JP3971155B2 - 水ジェット推進艇 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水ジェット推進艇に関する。
【0002】
【従来の技術】
水ジェット推進艇は、エンジンで駆動されるインペラを備えたジェット推進機で発生する噴流を噴射ノズルから後方に噴射することにより前進するものであり、跨座式シートに跨った操縦者が操舵ハンドルを操作してディフレクターを左右に揺動させることにより旋回するようになっている。また、操舵ハンドルのスロットルレバーを握り・離し操作してエンジンの出力を制御することにより船速を変化させるようになっている(特開平4−221294号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような水ジェット推進艇において、前進中に岸壁等に横向きに着岸させるような場合、スロットルレバーを操作して噴射ノズルから噴射される水の強さを調整しながら、操舵ハンドルを操作してディフレクターを左又は右に揺動させる必要があり、より簡単な操作でスムーズに着岸できるようにすることが要望されている。
【0004】
本発明は、上記要望を満たすためになされたもので、着岸性が向上する水ジェット推進艇を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、エンジンで駆動されるジェット推進機で発生する噴流を噴射ノズルから後方に噴射することにより前進する水ジェット推進艇において、上記ノズルの後方に、ノズルの噴流の遮り位置と非遮り位置とに揺動可能に支持されて、遮り位置で遮られた噴流をほぼ2分して吐出する分流穴を有するリバースバケットが設けられるとともに、このリバースバケットの遮り位置に対応する艇体に、リバースバケットの各分流穴から吐出された噴流の取入れ口をそれぞれ有するとともに、艇体の左舷側面と右舷側面に、外面が開口したノズル収納用ボックスがそれぞれ取付けられ、このノズル収納用ボックス内に、各取入れ口から取入れた噴流をほぼ水平向前向きに逆噴射する、蓋部材を兼ねる逆噴射ノズルが収納され、この逆噴射ノズルの後端部がノズル収納ボックス内にヒンジ結合されて、スプリングで付勢されてノズル収納ボックス内に没入する閉じ位置と、逆噴射流の水圧でスプリングの付勢力に抗して前端部がノズル収納ボックスから外方に突出する開き位置とに揺動自在に支持されていることを特徴とする水ジェット推進艇を提供するものである。
【0006】
本発明によれば、リバースバケットを遮り位置に揺動させると、噴流が各分流穴から吐出されて各取入れ口から取入れられ、各逆噴射ノズルから噴流をほぼ水平向前向きに逆噴射することにより、その反力で船速がコントロールしやすくなり、スムーズに着岸できるようになる。
【0007】
また、逆噴射ノズルを収納したノズル収納用ボックスは、常時はスプリングで付勢された蓋部材を兼ねる逆噴射ノズルで閉じられているから、通常の航走時には逆噴射ノズルの噴射口から水が逆流入するおそれがないとともに、逆噴射流の水圧が作用すれば蓋部材を兼ねる逆噴射ノズルがスプリングの付勢力に抗して自動的に開かれるようになる。
【0008】
さらに、シンプルな構造で作動が確実であり、耐久性も向上するようになる。
【0009】
請求項2のように、上記逆噴射ノズルの前端部とノズル収納ボックス内とは、開き位置で直線状となる複数のリンクで連結されて、このリンクの折れ曲がり部と上記後端部のヒンジ結合部との間に上記スプリングが張設されていると、直線状となるリンクで逆噴射ノズルの全開位置が規制できるようになる。
【0010】
請求項3のように、上記逆噴射ノズルの蓋部材となる面の前端部分は、逆噴射流をほぼ水平前向きに逆噴射するように屈曲されていると、この屈曲部により逆噴射流がほぼ水平向前向きに正確に噴射されるので、よりスムーズに着岸できるようになる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0012】
図1及び図2に示すように、水ジェット推進艇は、艇体10がハル部材11とデッキ部材12とから構成されている。上記デッキ部材12の上部には操舵ハンドル13が設けられ、この操舵ハンドル13の後方位置には跨座式シート14が設けられている。
【0013】
上記デッキ部材12のシート台の両側方には、デッキ部材12の両側から上方へ突出させたブルワークとの間に、跨座式シート14に跨った操縦者が両足を乗せるためのステップがそれぞれ形成されている。
【0014】
上記艇体10のエンジン室内にはエンジン15が搭載されると共に、艇体10のハル部材11の後下部に形成されたポンプ室50内にはジェット推進機16が搭載されて、エンジン15でインペラ17が回転されることにより、船底の水吸引口11aから吸引された水aによってインペラ17で噴流が発生し、噴射ノズル18から噴流bを後方に噴射することにより艇体10が前進するようになる。
【0015】
また、上記操舵ハンドル13を操作して噴射ノズル18の後部のディフレクター43を左右に揺動させることにより、艇体10が左右方向に旋回するようになる。
【0016】
さらに、操舵ハンドル13のスロットルレバー19を操作して、エンジン15のスロットルバルブの開度を調節してエンジン出力を制御することにより船速(速度)が変化するようになる。
【0017】
図3および図4に示すように、上記噴射ノズル18の両側部には、ディフレクター43の左右揺動を邪魔しない間隔を隔てて三角形状のブラケット44が複数本のボルト45でそれぞれ固定され、この両ブラケット44には、ボックス状のリバースバケット46の両側部46aが支持ピン47で、噴射ノズル18のディフレクター43から噴射される噴流の非遮り位置U(図3(a)参照)と遮り位置D(図3(b)参照)とに上下揺動自在に支持されている。
【0018】
上記操舵ハンドル13のステアリングコラム55にはステアリングケーブル56の一端部が連結され、このステアリングケーブル56の他端部が上記ディフレクター43に連結されることにより、操舵ハンドル13の操作に連動してディフレクター43が左右揺動するようになる。
【0019】
また、上記操舵ハンドル13には、スロットルレバー19の反対位置に操作レバー26が設けられている。この操作レバー26は、握り操作した時に、バケットケーブル57を介してリバースバケット46を、上揺動の非遮り位置Uから遮り位置Dに下揺動させるようになる。なお、操作レバー26を緩め・放し操作した時に、リターンスプリングにより、バケットケーブル57を介してリバースバケット46が下揺動の遮り位置Dから非遮り位置Uに上揺動されるようになる。
【0020】
上記操舵ハンドル13側とリバースバケット46側のバケットケーブル57の間には、操作レバー26の握り・緩め操作をリバースバケット46の上下揺動に変換するための変換装置58が設けられ、この変換装置58は、例えば電気機器等を用いた倍力機構により、操作レバー26の操作ストロークと操作力を数倍に拡大できるようにしている。なお、リバースバケット46は、操作レバー26を握り・緩め操作した時にオン・オフするスイッチ等で駆動される電動アクチュエータで上下揺動させるようにしても良い。
【0021】
また、操作レバー26は、エンジンのスロットル開度調整機構に機械的又電気的な連結手段で連結されていて、操作レバー26の握り量が増加するに従ってエンジン出力が上昇するように制御するようになっている。この操作レバー26によるエンジン出力の上昇制御は、上記スロットルレバー19による制御にかかわりなく行われる。
【0022】
上記リバースバケット46は、両側部46aと上部46bと後部46cの全部が覆われているとともに、前部46dのほぼ上半分と底部46eのほぼ後半分が覆われていて、遮り位置Dに下揺動された時には、前部46dのほぼ下半分と底部46eのほぼ前半分とで形成される開口46fがディフレクター43の後端部(噴射口)に臨むようになる。
【0023】
上記底部(ガイド部)46eは、リバースバケット46が遮り位置Dに下揺動(矢印参照)される初期に(図4参照)、噴流bの方向に対して90度以下の角度θ1で噴流b内に入り込むように設定されている。
【0024】
上記リバースバケット46の両側部46aの上部には、側方に向いて開口する左右の分流穴用リング48(L,R)がそれぞれ取付けられている。なお、このリバースバケット46の内部には、左右方向のほぼ中間位置で仕切る仕切り板を取付けて、この仕切り板により、ディフレクター43から噴射された噴流が左右にほぼ2分されて、左右の分流穴用リング48(L,R)からそれぞれ吐出されるようにするのが好ましい。
【0025】
上記インペラ17で発生した噴流を後方に噴射する噴流bの流路を正流路とした場合、この噴射ノズル18の後端部付近が位置するポンプ室50の左右の側壁50aには、正流路である噴射ノズル18のディフレクター43から噴射された噴流bを前方に導くために、前方に延在する逆流路を形成する逆流路用配管51(L,R)の後端部が臨まされ、この後端部には、噴流取入れ口用リング52(L,R)がそれぞれ取付けられている。
【0026】
この各噴流取入れ口用リング52(L,R)には、上記リバースバケット46が遮り位置Dに下揺動された時に、各分流穴用リング48(L,R)が各噴流取入れ口用リング52(L,R)に一致した位置でリバースバケット46を位置決めして下方から保持するための半円状のストッパー部52aがそれぞれ形成されている。
【0027】
上記艇体10のハル部材11の船尾に近い左舷側面11cと右舷側面11dの左右対称位置には、図5および図6に詳細に示すように、横長長方形状で外面に開口60aを形成したノズル収納ボックス60(L,R)がそれぞれ配置され、各ノズル収納ボックス60(L,R)は、外方から各舷側面11c,11dの開口11e,11fに嵌め込まれて、この開口60a側のフランジ部60bが各舷側面11c,11dに複数本のボルト61で水密に固定されている。
【0028】
そして、上記各逆流路用配管51(L,R)の前端部は、各ノズル収納ボックス60(L,R)の後部壁60cにそれぞれ連結されている。
【0029】
上記各ノズル収納ボックス60(L,R)内には、四角筒状の左逆噴射ノズル53Lと右逆噴射ノズル53Rがそれぞれ収納され、各逆噴射ノズル53(L,R)の後端部53aがノズル収納ボックス60(L,R)の上下部壁60d,60eにそれぞれヒンジピン62でヒンジ結合されて、前端部(噴射口)53bがノズル収納ボックス60(L,R)から外方に突出する開き位置(図5参照)と、ノズル収納ボックス60(L,R)内に没入する閉じ位置(図6参照)とに揺動自在に支持されている。
【0030】
上記各逆噴射ノズル53(L,R)の外部壁53cは、閉じ位置にあるときに、ノズル収納ボックス60(L,R)の開口60aを閉じる蓋部材を兼ねている。この各逆噴射ノズル53(L,R)の蓋部材となる外部壁53cの前端部分は、開き位置にあるときに、逆噴射流fをほぼ水平前向きに逆噴射するよう屈曲部53eに形成されている。
【0031】
上記各逆噴射ノズル53(L,R)の前端部53b側の上部壁53dと各ノズル収納ボックス60(L,R)の上部壁60dとに、2本のリンク63の一端部がピン64でそれぞれ連結され、この各リンク63の他端部(折れ曲がり部)はピン65で連結されて、このピン65と上記ヒンジピン62との間にスプリング66が張設されている。
【0032】
このスプリング66は、各逆噴射ノズル53(L,R)が常時は閉じ位置となるように付勢するとともに、逆噴射流fの水圧で開き位置に揺動するように設定される一方、各リンク63は、逆噴射ノズル53(L,R)が開き位置にあるときに直線状となるように、その長さが設定されている(図5(a)の状態)。
【0033】
上記のような水ジェット推進艇であれば、常時は、リバースバケット46は非遮り位置Uに上揺動されていて(図3(a)参照)、噴射ノズル18のディフレクター43からの噴流bの全部が後方に噴射されるから、艇体10が前進するようになる。
【0034】
この艇体10の前進時、つまり、操作レバー26を握り操作していない時には、各逆噴射ノズル53(L,R)はスプリング66により閉じ位置に付勢されているから、外部壁53cがノズル収納ボックス60(L,R)の開口60aを閉じる蓋部材として機能するので、前端部(噴射口)53bから各逆噴射ノズル53(L,R)に水が逆流入するおそれがない(図6の状態)。
【0035】
一方、着岸時等に操作レバー26を握り操作すると、バケットケーブル57と変換装置58を介してリバースバケット46が上揺動の非遮り位置Uから遮り位置Dに下揺動されて、リバースバケット46の各分流穴用リング48(L,R)が各噴流取入れ口用リング52(L,R)に一致した位置で、ストッパー部52aによりリバースバケット46が下方から保持されて位置決めされる(図3(b)参照)。
【0036】
これにより、噴射ノズル18のディフレクター43からの噴流bのほぼ全部が後方に噴射されないで、リバースバケット46内でほぼ2分されて各分流穴用リング48(L,R)から吐出され、各噴流取入れ口リング52(L,R)から取入れられて、各逆流路用配管51(L,R)を通って、各ノズル収納ボックス60(L,R)内の各逆噴射ノズル53(L,R)内に噴出されるようになる。
【0037】
この各逆噴射ノズル53(L,R)内に噴出された逆噴射流fの水圧が作用すると、各逆噴射ノズル53(L,R)は、逆噴射流fの水圧によりスプリング66の付勢力に抗して自動的に開き位置に揺動するようになる(図5の状態)。
【0038】
これにより、各逆噴射ノズル53(L,R)から逆噴射流fがほぼ水平前向きに逆噴射されるようになるから、この逆噴射の反力により船速がコントロールしやすくなって、スムーズに着岸できるようになる。
【0039】
なお、着岸後等に、操作レバー26を緩め・放し操作すると、リバースバケット46が非遮り位置Uに上揺動されて、各逆噴射ノズル53(L,R)から逆噴射流fが逆噴射されなくなるから、各逆噴射ノズル53(L,R)はスプリング66の付勢力で自動的に閉じ位置に揺動するようになる(図6の状態)。
【0040】
上記各逆噴射ノズル53(L,R)は、船尾に近い艇体10の左舷側面11cと右舷側面11dの左右対称位置にそれぞれ設けているから、艇体10各逆噴射ノズル53(L,R)から逆噴射流fをほぼ水平前向きに逆噴射することにより、よりスムーズに着岸できるようになる。
【0041】
また、操作レバー26の握り操作でリバースバケット46が遮り位置Dに移動された時に、エンジン出力が上昇するように制御すると、逆噴射の切り替え操作性が向上するとともに、スロットルレバー19の操作にかかわりなくエンジン出力が上昇して多量の噴流を各逆噴射ノズル53(L,R)から噴射できるから、艇体10の船速コントロールをより効率的に行うことができる。
【0042】
さらに、艇体10の各舷側面11c,11dにノズル収納用ボックス60(L,R)をそれぞれ取付け、このノズル収納用ボックス60(L,R)内に蓋部材を兼ねる逆噴射ノズル53(L,R)を収納し、この逆噴射ノズル53(L,R)をノズル収納ボックス60(L,R)内にヒンジ結合して、前端部(噴射口)53cがノズル収納ボックス60(L,R)から外方に突出する開き位置と、ノズル収納ボックス60(L,R)内に没入する閉じ位置とに揺動自在に支持する構成としているから、シンプルな構造で作動が確実であり、耐久性も向上するようになる。
【0043】
さらにまた、各逆噴射ノズル53(L,R)と各ノズル収納ボックス60(L,R)とを、開き位置で直線状となるリンク63で連結しているから、このリンク63が直線状になることで逆噴射ノズル53(L,R)の全開位置が規制できるようになる。
【0044】
さらに、逆噴射ノズル53(L,R)の蓋部材となる外部壁53cの前端部分は、逆噴射流fをほぼ水平向前向きに逆噴射するよう屈曲部53eに形成しているから、この屈曲部53eにより逆噴射流fがほぼ水平向前向きに正確に噴射できるので、よりスムーズに着岸できるようになる。
【0045】
また、両側部46aと上部46bと後部46cの全部と、前部46dのほぼ上半分と底部46eのほぼ後半分とが覆われているリバースバケット46により、ジェット推進機16のインペラ17で発生するほぼ全ての噴流を左右の逆噴射ノズル53(L,R)からそれぞれ逆噴射できるから、艇体10の船速のコントロールを効率的に行うことができる。
【0046】
さらに、リバースバケット46の遮り位置Dに対応する艇体10のポンプ室50の左右の側壁50aには、リバースバケット46の各分流穴用リング48(L,R)が各噴流取入れ口用リング52(L,R)に一致した位置でリバースバケット46を位置決めするストッパー部52aを設けているので、噴流bが強くなっても、リバースバケット46のバケットケーブル57等に過大な負荷が作用しなくなる。
【0047】
また、リバースバケット46の底部46eは、リバースバケット46が遮り位置Dに下揺動される初期に(図4参照)、噴流bの方向に対して90度以下の角度θ1で噴流b内に入り込むように設定されているから、この底部46e内に入る噴流b´の噴圧でリバースバケット46が遮り位置Dに下揺動するようにガイドされるので、リバースバケット46の遮り位置Dへの下揺動が噴流b´の噴圧でアシストされて操作レバー26の操作力を軽くできるようになる。
【0048】
上記実施形態では、操舵ハンドル13の操作レバー26で、リバースバケット46の上下揺動を行うようにしたが、操作レバー26に代えて、操縦者が足で踏み込み可能な逆噴射フットペダルをステップに設けて、この逆噴射フットペダルによりリバースバケット46の上下揺動を行うようにしても良い。
【0049】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明は、リバースバケットを遮り位置に揺動させると、噴流が各分流穴から吐出されて各取入れ口から取入れられ、各逆噴射ノズルからほぼ水平向前向きに逆噴射することにより、その反力で船速がコントロールしやすくなり、スムーズに着岸できるようになる。
【0050】
また、逆噴射ノズルを収納したノズル収納用ボックスは、常時はスプリングで付勢された蓋部材を兼ねる逆噴射ノズルで閉じられているから、通常の航走時には逆噴射ノズルの噴射口から水が逆流入するおそれがないとともに、逆噴射流の水圧が作用すれば蓋部材を兼ねる逆噴射ノズルがスプリングの付勢力に抗して自動的に開かれるようになる。
【0051】
さらに、艇体の左舷側面と右舷側面に、外面が開口したノズル収納用ボックスがそれぞれ取付けられ、このノズル収納用ボックス内に、各取入れ口から取入れた噴流をほぼ水平向前向きに逆噴射する、蓋部材を兼ねる逆噴射ノズルが収納され、この逆噴射ノズルの後端部がノズル収納ボックス内にヒンジ結合されて、スプリングで付勢されてノズル収納ボックス内に没入する閉じ位置と、逆噴射流の水圧でスプリングの付勢力に抗して前端部がノズル収納ボックスから外方に突出する開き位置とに揺動自在に支持されているから、シンプルな構造で作動が確実であり、耐久性も向上するようになる。
【0052】
請求項2によれば、直線状となるリンクで逆噴射ノズルの全開位置が規制できるようになる。
【0053】
請求項3によれば、屈曲部により逆噴射流がほぼ水平前向きに正確に噴射できるので、よりスムーズに着岸できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 水ジェット推進艇の側面図である。
【図2】 水ジェット推進艇のデッキ部材を取り除いた斜視図である。
【図3】 リバースバケットであり、(a)は非遮り位置の要部断面側面図、(b)は遮り位置の要部断面側面図である。
【図4】 リバースバケットの下揺動初期の要部断面側面図である。
【図5】 開き位置の逆噴射ノズルであり、(a)は斜視図、(b)は縦断面図である。
【図6】 閉じ位置の逆噴射ノズルであり、(a)は斜視図、(b)は縦断面図である。
【符号の説明】
10 艇体
11 ハル部材
11c,11d 舷側面
13 操舵ハンドル
15 エンジン
16 ジェット推進機
18 噴射ノズル
26 操作レバー
46 リバースバケット
48(L,R) 分流穴用リング
50 ポンプ室
51(L,R) 逆流路用配管
52(L,R) 噴流取入れ口用リング
53(L,R) 逆噴射ノズル
53a 後端部
53b 前端部(蓋部材)
53e 屈曲部
60(L,R) ノズル収納ボックス
62 ヒンジピン
63 リンク
66 スプリング
U 非遮り位置
D 遮り位置
f 逆噴射流

Claims (3)

  1. エンジンで駆動されるジェット推進機で発生する噴流を噴射ノズルから後方に噴射することにより前進する水ジェット推進艇において、
    上記ノズルの後方に、ノズルの噴流の遮り位置と非遮り位置とに揺動可能に支持されて、遮り位置で遮られた噴流をほぼ2分して吐出する分流穴を有するリバースバケットが設けられるとともに、このリバースバケットの遮り位置に対応する艇体に、リバースバケットの各分流穴から吐出された噴流の取入れ口をそれぞれ有するとともに、艇体の左舷側面と右舷側面に、外面が開口したノズル収納用ボックスがそれぞれ取付けられ、このノズル収納用ボックス内に、各取入れ口から取入れた噴流をほぼ水平向前向きに逆噴射する、蓋部材を兼ねる逆噴射ノズルが収納され、この逆噴射ノズルの後端部がノズル収納ボックス内にヒンジ結合されて、スプリングで付勢されてノズル収納ボックス内に没入する閉じ位置と、逆噴射流の水圧でスプリングの付勢力に抗して前端部がノズル収納ボックスから外方に突出する開き位置とに揺動自在に支持されていることを特徴とする水ジェット推進艇。
  2. 上記逆噴射ノズルの前端部とノズル収納ボックス内とは、開き位置で直線状となる複数のリンクで連結されて、このリンクの折れ曲がり部と上記後端部のヒンジ結合部との間に上記スプリングが張設されている請求項1記載の水ジェット推進艇。
  3. 上記逆噴射ノズルの蓋部材となる面の前端部分は、逆噴射流をほぼ水平向前向きに逆噴射するように屈曲されている請求項1または2記載の水ジェット推進艇。
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