JP3965202B1 - ネットワーク通信機器およびリング型ネットワーク用通信プログラム。 - Google Patents

ネットワーク通信機器およびリング型ネットワーク用通信プログラム。 Download PDF

Info

Publication number
JP3965202B1
JP3965202B1 JP2006297791A JP2006297791A JP3965202B1 JP 3965202 B1 JP3965202 B1 JP 3965202B1 JP 2006297791 A JP2006297791 A JP 2006297791A JP 2006297791 A JP2006297791 A JP 2006297791A JP 3965202 B1 JP3965202 B1 JP 3965202B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
node
message
ring
received
identification information
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006297791A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008118274A (ja
Inventor
雄一郎 林
正俊 鎌ヶ迫
Original Assignee
株式会社吉田鎌ヶ迫
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社吉田鎌ヶ迫 filed Critical 株式会社吉田鎌ヶ迫
Priority to JP2006297791A priority Critical patent/JP3965202B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3965202B1 publication Critical patent/JP3965202B1/ja
Publication of JP2008118274A publication Critical patent/JP2008118274A/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Small-Scale Networks (AREA)

Abstract

【課題】リングを維持する上で必要な管理情報をリング全体で共有可能にする。
【解決手段】複数のノードがリング状に構成されているとともに、任意のノードを起点として送信されたメッセージをリング内で転送することによって、リング内でメッセージをマルチキャストする。送信先のノードにメッセージが到達してない場合、このノードが切断状態になった旨のメッセージが生成され、この送信先を除いたリング内で順方向および逆方向に送信される。
【選択図】図6

Description

本発明は、複数のノードがリング状に構成されており、任意のノードを起点として送信されたメッセージをリング内で転送することによって、リング内でメッセージをマルチキャストするリング型ネットワークに関する。
例えば、特許文献1,2に開示されているように、複数のノードをリング状に構成し、リング内でメッセージを単方向に転送することで、メッセージをマルチキャストするリング型ネットワークが従来より知られている。また、特許文献3には、アドホックネットワークにおける通信経路の障害対策について開示されている。具体的には、ある通信端末が、メッセージの上流側となる通信経路の切断兆候を検出し、これを切断前触れ状態として上流側の通信端末に通知する。この通知を受けた上流側の通信端末は、切断前触れ状態に該当する経路以外の経路で、送信先に対してメッセージを送信する。
特開平5−219084号公報 特開2000−4246号公報 特開2005−64723号公報
ところで、リング型ネットワークの中には、リングの通信経路を構成するノードに切断が生じた場合、その情報をリング内で共有していることが前提になっているものがある。この場合、あるノードの切断を検知したノードは、自己が起点となって、その旨の通知メッセージを各ノードに通知する。しかしながら、この通知メッセージをリング内において単方向で転送する場合、以下のような2つの問題が生じる。第1に、リング内でのメッセージ共有に要する通信時間に関する問題である。リング内のノード数がn(n≧3)の場合、隣接したノード間でメッセージを一方向で順次転送すると、その転送回数はn回となる。ノード間のメッセージ到達時間がすべてのノード間で等しいと仮定した場合、通信時間は転送回数に比例する。そのため、メッセージをリアルタイムで共有する必要があるアプリケーション(例えば、リアルタイム対戦型ネットワークゲーム)への適用を想定した場合、これがリアルタイム性を損なうオーバーヘットになる可能性がある。第2に、通信経路の信頼性に関する問題である。単方向でのメッセージ転送では、通信経路の一部に切断が生じると、これ以降の下流ノードに対するメッセージ転送が滞ってしまう。固定端末と比較して通信経路の切断が生じる可能性が高い移動体端末(例えば携帯電話)において、これは大きな問題となる。
そこで、本発明の目的は、リングを維持する上で必要な管理情報をリング全体で迅速かつ確実に共有することである。
かかる課題を解決するために、第1の発明は、複数のノードがリング状に構成されているとともに、任意のノードを起点として送信されたメッセージをリング内で転送することによって、リング内でメッセージをマルチキャストするリング型ネットワークで、ノードとして用いられるネットワーク通信機器を提供する。このネットワーク通信機器は、通信部と、第1のノード管理部と、到達確認部と、起点制御部とを有する。通信部は、他のノードとの間でメッセージの送受信を行う。第1のノード管理部は、リング内の通信経路においてノードが接続されているか否かを示すステータスをノード毎に管理する。到達確認部は、通信部を介して、自己のノードより送信された第1のメッセージが送信先のノードに到達したか否かを判定する。起点制御部は、到達確認部によって、送信先のノードに第1のメッセージが到達していないと判定された場合、ノード管理部にアクセスして、このノードに関するステータスを切断状態に更新する。それとともに、起点制御部は、このノードが切断状態に更新された旨の第2のメッセージを、通信部を介して、この送信先を除いたリング内で順方向および逆方向に送信することによって、リング内の各ノードに対してステータスの更新内容を通知する。
ここで、第1の発明において、第2のノード管理部と、転送判定部と、転送制御部とをさらに設けてもよい。第2のノード管理部は、リング内での転送によって自己のノードが受信したメッセージを、メッセージの起点となったノード毎に管理する。転送判定部は、ある起点によって送信された第3のメッセージが通信部によって順方向および逆方向のいずれかの転送方向で受信された場合、第2のノード管理部にアクセスして、第3のメッセージの起点となったノードに関して、第3のメッセージが受信済みであるか否かを判定する。転送制御部は、第3のメッセージが受信済みでないと判定された場合、第1のノード管理部にアクセスして、第3のメッセージによって通知を受けたノードに関するステータスを切断状態に更新するとともに、第2のノード管理部にアクセスして、第3のメッセージの起点となったノードに関する識別情報を更新した上で、通信部を介して、第3のメッセージをリング内で転送方向に送信する。また、転送制御部は、第3のメッセージが受信済みと判定された場合、第3のメッセージを送信せずに、転送方向における第3のメッセージの転送を自己のノードにて終端させる。
第1の発明において、第2のノード管理部は、リング内で転送されるメッセージを識別するための識別情報を、メッセージの起点となったノード毎に管理してもよい。この場合、起点制御部は、第2のメッセージに付与するための第1の識別情報を採番し、この第1の識別情報を付与した第2のメッセージを順方向および逆方向に送信する。また、転送判定部は、第3のメッセージより抽出された第2の識別情報と、ノード管理部における第3のメッセージの起点となったノードに関する識別情報とを比較することによって、第3のメッセージが受信済みであるか否かを判定する。
第1の発明において、識別情報は、個々のメッセージに対してノード単位で採番されるメッセージIDと、ノード固有のノードIDとを含んでいてもよい。この場合、起点制御部は、識別情報をとして、新たに採番したメッセージIDと、自己が起点であることを示す自己のノードIDとを第2のメッセージに付与する。また、転送判定部は、第3のメッセージより抽出されたノードIDに基づいて、第3のメッセージの起点となったノードを特定する。
第2の発明は、複数のノードがリング状に構成されているとともに、任意のノードを起点として送信されたメッセージをリング内で転送することによって、リング内でメッセージをマルチキャストするリング型ネットワークで、ノードとして用いられるネットワーク通信機器にインストールされる通信プログラムを提供する。このリング型ネットワーク用通信プログラムは、以下のステップを有する方法をネットワーク通信機器に実行させる。
(1)ステップ1
リング内の通信経路においてノードが接続されているか否かを示すステータスをノード毎に管理するノードリストを用意する。
(2)ステップ2
自己のノードより送信された第1のメッセージが送信先のノードに到達したか否かを判定する。
(3)ステップ3
送信先のノードに第1のメッセージが到達していないと判定された場合、ノードリストにおけるこのノードに関するステータスを切断状態に更新する。
(4)ステップ4
このノードが切断状態に更新された旨の第2のメッセージを、リング内で順方向および逆方向に送信することによって、このノードを除いたリング内の各ノードに対してステータスの更新内容を通知する。
ここで、第2の発明において、ノードリストは、リング内での転送によって自己のノードが受信したメッセージを、メッセージの起点となったノード毎に管理してもよい。この場合、第2の発明は、以下のステップをさらに有する方法をネットワーク機器に実行させる。
(5)ステップ5
ある起点によって送信された第3のメッセージを順方向および逆方向のいずれかの転送方向で受信した場合、ノードリストにおける第3のメッセージの起点となったノードに関して、第3のメッセージが受信済みであるか否かを判定する。
(6)ステップ6
第3のメッセージが受信済みでないと判定された場合、ノードリストにおける第3のメッセージによって通知を受けたノードに関するステータスを切断状態に更新するとともに、ノードリストにおける第3のメッセージの起点となったノードに関する識別情報を更新した上で、第3のメッセージをリング内で転送方向に送信する。
(7)ステップ7
第3のメッセージが受信済みと判定された場合、第3のメッセージを送信せずに、転送方向における第3のメッセージの転送を自己のノードにて終端させる。
第2の発明において、ノードリストは、リング内で転送されるメッセージを識別するための識別情報を、メッセージの起点となったノード毎に管理していることが好ましい。この場合、第4のステップは、第2のメッセージに付与するための第1の識別情報を採番するステップと、この第1の識別情報を付与した第2のメッセージを順方向および逆方向に送信するステップとを含む。また、第5のステップでは、第3のメッセージより抽出された第2の識別情報と、ノードリストにおける第3のメッセージの起点となったノードに関する識別情報とを比較することによって、第3のメッセージが受信済みであるか否かを判定する。
第2の発明において、識別情報は、個々のメッセージに対してノード単位で採番されるメッセージIDと、ノード固有のノードIDとを含んでいてもよい。この場合、第4のステップは、識別情報として、新たに採番したメッセージIDと、自己が起点であることを示す自己のノードIDとを第2のメッセージに付与するステップを含むことが好ましい。また、第5のステップは、第3のメッセージより抽出されたノードIDに基づいて、第3のメッセージの起点となったノードを特定するステップを含むことが好ましい。
第1または第2の発明によれば、リング内の通信経路においてノードが接続されているか否かを示すステータスがノード毎に管理されている。第1のメッセージが送信先のノードに到達しなかった場合、これを検出した自己のノードは、他のノードにその旨を通知すべく、第2のメッセージを送信する。この第2のメッセージは双方向で送信・転送されるので、一方の転送方向における通信経路の一部が切断されたとしても、他方の転送方向における通信経路が維持されている限り、リング全体にメッセージが確実に行き渡る。したがって、リング内における通信経路の信頼性を高めることができる。それとともに、リング内におけるメッセージの転送効率が向上し、リング内でのメッセージ共有に要する全体的な通信時間の短縮を図ることが可能になる。その結果、リングを維持する上で必要な管理情報をリング全体で迅速かつ確実に共有することができる。
図1は、本実施形態にかかる双方向リング型ネットワークの構成図である。このネットワークは、n(n≧3)個のノード1(1)〜1(n)がリング状に構成されている。個々のノードは、単一のネットワーク通信機器に相当し、本実施形態では、TCP/IPによるP2P(Peer to Peer)通信機能を備えた携帯電話を用いている。このネットワークの特徴は、あるノードの切断を検出したノードがメッセージの発信源(以下、「起点」という)となって、その旨のメッセージをリング内で双方向で、すなわち、順方向および逆方向でリレー転送することによって、リング内でメッセージをマルチキャストする点にある。なお、以下の説明では、「順方向」を時計回りの方向とし、「逆方向」を反時計回りの方向と呼ぶが、順逆に本質的な意味はなく、説明の便宜上定めたものに過ぎない(したがって、順逆を反対の意味で定めてもよい)。
このリング型ネットワークでは、任意のノード1(1)〜1(n)が起点となって、通知メッセージ(あるノードが切断状態に更新された旨を示す)の起点送信が行われるが、一例として、ノード1(1)を起点とした通知メッセージ転送手順について、図2から図5を参照しながら概略的に説明する。まず、図2に示すように、何らかのメッセージの送信元となるノード1(1)は、このメッセージの送信に際して、送信先のノード1(2)にメッセージが到達したか否かの到達確認を行う。そして、メッセージが到達していないと判定されたノード1(2)が、切断状態とみなされる。ノード1(1)は、ノード1(2)が切断状態になった旨をリング内の各ノード(ノード1(2)を除く)に通知すべく、その旨の通知メッセージを生成する。
つぎに、図3に示すように、起点ノード1(1)は、未到達とされたノード1(2)をスキップして、リング内の転送経路におけるノード1(2)以降で直近のノード1(3)に対して、通知メッセージを順方向に送信する。それとともに、ノード1(1)は、これと同じ通知メッセージを逆方向で隣接したノード1(n)に対しても同時に送信する。これにより、リング内において、順方向にて送信された通知メッセージの転送と、逆方向にて転送された通知メッセージの転送とが併存することになる。
順方向送信された通知メッセージは、図4に示すような通信経路を経て順次転送される。まず、起点ノード1(1)からの通知メッセージを受信したノード1(3)は、これを次ノード、すなわち、メッセージ転送での下流側ノードに転送するか否かを判定する(転送判定)。通知メッセージの順方向転送は、自己のノードが逆方向から同一メッセージを未だ受信していないことを条件として行われ、受信済みの場合には、自己のノードにて順方向転送が終了する。ノード1(3)に関して、自己が順方向の通知メッセージを受信した時点では、逆方向からの通知メッセージを未だ受信していない。したがって、ノード1(3)は、受信した通知メッセージによってノード1(2)が切断状態になった旨を把握にした上で、順方向で隣接したノード1(4)に対して通知メッセージを転送する。それ以降、通知メッセージは、各ノード1(4)〜1(6)の判定結果が逆方向未受信である限り、ノード1(4)→1(5)→1(6)→1(7)の通信経路で順次転送されていく。このような順方向転送の推移と同時に、これとは別の通信経路で逆方向転送も推移している。そのため、いずれかのノードにおいて、自己が順方向からの通知メッセージを受信するよりも前に、逆方向から同一メッセージを受信している状態(転送判定=逆方向受信済み)が生じる。この受信済ノードに該当するノード1(7)は、受信した通知メッセージの送信は行わないので、一連の順方向転送はノード1(7)を以て終端することになる。
一方、逆方向送信された通知メッセージは、図5に示すような通信経路を経て順次転送される。まず、起点ノード1(1)からの通知メッセージを受信したノード1(n)は、これを次ノードに転送するか否かを判定する。通知メッセージの逆方向転送は、自己のノードが順方向から同一メッセージを未だ受信していないことを条件として行われ、受信済みの場合には、自己のノードにて逆方向転送が終了する。ノード1(n)に関して、自己が逆方向から通知メッセージを受信した時点では、順方向からの通知メッセージを未だ受信していない。したがって、ノード1(n)は、受信した通知メッセージよってノード1(2)が切断状態になった旨を把握した上で、逆方向で隣接したノード1(n-1)に対して通知メッセージを転送する。それ以降、通知メッセージは、各ノード1(n-1)〜1(n-4)の判定結果が順方向未受信である限り、ノード1(n-1)→1(n-2)→1(n-3)→1(n-4)の通信経路で順次転送されていく。この逆方向転送は、順方向転送にて同一の通知メッセージを受信済みのノード1(n-4)に至った時点で終端する。
順方向転送の終端となるノード1(6)以降については、逆方向にて通知メッセージが行き渡っていることが保証されているので、順方向転送を継続する必要はない。また、逆方向転送の終端となるノード1(n-4)以降については、順方向にて通知メッセージが行き渡っていることが保証されているので、逆方向転送を継続する必要はない。つまり、切断状態の送信先のノード1(2)を除いたリング内において、順方向転送および逆方向転送の双方が終端に至った時点で、リング全体に通知メッセージが行き渡ったということになる。このような双方向転送では、順方向転送および逆方向転送が同時並行的に行われるので、単方向転送と比較して通知メッセージの転送回数が半分程度で済む。
図6は、個々のノードに相当する単一のネットワーク通信機器1の構成図であり、すべてのノード1(1)〜1(n)で共通の構成となっている。このネットワーク通信機器1は、通信部に相当する4つの送受信部2〜5と、通信制御部6と、ノード管理部7と、起点制御部8と、到達確認部9と、転送判定部10と、転送制御部11とで構成される。また、ネットワーク通信機器1には、これらと連係して動作するアプリケーション12が予めインストールされている。アプリケーション12としては、例えば、リアルタイムでメッセージを共有する必要がある対戦型ネットワークゲーム等を用いることができる。このネットワーク通信機器1は、通常のメッセージの通信を行う機能と、ノード切断時に送信される通知メッセージの起点としての機能と、通知メッセージを転送する機能(転送終端機能を含む)とを備えている。
順方向受信部2は、リング内での順方向のメッセージ転送時にメッセージの転送元となるノードからメッセージを受信する。順方向送信部3は、順方向転送時にメッセージの転送先となるノードにメッセージを送信する。一方、逆方向受信部4は、リング内での逆方向のメッセージ転送時にメッセージの転送元となるノードからメッセージを受信する。逆方向送信部5は、逆方向転送時にメッセージの転送先となるノードにメッセージを送信する。他のノードに送信すべきメッセージは、送信部3,5によってTCP/IP準拠のフォーマットにパケット化した上で送信されるが、メッセージとパケットとが必ずしも1対1の関係になるとは限らず、複数のメッセージが1パケット化されることもある。同様に、他のノードから受信したパケットからメッセージを抽出する処理は、受信部2,4によって行われるが、1つのパケットから複数のメッセージが抽出される場合もある。なお、これらの送受信部2〜5は、ハードウェア的には、他のノードとの間でメッセージの送受信を行う通信ユニット(通信部)の一機能として実現される。
通信制御部6は、他のノードとの間で通常メッセージ(通知メッセージとは異なり、主としてアプリケーション12からの要求によるもの)の送受信を行う。通常メッセージの通信形態はどのようなものであってもよく、例えば、単方向リング通信や双方向リング通信によるマルチキャスト、または、リング内の特定のノード間で通信するユニキャスト(典型的には、リング内でのリレー転送が用いられる)などが挙げられる。通信制御部6は、アプリケーション12から発信要求に応じて他のノードに通常メッセージを送信する場合、または、他のノードから受信した通常メッセージを転送する場合に動作する。
ノード管理部7は、リング内での転送によって自己のノードが受信したメッセージを、メッセージの起点となったノード毎に管理する。具体的には、リング内で転送されるメッセージを識別するための固有の識別情報が、メッセージの起点毎に記憶・管理されている。ノード管理部7は、上述した転送判定、すなわち、自己のノードが受信メッセージと同一のものを受信済みであるか否かを判定する上で重要な役割を担っており、以下に述べるノードリストを有している。なお、本実施形態では、受信メッセージ以外に、自己のノードが起点となって送信するメッセージについてもノード管理部7にて管理しているが、本発明の主たる特徴に鑑みたとき、これは必須ではない。
図7は、一例としてのノードリストの説明図である。このノードリストは、ノードIDに関連づけて、リスト順位と、IPアドレスと、ステータスと、シーケンス番号とが記述されている。ここで、「ノードID」とは、リング内の個々のノードを識別するために、個々のノードに割り当てられたノード固有の情報である。「IPアドレス」には、個々のノードに相当するネットワーク通信機器1がTCP/IPネットワーク上で通信する際に用いられるアドレスが記述される。ネットワーク通信機器1の移動等によってIPアドレスが変更された場合、これに応じて「IPアドレス」の記述内容も変更される。「リスト順位」は、リング内におけるノード間の通信経路を規定しており、リスト順位が隣り合ったもの同士で通信が行われることを示す。例えば、リスト順位”1”であるノードID”100001”は、リスト順位”2”であるノードID”100002”と通信するといった如くである。なお、リスト順位が最下位のノードについては、最上位のノードと通信するものとして取り扱われる。このようなノード間の通信経路の集合によって、リングが定義される。「ステータス」は、該当欄のノードの接続状態を示しており、現在接続されているノードについては”接続”にセットされ、何らかの理由で切断されてしまったノードについては”切断”にセットされる。「シーケンス番号」には、該当欄のノードが起点となって送信した最新メッセージに関するシーケンス番号が記述される。シーケンス番号は、個々のメッセージに対してノード単位で個別に採番されるメッセージIDの一つであって、番号が連続するように昇順で採番される。この採番はノード単位で独立して行われるので、複数のノードで同一番号の重複採番が許容されている。本実施形態では、識別情報として、メッセージIDとしてのシーケンス番号と、起点となるノードIDを特定する起点ノードIDとのセットを用いており、これによって、起点ノードの特定と、メッセージの識別とが可能になっている。
ノードリストは、リング型ネットワークに参加する全ノードが確定した際、図示しないマッチングサーバによって、全ノードに配布・共有される。初期状態では、全ノードの「ステータス」が”接続”にセットされており、ノードの切断が事後的に生じた際にこれが”切断”に変更される。また、初期状態では、すべての「シーケンス番号」が”0”(如何なるメッセージも起点送信していないことを示す)にセットされており、メッセージの起点送信毎にインクリメントされる。また、転送によるメッセージ受信時においても、必要に応じて、メッセージより抽出されたシーケンス番号に随時更新される。「IPアドレス」についても同様であり、ノードのエリア移動等によりノードのIPアドレスが変更された際に随時変更される。これらの記述内容の変更を検出したノードは、他のすべてのノードに対して、ノードリストの変更内容を示す更新情報をメッセージ形式で通知する。これにより、リング内において、リンクを維持するために必要な情報(ステータス等)が共有される。なお、マッチングサーバは、当初のマッチングのみ関与し、ノードリストの配布後におけるリング内通信には関与しない。
到達確認部8は、通信制御部6によって通常メッセージが送信された場合、あるいは、起点制御部9または転送制御部11によって通知メッセージが送信された場合に動作し、送信対象となったメッセージが送信先に到達したか否かを判定する(到達確認)。この送信先に送信対象メッセージが到達しなかった場合には、当該送信先のステータス更新(”接続”→”切断”)を行った上で、当該送信先をスキップして、リング内の転送経路における当該送信先以降のノードに対して、送信対象メッセージの送信が試みられる。それとともに、切断された送信先に関するステータスが更新された旨の通知メッセージが、自己のノードを起点としてリング内で双方向に転送される。
起点制御部9は、起点送信時、すなわち、自己のノードが起点となって、あるノードのステータスが”切断”に変更された旨の通知メッセージを送信する場合に動作する。この場合、ノード管理部7における自己のノードに関する識別情報(管理内容)が、通知メッセージに付与すべく採番された識別情報に更新される。そして、順方向送信部3および逆方向送信部5が起点制御部9によって制御され、識別情報を伴う通知メッセージが双方向に送信される。
転送判定部10および転送制御部11は、転送受信時、すなわち、自己のノードが通知メッセージを受信した場合に動作する。この場合、転送判定部10によって、ある起点からの通知メッセージより抽出された識別情報が、ノード管理部7におけるこの起点に関する識別情報の管理内容と比較され、通知メッセージが受信済みであるか否かが判定される。そして、この判定結果に応じて、順方向送信部3および逆方向送信部5のうちの転送方向に対応する一方が転送制御部11によって制御される。具体的には、通知メッセージが受信済みでないと判定された場合(未だ受信していない新しい通知メッセージの場合)、ノード管理部7にアクセスされ、この通知メッセージを送信した起点に関する識別情報が、今回受信した通知メッセージの識別情報に更新される。これにより、この通知メッセージは、以後、自己のノードにおいて受信済みとして取り扱われる。それとともに、ノード管理部7において、通知メッセージによって通知を受けたノードに関するステータスが切断状態に更新される。そして、この転送方向における当該通知メッセージの転送が許可される。これに対して、同一の通知メッセージが受信済みと判定された場合(同一メッセージの重複受信時)、この転送方向における当該通知メッセージの転送が禁止される。この場合、ノード管理部7における識別情報の更新およびステータスの更新は行われない。
図8は、ネットワーク通信機器1において実行される通信制御のフローチャートである。まず、ステップ1において、到達確認部8は、自己のノードより送信(または転送)されたメッセージ(通常メッセージ、通知メッセージの双方を含む)が送信先(または転送先)に到達したか否かの到達確認を行う。到達確認の手法については様々なものが知られており、その内容については詳述しないが、典型的には、以下の手法が周知である。なお、起点制御の場合、順方向の送信先および逆方向の送信先のそれぞれに対して、到達確認が別個に行われる。
(1)TCPプロトコルの送信情報を取得する方法
制御部6,9,11からの通知(送信部3,5からの通知でも可)をトリガとして時間をカウントし、所定時間内にTCPプロトコルの送信情報を自己のノードが取得できなかった場合、パケットが送信先に到達しなかったものとみなす。
(2)PPP(Point to Point Protocol)等のデータリンク層プロトコルの送信情報を取得する方法
上記所定時間内に、PPP等のデータリンク層プロトコルの送信情報を自己のノードが取得できなかった場合、パケットが送信先に到達しなかったものとみなす。
(3)定期的に送信先から送信されている生存確認PING(Packet INternet Groper)を用いる方法
上記所定時間内に生存確認ができなかった場合に、パケットが送信先に到達しなかったものとみなす。
送信メッセージが未到達の場合には、リングを維持する上で必要な管理情報(ノードリストの更新情報)をリング内で共有すべく、ステップ1の分岐を経てステップ2の起点制御が実行される。一方、通知メッセージを受信した場合には、ステップ1,3の分岐を経てステップ4の例外付転送制御が実行される。ここで、例外付転送制御の「例外」とは、転送判定の結果によってメッセージ転送が行われないケース(転送終端となる場合)が存在することを意味する。
(起点制御)
図9は、図8のステップ2、すなわち、通知メッセージの起点送信時に実行される起点制御の詳細なフローチャートである。まず、ステップ10において、起点制御部9は、ノードリストにアクセスして、メッセージが到達しなかった送信先のノード(未到達ノード)に関するステータスを”接続”から”切断”に変更する。それとともに、起点制御部9は、未到達ノードのステータスが変更された旨の更新情報を含む通知メッセージを生成する。
続くステップ11において、起点制御部9は、今回、送信対象となる新たな通知メッセージに付与するためのシーケンス番号を昇順にて採番する。自己のノードにおけるシーケンス番号の採番は、他のノードの採番状況と無関係に行われる。続くステップ12において、起点制御部9は、ノードリストにおける自己のノードに関するシーケンス番号(記述内容)を、ステップ11で採番されたシーケンス番号に更新する。例えば図6において、ノードID”100003”が起点送信を行う場合、このノードIDに対応するシーケンス番号”1123”に、新たに採番された”1124”が上書きされる。
ステップ13において、起点制御部9は、ノードリストを参照して、メッセージの送信先を双方向で特定する。すなわち、順方向の送信先として、リスト順位の昇順側で自己のノードに最も近く、かつ、ステータスが”接続”であるノードが特定される。それとともに、逆方向の送信先として、リスト順位の降順側で自己のノードに最も近く、かつ、ステータスが”接続”であるノードが特定される。例えば、リスト順位”3”のノードID”100003”が図7に示したノードリストを保有しており、ノードID”100002”が未到達とされた場合(このIDのステータスは”切断”に変更済み)、順方向の送信先は、リスト順位”4”のノードID”100004”となり、逆方向の送信先は、リスト順位”1”のノードID”100001”となる(リスト順位”2”のノードID”100002”は切断状態なのでスキップされる)。そして、メッセージは、所定のフォーマットに変換された上で、順方向送信部3および逆方向送信部5に出力される。このメッセージは、図10において太線で囲まれたデータセットに相当する。メッセージのヘッダは、ステップ11で採番されたシーケンス番号、メッセージ種別(アプリケションメッセージ/リング管理用メッセージの区別)、起点ノードID(自己のノードID)、宛先ノードID(全ノードを宛先とする場合にはその旨の指定)等を含む。また、ペイロードは、ノードリストの更新情報(未到達ノード=”切断”)に相当する。
なお、本実施形態では、TCP/IPを前提としているが、TCPにおいて接続先を特定する必要が生じるのは、実際には、以下の2つのタイミングのみである。これら以外の送信時には、既に確立されたTCPストリーム(通信路)に対して読み書きを行うだけなので、ノードリストの都度参照を行う必要はない。
(1)初回接続のとき(リング構築時)
(2)前後のノードが切断されたとき
ステップ14において、順方向送信部3および逆方向送信部5は、図10に示したTCP/IPに準拠したパケットを生成する。具体的には、起点制御部9から受けたメッセージをペイロードとし、これにIPヘッダ、TCPヘッダ等のヘッダが付加される。そして、順方向送信部3は、起点制御部9によって指定された順方向の送信先に対して、TCP/IPパケットを送信する。それとともに、逆方向送信部5は、起点制御部9によって指定された逆方向の送信先に対して、TCP/IPパケットを送信する。
ステップ15において、到達確認部8は、上述した到達確認方法を用いて、起点制御部9(送信部3,5からの通知でも可)をトリガとして、パケットが送信先に到達したか否かを判定する。ステップ15で肯定判定された場合、すなわち、パケットが送信先に到達した場合には、今回の送信対象であるメッセージに関する一連の起点制御が終了する。これに対して、ステップ15で否定判定された場合、すなわち、パケットが送信先に到達しなかった場合にはステップ16に進む。起点制御部9は、到達確認部8からの判定結果を受けて、ノードリストにおける未到達の送信先に関するステータスを”接続”から”切断”に変更する。そして、ステップ13に戻り、起点制御部9は、ノードリストを参照して、未到達とされた方向に関して新たな送信先を選択・特定した上で、この新たな送信先に対するメッセージの送信を試みる。先のステップ16でのステータス更新によって、当初の送信先は切断状態として取り扱われるので、当初の送信先はスキップされ、これ以降でステータスが”接続”となっているノードが新たな送信先として選択される。
(例外付転送制御)
図11は、図8のステップ4、すなわち、通知メッセージの転送受信時に実行される例外付転送制御の詳細なフローチャートである。まず、ステップ21において、転送判定部10は、今回受信した通知メッセージが受信済みであるか否かを判定する。具体的には、受信メッセージより抽出されたシーケンス番号が、受信メッセージより抽出されたノードIDに関するノードリストの記述内容(シーケンス番号)と比較される。両者が一致するということは、今回、ある転送方向で受信したメッセージは、これとは逆の転送方向にて受信済みであることを意味する。したがって、ステップ21の判定結果が肯定の場合(同一メッセージの重複受信時)、重複転送を避けるべく、受信メッセージの送信を行うことなく処理を終了する。これに対して、ステップ21の判定結果が否定の場合(未受信メッセージの初回受信時)、受信メッセージの転送を行うべく、ステップ22に進む。
ステップ22において、転送制御部11は、今回受信した通知メッセージに基づいて、自己のノードのノードリストを更新する。具体的には、第1に、ノードリストにおいて、起点ノードに関するシーケンス番号の記述内容が受信メッセージより抽出されたシーケンス番号に更新される。例えば図7において、ノードID”100003”が受信したメッセージより抽出された起点ノードIDが”100001”で、シーケンス番号が”920”の場合、このノードIDに対応するシーケンス番号”919”に”920”が上書きされる。これによって、ノードID”100003”では、以後、起点ノードID”100001”からのメッセージに関して”920”までが受信済みとして取り扱われる。第2に、通知メッセージによって通知を受けたノード(未到達ノード)に関するステータスが”切断"に変更される。これによって、起点ノードより送信された更新情報がこのノードにおいて反映される。
ステップ23において、転送制御部11は、ノードリストを参照して、メッセージの転送先(送信先)を特定する。メッセージ転送では、受信メッセージの転送方向がそのまま維持される。順方向転送の場合には、順方向の転送先として、リスト順位の昇順側で自己のノードに最も近く、かつ、ステータスが”接続”であるノードが特定される。これに対して、逆方向転送の場合には、逆方向の転送先として、リスト順位の降順側で自己のノードに最も近く、かつ、ステータスが”接続”であるノードが特定される。そして、メッセージは、所定のフォーマットに変換された上で、順方向送信部3および逆方向送信部5のうちの転送方向に対応する一方に出力される。このメッセージのフォーマットは、起点制御部9が生成するそれと同様である。そして、ステップ24において、順方向送信部3および逆方向送信部5の一方(転送方向に対応する方)は、TCP/IPに準拠したパケットを生成し、このTCP/IPパケットを送信する。
ステップ25において、到達確認部8は、上述した到達確認手法を用いて、パケットが転送先に到達したか否かを判定する。ステップ25で肯定判定された場合、すなわち、パケットが転送先に到達した場合には、今回の送信対象である通知メッセージに関する一連の転送制御が終了する。これに対して、ステップ25で否定判定された場合、すなわち、パケットが転送先に到達しなかった場合にはステップ26に進む。転送制御部11は、到達確認部8からの判定結果を受けて、ノードリストにおける未到達の転送元に関するステータスを”接続”から”切断”に変更する。そして、ステップ23に戻って、ステップ23〜25の手順が再度実行される。これにより、未到達とされた転送方向に関して、新たな転送先が選択・特定され、この転送先に対するメッセージの送信を試みられる。この新たな転送先は、当初の転送先ではなく、これ以降でステータスが”接続”となっているノードである。
このように、本実施形態では、リング内の通信経路においてノードが接続されているか否かを示すステータスをノード毎に管理し、これに基づいて、順方向および逆方向の一方で受信したメッセージ(あるノードが切断されたことを示す)の転送を行うか否かを判断している。これにより、あるメッセージに関する順方向転送および逆方向転送は、同一メッセージを受信済みのノードにおいて終端し、それ以降のノードに対しては重複して転送されない。したがって、リング内におけるメッセージの転送効率が向上し、リング内でのメッセージ共有に要する全体的な通信時間の短縮を図ることが可能になる。それとともに、リング内における通信経路の信頼性を高めることができる。なぜなら、メッセージが双方向でリレー転送されるので、一方の転送方向における通信経路の一部が切断された場合でも、他方の転送方向における通信経路が維持されている限り、リング全体にメッセージが確実に行き渡るからである。その結果、本発明によれば、リングを維持する上で必要な管理情報をリング全体で迅速かつ確実に共有することが可能になる。
なお、上述した実施形態では、ネットワーク通信機器として、P2P通信可能な携帯電話を例に説明した。携帯電話のキャリアが現在提供しているサービスでは、単位時間当たりの送信回数に制約があり、これがマルチキャストを行う上でのボトルネックになっている。本発明は、このような制約を伴う携帯電話でマルチキャストを容易に実現できる有効な技術の一つである。しかしながら、本発明の適用対象は、携帯電話に限定されるものではなく、各種の移動体端末、さらには一般的なコンピュータ(通常は固定的に設置される)に対しても広く適用可能である。
また、上述した実施形態では、単一のノード管理部(ノードリスト)を用いて、各ノードの接続状態の管理と、受信済メッセージの管理とを行うケースについて説明した。しかしながら、これらを一元的に管理する必要はなく、例えば、用途毎にリストを用意することによって、両者を別個に管理してもよい。
また、上述した実施形態では、リング内で転送されるメッセージを識別するための識別情報として、シーケンス番号とノードIDとのセットを用いるケースについて説明した。このシーケンス番号は、以下の2つの性格を有している。
(1)個々のメッセージに対してノード単位で採番
(2)番号が連続するように採番(シーケンシャル採番)
上記(1)に関して、ノード単位とした理由は、リング単位とした場合に必要となる、採番状況を照会するための通信をなくすためである。リング内で一意となるように番号を採番する場合(複数ノードで重複番号の採番を認めない場合)、新規に採番しようとするノードは、他のノードにおける現在の採番状況を照会しなければならない。この照会のための通信は、通信リソースに大きな制約を伴う携帯電話において大きなボトルネックになる。これに対して、ノード単位として場合には、各ノードが他のノードの採番状況とは無関係に任意に採番できるので、このような通信をなくすことができる。もちろん、通信リソースの制約が殆ど問題にならないのであれば、リング単位で採番してもよく、本発明は、このような形態を排除するものではない。
ノード単位で採番する場合には、メッセージを受信したノードが起点ノードを特定することができる仕組みを取り入れる必要がある。この仕組みとしては、上述した実施形態のように、メッセージに起点ノードIDも付加する手法もあるが、それ以外に、シーケンス番号の採番自体に一定の規則を設けることで、起点ノードを特定できるようにしてもよい。例えば、シーケンス番号の剰余と、起点ノードとを対応付けるといった如くである。具体的には、リングのノード数が4の場合、リスト順位”1”のノードは、1,5,9,13,・・・といった如く、剰余1の昇順でシーケンス番号を採番する。同様に、リスト順位”2”のノードは剰余2、リスト順位”3”のノードは剰余3、リスト順位”4”のノードは剰余0で、シーケンス番号をそれぞれ採番する。これにより、各ノードは、メッセージから抽出されたシーケンス番号の剰余から起点ノードを特定できる。また、別の手法として、ノードリストのリスト順位をシーケンス番号の適当な数ビットにセットすることにより、ノードを識別するようにしてもよい。
また、上記(2)に関して、シーケンシャルで採番する理由は、ノードリストのデータ量を抑制するためである。本実施形態のようにシーケンシャル採番を採用した場合、ノードリストにおけるメッセージの進捗状況は、最新のシーケンス番号の記述のみで管理でき、過去のすべてのシーケンス番号を履歴(起点送信履歴・受信済み履歴)として記述しておく必要はない(それゆえに、上書きしてしまっても構わない)。最新のシーケンス番号以前のメッセージは、受信済みとして取り扱うことができるからである。もちろん、ノードリストのデータ量を考慮しないのであれば、すべてのシーケンス番号を履歴として管理することも可能であり、本発明は、このような形態を排除するものではない。なお、履歴形式で管理する場合には、シーケンス番号にする必要はなく、メッセージ固有の単なるメッセージIDを用いれば足りる(このメッセージIDはノード単位またはリング単位で採番される)。
さらに、上述した実施形態では、ネットワーク通信機器1の機能的な構成および動作を中心に説明したが、ネットワーク通信機器1にこのような機能を実現させるための双方向リング型ネットワーク用通信プログラムも本発明の別の形態を構成するものである。この通信プログラムをインストールすることで、概略的には、ネットワーク通信機器1は以下のようなステップを実行可能となる(詳細は、上述した実施形態の説明と重複するので省略)。なお、これらのステップは、時系列的な順序を示すものではなく、機能別に並べたものに過ぎない点に留意されたい。
(1)ノードリストの用意
(2)アプリケーションとの連係
(3)ノードリストの更新
(4)他ノードとの間におけるメッセージ送受信
(5)ノードの接続状態のモニタリング
(6)ノードリストの更新情報の起点送信および転送
リング型ネットワークの構成図 メッセージ未到達の説明図 起点によるメッセージ送信の説明図 順方向転送におけるメッセージ転送の説明図 逆方向転送におけるメッセージ転送の説明図 ネットワーク通信機器の構成図 一例としてのノードリストの説明図 通信制御のフローチャート 起点制御の詳細なフローチャート TCP/IP準拠のパケットの説明図 例外付転送制御の詳細なフローチャート
符号の説明
1 ネットワーク通信機器
2 順方向受信部
3 順方向送信部
4 逆方向受信部
5 逆方向送信部
6 通信制御部
7 ノード管理部
8 到達確認部
9 起点制御部
10 転送判定部
11 転送制御部
12 アプリケーション

Claims (8)

  1. 複数のノードがリング状に構成されているとともに、任意のノードを起点として送信されたメッセージをリング内で転送することによって、リング内でメッセージをマルチキャストするリング型ネットワークで、前記ノードとして用いられるネットワーク通信機器において、
    他のノードとの間でメッセージの送受信を行う通信部と、
    リング内の通信経路においてノードが接続されているか否かを示すステータスをノード毎に管理する第1のノード管理部と、
    前記通信部を介して自己のノードより送信された第1のメッセージが送信先のノードに到達したか否かを判定する到達確認部と、
    前記送信先のノードに前記第1のメッセージが到達していないと判定された場合、前記ノード管理部にアクセスして、当該ノードに関するステータスを切断状態に更新するとともに、当該ノードが切断状態に更新された旨の第2のメッセージに付与するための第1の識別情報を採番し、当該第1の識別情報を付与した前記第2のメッセージを、前記通信部を介して、当該ノードを除いたリング内で順方向および逆方向に送信することによって、リング内の各ノードに対して前記ステータスの更新内容を通知する起点制御部と、
    リング内で転送されるメッセージを識別するために個々のメッセージに対してノード単位で採番され、かつ、メッセージを受信したノードが当該メッセージの起点となったノードを特定することができる仕組みによって採番された識別情報に基づいて、リング内での転送によって自己のノードが受信したメッセージを、メッセージの起点となったノード毎に管理する第2のノード管理部と、
    ある起点によって送信された第3のメッセージが前記通信部によって順方向および逆方向のいずれかの転送方向で受信された場合、前記第2のノード管理部にアクセスして、前記第3のメッセージの起点となったノードに関して、前記第3のメッセージより抽出された第2の識別情報と、前記ノード管理部における前記第3のメッセージの起点となったノードに関する識別情報とを比較することによって、前記第3のメッセージが受信済みであるか否かを判定する転送判定部と、
    前記第3のメッセージが受信済みでないと判定された場合、前記第1のノード管理部にアクセスして、前記第3のメッセージによって通知を受けたノードに関するステータスを切断状態に更新するとともに、前記第2のノード管理部にアクセスして、前記第3のメッセージの起点となったノードに関する識別情報を更新した上で、前記通信部を介して、前記第3のメッセージをリング内で前記転送方向に送信し、前記第3のメッセージが受信済みと判定された場合、前記第3のメッセージを送信せずに、前記転送方向における前記第3のメッセージの転送を自己のノードにて終端させる転送制御部と
    を有することを特徴とするネットワーク通信機器。
  2. 前記識別情報は、個々のメッセージに対してノード単位で採番されるメッセージIDと、ノード固有のノードIDとを含むことを特徴とする請求項1に記載されたネットワーク通信機器。
  3. 前記起点制御部は、前記識別情報として、新たに採番したメッセージIDと、自己が起点であることを示す自己のノードIDとを前記第2のメッセージに付与することを特徴とする請求項2に記載されたネットワーク通信機器。
  4. 前記転送判定部は、前記第3のメッセージより抽出されたノードIDに基づいて、前記第3のメッセージの起点となったノードを特定することを特徴とする請求項3に記載されたネットワーク通信機器。
  5. 複数のノードがリング状に構成されているとともに、任意のノードを起点として送信されたメッセージをリング内で転送することによって、リング内でメッセージをマルチキャストするリング型ネットワークで、前記ノードとして用いられるネットワーク通信機器にインストールされる通信プログラムにおいて、
    リング内の通信経路においてノードが接続されているか否かを示すステータスをノード毎に管理するとともに、リング内で転送されるメッセージを識別するために個々のメッセージに対してノード単位で採番され、かつ、メッセージを受信したノードが当該メッセージの起点となったノードを特定することができる仕組みによって採番された識別情報に基づいて、リング内での転送によって自己のノードが受信したメッセージを、メッセージの起点となったノード毎に管理するノードリストを用意する第1のステップと、
    自己のノードより送信された第1のメッセージが送信先のノードに到達したか否かを判定する第2のステップと、
    前記送信先のノードに前記第1のメッセージが到達していないと判定された場合、前記ノードリストにおける当該ノードに関するステータスを切断状態に更新する第3のステップと、
    当該ノードが切断状態に更新された旨の第2のメッセージに付与するための第1の識別情報を採番し、当該第1の識別情報を付与した前記第2のメッセージを、リング内で順方向および逆方向に送信することによって、当該ノードを除いたリング内の各ノードに対して前記ステータスの更新内容を通知する第4のステップと、
    ある起点によって送信された第3のメッセージを順方向および逆方向のいずれかの転送方向で受信した場合、前記ノードリストにおける前記第3のメッセージの起点となったノードに関して、前記第3のメッセージより抽出された第2の識別情報と、前記ノードリストにおける前記第3のメッセージの起点となったノードに関する識別情報とを比較することによって、前記第3のメッセージが受信済みであるか否かを判定する第5のステップと、
    前記第3のメッセージが受信済みでないと判定された場合、前記ノードリストにおける前記第3のメッセージによって通知を受けたノードに関するステータスを切断状態に更新するとともに、前記ノードリストにおける前記第3のメッセージの起点となったノードに関する識別情報を更新した上で、前記第3のメッセージをリング内で前記転送方向に送信する第6のステップと、
    前記第3のメッセージが受信済みと判定された場合、前記第3のメッセージを送信せずに、前記転送方向における前記第3のメッセージの転送を自己のノードにて終端させる第7のステップと
    を有する方法をネットワーク通信機器に実行させることを特徴とするリング型ネットワーク用通信プログラム。
  6. 前記識別情報は、個々のメッセージに対してノード単位で採番されるメッセージIDと、ノード固有のノードIDとを含むことを特徴とする請求項5に記載されたリング型ネットワーク用通信プログラム。
  7. 前記第4のステップは、前記識別情報として、新たに採番したメッセージIDと、自己が起点であることを示す自己のノードIDとを前記第2のメッセージに付与するステップを含むことを特徴とする請求項6に記載されたリング型ネットワーク用通信プログラム。
  8. 前記第5のステップは、前記第3のメッセージより抽出されたノードIDに基づいて、前記第3のメッセージの起点となったノードを特定するステップを含むことを特徴とする請求項7に記載されたリング型ネットワーク用通信プログラム。
JP2006297791A 2006-11-01 2006-11-01 ネットワーク通信機器およびリング型ネットワーク用通信プログラム。 Expired - Fee Related JP3965202B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006297791A JP3965202B1 (ja) 2006-11-01 2006-11-01 ネットワーク通信機器およびリング型ネットワーク用通信プログラム。

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006297791A JP3965202B1 (ja) 2006-11-01 2006-11-01 ネットワーク通信機器およびリング型ネットワーク用通信プログラム。

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP3965202B1 true JP3965202B1 (ja) 2007-08-29
JP2008118274A JP2008118274A (ja) 2008-05-22

Family

ID=38498652

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006297791A Expired - Fee Related JP3965202B1 (ja) 2006-11-01 2006-11-01 ネットワーク通信機器およびリング型ネットワーク用通信プログラム。

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3965202B1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013135371A (ja) * 2011-12-27 2013-07-08 Ntt Comware Corp ネットワークシステム及びネットワーク構築方法、端末
JP6341160B2 (ja) * 2015-07-31 2018-06-13 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 電子機器、電子機器の連携システム及び電子機器の連携方法
JP6341159B2 (ja) * 2015-07-31 2018-06-13 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 電子機器、電子機器の連携システム及び電子機器の連携方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008118274A (ja) 2008-05-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4807701B2 (ja) 移動端末装置、制御方法及び移動通信システム
KR101086111B1 (ko) 메시 네트워크에서의 멀티캐스트를 위한 라우팅 프로토콜
JP5462360B2 (ja) モバイルマルチキャストソースからのマルチキャストトラヒックを共同処理するための複数のランデブーポイントにおける方法および装置
JP4605426B2 (ja) 通信端末装置及びその制御方法、プログラム
JP4556592B2 (ja) ルータ選択方法及びルータ装置
JP2017506462A (ja) 分離した制御デバイスおよび転送デバイスを備えるネットワークでの制御デバイス検出
JP2014513445A (ja) ネットワークにおいて一組のルートを発見するための方法
CN110393001B (zh) 用于模块化地引导avb串流的方法和设备
JP2014504043A (ja) 通信制御システム、制御装置、通信制御方法および通信制御プログラム
JPWO2006103719A1 (ja) マルチキャスト通信方法
US8018953B1 (en) Adaptive, deterministic ant routing approach for updating network routing information
JP3562421B2 (ja) 無線パケットの中継経路構築方法
JP3965202B1 (ja) ネットワーク通信機器およびリング型ネットワーク用通信プログラム。
JP4830879B2 (ja) 無線データ通信システム
JP3965201B1 (ja) ネットワーク通信機器および双方向リング型ネットワーク用通信プログラム。
CN108934084B (zh) 无线网格网络的节点及建立无线网格网络的方法
JP2008072521A (ja) 通信装置、通信方法及び通信プログラム
JP4362481B2 (ja) ネットワークトポロジー生成方法及びノード
EP1797675B1 (en) Source specific multicast routing
JP3533153B2 (ja) ネットワークにおける配送メッセージ送出抑制方法
JP2006238113A (ja) パケット転送方法、ルータ装置、および端末装置
CN114268577B (zh) 网络连接的建立方法、装置、设备及存储介质
JP2013131935A (ja) 配信経路構築方法及び端末装置
KR100795941B1 (ko) 네트워크 토폴로지 생성 방법 및 노드
CN105722172A (zh) 无线链状网下的快速路由恢复方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070515

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070525

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100601

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100601

Year of fee payment: 3

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100601

Year of fee payment: 3

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100601

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100601

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110601

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees