JP3966137B2 - 熱処理方法および熱処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄板状加熱対象物を熱処理する熱処理方法および熱処理装置に関し、特に、半導体ウェーハの面内温度分布を常に一定に保つように加熱処理する半導体処理装置に適用して好適な熱処理方法および熱処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体ウェーハ(以下、単にウェーハと呼ぶ)の処理工程等においては、ウェーハに対する熱処理(加熱)を要する工程等も多い。そのような工程用の熱処理装置(半導体処理装置)では加熱手段を有している。例えば、エピタキシャル成長装置(成長炉)では、赤外線ランプ等を用いたウェーハの加熱装置(熱処理装置)を有している。エピタキシャル成長においては、ウェーハ膜厚分布および比抵抗分布の適正化や、ウェーハの温度分布に起因するスリップ等の結晶欠陥制御のために、ウェーハの面内温度分布をコントロールする必要がある。このため、上記熱処理装置でウェーハの面内温度分布をコントロールする。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−291169号公報
ウェーハの面内温度分布をコントロールする例としては、特許文献1記載の「半導体製造装置」がある。ウェーハの面内温度分布をコントロールするために、複数の温度測定手段(以下、適宜測定手段と呼ぶ)と複数の加熱手段を有する上記半導体製造装置が開発され、それぞれの測温手段で測定された温度に基づき、それぞれの専用の温度制御手段によってコントロールする方法が用いられていた。
【0004】
図2は、熱処理装置を有する代表的な装置(例えばエピタキシャル成長装置)における測温点の例を模式的に示した説明図である。
【0005】
図2において、ウェーハ1は円盤状のサセプタ2に保持され、このサセプタ2は、円盤状のサセプタリング3に保持されている。その結果、加熱対象のウェーハ1がチャンバ4内の所定位置に位置するようになされている。例えばエピタキシャル成長装置であれば、反応ガス8がチャンバ4内に導入、導出されるが、このとき反応ガス8は入口から導出口へほぼ直線的な流路を辿って流れる。
【0006】
図2の例では、測温手段が数カ所に設けられている。ウェーハ1の中心を通る法線方向がサセプタ2の裏面と交わっている位置が、中心部測温手段5Cによる測温点となっている。反応ガスの導入口に近いサセプタリング3の位置が、前部測温手段5Fによる測温点となっている。反応ガスの導出口に近いサセプタリング3の位置が、後部測温手段5Bによる測温点となっている。位置5Fおよび5Bは、ウェーハ1の中心から見て角度的に180度だけ隔たっている。位置5Fおよび5Bからそれぞれ角度的に±90度だけ隔たっているサセプタリング3の位置が側部測温手段5Sによる測温点となっている。
【0007】
各測温手段5C、5F、5S、5Bからの出力は、図3に示すように、対応する温度制御装置6C、6F、6S、6Bに与えられる。各温度制御装置6C、6F、6S、6Bは、各測温手段5C、5F、5S、5Bによる温度測定出力に基づいて、対応する加熱手段としてのランプ7C、7F、7S、7Bを制御する。
【0008】
すなわち、このような熱処理装置では、あらかじめウェーハ各部に対する望ましい温度プロフィール(指令温度変化)を各温度制御装置6C、6F、6S、6Bに指示する。各温度制御装置6C、6F、6S、6Bは、その指示された温度プロフィールとなるように、加熱手段としてのランプ7C、7F、7S、7Bを制御する。
【0009】
なお、図2および図3は、各測温手段5C、5F、5S、5Bが熱電対の場合を意図して記載しているが、測温手段は、放射温度計の場合でも同様である。
【0010】
また、制御方式についても、前述のように4ゾーンが必要であるわけでなく、例えば中心部と側部の2ゾーン以上の場合でも同様である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
複数のゾーンを有する熱処理装置においては、それぞれの加熱手段をどのように使用するかが大きな問題となる。例えば、ゾーン毎の測温手段それぞれの出力に応じて、対応する加熱手段を制御し、加熱する方式(特開平5−291169)、ゾーン間の温度差を一定にすべく加熱手段を制御する方式(特開平6−260426)では、それぞれの測温手段の状態が常に健全でなければ安定した加熱が行えない。即ち、測温手段による温度の測定が常に正確でなければならない。
【0012】
温度制御装置は、測定値が指令値になるように制御するため、あるゾーンの測温手段が仮に温度を低く(または高く)測定すると、温度制御装置が、測定値を指令値まで上昇(または下降)させるため、あるゾーンが実際には、指令値以上(または以下)に昇温(または降温)されてしまう。この加熱は、加熱対象ゾーンだけでなく、当然、他のゾーンヘも影響を及ぼし、結果として、ウェーハの面内温度分布が所望する分布と異なり、比抵抗分布や膜厚分布の悪化、更には、スリップなどの品質欠陥を生じる原因の一つとなっていた。
【0013】
測温手段としての熱電対が正確な温度を測定しなくなる原因の一つは、その原理上接触式の測温であるため、接触状態の変化によるものがある。更には、熱処理装置によっては、1000℃以上の高温を必要とし、反応ガスなどを導入するために、熱電対自身が劣化し、例えば図4に示すように、10℃以上も温度を低く計測する場合がある。
【0014】
また、熱電対自身の測定精度(JIS規格)が約±0.3%以内であり、例えば、1473Kにおいては、JIS規格内であっても、温度誤差が、約±4.5℃(1473(K)×0.3(%))となり、図4に示すように、まったくの新品の熱電対でも測定誤差が存在し、熱処理炉において熱電対交換によるこの影響も無視できない。
【0015】
一方、放射温度計を用いた測温においても、石英チャンバ外から、石英を通しての測温となるため、熱処理中にチャンバ4に導入する反応ガスによっては、石英ガラス面に分子が付着し、結果として温度測定用波長の放射光に対する透過率が低下し、測定温度が変化する。
【0016】
また、放射温度計の校正には、一般的に熱電対が使われるが、この熱電対が上記問題を有するため、この管理を怠れば、上述の熱電対の誤差のために測定温度が変化する。
【0017】
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、測温手段の測定誤差等の影響を受けずに正確な熱処理ができる熱処理方法および熱処理装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するために、第1の発明に係る熱処理方法は、薄板状加熱対象物を複数のゾーンに分割すると共に、各ゾーン毎に個別に制御して熱処理する熱処理方法において、熱処理中のプロセスデータのうち1又は複数のデータをリアルタイムに採取して保存すると共に、熱処理中の各処理過程毎に統計処理を行い、熱処理中の現在の統計値と、それと同一のプロセスデータの過去の統計値とを比較して現在のプロセス状態を把握し、その結果に基づいて電力、ガス流量、ガス濃度又はガス温度のいずれかを制御することを特徴とする。
【0019】
上記構成により、リアルタイムに採取して統計処理した統計値と、過去の統計値とを比較して現在のプロセス状態を把握することで、測温手段の不良や計測誤差等の影響を受けずに、正確な熱処理ができる。なお、熱処理中のプロセスデータとして、電力、温度、ガス流量、ガス濃度、ガス温度などがある。
【0020】
第2の発明に係る熱処理方法は、第1の発明に係る熱処理方法において、上記統計値として、平均値又は分散値の一方又は両方を使用し、熱処理中の各処理過程毎に、各ゾーン間の電力平均値比率を一定に維持し、分散値を一定値以下に管理することを特徴とする。
【0021】
上記構成により、各ゾーン間の電力平均値比率、又は分散値が限度を超えて大きく変動する場合は、測温手段の測定誤差等の異常が生じていると判断でき、適切な対応をすることができる。
【0022】
第3の発明に係る熱処理装置は、複数のゾーンに分割されると共に各ゾーン毎に個別に制御されて薄板状加熱対象物を加熱する加熱手段を備えた熱処理装置において、上記加熱手段に供給される電力を測定する電力測定手段、上記各ゾーンまたはその一部のゾーンに設けられて当該ゾーンの温度を測温する測温手段、上記薄板状加熱対象物の表面に導入されるガスの流量を測定するガス流量測定手段、上記薄板状加熱対象物の表面に導入されるガスの濃度を測定するガス濃度測定手段、又は上記薄板状加熱対象物の表面に導入されるガスの温度を測定するガス温度測定手段のうちの1又は複数の手段と、上記各手段の測定結果を保存する保存手段と、当該保存手段に保存されたデータを統計処理し、処理した統計値とそれと同一のプロセスデータの過去の統計値とを比較して現在のプロセス状態を把握し、その結果に基づいて電力、ガス流量、ガス濃度又はガス温度のいずれかを制御する手段とを備えたことを特徴とする。
【0023】
上記構成により、上記電力測定手段等での測定値をリアルタイムに採取してその測定結果を保存手段に保存する。制御手段は、保存手段に保存されたデータを統計処理して過去の統計値と比較して現在のプロセス状態を把握し、その結果に基づいて制御する。これにより、測温手段の不良や計測誤差等の影響を受けずに、正確な熱処理ができる。
【0024】
第4の発明に係る熱処理装置は、第3の発明に係る熱処理装置において、上記統計値として、平均値又は分散値の一方又は両方を使用し、熱処理中の各処理過程毎に、各ゾーン間の電力平均値比率を一定に維持し、分散値を一定値以下に管理することを特徴とする。
【0025】
上記構成により、各ゾーン間の電力平均値比率、又は分散値が限度を超えて大きく変動する場合は、測温手段の測定誤差等の異常が生じていると判断でき、適切な対応をすることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係る熱処理方法および熱処理装置について説明する。図1は本実施形態の熱処理装置を示すブロック図、図5は各加熱手段への供給電力の変化と各部の実績温度との関係を示すグラフ、図6は膜厚分布の経時変化(熱電対交換からの経時変化)を示すグラフ、図7はレシピ決定時の処理を示すフローチャート、図8は通常操業時の処理を示すフローチャート、図9は具体的実施例での膜厚や温度差等の変化を示すグラフである。
【0027】
[熱処理方法]
まず、本実施形態に係る熱処理方法について説明する。
【0028】
本実施形態に係る熱処理方法は、薄板状加熱対象物を熱処理する熱処理装置のプロセス状態を常に一定に保つことで、安定した温度制御を可能にしたものである。
【0029】
以下ではまず、加熱手段への電力供給量バランスについて説明する。なおここでは、熱処理方法を実施するための装置として、従来の熱処理装置とほぼ同様の構成の装置を用いる。即ち、熱電対である測温手段5C、5F、5S、5B、温度制御装置6C、6F、6S、6B及びランプ7C、7F、7S、7Bが図2、3に示すように配置されており、薄板状加熱対象物としてのウェーハ1を加熱するものとして説明を行う。また、以下で言うウェーハ温度は、ウェーハの温度を直接測定しているわけではないが、間接的にウェーハの温度を測温していると考えられるので、測温手段5C、5F、5S、5Bによる測温温度をウェーハ温度と表現する。
【0030】
まず、サセプタ2、サセプタリング3と熱電対である測温手段5C、5F、5S、5Bとが熱的に十分結合していると考えられる状態で、通常のレシピ(ステップ毎のウェーハ温度、導入ガス流量、導入ガス濃度など)を決定し、操業を開始する。以下では、説明を簡単にするために、エピタキシャル成長を行っているステップを例に説明する。
【0031】
レシピ決定後、Siガスを供給し、エピタキシャル成長を行うステップ(デポステップ)において、各ゾーンのウェーハ温度をT、T 、T となるように、各制御手段(ここではPI制御を行う制御手段とする)により、各ゾーンの加熱手段であるランプ7C、7F、7S、7Bに対して、目標温度になるように電力指令を出す。
【0032】
図5(A)は、レシピおよび製造品質の等しい、すなわち、すべての設定条件を等しくして熱処理(エピタキシャル成長)した場合のデポステップにおいて、ランプ7F、7S、7Bへの供給電力差の平均値(中心部供給電力との差で表示、7Cへの供給電力は一定)の変化を示している。このように、まったく同じ設定での操業で、かつ、図5(B)に示すように、各部の測温値(中心部温度は、常に一定。その他の部位の温度は、中心部温度との差が明確になるように、中心部温度との差の平均値で表示)が一定であるにもかかわらず、ウェーハ前部を加熱するランプ7Fへの供給電力が上昇およびウェーハ側部を加熱するランプ7Sへの供給電力が減少していることがわかる。なお、図5においては、ウェーハ1を複数枚収納したカセットを1バッチと定義している。以下、同様である。
【0033】
上記現象は、図2のウェーハ前部を測定する測温手段5Fである熱電対と被測定点との接触状態の変化や、図4で示す熱電対の劣化によって、温度を低く計測した結果、前部温度制御手段6Fが設定値どおりの温度になるように、ランプ7Fへの供給電力を増加したために発生したものである。
【0034】
また、この結果、ウェーハ前部の温度が上昇し、その影響が側部へも及んで側部の温度が上昇するため、側部への供給電力は低下している。このように、各部の温度が一定と計測されているにもかかわらず、対応する各部への供給電力が変化する現象は、前部のみならず、各部で確認されており、各ゾーン毎に独立した測温手段5C、5F、5S、5Bを使用し、独立した温度制御装置6C、6F、6S、6Bを使用する場合や、複数の測温手段5C、5F、5S、5Bを使用する場合には、避けて通れない問題である。
【0035】
図6は、エピタキシャル成長後のウェーハ1における中心部膜厚に対する外周部膜厚の差を示した図である。図6の(1)、(2)、(3)は、図5(A)の(1)、(2)、(3)の矢印部分で製造されたウェーハである。図6で示すように、(1)に対して(3)の外周部膜厚が厚くなっている。
【0036】
エピタキシャル成長での成長速度は、温度が高いほど早くなる。このことから、図6の膜厚分布は、反応ガスのガス濃度が高い供給部近傍(前部)の温度が、前部の加熱手段であるランプ7Fへの供給電力の増加により上昇したために、エピタキシャル成長が外周部でより促進された結果と考えられる。
【0037】
この例からも明らかなように、測温手段5C、5F、5S、5Bには回避しがたい測温誤差が生じるため、測温手段5C、5F、5S、5Bのみに頼った温度分布の制御には限界がある。そのため、ウェーハ品質(膜厚、比抵抗)の面内分布を一定に維持するために、温度と密接な関係がある各ゾーンに供給されるエネルギー(電力等)に注目すべきであり、例えば、各ゾーンに供給する電力比率を一定に維持することが重要である。これは、電力測定の場合、温度測定の場合に生じる接触不良等の問題もなく、高い精度の測定値を得ることができるためである。即ち、温度測定の場合は、上述のように、測温手段による誤差発生の可能性があるが、電力測定の場合は、加熱装置を制御するコントローラから正しい測定値を得ることができるためである。また、コントローラから得られないときでも、公知の各種電力測定装置を加熱装置の手前に接続することで、正しい測定値を容易に得ることができる。
【0038】
以上ではデポステップについて説明したが、昇温ステップについても簡単に説明する。
【0039】
熱処理炉においては、所定の熱処理をするために、昇温、降温のステップが必ず存在する。特に低温(例えば800℃)から高温(例えば1100℃)に昇温する場合、その昇温プロフィールによっては、ウェーハに不必要な熱応力が発生し、加熱対象物の品質に大きな影響を与えることがある。例えば、エピタキシャル成長炉においては、スリップと呼ばれる結晶転位が発生し、その発生によって商品価値が無くなることがある。
【0040】
この昇温プロフィールは、昇温開始前の温度が異なっているような場合や、供給されるガス温度、ガス流量の変化などにより大きく変わることがある。このため、たとえ一定の設定値を与えていても、同一の態様で昇温するとは限らない。
【0041】
この場合、温度制御手段は、あらかじめ昇温プロフィールを決定し、その昇温プロフィール実現のために、加熱手段に指令を与えるが、昇温開始時の実際のウエーハ温度が異なっていると、その温度の違いによって加熱手段への供給電力指令値が異なる。例えば、昇温開始時の実際のウエーハ温度があらかじめ決められた昇温プロフィールの初期値より低い場合は、この初期値になるまで、初期値と同じであった場合以上の電力を供給する必要がある。このように、電力供給量を管理することで、実際の初期温度を管理できる。また、同様に、昇温プロフィールを満たすために現在温度に基づきPI制御などが行われるため、昇温中の温度変化も電力供給量を用いて管理できる。更には、ガス温度、ガス流量、ガス濃度も温度変化の原因となるため、ガス供給手段からのガス温度、ガス流量、ガス濃度をモニターすることで、このガスによる温度変化を容易に管理できる。
【0042】
すなわち、熱処理装置による温度制御では、レシピが同じであっても常に同じ温度プロフィールによる熱処理が行われるとは言いがたい。そこで、プロセス中の各ゾーン温度、電力、導入されるガス温度、ガス流量、可能であればガス濃度を一定サンプリング周期によりデータを採取し、ステップ毎の各統計値を過去の統計値と比較し、さらには、関連する他の統計値との比率を比較することで、現ステップにおける熱処理装置の状態が完全に把握できる。これにより、同一レシピによる同一処理であること、すなわち同一の面内温度分布で熱処理が行われているかどうかの診断ができ、それに基づいて制御を行うことで、同一処理を維持することができる。
【0043】
このように、熱処理中の電力、ウェーハ温度、ガス流量、ガス濃度、ガス温度などの複数のプロセスデータをリアルタイムに採取して保存すると共に、各ステップ毎に統計処理を行い、この熱処理中の現在の統計値と同一プロセスデータの過去の統計値とを比較して現在のプロセス状態を把握し、その結果に基づいて、操業変更指示等の制御を行う。
【0044】
この結果、測温手段に測定誤差が生じた場合でも、その誤差の影響を受けずに、ウェーハの面内温度分布を所望の分布に正確に維持することができ、比抵抗分布や膜厚分布の悪化、スリップなどの品質欠陥のない、正確な熱処理をすることができるようになる。
【0045】
[熱処理装置]
次に、上記熱処理方法を実施するための熱処理装置について説明する。
【0046】
図1は本実施形態に係る熱処理装置の構成を示すブロック図である。以下では、熱処理装置がエピタキシャル成長装置(エピタキシャル成長炉)に適用される場合を例に説明する。
【0047】
熱処理装置11は、ウェーハ各部の温度を測定する測温手段12C、12F、12S、12B、各部位の加熱手段13C、13F、13S、13B及び、各測温手段12C、12F、12S、12Bでの検出結果に基づいて各加熱手段13C、13F、13S、13Bをそれぞれ制御する温度制御手段14C、14F、14S、14Bなどの従来と同様な構成に加え、データ保存手段15、統計解析手段16、ゲイン決定およびアラーム発生手段17、電力測定手段18C、18F、18S、18B、アラーム表示機19、電力修正手段20C、20F、20S、20Bを有している。
【0048】
データ保存手段15は、統計解析を行うための各種のデータをリアルタイムに採取して保存するための手段である。保存するデータは、通常のレシピ、反応ガス(Siガス)のガス流量、ガス濃度、ガス温度、測温手段12C、12F、12S、12Bで検出した温度、各電力測定手段18C、18F、18S、18Bで測定した各加熱手段13C、13F、13S、13Bに供給される電力、測定値に基づき統計処理された統計値、加熱対象物の処理情報などである。なお、ガス流量、ガス濃度、ガス温度などの情報は、加熱処理に特定のガスの導入を必要とするエピタキシャル成長装置のような加熱処理装置の場合に必要な情報である。保存するデータの種類は処理装置の機能に応じて選択される。
【0049】
統計解析手段16は、データ保存手段15にリアルタイムに保存したデータに対して、各ステップ毎に統計処理を行い、当該現在の統計値と同一プロセスデータの過去の統計値とを比較して現在のプロセス状態を把握するための解析装置である。具体的には、後述する方法でデータ保存手段15に保存したデータに対して統計処理を行う。
【0050】
ゲイン決定およびアラーム発生手段(以下「発生手段」という)17は、統計解析手段16での結果に基づき、電力修正ゲインを出力して操業変更指示を出すと共にアラーム発生指示を出すための装置である。発生手段17は、アラーム表示機19に接続されていると共に、電力修正手段20C、20F、20S、20Bを介して、各温度制御手段14C、14F、14S、14Bと、各電力測定手段18C、18F、18S、18Bとの間に接続されている。なお、発生手段17は、各温度制御手段14C、14F、14S、14Bに直接に接続されて、各温度制御手段14C、14F、14S、14Bの制御目標温度を修正する場合がある。
【0051】
上記統計解析手段16と発生手段17で、データ保存手段15に保存されたデータを統計処理し、処理した統計値と過去の統計値とを比較して現在のプロセス状態を把握し、その結果に基づいて熱処理装置11を制御する制御手段が構成されている。
【0052】
各電力測定手段18C、18F、18S、18Bは、各加熱手段13C、13F、13S、13Bに供給される電力を測定するための装置である。各電力測定手段18C、18F、18S、18Bは具体的には、各温度制御手段14C、14F、14S、14Bからの電力が電力修正手段20C、20F、20S、20Bで修正された後の電力を測定する。
【0053】
アラーム表示機19は、作業者に対してアラームを発生させたり、警告表示をしたりするための装置である。
【0054】
電力修正手段20C、20F、20S、20Bは、発生手段17からの電力修正ゲインに基づいて、各温度制御手段14C、14F、14S、14Bからの電力を修正するための装置である。具体的には、統計解析手段16での結果に基づいて発生手段17で操業変更指示として出力される電力修正ゲインに基づいて、各温度制御手段14C、14F、14S、14Bからの電力を修正して、各加熱手段13C、13F、13S、13Bに供給される。
【0055】
なお、図1では示していないが、薄板状加熱対象物(ウェーハ)が存在している。また、上記ウェーハの表面に導入されるガスの流量を測定するガス流量測定手段と、上記ウェーハの表面に導入されるガスの濃度を測定するガス濃度測定手段と、又は上記ウェーハの表面に導入されるガスの温度を測定するガス温度測定手段とを備えている。
【0056】
上記統計解析手段16では具体的には次の処理を行う。即ち、レシピ内ステップ毎の統計解析値、例えば、平均値、分散値を算出する。ここでは、分散を計算することから、少なくとも3点以上のデータが必要となる。
【0057】
図7にレシピ決定時の処理フローチャートを示す。まず、レシピを決定する場合、スリップ等の欠陥を発生させない状態で、所望の膜厚、膜厚分布、比抵抗、比抵抗分布が得られるように各ゾーン毎のウェーハ温度T,T,T,Tを決定する(S1)。決定したウェーハ温度T,T,T,Tでウェーハを処理するときの各加熱手段に供給される電力PC0(t)、PF0(t)、PS0(t)、PB0(t)、計測温度TC0(t)、TF0(t)、TS0(t)、TB0(t)、ガス流量Q(t)、ガス濃度CTCSO(t)、ガス温度T(t)は、データ保存手段15に保存される。ここで、(t)は、時系列データを意味する。
【0058】
統計解析手段16は、データ保存手段15に蓄えられているプロセスデータD2に基づき、処理S2において、統計量D3を算出し、その統計量を製造指示D1に結びつけ、データ保存手段15に保存する(S2)。
【0059】
例えば、電力の統計量として、平均値および標準偏差を式(1)〜(8)で算出する。
【0060】
【数1】
Figure 0003966137
ここで、
C0AVE:中心部加熱手段への供給電力平均
F0AVE:前部加熱手段への供給電力平均
S0AVE:側部加熱手段への供給電力平均
B0AVE:後部加熱手段への供給電力平均
C0STD:中心部加熱手段への供給電力標準偏差
F0STD:前部加熱手段への供給電力標準偏差
S0STD:側部加熱手段への供給電力標準偏差
B0STD:後部加熱手段への供給電力標準偏差
N :サンプリング点数
(j) :各サンプリング点
電力については、各ゾーン間の比率が重要であるため、中央部に対する平均値の比率もそれぞれηF0η S0 、η B0 として算出し、保存する。
【0061】
ηF0=PF0AVE/PC0AVE (9)
ηS0=PS0AVE/PC0AVE (10)
ηB0=PB0AVE/PC0AVE (11)
一方、レシピ決定時には、これらの値に対して、いくつかの許容範囲を事前に設定する。例えば、電力修正手段20C、20F、20S、20Bに対する電力修正指示を自動的に設定するかどうかを判定する上下限値△や、作業者に対してアラームを発生させるかどうかを判定する上下限値△を事前に設定する。なおここでは、説明を簡単にするために、上下限値△、△として、すべてのゾーンに対して同じ値を設定して使用するが、この設定値は、諸条件に応じて、各ゾーンで全て同じ値にしたり、個別の値にしたりする。大きさも諸条件に応じて異なる。
【0062】
調整終了後、通常操業に切り替えて操業を開始する。通常操業時の本熱処理装置の処理フローを図8に示す。
【0063】
S5までの処理内容は、上述した図7とほぼ同様であり、バッチ毎に各電力の統計値PCAVE,PCSTD,PFAVE,PFSTD,PSAVE,PSSTD,PBAVE,PBSTDを上記式(1)〜(8)と同様に計算する。
【0064】
ここで、
CAVE:中心部加熱手段への供給電力平均
FAVE:前部加熱手段への供給電力平均
SAVE:側部加熟手段への供給電力平均
BAVE:後部加熱手段への供給電力平均
CSTD:中心部加熱手段への供給電力標準偏差
FSTD:前部加熱手段への供給電力標準偏差
SSTD:側部加熱手段への供給電力標準偏差
BSTD:後部加熱手段への供給電力標準偏差
次に前述と同様に中央部に対する平均値の比率をそれぞれ、η 、η 、η として(12)〜(14)で算出する。
【0065】
η=PFAVE/PCAVE (12)
η=PSAVE/PCAVE (13)
η=PBAVE/PCAVE (14)
次に、統計量比較検定処理S6において、同一製造指示、同一レシピ、同一品種のゾーン間電力比率ηF0とη、ηS0とη、ηB0とηを比較する。なおここでは、説明を簡素化するために、ηのみについて説明する。
【0066】
ηF0−△<η<ηF0+△であれば、調整時と同じ状態で処理されていると判断し、特に何もせず、S3の処理に戻る(S7)。
【0067】
ηF0−△>η、かつηF0−△<η
または、
ηF0+△<η、かつηF0+△>η
であれば修正する。電力修正ゲインを決定し(S8)、自動修正をする場合(S10)は、電力修正手段20Fに対して、ηF0に近づくように、修正指令を出す(S11)。なお、この場合、各温度制御手段14C、14F、14S、14Bに対して、電力がηF0になるように目標温度Tを修正するようにしてもよい。
【0068】
S10において自動修正をしない場合は、作業者に対してガイダンスをアラーム表示機19に表示させ(S12)、変更自身は作業者に行わせる。
【0069】
また、ηF0−△>ηまたは、ηF0+△<ηであれば、アラーム表示機19でアラームを発生させると共に(S9)、作業者に対処を依頼する旨を表示させる(S12)。
【0070】
なお、発生手段17で電力修正ゲインを決定し(S8)、自動修正を行わなかった場合、又はアラームを発生させた(S9)場合は、作業者にガイダンスを出力し、作業者が対処完了するまで、処理を停止する。
【0071】
一方、分散の場合は次のように処理する。分散については、特に、過去データとの関連が重要であり、各ゾーン毎に個別に比較を行う。通常、一定温度でエピタキシャル成長している場合には、分散は非常に小さいが、ガス流量の変動(ガス流量測定手段がない場合)や、予期せぬ装置の異常が発生した場合には、分散が大きくなる。
【0072】
分散値の算出は、石英で構成されたチャンバ外から放射温度計で温度を測定する加熱装置においては、特に重要となる。例えば、ウェーハの水平性が失われた場合、放射温度計の視野の関係からウェーハ回転に応じた温度の変動が検出される。温度制御手段では、上記変動を抑制するために、加熱手段に対しての周期的な供給電力の変更指示を出す。この結果、供給電力の分散が大きくなる。この分散の管理を行っていれば、ウェーハの水平性の監視が容易にでき、作業者に対して装置再組み立ての指示などができる。
【0073】
また、統計量として、FFTなどの周波数解析結果を使用すれば、サセプタの回転周期と、電力変動の周期が同じであることから、上記同様にウェーハの水平性の監視が可能となる。
【0074】
分散についての管理方法は、上述した電力比率と同様である。
【0075】
各加熱手段に供給する電力の分散を
CSTD
FSTD
SSTD
BSTD
とし、それに対して、許容範囲を設定する。例えば、作業者に対してアラームを発生させるときの上下限値を△ASTDとする。なおここでは、説明を簡単にするために、△ASTDとしてすべてのゾーンで同じ値を使用するが、この△ASTDは諸条件に応じた値となる。即ち、△ASTDは、各ゾーンで同じ値であったり、個々に異なる値であったりする。大きさも諸条件に応じて異なる。
【0076】
ここで、PF0STDとPFSTDとを比較し、PF0STD−△ASTD<PFSTD<PF0STD+△であれば、調整時と同じ状態で処理されていると判断し、特に何もしない。
【0077】
F0−△>Pまたは、PF0+△<Pであれば、アラームを出し、作業者にガス流量の変動チェックもしくは、サセプタの設置状況のチェックなど、装置上の異常チェックを依頼する。
【0078】
このとき、ガス流量についても同様の統計値の処理をしている場合には、上記電力の分散値と、ガス流量の分散値を用いれば、電力の分散値変化がガス流量の変動の結果であることが明らかとなるため、作業者に対しては、ガス流量の変動確認を依頼する。
【0079】
この結果、測定誤差が生じた場合でも、その誤差の影響を受けずに、正確な熱処理をすることができるようになる。
【0080】
[実施例]
図9に本加熱装置をエピタキシャル成長装置として使用した場合の結果を示す。本例では、統計量として電力比率ηを管理した結果、効果があった例を示す。
【0081】
ここで、8バッチ目に(1)熱電対を交換し、12バッチ目に(2)制御(管理)をスタートさせた。ここで、熱電対を交換した際に、設置不良もしくは、熱電対の誤差によってFront温度が低く測定されたため、前部温度制御手段が、前部加熱手段により多くの電力供給指令をだし、その結果、前部がより加熱され、外周部膜厚が増加している。ここで、(2)で制御ONにすると、ηがアラーム発生の管理範囲UCL2を超えているため、即、オペレータに対して“加熱装置確認”アラームおよび、ηのチャートを表示した。
【0082】
その結果、オペレータが(1)で交換した熱電対に問題ありと判断し、新しい熱電対をセットした。その結果、ηは制御開始管理範囲UCL1、LCL1間に入り、膜厚分布も減少した。
【0083】
次に、22バッチ目にηがUCL1を超えたため、発生手段17は、前部電力修正手段20Fに対して約5%の補正を加えることで、次バッチから即、膜厚分布が低下している。
【0084】
通常、同一品種を連続して操業する場合、複数のバッチ終了まで膜厚などの品質を測定しない場合がある。本実施例の場合18バッチから25バッチまでは、同一品種であり通常膜厚測定を実施しない。そのため、本発明の加熱装置でない場合は、25バッチ終了まで、22バッチで悪化した膜厚分布の変化に気づかず、多くの不良を出していた可能性がある。しかしながら、本発明によれば、ηを管理することで、このチャンバの変化を捉え、前部への供給電力を下げることで、膜厚分布の悪化は、22バッチの1バッチのみと最低限で抑えることができた。
【0085】
[変形例]
(1) 上記実施形態では、電力の統計値を中心に説明したが、統計処理するデータとしては、これに限らず、他のデータを統計処理して使用してもよい。この場合も、程度には差があるが、上記実施形態とほぼ同様の作用、効果を得ることができる。
【0086】
(2) 上記実施形態では、プロセスデータとしては、熱処理中の加熱手段13C、13F、13S、13Bの供給される電力、ウェーハ温度、ガス流量、ガス濃度、ガス温度を例に説明したが、これに限らず、統計処理できる全てのプロセスデータを使用することができる。この場合も、程度には差があるが、上記実施形態とほぼ同様の作用、効果を得ることができる。
【0087】
(3) 関連する他の統計値としては、データ間の関係を表す、共分散値や相関計数等がある。
【0088】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明に係る熱処理方法および熱処理装置によれば、次のような効果を奏することができる。
【0089】
測温手段に測定誤差が生じる等の、実操業中に起こりうるプロセス状態の変化を確実に捉えられることができ、その誤差等の影響を受けずに、正確な熱処理をすることができる。例えば、一定のプロセス状態が維持でき、薄板状加熱対象物の面内温度分布を一定に維持することができる。
【0090】
その結果、例えば、エピタキシャル成長炉においては、温度分布の不具合から生じる膜厚分布や比抵抗分布の悪化のない、また、熱応力によって発生するスリップが発生しない熱処理が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る熱処理装置を示すブロック図である。
【図2】 エピタキシャル成長装置における測温点の例を模式的に示した説明図である。
【図3】 測温手段、ランプ、温度制御装置の配設例を示すブロック図である。
【図4】 熱電対の劣化による測温誤差の例を示表である。
【図5】 加熱手段への供給電力の変化と各部の実績温度との関係を示すグラフである。
【図6】 膜厚分布の径時変化を示すグラフである。
【図7】 レシピ決定時の処理を示すフローチャートである。
【図8】 通常操業時の処理を示すフローチャートである。
【図9】 具体的実施例での膜厚や温度差等の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
11:熱処理装置、12C,12F,12S,12B:測温手段、13C,13F,13S,13B:加熱手段、14C,14F,14S,14B:温度制御手段、15:データ保存手段、16:統計解析手段、17:ゲイン決定およびアラーム発生手段、18C,18F,18S,18B:電力測定手段、19:アラーム表示機、20C,20F,20S,20B:電力修正手段。

Claims (4)

  1. 薄板状加熱対象物を複数のゾーンに分割すると共に、各ゾーン毎に個別に制御して熱処理する熱処理方法において、
    熱処理中のプロセスデータのうち1又は複数のデータをリアルタイムに採取して保存すると共に、熱処理中の各処理過程毎に統計処理を行い、熱処理中の現在の統計値と、それと同一のプロセスデータの過去の統計値とを比較して現在のプロセス状態を把握し、その結果に基づいて電力、ガス流量、ガス濃度又はガス温度のいずれかを制御することを特徴とする熱処理方法。
  2. 請求項1に記載の熱処理方法において、
    上記統計値として、平均値又は分散値の一方又は両方を使用し、熱処理中の各処理過程毎に、各ゾーン間の電力平均値比率を一定に維持し、分散値を一定値以下に管理することを特徴とする熱処理方法。
  3. 複数のゾーンに分割されると共に各ゾーン毎に個別に制御されて薄板状加熱対象物を加熱する加熱手段を備えた熱処理装置において、
    上記加熱手段に供給される電力を測定する電力測定手段、上記各ゾーンまたはその一部のゾーンに設けられて当該ゾーンの温度を測温する測温手段、上記薄板状加熱対象物の表面に導入されるガスの流量を測定するガス流量測定手段、上記薄板状加熱対象物の表面に導入されるガスの濃度を測定するガス濃度測定手段、又は上記薄板状加熱対象物の表面に導入されるガスの温度を測定するガス温度測定手段のうちの1又は複数の手段と、
    上記各手段の測定結果を保存する保存手段と、
    当該保存手段に保存されたデータを統計処理し、処理した統計値とそれと同一のプロセスデータの過去の統計値とを比較して現在のプロセス状態を把握し、その結果に基づいて電力、ガス流量、ガス濃度又はガス温度のいずれかを制御する手段と
    を備えたことを特徴とする熱処理装置。
  4. 請求項3に記載の熱処理装置において、
    上記統計値として、平均値又は分散値の一方又は両方を使用し、熱処理中の各処理過程毎に、各ゾーン間の電力平均値比率を一定に維持し、分散値を一定値以下に管理することを特徴とする熱処理装置。
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