JP3973064B2 - 脱気装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は液体の脱気装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液体中の溶存ガスは、管の腐食進行、気泡の発生、熱交換率の低下等を招来するので、液体の使用目的の如何によっては脱気が必要であり、その脱気装置の一例として、図3に示すように、上部に被脱気液体流入口121’と流出口122’を有する減圧チャンバ−1’内に気体透過性チュ−ブ2’を多回ル−プ状に収容し、該チュ−ブ2’の両端を前記流入口121’と流出口122’に接続し、チャンバ−1’内をチャンバ−上部の真空引き口11’から真空ポンプで減圧しつつ被処理液を気体透過性チュ−ブ2’に流通させ、この流通時に溶存ガスを気体透過性チュ−ブを経てチャンバ−内に透過させていく方式が公知であり、気体透過性チュ−ブ2’には、チュ−ブ単位体積当たりの透過表面積(膜面積)を大きくするために、直径数mm程度の細チュ−ブを数10〜100本集束したものを使用している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記脱気の初期においては、透過性チュ−ブ内に篭もっている空気のために脱気装置を通過した液の溶存ガス量が高く、その通過液の溶存ガスが正常値に落ち着くまでには時間が必要である。
【0004】
しかしながら、上記した従来の脱気装置では、正常値に落ち着くまでの時間がかなり長く(1時間近くにも達することがある)、立ち上げに長時間を必要とする。
その原因としては、通液の初期時、上記数10〜100本の並列細透過性チュ−ブに均一に液を通液することが難しく、一部の細透過性チュ−ブからの空気抜きが他の細透過性チュ−ブに較べて相当に遅れて並列細透過性チュ−ブ全体から空気が完全に抜けるのに長時間が費やされることが主な原因と推定される。
【0005】
本発明の目的は、脱気液の溶存ガス量を早期に正常値に立ち上げることができる脱気装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る脱気装置は、減圧チャンバ−内に複数本の並列気体透過性チュ−ブをル−プ状に収容し、減圧チャンバ−上部に被脱気液入口と出口を設け、一端を前記入口に接続した単体チュ−ブの他端と前記並列気体透過性チュ−ブの一端とを接続し、該接続部を減圧チャンバ−内底部に位置させ、前記並列気体透過性チュ−ブの他端を前記出口に接続したことを特徴とする構成である。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明に係る脱気装置の一例を示している。
図1において、1は真空引き口11を有する減圧チャンバ−であり、上壁に被脱気液入口用金121と出口用金具122を取付けてある。2は多数本(数10〜100本)の並列気体透過性チュ−ブ(以下、透過性チュ−ブ束と称することがある)であり、束の各端部を加熱加圧により凝結剤を介して融着一体化してある。3は入口用金具121に接続した単体チュ−ブであり、前記透過性チュ−ブ束2の一端とこの単体チュ−ブ3とを継手4により接続し、この継手4を減圧チャンバ−1内の底面上に位置させてある。前記透過性チュ−ブ束2は減圧チャンバ−内底面から上方に向け多回ル−プ状に形成し、その透過性チュ−ブ束2の上端(他端)を前記出口用金具122に接続してある。
【0008】
上記気体透過性チュ−ブには、例えばポリテトラフルオロエチレンチュ−ブ、テトラフルオロエチレン−パ−フルオロアルキルビニルエ−テル共重合体チュ−ブ、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体チュ−ブ、ポリクロロトリフルオロエチレンチュ−ブ等を使用できる。気体透過性チュ−ブの内径は数100μm〜数mm、厚みは数10μm〜数100μmとされ、並列本数は数10〜数100本とされる。
【0009】
上記凝結剤には、例えばポリテトラフルオロエチレン粉末、テトラフルオロエチレン−パ−フルオロアルキルビニルエ−テル共重合体粉末(PFA粉末)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体粉末、ポリクロロトリフルオロエチレン粉末等を使用できる。
【0010】
上記単体チュ−ブにも、気体透過性チュ−ブと同材質のものを使用でき、単体チュ−ブの流路断面積は透過性チュ−ブ束の流路断面積よりも大きくすることが好ましい。
【0011】
上記減圧チャンバ−には、例えば、金属(特に、ステンレス)、ガラス、プラスチック等を使用でき、プラスチックとしてはポリテトラフルオロエチレンやテトラフルオロエチレン−パ−フルオロアルキルビニルエ−テル共重合体等のフッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等を例示できる。
【0012】
上記単体チュ−ブと入口用金具との接続または透過性チュ−ブと出口用金具との接続には、例えば、図2に示すように、チュ−ブ2(3)の端部に金具121(122)を楔124と袋ナット125を用いて接続し、金具121(122)を減圧チャンバ−上壁にパッキンク126とナット127とにより結着する方式を使用できる。尤も、この構成は一例にすぎず、減圧チャンバ−上部に並列気体透過性チュ−ブに対する被脱気液入口と出口を設けることができれば適宜の構成にできる。
【0013】
本発明に係る上記脱気装置においては、単体チュ−ブ3と透過性チュ−ブ束2との接続部4を減圧チャンバ−1内の底面上に位置させてあるから、通液初期時に透過性チュ−ブ束2の各透過性チュ−ブ内の水頭がアンバランスになろうとしても、各透過性チュ−ブ内の最下端が接続部4内で連通されており、その水頭高さが自ずから迅速に等しくされるから、各透過性チュ−ブ内の水頭が横一線の同一高さになって通液が進行していき、各透過性チュ−ブの空気が一様に時間的なずれなく抜脱される〔これに対し、透過性チュ−ブ束が入口に直接に接続されている従来例では、前記減圧チャンバ−内底面位置で透過性チュ−ブ束の各チュ−ブ相互間がチュ−ブ隔壁で隔てられて各チュ−ブ内の減圧チャンバ−内底面位置と入口(相互連通箇所)との間に作用する水圧が上記した水頭の等高化に抵抗するから、上記の迅速性を期待できない〕。
【0014】
本発明に係る脱気装置によりガス溶存液を脱気するには、減圧チャンバ−1内を真空ポンプの駆動により減圧し、入口121から単体チュ−ブ3を経て透過性チュ−ブ束2に液を所定の流量で流通させ、この流通中の液の溶存ガスを透過性チュ−ブの管壁から減圧チャンバ−内に透過脱気させていく。
この液の流通初期において透過性チュ−ブ束2内の空気が押し出されていくが、前記した通り、全透過性チュ−ブから空気をアンバランスなく一様に押出し得、一部の透過性チュ−ブ内からの空気押出の遅れを排除できるから、出口122から流出されていく液の溶存ガス量が、入口流入液の溶存ガス量から上記透過脱気されたガス量を減じた正常値、すなわち通液初期の透過性チュ−ブ内空気を含有しない真の脱気溶存ガス量に早期に立ち上げられて迅速な脱気処理が可能となる。
【0015】
本発明に係る脱気装置による迅速な脱気処理は、透過性チュ−ブ束の上流側端が多回ル−プ状透過性チュ−ブ束の最も低所に位置し、各透過性チュ−ブ内の液流通状態の不均一がその最低所での全透過性チュ−ブ内連通(ショ−トサ−キット)で迅速に均一化されることに基づいており、多回ル−プ状透過性チュ−ブ束の最低所で全透過性チュ−ブ内連通部を形成し得れば、上記単体チュ−ブを使用する実施例の構成に限定されるものではない。
【0016】
【実施例】
〔実施例〕
内径1.0mm、厚さ0.1mmのポリテトラフルオロエチレンチュ−ブを130本集束し、その両端部に金型を外挿しPFA粉末を凝結剤として370℃×10分の加熱加圧により両端部を一体化成形し、内面にFPA粉末を塗布した熱収縮性フッ素樹脂製スリ−ブを前記一体化成形端部上に融着一体化して長さ3.0mの気体透過性チュ−ブ束を得、この透過性チュ−ブ束とポリテトラフルオロエチレン単体チュ−ブとを継手で接続し、単体チュ−ブ端に入口用金具を結着し、透過性チュ−ブ束端に出口用金具を結着し、透過性チュ−ブ束を多回ル−プ状に形成して単体チュ−ブと共に減圧チャンバ−内に収容し、各金具を減圧チャンバ−上壁に取付け、前記単体チュ−ブと透過性チュ−ブ束との接続継手を減圧チャンバ−内底面に配置した。
【0017】
〔比較例〕
実施例に対し、単体チュ−ブを使用せず透過性チュ−ブ束の上流端に入口用金具を結着しこの金具を減圧チャンバ−上壁に取付けた以外、実施例に同じとした。
【0018】
これらの実施例及び比較例のそれぞれについて、溶存酸素量8ppmの純水を10mリットル/分で通過させると共に減圧チャンバ−をほぼ−720mmHgに減圧して脱気試験を行い、通過液の溶存酸素量が1ppmに達する時間を測定したところ、実施例では32分であったのに対し比較例では60分を必要とした。
そこで、実施例及び比較例のそれぞれについて、200mリットル/分の純水を通水し(試験時間を短縮するために、通常よりも通水量を大きくした)、出口側に気体が現われなくなる時間を測定したところ、実施例では2分であったのに対し、比較例では4分であった。
【0019】
【発明の効果】
本発明に係る脱気装置においては、上記の試験結果からも確認できる通り、通液の初期時に透過性チュ−ブ束全体から空気を追い出す時間が短く、その結果脱気後の溶存ガス量を早期に正常値に立ち上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る脱気装置の一例を示す図面である。
【図2】本発明に係る脱気装置における透過性チュ−ブ束と出口(単体チュ−ブと入口)との接続構造の一例を示す図面である。
【図3】従来の脱気装置を示す図面である。
【符号の説明】
1 減圧チャンバ−
121 被脱気液体流入口
122 被脱気液体流出口
2 気体透過性チュ−ブ束
3 単体チュ−ブ
4 接続継手
Claims (1)
- 減圧チャンバー内に複数本の並列気体透過性チューブをループ状に収容し、減圧チャンバー上部に被脱気液入口と出口を設け、一端を前記入口に接続した単体チューブの他端と前記並列気体透過性チューブの一端とを接続し、通液初期時に透過性チューブの各透過性チューブ内の水頭高さが自ずから迅速に等しくなるように、該接続部を減圧チャンバー底面上に接して位置させ、前記前記並列気体透過性チューブの他端を前記出口に接続したことを特徴とする脱気装置。
Priority Applications (1)
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JP34239898A JP3973064B2 (ja) | 1998-11-16 | 1998-11-16 | 脱気装置 |
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ID=18353423
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP34239898A Expired - Fee Related JP3973064B2 (ja) | 1998-11-16 | 1998-11-16 | 脱気装置 |
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JP (1) | JP3973064B2 (ja) |
-
1998
- 1998-11-16 JP JP34239898A patent/JP3973064B2/ja not_active Expired - Fee Related
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