JP3953947B2 - 合金型温度ヒューズ及び温度ヒューズエレメント用材料 - Google Patents

合金型温度ヒューズ及び温度ヒューズエレメント用材料 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は動作温度が75℃〜120℃に属するBi−In−Sn系合金温度ヒューズエレメント用材料及び合金型温度ヒューズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電気機器や回路素子等に対するサーモプロテクタとして合金型温度ヒューズが汎用されている。
この合金型温度ヒューズは、所定融点の合金をヒューズエレメントとし、このヒューズエレメントを一対のリード導体間に接合し、該ヒューズエレメントにフラックスを塗布し、このフラックス塗布ヒューズエレメントを絶縁体で封止した構成である。
この合金型温度ヒューズの動作機構は次の通りである。
保護しようとする電気機器や回路素子に合金型温度ヒューズが熱的に接触して配設される。電気機器や回路素子が何らかの異常により発熱すると、その発生熱により温度ヒューズのヒューズエレメント合金が溶融され、既溶融の活性化されたフラックスとの共存下、溶融合金がリード導体や電極への濡れにより分断球状化され、その分断球状化の進行により通電が遮断され、この通電遮断による機器の降温で分断溶融合金が凝固されて非復帰のカットオフが終結される。
【0003】
従来では、固相線と液相線との間の固液共存域が狭い合金組成、理想的には共晶組成を前記ヒューズエレメントに用いることを常套手法とし、ヒューズエレメントをほぼ液相線温度(共晶組成では固相線温度と液相線温度とが同温度)で溶断させることを企図している。すなわち、固液共存域が存する合金組成のヒューズエレメントでは、固液共存域内の不確定の温度で溶断する可能性があり、固液共存域が広いとその固液共存域でヒューズエレメントが溶断する温度の不確定巾が広くなり、動作温度のバラツキが大きくなるので、このバラツキを小さくするために、固相線と液相線との間の固液共存域が狭い合金組成、理想的には共晶組成を用いることが常套手法とされている。
【0004】
携帯電子機器、例えば携帯電話、ノート型パソコン等の電源として使用されているエネルギー密度の高い2次電池、例えばリチウムイオン電池、リチウムポリマー電池等においては、異常時の発熱が激しい。そこで電池パックに温度ヒューズを装着し、電池が危険温度に達したときに温度ヒューズを動作させて異常発熱を未然に防止することが行われており、その温度ヒューズの動作温度は75℃〜120℃の範囲内とされている。
【0005】
近来、環境保全意識の高揚から生体に有害な物質の使用を禁止しようとする動きが活発化しており、当該温度ヒューズのエレメントにおいても有害元素(Pb、Cd、Hg、Tl等)を含まないことが強く要請されている。
この要件を充足するものとしてBi−In−Sn系があり、従来、Bi−In−Sn系でかつ前記の動作温度75℃〜120℃の要件を満たすものとして、ヒューズエレメントの合金組成がSn47〜49質量%(質量%を%と表示する),In51〜53%,Bi適量とされた動作温度105℃〜115℃の温度ヒューズ(特許文献1)、ヒューズエレメントの合金組成がIn42〜53%,Sn40〜46%,Bi7〜12%とされた動作温度95℃〜105℃の温度ヒューズ(特許文献2)、ヒューズエレメントの合金組成がIn51〜53%,Sn42〜44%,Bi4〜6%とされた作動温度107℃〜113℃の温度ヒューズ(特許文献3)、ヒューズエレメントの合金組成がSn1〜15%,Bi20〜33%、残部Inとされた作動温度75℃〜100℃の温度ヒューズ(特許文献4)、ヒューズエレメントの合金組成がSn0.3〜1.5%,In51〜54%、残部Biとされた作動温度86℃〜89℃の温度ヒューズ(特許文献5)等が公知であり、更にSnを含まないBi−In系であるヒューズエレメントの合金組成がBi45〜55%、残部Inとされた作動温度85℃〜95℃の温度ヒューズ(特許文献6)が知られている。
また、融点119℃のIn−Sn共晶合金(In52%,Sn48%)をヒューズエレメントに使用することも考えられる。
【0006】
【特許文献1】
特開昭56−114237号公報
【特許文献2】
特開2001−266724号公報
【特許文献3】
特開昭59−8229号公報
【特許文献4】
特開2001−325867号公報
【特許文献5】
特開平6−325670号公報
【特許文献6】
特開2002−150906号公報
【0007】
近来、電器製品の高機能化に基づく高消費電力化及び電池の高容量化、法規化された製造者責任に鑑み、温度ヒューズにも長期的な耐エージング性や耐ヒートサイクル性を具備するなど高い信頼性が要求されるようになってきている。しかしながら、前記の従来例では、反応性が高い元素であるInを50%以上と多量に含有しているので特に長期エージングを経ることでヒューズエレメント表面のInがフラックスと反応してIn塩を形成し、フラックスに取り込まれる速度が大となってヒューズエレメントの合金組成がIn減少の方向に変化し、合金組成の変動によって動作温度がシフトしたり、ヒューズエレメントの抵抗が増大して自己発熱による動作温度の低下が招来され、また、フラックス作用が減退して温度ヒューズの作動特性の毀損が余儀なくされる。従って、温度ヒューズに要求される長期的な耐エージング特性を保証し難い。
この耐エージング特性では、ホールディング温度(安全規格に設定が義務付けられている定格電流を168時間通電し続けても動作しない最高保持温度であり、通常、作動温度より20℃低い温度がホールディング温度とされている)のような高温環境における無負荷、定格負荷及び加湿状態を長期経過させてもヒューズエレメントの大きな抵抗値変化や温度ヒューズの動作不良等をきたさないことが求められ、前記の従来例ではこの長期的耐エージング特性に適応させることが至難である。
【0008】
尤も、上記作動温度75℃〜120℃の要件を充足し、かつIn重量が50%よりも相当に少ないBi−In−Sn共晶合金として、79℃共晶(Bi57.5%,In25.2%,Sn17.3%)や81℃共晶(Bi54.0%,In29.7%,Sn16.3%)が存在するが、79℃共晶では図12に示す示差走査熱量分析〔DSCと称されている。基準試料(不変化)と測定試料をN2ガス容器内に納め、容器ヒータに電力を供給して両試料を一定速度で昇温させ、測定試料の変化状態に伴う熱エネルギー入力量の変動を示差熱電対により検出する分析手段〕の測定結果から明らかな通り、融点よりかなり低い約52℃〜58℃の温度域で固相変態が生じ、81℃共晶では図13に示す示差走査熱量分析の測定結果から明らかな通り、融点よりかなり低い約51℃〜57℃の温度域で固相変態が生じ、この変態温度範囲を跨ぐ熱履歴によりヒューズエレメントが繰返し歪を受け、抵抗値増加による作動温度の低下やヒューズエレメント破断による使用不能等を発生する畏れがある。従って、温度ヒューズに要求される長期的ヒートサイクル特性を保証し難い。
この長期的ヒートサイクル特性では、動作温度より低い高温(通常、前記したホールディング温度が用いられる)と室温や氷点下(例えば−40℃)等との熱履歴を経過させてもヒューズエレメントの抵抗値変化や温度ヒューズの動作不良等をきたさないことが求められるが、前記の79℃共晶や81℃共晶ではこの長期的耐ヒートサイクル特性に適応させることが至難である。
【0009】
合金の溶融特性はDSC測定により求めることができる。本発明者は各種組成のBi−In−Sn系合金のDSCを測定し鋭意検討した結果、組成に応じ図14の(イ)〜(ニ)に示すようなパターンの溶融特性を呈し、図14の(イ)に示す溶融パターンのBi−In−Sn系合金をヒューズエレメントに使用すると、最大吸熱ピーク点の近傍でヒューズエレメントを集中的に溶断動作させ得ることを知った。
【0010】
図14の(イ)のパターンを説明すると、固相線温度aで液化し始め(溶融し始め)、液化の進行と共に熱エネルギー吸収量が増していき、ピーク点pで熱エネルギー吸収量が最大となり、この点を通過すると熱エネルギー吸収量が次第に減少していき、液相線温度bで熱エネルギー吸収量が零になって液化が終了し、以後液相状態のもとで昇温されていく。
最大吸熱ピーク点pの近傍でヒューズエレメントの分断動作が発生する理由は、かかる溶融特性を呈するBi−In−Sn系組成では、構成する元素全てが優れた濡れ性を具有し、完全液相状態以前の最大吸熱ピーク点p近傍の固液共存域で既に優れた濡れ性を呈し、その固液共存域状態を超えるのを待たずに球状化分断が生じる結果と推定できる。
【0011】
図14の(ハ)(ニ)のうち、図14の(ハ)の溶融パターンでは、熱エネルギーの吸収が緩慢であり、濡れ性の急変点がなく、ヒューズエレメントの分断動作点が集中範囲に定まらず、図14の(ニ)の溶融パターンでは、吸熱ピーク点が複数であり、何れの吸熱ピーク点でもヒューズエレメントの分断動作が生じる蓋然性がある。従って、図14の(ハ)、(ニ)共にヒューズエレメントの分断動作点が狭い範囲に集中され得ない。
【0012】
上記の検討結果からして、作動温度75℃〜120℃のもとで良好な動作特性を保証できる環境適応性の合金型温度ヒューズを得るには、Bi−In−Sn共晶合金としての79℃共晶(Bi57.5%,In25.2%,Sn17.3%)や81℃共晶(Bi54.0%,In29.7%,Sn16.3%)乃至は近接範囲を前記長期的耐ヒートサイクル特性に対する不対応性から排除し、更に前記の長期的耐エージング特性上からIn量を制限し、作動温度75℃〜120℃を満たし、かつ前記図14の(イ)の溶融パターンを満たすかまたは(ロ)の溶融パターンに近付けることが有効である。
【0013】
本発明の目的は、上記の検討結果に基づき、Bi−In−Sn系合金のヒューズエレメントを用い、長期にわたる耐ヒートサイクル特性及び耐エージング特性に優れ、良好な動作特性を保証できる作動温度75℃〜120℃の合金型温度ヒューズを提供することにある。
更に、前記目的に加え、ヒューズエレメントの細線化により合金型温度ヒューズの小型・薄型化を図ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る温度ヒューズエレメント用材料はInが15%以上で30%以下、Snが5%以上で15%以下、かつBiが65%以上のBi−In−Sn合金組成(原子%で60%Bi−30%In−10%Snを除く)またはInが30%以上で35%以下、Snが25%、残部がBiのBi−In−Sn合金組成を有することを特徴とする。
【0015】
上記温度ヒューズエレメント用材料においては、各原料地金の製造上及びこれら原料の溶融撹拌上生じ、特性に実質的な影響を来さない量の不可避的不純物の含有が許容される。更に、上記合金型温度ヒューズにおいては、リード導体または膜電極の金属材や金属膜材が固相拡散により微量にヒューズエレメントに不可避的に移行され、特性に実質的な影響を来さない場合は、不可避的不純物として許容される。
【0016】
請求項2に係る合金型温度ヒューズは請求項1記載の温度ヒューズエレメント用材料をヒューズエレメントとしたことを特徴とする。
【0017】
請求項3に係る合金型温度ヒューズは請求項2記載の合金型温度ヒューズにおいてヒューズエレメントに不可避的不純物が含有されていることを特徴とする。
【0018】
請求項4に係る合金型温度ヒューズは、リード導体間にヒューズエレメントが接続され、リード導体の少なくともヒューズエレメント接合部にSnまたはAg膜が被覆されていることを特徴とする請求項2または3記載の合金型温度ヒューズである。
【0019】
請求項5に係る合金型温度ヒューズは、金属粒体及びバインダーを含有する導電ペーストの印刷焼き付けにより基板上に一対の膜電極が設けられ、これらの膜電極間にヒューズエレメントが接続され、しかも、金属粒体がAg、Ag−Pd、Ag−Pt、Au、Ni、Cuの何れかであることを特徴とする請求項2または3記載の合金型温度ヒューズである。
【0020】
請求項6に係る合金型温度ヒューズは、ヒューズエレメントを溶断させるための発熱体が付設されていることを特徴とする請求項2〜5何れか記載の合金型温度ヒューズである。
【0021】
請求項7に係る合金型温度ヒューズは、一対のリード導体間に接続されたヒューズエレメントが絶縁フィルムで挾まれていることを特徴とする請求項2〜5何れか記載の合金型温度ヒューズである。
【0022】
請求項8に係る合金型温度ヒューズは、絶縁プレートを備え、一対の各リード導体の一部が絶縁プレートの片面より他面に露出され、これらのリード導体露出部にヒューズエレメントが接続され、前記絶縁プレートの他面に絶縁体が被覆されていることを特徴とする請求項2〜5何れか記載の合金型温度ヒューズである。
【0023】
請求項9に係る合金型温度ヒューズは、ヒューズエレメントの両端にリード導体が接合され、ヒューズエレメントにフラックスが塗布され、該フラックス塗布ヒューズエレメント上に筒状ケースが挿通され、筒状ケースの各端と各リード導体との間が封止され、しかも、リード導体端がディスク状とされ、ディスク前面にヒューズエレメント端が接合されていることを特徴とする請求項2〜4何れか記載の合金型温度ヒューズである。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明において、ヒュ−ズエレメントは円形線または扁平線とされ、その外径または厚みが100μm〜800μm、好ましくは、300μm〜600μmとされる。
【0025】
請求項1におけるヒューズエレメントの合金組成は、環境適応性からBi−In−Sn系合金を使用し、合金温度ヒューズの動作温度75℃〜120℃の要件を満たすために79℃共晶及び81℃共晶を基準点として、(i)上記の両共晶で観られる固相変態を排除するために、これら両共晶点及びその近接範囲を除外すること、(ii)反応性に高いInがヒューズエレメント表面でフラックスと反応して減少したり、フラックスの反応性基がIn塩化するのを抑制し得るように、In量を少なくすること、(iii)前記各共晶点から相当に外れた固液共存域の広い溶融パターンを呈する組成であっても、図14の(イ)に示すような単一の最大吸熱ピークを呈させ得る合金組成であり(すなわち、集中した温度範囲で動作させ、動作温度のバラツキを許容範囲に納め得る合金組成であり)、しかも、最大吸熱ピーク温度が動作温度75℃〜120℃の要件を満たす温度であること、の諸点を満たさせるようにしてある
【0026】
(1)図12に示す79℃Bi−In−Sn系三元共晶のDSC測定結果及び図13に示す81℃Bi−In−Sn系三元共晶のDSC測定結果を検討すると、融点約付近において固相から液相への急激変化のために熱エネルギー吸収量が急峻に変化しているが、その融点以前の約52℃〜約58℃の温度域及び約51℃〜約57℃の温度域でも熱エネルギーが吸収されて固相状態のままで変態が生じている。この固相変態では相状態の変化に伴い歪を発生するから、両端がリード導体や電極に固定されたヒューズエレメントに応力が発生する。温度ヒューズにおいては、作動温度より低い温度でヒーサイクルに曝され、既述した通り、所定の耐ヒートサイクル特性が要求され、通常(動作温度−20℃)と室温または氷点下(通常−40℃)を1サイクルとするヒートサイクル試験に合格することが求められている。而るに、動作温度75℃〜120℃に対しては、(55℃〜100℃)と−40℃が1サイクルとされ、前記の固相変態域(52℃〜58℃)及び(51℃〜57℃)がこのサイクルにかかるから、ヒューズエレメントに固相変態のために繰返し応力が作用し、長期に渡ると、顕著な抵抗値変化、破断、或いは作動不良を生じるに至る。
そこで、本発明では、79℃Bi−In−Sn系三元共晶点及び81℃Bi−In−Sn系三元共晶点の近傍の範囲を除いている。
(2)InはBiやSnに較べて高い反応性を呈し、ヒューズエレメント表面においてフラックス中の反応基と反応してIn塩を生成し、この生成速度が大であると、In減量によるヒューズエレメントの溶融特性のシフトや悪化、及びフラックスの活性減退が顕著となり、温度ヒューズの特性劣化が招来される。温度ヒューズにおいては、ホールディング温度のような高温環境における負荷、定負荷及加湿状態を長期間経過しても異常を来さないように、耐エージング評価を行うことが求められるが、前記Inの反応に起因する温度ヒューズの特性劣化によって長期に渡る動作安定性を維持することは到底困難である。
そこで、本発明では、In量を前記特許文献1〜6におけるIn量に較べて少なくしている。この場合、In15%未満を除外しているから、作動温度75℃〜120℃の要件を満たし、かつ300μmφといった細線化を良好な歩留りで行なわせることができる。
(3)Bi−In−Sn系合金では、共晶点や共晶線から外れても、すなわち固液共存域が広くなっても、図14の(イ)に示すように広い固液共存域中の1点で最大吸熱ピークを呈する溶融パターンの合金では、溶融過程の吸熱挙動において、最大吸熱ピーク点の吸熱量差が吸熱過程の他の部分の吸熱量差に比較して極めて大きく、構成する元素全てが優れた濡れ性を具有するので、最大吸熱ピークの固液共存域の濡れ性が完全液相化を待たずとも充分に良くなり、最大吸熱ピーク点近傍で温度ヒューズエレメントの球状化分断が行われ得る。
そこで、本発明では、79℃Bi−In−Sn系三元共晶点及び81℃Bi−In−Sn系三元共晶点から外したにもかかわらず、作動温度を許容範囲内(±5℃)のバラツキで75℃〜120℃の範囲とするように、Snを5%〜28%としている。
0027】
本発明において、Ag、Au、Cu、Ni、Pd、Pt、Ga、Ge、Sbの1種または2種以上を前記の合金組成100重量部に対し0.1〜3.5重量部添加することができる。合金の比抵抗を低減すると共に機械的特性を向上させるためであり、0.1重量部未満では満足な効果が得られず、3.5重量部を越えると、前記の溶融特性の保持が困難になる。
而して、線引きに対し、より一層の強度及び延性を付与して100μmφ〜300μmφという細線への線引き加工を容易に行うことができる。更に、Inの含有によりヒューズエレメント合金の凝集力がかなり強くなると、ヒューズエレメントのリード導体等への溶接接合が不完全であっても、その凝集力のために見掛上接合された外見を呈するようになるが、前記元素の添加により凝集力を低減でき、かかる不具合を排除でき、溶接後検査における合否判定精度を向上できる。
また、リード導体の金属材、薄膜材または膜電極中の粒体金属材等の被接合材が固相拡散によりヒューズエレメント中に移行することが知られているが、予めヒューズエレメント中に被接合材と同一元素、例えば上記のAg、Au、Ni等を添加しておくことによりその移行を抑制でき、本来は特性に影響を来すような被接合材のその影響(例えば、Ag、Au等は融点降下に伴う動作温度の局所的な低下やバラツキをもたらし、Niは接合界面に形成される金属間化合物層の増大による動作温度のバラツキや動作不良をもたらす)を排除しヒューズエレメントとしての機能を損なうことなく、正常な温度ヒューズの動作を保証できる。
【0028】
本発明に係る合金型温度ヒュ−ズのヒュ−ズエレメントは、通常、ビレットを製作し、これを押出機で粗線に押出成形し、この粗線をダイスで線引きすることにより製造でき、外径は100μmφ〜800μmφ、好ましく300μmφ〜600μmφとされる。また、最終的にカレンダーロールに通し、扁平線として使用することもできる。
また、冷却液を入れたシリンダーを回転させて回転遠心力により冷却液を層状に保持し、ノズルから噴射した母材溶融ジェツトを前記の冷却液層に入射させ冷却凝固させて細線材を得る回転ドラム式紡糸法により製造することも可能である。
これらの製造時、各原料地金の製造上及びこれら原料の溶融撹拌上生じる不可避的不純物を含有することが許容される。
【0029】
本発明は独立したサーモプロテクタとしての温度ヒューズの形態で実施される。その外、半導体装置やコンデンサや抵抗体に温度ヒューズエレメントを直列に接続し、このエレメントにフラックスを塗布し、このフラックス塗布エレメントを半導体やコンデンサ素子や抵抗素子に近接配置して半導体やコンデンサ素子や抵抗素子と共に樹脂モールドやケース等により封止した形態で実施することもできる。
【0030】
本発明は、特にリチウムイオン電池やリチウムポリマー電池等のエネルギー密度の高い2次電池のサーモプロテクタとして有用であり、電池パックへの収容スペース上、薄型のテープタイプとすることが望ましい。
図1は薄型温度ヒューズの一実施例を示す図面である。
図1において、1,1は扁平リード導体である。2は両扁平リード導体1,1の先端部上面間に溶接等により接合した請求項1または2何れかのヒューズエレメントであり、溶接にはスポット抵抗溶接、レーザ溶接等を使用できる。41は下側樹脂フィルム、42は上側樹脂フィルムであり、前記両扁平リード導体1,1の前端部とヒューズエレメント2とをこれらの樹脂フィルム41,42で挾み、水平に保持した下側樹脂フィルム41に上側樹脂フィルム42の周囲部を封着してある。3はヒューズエレメント2の周囲に塗着したフラックスである。
この薄型温度ヒューズを製造するには、両扁平リード導体の先端部上面間にヒューズエレメントをスポット抵抗溶接やレーザ溶接等により接合し、両扁平リード導体1,1の前端部とヒューズエレメント2を上下の樹脂フィルム41,42で挾み、下側樹脂フィルム31を基台上に水平に保持し、上側樹脂フィルム42の両端部を離型性チップ、例えばセラミックチップで押圧して上側樹脂フィルム42の各端部421を扁平リード導体1に加圧接触させ、この状態で、扁平リード導体1,1を加熱し、この扁平リード導体1と各樹脂フィルム41,42の端部(離型性チップで押えられた部分)との接触界面を融着し、次いで、上下樹脂フィルム41,42が直接に接する界面の封着を行う。フラックス3を塗着する時期は、ヒューズエレメント2を上下の樹脂フィルム41,42で挾む前、或いは、扁平リード導体1と各樹脂フィルム41,42の端部との接触界面を融着した後でかつ上下樹脂フィルム41,42が直接に接する界面の封着を行う前の何れかとされる。
【0031】
上記扁平リード導体の加熱は、電磁誘導加熱、リード導体へのヒートプレートの接触等により行なうことができ、特に、電磁誘導加熱によれば、ヒューズエレメント端部に溶接されたリード導体先端部を下側または上側樹脂フィルムを経て高周波磁束を交鎖させて集中的に加熱できるので、熱効率上有利である。上記上下樹脂フィルム41,42が直接に接する界面の封着は、超音波融着、高周波誘導加熱融着、ヒートプレート接触融着等により行なうことができる。
【0032】
図2は薄型温度ヒューズの別実施例を示す図面である。
図2において、41は樹脂ベースフィルムである。1,1は扁平リード導体であり、前端部をベースフィルム41の裏面に固着すると共に前端部の一部10をベースフィルム41の上面に露出させてある。2は両扁平リード導体1,1の露出部10,10間に溶接等により接合した請求項1または2何れかのヒューズエレメントであり、溶接にはスポット抵抗溶接、レーザ溶接等を使用できる。42は樹脂カバーフィルムであり、水平に保持したベースフィルム41に周囲部を封着してある。3はヒューズエレメント2の周囲に塗着したフラックスである。
【0033】
上記の扁平リード導体端部の一部10のベースフィルム41の表面への露出には、扁平リード導体前端部に予め絞り出し加工により凸部を成形し、このリード導体前端部を加熱下でベースフィルムの裏面に融着すると共に凸部をベースフィルムに貫通融着させる方法、扁平リード導体前端部を加熱下でベースフィルムの裏面に融着すると共にリード導体前端部の一部を絞り出し加工によりベースフィルム表面に現出させる方法等を使用できる。
この薄型温度ヒューズを製造するには、基台上において、樹脂ベースフィルム41の表面のリード導体露出部10,10間にヒューズエレメント2をスポット抵抗溶接やレーザ溶接等により接合し、次いで、ヒューズエレメント2にフラックス3を塗布し、而るのち、樹脂カバーフィルム42を配置し、その周囲部を樹脂ベースフィルム41の周囲に融着封止する。
上記カバーフィルム42の周囲のベースフィルム41への融着封止は、超音波融着、高周波誘導加熱融着、ヒートプレート接触融着等により行なうことができる。
【0034】
本発明に係る温度ヒューズはケースタイプ、基板型等で実施することもできる。
図3は本発明に係る筒型ケ−スタイプの合金型温度ヒュ−ズを示し、一対のリ−ド線1,1間に請求項1または2何れかのヒュ−ズエレメント2を接続し、例えば溶接により接続し、該ヒュ−ズエレメント2上にフラックス3を塗布し、このフラックス塗布ヒュ−ズエレメント上に耐熱性・良熱伝導性の絶縁筒4、例えば、セラミックス筒を挿通し、該絶縁筒4の各端と各リ−ド線1との間を封止剤5、例えば、常温硬化型エポキシ樹脂等で封止してある。
0035】
図4はケ−スタイプラジアル型を示し、並行リ−ド導体1,1の先端部間に請求項1〜2何れかのヒュ−ズエレメント2を接続し、例えば溶接により接続し、ヒュ−ズエレメント2にフラックス3を塗布し、このフラックス塗布ヒュ−ズエレメントを一端開口の絶縁ケ−ス4、例えばセラミックスケ−スで包囲し、この絶縁ケ−ス4の開口を封止剤5、例えば常温硬化型エポキシ樹脂等で封止してある。
【0036】
図5は樹脂ディッピングタイプラジアル型を示し、並行リ−ド導体1,1の先端部間に請求項1〜2何れかのヒュ−ズエレメント2を接合し、例えば溶接により接合し、ヒュ−ズエレメント2にフラックス3を塗布し、このフラックス塗布ヒュ−ズエレメントを樹脂液ディッピングにより絶縁封止剤、例えばエポキシ樹脂5で封止してある。
【0037】
図6は基板タイプを示し、絶縁基板4、例えばセラミックス基板上に一対の膜電極1,1を導電ペ−ストの印刷焼付けにより形成し、各電極1にリ−ド導体11を接続し、例えば溶接やはんだ付け等により接続し、電極1,1間に請求項1〜2何れかのヒュ−ズエレメント2を接合し、例えば溶接等により接合し、ヒュ−ズエレメント2にフラックス3を塗布し、このフラックス塗布ヒュ−ズエレメントを封止剤5例えばエポキシ樹脂で被覆してある。この導電ペ−ストには、金属粒体とバインダーを含有し、金属粒体に例えばAg、Ag−Pd、Ag−Pt、Au、Ni、Cu等を用い、バインダーに例えばガラスフリット、熱硬化性樹脂等を用いたものを使用できる。
【0038】
本発明は、合金型温度ヒューズにヒューズエレメントを溶断させるための発熱体を付設して実施することもできる。例えば、図7に示すように、絶縁基板4、例えばセラミックス基板上にヒューズエレメント用電極1,1と抵抗体用電極10,10を有する導体パターン100を導電ペ−ストの印刷焼付けにより形成し、抵抗ペースト(例えば、酸化ルテニウム等の酸化金属粉のペースト)の塗布・焼き付けにより膜抵抗6を抵抗体用電極10,10間に設け、電極1及び電極10にそれぞれリード導体11を接合し、ヒューズエレメント用電極1,1間に請求項1〜2何れかのヒュ−ズエレメント2を接合し、例えば溶接により接合し、ヒュ−ズエレメント2にフラックス3を塗布し、このフラックス塗布ヒュ−ズエレメント2や膜抵抗6を封止剤5例えばエポキシ樹脂で被覆することができる。
この発熱体付き温度ヒューズでは、機器の異常発熱の原因となる前兆を検出し、この検出信号で膜抵抗を通電して発熱させ、この発熱でヒューズエレメントを溶断させることができる。
上記発熱体を絶縁基体の上面に設け、この上に耐熱性・熱伝導性の絶縁膜、例えばガラス焼き付け膜を形成し、更に一対の電極を設け、各電極に扁平リード導体を接続し、両電極間にヒューズエレメントを接続し、ヒューズエレメントから前記リード導体の先端部にわたってフラックスを被覆し、絶縁カバーを前記の絶縁基体上に配設し、該絶縁カバー周囲を絶縁基体に接着剤により封着することができる。
【0039】
上記の合金型温度ヒューズ中、リード導体にヒューズエレメントを直接に接合する型式においては(図1〜図5)、リード導体の少なくともヒューズエレメント接合部分にSnやAgの薄膜(厚みは、例えば15μm以下、好ましくは5〜10μm)を被覆し(例えばめっきにより被覆し)、ヒューズエレメントとの接合強度の増強を図ることができる。
上記の合金型温度ヒューズにおいて、リード導体の金属材、薄膜材または膜電極中の粒体金属材が固相拡散によりヒューズエレメント中に移行する可能性があるが、前記した通り、予めヒューズエレメント中に薄膜材と同一元素を添加しておくことによりヒューズエレメントの特性を充分に維持できる。
【0040】
上記のフラックスには、通常、融点がヒュ−ズエレメントの融点よりも低いものが使用され、例えば、ロジン90〜60重量部、ステアリン酸10〜40重量部、活性剤0〜3重量部を使用できる。この場合、ロジンには、天然ロジン、変性ロジン(例えば、水添ロジン、不均化ロジン、重合ロジン)またはこれらの精製ロジンを使用でき、活性剤には、ジエチルアミン等のアミン類の塩酸塩や臭化水素酸塩、アジピン酸等の有機酸を使用できる。
0041】
上記薄型温度ヒューズの樹脂フィルムには、厚み100μm〜500μm程度のプラスチックフィルム、例えば、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリエチレンナフタレ−ト、ポリアミド、ポリイミド、ポリブチレンテレフタレ−ト、ポリフェニレンオキシド、ポリエチレンサルファイド、ポリサルホン等のエンジニアリングプラスチック、ホリアセタ−ル、ポリカ−ボネ−ト、ポリフェニレンスルフィド、ポリオキシベンゾイル、ポリエ−テルエ−テルケトン、ポリエ−テルイミド等のエンジニアリングプラスチックやポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルメタクリレ−ト、ポリ塩化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、エチレンポリテトラフルオロエチレン共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、AS樹脂、ABS樹脂、アイオノマ−、AAS樹脂、ACS樹脂等のフィルムを使用できる。
【0042】
上記した合金型温度ヒューズ中、筒型ケ−スタイプの場合、図8の(イ)に示すように、リード導体1,1を筒型ケース4に対し偏心無く配設することが、図8の(ロ)に示す正常な球状化分断を行わせるための前提条件であり、図8の(ハ)に示すように、偏心があれば、図8の(ニ)に示すように、動作後、筒状ケースの内壁にフラックス(フラックス炭化物を含む)や飛散合金が付着し易く、絶縁抵抗値の低下や耐圧特性の悪化が招来される。
そこで、かかる不具合を防止するために、図9の(イ)に示すように、各リード導体1,1の端をディスク状dに形成し、ヒューズエレメント2の各端を各ディスクdの前面に接合し(例えば溶接により接合し)、ディスク外周の筒型ケース内面への支承によりヒューズエレメント2を筒型ケース4に対し実質的に同心に位置させることが有効である〔図9の(イ)において、3はヒューズエレメント2に塗布したフラックス、4は筒状ケース、5は封止剤例えばエポキシ樹脂である。ディスク外径は筒型ケース内径にほぼ等しくしてある〕。この場合、溶融したヒューズエレメントを図9の(ロ)に示すように、ディスクdの前面に球面状に凝集させてケース4の内面にフラックス(炭化物を含む)や飛散合金が付着するのを防止できる。
0043】
【実施例】
以下の実施例及び比較例において使用した合金型温度ヒューズは図1に示した薄型であり、下側樹脂フィルム31及び上側樹脂フィルム32に厚さ200μm、巾5mm、長さ10mmのポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、扁平リード導体1に厚さ150μm、巾3mm、長さ20mmの銅導体を使用した。ヒューズエレメント2の寸法は長さ4mm、外径300μmφとし、フラックスに天然ロジン80重量部,ステアリン酸20重量部,ジエチルアミン臭化水素酸塩1重量部の組成物を使用した。
ヒューズエレメントの固相線温度及び液相線温度は昇温速度5℃/minの条件でDSCにより測定した。
0044】
試料数を50箇とし、0.1アンペアの電流を通電しつつ、昇温速度1℃/minのオイルバスに浸漬し、ヒューズエレメント溶断による通電遮断時のオイル温度T0を測定し、T0−2℃を温度ヒューズ動作時のエレメント温度とした。
0045】
耐ヒートサイクル評価は、試料数を50箇とし、(動作温度−20℃)×30minと−40℃×30minを1サイクルとするヒートサイクル試験を1000サイクル行い、抵抗値を測定し、50%以上の顕著な抵抗値変化や断線或いは試験後動作試験において初期動作温度±7℃を逸脱もしくは動作しないといった異常が1試料でも認められれば不合格とし、全試料において異常が認められなければ合格とした。
耐エージング評価は負荷エージング試験により行い、試料数を50箇とし、定格電流を通電しながら(動作温度−20℃)の高温環境下に20000時間暴露したのち抵抗値を測定し、50%以上の顕著な抵抗値変化や断線或いは試験後動作試験において初期動作温度±7℃を逸脱もしくは動作しないといった異常が1試料でも認められれば不合格とし、全試料において異常が認められなければ合格とした。
ヒューズエレメントの線引き加工性は、1ダイスについての減面率6.5%、線引き速度50m/minの条件で300μmφへの線引きを行い、クビレや断線等の発生なく良好な歩留で線引きできた場合を○、クビレや断線が生じて断面積が安定しなかったり線引きの連続性を確保できなかった場合を×と評価した。
【0046】
〔参考例〕
ヒューズエレメントの合金組成をIn25%、Sn20%、残部Biとした。
ヒューズエレメントへの線引き加工性は○であった。
ヒューズエレメントのDSC測定結果は図10に示す通りであり、液相線温度は約84℃、固相線温度は約80℃、最大吸熱ピーク温度は約81℃であった。このDSC測定結果は、合金組成が前記79℃Bi−In−Sn系三元共晶点Bi57.5%−In25.2%−Sn17.3%に接近しているために図14の(ロ)のパターンに属するが、固相線温度よりも低い温度側に固相変態域は存在しない。
温度ヒューズ動作時のヒューズエレメント温度は82±1℃であった。従って、温度ヒューズ動作時のヒューズエレメント温度が最大吸熱ピーク温度約82℃にほぼ一致していることが明かである。
負荷エージング試験、ヒートサイクル試験ともに、合格であった。負荷エージング試験合格は、In量が25%と少なく、Inとフラックスとの反応が抑制されて合金組成変動やフラックスの活性減退が僅少であった結果と推定できる。ヒートサイクル試験合格は、DSC測定結果から明らかなように、固相線より低い温度側に固相変態が観られなかったことから、推定通りの結果であった。
【0047】
実施例1〜4
参考例に対し、合金組成を表1に示すように変えた以外、実施例1に同じとした。
何れの実施例においても、良好な線引き加工性を呈した。
これら実施例の固相線温度、液相線温度は表1の通りであった。温度ヒューズ動作時のヒューズエレメント温度は表1の通りであり、バラツキが±3℃以内であって固液共存域にある。
これら実施例のヒューズエレメントの溶融パターンは図14の(イ)のパターンに属し、固液共存域が広いが、吸熱ピークが単一でかつ急峻であり、その結果、作動温度のバラツキを±3℃以内に納め得たのである。
負荷エージング試験は合格であった。これはIn量が15〜35%と少なく、実施例1と同様にInとフラックスとの反応が抑制されて合金組成変動やフラックスの活性減退が僅少であった結果と推定できる。
ヒートサイクル試験も合格であった。DSC測定結果から固相線より低い温度側に固相変態が無いことを確認し、推定通りの結果であった。
【表1】
Figure 0003953947
【0048】
実施例5〜6
実施例1に対し、合金組成を表2に示すように変えた以外、実施例1に同じとした。
何れの実施例においても、良好な線引き加工性を呈した。
これら実施例の固相線温度、液相線温度は表2の通りであった。温度ヒューズ動作時のヒューズエレメント温度は表2の通りであり、バラツキが±1℃であって固液共存域にある。
これら実施例のヒューズエレメントの溶融パターンは図14の(イ)のパターンに属し、固液共存域が広いが、吸熱ピークが単一でかつ急峻であり、その結果、作動温度のバラツキを±1℃に納め得たのである。
負荷エージング試験は合格であった。これはIn量が15〜35%と少なく、実施例1と同様にInとフラックスとの反応が抑制されて合金組成変動やフラックスの活性減退が僅少であった結果と推定できる。
ヒートサイクル試験も合格であった。DSC測定結果から固相線より低い温度側に固相変態が無いことを確認し、推定通りの結果であった。
【表2】
Figure 0003953947
【0049】
〔実施例7,8〕
参考例に対し、合金組成を表3に示すように変えた以外、実施例1に同じとした。
何れの実施例においても、良好な線引き加工性を呈した。
これら実施例の固相線温度、液相線温度は表3の通りであった。温度ヒューズ動作時のヒューズエレメント温度は表3の通りであり、バラツキが±3℃であって固液共存域にある。
これら実施例のヒューズエレメントの溶融パターンは図14の(イ)のパターンに属し、固液共存域が広いが、吸熱ピークが単一でかつ急峻であり、その結果、作動温度のバラツキを±3℃以内に納め得たのである。
負荷エージング試験は合格であった。これはIn量が15〜35%と少なく、実施例1と同様にInとフラックスとの反応が抑制されて合金組成変動やフラックスの活性減退が僅少であった結果と推定できる。
ヒートサイクル試験も合格であった。DSC測定結果から固相線より低い温度側に固相変態が無いことを確認し、推定通りの結果であった。
【表3】
Figure 0003953947
【0050】
〔比較例1〕
実施例1に対し、ヒューズエレメントの組成をIn25.2%、Sn17.3%、残部Biとした以外、実施例1に同じとした。
加工性は良好であった。温度ヒューズ動作時のヒューズエレメント温度は81±1℃であった。DSCの測定結果は図12に示す通りであり、固液共存域が狭く、動作温度のバラツキが小さい良好な温度ヒューズが期待されたが、温度52℃〜58℃の間に固相変態が観られた。
ヒートサイクル試験(60℃×30minと−40℃×30minを1サイクルとした)を1000サイクル行った試料の抵抗値を測定したところ、50%以上の抵抗値変化や断線が多発し、ヒートサイクル試験結果は×であった。これはヒートサイクル温度域に固相変態域がかかっており、固相変態歪に基づき繰返し応力が発生したことが原因である。
【0051】
〔比較例2〕
実施例1に対し、ヒューズエレメントの組成をIn29.7%、Sn16.3%、残部Biとした以外、実施例1に同じとした。
線引き加工性は良好であった。温度ヒューズ動作時のヒューズエレメント温度は81±1℃であった。DSCの測定結果は図13に示す通りであり、固液共存域が狭く、動作温度のバラツキが小さい良好な温度ヒューズが期待されたが、温度51℃〜57℃の間に固相変態が観られた。
ヒートサイクル試験(60℃×30minと−40℃×30minを1サイクルとした)を1000サイクル行った試料の抵抗値を測定したところ、比較例1と同様に50%以上の抵抗値変化や断線が多発し、ヒートサイクル試験結果は×であった。これは比較例1と同様にヒートサイクル温度域に固相変態域がかかっており、固相変態歪に基づく繰返し応力が原因である。
【0052】
〔比較例3〕
実施例1に対し、ヒューズエレメントの組成をIn40%、Sn20%、残部Biとした以外、実施例1に同じとした。
線引き加工性は良好であった。DSC測定結果、固液共存域が狭く、動作温度の測定結果、作動温度のバラツキも許容できる範囲であり、ヒートサイクル試験結果も合格であった。
負荷エージング試験を7000時間経過した試料について抵抗値を測定したところ、50%以上の顕著な抵抗値増加を呈し、また作動温度を測定したところ初期作動温度±7℃の範囲を大きく超えたものが多数存在した。その理由は、Inがフラックスに食われてヒューズエレメントの比抵抗が増大したこと、及び合金中のIn量が減少して動作温度が変動したこと、またフラックスの活性力が反応性基のIn塩化により低下して溶融合金の球状化分断が満足に行われなかったこと等にあると推定できる
0053】
〔比較例4〕
実施例1に対し、ヒューズエレメントの組成をIn10%、Sn20%、残部Biとした以外、実施例1に同じとした。
300μmφの線引きを試みたが断線が多発し、線引き加工性は×であった。そこで、回転ドラム式液中紡糸法によって300μmφの細線を得てヒューズエレメントとした。
ヒューズエレメントのDSC測定結果は図14の(ハ)に示す溶融パターンに属し、作動時のヒューズエレメント温度を測定したところ、バラツキが許容範囲の±5℃を越え、温度ヒューズとして使用不可であった。
作動温度のバラツキが大である理由は、熱エネルギーの吸収が緩慢であり、濡れ性の急変点がなく、ヒューズエレメントの分断動作点が集中範囲に定まらないためであると推定できる。
【0054】
〔比較例5〕
実施例1に対し、ヒューズエレメントの組成をIn20%、Sn35%、残部Biとした以外、実施例1に同じとした。
線引きはスムーズに行うことができ、線引き加工性は○であった。
DSC測定結果は固液共存巾が広く、固液共存域での熱エネルギーの吸収が緩慢であり、濡れ性の急変点がなく、図14の(ハ)に示す溶融パターンに属する。
作動時のヒューズエレメント温度を測定したところ、バラツキが許容範囲の±5℃を越え、温度ヒューズとして使用不可であった。
作動温度のバラツキが大である理由は、比較例4に同じである。
【0055】
〔比較例6〕
実施例1に対し、ヒューズエレメントの組成をIn52%、残部Biとした以外、実施例1に同じとした。
線引き加工性は良好であった。DSC測定結果、固液共存域が狭く、動作温度の測定結果、作動温度のバラツキが非常に小さく、ヒートサイクル試験結果も合格であった。
負荷エージング試験を7000時間経過した試料について抵抗値を測定したところ、50%以上の顕著な抵抗値増加を呈し、また作動温度を測定したところ初期作動温度±7℃の範囲を大きく超えたものが多数存在した。その理由は、Inがフラックスに食われてヒューズエレメントの比抵抗が増大したこと、及び合金中のIn量が減少して動作温度が変動したこと、またフラックスの活性力が反応性基のIn塩化により低下して溶融合金の球状化分断が満足に行われなかったこと等にあると推定できる
【0056】
〔比較例7〕
実施例1に対し、ヒューズエレメントの組成をIn52%、残部Snとした以外、実施例1に同じとした。
線引き加工性は良好であった。DSC測定結果、固液共存域が狭く、動作温度の測定結果、作動温度のバラツキが非常に小さく、ヒートサイクル試験結果も合格であった。
負荷エージング試験を7000時間経過した試料について抵抗値を測定したところ、50%以上の顕著な抵抗値増加を呈し、また作動温度を測定したところ初期作動温度±7℃の範囲を大きく超えたものが多数存在した。その理由は、Inがフラックスに食われてヒューズエレメントの比抵抗が増大したこと、及び合金中のIn量が減少して動作温度が変動したこと、またフラックスの活性力が反応性基のIn塩化により低下して溶融合金の球状化分断が満足に行われなかったこと等にあると推定できる
【0057】
【発明の効果】
本発明に係るヒューズエレメント用材料や温度ヒューズによれば、生体に有害な影響を及ぼす金属を含まないBi−In−Sn系合金をヒューズエレメントに用いて、作動温度が75℃〜120℃で、所定の初期作動特性を有し、かつ長期的に優れた耐ヒートサイクル特性及び耐エージング特性を備えた小型・薄型の合金型温度ヒューズを提供できる。
0058】
特に、請求項2〜9に係る合金型温度ヒューズによれば、テープタイプの薄型温度ヒューズ、筒型ケースタイプ温度ヒューズ、基板型温度ヒューズ、発熱体付き温度ヒューズ、リード導体にSnやAg等をメッキした温度ヒューズ、発熱体付き温度ヒューズ、乃至はリード導体端がディスク状である筒型ケースタイプ温度ヒューズに対し上記の効果を保証してこれら温度ヒューズの有用性を一層高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る合金型温度ヒュ−ズの一例を示す図面である。
【図2】 本発明に係る合金型温度ヒュ−ズの上記とは別の例を示す図面である。
【図3】 本発明に係る合金型温度ヒュ−ズの上記とは別の例を示す図面である。
【図4】 本発明に係る合金型温度ヒュ−ズの上記とは別の例を示す図面である。
【図5】 本発明に係る合金型温度ヒュ−ズの上記とは別の例を示す図面である。
【図6】 本発明に係る合金型温度ヒュ−ズの上記とは別の例を示す図面である。
【図7】 本発明に係る合金型温度ヒュ−ズの上記とは別の例を示す図面である。
【図8】 筒型ケースタイプの合金型温度ヒュ−ズ及びその動作状態を示す図面である。
【図9】 本発明に係る合金型温度ヒュ−ズの上記とは別の例を示す図面である。
【図10】 実施例1のヒューズエレメントのDSC測定結果を示す図面である。
【図11】 実施例2のヒューズエレメントのDSC測定結果を示す図面である。
【図12】 79℃Sn−In−Bi系三元共晶合金のDSC測定結果を示す図面である。
【図13】 81℃Sn−In−Bi系三元共晶合金のDSC測定結果を示す図面である。
【図14】 Sn−In−Bi系三元合金の各種溶融パターンを示す図面である。
【符号の説明】
1 リード導体または膜電極
2 ヒューズエレメント
3 フラックス
4 絶縁体
41 樹脂フィルム
42 樹脂フィルム
5 封止剤
6 膜抵抗

Claims (9)

  1. Inが15質量%以上で30質量%以下、Snが5質量%以上で15質量%以下、かつBiが65質量%以上のBi−In−Sn合金組成(原子%で60%Bi−30%In−10%Snを除く)またはInが30質量%以上で35質量%以下、Snが25質量%、残部がBiのBi−In−Sn合金組成を有することを特徴とする温度ヒューズエレメント用材料。
  2. 請求項1記載の温度ヒューズエレメント用材料をヒューズエレメントとしたことを特徴とする合金型温度ヒューズ。
  3. ヒューズエレメントに不可避的不純物が含有されていることを特徴とする請求項2記載の合金型温度ヒューズ。
  4. リード導体間にヒューズエレメントが接続され、リード導体の少なくともヒューズエレメント接合部にSnまたはAg膜が被覆されていることを特徴とする請求項2または3記載の合金型温度ヒューズ。
  5. 金属粒体及びバインダーを含有する導電ペーストの印刷焼き付けにより基板上に一対の膜電極が設けられ、これらの膜電極間にヒューズエレメントが接続され、しかも、金属粒体がAg、Ag−Pd、Ag−Pt、Au、Ni、Cuの何れかであることを特徴とする請求項2または3記載の合金型温度ヒューズ。
  6. ヒューズエレメントを溶断させるための発熱体が付設されていることを特徴とする請求項2〜5何れか記載の合金型温度ヒューズ。
  7. 一対のリード導体間に接続されたヒューズエレメントが絶縁フィルムで挾まれていることを特徴とする請求項2〜5何れか記載の合金型温度ヒューズ。
  8. 絶縁プレートを備え、一対の各リード導体の一部が絶縁プレートの片面より他面に露出され、これらのリード導体露出部にヒューズエレメントが接続され、前記絶縁プレートの他面に絶縁体が被覆されていることを特徴とする請求項2〜5何れか記載の合金型温度ヒューズ。
  9. ヒューズエレメントの両端にリード導体が接合され、ヒューズエレメントにフラックスが塗布され、該フラックス塗布ヒューズエレメント上に筒状ケースが挿通され、筒状ケースの各端と各リード導体との間が封止され、しかも、リード導体端がディスク状とされ、ディスク前面にヒューズエレメント端が接合されていることを特徴とする請求項2〜4何れか記載の合金型温度ヒューズ。
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