JP3962196B2 - 液晶表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3は、基本的な液晶表示装置1の断面図である。液晶表示装置1は、ガラス基板などで実現される一方の透光性基板2の一表面上にカラーフィルタ3およびブラックマスク4を形成し、これらを配向膜5で被覆して構成されるカラーフィルタ側基板15と、ガラス基板などで実現される他方の透光性基板6の一表面上に図示しない配線部、画素電極13および液晶駆動素子であるTFT(薄膜トランジスタ)素子7を形成し、さらに絶縁層8を形成し、これらを配向膜9で被覆して構成されるTFT側基板16とを備え、セルギャップを均一に保つためのスペーサ10を各基板15,16の上に散布し、各基板15,16の表示領域Aの周辺の額縁領域Bの端部を液晶封止用シール材12で貼り合せることによってセルを形成し、セル内に液晶を注入し、液晶注入口を樹脂によって封止して構成される。なお、前記液晶封止用シール材12にはセルギャップを規定するためのスペーサ11が混入される。ただし、スペーサ10,11はすべてプラスチック材料から成るものとする。
【0003】
セルギャップは、主に、各基板15,1の上に散布されるスペーサ10と液晶封止用シール材12に混入されるスペーサ11との直径および注入・封止条件によって決定される。セルギャップの均一性は液晶表示装置1の表示品位と密接な相関が有り、表示領域Aのセルギャップの均一性が低いと輝度むらが発生する。なお図3では、スペーサ10が後述する凸部上に配置されていないセルギャップの均一性の高い状態を示している。
【0004】
液晶表示装置1では、構造上、カラーフィルタ側基板15はブラックマスク4を有し、TFT側基板16は配線部やTFT素子7を有し、表示領域A内にはこれらによる凹凸が形成される。スペーサ10が凸部上に配置されるとセルギャップの均一性が著しく低下する。たとえば図4に示されるように、ブラックマスク4の上に配置されたスペーサ10aと、該ブラックマスク4の近傍に配置されたスペーサ10bとがある場合、スペーサ10aが配置された表示領域Aのセルギャップは、スペーサ10bが配置された表示領域Aのセルギャップに比べて、ブラックマスク4の高さ分だけ大きくなり、セルギャップの均一性が低下する。
【0005】
また、液晶表示装置1では、通常、表示領域Aの大部分が配線部やTFT素子を除いた透光性を有する画素電極から成るのに対して、表示領域Aの周辺の額縁領域Bは遮光性を有するブラックマスク4から成り、該ブラックマスク4によって光の漏れが防止される。このように表示領域Aと額縁領域Bとの構造が著しく異なるので、各領域A,Bの膜厚が異なることとなり、各領域A,Bの間で段差が生じてセルギャップの均一性が著しく低下する。たとえば図5に示されるように、額縁領域Bに配置されるブラックマスク4の膜厚が表示領域Aに配置されるカラーフィルタ3の膜厚よりも厚い場合、額縁領域Bに配置されたスペーサ10が支点となって、表示領域Aと額縁領域Bとの境界付近のセルギャップ差が大きくなり、均一性が低下する。この場合、額縁領域Bに配置されたスペーサ10がセルギャップに対して支配的となり、液晶封止用シール材12に混入されるスペーサ11の直径の変更による対応ではセルギャップ差を小さくして均一性を確保することができない。
【0006】
これらの問題に対し、セルギャップの均一性を向上する手法として凸部となるブラックマスク4の膜厚を薄くすることが提案されている。また、アクリル系の液状の樹脂をスピンコート法などで塗布し焼成することによってオーバーコート層を設け、表面平坦度を向上させることが提案されている。しかし、ブラックマスク4の膜厚を薄くするには技術的および表示品質上限界があり、またオーバーコート層を設けるには製造プロセスが増加するという問題がある。
【0007】
また、他の手法として、一方基板側に凸部がある場合に、該凸部に対応する他方基板側の膜厚を調整することによって凹凸を相殺する手法が提案されている。たとえば、図6に示されるように図4に示した凸部であるブラックマスク4に対して絶縁膜8に凹所14が設けられ、また図7に示されるように図5に示した凸部であるブラックマスク4に対して絶縁膜8に凹所14が設けられる。しかし、この手法では、凹所14の深さは凸部であるブラックマスク4の高さに対して等しいかあるいは深くする必要があるが、ブラックマスク4の領域が広い場合、ブラックマスク4の高さに対して深さの深い凹所14を形成すると、図8に示されるように、逆にセルギャップが薄くなりすぎるという問題が生じる。この場合、ブラックマスク4の高さと等しい深さの凹所14を形成する必要があるが、適当な膜厚の膜がないことやフォトリソグラフィによるパターニング時において適当な深さの凹所14を形成することが技術的に難しいことなどの問題がある。
【0008】
また、特開平7−92477号公報には、電着法などによって形成されるカラーフィルタによって液晶表示装置のセルギャップの均一性を改善する技術が開示されている。液晶表示装置を構成する一方の透明基板上には、第1のITO(インジウム錫酸化物)膜が平行に選択形成され、第1のITO膜上にはカラーフィルタが形成され、これらを覆って透明基板上には平坦化膜が形成される。平坦化膜の上であって、前記第1のITO膜の形成領域上には、さらに第2のITO膜が形成される。このような一方の透明基板には接着層を介して他方の透明基板が接着される。前記一方の透明基板上の接着層の下部の領域であって、第1のITO膜が形成されていない領域には、第1のITO膜と同一の膜厚を有するダミーITO膜が形成される。これによって、接着層の下部領域にはどの領域にも均一なカラーフィルタが形成され、接着層の形成領域による形成高さの差異がなくなり、同一の液晶セル内のどの領域においてもセルギャップを一定にすることが可能となり、濃淡差の発生を抑制することができる。しかし、このような手法は上述したような凸部であるブラックマスク4に対して適用することができない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、容易な手法によって実現することができるセルギャップの均一性に優れた液晶表示装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一対の基板間にスペーサと液晶とが介在されて接着されて構成される液晶表示装置において、
一対の基板のうちの一方基板はその液晶層側表面にブラックマスクから成る高さH、幅W1の凸部を有し、他方基板はその液晶層側表面の前記凸部に対向する領域に深さD、幅W2の凹所を有し、
前記凸部および凹所は液晶表示装置の表示領域周辺の額縁領域に設けられ、
凸部の高さH<凹所の深さDであり、凸部の幅W1は、凸部の幅W1と凹所の幅W2とを同一の寸法にするとセルギャップが薄くなりすぎる寸法であって、凸部の幅W1>凹所の幅W2であり、
凸部の幅W1が、凹所の幅W2よりもスペーサ1つ分が配置できる程度大きいことを特徴とする液晶表示装置である。
【0011】
本発明に従えば、液晶表示装置において、一方および他方基板はスペーサによって所定の間隔があけられ、液晶を介在して、対向して配置されて接着される。これによって、一方基板の液晶層側表面に形成された凸部と、他方基板の液晶層側表面に形成された凹所とは、互いに対向して配置される。たとえば、凸部はブラックマスクであり、凹所はフォトリソグラフィなどによって絶縁層に形成されたコンタクトホールである。本発明の液晶表示装置はこのような凸部および凹所において、凸部の高さHが凹所の深さDよりも小さく、凸部の幅W1を凹所の幅W2よりも大きく設定することによって、セルギャップの均一化を図るものである。すなわち、凸部上にいくつかのスペーサが配置された場合、凸部の幅W1を凹所の幅W2よりもスペーサ1つ分程度大きくすることによって、凸部上のスペーサは、凹所とそれ以外の領域とに存在することとなる。凸部上に配置されたスペーサのうちの、凹所に存在するスペーサにはセルギャップを規制する機能はないが、凹所以外の領域に存在するスペーサはセルギャップを規制する。したがって、凸部によるスペーサの持ち上げ効果が得られ、凹所の幅が大きくてもセルギャップが薄くなりすぎることを防止することができる。このため、液晶表示装置の輝度むらの発生を防止することができる。また、たとえば表示領域周辺の額縁領域に配置されるブラックマスクの膜厚が、表示領域に配置されるカラーフィルタの膜厚よりも厚いことによって、一方基板表面の平坦性が低下する。額縁領域においても凸部と凹所との関係を上述したように選ぶことによって、凹所によってセルギャップが薄くなりすぎることを防止することができ、セルギャップの均一化を図ることができる。したがって、液晶表示装置の輝度むらの発生を防止することができる。
【0012】
また本発明は、前記凸部および凹所は額縁領域内であって表示領域から離反した領域に設けられることを特徴とする。
【0013】
本発明に従えば、上述したような凸部および凹所は額縁領域内の表示領域から離反した領域、すなわち液晶封止用シール材の近傍に形成される。凸部上に配置されたスペーサのうちの、シール材近傍の凹所に存在するスペーサにはセルギャップを規制する機能はないが、シール材から離反した凹所以外の領域に存在するスペーサはセルギャップを規制する。したがって、凹所によってセルギャップが薄くなりすぎることを防止することができ、セルギャップの均一化を図ることができる。このため、液晶表示装置の輝度むらの発生を防止することができる。
【0014】
また本発明は、前記凸部および凹所は額縁領域内であって表示領域に近接した領域に設けられることを特徴とする。
【0015】
本発明に従えば、上述したような凸部および凹所は額縁領域内の表示領域に近接した領域に形成される。凸部上に配置されたスペーサのうちの、表示領域近傍の凹所に存在するスペーサにはセルギャップを規制する機能はないが、表示領域から離反した凹所以外の領域に存在するスペーサはセルギャップを規制する。したがって、凹所によってセルギャップが薄くなりすぎることを防止することができ、セルギャップの均一化を図ることができる。このため、液晶表示装置の輝度むらの発生を防止することができる。
【0016】
また本発明は、一対の基板間にスペーサと液晶とが介在されて接着されて構成される液晶表示装置において、
一対の基板のうちの一方基板はその液晶層側表面にブラックマスクから成る高さH、幅W1の凸部を有し、他方基板はその液晶層側表面の前記凸部に対向する領域に深さD、幅W2の凹所を有し、
前記凸部および凹所は液晶表示装置の表示領域周辺の額縁領域に設けられ、
凸部の高さH<凹所の深さDであり、凸部の幅W1は、凸部の幅W1と凹所の幅W2とを同一の寸法にするとセルギャップが薄くなりすぎる寸法であって、凸部の幅W1>凹所の幅W2であり、
前記凸部は他方基板に形成される絶縁層に部分的に重畳し、凸部の幅W1が、凹所の幅W2よりもスペーサ1つ分が配置できる程度大きいことを特徴とする液晶表示装置である。
【0017】
本発明に従えば、液晶表示装置において、一方および他方基板はスペーサによって所定の間隔があけられ、液晶を介在して、対向して配置されて接着される。これによって、一方基板の液晶層側表面に形成された凸部と、他方基板の液晶層側表面に形成された凹所とは、互いに対向して配置される。たとえば、凸部はブラックマスクであり、凹所はフォトリソグラフィなどによって絶縁層に形成されたコンタクトホールである。本発明の液晶表示装置はこのような凸部および凹所において、凸部の高さHが凹所の深さDよりも小さく、凸部の幅W1を凹所の幅W2よりもスペーサ1つ分程度大きく設定することによって、セルギャップの均一化を図るものである。すなわち、凸部上にいくつかのスペーサが配置された場合、凸部の幅W1を凹所の幅W2よりも大きくすることによって、凸部上のスペーサは、凹所とそれ以外の領域とに存在することとなる。凸部上に配置されたスペーサのうちの、凹所に存在するスペーサにはセルギャップを規制する機能はないが、凹所以外の領域に存在するスペーサはセルギャップを規制する。したがって、凸部によるスペーサの持ち上げ効果が得られ、凹所の幅が大きくてもセルギャップが薄くなりすぎることを防止することができる。このため、液晶表示装置の輝度むらの発生を防止することができる。また、たとえば表示領域周辺の額縁領域に配置されるブラックマスクの膜厚が、表示領域に配置されるカラーフィルタの膜厚よりも厚いことによって、一方基板表面の平坦性が低下する。額縁領域においても凸部と凹所との関係を上述したように選ぶことによって、凹所によってセルギャップが薄くなりすぎることを防止することができ、セルギャップの均一化を図ることができる。したがって、液晶表示装置の輝度むらの発生を防止することができる。また前記凸部は、他方基板に形成される絶縁層に部分的に重畳する。このように凸部と絶縁層とが重畳する箇所にスペーサが配置されるとき、このようなスペーサによってセルギャップが規制される。これによって凸部によるスペーサの持ち上げ効果が得られ、セルギャップが薄くなり過ぎることを防止して、液晶表示装置の輝度むらの発生を防止することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態である液晶表示装置21aの断面図である。液晶表示装置21aは、カラーフィルタ側基板51、TFT側基板52、スペーサ30,31および液晶封止用シール材32を含んで構成される。ガラス基板などで実現される透光性基板22の一方表面上には、カラーフィルタ23およびブラックマスク24が形成される。これらは図3に示すように配向膜で被覆しても構わない。このようにしてカラーフィルタ側基板51が構成される。また、ガラス基板などで実現される透光性基板26の一方表面上には、絶縁層28が形成される。透光性基板26の一方表面上に配線部、図3に示すような画素電極および液晶駆動素子であるTFT素子を形成し、さらに絶縁層8を形成してもよく、またこれらを図3に示すように配向膜で被覆しても構わない。このようにしてTFT側基板52が構成される。
【0021】
各基板51,52の上にはセルギャップを均一に保つためのスペーサ30が散布され、各基板51,52の表示領域Aの周辺の額縁領域Bの端部を液晶封止用シール材32で貼り合せることによってセルが形成される。セル内には液晶が注入され、液晶注入口が樹脂によって封止されて、液晶表示装置21aが構成される。なお、液晶封止用シール材32にはセルギャップを規定するためのスペーサ31が混入される。ただし、スペーサ30,31はすべてプラスチック材料から成るものとする。
【0022】
液晶表示装置21aでは、通常、表示領域Aの大部分が配線部やTFT素子を除いた透光性を有する画素電極から成るのに対して、表示領域Aの周辺の額縁領域Bは遮光性を有するブラックマスク24から成り、これによって光の漏れが防止される。すなわち、額縁領域Bにはブラックマスク24によって凸部33が形成される。このように表示領域Aと額縁領域Bとでは構造が異なり、各領域A,Bの膜厚も異なる。したがって、各領域A,Bの近傍に段差が生じてセルギャップの均一性が著しく低下する。
【0023】
このような段差を防止するために液晶表示装置21aでは、凸部33に対応して凹所34を設けている。凹所34は、たとえばフォトリソグラフィ法などによって絶縁層28に形成されたコンタクトホールである。また、表示に悪影響を与えない膜、たとえばポリイミドなどの配向膜、アクリル樹脂や有機樹脂などのコーティング膜、および水ガラスなどの無機絶縁性コート膜を選択し、フォトリソグラフィ法またはオフセット印刷法などによって凹所を形成することができる。
【0024】
具体的には、凸部33はカラーフィルタ側基板51の液晶層側表面に形成され、高さH、幅W1を有する。凹所34はTFT側基板52の液晶層側表面に前記凸部33に対向して形成され、深さD、幅W2を有する。特に、本発明の液晶表示装置21aでは、凸部33の高さHが凹所34の深さDよりも小さいときに、凸部33の幅W1が凹所34の幅W2よりも大きく選ばれることを特徴とする。言い換えると、凸部33の高さHが凹所34の深さDよりも小さいときに、凸部33の面積が凹所34の面積よりも大きく選ばれる。これによって、凸部33の上に存在されたスペーサ30のうちの、凹所34以外の領域に存在されたスペーサ30によってセルギャップが規制される。これによって、凸部33によるスペーサ30の持ち上げ効果が得られ、セルギャップが薄くなりすぎることを防止することができる。このため、液晶表示装置21aの輝度むらの発生を防止することができる。
【0025】
このような凸部33と凹所34とは、表示領域Aだけでなく額縁領域Bにも設けられる。たとえば、額縁領域Bに配置されるブラックマスク24の膜厚が、表示領域Aに配置されるカラーフィルタ23の膜厚よりも厚い場合、額縁領域Bに配置されたスペーサ30が支点となって、表示領域Aと額縁領域Bとの境界付近のセルギャップ差が大きくなり、均一性が低下する。このとき、凸部33に対応する凹所34を設けることによって凹凸が相殺される。
【0026】
ここで、凸部33、すなわちブラックマスク24の領域が広いとき、凸部33の高さHに対して深さDの深い凹所34を形成すると、セルギャップが薄くなりすぎてしまうが、本発明では上述したような関係で凸部33と凹所34とを設けている。この場合、凸部33の上にいくつかのスペーサ30が配置されたとき、凸部33の上のスペーサ30は、凹所34とそれ以外の領域とに存在することとなる。凸部33の上に配置されたスペーサ30のうちの、凹所34に存在するスペーサ30はセルギャップを規制しないが、凹所34以外の領域に存在するスペーサ30はセルギャップを規制する。これによって、凸部33によるスペーサ30の持ち上げ効果が得られ、セルギャップが薄くなりすぎることを防止することができる。このため、液晶表示装置21aの輝度むらの発生を防止することができる。
【0027】
特に、凸部33および凹所34は、図1に示されるように額縁領域B内であって、表示領域Aから離反した領域、すなわち液晶封止用シール材32の近傍に形成される。この場合、凸部33の上に配置されたスペーサ30のうちの、シール材32の近傍の凹所34に存在するスペーサ30はセルギャップを規制しないが、シール材32から離反した凹所34以外の領域に存在するスペーサ30はセルギャップを規制する。したがって、凹所34によってセルギャップが薄くなりすぎることを防止することができ、セルギャップの均一化を図ることができる。このため、液晶表示装置21aの輝度むらの発生を防止することができる。
【0028】
またこの場合、図5に示される従来技術の液晶表示装置よりもセルギャップを小さくすることができ、かつ図8に示される従来技術の液晶表示装置よりもセルギャップを大きくすることができ、セルギャップをより均一にすることが可能である。
【0029】
図2は、本発明の実施の他の形態である液晶表示装置21bの断面図である。液晶表示装置21bは、凸部33および凹所34の形成位置が異なる以外は前記液晶表示装置21aと同様にして構成され、同じ部材には同じ参照符号を付して説明は省略する。
【0030】
特に、凸部33および凹所34は、図2に示されるように額縁領域B内であって、表示領域Aに近接した領域に形成される。この場合、凸部33の上に配置されたスペーサ30のうちの、表示領域Aの近傍の凹所34に存在するスペーサ30はセルギャップを規制しないが、表示領域Aから離反した凹所34以外の領域に存在するスペーサ30はセルギャップを規制する。したがって、セルギャップが薄くなりすぎることを防止することができ、セルギャップの均一化を図ることができる。このため、液晶表示装置21bの輝度むらの発生を防止することができる。
【0031】
またこの場合、図5に示される従来技術の液晶表示装置よりもセルギャップを小さくすることができ、かつ図8に示される従来技術の液晶表示装置よりもセルギャップを大きくすることができ、セルギャップをより均一にすることが可能となる。
【0032】
さらに、セルギャップを規制するスペーサ30は、図1のスペーサ30と比べて、表示領域Aのより外方側に存在するので、該スペーサ30が表示領域Aに与える影響は小さい。したがって、凹所34の幅が液晶表示装置21a,21bとで同じであるとすると、図1の液晶表示装置21aに比べて液晶表示装置21bのセルギャップを小さくすることができる。
【0038】
以上のように本形態の液晶表示装置21a〜21cでは、セルギャップの均一性が向上して表示品位が向上する。また、フォトマスクを変更するだけでセルギャップの均一性の向上が可能な凹所34を形成することができ、製造コストを上昇することなく実現することができる。さらに、各基板51,52の表面の平坦性が低くてもセルギャップの均一性が保てるので、平坦化のためのオーバーコート層が基本的に不要である。またさらに、凹所34の面積または形成位置を調整することによってさらにセルギャップを最適化することができる。
【0039】
また、セルギャップの均一化のためには、凹所34を形成する膜の膜厚を適正化すること、凹所34の面積を最適化すること、および凹所34の位置を最適化することのうち、どの手法を採用してもよく、最も簡便な手法を自由に選択することができる。さらに、いずれか一方の基板51または52に対する加工が不可能である場合であっても他方の基板52または51で対応することができる。
【0040】
さらに、カラーフィルタ側基板51が樹脂製のブラックマスク24を有する場合、光の透過率を低下させて黒色表示を行うためにブラックマスク24の膜厚を厚くする必要が有る。この場合、樹脂製のブラックマスク24の膜厚がカラーフィルタ23の膜厚よりも厚くなり、カラーフィルタ側基板51の表面の平坦性が損なわれ、均一なセルギャップが得られなくなる。このような場合であっても、カラーフィルタ側基板51に対向するTFT側基板52に凹所34を設けることによってセルギャップを均一に保ことができる。
【0042】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、凸部高さHが凹所深さDよりも小さく、凸部幅W1を凹所幅W2よりもスペーサ1つ分程度大きく設定することによって、凸部上のスペーサは凹所とそれ以外の領域とに存在することとなり、凸部上に配置されたスペーサのうちの凹所以外の領域に存在するスペーサによってセルギャップが規制され、凸部によるスペーサの持ち上げ効果によってセルギャップが薄くなりすぎることを防止することができ、液晶表示装置の輝度むらの発生を防止することができる。また額縁領域において凸部と凹所との関係を上述したように選ぶことによってセルギャップが薄くなりすぎることを防止することができる。
【0043】
また本発明によれば、凸部および凹所を額縁領域内の表示領域から離反した領域、すなわち液晶封止用シール材の近傍に形成することによって、シール材から離反した凹所以外の領域に存在するスペーサによってセルギャップが規制され、セルギャップが薄くなりすぎることを防止することができる。
【0044】
また本発明によれば、凸部および凹所を額縁領域内の表示領域に近接した領域に形成することによって、表示領域から離反した凹所以外の領域に存在するスペーサによってセルギャップが規制され、セルギャップが薄くなりすぎることを防止することができる。
【0045】
また本発明によれば、凸部高さHが凹所深さDよりも小さく、凸部幅W1を凹所幅W2よりもスペーサ1つ分程度大きく設定することによって、凸部上のスペーサは凹所とそれ以外の領域とに存在することとなり、凸部上に配置されたスペーサのうちの凹所以外の領域に存在するスペーサによってセルギャップが規制され、凸部によるスペーサの持ち上げ効果によってセルギャップが薄くなりすぎることを防止することができ、液晶表示装置の輝度むらの発生を防止することができる。また額縁領域において凸部と凹所との関係を上述したように選ぶことによってセルギャップが薄くなりすぎることを防止することができる。またま前記凸部は、他方基板に形成される絶縁層に部分的に重畳するので、凸部によるスペーサの持ち上げ効果が得られ、セルギャップが薄くなり過ぎることを防止して、液晶表示装置の輝度むらの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の一形態である液晶表示装置21aの断面図である。
【図2】 本発明の実施の他の形態である液晶表示装置21bの断面図である。
【図3】 基本的な液晶表示装置1の断面図である。
【図4】 凸部によってセルギャップの均一性が低下した液晶表示装置を示す断面図である。
【図5】 凸部によってセルギャップの均一性が低下した他の液晶表示装置を示す断面図である。
【図6】 凸部に対向して凹所14を設けた液晶表示装置を示す断面図である。
【図7】 凸部に対向して凹所14を設けた液晶表示装置を示す断面図である。
【図8】 凹所14によってセルギャップが薄くなりすぎた液晶表示装置を示す断面図である。
【符号の説明】
21a,21b,21c 液晶表示装置
22,26 透光性基板
23 カラーフィルタ
24 ブラックマスク
28 絶縁層
30,31 スペーサ
32 液晶封止用シール材
33 凸部
34 凹所
35 コンタクトホール(凹所)
37 第2の凹所
51 カラーフィルタ(CF)側基板
52 TFT(薄膜トランジスタ)側基板
A 表示領域
B 額縁領域
D 凹所34の深さ
H 凸部33の高さ
W1 凸部33の幅
W2 凹所34の幅
Claims (4)
- 一対の基板間にスペーサと液晶とが介在されて接着されて構成される液晶表示装置において、
一対の基板のうちの一方基板はその液晶層側表面にブラックマスクから成る高さH、幅W1の凸部を有し、他方基板はその液晶層側表面の前記凸部に対向する領域に深さD、幅W2の凹所を有し、
前記凸部および凹所は液晶表示装置の表示領域周辺の額縁領域に設けられ、
凸部の高さH<凹所の深さDであり、凸部の幅W1は、凸部の幅W1と凹所の幅W2とを同一の寸法にするとセルギャップが薄くなりすぎる寸法であって、凸部の幅W1>凹所の幅W2であり、
凸部の幅W1が、凹所の幅W2よりもスペーサ1つ分が配置できる程度大きいことを特徴とする液晶表示装置。 - 前記凸部および凹所は額縁領域内であって表示領域から離反した領域に設けられることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
- 前記凸部および凹所は額縁領域内であって表示領域に近接した領域に設けられることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
- 一対の基板間にスペーサと液晶とが介在されて接着されて構成される液晶表示装置において、
一対の基板のうちの一方基板はその液晶層側表面にブラックマスクから成る高さH、幅W1の凸部を有し、他方基板はその液晶層側表面の前記凸部に対向する領域に深さD、幅W2の凹所を有し、
前記凸部および凹所は液晶表示装置の表示領域周辺の額縁領域に設けられ、
凸部の高さH<凹所の深さDであり、凸部の幅W1は、凸部の幅W1と凹所の幅W2とを同一の寸法にするとセルギャップが薄くなりすぎる寸法であって、凸部の幅W1>凹所の幅W2であり、
前記凸部は他方基板に形成される絶縁層に部分的に重畳し、凸部の幅W1が、凹所の幅W2よりもスペーサ1つ分が配置できる程度大きいことを特徴とする液晶表示装置。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000058521A JP3962196B2 (ja) | 2000-03-03 | 2000-03-03 | 液晶表示装置 |
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