JP3973602B2 - 画像処理装置、画像処理方法及びソフトウェアプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法及びソフトウェアプログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は画像処理装置、画像処理方法及びソフトウェアプログラムに係り、特にディジタル処理された原画像の画像データに対して効率的な画像変倍処理、即ち画像サイズ変更処理等の画像処理を実施し得る画像処理装置、画像処理方法及びソフトウェアプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機、プリンタ等の画像処理装置では、原画像を変倍処理した後に出力することがよく行われる。例えばデジタルカメラで撮影した写真画像をプリンタを使用して印刷する場合、印刷用紙の大きさに適する画像にサイズ変更を行うことが一般的に行われている。
【0003】
ここで例えば画素数を増加させる拡大処理を行う場合を考える。例えば図1(a)の如くの斜め45度のエッジ部分を含む輪郭を有する原画像を考える。この場合、この原画像を縦横各々2倍に拡大する際に所謂単純拡大を行うものとする。即ち画像を構成する各画素を、画素値を変更せずにそのまま4画素に倍増する処理を行うものとする。この場合、例えば同図(a)の黒画素aは同図(b)の黒画素a1,a2,a3,a4となる。その結果同図(a)の丸で囲んだ部分は同図(b)に示される如くとなる。この場合、画素の配置によってエッジ部が階段状に見える現象、所謂ジャギーの状態について見るに、同図(a)の場合はあまり目立たなかったのに対して拡大後の同図(b)では目立ってしまうことになる。
【0004】
このような状況に対処するため、所謂ジャギー処理、即ち上記ジャギーを目立たなくする処理を行うことが行われる。図2はこのような場合の処理フローチャートを示す。
【0005】
即ちこの場合拡大前の画像を入力した後(ステップS1)に所定の画像処理を行う(ステップS2)。その際、上述の単純拡大の場合のように各画素を単純に4画素に倍増する方法を採用せずに、例えば同図(c)に示す如く該当画素の周辺画素の値を参照し、その結果から拡大後の各画素の値を決定するものとする。例えば上記黒画素aに対応して4個の画素a1,a2,a3,a4を生成する場合、単純にa1,a2,a3,a4全てを黒画素とするのではなく、このうち画素a1のみは白画素とする。その結果、同図(b)に比して、同図(c)の場合エッジ部のジャギーは明らかに目立たなくなる。その結果、拡大後の斜め45度エッジ部は、比較的滑らかに見えるようになる。
【0006】
尚、このようなジャギー処理の詳細については、例えば本出願人の出願による特許文献2等によって開示されている。
【0007】
このようにジャギー処理を行うことによって拡大後の画像の画質を向上させることが可能である。即ち、図1の(a)に示す如くの斜め45度エッジ部は、上記の如くデジタルカメラで撮影した場合を考えるに、本来は斜め45度の滑らかな被写体の直線である。これが、周知のデジタルカメラの解像度特性によって階段状のジャギー部となる。そしてこれを拡大した場合を考えると、同図(b)の状態より同図(c)の状態の方が元の被写体の形状に近くなる。
【0008】
ところがこのようなジャギー処理を行う際、上述の如く、拡大後の画素値を決定する際に該当画素の周辺画素を参照して演算するという処理を行う。このため、一定の処理時間を要し、このような処理を各画素毎に行うと相当な時間を要することとなる。
【0009】
ユーザとしてはジャギー処理を実施することによって、より被写体の形状に近い画像が得られることは望ましい。しかしながら、多く場合、ユーザにとって、該当する画像処理に要される処理時間を短縮したい要望がある。即ち、あまり長時間を要する場合、寧ろジャギー処理を実施しない方が望ましい場合がある。特に原画像のデータ容量(データサイズ)が膨大な場合、所望の拡大率の高い処理を実行する場合等、要処理時間は相当なものとなることが考えられ、このような条件はユーザにとって必ずしも望ましい条件ではない。
【0010】
このような問題点を解決する手法として、例えば特許文献1に開示されている如くの方法が考えられる。この方法は、例えば図3に示す如く、原画像のデータ量を所定の基準値と比較し(ステップS11)、当該比較結果に応じて原画像の拡大方法(ステップS13の方法又はステップS15の方法)を選択する。しかしながらこの手法の場合、上記比較後に選択された画像処理方法の違いにより、要処理時間、処理結果の画像品質等に著しく差が生ずることが考えられる。特に原画像のデータ量が上記基準値の境界付近であった場合、微少の原画像の違いによって選択される方法が異なり、その結果如何で処理に要する時間及び処理後の画質が極端に異なることが考えられる。
【0011】
このような傾向は、特に、近年、画像データ入力装置が高解像度化,高画質化するに伴って顕著となる。即ち、画像データサイズの大きな原画像を高解像度で入力することが可能となるため、拡大・縮小等の変倍処理において取り扱うデータ量が増大する。このため、当該データを処理するのに要する時間が増加する。その結果画像データ処理に要する時間が膨大となり、必ずしもユーザにとって望ましい状況とは言えない事態が発生し得る。
【0012】
このような画像サイズ増加処理、即ち拡大処理の場合に限らず、デジタルデータで表された原画像のデータサイズの減少、即ち縮小処理を行なう場合にも同様の課題が生ずる。この場合、処理速度の悪化を防ぐためには、単純な画素の間引きによる処理が有効である。しかしながら、原画像を縮小する場合、画素の色や連結情報を判別せずに行なう単純な間引きの処理では、細線などの図形が消失してしまう場合がある。
【0013】
以下にそのような場合の例について図と共に説明する。例えば図4(a)に示す8×8画素構成の原画像を1/2サイズ、即ち面積比1/4に縮小する場合を考える。この場合、上記原画像の各2×2画素部分(例えば図中、破線にて囲った部分)について、その4画素のうちの何れか1画素を選択し、他の3画素については無視する。尚ここでは説明を簡単にするため、図4(a)の原画像にて示す網掛け画素が黒画素であってそれ以外の画素が白画素であるものと仮定する。即ち、図示の如く、原画像は横縞模様であったとする。この場合、例えば、必ず上記2×2画素部分の左上の画素を選択するとした場合を仮定する。その結果、当該縮小処理後の画像は、図4(b)に示す如くとなり、縮小処理前の画像とはその輪郭が全く異なったものとなる。即ち、原画像の横縞模様は処理後画像では単なる塗りつぶし模様となってしまうこととなる。
【0014】
図5は上記のアルゴリズムを、図4(a)の原画像と殆ど代わらない原画像である図5(a)に対して施した状態を示す。この場合図示の如く、縮小処理後の画像は逆に真っ白な状態となってしまう。このように上記単純間引きによる縮小アルゴリズムを採用した場合、原画像の画像パターンの僅かな位置ズレによって処理後画像の印象が全く異なったものとなってしまう。
【0015】
画像を縮小する場合、拡大の場合と異なり、画素の情報量破格実に減ることとなる。このため、基本的に原画像の情報を100%残すことは不可能である。よって、処理後画像の画質向上のためには、縮小処理において原画像の輪郭を維持するような工夫を施す必要がある。
【0016】
次に図6と共に、上記の単純間引きによる縮小アルゴリズムを他の原画像の例に対して実行した場合について説明する。図6(a)に示す原画像に対して上記アルゴリズムにて単純な縮小処理を行なった場合、図6(b)のように、画像の輪郭が崩れてしまう。他方、図6(c)のように近傍画素の情報を利用して決定された中間画素濃度を適用することにより、ある程度原画像の輪郭を維持することができる。
【0017】
このように近傍画素の情報を利用して縮小処理後の画素値を決定する手法を採用すると、縮小処理によってもある程度原画像の印象を保持することが可能である。しかしながらこのような、ある種の高度な画像処理を行って元の画像データの消失を極力防止するようにすると、縮小処理においても要処理量が増大し、その結果上記拡大処理の場合同様に処理速度の悪化を生じてしまうことになる。
【0018】
上記特許文献1に開示された技術は、原画像のデータ量を基準値と比較して、原画像のデータ量に応じて拡大・縮小方法を選択するものであり、画像縮小時の上記問題点の解決策としても考えられる。しかしながらこの技術では上述の如く、比較後に選択された画像の処理方法の違いによって処理結果の画像品質に著しく違いが表れてしまう。又、更に原画像のデータ量が基準値との境界付近であった場合、原画像のデータ量における微少の違いによってその処理時間が極端に変わってしまうという問題があった。
【0019】
【特許文献1】
特開平5−233789号公報
【0020】
【特許文献2】
特開2001―188900号公報
【0021】
【非特許文献1】
知的システムデザイン研究室の第45回月例発表会(2001年12月)論文、「画像拡大手法に関する考察」(川崎高志)、第9乃至11頁
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような問題点を解決するためになされたものであり、最小限のデータ処理量にて極力画質を維持し或は原画像の情報を極力残し得る画像処理を実行する画像処理装置、画像処理方法及び当該方法をコンピュータに実施させるためのソフトウェアプログラムを提供することを目的とする。
【0023】
又、更に、画像処理の諸条件の相違によっても処理の選択基準値の前後で要処理時間や結果的に得られる画質が極端に異なることのないような画像処理装置、画像処理方法及び当該方法をコンピュータに実施させるためのソフトウェアプログラムを提供することをも目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明では画像の変倍、即ち画像サイズ変更等を行う際、拡大処理時のジャギー処理、縮小処理時の中間濃度処理等、画質の維持或いは原画像の画像情報を極力維持するための処理を含む比較的高度な画像処理と、これとは対照的に単純な画素倍増による拡大処理、単純間引きによる縮小処理等の比較的簡易な画像処理とを、所定の処理配分にて組み合わせる。この手法により、限られた時間内で、最良の画質を維持し或は原画像の情報を極力残し得る画像処理を実現することが可能となる。
【0025】
即ち、本発明では、原画像に対して変倍等の所定の画像処理を実行する場合、当該画像処理を実現するための比較的高度な第1の処理方法と比較的簡便な第2の処理方法とを組み合わせて適用するものであり、且つ、これら二つの方法を一つの原画像に対して所定の配分比率で組み合わせ適用する。更に、この二つの方法を適用する配分比率を種々の条件によって制御可能とすることが望ましい。又、上記一つの原画像に対して適用する異なる処理方法の数は上記の二種に限らず、3種以上の処理方法の組み合わせも可能である。
【0026】
このような本発明の適用によって、様々な条件によって自由に複数種類の処理方法の適用配分比率を制御可能である。そのため、ユーザは画像処理を実行する際に満たすべき条件によって、その都度上記適用配分比率を自由に変更可能であり、個々の条件に合致した最適な条件にて画像処理を実行可能である。
【0027】
又、このような構成の本発明によれば、処理対象画像が異なる特性又は属性を有していても、その特性/属性に応じて上記複数の処理方法の適用配分比率を適宜調整することにより、その特定/属性によらず、一定の処理時間或は一定な処理量で最良の品質の画像処理を実行することが可能となる。
【0028】
或は、本発明に係る画像処理は、原画像の縦横に並んだ多数画素の各々を規定する画像情報に基づいて、原画像を表す画像サイズを変更する画像処理であって、原画像の各種画像情報を示す画像情報値とこれら各種画像情報毎に設定された所定の基準値とを比較する比較手段と、比較手段の比較結果に基づいて、画像データのデータサイズ変更処理を行なう第1の処理方法と、第1の処理方法とは異なるデータサイズ変更処理を行う第2の処理方法との夫々の処理の配分を選択する選択手段とを備えたことを特徴とする構成としてもよい。
【0029】
またこの場合、上記第1の処理方法を、画像サイズ変更処理によっても画像劣化を抑える高度な画像処理を行う画像サイズ変更方法とし、上記第2の処理方法を、単純な画素倍増によるデータ拡大或は単純間引きによるデータ縮小を行う縮小方法とすることが望ましい。
【0030】
上記選択手段では、上記第1の処理方法にて所定のデータ変更処理の全行程を行った場合に要する処理時間が、当該データ変更処理のデータ変更率に対して予め許容された所定時間を超える場合には第1の処理方法と第2の処理方法とを組み合わせ手適用する手順を選択し、且つそれら二つの処理方法による処理配分を適宜決定することにより、上記所定時間内に上記所定のサイズ変更率のサイズ変更処理を完了し得る構成とすることが望ましい。
【0031】
又、上記比較手段によって比較判定する情報を、原画像をサイズ変更する際のサイズ変更率とし、原画像の画像データサイズとし、原画像の1ピクセル辺りの可能表現色数とし、或は原画像の解像度とすることが望ましい。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面と共に詳細に説明する。
【0033】
図7は本発明の実施の形態の概念を示す処理フローチャートである。
【0034】
ここでは、2種類の画像サイズ変更方法が用意されている場合について説明を行なう。
【0035】
ステップS21では、装置内部で保持されている所定の基準値Nを参照する。この基準値Nは、原画像の情報等の種類(例えばその情報量、適用される変倍率、色数等)毎に決定されている基準値であり、情報の種類数だけNは存在し得る。また、更に細かく変倍処理方法を制御する場合には、各情報種類毎にNを複数個用意し、それらを適宜組み合わせて適用することも可能である。ここでは、情報種類毎に1つの基準値Nを設けた場合とし、そのうちのある情報種類の基準値Nxを使用するものとする。
【0036】
例えば基準値Nxの対象となる原画像の情報値をDxとした場合、ステップS21ではこのDxと基準値Nxとを比較し、DxがNx以下の場合は、指定の変倍率Z迄の全ての画像処理を第1の処理法で行なう(ステップS24)。他方、もしDxがNxを超えた場合、仮に指定の変倍率Zまで全て第1の処理法で行なった場合著しく処理時間が増大すると判断する。そして、指定の変倍率よりも小さい中間の所定の変倍率Zmまで第1の処理法で処理を行なうものとする(ステップS22)。ここで上記中間の所定の変倍率Zmは、指定時間内で全ての処理が納まるように決定されることが望ましい。その後、ステップS23では、第2の処理法により、指定の変倍率Zまでの残りの変倍処理を行なう。
【0037】
図8は、上記の如くの動作を行う本発明の各実施例による画像処理装置の構成例を示すブロック図である。
【0038】
図中、画像処理装置1は、大略、外部との信号のやりとりを行うためのインタフェース部10と、このインタフェース部10を介して外部とやりとりされる信号のデータを一時的に格納するメモリ部20と、本画像処理装置における実際の画像処理を実施するCPU部30と、CPU部30にて処理された画像データを保存するハードディスク部40とよりなる。
【0039】
上記インタフェース部10は、外部から供給された画像データを受信する入力部11と本画像処理装置における処理がなされた画像データを外部に出力する出力部とよりなる。
【0040】
又、前記メモリ部20は、インタフェース部10の入力部11を介して入力された画像データを格納する入力データ格納部21と、CPU部で処理された画像データをインタフェース部10を介して外部出力する前に一時的に格納する出力データ部22とよりなる。
【0041】
上記CPU部30は、実際には周知のコンピュータにおける如くにCPUとメモリとよりなり、周知の如く、メモリに記憶されたソフトウェアプログラムに含まれる命令をCPUが実行することにより様々な処理を行う。ここでは、これら処理毎に、当該CPU部が、例えば画像処理比較部31,画像処理選択部32,画像処理部33としての夫々の機能を実行する。実際にはこれら各部の処理動作は上記の如くCPUが対応するソフトウェアプログラムを実行することによって実現される。
【0042】
この構成の画像処理装置の動作について以下に簡単に説明する。まず、原画像はI/F50を介してインターフェース処理部10の入力部11に送られる。送られてきた原画像は入力原画像としてメモリ20等に保持され画像処理の対象となる。次に、CPU30において行う画像処理比較部31は、入力原画像からデータサイズ、縮小率、色数などの必要な画像情報を引き出し、ハードディスク40に記憶されている比較テーブル41から各々の情報に対する閾値を読み出し、上記画像情報と比較して比較結果を画像処理選択部32に渡す。画像処理選択部32は、渡された比較結果から、該当する画像処理内容を、ハードディスクなどに記憶されている選択テーブル42より読み出して処理を決定し、決定結果としての処理内容を画像処理部33に渡す。画像処理部33は渡された画像処理内容に従って原画像の画像データの処理を行う。処理された結果は出力原画像としてメモリ20に保持された後、インターフェース処理部10の出力部12からI/F50’に出力される。
【0043】
即ち、画像処理比較部31は図7のステップS21の比較動作を行い、画像処理選択部32は、上記比較部31による比較の結果等に基づき、第1の処理法及び第2の処理法の適用配分比率を示す中間変倍率の選択を行なうための動作を行い、画像処理部33は各ステップS22,S23,S24の画像処理を実行する。
【0044】
又その際、CPU部30の画像処理比較部31は、予めハードディスク部40に保存されている比較テーブル41に格納された上記基準値Nxと、メモリ部20の入力データ部から供給される画像情報が有する対応する情報値Dx、例えば該当する画像データの情報量とを比較し、ステップS21の比較動作を実行する。
【0045】
又、CPU部30の画像処理選択部32ではハードディスク部40の選択テーブル42に格納された選択情報、例えば該当する画像データの情報量Dxが基準値Nxに対してどの程度超過しているかにより、例えば後述する方法にて、第1の処理方法にて拡大処理を実施する中間変倍率Zmを選択する(ステップS33)。
【0046】
そしてCPU部30の画像処理部33では、このような画像処理比較部31による比較結果、更にはその比較結果が「基準値超過」の場合には画像処理選択部32による選択結果に従って所定の画像処理を該当する画像データに対して施し、そのようにして処理し終わった画像データをメモリ部20の出力データ部22に送り、そこに格納する。
【0047】
ここで、上記の如くの構成を有する本発明の実施例による画像処理装置を、実際のコンピュータシステム等に適用する場合のシステム構成例について説明する。この場合、考えられるシステム構成は例えば3種類あり、それらについて、夫々図9,図10、図11と共に説明する。
【0048】
図9は本発明の実施例による画像処理装置が、パーソナルコンピュータ等100に他のアプリケーションと共にインストールされるプリンタドライバ等に含まれている場合を示す。この場合、当該画像処理装置は実際にはソフトウェアプログラムであり、図8に示す構成の内、CPU部30においてCPUの動作を制御して画像処理比較部31,画像処理選択部32,画像処理部33の夫々の機能を実現するソフトウェアプログラムに該当する。そしてこの場合、図8の画像処理装置の他の構成部分は、それぞれパーソナルコンピュータ等100が本来有する各機能、即ち、インタフェース機能、メモリ機能、CPU、ハードディスク等によって実現される。
【0049】
そしてこの場合、当該画像処理装置で処理された画像データがプリンタ等の出力装置210に送信され、ここで印刷等、出力処理される。
【0050】
図10は本発明の実施例による画像処理装置が、プリンタ等の出力装置に他の出力制御回路と共に実装される画像処理回路である場合を示す。この場合、当該画像処理装置は実際にはファームウェアを有するLSI等で実現され、図8に示す構成の内、CPU部30においてCPUの動作を制御して画像処理比較部31,画像処理選択部32,画像処理部33の各機能を実現するプログラムが当該LSI等においてファームウェア等として実装され、当該LSI等のCPUの動作を制御することによってこれら各部の機能を実現する。そしてこの場合、図8の画像処理装置の他の構成部分は、夫々、当該LSI等に搭載される所定の機能回路によって実現される。又、図8のハードディスク部40の構成は、ハードディスク装置に限らず、他の記憶装置、例えば半導体メモリ装置等によっても実現され得る。
【0051】
そしてこの場合、コンピュータ110から供給された画像データが出力装置210内の当該画像処理装置で処理され、処理後の画像データが出力制御回路等による制御の下に印刷等、出力処理される。
【0052】
図11は当該画像処理装置が外部装置として独立して設けられる例を示す。この場合、当該画像処理装置は、上に図8の説明の際に述べた如くの動作を実施して各処理を実現する。この場合の画像処理装置は、代表的には、コンピュータ120とは別個の画像処理専用のコンピュータによって実現され得る。或は、この例の場合、画像処理装置1はコンピュータ120及びプリンタ220のいずれにも属さず、それら双方間を接続するI/F(インターフェース)50上に独立して設けられた例である。
【0053】
図9,図10,図11のそれぞれに示すいずれのシステム構成であっても、パーソナルコンピュータ等のコンピュータ上で稼働するアプリケーションプログラムにより処理された原画像の画像データをプリンタ等の出力装置に出力する画像処理装置1の基本的な内部構成は変わらない。
【0054】
以下に、上述の基本構成を有する本発明の各実施利例について詳細に説明する。尚、以下の各実施例では、第1の処理方法と第2の処理方法の計2種類の拡大方法或は縮小方法が設けられた例について説明を行うが、拡大、縮小の各々について3種類以上の多種類の方法が設けられて、それらが組み合わせて適用される構成に対しても適用可能である。
【0055】
又、ここでは画像処理装置1内部の比較テーブル41で保持されている基準値Nを参照するが、この基準値Nは原画像の画像情報毎に決定されている所定の基準値であり、画像情報の種類数分基準値Nを設けても良い。又、更に細かく拡大或は縮小処理方法を制御する場合、各情報の種類毎に基準値Nを複数種類用意することも可能である。本実施例では、情報の種類毎に1つの基準値Nを適用する場合において、その都度原画像における画像情報中のある基準値Nx(例えばデータサイズ等)を適用するものとする。
【0056】
図12は、本発明の第1実施例による画像処理装置1の処理フローチャートを示す。図12中、ステップS30では、これから原画像に対して施す画像処理が「拡大処理」なのか「縮小処理」なのかにつき、使用者或はオペレータが当該画像処理装置に対して入力を行なう。その結果拡大処理の場合、当該画像処理装置1はステップS31以下の手順を実行する。
【0057】
即ちステップS31では、対象画像データの、所定の種類の情報値、例えば対象画像データの情報量(データサイズ等)Dxを、上記比較テーブル41内の対応する基準値Nx(=NEx)と比較する。そしてその結果基準値Nxより、処理すべき画像データの情報量が小さい場合(ステップS31のNo)、適用拡大率を指定拡大率であるZZに設定し(ステップS37)、当該拡大率までの拡大処理を、上記ジャギー処理を含む第1の処理法(特許文献2参照)によって実施する(ステップS38)。
【0058】
他方、ステップS31の比較の結果、処理すべき画像の情報量が基準値を超えている場合(Yes)、ステップS32にて、指定の拡大率ZZに対し、そこに至る途中の所定の中間拡大率Zmを、当面適用すべき拡大処理の拡大率として設定し(ステップS33)、当該中間拡大率Zm分の拡大処理を、後述する単純拡大処理としての第2の処理法によって実施する(ステップS34、S35)。
【0059】
例えば指定拡大率ZZが8.4倍であった場合、所定の中間拡大率Zmとして例えば8倍を設定する。その場合、ステップS34では入力画像データに対して8倍分の拡大処理を実施する。そしてこの場合の第1の処理法は、例えば上述のジャギー処理よりなる。即ちこの場合、図1(b)に示す単純拡大結果に比して、より高度の処理を施すことによって図1(c)に示す如く、滑らかな輪郭線を有する画像を生成可能である。
【0060】
そして次のステップS36にて、ステップS34、S35にて8倍分の拡大処理がなされた画像データに対し、更に8.4/8=1.05倍の拡大処理を実施し、最終的に指定拡大率の8.4倍の画像データを得る処理を行う。この場合、上記図1(b)に示す如くの結果が得られるような、単純拡大処理を実施する。
【0061】
このように、本発明の第1実施例では、基準値Nxを境にして、基準値以下の情報量の画像に対しては一律ジャギー処理による高度な第1の拡大処理を施し、他方これを超える情報量の画像に対しては、所定の中間拡大率迄の拡大処理を同じ高度な第1の処理方法(ジャギー処理を含む拡大処理)にて実施し、残りの拡大率分に関しては、これより単純で簡易な第2の処理方法(単純拡大)にて実施する。
【0062】
ここで、一般に、第1の処理方法による拡大処理(ジャギー処理)に要する処理時間は、基本的に第2の処理方法(単純拡大)による拡大処理に要する処理時間に比してその演算量が多いため、相当に長いものと考えられる。その場合、処理すべき画像の情報量が基準値Nxを境にして異なる二種類の入力画像データを考える。その情報量の差が僅かの場合、双方の場合においてまず略8倍のジャギー処理を実施し、その後一方においては更にそれに加えて単純拡大を施す処理となる。この場合、上記の如く第1の処理による処理時間に比して第2の処理による処理時間が相当に短い場合、上記二種類の入力画像データに対する処理時間を比較するに、両者の間の処理時間の差は非常に短いものとなるはずである。
【0063】
即ち、本発明の方法によれば、処理画像の条件が上記基準値Nxによる境界領域にあった場合であっても、その前後において処理時間が極端に異なることはなく、又、同様に処理の内容も殆ど同等なため、処理結果に大きな差が出ることもない。よって上述の従来技術において予測される問題点を解決可能である。
【0064】
他方、指定画像処理が「縮小処理」であった場合、ステップS131以下が実行される。いま、縮小処理する原画像の縮小率として、予め目標となる指定の縮小率ZZが入力されているものと仮定する。ここで基準値Nxの比較対象となる原画像の画像情報値をDxとした場合、画像処理比較部31は原画像の画像情報値Dxと基準値Nx(=NRx:上記拡大の際のNExと異なっていても良い)とを比較し(S131)、DxがNx以下の場合(S131のNo)、指定の縮小率ZZまでの全ての処理を、比較的高度な第1の処理方法により行う(S137)。
【0065】
また、DxがNxを超える場合(S131のYes)、指定の縮小率ZZまで全ての処理を第1の処理方法で行うと要処理時間が必要以上に長時間となると判断する。そしてこの場合、一旦上記指定の縮小率ZZよりも小さい中間の縮小率Zmまでに縮小処理について上記第1の処理方法にて実施する。この場合、例えば予め設定された指定時間内で指定縮小率迄の全ての縮小処理が完了するよう、上記中間の縮小率Zmを決定する(S133)。そしてここで求めた中間縮小率Zmまでについて上記第1の処理法での縮小処理を行う(S134)。そしてその後、更に最終的な指定縮小率ZZを達成するため、縮小率ZZ/Zm分の縮小処理を簡便な第2の処理方法により行う(S135)。以上、本実施例のステップS131以下の縮小処理により、画像劣化を抑え、かつ所定処理時間内で縮小処理を行うことができ、最良の画質を得ることができる。
【0066】
例えば、上記縮小時の第1の処理方法として画像の劣化を抑えた高度な処理である、所謂3次スプラインによる縮小処理等を適用すればよい。又上記簡便な第2の処理方法としては、単純な間引きによる縮小処理等を行うものとすればよい。
【0067】
尚、図12中、拡大時にステップS34或はS38にて実行する第1の処理法と縮小時にステップS134或はS138にて実行する第1の処理法とは、一般的にその処理内容が異なるため、互いに異なったものとなる。即ち例えば上記の如く、拡大時の第1の処理法は特許文献2にて開示の技術等によるジャギー処理よりなる処理法とされ、他方縮小時の第1の処理方法としては、例えば上記3次スプラインによる縮小処理が適用される。他方、後述の如く、拡大時にステップS36にて実行する第2の処理法と縮小時にステップS136にて実行する第2の処理法とは、実質的に共通の方法を適用可能である。
【0068】
又、図12に示す如く、ジャギー処理等の比較的高度画像処理を含む第1の処理法とそれ以外の単純画素倍増、間引き等の簡便な第2の処理法とを組み合わせて実施する場合、比較的な高度な第1の処理法を最初に適用し、その処理後の画像データに対して簡便な第2の処理法を最後に適用することが望ましい。その理由は以下の通りである。
【0069】
即ち、仮に最初に簡便な第2の処理法による変倍処理を行なって、例えば図1(b)の状態或は図4(b)、図5(b)、図6(b)等に示す状態のデータが得られ、その後、ここで得られたデータに対して更に、高度な第1の処理法による変倍を行った場合を考える。その場合、上記の如く簡便な第2の処理では一般に画像劣化を生ずる。したがって、一旦簡便な第2の処理法によって画像劣化を生じた画像データに対し、その後高度な第1の処理法による処理を行なうこととなる。この場合、一旦生じてしまった劣化は元には戻らない。そして又、劣化を生じたデータに対して高度な処理を行なった場合、逆に劣化が目立つという逆効果を生ずることも考えられる。即ち、一旦ジャギーが生じた画像は、そのまま高度な拡大処理を行なっても、ジャギー状態がより明瞭となってしまうと考えられる。
【0070】
次に、先に高度な第1の処理法による変倍を行なった後に簡便な第2の処理法を適用して残りの変倍を行う場合を考える。この場合、最初の高度な処理では殆ど画像劣化は生じないと考えられる。したがってその後簡便な第2の処理法による変倍処理を行なっても、その第2の処理法によって生ずる画像劣化は必然的なもの以上の負の効果を生ずることはないと考えられる。即ち上のジャギーの例で言えば、高度なジャギー処理による拡大がなされた図1(c)の状態に対して更に単純拡大処理を行った場合、それによるジャギーは発生する。しかしながら、逆の場合、即ち単純拡大によって図(b)の状態となった画像に対してジャギー処理を含む拡大を行なった場合と比べれば明らかに最終的に得られる画像の劣化具合は有るかに少なく済むと言える。
【0071】
次に図13と共に拡大時の上記「第2の処理法」(単純拡大)として適用可能な一方法の例について説明する。同図(a)は拡大前の画素の状態を示す。サイズは、縦SH、横SWである。同図(b)は、拡大後の画素の状態を示す。この場合、サイズは縦DH,横DWである。同図(c)は当該拡大方法において、拡大後の各画素の値を求めるための計算式を示す。この場合、拡大率は1.5倍である。従って、縦横共に画素数は1.5倍となり、4画素分のサイズが6画素分のサイズとなっている。
【0072】
図13(c)の全3行の計算式において、第1行目はY座標を順次進めるための式であり、第2行目はX座標を順次進めるための式である。第3行目において、拡大後の任意の画素D[Y][X]の値は、当該Yの値に縦の拡大率の逆数SH/DHを掛け、同様にXにSW/DWを掛け、夫々結果を切り捨てた値を得る。そして、得られた値の座標値を有する拡大前の画素値を適用するものである。
【0073】
即ち、この例の場合、拡大率は縦横夫々1.5であるため、例えば拡大後のD[2]「3」(ハッチング画素)について考えると、
2÷1.5=1.3→1
3÷1.5=2
であり、結果的に1と2が求まる。従って当該画素の画素値としてはS[1]「2」の画素値が適用される。
【0074】
同様の手法が、縮小時の第2の処理方法(ステップS136)としても適用可能である。即ち、図13(c)の計算式に、8×8の原画像を4×4へ縮小する場合を当てはめてみる。この場合
SW=SH=8
DW=DH=4
となり、同図中の計算は以下の通りとなる。
【0075】
for(Y=0,Y<4; Y++){
for(X=0,X<4; X++){
D[Y][X]=S[8*Y/4][8*X/4];
}
}
このようにして全ての計算を行なうと以下の結果になる。
【0076】
D[0][0]=S[0][0]
D[1][0]=S[2][0]
D[2][0]=S[4][0]
D[3][0]=S[6][0]
D[0][1]=S[0][2]
D[1][1]=S[2][2]
D[2][1]=S[4][2]
D[3][1]=S[6][2]
D[0][2]=S[0][4]
D[1][2]=S[2][4]
D[2][2]=S[4][4]
D[3][2]=S[6][4]
D[0][3]=S[0][6]
D[1][3]=S[2][6]
D[2][3]=S[4][6]
D[3][3]=S[6][6]
このように、常に原画像中の各2×2画素群の左上画素を選択することとなるため、当該計算式は縮小の場合でも適用可能である。
【0077】
できる。
【0078】
次に、図12に示す本発明の第1実施例における中間拡大率Zmを求める具体的手法について説明する。
【0079】
ここで、中間拡大率Zm(ステップS32)又は中間縮小率Zm(ステップS132)は計算によって求められる。しかしながら、厳密さを求めると計算にかなり時間を要するため、一旦計算によって求めた値をテーブル化し、実際の画像処理の際にはこのテーブルを参照する方式とすることが望ましい。この参照テーブルに関しては後述する。
【0080】
まず中間拡大率Zm又は中間縮小率Zmを決定するために、予め以下の値を用意する。
【0081】
まず、処理時間を設定(以下の計算時はこれをTtとして示す)する。即ち、ユーザが許容できる拡大処理時間を設定する。そして、このように設定したTtを越えないように中間拡大率(又は縮小率)Zmを決定する。
【0082】
実際の中間拡大率(又は縮小率)の決定においては、まず、単位データサイズDsu当たりの要処理時間を計算して求める。これは、当該単位データサイズの入力データに対して上記の所定の第1の処理方法(高度処理)、及び第2の処理方法(単純又は簡便処理)で、所定の拡大率(又は縮小率)の拡大(縮小)処理を行った場合に要する処理時間である。この場合にも上記同様、代表的な条件に対して予め計算によって求めておき、求められた値をテーブルとして管理しておくことが望ましい。
【0083】
具体的には、まず、第1の処理法の単位サイズあたりの拡大(縮小)処理時間をP1time[]という一次元の配列として設定する。例えば拡大率4或は縮小率4、即ち4分の1倍(いずれにしても、サイズ変更率は「4」であり、これを統一的に「変倍率4」と称する)に対する処理時間を取得したい場合、
第1の処理法による、変倍率4の処理時間 = P1time[4]
として管理する。同様にして第2の処理法の変倍処理時間はP2time[]として管理する。当然ながら第1の処理法の方が時間を要するため、
P1time[変倍率] > P2time[変倍率]
となる。
【0084】
ここで、実際に拡大したい入力データのサイズをDs、要変倍率をZtとした場合には、中間変倍率をZmを設定した場合に要する処理時間は以下の式(1)によって求められる。
【0085】
処理時間
= P1time[Zm]×Ds÷Dsu + P2time[Zt÷Zm]×Ds×Zm×Zm÷Dsu ・・・(1)
ここで第1項のP1time[Zm]×Ds÷Dsuは、サイズDsのデータに対して第1の処理法で中間変倍率Zmまでの変倍処理する場合の要処理時間である。
【0086】
第2項のP2time[Zt÷Zm]×Ds×Zm×Zm÷Dsuは、既に第1の処理法で中間変倍率Zm分迄変倍処理されたデータに対し、更に第2の処理方法によって最終的な変倍率Zt分迄の変倍処理を行う場合の要処理時間である。この場合、残りの変倍率は、Zt÷Zmとなるため、Dsu当たりの処理時間はP2time「Zt÷Zm」であるが、この時点で既に中間変倍率Zm迄の変倍処理がなされているため、ここでの被処理データのサイズは既に縦Zm倍、横Zm倍となっている。従って第2の処理方法による被処理データサイズはDs×Zm×Zmとなる。例えば中間変倍率Zmが「2」だった場合には、第2の処理法で処理するデータサイズは、元のデータサイズに対し、2×2=4になる。
【0087】
次にここで求めた処理時間と、上記の如くに設定された処理時間Ttを比較しながら必要に応じて順次Zmを変化させてゆき、設定処理時間Ttと合致する処理時間となるZmを求める。そしてこれを、「当該データサイズの入力データを所定の最終的変倍率迄変倍処理する際の最終的中間変倍率Zm」とし、上記の如くテーブル管理する。
【0088】
以下に、上記方法によって最終的中間変倍率Zmを決定するための処理について、図14に示すフローチャートと共に説明する。
【0089】
まず、ステップS41にてZmの初期値として「2」を設定する。次にステップS42にて、上記式(1)に従って、その場合の要処理時間Tを算出する。そして、ステップS43にて、このようにして求められた要処理時間を上記の設定時間Ttと比較する。その結果要処理時間Tの方が短い場合、ステップS44にてZmに「1」を加える。以下、以上の処理を、要所理時間Tが設定時間Tt以上となるまで繰り返す。
【0090】
そして、要処理時間Tが設定時間Tt以上となると(ステップS43のNo)、ステップS45にて、現在のZmを最終的中間変倍率とする。但し、このときT<Ttであった場合、一つ少ないZmを最終的中間変倍率として採用する。
【0091】
以下に上記中間変倍率決定の処理の具体例について説明する。まず、目標処理時間:Tt = 800[ms]とし、単位データサイズ:Dsu = 10[バイト]とする。更に、単位データサイズ当たりに要する各処理方法による処理時間を求め、その結果を以下に示す。
第1の処理法 第2の処理法
P1time[1] = 10[ms];P2time[1] = 1[ms]
[2] = 20[ms]; [2] = 2[ms]
[3] = 30[ms]; [3] = 3[ms]
[4] = 40[ms]; [4] = 4[ms]
[5] = 50[ms]; [5] = 5[ms]
[6] = 60[ms]; [6] = 6[ms]
[7] = 70[ms]; [7] = 7[ms]
[8] = 80[ms]; [8] = 8[ms]
[9] = 90[ms]; [9] = 9[ms]
次に、変倍したい入力データのサイズDs = 100[バイト]とし、所望変倍率Zt = 9[倍]とすると、中間変倍率Zmは、図11と共に説明した方法により、以下の如くに計算される。
【0092】
即ち、ステップS41にて、Zm = 2[倍]の場合、ステップS42にて:
T = P1time[Zm]×Ds÷Dsu + P2time[Zt÷Zm]×Ds×Zm×Zm÷Dsu
= P1time[2]×100÷10 + P2time[9÷2]×100×2×2÷10
= 200+160
= 360
尚、上の計算において、Zt÷Zm=9÷2=4.5は、整数部分のみ取り出し、
「4」として計算する。
【0093】
この場合800>360、即ち、Tt > Tなので(S43のYes),ステップS44にてZmに1を足してZm=3として再計算する。
【0094】
Zm = 3[倍]の場合:
T = P1time[3]×100÷10 + P2time[9÷3]×100×3×3÷10
= 570
ここでもTt > T なので更にZmに1を足してZm=4として再計算する。
【0095】
Zm = 4[倍]の場合:
T = P1time[4]×100÷10 + P2time[9÷4]×100×4×4÷10
= 720
未だTt> T なので更にZmに1を足してZm=5として再計算する。
【0096】
Zm = 5[倍]の場合:
T = P1time[5]×100÷10 + P2time[9÷5]×100×5×5÷10
= 750
未だTt > T なので更にZmに1を足してZm=6として再計算する。
【0097】
Zm = 6[倍]の場合:
T = P1time[6]×100÷10 + P2time[9÷6]×100×6×6÷10
= 960
ここ初めてTt < Tとなったので(ステップS43のNo)、現在のZm=6から1を引いてZm=5に決定される。
【0098】
上述したように、新しいデータが入力される度毎にこのような計算を行なった場合、相当に時間を要する場合がある。そこで、例えば当該処理方法を適用したプリンタの電源起動時などに、予め上記サイズDsや所望変倍率Ztを様々に変化させた場合を想定して処理時間の計算を行なっておき、その結果をテーブルとして管理しておくことが望ましい。その場合、実際に入力データを処理する場合には、そのデータのサイズと拡大率とをキーとしてこのテーブルを検索し、それら入力条件に合致した中間変倍率Zmを即座に引き出すことが可能となる。
【0099】
このテーブルは、例えば
Table[サイズ][変倍率]
の如く、2次元の配列で作成する。又この場合、サイズDsに関し、もし考え得る全データサイズに対して計算を行なった場合には膨大な時間とメモリ量を消費してしまうことになる。従って、以下のようにデータサイズを適当な範囲毎に区切り、それらの範囲毎に上記計算を行って中間変倍率Zmを得るようにすればよい。即ち、Table[1][変倍率]をデータサイズDsがS1以下だった場合の中間変倍率を得るためのテーブルとし、Table[2][変倍率]をデータサイズDsがS2〜S3の範囲だった場合のテーブル値とし、Table[3][変倍率]をデータサイズDsがS3〜S4の範囲だった場合のテーブル値とし、Table[N][変倍率]をサイズDsがSNを越えた場合のテーブル値とすればよい。そして、この場合、変倍率Ztに関しては、指定された変倍率の整数倍部分を入力として取り扱うものとする。
この場合、例えば入力データサイズがSS、指定変倍率が8.5倍だった場合、SSがS3〜S4の範囲だとすると、中間変倍率Zm = Table[3][8]としてテーブル値を求める。
【0100】
以下に、このようなテーブルの具体的な作成例について示す。
Figure 0003973602
Figure 0003973602
Figure 0003973602
Figure 0003973602
このようにテーブルは上記の如く2次元の配列で表し、夫々のテーブル値の条件において図11と共に説明した方法にて中間変倍率Zmを計算し、該当するテーブル値として夫々格納する。
【0101】
例えば上の計算例の場合、データサイズDsが100byte以上200byte未満で指定変倍率Ztが9倍以上のケースに該当するため、対応するTable[2][9]には、上記計算結果である中間変倍率Zm=5を格納する。
【0102】
尚、変倍処理の内、一般に拡大処理と縮小処理とは、特に上記第1の処理方法(高度処理)については、その処理内容が異なるため、各処理条件(原画像サイズ並びに所望変倍率)による所要処理時間が異なる。したがって上に例示したテーブルデータも自ずから、拡大処理用、即ち図12,ステップS33の場合と縮小処理用、即ち同図、ステップS133の場合とでは、その内容は互いに異なるものを別個に用意する必要がある。
【0103】
上記の如く、該当画像処理は、「拡大処理」の場合と「縮小処理」の場合とでは、基本的に同様に本発明を適用可能である。尚、縮小処理への適用の場合、上記画像劣化を抑えることが可能だが処理時間を要する高度処理である「第1の処理方法」と、処理時間は短いが画像劣化が比較的大きい単純処理としての「第2の処理方法」として、例えば周知のバイキュービック法(第1の処理方法)とニアレストネイバー法(第2の処理方法)とを挙げることが可能である。尚、これらの手法の詳細については、例えば非特許文献1にて、「リサンプリング手法」の異なる類型として開示されている。
【0104】
次に、図15と共に、本発明の第2実施例の構成について説明する。第2実施例の場合、拡大処理用として、該当する拡大処理の全行程を第2の処理法にて行った場合には処理後にジャギーが目立ち易い拡大率としてNjを予め設定しておく。他方、縮小処理用として、該当する縮小処理の全行程を第2の処理法にて行った場合には処理後にモアレや画素消失による画像劣化が目立ち易い縮小率をNkとして予め設定しておく。
【0105】
即ち、拡大率又は縮小率としての画像サイズ変更率或は変倍率が大きいほど、簡易な第2の処理法によれば、処理後の画像において、拡大時は上述したジャギーが目立ち、縮小時は周知のモアレ現象や前述の画素消失に起因する画像劣化が目立つ易い。本実施例では所望の画像サイズ変更率(変倍率)が上記所定の基準値Nj又はNkを超えた場合、当該基準値までは高度な第1の処理法によって変倍処理を行ない、その後残りの変倍率についての変倍処理については簡易な第2の処理法を適用する。
【0106】
具体的には、ステップS50による拡大又は縮小の処理種別選択の後、目標変倍率(即ち画像サイズ変更率)ZZが上記所定の基準値Nj又はNkより小さい場合(ステップS51のNo又はステップS151のNo)、一律に目標変倍率ZZ迄第1の処理法で変倍処理する(ステップS56,S57或はステップS156,S157)。
【0107】
他方、それ以外の場合(ステップS51のYes又はステップS151のYes)、即ち目標変倍率ZZが上記ジャギーが目立つ拡大率Njより大きい場合、或はモアレ等が目立つ縮小率Nkより大きい場合(即ち、より小さいサイズにサイズ変更する場合)、一旦このジャギーが目立つ拡大率Nj又はモアレ等が目立つ縮小率Nk迄の変倍処理について第1の処理法で拡大又は縮小処理する(ステップS52、S53、或はステップS152,S153)。その後、残りの拡大率分(ZZ/Nj)又は縮小率分(ZZ/Nk)については第2の処理法で拡大処理或は縮小処理する(ステップS54、S55、ステップS154,S155)。
【0108】
この構成では、必ずジャギーが目立つ拡大率迄の拡大処理ついては一律に第1の処理方法(高度処理)を適用し、或はモアレ等が目立つ縮小率迄の縮小処理ついては一律に第1の処理方法(高度処理)を適用する。その結果、目標拡大率又は目標縮小率が大きい場合であっても、当該変倍処理後の画像におけるジャギー又はモアレ等が目立つ画像劣化の発生が防止できる。更に、ジャギー又はモアレ等が目立たなくなった残りの変倍率分(ZZ/Nj又はZZ/Nk)については単純拡大又は単純縮小処理による第2の処理法を適用するため、処理時間の効果的短縮が図れる。
【0109】
次に、図16と共に、本発明の第3実施例の構成について説明する。
【0110】
ここでは、図示の如く、「自然画像と判断できる使用色数」Nnを設定し、原画像の色数(画素毎の使用色数であり、例えば256色、16ビット又は24ビットの夫々で表現可能な色数等)がこの基準値Nnより少ない場合(ステップS61のNo)は、一律に目標変倍率ZZ迄高品質の第1の処理法を適用して変倍処理する(ステップS64,S65)。他方、原画像で使用されている色数が基準値Nn以上の場合(ステップS61のYes)には、一律に第2の処理法(ジャギー処理等の高度処理含まず)を適用して拡大或は縮小処理する(ステップS62,S63)。
【0111】
一般的にジャギー或はモアレ等が目立つ画像というのは、文字画像等の使用色の少ない場合のものが多い。他方、一般にデジタルカメラで撮影した写真画像等の自然画像のように使用色が多い場合、そのような原画像を拡大又は縮小処理をしても、対象画像が文字画像、グラフィック画像等の場合程にはジャギー、モアレ等は目立たない。したがってこのような場合にはジャギー補正等、高度な画像処理を有する拡大方法、又は縮小方法、即ち上記第1の処理法を適用せずともある程度の画質を維持可能である。逆に言えば、それら高度な処理を適用しても、期待ほどの効果を得られない場合が多い。むしろその場合、結果的に処理時間が増大するため、ユーザにとって望ましくない結果となり得る。
【0112】
上記第3実施例はこのような状況に鑑みて考案されたものであり、原画像の使用色がNnよりも大きい場合(ステップS61のYes)には、対象画像は自然画像であると判断し、ジャギー処理等の高度画像処理を含む第1の処理方法での変倍処理は行なわず、単純変倍処理である第2の処理方法で目標サイズ変更率(変倍率)迄の全ての変倍処理を行なうことにより、効果的に処理時間の短縮を可能とした。
【0113】
次に図17と共に本発明の第4実施例の構成について説明する。
【0114】
パーソナルコンピュータ等から画像データをプリンタ等に転送し画像を印刷出力する場合、一般的に原画像データの解像度とプリンタの解像度との不一致等を補償するために適宜拡大処理、縮小処理等の変倍処理を行なうことが多い。この場合、当該片該処理における拡大又は縮小率は一般には整数倍とはならない。
【0115】
その場合、当然ながらプリンタ側にて、整数倍の残りの小数倍部分の拡大又は縮小処理を含めて行うことになる。このような少数倍部分の拡大又は縮小処理を行う場合、特に前記第1の処理方法のようにジャギー補正等の高度な画像処理を有する拡大又は縮小方法を適用すると、前記第2の処理方法のような単純変倍処理を行う場合に比して、処理時間の増加傾向がより顕著に表れやすい。
【0116】
そこで第4実施例では、目標サイズ変更率(変倍率)ZZが整数値の場合(ステップS71のYes)には一律にジャギー処理等の高度な画像処理を含む第1の処理法を適用する(ステップS76、S77)。他方それ以外の場合(ステップS71のNo)、即ち小数部分を含むサイズ変更率(変倍率)の場合(例えば8.4倍等の場合)、整数部分Z1迄(上の例では8倍まで)の拡大又は縮小処理を上記第1の処理法で行い(ステップS72、S73)、残りの小数部分(ZZ/Z1、上の例では8.4/8=1.05)については、単純変倍処理である第2の処理法を適用する(ステップS74、S75)。即ち、上の例では、8.4/8=1.05(倍)の部分の変倍処理を、第2の処理法で行う。
【0117】
この結果、処理時間を要する小数部分の変倍処理に対して単純処理よりなる第2の処理法を適用することにより、効果的に処理時間の短縮が図れる。また、ジャギー処理等の高度画像処理を含む第1の処理法では整数分に対する処理のみを実施すればよいため、その際適用されるアルゴリズムを、少数分に対する処理の場合に比して一般に単純化可能である。したがってこの部分でも時間短縮が図れる可能性が高い
次に、図18と共に、本発明の第5実施例の構成について説明する。
【0118】
画像の最小単位である1画素当たりの可能表現色数は、一般的に、写真画像等の自然画像の場合、カラー画像では24ビット、白黒画像なら8ビットにて表現可能な色数、即ち24ビット階調又は8ビット階調である。他方イラスト、グラフィック画像等の人為的に作成された画像の場合、カラー画像で1〜8ビット, 白黒画像の場合で1〜4ビットにて表現可能な色数、即ち1〜8ビット階調又は1〜4ビット階調である。第5実施例では、処理を切り替える判断基準値の対象を、この1画素当たりの可能表現色数に設定している。
【0119】
即ち、原画像の画像データの形式から原画像の可能表現色数を判定する。そしてこの結果カラー画像の際に24ビット階調、白黒画像の際に8ビット階調と夫々判断出来た場合、当該原画像は自然画像であるものと判断する。そしてその場合、全ての所望の変倍処理を、第2の処理方法による単純拡大又は単純な間引きによる縮小処理により行う。そしてそれ以外の場合は当該原画像が文字やグラフィックなどのイメージの人工画像であるものと判断し、その場合全ての処理を第1の処理方法による高度な処理をする変倍処理により行うものである。
【0120】
図18中、即ち、まず、ステップS81にて対照データがカラー画像データか否かを判定する。その結果カラーでない場合(No)、ステップS85にて、1画素当りの使用ビット数を判定する。具体的には当該使用ビット数が8ビット階調に対するものか否かを判定する。上記の例を前提とすると、白黒画像の場合には8ビットでフル階調画像であるため、フル階調画像の場合対象画像は上記の如く自然画像と判断できる。この場合、上記の第3実施例の説明で述べた如く、ジャギー処理等の高度変倍処理は必ずしも効果的でない。したがって、この場合、全拡大率或は縮小率を通じて、単純拡大或は間引き等による単純縮小による第2の処理法を適用する(ステップS86、S87)。
【0121】
他方、それ以外の場合(ステップS85のNo)、即ち階調数が少ない場合、当該原画像が文字画像等の人工画像の可能性が高く、その際ジャギー或はモアレ等の画像劣化が目立つ可能性が高い。そのため、この場合全拡大率又は縮小率を通じてジャギー処理等の高度画像処理を含む第1の処理法で変倍処理する(ステップS83、S84)。
【0122】
又、ステップS81の判定で対象画像がカラー画像で24ビットフル諧調画像データの場合(ステップS82のYes)、当該原画像が自然画像であると判断する。その結果上記の白黒画像の場合同様、ジャギー処理等の高度画像処理を含まない簡便な第2の処理法を適用する(ステップS86,S87)。又、それ以外の場合(ステップS82のNo、グラフィック画像等の人工画像の場合)には高度画像処理による第1の処理法を適用する(ステップS83,S84)。
【0123】
第5実施例ではこのように対象画像がカラーか白黒かの別によって適用する閾値を区別して自然画像か否かを判断する。このため、第3実施例の場合に比して更に高精度に原画像を識別して適切な拡大又は縮小処理法を適用可能である。その結果、実質的に原画像の画質を落とさずに効果的に処理時間の短縮が可能である。更にこの場合、入力画像に対する判断基準は上記第3実施例同様原画像の色に関するものであるが、第5実施例の場合には事前に原画像の色数Nnを具体的に数値計算にて算出する必要がないため、判定までに要する処理時間を短縮可能である。
【0124】
次に、図19と共に本発明の第6実施例の構成について説明する。
【0125】
原画像の拡大処理又は縮小処理を行なう場合、原画像の画像サイズが大きいほど処理に時間が掛かる。特に適用する画像処理がジャギー補正機能(即ちジャギー処理)を有する拡大処理、或は高度な画像処理を含む縮小処理であれば、要処理時間は画像サイズに比例して増大する。したがって第6実施例では処理法切り替えの判断基準値の対象を原画像のサイズとし、原画像のサイズが基準値を越えた場合(ステップS91)、所定の中間変倍率Zm迄は、ジャギー補正機能等の高度画像処理よりなる第1の処理法による拡大又は縮小処理を行ない(ステップS92、S93,S94)、残りの部分(ZZ/Zm)、即ち中間変倍率Zmから指定変倍率ZZ迄は、単純拡大又は間引き等による単純縮小処理による第2の処理法を適用する(ステップS95、S96)。
【0126】
尚、当該第6実施例は、図12と共に説明した第1実施例の場合と比べるに、第1並びに第2の処理法による変倍処理を順次行なうか、或は第1の処理法による変倍処理のみによって変倍処理を行なうかの手順切り替えの判断基準の決定の仕方を除いて同様である。又ここで、上記中間変倍率Zmを、上記第1実施例における「中間変倍率Zmの決定法」(図14参照)等により、所定時間内に全変倍処理工程が終了する値を選んで設定することが望ましい。その結果、処理対象画像の画像サイズによらず、常に所定時間内に所望の変倍処理が完了する構成とすることが可能である。したがってユーザが許容し得る処理時間に応じた最良の拡大処理を実現可能である。
【0127】
次に図20と共に、本発明の第7実施例の構成について説明する。
【0128】
一般的に、画像データは、その解像度が高い場合にはそのデータのサイズも大きいため、必然的にそのデータ処理に要する時間も長いものとなる。そこで第7実施例では処理手順切り替えの判断基準値の対象を原画像の解像度とし、原画像の解像度が基準値Nrよりも大きい場合(ステップS101のYes)には、ジャギー補正機能等の高度画像処理よりなる第1の処理法による変倍処理で中間拡大率Zm迄の変倍処理を行ない(ステップS102、S103,S104)、Zmから指定変倍率ZZ迄の残りの部分(ZZ/Zm)は単純変倍による第2の処理法を適用して変倍処理を行う(ステップS105、S106)。
【0129】
この実施例も、上記第6実施例同様、図12と共に説明した第1実施例の場合を比べるに、第1並びに第2の処理法による変倍処理を順次行なうか、或は第1の処理法による変倍処理のみによって変倍処理を行なうかの処理手順切り替え判断基準の決定の仕方を除いて同様である。又、この場合も中間変倍率Zmを、上記第1実施例における中間変倍率Zmの決定法等により、所定時間内に変倍処理が終了する値に選択して設定することが望ましい。その結果、処理対象画像の解像度によらず常に所定時間内に変倍処理が完了する構成とすることが可能である。したがってユーザが許容し得る処理時間に応じた最良の変倍処理を実現可能である。
【0130】
尚、上の説明では上記各実施例の構成が別個の画像処理装置として設けられる如くの説明であったが、このような構成に限られず、上記様々な実施例の各機能の全て又はその一部を任意に組み合わせて一つの画像処理装置として実現することも可能である。その場合、該当する装置の操作部によって、ユーザが各実施例に対応する機能を適宜選択可能とすればよい。
【0131】
このように、本発明によれば、一つの原画像を処理する際に異なる特性を有する複数の処理方法を適宜組み合わせて適用する。このため、ユーザは画像処理の処理品質及び要処理時間の双方のバランスを考慮しながら、個々の処理条件に応じて各処理方法の適用配分を適宜設定可能である。そのため、従来技術における問題点、即ち所定の閾値前後で処理内容を切り替える方法においてたまたま閾値近辺の条件を有する入力データを処理する場合にその選択如何で処理品質及び要処理時間が大幅に異なるため、いずれの場合もユーザの満足する結果が得られなくなる事態の発生等を解決可能である。
【0132】
又、複数の異なる処理法を所定の閾値によって単に切り替える方法の場合、いずれの処理法を選択するかによってその処理品質、要処理時間に大きな差が出てしまうという問題点の解決を考えた場合、例えば選択可能な複数の処理法を細かく段階的に設けておき、その都度適宜個々の条件に対応する方法が考えられる。しかしながらこのような処理法を実現しようとすると、適用する処理法を各条件毎に段階的に多数設定する必要があり、そのための構成が複雑化すると考えられる。
【0133】
これに対して本発明では、既存の任意の複数の処理法をそのまま適宜組み合わせて適用可能であり、更にその適用の際の組み合わせ配分比率を適宜選択することによって個々の条件に対応する。そしてこの組み合わせ配分比率の調整を実現するために必要なことは、適用する個々の処理法において、単にその配分比率に応じた処理率(変倍処理の場合、変倍率)或は処理量の調整を適宜行なえばよい。したがって、本発明によれば、比較的簡易な構成にて画像処理全体の処理品質、要処理時間の微調整が可能となり、様々な場面に対して柔軟に対処可能な画像処理方式を提供可能である。
【0134】
或いは、例えば、個々の画像処理の条件に対し、要処理時間を一定とし、その時間内での最良の画質を得る構成とすることが可能である。或いはジャギー等の画像品質の劣化が目立たない処理率までは高度な処理を適用し、残りの処理率分の処理に対しては簡便な処理法を適用することが可能である。その結果、最小の時間内で画質の劣化が目立たない処理画像を得ることが可能となる。
【0135】
【発明の効果】
このように本発明によれば、画像サイズ、色数、許容処理時間等、種々の処理条件に応じ、異なる特徴を有する処理を所定の配分比率で組み合わせて全体の画像処理を実行する。このため、比較的簡易な構成にて、様々な処理環境に応じ、常に所望の要処理時間及び処理品質での画像処理を提供することが可能となる。又、異なる画像処理手順の選択基準値の前後において処理時間や画質が極端に異なることのない処理方法を提供することが可能である。その結果、原画像の特徴に合わせて有効な画像処理を効果的且つ効率的に実施可能である。その結果、効果的に処理時間を短縮可能である。
【0136】
又、原画像の色数に応じ、選択的に異なる特徴を有する処理法を適用して画像処理を実行することにより、比較的簡易な構成にて、原画像の特徴に合わせて有効な画像処理を効果的且つ効率的に実施可能である。その結果、効果的に処理時間を短縮可能である。又、この場合も異なる画像処理を所定の比率で組み合わせることにより、異なる画像処理手順の選択基準値の前後において処理時間や画質が極端に異ならないようにすることが可能である。
【0137】
又、原画像の画素値が変化し得る範囲(階調値)に応じ、選択的に異なる特徴を有する処理法を適用して画像処理を実行するため、比較的簡易な構成にて、原画像の特徴に合わせて有効な画像処理を効果的且つ効率的に実施可能である。その結果、効果的に処理時間を短縮可能である。又、この場合も異なる画像処理を所定の比率で組み合わせることにより、異なる画像処理手順の選択基準値の前後において処理時間や画質が極端に異ならないようにすることが可能である。
【0138】
したがって、種々の条件に対して柔軟に適応可能な画像処理装置及び方法を提供可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】適用画像拡大法の違いによる処理画像における効果を説明するための図である。
【図2】従来の一例の画像処理方法の処理フローを示す図である。
【図3】従来の他の例の画像処理方法の処理フローを示す図である。
【図4】単純(簡便)縮小処理による問題点を説明するための図(その1)である。
【図5】単純(簡便)縮小処理による問題点を説明するための図(その2)である。
【図6】単純(簡便)縮小処理による問題点を説明するための図(その3)である。
【図7】本発明の一例の画像処理方法の処理フローを示す図である。
【図8】本発明の各実施例に共通する画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の各実施例に共通する画像処理装置を適用可能な画像処理システムの構成例(その1)を示すシステム構成図である。
【図10】本発明の各実施例に共通する画像処理装置を適用可能な画像処理システムの構成例(その2)を示すシステム構成図である。
【図11】本発明の各実施例に共通する画像処理装置を適用可能な画像処理システムの構成例(その3)を示すシステム構成図である。
【図12】本発明の第1実施例による画像処理装置の処理フローを示す図である。
【図13】本発明の各実施例において第2の処理方法として適用可能な単純拡大法の一例を説明するための図である。
【図14】本発明の第各実施例に対して適用可能な中間変倍率の計算法を説明するためのフロー図である。
【図15】本発明の第2実施例による画像処理装置の処理フローを示す図である。
【図16】本発明の第3実施例による画像処理装置の処理フローを示す図である。
【図17】本発明の第4実施例による画像処理装置の処理フローを示す図である。
【図18】本発明の第5実施例による画像処理装置の処理フローを示す図である。
【図19】本発明の第6実施例による画像処理装置の処理フローを示す図である。
【図20】本発明の第7実施例による画像処理装置の処理フローを示す図である。
【符号の説明】
31 画像比較部
32 画像処理選択部
33 画像処理部
41 比較テーブル
42 選択テーブル

Claims (6)

  1. 原画像の画像情報に基づいて、前記原画像を表す画像データのサイズを変更する画像処理装置であって、
    前記原画像の所定の画像情報を示す画像情報値と前記所定の画像情報毎に設定された所定の基準値とを比較する比較手段と、
    前記比較手段の比較結果に基づいて、画像データのサイズを変更する第1の処理方法と、前記第1の処理方法とは異なる画像データのサイズ変更処理を行う第2の処理方法とよりなる二つの処理方法による夫々の処理の配分を決定する処理配分決定手段とを備え、
    前記比較手段によって比較する原画像の所定の画像情報値並びに予め設定された基準値の情報は、前記原画像の各画素の表現色数の情報よりなることを特徴とする画像処理装置。
  2. 原画像の画像情報に基づいて、前記原画像を表す画像データのサイズを変更する画像処理装置であって、
    前記原画像の所定の画像情報を示す画像情報値と前記所定の画像情報毎に設定された所定の基準値とを比較する比較手段と、
    前記比較手段の比較結果に基づいて、画像データのサイズを変更する第1の処理方法と、前記第1の処理方法とは異なる画像データのサイズ変更処理を行う第2の処理方法とよりなる二つの処理方法による夫々の処理の配分を決定する処理配分決定手段とを備え、
    前記比較手段によって比較する原画像の所定の画像情報値並びに予め設定された基準値の情報は、原画像がカラー画像か白黒画像かの別の情報よりなることを特徴とする画像処理装置。
  3. 原画像の画像情報に基づいて、前記原画像を表す画像データのサイズを変更する画像処理装置であって、
    前記原画像の所定の画像情報を示す画像情報値と前記所定の画像情報毎に設定された所定の基準値とを比較する比較手段と、
    前記比較手段の比較結果に基づいて、画像データのサイズを変更する第1の処理方法と、前記第1の処理方法とは異なる画像データのサイズ変更処理を行う第2の処理方法とよりなる二つの処理方法による夫々の処理の配分を決定する処理配分決定手段とを備え、
    前記処理配分決定手段によって決定される前記第1の処理方法及び第2の処理方法による夫々の処理の配分は、原画像の所定の属性によって決定され、
    前記処理配分決定手段による処理配分の決定の際に使用する前記原画像の所定の属性は、原画像の使用色数よりなることを特徴とする画像処理装置。
  4. 原画像の画像情報に基づいて、前記原画像を表す画像データのサイズを変更する画像処理方法であって、
    前記原画像の所定の画像情報を示す画像情報値と前記所定画像情報毎に設定された所定の基準値とを比較する比較段階と、
    前記比較段階における比較結果に基づいて、画像データのサイズを変更する第1の処理方法と、前記第1の処理方法とは異なる画像サイズ変更処理を行う第2の処理方法とよりなる二つの処理方法による夫々の処理の配分を決定する処理配分決定段階よりなり、
    前記比較段階にて比較する原画像の画像情報値並びに予め設定された基準値の情報は、前記原画像の各画素の可能表現色数の情報よりなることを特徴とする画像処理方法。
  5. 原画像の画像情報に基づいて、前記原画像を表す画像データのサイズを変更する画像処理方法であって、
    前記原画像の所定の画像情報を示す画像情報値と前記所定画像情報毎に設定された所定の基準値とを比較する比較段階と、
    前記比較段階における比較結果に基づいて、画像データのサイズを変更する第1の処理方法と、前記第1の処理方法とは異なる画像サイズ変更処理を行う第2の処理方法とよりなる二つの処理方法による夫々の処理の配分を決定する処理配分決定段階よりなり、
    前記比較段階によって比較する原画像の所定の画像情報値並びに予め設定された基準値の情報は、原画像がカラー画像か白黒画像かの別の情報よりなる画像処理方法。
  6. 原画像の画像情報に基づいて、前記原画像を表す画像データのサイズを変更する画像処理方法であって、
    前記原画像の所定の画像情報を示す画像情報値と前記所定画像情報毎に設定された所定の基準値とを比較する比較段階と、
    前記比較段階における比較結果に基づいて、画像データのサイズを変更する第1の処理方法と、前記第1の処理方法とは異なる画像サイズ変更処理を行う第2の処理方法とよりなる二つの処理方法による夫々の処理の配分を決定する処理配分決定段階よりなり、
    前記処理配分決定段階にて決定する前記第1の処理方法及び第2の処理方法による夫々の処理の配分比率は、原画像の所定の属性によって決定し、
    前記処理配分決定段階における処理配分の決定に使用する前記原画像の所定の属性は、原画像の使用可能色数よりなることを特徴とする画像処理方法。
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