JP3970401B2 - 電流検出器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は各種産業機器,動力機器,電化製品,電子機器などみ使用される電流検出器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
NC工作機械,ロボット等の産業機器,エアコン等の電化製品には動力源としてDCモータや同期モータ,誘導モータ等のACモータが広く使用されている。これらのモータは,サーボ及びインバータによって制御されており,高精度,高速制御にはモータに流れる直流電流を検出する直流電流検出器が必要不可欠である。これらの電流検出器は,被測定電流の1次側と被測定電流に比例した出力を発生する2次側回路部が電気的に絶縁されていなければならないため,電流検出の方式としては3つの方式がある。
【0003】
ひとつは,被測定電流をシャント抵抗に流し,その両端電圧を絶縁して検出する絶縁アンプ方式。
【0004】
二つ目は,磁気ギャップを有したコアに,コイルを巻き,被測定電流を磁気ギャップに生じる磁束をホールセンサで電圧信号に変換し,アンプ回路で増幅することで検出する磁気比例式ホールCT方式。
【0005】
三つ目は,二つ目の磁気比例式ホールCTと同様に,磁気ギャップつきのコアとホールセンサを用いるが,1次コイルの被測定電流によって生じる磁束を2次コイル(電流検出用コイル)に電流を流して打ち消すように,ホールセンサを含む制御ループが動作するものである。磁気ギャップ内の磁束が常に0になるので,1次コイルの電流に比例して流れる2次電流を測定することで被測定電流を検出する磁気平衡式ホールCTがある。
【0006】
各方式には,次のような特長がある。▲1▼絶縁アンプ方式は,高精度であるが高価格であること。▲2▼磁気比例式ホールCTでは,ホールセンサで得られる電圧は,小さいので必要電圧までアンプ増幅するためゲインによって出力の温度ドリフト,自己発熱によるドリフト等の誤差が大きい。但し,3方式の中では最も安価である。▲3▼磁気平衡式ホールCTは,前記誤差が小さく高精度であるが,磁気比例式ホールCTより高価格である。
【0007】
近年,サーボドライバ,インバータドライバの小型化及び高精度,高機能化がめざましくそれらに使用する電流検出器にも小型で高精度が要求されるため,前記3方式の中でも特に磁気平衡式ホールCTの需要が高まっている。
【0008】
又モータ容量別による需要では20kW以下の低い電流の方が断然多いため,被測定電流の測定端子及び入出力信号端子を基板に直接半田付けするオンボードタイプの電流検出器が望まれている。
【0009】
図5は従来の磁気平衡式ホールCTの構造を示す斜視図である。図5に示すように,従来この種のホールCTは,打ち抜き成形した金属磁性板を積層してコア51を形成し,ボビン53に巻いた2次コイル54をコア51の一辺に配設し,被測定電流を流す1次コイル56は,導線をコアの内径に1ターン貫通させるか又は,筐体ケースの上から巻き回すことで形成している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,上記ホールCTにおいて,1次コイル56によって生じる磁束Φ1とこれを打ち消すように,2次コイル54に流れる電流によって生じる磁束Φ2の和が磁気ギャップ57内で0になるためには,このように1次コイル56と2次コイル54及び磁気ギャップ57を離れて形成した場合,測定電流の範囲内で一次コイル56による磁束でコアが磁気飽和しないように,コアの断面積を大きくする必要がある。そのため金属磁性板の積層枚数が増え価格的に高価になっている。また,このようなCTは,1次コイル56が1ターン貫通で測定電流が高くなる。太い導線を貫通させるためコア51内径は大きくなり小型にしにくい問題や1次巻き線はハーネス以外では,出来ない問題がある。
【0011】
そこで,本発明の一技術的課題は,低い電流範囲の検出が可能で,小型で,安価な磁気平衡式のホールCTからなる電流検出器を提供することにある。
【0012】
また,本発明の他の技術的課題は,1次コイルが内蔵され,被測定電流の測定端子と入出力端子が基板に直接半田づけ出来るオンボードタイプである電流検出器を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記技術的課題を解決するために,本発明の電流検出器では,コイルを巻き回したボビンと,磁気ギャップを有する強磁性体からなるコアと,感磁素子を実装した回路基板とを備えた電流検出器において,前記ボビン上に前記コイルとして、1次コイルと2次コイルとを形成した磁気平衡式であり、前記ボビンは,前記1次コイルと前記2次コイルとを絶縁分割するための隔壁を有し、前記1次コイルと前記2次コイルとを前記隔壁を介して隣接させて設け、前記強磁性体からなるコアは,前記磁気ギャップを前記ボビンのつばの高さより小さくするように形成した回周形状を備える一体物から実質的になることを特徴としている。
【0015】
また,本発明では,コイルを巻き回したボビンと,磁気ギャップを有する強磁性体からなるコアと,感磁素子を実装した回路基板とを備えた電流検出器において,前記ボビン上に前記コイルとして1次コイルと2次コイルとを形成した磁気平衡式であり、前記2次コイルの上に前記1次コイルが巻回され、前記2次コイルの上に絶縁層を設け,前記絶縁層の上に前記1次コイルが巻回され、前記強磁性体からなるコアは,前記磁気ギャップを前記ボビンのつばの高さより小さくするように形成した回周形状を備える一体物から実質的になることを特徴としている。
【0017】
また,本発明では,前記いずれか一つの電流検出器において,前記1次コイル又は前記2次コイルの内のいずれか一方が3層絶縁ワイヤーからなることを特徴としている。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に,本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0020】
図1乃至図3は本発明の一実施の形態による電流検出器を示し,図1は上面断面図,図2は正面図,及び図3はボビン挿入前後のコアの状態を示す説明図である。図1に示すように,電流検出器は,絶縁性樹脂からなる筒状のボビン1には,被測定電流を流す1次コイル11と1次コイル11の磁界を打ち消すための2次コイル12を隔壁13を介して隣接させて設けている。
【0021】
図3に示すように,金属磁性板からなる強磁性体からなるコア2は,予め磁気ギャップ4をボビン1の鍔14が通せる程に開放されて成形しており,ボビン1を挿入後に,コア2の外側部2aを折り曲げて,所定の磁気ギャップ寸法Lgまで狭め,成形してU字状のコア2を形成する。
【0022】
図2に示すように,ホールセンサ3及び他回路部品を実装し,入出力端子7を備えた回路基板5は,ホールセンサ3は,磁気ギャップ4内に位置するように,ボビン1に設けられた2か所の収納係止部14a,14bによって固定保持される。2次コイル12の端末はボビン1に設けたピン8a,8bにからげられ,そのピンは,回路基板5と接続される。被測定電流は,1次コイルの端末11a,11bに通電する。
【0023】
図1のように,1次コイル11と2次コイル12及び磁気ギャップ4を隣接して配置する事で1次コイル11によって生じる磁束Φ1と2次コイル12に流れる電流によって生じる磁束Φ2はボビン1内の1次コイル11と2次コイル12との間で相殺されるためにコア2に漏れる磁束が小さくなり,コア2の断面積を小さくすることが出来る。そのためコア2は,金属磁性板の単板を折り曲げるだけで十分であり,小型で簡易な構成にする事が出来る。
【0024】
図4は本発明の他の実施の形態による電流検出器を示す断面図である。図4を参照すると,他の実施の形態による電流検出器は,ボビン23に2次コイル22を巻き回した上に絶縁テープ等からなる絶縁体24を形成しその上から1次コイル21を巻き回した構成である点で,前記の実施の形態による電流検出器とは異なる。前記の実施の形態における電流検出器と同様に1次及び2次コイル21,22間で磁束を相殺するため,同様の効果を得ることが出来る。又,本発明の上記実施の形態では,鍔13又は絶縁体24で1次コイル11又は21と2次コイル12又は22との絶縁を確保しているが,どちらか一方のコイルに3層絶縁ワイヤや絶縁皮膜電線等を用いて前記と同様にコイルを配設しても同様の効果を得ることができるのは当然である。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明によれば,低い電流範囲の検出が可能で,小型で,安価な磁気平衡式のホールCTからなる電流検出器を提供することができる。
【0026】
また,本発明によれば,1次コイルが内蔵され,被測定電流の測定端子と入出力端子が基板に直接半田づけ出来るオンボードタイプである電流検出器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による電流検出器を示す上面断面図である。
【図2】図1の電流検出器の正面図である。
【図3】図1の電流検出器のボビン挿入前後のコアの状態説明図である。
【図4】本発明の他の実施の形態による電流検出器を示す上面断面図である。
【図5】従来技術による磁気平衡式ホールCTの構成図である。
【符号の説明】
1,53 ボビン
2,51 コア
3,52 ホールセンサ
5,55 回路基板
11,21,56 1次コイル
12,22,54 2次コイル
13 隔壁
14 鍔
Claims (3)
- コイルを巻き回したボビンと,磁気ギャップを有する強磁性体からなるコアと,感磁素子を実装した回路基板とを備えた電流検出器において,前記ボビン上に前記コイルとして、1次コイルと2次コイルとを形成した磁気平衡式であり、前記ボビンは,前記1次コイルと前記2次コイルとを絶縁分割するための隔壁を有し、前記1次コイルと前記2次コイルとを前記隔壁を介して隣接させて設け、前記強磁性体からなるコアは,前記磁気ギャップを前記ボビンのつばの高さより小さくするように形成した回周形状を備える一体物から実質的になることを特徴とする電流検出器。
- コイルを巻き回したボビンと,磁気ギャップを有する強磁性体からなるコアと,感磁素子を実装した回路基板とを備えた電流検出器において,前記ボビン上に前記コイルとして1次コイルと2次コイルとを形成した磁気平衡式であり、前記2次コイルの上に前記1次コイルが巻回され、前記2次コイルの上に絶縁層を設け,前記絶縁層の上に前記1次コイルが巻回され、前記強磁性体からなるコアは,前記磁気ギャップを前記ボビンのつばの高さより小さくするように形成した回周形状を備える一体物から実質的になることを特徴とする電流検出器。
- 請求項1又は2に記載の電流検出器において,前記1次コイル又は前記2次コイルの内のいずれか一方が3層絶縁ワイヤーからなることを特徴とする電流検出器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP00320998A JP3970401B2 (ja) | 1998-01-09 | 1998-01-09 | 電流検出器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP00320998A JP3970401B2 (ja) | 1998-01-09 | 1998-01-09 | 電流検出器 |
Publications (2)
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JPH11201999A JPH11201999A (ja) | 1999-07-30 |
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Family
ID=11551064
Family Applications (1)
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JP00320998A Expired - Lifetime JP3970401B2 (ja) | 1998-01-09 | 1998-01-09 | 電流検出器 |
Country Status (1)
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Families Citing this family (2)
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US9698647B2 (en) | 2014-09-25 | 2017-07-04 | Regal Beloit America, Inc. | Electric machine with magnetic sensor |
-
1998
- 1998-01-09 JP JP00320998A patent/JP3970401B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11201999A (ja) | 1999-07-30 |
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