、ウレタンメタアクリレート、ポリエステルアクリレートあるいはポリエステルメタアクリレートのモノマー又はオリゴマーからなる活性エネルギー線硬化性組成物の硬化被膜が形成されていることを特徴とするガスバリア性フィルム。
- 活性エネルギー線硬化性組成物が、シランカップリング剤を0.2〜45重量%含有するものであることを特徴とする請求項1記載のガスバリア性フィルム。
- プラスチックフィルムと金属酸化物薄膜との間に、厚さ0.005〜5μmのアンカーコート層が介在していることを特徴とする請求項1又は2記載のガスバリア性フィルム。
- 金属酸化物薄膜の厚さが50〜5000Åであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のガスバリア性フィルム。
- 硬化被膜の厚さが0.5〜200μmであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のガスバリア性フィルム。
- 全光線透過率が80%以上であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のガスバリア性フィルム。
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