JP3967410B2 - 主軸制御機能を有する数値制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は主軸制御機能を有する数値制御(Numerical Control;以下NCという)装置に係り、特にこの装置により制御されるNC工作機械の主軸の回転制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のNC装置における主軸制御では最高回転数は主軸駆動部と主軸モータの組合せで決定されるため、加工プログラム実行時においては上記組合せによる主軸システムの主軸最高回転数と最高回転数を制限値として記憶し、これと加工プログラムの主軸(S)指令値を比較し、制限値を超えるとプログラムエラーとして加工を中断すると共にエラーメッセージを表示していた。
【0003】
また、加工プログラム上に指令される主軸回転数の値が小さい時や回転方向が逆の時は、切削加工ができないのにそのまま制御軸を移動させて加工しようとするため、工具を破損したり過負荷で誤差過大となって加工が中断したり駆動部を破壊したりすることがあった。
【0004】
例えば、ミーリング加工で主軸回転数の桁を間違って少なく指令してしまったり回転方向を逆に指令してしまった時には切削がうまくできないのに軸移動が先行するため、工具を破損したり過負荷で誤差過大となったり駆動部を破壊したりすることがある。
【0005】
更に他の例では、左ねじ用タップ加工では最初に主軸を左回転させる必要があるが、右回転を指令してしまった場合、タップが切り込めず、工具を破損したり過負荷で誤差過大となったり駆動部を破壊したりすることがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記のような従来のNC装置における主軸制御においては主軸回転数のチェックは主軸駆動装置と主軸モータの組合せで決まる主軸最高回転数のみで行っているため、それ以外の不正指令ではエラーチェックが適切に行われず、また、S指令を適切に修正すれば正常に加工できる場合でも不適切な回転数で加工するため、加工面が荒れたり工具を折損したりするなど加工能率が悪いという問題があった。
【0007】
このような問題点の一部を解決しようとするものとして特開平8−39393号公報に開示される技術が提案されているが、これは加工プログラムから送り速度指令(F指令)及び主軸回転数指令(S指令)を削除し、工具番号に対応して予め設定しておいた送り速度(F指令値)及び主軸回転数(S指令値)を読み出し、この値によって送り速度及び主軸回転数を制御するものである。工具には適正な回転数の使用範囲があり、加工内容によって上記範囲内で所望の回転数を指令して使用することが望ましい。しかしながら上記技術では工具毎に切削速度及び主軸回転数を一義的に固定しているので、同一材質のワークの同一加工には有効であるかも知れないが、実際の多品種の加工においては同一材質のワークだけを選択して加工する訳ではなく、また前述のように経験上加工部位に応じて主軸回転数を変えたりすることがあるので、一般的な使用に於いては設定が面倒である等の難点がある。
【0008】
本発明は上述した従来の種々の課題を解決するためになされたもので、プログラマの意図する条件で加工ができるように加工プログラム中に所望する主軸回転数、回転方向等を指令するものにおいて、誤ってその加工プログラム中に意図しない不適切な指令をしても工具破損などによって加工が中断されることのない主軸制御機能を有する数値制御装置を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る主軸制御機能を有する数値制御装置は、工具毎の最高回転数と工具毎の最低回転数とを記憶する工具別主軸情報記憶手段と、加工プログラムの指令回転数と上記工具別主軸情報記憶手段に記憶された対応する工具の最高回転数・最低回転数とを比較し、上記指令回転数が最高回転数を超える指令である時には上記指令回転数を上記工具別主軸情報記憶手段に記憶された最高回転数に置き換えるとともに、上記指令回転数が最低回転数に達しない指令である時には上記指令回転数を上記工具別主軸情報記憶手段に記憶された最低回転数に置き換える主軸情報比較・修正手段とを備えたものである。
【0018】
また本発明の主軸制御機能を有する数値制御装置は、上記数値制御装置において、工具別主軸情報記憶手段を、各工具に内蔵または付帯する記憶媒体で構成したものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1について図1〜図3を用いて説明する。なおこの実施の形態1は、マシニングセンターに適用した場合の例である。
図1は本発明による一実施例のNC装置の構成を示すブロック図であり、1はCPU、2はCPU1と各種デバイスや制御部を接続するためのデータやアドレスを指定するバス、3はNCシステムを制御するソフトウェア(システムプログラム)を記憶したROM(Read Only Memory)である。
【0022】
4はNCシステムを制御するために必要なパラメータや加工プログラムなどの各種情報を記憶するためのRAM(Random Access Memory)、5はNCシステムへのデータを入力するためのキーボード及びメモリー(ROM3及びRAM4)に記憶された情報を表示するための例えばCRT(Cathode Ray Tube)のような表示装置からなる設定・表示装置、6は設定・表示装置5を制御するための設定・表示装置制御部、7は加工プログラムを読み込むための例えば紙テープリーダのようなプログラム入力装置、8はプログラム入力装置7を制御するための入力制御部である。
【0023】
9は上記加工プログラムを解析・演算する演算・解析部、10は図示しない工作機械側の制御シーケンスを実行するためのシーケンス制御部、11は加工プログラムで指令される工具指令により工具交換制御を行う工具交換制御部、12は図示しない機械に付属する、複数の工具を選択可能に収納したマガジンである。
【0024】
13は工作機械テーブルの例えばX軸・Y軸・Z軸等の移動軸などに結合されたモータを制御する信号を生成するモータ制御部、14は上記モータ制御部13の出力信号を変調・電力増幅して、上記モータに印加するモータ駆動部、15は上記各軸モータに該当する制御軸モータである。
【0025】
16は主軸制御部であり、上記プログラム入力装置から入力された加工プログラムに基づき、図示しない工作機械の主軸回転を制御し主軸に取り付けられた工具を回転させるための制御信号を生成し、17は上記主軸モータ制御部16の出力信号を変調・電力増幅して、上記主軸モータに印加する主軸モータ駆動部、18は上記主軸に結合された主軸モータである。
【0026】
19は工具情報センサーであり、各工具に取り付けられた工具情報記録媒体に記録された工具に関する各種情報を読み取り、20は上記工具情報センサー19を作動させ、読み取った工具情報をバス2に乗せるためのセンサーI/F(Interface)である。
【0027】
次に図1の構成によるNC装置の動作について図2、図3を参照しながら説明する。
NC装置はROM3に記憶しているシステムプログラムをCPU1によって順次実行して行くことによってNC機能を実現する。このNC装置の仕様を決定するパラメータや機械の仕様にNC装置を適合させるためのパラメータはNC装置の出荷時やNC工作機械システムの据え付け時に予め予めRAM4に書き込まれ、必要に応じて設定・表示装置制御部6を介してROM3に記憶されたパラメータの内容を設定・表示装置に表示したり、設定・表示装置から修正したりする。
【0028】
加工プログラムは、入力制御部8により制御されるプログラム入力装置7から例えば紙テープを読み取り、RAM4の所定のエリアに記憶させておくか、設定・表示装置から手動で入力する加工プログラムを同様にRAM4の所定のエリアに記憶させておく。
【0029】
図示しない機械操作盤上の自動起動スイッチを操作するとROM3に記憶されたシステムプログラムの機能によって上記自動起動信号が読み取られ、上記CPU1は演算・解析部9を機能させて上記RAM4に記憶された加工プログラムを順次読み出し、命令やデータの解析及び演算を行う。
【0030】
この演算結果をシーケンス制御部10,モータ制御部13,主軸制御部16に出力する。また、加工プログラム中に状態保持データとして指令されるM3,M4,M5(主軸正転,逆転,停止)などのM(補助)指令やS(主軸)指令で指定された回転数及びT(工具)指令で与えられた工具番号はそれぞれRAM4中にあるモーダルレジスタにM,S,Tデータとして記憶され、必要に応じて各種処理部の処理プログラムから参照される。
【0031】
上記シーケンス制御部10,モータ制御部13,主軸制御部16に出力されたデータにより、上記シーケンス制御部10は工具交換制御部11に工具選択制御に必要なデータを入力し、上記工具交換制御部11は工具交換に必要な演算を行ってマガジン12を駆動し、必要な工具を選択する。
【0032】
上記モータ制御部13は上記演算・解析部9の出力データに基づき、各制御軸の移動量・速度を計算し、モータ駆動部14に入力する。モータ駆動部14は上記モータ制御部13の出力信号を変調・電力増幅して、上記モータに印加する。これにより上記制御軸モータ15は駆動され、各軸の上記制御軸モータ15に結合された工作機械テーブルを動かし、テーブル上のワークと主軸に取り付けられた工具の相対位置を制御し、所望の加工を行う。
【0033】
上記主軸制御部16は上記演算・解析部9からのM3,M4,M5(主軸正転,逆転,停止)などのM(補助)指令やS(主軸)指令で指定された回転数に関する出力データ及びT(工具)指令データに基づき、主軸の回転・停止や主軸の回転数などを制御し、制御データを上記主軸駆動部17に入力する。
【0034】
上記主軸駆動部17は上記主軸制御部16の出力信号を変調・電力増幅して、上記主軸モータ18に印加する。これにより上記主軸モータ18は駆動され、主軸モータ18に結合された工作機械の主軸を駆動し、主軸に取り付けられた工具を回転させてテーブル上のワークを切削する。このようにして加工プログラムで定義された所望の加工を自動的に行うことができる。
【0035】
次に加工プログラムから主軸・工具に関する指令が入力された場合の本発明による一実施例の動作を図1乃至図3を用いて説明する。
図2は図1の本発明による一実施例のNC装置内のRAM4の工具毎の主軸情報の記憶例を示す情報テーブルであり、この中には主軸駆動部と主軸モータの組合せで決定される主軸最高回転数(Smax.)と、工具毎の最高回転数(STmax.),標準回転数(STstd.),最低回転数(STmin.),回転方向(STdir.),指令修正可(STadm.)を記憶しており、外部からの修正もできるようになっている。
【0036】
工具毎の最高回転数(STmax.)は主軸最高回転数以下であっても工具によっては適正な使用範囲の回転数があるため、その範囲での最高回転数を設定しておき、過大な主軸回転数が指令されてもこれを救済できるようにするためのものである。
【0037】
標準回転数(STstd.)は工具毎の最高回転数と同様に工具によっては適正な使用範囲の回転数があるため、その範囲内での標準的な回転数を設定しておき、不適切な主軸回転数が指令されてもこれを救済できるようにするためのものである。
【0038】
最低回転数(STmin.)は当該工具が切削可能となるために最低限必要な回転数であり、例えばS指令(主軸回転数)の桁数を間違って少なく指令した時にこれを救済できるようにするためのものである。
【0039】
回転方向情報(STdir.)は当該工具が計測ヘッドのように回転させてはいけない停止工具か、ミル・ドリル・タップ工具のように所定の方向に回転して初めて加工可能となる回転方向を示すものであり、例えば右ねじ用のタップであれば主軸は最初に右回転、左ねじ用のタップであれば主軸は最初に左回転しなければならず、これら工具回転方向の整合性をチェックし、不正指令を救済できるようにするためのものである。
【0040】
指令修正可(STadm.)は上記加工プログラム上のS指令またはM指令と上記記憶された工具毎の主軸情報とを比較し、不適切なケースがあった場合に上記加工プログラム上のS指令値や主軸回転方向を修正解釈して処理してもよいことを示すフラグである。これは例えばユーザ専用の特殊な工具で指令通りに実行させたい場合や、試し加工などのように適正使用範囲以外での使用可能性を求める場合などに一旦エラー検出結果を表示し、オペレータによって修正不要に変更できるようにするために使用できる。
【0041】
図3は主軸制御部16内でのS指令の比較・修正に関する処理例を示すフローチャートであり、主軸に関するM指令(M3,M4)、T指令(Ti)、S指令についての工具毎の主軸情報と指令値との比較を行うとともに、不適切である場合には適宜M,S,Tの各種モーダルレジスタに記憶された指令値を修正する処理を行う。
【0042】
一般に工具・主軸の制御はまず工具交換位置で工具交換を行い、続いて主軸回転数と主軸正転または主軸逆転を指令するという手順で行われることが多いが、ここでは上記順序とは無関係に常時、比較・修正処理を実行させている。
まず、step1でT指令モーダルレジスタに記憶されたTデータ(T番号)をチェックし、Tデータがなければ主軸を回転させる必要がないので処理を終了させる。
【0043】
step1でTモーダルレジスタにTデータ有りと判定された時はstep2に進み、回転方向情報(STidir.)を読み取り、回転を伴わない停止工具か否かをチェックする。step2で停止工具であると判定されれば、主軸回転は必要ないのでstep3に進みMモーダルレジスタに主軸回転指令(M3,M4)があるか否かチェックする。
【0044】
step3でMモーダルレジスタに主軸回転指令(M3,M4)が無かったときは正常なので以降の主軸情報のチェックは省略して処理を終了する。
【0045】
step3でMモーダルレジスタに主軸回転指令(M3,M4)があった場合は例えば計測ヘッドを選択しているときに主軸を回転させようとしているのでstep5に分岐し、当該工具番号の指令修正可STiadm.を読み出し、修正可でなければstep6に分岐し、エラーメッセージレジスタに「指令回転方向不正」を書き込み、不正指令として処理を終了する。
【0046】
step2で停止工具ではなく回転工具であると判定されると、 step4に進み、回転方向のチェックを行う。
【0047】
step4では指令されたTデータに対応する上記回転方向情報STidir.を読み出し、指令されている(Mモーダルレジスタに記憶されている)主軸回転方向を決定するM指令(M3またはM4)との比較を行う。ここで工具固有の回転方向と指令回転方向が一致していればstep8に分岐し、一致していなければstep5に進む。
【0048】
step5では当該工具番号の指令修正可STiadm.を読み出し、修正可でなければstep6に分岐し、エラーメッセージレジスタに「指令回転方向不正」を書き込み、Step20に分岐する。Step20以降の処理については後述する。また、修正可であればstep7に進み、回転方向を例えば指令がM3であればM4に、M4であればM3に修正してstep8に進む。
【0049】
step8では指令された主軸回転数Snと上記主軸最高回転数Smax.を比較する。この時Sn≦Smax.であればstep11に進む。
【0050】
Sn>Smax.であればstep9に分岐し、当該工具番号の指令修正可STiadm.を読み出し、修正可でなければstep10に分岐し、エラーメッセージレジスタに「最高回転数超過」を書き込み、 Step20に分岐する。
【0051】
Step20以降の処理については後述する。また、修正可であればstep11に進み、S指令値の桁数等を間違って指令されたとして解釈し、指定された工具の標準回転数標準回転数STistd.を読み出し、修正指令値としてS指令値モーダルレジスタに記憶させてstep12に進む。
【0052】
step12では指令されている(Sモーダルレジスタに記憶されている)主軸回転数Snを読み出し、Sn>STimax.でなければstep16に分岐し、Sn>STimax.であればstep13に進む。
【0053】
step13では当該工具番号の指令修正可STiadm.を読み出し、修正可でなけばstep14に分岐し、エラーメッセージレジスタに「工具指定回転数超過」を書き込み、 Step20に分岐する。 Step20以降の処理については後述する。また、修正可であればstep14に進み、最高回転数STimax.を読み出し、修正指令値としてS指令値モーダルレジスタに記憶させてstep16に進む。
【0054】
step16では指令されている(Sモーダルレジスタに記憶されている)主軸回転数Snをチェックし、Sn<STimin.でなければ処理を終了し、Sn<STimin .であればstep17に進む。
【0055】
step17では当該工具番号の指令修正可STiadm.を読み出し、修正可でなけばstep18に分岐し、エラーメッセージレジスタに「工具指定回転数不足」を書き込み、 Step20に分岐する。 Step20以降の処理については後述する。また、修正可であればstep19に進み、最低回転数STimin.を読み出し、修正指令値としてS指令値モーダルレジスタに記憶させて処理を終了する。
【0056】
Step20には上記Step5,Step9,Step13,Step17の修正可否の判別で主軸情報を参照した結果修正不可と判断された場合に各々所定のエラーメッセージをエラーメッセージレジスタに書き込んだ後に分岐して来るが、Step20ではオペレータが設定・表示装置5に表示された上記エラーメッセージを見て加工中断の可否を判断し、加工プログラムに指令された指令通りに実行させたい場合には復活スイッチを押す。
【0057】
これによってStep21でエラーメッセージレジスタに書き込まれたエラーメッセージはクリアされ、加工プログラム上にはエラーが無かったものとして加工プログラムはSnの値により継続される。
【0058】
以上のようにしてT指令と主軸回転方向及び主軸回転数指令の整合性を予め記憶した工具毎の主軸情報とチェックすると共に不適切な指令であれば更に指令修正可か否かをチェックし、指令を修正できる場合は上記記憶された情報から適切な値を選択し、その値で修正することにより正常に加工を続行することができる。
【0059】
また、修正すると不都合が生じる場合には指令修正不可としておくことにより不適切な指令であれば所定のエラーメッセージを表示して加工を中断し、新たな指示を待たせることができる。
【0060】
尚、上記実施例では指令修正不可の時にのみエラーメッセージを表示しているが、指令修正可のフラグにより指令を修正した時にその旨のメッセージをワーニング(警告)としてオペレータに報知するために出力することも容易にできる。
【0061】
実施の形態2.
上記実施の形態1では工具毎の最高回転数等の設定は1種類の場合を説明したが、被加工物の材質によっては別の値の設定が必要なこともあり、これに対処するために必要に応じて材質対応で種類を増やしたりそこから一つを選択することも容易に実現できる。
【0062】
また上記実施の形態1では工具毎の主軸情報はNC装置内のメモリーに記憶された情報を用いたが、図1に記された構成要件工具情報センサー19及びセンサーI/F20を制御して工具に内蔵させた記憶手段に書き込まれた上記主軸情報を読み取り、これによって判別・修正制御を行えば上記NC装置内のメモリー容量は少なくてすみ、工具取り替えによる情報の更新も不要とすることができる。
【0063】
尚、上記実施の形態1では便宜上マシニングセンターに適用した例で説明したが、旋盤に於ける回転工具の制御やバイトによる加工での周速一定制御のための主軸回転数の制御にも適用できることは言うまでもない。
【0064】
上記実施の形態1では主軸最高回転数,工具別の最高回転数,標準回転数,最低回転数,回転方向の主軸情報を記憶したものを示したが、上記各種情報の内必要な情報のみに限定して記憶させて制御してもよい。
【0065】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、各工具毎に最高回転数と最低回転数とを設定し、工具の最高回転数を超える回転数が指定された時には上記最高回転数でクランプするようにするとともに、工具の最低回転数に達しない回転数が指定された時には上記最低回転数でクランプするようにしたので、不適切な回転数指令をしても工具折損などによって加工が中断されることが無く、生産効率が向上するという効果がある。
【0073】
また本発明によれば、上記設定された工具毎の情報は各工具に内蔵または付帯する記憶媒体に記憶された主軸等の情報を工具情報センサーで読み取り、これによって判別・修正制御を行うようにしたので、NC装置内のメモリー容量は少なくてすみ、工具取り替えによる情報の更新も不要にできるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の数値制御装置の一構成例を示すブロック図である。
【図2】 本発明による数値制御装置に記憶した工具毎の主軸情報例を示す図である。
【図3】 本発明による主軸情報比較・修正制御のフローチャートである。
【符号の説明】
1 CPU、2 メモリー(RAM)、6 設定・表示制御部、9 演算・解析部、10 シーケンス制御部、11 工具交換制御部、12 マガジン、16 主軸制御部、17 主軸駆動部、18 主軸モータ、19 工具情報センサー、20 センサーI/F
Claims (2)
- 工具毎の最高回転数と工具毎の最低回転数とを記憶する工具別主軸情報記憶手段と、加工プログラムの指令回転数と上記工具別主軸情報記憶手段に記憶された対応する工具の最高回転数・最低回転数とを比較し、上記指令回転数が最高回転数を超える指令である時には上記指令回転数を上記工具別主軸情報記憶手段に記憶された最高回転数に置き換えるとともに、上記指令回転数が最低回転数に達しない指令である時には上記指令回転数を上記工具別主軸情報記憶手段に記憶された最低回転数に置き換える主軸情報比較・修正手段とを備えてなる主軸制御機能を有する数値制御装置。
- 上記工具別主軸情報記憶手段は、各工具に内蔵または付帯する記憶媒体であることを特徴とする請求項1に記載の主軸制御機能を有する数値制御装置。
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