JP3970113B2 - 画像読取装置及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像読取装置及びこれを備えた画像形成装置に関し、特に画像読取手段を読み取り位置に停止した状態で画像を読み取る際、原稿を搬送するローラの構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、デジタル複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置においては、画像形成部と原稿を読み取る画像読取装置とを備え、この画像読取装置により読み取った画像情報に基づいて画像を形成するようにしたものがある。
【0003】
そして、このような画像読取装置としては、原稿ガラス上にブック原稿を載置した状態で画像読取手段を左右方向に移動させて原稿を走査することにより原稿読み取りを行うブック原稿読み取りの他、画像読取手段を停止させ、この状態で原稿送り装置(ADF)により原稿を副走査方向に移動させることにより原稿画像の読み取りを行う、いわゆる流し読みを行うものがある。
【0004】
ここで、このような流し読みを行う画像読取装置の多くは、流し読みの際、読取位置を通過した原稿を原稿ガラスからすくいとるための原稿ガイドと、ブック原稿読み取り時、原稿を所定の読み取り位置に載置するため原稿の端部を突き当てる原稿突き当て板とを設けるため、ブック原稿読み取り用原稿ガラスと流し読み用ガラスとを別々に設けたものがある。
【0005】
しかし、このようにブック原稿読み取り用原稿ガラスと流し読み用ガラスとを別々に設けるようにした場合、画像読取装置が大型化してしまうことから、例えばブック原稿読み取り用原稿ガラス上で流し読みを行うようにすることにより、装置の小型化、ローコスト化を図るようにした画像読取装置が提案されている。
【0006】
図5は、このような構成の従来の画像読取装置の概略構成を示す図であり、この画像読取装置は、同図に示すように原稿送り装置511と読み取り筐体部512とを備えている。
【0007】
ここで、この読み取り筐体部512には、原稿を照明するための光源としてのLEDアレイから原稿の画像情報面に光を照射し、画像情報面で反射した反射光をセルフォックレンズ(商標)でセンサ素子に結像して画像情報を読み取る密着型イメージセンサ613が設けられている。
【0008】
そして、この密着型イメージセンサ613は、ブック原稿読み取り時には左右方向に移動して原稿ガラス501上に置かれたブック原稿を走査し、原稿送り装置511により搬送されたシート原稿を流し読みにて読み取る際には、同図に示す所定の読取位置に停止している。
【0009】
また、原稿送り装置511は、原稿を載置する原稿トレイ502と、この原稿トレイ502の上方の原稿に対向する位置に設けられたピックアップローラ503と、ピックアップローラ503の下流に設けられ、分離パッド504と分離ローラ505からなる分離部を備えている。なお、ピックアップローラ503は、分離ローラ505の回転中心に回動可能に設けられたアーム520により原稿と接離可能に保持されている。
【0010】
さらに原稿送り装置511は、分離ローラ505の下流に設けられたレジストローラ対506,507と、レジストローラ対506,507の下流に設けられたプラテンローラ508と、プラテンローラ508の下流に設けられた搬送ローラ対509及び原稿を排出する排紙ローラ対510を備えている。なお、このプラテンローラ508により、読み取り筐体部512のガラス台501上に原稿を押し付けながら搬送できるようになっている。
【0011】
ここで、各ローラは、不図示の駆動モータからの駆動をギア列やタイミングベルトによって伝達されることにより回転するようになっており、例えばピックアップローラ503、分離ローラ505には不図示のワンウェイクラッチを介して駆動モータの正転時に駆動が伝達され、レジストローラ507、プラテンローラ508、搬送ローラ509、排紙ローラ510には、ワンウェイクラッチを介して駆動モータの逆転時に駆動モータの駆動が伝達されるようになっている。
【0012】
なお、同図に示す画像読取装置においては、不図示の原稿突き当て板を原稿ガラス501の左端に設け、流し読み時、原稿を原稿ガラス501上からすくい取る原稿ガイド521を原稿ガラス501の右端に設けている。
【0013】
次に、このような構成の画像読取装置の流し読み動作について説明する。
【0014】
原稿トレイ502上に原稿面を下にして原稿をセットし、不図示のスタートボタンが押されると、まず不図示の駆動モータが正転し、これによりピックアップローラ503が原稿搬送方向に回転し、分離部504,505へと原稿を搬送する。そして、この分離部504,505により原稿を一枚に分離した後、原稿を駆動していないレジストローラ対506,507に突き当てる。
【0015】
この後、所定時間、駆動モータを正転させて原稿にループを形成することにより斜行を補正した後、駆動モータを停止させる。これにより、原稿はレジストローラ対506,507に突き当った状態で一旦停止する。
【0016】
次に、駆動モータが逆転してレジストローラ507が回転し、これにより原稿はプラテンローラ508に搬送され、ガラス台501に密着された状態で密着型イメージセンサ613により読み取りが行なわれる。なお、プラテンローラ508を原稿が抜けると、読み取り終了となり、原稿は搬送ローラ対509、排紙ローラ対510により排紙トレイ522上に排出される。
【0017】
そして、このように原稿を排紙トレイ上に排出すると、駆動モータが再び正転する。これにより、次の原稿が給送され、この後、上記と同様に読み取りが行なわれ、これを原稿がなくなるまで続ける。
【0018】
ところで、このように密着型イメージセンサ613を固定させた状態で原稿を副走査方向に移動させて読み取りを行なう場合、読み取り位置における原稿の安定搬送が要求されるため、読み取り位置上流側のレジストローラ507、読み取り位置下流側の搬送ローラ509、排紙ローラ510は、すべて同じ搬送速度になるように同じローラ外径を有するように構成されている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の画像読取装置において、レジストローラ507、搬送ローラ509、排紙ローラ510を同じローラ外径を有するようにしようとしても、部品精度のバラツキ等から同じローラ外径とはならない場合がある。
【0020】
ここで、例えば読み取り位置上流側のレジストローラ507より読み取り位置下流側の搬送ローラ509のローラ径が大きいと、搬送ローラ509の搬送速度が速いので、その速度差により搬送ローラ509が原稿を引っ張るようになり、この場合、レジストローラ507を原稿後端が抜ける瞬間に原稿が読み取り位置上で速く送られてしまい画像が縮む画像ブレが発生してしまうという問題がある。
【0021】
なお、こうしたローラの部品精度のバラツキを吸収できるように、読み取り位置上流側のレジストローラ507にワンウェイクラッチを設け、かつ読み取り位置下流側の搬送ローラ509の外径をレジストローラ507より十分大きくすることにより、常に搬送ローラ509がレジストローラ507から原稿を引き抜くように構成された装置も提案されているが、このような装置の場合、ワンウェイクラッチの数が増えてしまい、コストアップとなると同時に、ワンウェイクラッチの配置により駆動系に制限ができてしまい装置が複雑化するという問題がある。
【0022】
さらに、従来例のようにブック原稿読み取り時と同じ原稿ガラス501上で流し読みを行なうようにした場合、原稿送り装置511は、原稿ガラス501に対して浅い進入角度で原稿を原稿ガラス501上に搬送した後、原稿ガラス501から原稿をすくい取るため原稿ガラス501の右側端部に設けた原稿ガイド521により原稿を原稿送り装置511内に戻した後、反転パスPrにより、原稿を反転させて原稿を排紙する構成となっている。
【0023】
ここで、このような浅い進入角度で原稿を読み取り位置に搬送するパス構成は、読み取り位置上で原稿ガラス501に押し付けられる原稿の腰が弱いことから、レジストローラ507と搬送ローラ509のローラ径の差による搬送速度の違いでパス内での原稿の姿勢が変わりやすい。
【0024】
このため、前記のようにレジストローラ507より搬送ローラ509のローラ径が大きい場合には搬送ローラ509の搬送速度が速いため、レジストローラ507と搬送ローラ509で原稿の引っ張り合いが発生し、これにより紙パス内の最短距離に原稿が位置するようになる。
【0025】
そして、このように紙パス内の最短距離に原稿が位置するようになると、レジストローラ507を原稿後端が抜ける瞬間に原稿がフリーとなり、原稿が読み取り位置上で速く送られてしまい、さらに画像が縮む画像ブレが発生しやすくなる。
【0026】
また、搬送ローラ509と排紙ローラ510との間には反転パスPrが設けてあり、この反転パスPrを通過する際、原稿の腰が強くなる。このため、排紙ローラ510のローラ径が搬送ローラ509より大きい場合には、排紙ローラ510の搬送速度が速いことから搬送ローラ509と排紙ローラ510で原稿の引っ張り合いが発生する。
【0027】
そして、このように搬送ローラ509と排紙ローラ510で原稿の引っ張り合いが発生すると、紙パス内の最短距離(反転パスの内側)に原稿が位置するだけでなく、原稿の腰により搬送ローラ509から原稿を引き抜く力が作用し、結果としてレジストローラ507と搬送ローラ509で原稿の引っ張り合いが発生し、上記と同様に画像ブレが発生してしまう。
【0028】
そこで、本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、安価で簡単な構成で画像ブレの少ない画像読み取りが可能な画像読取装置及びこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0029】
【課題を解決するための手段】
本発明は、原稿の画像を読み取る画像読取手段を備え、原稿の画像を読み取る際には前記画像読取手段を読み取り位置に停止させ、原稿を、該停止した状態の画像読取手段の上方を通過させて画像を読み取るようにした画像読取装置であって、前記読み取り位置の上流に設けられ、該読み取り位置に原稿を搬送する上流側ローラと、前記読み取り位置の下流側に設けられ、前記読み取り位置を通過した原稿を搬送する下流側ローラと、前記下流側ローラにより搬送された原稿を排出する排紙ローラと、前記下流側ローラと前記排紙ローラとの間に設けられ、湾曲した反転パスと、を備え、前記排紙ローラにより搬送されて原稿が前記湾曲した反転パスを通過する際、原稿の腰により前記上流側ローラと前記下流側ローラとの間で原稿の引っ張り合いが発生するのを防ぐように、前記上流側ローラの外径を前記下流側ローラの外径より大きくし、かつ前記下流側ローラの外径を前記排紙ローラの外径より大きくしたことを特徴とするものである。
【0031】
また本発明は、前記読み取り位置の上方には前記画像読取手段の上方を通過する原稿の上方移動を規制する規制ローラが設けられていることを特徴とするものである。
【0032】
また本発明は、画像形成装置において、上記のいずれかに記載の画像読取装置と、前記画像読取装置により読み取った画像情報に基づいて画像を形成する画像形成部とを備えたことを特徴とするものである。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0034】
図1は、本発明の実施の形態に係るブック原稿読み取り時と同じプラテンガラスを用いて流し読みを行う画像読取装置の概略構成を示す図である。
【0035】
同図において、1Aは画像読取装置、1は画像読取装置1Aの上部に配された原稿送り装置であり、この原稿送り装置1は、原稿を載置する原稿トレイ2と、原稿に対向する位置に、上下方向に移動可能に設けられたピックアップローラ3と、このピックアップローラ3の下流に設けられ、分離パッド4と分離ローラ5とから構成される分離部と、分離ローラ5の下流に設けられ、原稿の斜行を補正するレジストローラ6と従動ローラ7とからなるレジストローラ対6,7とを備えている。
【0036】
ここで、ピックアップローラ3は、後述する図2に示す分離ローラ5の回転軸33に回動自在に取り付けられたアーム19,20の先端部に軸35を介して回転自在に取り付けられており、分離ローラ5の回転に伴うアーム19,20の下方回動により原稿と接するようになっている。
【0037】
また、41はピックアップローラ3と分離ローラ5の間に設けられ、原稿トレイ2上の原稿の有無を検知する原稿セットセンサ、42は分離ローラ5とレジストローラ対6,7の間に設けられ、分離ローラ5が原稿をレジストローラ対6,7まで搬送するための搬送量を決めるためのレジ前センサである。
【0038】
また、8は、レジストローラ対6,7の下流に設けられ、読み取り筐体部100のプラテンガラス101上に原稿を押し付けながら搬送するプラテンローラであり、このプラテンローラ8の下流にはプラテンガラス101上の原稿を排出する搬送ローラ9と従動ローラ10とからなる搬送ローラ対9,10が設けられている。さらに、この搬送ローラ対9,10の下流には、反転パスPrを介して原稿を排出トレイ18に排出する排紙ローラ11と従動ローラとからなる排紙ローラ対11,12が設けられている。
【0039】
ここで、このような反転パスPrを有することで、排出トレイ18を原稿トレイ2の上方に設けることができるため、排出トレイ18が原稿送り装置1の左右外側に飛び出すことなく、原稿送り装置1の設置スペースを小さくすることができる。なお、13はシャッタ、14、15はシャッタ13を原稿を係止する位置、或は原稿の進入を許す位置に移動させる第1及び第2シャッターリンクである。
【0040】
次に、図2を用いて原稿送り装置1に設けられた各ローラの駆動について説明する。
【0041】
同図において、21は駆動モータであり、この駆動モータ21の回転軸21aに取り付けられた第1プーリ23は開閉カバー51(図1参照)に設けられた回動中心である給紙駆動軸43上のプーリ61にタイミングベルト62を介して連結している。また、給紙駆動軸43の軸中央部に配置されたプーリ25が分離ローラ軸33上に配置されたプーリ26とタイミングベルト27を介して連結している。
【0042】
そして、この分離ローラ軸33上に配置されたプーリ26はピックアップローラ軸35上に配置されたプーリ29とタイミングベルト30を介して連結しており、これにより駆動モータ21の駆動がプーリ26を介してプーリ29に伝達される。
【0043】
ここで、プーリ26の回転駆動は、ワンウェイクラッチ24を介して分離ローラ5に駆動伝達されるようになっており、このワンウェイクラッチ24により、分離ローラ5には、図1において反時計回転方向には駆動が伝達されるが、時計方向には駆動がかからない構成となっている。
【0044】
またピックアップローラ軸35上に配置されたプーリ29の回転駆動は、カップリング部32を介し、分離ローラ軸33を支点として揺動する給紙アーム(前)19と給紙アーム(奥)20の先端部に回転自在に支持されているピックアップローラ3のピックアップローラ軸35に伝達される。
【0045】
ここで、ピックアップローラ軸35には摩擦部材31がプーリ29と給紙アーム(奥)20の間に設けられており、この摩擦部材31は不図示の加圧バネにより給紙アーム(奥)20側に付勢されている。これにより、プーリ26を反時計方向に回転させ、タイミングベルト30を介してプーリ29を反時計方向に回転させると、摩擦部材31の摺動負荷により給紙アーム(奥)20(及び給紙アーム(前)19)が分離ローラ軸33を中心に反時計方向(下降方向)に回動し、この結果、ピックアップローラ3が原稿に当接すると、ピックアップローラ3は摩擦部材31の摺動負荷に抗して反時計方向に回転する。
【0046】
また、プーリ26を時計方向に回転させ、タイミングベルト30を介してプーリ29を時計方向に回転させると、摩擦部材31の摺動負荷により給紙アーム(奥)20(及び給紙アーム(前)19)が分離ローラ軸33を中心に時計方向(上昇方向)に回動し、この結果、ピックアップローラ3は原稿から離間する。
【0047】
次にレジストローラ6、プラテンローラ8、搬送ローラ9、排紙ローラ11の駆動系について説明する。
【0048】
駆動モータ21の回転軸21aには第2プーリ22が取り付けられており、この第2プーリ22はタイミングベルト64を介してプーリ63に連結される。また、このプーリ63にはレジストローラ6の軸6aに設けられたワンウェイクラッチ65が接続されており、このワンウェイクラッチ65によりレジストローラ6には分離ローラ5への駆動方向とは逆方向の駆動のみが伝達される。
【0049】
つまり、駆動モータ21の正転時には分離ローラ5が反時計方向に駆動を受けるが、レジストローラ6には駆動伝達されない。また、駆動モータ21の逆転時には分離ローラ5には駆動伝達されないが、レジストローラ6には時計方向に駆動が伝達されるようになっている。
【0050】
また、レジストローラ6の軸6aの一端にはプーリ66が設けられ、このプーリ66はタイミングベルト68を介してプラテンローラ8の軸8a上のプーリ67に連結されている。さらに、レジストローラ6の軸6aの他端に配置された2つのプーリ69,72は、それぞれタイミングベルト71,74を介して搬送ローラ9の軸9aに設けられたプーリ70と、排紙ローラ11の軸11aに設けられたプーリ73に連結されている。これにより、駆動モータ21の駆動はそれぞれ搬送ローラ9と排紙ローラ11に伝達される。
【0051】
次に、このような駆動系を備えた原稿送り装置1の原稿搬送動作を、図1を用いて説明する。
【0052】
原稿トレイ2上に原稿面を下にして、原稿をセットすると原稿セットセンサ41がONし、この原稿セットセンサ41からの検知信号により、不図示の制御部は原稿が原稿トレイ2上にあることを検知する。ここで、不図示のスタートボタンが押されると、まず制御部からの駆動信号により駆動モータ21が正転し、これに伴いピックアップローラ3が下降して原稿に当接すると、原稿搬送方向である反時計方向に回転して原稿を分離部4,5へと搬送する。
【0053】
次に、この分離部4,5では原稿を一枚に分離し、駆動していないレジストローラ対6,7に突き当てる。そして、この後、原稿が所定量のループを形成すると、駆動モータ21が停止し、搬送を一旦停止する。この後、制御部からの駆動信号により駆動モータ21が逆転してレジストローラ6、プラテンローラ8、搬送ローラ9、排紙ローラ11が回転する。
【0054】
これにより、原稿がプラテンガラス101に密着された状態で搬送され、不図示の照明手段により露光され、読み取りが行なわれる。なお、この後、プラテンローラ8を原稿が抜けると、読み取り終了となり、また駆動モータ21が停止し、これにより1枚目の原稿は排紙ローラ対11,12に挟まれた状態で停止する。
【0055】
次に、制御部からの駆動信号により駆動モータ21が再び正転して2枚目の原稿を給紙し、この後、先程と同様に駆動していないレジストローラ対6,7に突き当て、所定のループ量を得て駆動モータ21が停止して搬送を一旦停止する。この後、制御部からの駆動信号により再び駆動モータ21が逆転してレジストローラ6、プラテンローラ8、搬送ローラ9、排紙ローラ11が回転すると2枚目の原稿の読み取りが行なわれると共に、1枚目の原稿は排紙ローラ対11,12により排紙トレイ18上に排出される。
【0056】
以上の動作が続けられ最終原稿の読み取り中に原稿セットセンサ41がOFFになると、制御部は原稿トレイ2上に原稿がなくなったことを検知する。そして、このようにして原稿がなくなったことを検知した場合には、読み取り終了後も駆動モータ21の駆動を続け、これにより最終原稿は排紙ローラ対11,12により排紙トレイ18上に排出される。
【0057】
ところで、図3は本実施の形態における流し読みを行う際の読み取り位置近傍の構成を示す図であり、同図において、56は読み取り位置である。そして、この読み取り位置直下には不図示の密着型イメージセンサ(図5参照)の露光装置55が停止しており、この位置で搬送されてきた原稿を照明することにより原稿画像の読み取り動作を行なう構成になっている。
【0058】
また、この読み取り位置56の上流側にはレジストローラ6,7が、また読み取り位置56の下流側には搬送ローラ9,10が、さらに読み取り位置56の略上方には規制ローラであるプラテンローラ8が揺動アーム52により両端を回転自在に支持されて設けられている。
【0059】
ここで、揺動アーム52は付勢部材53により下方に働く力を受けており、これにより原稿送り装置1を開いた状態では、揺動アーム52は回動支点54を回動中心としてイコライズされ、プラテンローラ8は略下方に押し付けられた状態になっている。
【0060】
一方、原稿送り装置1を閉じた状態では、揺動アーム52はプラテンガラス101に倣って略下方の力を受けながらイコライズされ、プラテンローラ8が読み取り位置56の略上方に位置するように構成されている。これにより、常にプラテンローラ8はプラテンガラス101に対して水平に保たれ、この結果、搬送負荷による原稿の暴れ、即ち上下方向の振れを抑えることができるようになっている。
【0061】
更に、揺動アーム52の外径はプラテンローラ8の外径より若干大きくなっており、これにより揺動アーム52がプラテンガラス101に突き当たると、プラテンローラ8とプラテンガラス101との間に微小なギャップが形成される構成になっている。なお、プラテンローラ8の表面には低摩擦処理コーティングがなされており、このためプラテンローラ8は原稿の搬送力を及ぼすことはない。
【0062】
ところで、本実施の形態において、上流側ローラであるレジストローラ6のローラ径は下流側ローラである搬送ローラ9のローラ径と同等もしくは搬送ローラ9のローラ径より大きくなるように構成されており、このように構成することにより、レジストローラ6と搬送ローラ9間で、原稿の引っ張り合いを行なうことを防止している。
【0063】
また、排紙ローラ11のローラ径は搬送ローラ9のローラ径と同等もしくは搬送ローラ9のローラ径より小さくなるように構成されており、このように構成することにより、搬送ローラ9と排紙ローラ11間で、原稿の引っ張り合いを行なうことを防止している。
【0064】
次に、実際に本実施の形態における原稿送り装置のローラ径を検討した結果について述べる。
【0065】
本検討では、ローラ径公差として作成可能な公差分を考慮してローラ径を0.03mm(0.2%)毎にレジストローラ6および搬送ローラ9を作成し、128g/m2の厚紙と54g/m2の薄紙を原稿として用いた実画像を検証して画像ブレの発生の大小を確認した。
【0066】
その結果、レジストローラ6のローラ径が搬送ローラ9と同一もしくはそれ以上の場合に画像ブレが少なく、特に、搬送ローラ9のローラ径φ15.97mmに対してレジストローラ6のローラ径はφ15.97〜φ16.09mmの範囲、搬送ローラ9のローラ径φ16.00mmに対してレジストローラ6のローラ径はφ16.00〜φ16.12mmの範囲が好ましいという結果が得られた。
【0067】
このため、レジストローラ6と搬送ローラ9の各ローラの最大および最小ローラ径より、15.97÷15.97=1、16.09÷15.97=1.008となり、レジストローラ6の搬送ローラ9に対するローラ径範囲は搬送ローラ9の1〜1.008倍が好ましいというローラ径の関係を見つけることができた。
【0068】
そこで本実施の形態ではレジストローラ6のローラ径はφ16.06±0.03mm(φ16.03〜φ16.09mm)、搬送ローラ9のローラ径はφ16.00±0.03mm(φ15.97〜φ16.03mm)と実際に作成可能な範囲の公差を設けてレジストローラ6と搬送ローラ9とのローラ径の関係を規定して対応している。
【0069】
なお、レジストローラ6の径が大きくなり過ぎると、径の差に応じて生じる搬送ローラ9との搬送速度の差により、レジストローラ6を抜けた後、原稿が停止し、画像のブレが生じるようになるので、これを防ぐためにはレジストローラ6と搬送ローラ9との径の比は上記のような範囲にするのが好ましい。
【0070】
また、搬送ローラ9と排紙ローラ11との間には反転パスPrが設けてあり、この反転パスPrを通過する際、原稿の腰が強くなり、また排紙ローラ11のローラ径が搬送ローラ9より大きいと排紙ローラ11の搬送速度が速くなる。そして、このように搬送速度が速くなると、搬送ローラ9と排紙ローラ11で原稿の引っ張り合いが発生し、紙パス内の最短距離(反転パスの内側)に原稿が位置するだけでなく、原稿の腰により搬送ローラ9から原稿を引き抜いてしまい、結果としてレジストローラ6と搬送ローラ9で原稿の引っ張り合いが発生し、画像ブレが発生してしまう。
【0071】
このため、排紙ローラ11のローラ径は搬送ローラ9より確実に小さくなるようにローラの公差を考慮してφ15.94±0.03mm(φ15.91〜φ15.97mm)としている。
【0072】
このように、レジストローラ6の外径を搬送ローラ9の外径と同一径以上とし、かつ搬送ローラ9の外径を排紙ローラ11の外径と同一径以上とすることにより、レジストローラ6と搬送ローラ9との間で原稿の引っ張り合いが発生しないようにすることができる。これにより、原稿がレジストローラ6を抜ける瞬間においても原稿を安定して搬送することができ、安価で簡単な構成で画像ブレの少ない画像読取が可能となる。
【0073】
ところで、これまでは画像読取装置単体の構成について述べてきたが、例えば図4に示すような画像形成装置(デジタル複写機)に設けられた画像読取装置1についても適用できることは言うまでもない。
【0074】
なお、同図において、400はデジタル複写機、400Aはデジタル複写機本体(以下、装置本体という)、401は装置本体400Aの中央部に配された画像形成部、301はこの画像形成部401にシートを搬送する給紙部である。
【0075】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、読み取り位置に原稿を搬送する上流側ローラの外径を読み取り位置を通過した原稿を搬送する下流側ローラの外径と同一径以上とし、かつ下流側ローラの外径を排紙ローラの外径と同一径以上とすることにより、原稿が上流側ローラを抜ける瞬間においても原稿を安定して搬送することができ、これにより安価で簡単な構成で画像ブレの少ない画像読取が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像読取装置の概略構成を示す図。
【図2】上記画像読取装置に設けられた原稿送り装置の駆動系統図。
【図3】上記画像読取装置の読み取り位置近傍の概略図。
【図4】上記画像読取装置を備えた画像形成装置の概略構成を示す図。
【図5】従来の画像読取装置の概略構成を示す図。
【符号の説明】
1 原稿送り装置
1A 画像読取装置
6 レジストローラ(駆動)
7 レジストローラ(従動)
8 プラテンローラ
9 搬送ローラ(駆動)
10 搬送ローラ(従動)
11 排紙ローラ(駆動)
12 排紙ローラ(従動)
21 駆動モータ
56 読み取り位置
400 デジタル複写機
401 画像形成部
Claims (3)
- 原稿の画像を読み取る画像読取手段を備え、原稿の画像を読み取る際には前記画像読取手段を読み取り位置に停止させ、原稿を、該停止した状態の画像読取手段の上方を通過させて画像を読み取るようにした画像読取装置であって、
前記読み取り位置の上流に設けられ、該読み取り位置に原稿を搬送する上流側ローラと、
前記読み取り位置の下流側に設けられ、前記読み取り位置を通過した原稿を搬送する下流側ローラと、
前記下流側ローラにより搬送された原稿を排出する排紙ローラと、
前記下流側ローラと前記排紙ローラとの間に設けられ、湾曲した反転パスと、
を備え、
前記排紙ローラにより搬送されて原稿が前記湾曲した反転パスを通過する際、原稿の腰により前記上流側ローラと前記下流側ローラとの間で原稿の引っ張り合いが発生するのを防ぐように、前記上流側ローラの外径を前記下流側ローラの外径より大きくし、かつ前記下流側ローラの外径を前記排紙ローラの外径より大きくした、
ことを特徴とする画像読取装置。 - 前記読み取り位置の上方には前記画像読取手段の上方を通過する原稿の上方移動を規制する規制ローラが設けられていることを特徴とする請求項1記載の画像読取装置。
- 前記請求項1または2に記載の画像読取装置と、前記画像読取装置により読み取った画像情報に基づいて画像を形成する画像形成部とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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