JP3959367B2 - ガラス容器のコーティング方法及びガラス容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラスびんなどのガラス容器の外面に滑性、耐スクラッチ性を付与するコーティング方法、このコーティング方法で外面にコーティング被膜を形成したガラス容器、及びこのコーティング方法に用いて好適なスプレーノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から徐冷炉の出口付近(いわゆるコールドエンド)でガラス容器の外面にコーティング剤を塗布するコーティング(いわゆるコールドエンドコーティング)が行われている。このようなコーティングを行うことで、ガラス容器に滑性及び耐スクラッチ性が付与され、びんの強度が向上する。コーティング剤はポリエチレン、ポリエチレンワックス、変性ポリエチレンワックス、カルナウバワックスなどの固体滑剤に界面活性剤を加えることによってこれらの微粒子を水中に分散させ、エマルジョン状態としたものである。
【0003】
上記のコールドエンドコーティングを行う場合、その前処理としていわゆるホットエンドコーティングを行う場合が多い。これは、徐冷炉の入り口付近において、成形直後の高温のガラス容器の外面にスズ化合物(主に四塩化スズ)又はチタン化合物(主に四塩化チタン)を作用させ、ガラス容器の外面に酸化スズ又は酸化チタン被膜を形成するものである。ホットエンドコーティングを行うことにより、コールドエンドコーティング被膜のガラス面への接着性が向上する。ガラスびんなどのガラス容器は、上記のホットエンドコーティング及びコールドエンドコーティングを行った上にラベルを貼付する場合が多い。
【0004】
通常、上記のコーティング剤によるコールドエンドコーティングを行ったコーティング被膜には、ガラス表面よりも親水性や糊の接着性が悪くなる。特開2001−302284、特開2001−328613には、上記のコーティング剤のコーティング被膜の親水性、糊接着性を向上させる技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一方、使用済みのガラス容器を回収してガラスのリサイクルを行う場合、ガラス容器に貼付されたラベルを剥がす必要がある。したがって、ガラス容器外面に接着されたラベルを容易に剥がせる(易剥離性)ガラス容器外面処理が求められている。上記のコーティング剤のコーティング被膜についても、ラベルの易剥離性が求められている。
【0006】
ガラス容器に固体滑剤のコーティングを行う場合、易剥離性を向上するためには、ガラス容器外面に易剥離性物質を添加したコーティング剤でコーティング処理することが考えられる。コーティングは、通常図1に示すように、ガラス容器Gの上方からスプレーノズル13でコーティング剤を下方に向かってスプレーし、ガラス容器の外面のほぼ全体(口部、底部を除く)にコーティング剤を塗布するものである。コーティング用のスプレーノズルは特開2002−66389号公報などに開示されている。
【0007】
上記のようにガラス容器の外面のほぼ全体にコーティング剤をスプレー塗布する場合、全体に均一にコーティング剤を塗布することはきわめて困難である。すなわち、ガラス容器の肩部にはコーティング剤が厚く塗布されやすく、胴部の下部には薄く塗布されやすい傾向がある。また、ガラス容器1本ずつの塗布されかたも一定ではなく、どうしても塗布ムラが生じる。
【0008】
ガラス容器に易剥離性を付与することは、そもそも非常に困難な要請であるといえる。すなわち、易剥離性が大きすぎる(ラベルの接着強さが小さすぎる)と、ガラス容器の使用中にラベルが剥がれ易くなり、このようなことは許されない。また、易剥離性が小さい(ラベルの接着強さが大きい)とガラス容器使用後のラベル剥がしが困難となる。すなわち、求められる易剥離性の範囲(ラベルの接着強さの範囲)はきわめて小さな範囲であるといえる。
【0009】
固体滑剤コーティング処理において、好適な易剥離性を実現するためには、コーティング剤に添加する易剥離性物質の濃度、スプレーノズルの選択・配置、コーティング剤の流量などのファクターが複雑に絡み合い、しかも、コーティング剤の塗布ムラが大きいために、ラベル接着強さが不適当な不良品が発生する割合が多く、歩留まりが悪かった。
【0010】
図1に示すように、スプレーノズル13から易剥離性物質を含むコーティング剤をガラス容器の外面のほぼ全体(口部と底部を除く)にスプレー塗布した。コーティング剤は、ポリエチレン0.2mass%、易剥離性物質(3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン)0.2〜0.4mass%、水99.4〜99.6mass%とし、ラベルの接着強さが最適となるように易剥離性物質の濃度を調整し、また、噴霧量やスプレーノズルの位置などを調整してスプレー塗布を行った。このようにコーティング処理したガラス容器の外面にラベルをデンプン糊で貼付したが、約10%のものはラベルの接着強さが不適当で、不良品となった。
【0011】
本発明は、好適なラベル接着強さとなるコーティング被膜を形成しやすいガラス容器のコーティング方法を開発するためになされたものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本願の請求項1の発明は、ガラス容器の製造工程における徐冷炉の出口付近で、ガラス容器の外面に固体滑剤を含む第一のコーティング剤を塗布するステップと、ガラス容器外面に接着されたラベルを容易に剥がせる性質を付与する易剥離性物質であるシランカップリング剤を0.01〜1 mass 含む第二のコーティング剤を、スプレーノズルでガラス容器の胴部に向かって横向きに塗布するステップとを有することを特徴とするガラス容器のコーティング方法である。
【0013】
本願においては、コールドエンドコーティングを2回に分けて行うことに特徴がある。第一のコーティング剤は、固体滑剤を含む従来のコーティング剤と全く同じもので差し支えない。このようなコーティング剤は、通常、固体滑剤を水中に分散させるための少量の界面活性剤を含む。このコーティングは、従来と同様に、ガラス容器外面のほぼ全面に行われる。この際、コーティング剤の塗布ムラが生じるが差し支えない。第一のコーティング剤によるコーティング処理により、ガラス容器外面に滑性、耐スクラッチ性が付与される。
【0014】
第二のコーティング剤は、易剥離性物質を含むものであるが、従来のコーティング剤に易剥離性物質を添加したものでもよい。このコーティングは、ラベルを貼付する部分(通常は胴部)のみに行えばよいので、コーティング剤の塗布ムラが少なくなり、所望の易剥離性能を実現できる確率が大きく、歩留まりが向上する。また、所望の易剥離性を実現するための調整が簡単になる。すなわち、易剥離性が小さすぎる場合には、通常、第二のコーティング剤の易剥離性物質の濃度を大きくするか、スプレーの流量を多く調整すればよく、易剥離性が大きすぎる場合にはその逆の調整を行えばよい。
【0015】
本発明において、徐冷炉の出口付近におけるガラス容器の温度には特に制限はなく、通常どおり(100℃前後)で差し支えない。第一のコーティング剤の塗布方法はスプレー吹き付け、刷毛塗り、どぶ漬けなど適宜方法を採用できる。スプレー吹きつけの場合はコーティング剤の流量は25〜500ml/分程度が適当である。第二のコーティング剤の塗布方法は、ガラス容器の狙った部分(ラベル貼付部分)に狙った上下幅でコーティング剤を吹き付けることができるスプレー吹き付けが望ましい。塗布後のコーティング剤の乾燥は自然乾燥、強制乾燥を問わないが、通常は自然乾燥で十分である。
【001
シランカップリング剤は一般式YSi(CH3−nで表され、Xは塩素などハロゲン、OR(アルコキシ基)又は水素であり、Yは高分子など有機化合物と反応しうる有機残基で、ビニル、メタクリル、エポキシ、アミノ、メルカプト基などである。シランカップリング剤としては、例えば次のようなものを用いることができる。
ビニルトリメトキシシラン、
ビニルトリエトキシシラン、
2−(3、4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、
3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、
p−スチリルトリメトキシシラン、
3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、
3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、
3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、
3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、
N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、
N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリエトキシシラン、
3−アミノプロピルトリメトキシシラン、
3−アミノプロピルトリエトキシシラン、
3−トリエトキシシリル−N−(1、3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、
N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、
N−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩、
特殊アミノシラン、
3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、
3−クロロプロピルトリメトキシシラン、
3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、
3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、
ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、
3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、
【001
シランカップリング剤の濃度は0.01〜1mass%が適当である。0.01mass%よりも少ないと易剥離性付与の効果が小さく、1mass%よりも多くするとラベルの接着強度が弱くなりすぎる。
【0018
本発明のコーティング剤に配合されたシランカップリング剤は、加水分解により疎水性の有機残基Yが結合したシラノール基SiOHとなり、シラノール基はガラスと結合し、一方、疎水性の有機残基Yはコーティング被膜の表面に露出し、コーティング被膜の上に塗布された糊と接して易剥離性を付与する。
【0019】
本願の請求項2の発明は、前記請求項1のコーティング方法において、前記第二のコーティング剤が、前記易剥離性物質としてシリコーンを0.1〜1 mass %含むことを特徴とするガラス容器のコーティング方法である。
【002
シリコーンは主鎖がシロキサン結合からなり、Siに結合する有機基の側鎖をもつ重合体、(RnSiO(4−n)/2の総称で、例えばポリジメチルシロキサンなどを用いることができる。シリコーンは生体毒性が低いので、食品用のガラス容器のコーティング剤にも安心して添加することができる。
【002
従来の易剥離性物質を含まない固体滑剤コーティング剤をコーティングして形成したコーティング被膜は、表面に若干の凹凸があるが、シリコーンを添加すると、シリコーンの粒子が非常に微細であるために、コーティング被膜表面が平滑化され、接着剤の接着性がやや低下する。また、シリコーン自体が非粘着性を有するために、コーティング被膜表面にシリコーン粒子が露出することによっても接着剤の接着性が低下する。したがって、固体滑剤コーティング剤中に適宜量のシリコーンを添加することで、通常使用する際は問題とならないようなラベルの接着性を保ちながら、強制的に剥がそうとするときはガラス容器からラベルを容易に剥がすことができるようにすることができる。また、シリコーンを添加することで、コーティング被膜の滑性が増す。
【002
シリコーンを添加する場合、シリコーンの添加量は、0.1〜1mass%とするのが、びん強度、耐スクラッチ性、滑性及びラベルの易剥離性において適当である。
【002
本願の請求項の発明は、請求項1又は2のコーティング方法において、前記第二のコーティング剤が固体滑剤を含むことを特徴とするガラス容器のコーティング方法である。第二のコーティング剤が固体滑剤を含むものであっても差し支えない。
【002
本願の請求項の発明は、請求項1〜のいずれかのコーティング方法において、前記第一又は第二のコーティング剤の固体滑剤がポリエチレン、ポリエチレンワックス、変性ポリエチレンワックス又はカルナウバワックスであることを特徴とするガラス容器のコーティング方法である。
【002
このように、第一のコーティング剤の固体滑剤、及び第二のコーティング剤に配合する場合の固体滑剤は、従来周知のものを使用できる。また、2種以上の固体滑剤を混合してもよい。本発明コーティング剤には、固体滑剤の微粒子を水中に分散させ、エマルジョン状態とするために界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤としては、例えばオレイン酸カリウムなどの従来と同様のものを用いることができる。さらに、従来の固体滑剤コーティング剤と同様に、固体可塑剤などの他の添加剤を加えてもよい。
【002
本願の請求項の発明は、請求項1〜のいずれかのコーティング方法において、前記第一のコーティング剤の固体滑剤の濃度が0.01〜10mass%、第二のコーティング剤の固体滑剤の濃度が0〜2mass%であることを特徴とするガラス容器のコーティング方法である。
【002
固体滑剤の濃度が0.01mass%よりも少ないと、ガラス面に滑性、耐スクラッチ性を付与する効果が小さくなり、10mass%を越えるとコーティング剤の粘性が大きくなりすぎ、ガラス面に塗布するのが困難となる。
【0028
本願の請求項の発明は、請求項1〜のいずれかのコーティング方法において、前記第二のコーティング剤を塗布するステップが、ノズル本体に形成した気体流入口と液体流入口からそれぞれ気体と液体とを供給し、ノズル本体内の混合室で混合して吐出口から気体と液体とが混合したミストを噴霧する二流体ノズルであって、混合室から下方に向かって細長い管状部を垂設し、管状部の下端に横方向のスリット状の吐出口を有するノズルチップを設けたスプレーノズルによって行われることを特徴とするガラス容器のコーティング方法である。
【0029
上記のスプレーノズルは、上方から細長い管状部をガラス容器の胴部の所まで差し入れることができ、しかも、吐出口が横方向のスリット状であるので、噴霧されるミストの上下方向の広がりが制限されるから、ガラス容器の胴部の真横から、狙った部分(ラベル貼付部分)に狙った上下幅でもって第二のコーティング剤を吹き付けることができる。
【003
本願の請求項の発明は、請求項1〜のいずれかに記載のコーティング方法により、外面にコーティング被膜を形成したことを特徴とするガラス容器である。
【003
本願のコーティング方法で外面にコーティング被膜を形成したガラス容器は所望の易剥離性を有するので、使用中にラベルが剥がれることがなく、使用後は容易にラベルを剥がすことができ、ガラスのリサイクルに貢献する。
【003
本願の請求項の発明は、請求項のガラス容器において、前記第二のコーティング剤を塗布するステップにおいて、第二のコーティング剤をガラス容器のラベル貼付部の上下方向の中央部に厚く、上下端部に薄く塗布し、第二のコーティング剤のコーティング被膜をラベル貼付部の上下方向の中央部に厚く、上下端部に薄く形成したことを特徴とするガラス容器である。
【003
このガラス容器は、上記の構成であるから、ラベルの上下方向の中央部は剥がれやすく、上端部及び下端部は剥がれにくい。したがって、ガラス容器の使用中はラベルが剥がれる事故が起こりにくく、使用後にラベルの上端又は下端の一部を剥がせば、その後はラベル全体を容易に剥がすことができるものである。
【003
【発明の実施の形態】
ガラス容器Gの製造工程の徐冷炉出口のすぐ下流側において、図1に示す下向きに噴射するスプレーノズル13によって第一のコーティング剤をスプレー塗布した。第一のコーティング剤は、ポリエチレン+界面活性剤0.2mass%、水99.8mass%の水エマルジョン液である。その直ぐ下流側で、図2に示す横向きに噴射するスプレーノズル1によって第二のコーティング剤をスプレー塗布した。第二のコーティング剤は、ポリエチレン+界面活性剤0.05mass%、シランカップリング剤(3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン)0.4mass%、水99.55mass%の水エマルジョンである。第二のコーティング剤は、スプレーノズル1によってガラス容器Gの胴部の真横から、ガラス容器Gのラベル貼付部の上下方向の中央部に厚く、上下端部に薄く塗布し、第二のコーティング剤のコーティング被膜をラベル貼付部の上下方向の中央部に厚く、上下端部に薄く形成している。
【003
図3は、上記ように第一、第二のコーティング剤を塗布したガラス容器Gの説明図である。ガラス容器Gの外面のほぼ全体(口部と底部を除く)には第一のコーティング剤によるコーティング被膜20が形成されている。また、第二のコーティング剤のコーティング被膜21は、ラベル貼付部の上下方向の中央部に厚く、上下端部に行くほど薄く形成されている。このガラス容器Gのラベル貼付部にラベル22をデンプン糊で貼り付けた。第二のコーティング剤のコーティング被膜21には易剥離性物質が添加されているので、ラベル22の上下方向の中央部は剥がれやすく、上端部及び下端部は剥がれにくくなっている。このガラス容器Gのほぼ100%のものは、ガラス容器Gの通常の梱包、運搬、使用に十分耐えてラベルが剥がれることはなかった。また、ラベルを剥がすときは、ラベルの上端又は下端を爪などで少量引き起こし、それを指で摘んで引き剥がすことで、ラベル全体を破くことなくガラス容器から容易に剥がすことができた。
【0036
ノズル1は、図4に示すように、液体流入口2、気体流入口3、パイロットエア流入口4、混合室5、管状部6、ノズルチップ7、吐出口8、ピストン9、コイルばね10を有する。液体流入口2はスプレー液が、気体流入口3はスプレー液と混合するためのスプレーエアが、パイロットエア流入口4はスプレーのオンオフをするためのパイロットエアが流入する部分で、それぞれ供給ホース(図示せず)が接続される。図4はオン状態を示しており、この状態において、スプレー液は矢印Aのように混合室5、管状部6を経てノズルチップ7に至り、スプレーエアは矢印Bのようにピストン9の内部から混合室5、管状部6を経てノズルチップ7に至る。すなわち、スプレー液とスプレーエアは混合室5で混合されて細長い管状部6からノズルチップ7に至り、下端の吐出口8から噴出し、スプレー液が噴霧される。パイロットエアは噴霧のオンオフをするためのもので、オンの状態ではパイロットエアが供給されずにピストン9がスプレーエアの圧力により上昇し、管状部6の入口が開いている。パイロットエアが供給されるとその圧力でピストン9が下降し管状部6の入口が閉鎖されてスプレー液が遮断される。なお、コイルばね10はスプレーエアの圧力に対してバランスをとるため設けられている。
【0037
ノズルチップ7は、図4、5に示されるように、管状の胴部11の先端がドーム状に形成された先端部12となっており、その胴部11に横長スリット状の吐出口8が開口している。
【0038
【発明の効果】
本発明のコーティング方法は、第一のコーティング剤によってガラス容器に滑性、耐スクラッチ性を付与し、第二のコーティング剤によって易剥離性能を付与するものであるから、第二のコーティング剤のコーティングは、ラベルを貼付する部分(通常は胴部)のみに行えばよいので、コーティング剤の塗布ムラが少なくなり、所望の易剥離性能を実現できる確率が大きく、歩留まりが向上する。また、所望の易剥離性を実現するための調整が簡単になる。
【0039
本発明のガラス容器は、所望の易剥離性を有するので、使用中にラベルが剥がれることがなく、使用後は容易にラベルを剥がすことができ、ガラスのリサイクルに貢献する。特に、第二のコーティング剤のコーティング被膜をラベル貼付部の上下方向の中央部に厚く、上下端部に薄く形成すると、使用中にラベルが剥がれにくく、使用後にラベルを剥がすときは容易に剥がすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 スプレーノズル13によるコーティングの説明図である。
【図2】 スプレーノズル1によるコーティングの説明図である。
【図3】 本発明のガラス容器Gの説明図である。
【図4】 本発明のスプレーノズル1の断面説明図である。
【図5】 ノズルチップ7の側面図である。
【符号の説明】
1 スプレーノズル
2 液体流入口
3 気体流入口
4 パイロットエア流入口
5 混合室
6 管状部
7 ノズルチップ
8 吐出口
9 ピストン
10 コイルばね
11 胴部
12 先端部
13 スプレーノズル
20 第一のコーティング剤のコーティング被膜
21 第二のコーティング剤のコーティング被膜
22 ラベル

Claims (8)

  1. ガラス容器の製造工程における徐冷炉の出口付近で、ガラス容器の外面に固体滑剤を含む第一のコーティング剤を塗布するステップと、ガラス容器外面に接着されたラベルを容易に剥がせる性質を付与する易剥離性物質であるシランカップリング剤を0.01〜1 mass 含む第二のコーティング剤を、スプレーノズルでガラス容器の胴部に向かって横向きに塗布するステップとを有することを特徴とするガラス容器のコーティング方法
  2. 請求項1のコーティング方法において、前記第二のコーティング剤が、前記易剥離性物質としてシリコーンを0.1〜1mass%含むことを特徴とするガラス容器のコーティング方法
  3. 請求項1又は2のコーティング方法において、前記第二のコーティング剤が固体滑剤を含むことを特徴とするガラス容器のコーティング方法
  4. 請求項1〜のいずれかのコーティング方法において、前記第一又は第二のコーティング剤の固体滑剤がポリエチレン、ポリエチレンワックス、変性ポリエチレンワックス又はカルナウバワックスであることを特徴とするガラス容器のコーティング方法
  5. 請求項1〜のいずれかのコーティング方法において、前記第一のコーティング剤の固体滑剤の濃度が0.01〜10mass%、第二のコーティング剤の固体滑剤の濃度が0〜2mass%であることを特徴とするガラス容器のコーティング方法
  6. 請求項1〜のいずれかのコーティング方法において、前記第二のコーティング剤を塗布するステップが、ノズル本体に形成した気体流入口と液体流入口からそれぞれ気体と液体とを供給し、ノズル本体内の混合室で混合して吐出口から気体と液体とが混合したミストを噴霧する二流体ノズルであって、混合室から下方に向かって細長い管状部を垂設し、管状部の下端に横方向のスリット状の吐出口を有するノズルチップを設けたスプレーノズルによって行われることを特徴とするガラス容器のコーティング方法
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のコーティング方法により、外面にコーティング被膜を形成したことを特徴とするガラス容器
  8. 請求項のガラス容器において、前記第二のコーティング剤を塗布するステップにおいて、第二のコーティング剤をガラス容器のラベル貼付部の上下方向の中央部に厚く、上下端部に薄く塗布し、第二のコーティング剤のコーティング被膜をラベル貼付部の上下方向の中央部に厚く、上下端部に薄く形成したことを特徴とするガラス容器
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