JP3951645B2 - 現像装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トナーとキャリアからなる二成分現像剤により静電潜像を現像する二成分現像装置に係り、特に、その装置全体の小型扁平化という要請に適応し得る現像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の二成分現像装置は、一般に、そのハウジング(筐体)に収容されている二成分現像剤を回転する現像ロール上に担持させた後、その現像ロール上に担持された二成分現像剤の層厚を層厚規制部材により一定に規制してから、画像情報に応じた静電潜像が形成される感光体等の像担持体と対向する現像領域まで搬送し、その像担持体の静電潜像部分に二成分現像剤のトナーを静電的に付着させることにより現像を行うようになっている。
【0003】
ここで、現像ロールとしては、二成分現像剤がトナーと磁性キャリアからなる二成分現像剤であれば、図5に例示するように、像担持体100と一定の間隔をあけた状態で一方向に回転する円筒状のスリーブ110と、このスリーブ110の内部空間に位置固定された状態で配設され、複数の磁極が配置されたマグネットロール120とからなる現像ロール130が主に使用されている。
【0004】
このような現像ロール130では、ハウジング内で摩擦帯電されて静電的に吸着し合っているトナー及び磁性キャリアからなる二成分現像剤Gのうちで磁性キャリアがマグネットロール120からの所定の磁力によりスリーブ110の表面に穂立ち状に吸着されることにより、二成分現像剤Gを担持する。そして、この現像ロール130上に担持された二成分現像剤Gは、現像ロール130(のスリーブ110)表面と一定の間隔をあけて対向配置されるロール状又はブレード状の層厚規制部材140の直下を規制されて通過することによりその層厚が一定に揃えられた後、像担持体の現像領域Eとなる表面に接触して通過するように搬送される。
【0005】
ところで、近年、このような二成分現像装置を使用するプリンタ、複写機等に代表される画像形成装置の小型化の要請に伴い、その現像装置自体も小型化が要請されるようになっている。
【0006】
そして、この現像装置の小型化の要請に応えるためには、例えば、その装置全体をより扁平化した形状にすることが求められるようになり、さらに、その小型扁平化の一環として現像ロールの小径化や現像ロールの周面に配置する層厚規制部材等の集中配置化などが必要とされる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように小型扁平化した二成分現像装置を実現させるとする場合には、次のような課題がある。
【0008】
すなわち、その現像ロール130のマグネットロール120において像担持体100と最も近接対向した位置に配置される現像主磁極121の極幅を比較的狭くせざるを得ず、この結果、かかる現像主磁極121から現像領域Eの出口側端部に相当する領域にある磁性キャリアに作用する磁力(スリーブ側に引き寄せる方向の磁力)が十分に得られなくなり、像担持体100の非画像部へのキャリア付着が発生しやすくなる。
【0009】
このマグネットロール120における現像主磁極121の極幅を狭くせざるを得ないのは、現像ロール130の小径化による影響があることはもとより、現像装置のハウジングを扁平形状とする場合、現像ロール130の周囲に配置する層厚規制部材や現像剤供給部材などの周囲部材を現像ロール130の像担持体100と対向する部位とは反対側の部位に集中して配置する必要があり、これにより、マグネットロール120における各磁極をその周囲部材との関係を考慮しながら配置しなければならなくなり、この影響を受けて現像主磁極121についても理想的な極幅(広い極幅)にすることができずその極幅の設定に制約が生じるからである。この点、従来の現像装置においては、マグネットロール120における現像主磁極121の極幅を十分に広い幅に設定することにより、像担持体の非画像部へのキャリア付着を防止するようにしていた。
【0010】
この現像主磁極121の極幅が狭くなることに伴う像担持体へのキャリア付着の問題は、後述するように本発明者らの研究によれば、その現像主磁極121の極幅WMPと現像領域Eの投影幅WDEとがWDE/WMP≧0.6で示される条件を満たすように設定している現像装置において発生しやすいことが明らかになっている。なお、上記極幅WMPは、その主磁極のスリーブ周面上での幅である。詳しくは、その主磁極がN極の場合にはスリーブ表面に垂直方向の磁束密度成分が+側である領域の当該スリーブ周面上での幅であり、主磁極がS極の場合においては同様にその垂直方向の磁束密度成分が−側である領域の当該スリーブ周面上での幅である。また、上記投影幅WDEとは、現像ロール130のスリーブ110表面に穂立ち状に担持されて搬送される二成分現像剤Gが像担持体100の現像領域Eとなる表面に接触する領域のスリーブ回転方向上流及び下流側の両端部(現像領域Eの幅とほぼ同じ)を、スリーブ110上に平行線で投影したときのスリーブ上での長さ寸法(周面にそった離間距離)である。
【0011】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、上述したような装置全体の小型扁平化を実現するために現像ロールのマグネットロールにおける現像主磁極の極幅を比較的狭くする場合であっても、像担持体へのキャリア付着が発生しにくい良好な現像を行うことができる二成分現像装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の現像装置は、静電潜像が形成される像担持体と一定の間隔をあけた状態で一方向に回転する円筒状のスリーブと、このスリーブの内部空間に位置固定された状態で配設され、現像主磁極を含む複数の磁極が配置されたマグネットロールとからなり、そのスリーブの表面にトナーと磁性キャリアからなる二成分現像剤を一定の層厚で担持して前記像担持体の現像領域となる表面に接触通過させるように搬送する現像ロールを備え、かつ、前記現像主磁極の極幅WMPと前記現像領域の投影幅WDEとがWDE/WMP≧0.6で示される条件を満たすように設定された現像装置において、前記マグネットロールの現像主磁極とこの主磁極に対し前記スリーブの回転方向上流側に隣接して配置された上流側磁極との間における水平方向の磁束密度成分のピーク値BT1と、当該現像主磁極とこの主磁極に対し前記スリーブの回転方向下流側に隣接して配置された下流側磁極との間における水平方向の磁束密度成分のピーク値BT2とが、BT1<BT2で示される条件を満たすように設定されていることを特徴とするものである。
【0013】
この現像装置によれば、現像主磁極とその下流側磁極との間での水平方向の磁束が集中し、特に像担持体の現像領域の下流側端部に相当する領域にある磁性キャリアに磁力を十分に作用させることが可能となる。これにより、像担持体へのキャリア付着の発生が抑制されるようになる。
【0014】
また、この現像装置においては、前記上流側磁極の極幅W1と前記下流側磁極の極幅W2がW1<W2で示される条件を満たすように設定されているとともに、前記上流側磁極における垂直方向の磁束密度成分のピーク値BR1と前記下流側磁極における垂直方向の磁束密度成分のピーク値BR2がBR1<BR2で示される条件を満たすように設定されていることが好ましい。
【0015】
このように設定した場合には、前記したキャリア付着の発生を確実に抑制することができることに加え、上流側磁極が下流側磁極に対して相対的に極幅が広くなりかつ低磁束密度になることに起因した現像剤の搬送むらがなくなり、かかる搬送むらによる現像むらひいては画像濃度むらの発生を抑制することができるようになる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1および図2は、本発明の実施の形態1に係る現像装置を示すもので、図1はその斜視図、図2は図1のQ−Q線に沿う要部断面図ある。
【0017】
この現像装置1は二成分現像装置であり、基本的に、筐体としてのハウジング10と、現像剤担持体としての現像ロール20と、層規制部材としての層規制ロール30と、現像剤攪拌搬送部材としての2本のオーガー40、45と、現像剤供給部材としてのパドルホイール50とでその主要部が構成されている。図中において、符号100は画像情報に応じた静電潜像が形成される像担持体としての感光ドラム、2は非磁性トナー及び磁性キャリアからなる二成分現像剤、Eは感光ドラム3上の現像領域であり、また、矢印は回転する部品の回転方向を示している。
【0018】
ハウジング10は、その全体が板状に薄く扁平した細長い箱形状からなるものであって、そのうち感光ドラム100と対向する端部となる部位に現像ロール20が一部露出するように配設される開口部12が形成されるとともに、その開口部12とは反対側の端部にかけての部位に二成分現像剤2を収容する現像剤収容部13が形成された構造になっている。上記現像剤収容部13は、両端部で連通しかつ中央部で仕切り壁13aにて仕切られた平行する2列の現像剤循環搬送路が形成されたものである。
【0019】
このハウジング10としては、上下方向に2分割した下部ハウジング15と上部ハウジング16とを接合して組み立てる構造のものであって、その厚さ(上下方向の全高)が30mm程度のものを使用している。さらに、このハウジング10は、その組み立てた上下ハウジング20、30の両端部にサイドブラケット17、18を嵌め込むように装着し、これにより両ハウジング20、30の接合状態を補強している。
【0020】
図中において符号26(a〜e)は下部ハウジング15の後方接合面部に形成された複数の係止突起、36(a〜e)は上部ハウジング16の後方接合面部に形成され、下部ハウジング40における複数の係止突起26(a〜e)が組み立て接合時に差し込まれる複数の係止孔である。また、符号29は突条のリブ、39はハウジング接合部用の弾性シール部材である。さらに、符号34は現像剤補給装置(図示省略)と接続されて現像剤(トナー)がハウジング10の現像剤収容凹部13内に補給される補給口が形成された現像剤補給部である。
【0021】
現像ロール20は、ハウジング10の開口部12付近に回転可能に配設される中空の円筒形状からなる非磁性のスリーブ21と、このスリーブ21の内部空間内に複数の磁極を所定の角度に配置したマグネットロール22が位置を固定された状態で配設されたものである。図中の符号20cは現像ロール20(スリーブ21)の回転軸である。
【0022】
この現像ロール20としては、その外径(スリーブ21の外径)が12mmφ程度の小径のものを使用している。また、マグネットロール22は、そのロール軸に対し、図3及び図4に示すような磁束分布となる7つの磁極S1,S2,S3,S4,N1,N2,N3が適宜配置されている。このうち、磁極S1は現像主磁極、N1は現像剤主磁極S1に対してスリーブ回転方向の上流側に位置する上流側磁極、N3は現像剤主磁極S1に対してスリーブ回転方向の下流側に位置する下流側磁極、磁極N2は層厚規制用磁極、磁極S3,S4は現像剤剥離用反発極である。図3では、各磁極の垂直方向における磁束密度の分布状態を点線で示している。また、図4では、各磁極の垂直方向の磁束密度の分布状態を実線で示すとともに、各磁極間の水平方向における磁束密度の分布状態を点線で示している。
【0023】
層厚規制ロール30は、非磁性のロール形態からなるものであり、現像ロール20(スリーブ21)の表面に対して、その表面に担持される二成分現像剤2の層厚を所定の厚さに規制するための間隙を保持して対向配設されている。この層厚規制ロール30は、直径が5mmの中実のステンレスロールを使用し、現像ロール20に対して例えば250μmの間隔をあけて配置している。また、この層厚規制ロール30は、ハウジング10をできるだけ扁平形状とするために、現像ロール20の上位の周辺位置から少しでも低い周辺位置に配置している。
【0024】
ちなみに、この層厚規制ロール30は、その両端部を下部ハウジング15の側壁面における現像ロール20の近傍となる部位に形成された取付け誘導溝27に落とし込み、ハウジング10の組み立て時に上部ハウジング16の一部16aにより上方から押し込まれることにより、最終的に当該取付け誘導溝27に圧入された状態となって正式に固定されるようになっている。
【0025】
オーガー40、45は、回転軸部40a,45aに二成分現像剤2を攪拌搬送するための羽根部40b,45bを螺旋状に所定のピッチで巻きつけた状態に形成した回転部材であり、ハウジング10の現像剤収容部13における前記した2列の現像剤循環搬送路内でそれぞれ回転駆動するように配設されている。このオーガー40、45としては、その外径が13mm程度のものを使用している。パドルホイール50は、その回転軸部51に4枚の羽根部52を軸回転方向の下流側に平行移動させた状態(オフセットさせた状態)で形成した羽根車状の回転部材であり、現像ロール20とオーガー40の間となる位置で回転駆動するように配設されている。
【0026】
そして、この現像装置1は、その小型扁平化を実現するため、ハウジング10が前述したとおり扁平した板状の形態からなるものであり、これに伴って現像ロール20、オーガー40、45及びパドルホイール50が互いに高低差の少ない状態で水平方向にほぼ直線状に並んだ状態で配設されている。また、特に現像ロール20のマグネットロール22における現像主磁極S1の極幅については、後述するように比較的狭い値に設定している。
【0027】
また、この現像装置1は、現像ロール20、オーガー40、45及びパドルホイール50は、図示していないが、回転駆動源(電動モータ及び回転伝達機構)からの回転動力が複数の回転伝達ギア列を介して現像ロール20、パドルホイール50及びオーガー40、45の順で伝えられ、図2中の矢印で示す方向に所定の回転速度でそれぞれ回転駆動するようになっている。
【0028】
さらに、この現像装置1は、その全体(ハウジング10)が水平状態に維持された姿勢であって、しかも、その現像ロール20が各感光ドラム2と所定の間隙をあけて対向する状態となるように支持フレーム(図示省略)に取り付けられて使用される。また、現像ロール20(スリーブ21)には、図示されていない電源装置から直流電流に交流電流を重畳させた現像バイアス電圧が印加されるように構成されている。さらに、現像剤収容部13には、予め、二成分現像剤2が所定量だけ収容されており、また、その現像動作によってトナーが消費されて少なくなる時期を検知して少なくともトナーが現像剤補給装置から前記現像剤補給部34を介して適宜補給されるようになっている。
【0029】
以下、この現像装置1の基本的な動作について説明する。
【0030】
初めに、この現像装置1においては、図2に示すように、現像ロール20、オーガー40、45及びパドルホイール50が回転し始めるとともに、現像ロール20に現像バイアス電圧が印加される。これにより、まず、ハウジング10の現像剤収容部13に収容されている二成分現像剤2が回転するオーガー40、45によって攪拌されながら現像剤収容部13の前記した循環経路内を循環搬送される。この際、二成分現像剤2におけるトナーがキャリアと十分に攪拌されて摩擦帯電され、キャリアの回りに静電的に付着した状態となる。また、オーガー40によって攪拌されながら搬送される二成分現像剤2の一部は、パドルホイール50側に搬送供給される。
【0031】
続いて、そのパドルホイール50側に搬送された二成分現像剤2は、矢印方向に回転するパドルホイール50の羽根部52の搬送力により現像ロール20側に搬送される。このようにして現像ロール20に供給された二成分現像剤2は、現像ロール20のマグネットロール22における磁極S3、N2等の磁力により、矢印方向に回転するスリーブ21の表面に、トナーが付着した磁性キャリアが多数鎖状に繋がった穂立ち状の磁気ブラシを形成した状態で担持される。次いで、そのスリーブ21に担持された二成分現像剤2は、そのスリーブの回転に伴って搬送される途中で層厚規制ロール30との間に形成される一定の間隙を通過する際にその通過状態を規制され、ほぼ一定の層厚にされる。
【0032】
そして、このように層厚規制ロール30にて層厚が規制された二成分現像剤2は、その後、現像ロール20のスリーブ21の回転に伴って感光ドラム3と対向する現像領域Eに搬送される。この現像ロール20によって現像領域Eに搬送された二成分現像剤2は、その磁気ブラシの先端部を感光ドラム3の表面に接触させた状態で通過し、その通過時に、現像ロール20に印加される現像バイアス電圧により現像ロール20と感光ドラム3の間に形成される現像(交番)電界により、そのトナーのみが感光ドラム3上の静電潜像に静電的に付着する。一方、キャリアは、マグネットロール22からの磁極により現像ロール20側に吸着され続ける。これにより、現像装置1による静電潜像の現像が実行される。
【0033】
続いて、この現像領域Eを通過した後の現像ロール20上の二成分現像剤2はその一部が、パドルホイール50に至る手前側のハウジング10内において、現像ロール20のマグネットロール22における前記した剥離用反発極S4,S3の反発磁力により剥離される。この剥離された二成分現像剤2は、矢印方向に回転するパドルホイール50の羽根部56の搬送力によってオーガー40側にむけて搬送され、これによりハウジング10の現像剤収容部13内で再び攪拌される。一方、二成分現像剤が剥離された後の現像ロール20には、現像剤収容部13で攪拌された二成分現像剤2が、パドルホイール50によって改めて補充されるように搬送供給される。
【0034】
このようにして現像装置1では、オーガー40、45で攪拌されてパドルホイール50により搬送される二成分現像剤2が現像領域Eを通過した後のものと交換されて現像ロール20に改めて担持される。これにより、現像領域Eを通過した後の現像ロール20上における二成分現像剤2が、現像剤収容部13で攪拌された新たな二成分現像剤2と確実かつ良好に交換され、現像領域Eに供給されるようになっている。
【0035】
以下、この小型扁平化を実現する現像装置1における現像ロール22の径の条件や、マグネットロール22の磁極の条件等に関して行った各試験について説明する。
【0036】
[試験1]
試験1は、現像ロール20の外径及び現像主磁極S1の極幅とキャリア付着との関係について調べたものである。
【0037】
すなわち、現像ロール20として、表1に示す外径のスリーブ21(肉厚0.5mm)と表1に示す極幅WMPの現像主磁極(現像主極)S1を配置したマグネットロール22とからなる各種条件の現像ロール(テストNo.A〜H)をそれぞれ使用して、外径が20mmの感光ドラム100との間で同一の潜像に対する現像を行い、そのときの感光ドラム100の非画像部へのキャリア付着の発生状況について測定した。極幅は、磁極の幅をスリーブ21上に投影したときの相当幅である。
【0038】
この試験1では、二成分現像剤2として、平均粒径7.5μmの非磁性トナーと、平均粒径45μmの磁性キャリアからなるものを使用した。トナーは、ポリエステル樹脂を基材としたものであり、その粒子表面に微粒子を外添したものである。キャリアは、フェライトの粒子表面に樹脂をコーティングした樹脂コートキャリアであり、磁化が225kA/m[106/4π(A/m)の磁場中での値]、抵抗が1012Ω・cm(106V/mの電場中での値)のものである。マグネットロール22としては、直径5mmの中心軸に対して前記した7つの磁極S1〜S4、N1〜N3(マグネットの厚み約2.5mm)を配置したものを使用した。また、同じ外径の現像ロールのマグネットロール22における現像主極S1の両側に隣接する上流側磁極(上流極)N1及びその下流側磁極(下流極)N3の極幅及び磁束密度については、表1に示すように同じ条件に設定した。
【0039】
そして、この試験1では、キャリア付着の発生状況について、現像直後の感光ドラムの非画像部(の単位領域)に付着しているキャリアを透明粘着テープに転写させてからその個数をカウントし、しかる後、その単位領域における個数をA4版サイズの記録用紙1枚(面積)当たりの個数に換算したものを測定結果として求めた。また、各現像ロールを使用した場合における感光ドラム100での現像領域Eの投影幅WDEについて実測して調べた。しかも、その現像領域Eの投影幅WDEと現像主極S1の極幅WMPとの比(WDE/WMP)についても併せて調べた。さらに、現像主極S1の垂直方向の磁束密度成分のピーク値についても併せて調べた。
【0040】
試験1で得られた各キャリア付着個数の結果などを表1に示す。また、各キャリア付着の発生状況について以下の基準で評価した。ちなみに、現像領域の投影幅WDEについては、表1の結果から、同一外径の現像ロールでは現像主極S1の極幅を変更しても殆ど変化せず同じであり、もっぱら現像ロールの外径に対する依存性が高いことがわかる。表中の角度は磁極の中心角度である。
○:キャリア付着個数が100個/(A4)未満。
×:キャリア付着個数が100個/(A4)以上。
【0041】
【表1】
Figure 0003951645
【0042】
表1に示す結果から、キャリア付着が多くなるケースは、現像領域Eの投影幅WDEと現像主極S1の極幅WMPとの比が大きくなるほど、具体的には、その比がおよそ0.6以上の大きい値になる場合(テストNo.A,B,E〜G)であることがわかる。この比が大きくなるのは、現像領域Eの投影幅WDEが同じ条件下では、現像主極S1の極幅WMPがより狭くなることに比例する。そして、このようにしてキャリア付着が多くなるのは、現像主極S1の極幅WMPが狭くなるにつれて、現像領域Eの下流側端部に対する現像主極S1からの垂直方向の磁束密度が小さくなり、キャリアに作用する磁気拘束力が弱くなるためと考えられる。
【0043】
そこで、キャリア付着の発生を抑制する観点からは、試験1のテストNo.C,D,Hのように、現像主極の極幅WMPを広くすること(具体的には、上記比(WDE/WMP)がおよそ0.6よりも小さくなるようにすること)が望ましい。しかし、従来技術などの項で既述したように、小型扁平化した現像装置を実現する観点からは、現像ロールの周辺に配置する層厚規制ロール等の周辺部材の配置条件に起因した磁極配置の制約があるため、その現像主極の極幅WMPを広くすることが困難である。
【0044】
したがって、現像装置の小型扁平化を実現するためには、試験1のテストNo.A,B,E〜Gのように、現像主極S1の極幅WMPを狭くせざるを得ない(具体的には、上記比(WDE/WMP)がおよそ0.6以上となる極幅に設定する)。これにより、小型扁平化を実現する現像装置では、キャリア付着を誘発しやすくなることから、そのキャリア付着の発生を抑制することが大きな課題となるのである。
【0045】
[試験2]
試験2は、現像領域Eの投影幅WDEと現像主極S1の極幅WMPとの比(WDE/WMP)が0.6以上となる現像ロール20を使用した現像装置において、その現像主極S1に対してスリーブ21の回転方向の上流側及び下流側に位置する上流極N1及び下流極N3の磁束密度とキャリア付着との関係について調べたものである。
【0046】
すなわち、現像ロールとして、マグネットロール22の現像主極S1を試験1におけるテストNo.Fと同じ条件(表1参照)に設定することを大前提としたうえで、そのマグネットロール22の現像主極S1に対する上流極N1及び下流極N3の極幅や垂直方向の磁束密度のピーク値を表2に示すように変えることにより、表2に示すような現像主極S1と上流極N1間における水平方向の磁束密度のピーク値BT1及び現像主極S1と下流極N3間における水平方向の磁束密度のピーク値BT2とした各種の現像ロール(テストNo.F−1〜F−6)を使用し、試験1の場合と同様に、キャリア付着の発生状況について測定した。上記各磁束密度のピーク値BT1,BT2についても調べた。
【0047】
試験2で得られた各キャリア付着個数の結果及びその評価(試験1と同じ基準で評価したもの)などを表2に示す。また、上記各ピーク値BT1、BT2の大小関係についても表2に併せて示す。
【0048】
【表2】
Figure 0003951645
【0049】
表2に示す結果から明らかなように、BT1<BT2という条件を満たすように上流極N1及び下流極N3を設定した場合(テストNo.F−1,2,4,5)には、キャリア付着の発生を抑制することができる。なお、本発明者らによれば、試験1において比(WDE/WMP)が0.6以上という条件を満たす現像ロール(テストNo.A,B,E,G)を使用した場合においても、上記で示される条件を満たすように上流極N1及び下流極N3を設定したときには、キャリア付着の発生抑制に関して同様な結果が得られることが確認されている。
【0050】
[試験3]
試験3は、BT1<BT2という条件を満たす現像ロールと画像濃度むらとの関係について調べたものである。
【0051】
すなわち、現像ロールとして、マグネットロール22の上流極N1と下流極N3をBT1<BT2という条件を満たすように設定することを大前提としたうえで、そのマグネットロール22の現像主極S1に対する上流極N1及び下流極N3の極幅W1,W2や垂直方向の磁束密度のピーク値BR1,BR2を表3に示すように変えた各種の現像ロール(テストNo.1〜7)を使用し、試験1の場合と同様にキャリア付着の発生状況について測定するとともに、画像濃度むらについて測定した。この現像ロールのうちテストNo.1〜2のものは、試験2におけるテストNo.F−1〜2のものと同じ条件設定のものである。また、上記各現像ロールのマグネットロールの現像主極S1については、そのいずれも試験1におけるテストNo.Fと同じ条件(表1参照)に設定した。
【0052】
画像濃度むらについては、ベタ画像の現像を行ったときに得られる画像(トナー像)中における濃度むらの有無について目視して調べ、そのときの結果を以下の基準で評価した。
○:濃度むらなし。
△:濃度むらが少しあるが、実用上問題なし。
×:実用不可となるレベルの濃度むらあり。
【0053】
試験3で得られた各キャリア付着個数の結果及びその評価(試験1と同じ基準で評価したもの)と画像濃度むらの結果などを表3示す。また、キャリア付着及び画像濃度むらの評価について以下の基準で総合評価した。
○:キャリア付着及び画像濃度むらの評価の双方に「×」がない場合。
×:それ以外の場合。
【0054】
【表3】
Figure 0003951645
【0055】
表3の結果から明らかように、マグネットロール22の上流極N1と下流極N3をBT1<BT2という条件を満たすように設定した現像ロールでも、さらに「W1<W2かつBR1<BR2」という条件を満たすように設定した場合(テストNo.1,2)には、画像濃度むらを起こすことなくキャリア付着の発生を確実に防止できる。なお、テストNo.3〜5のように「W1>W2かつBR1<BR2」という条件となるように設定した場合には、その上流極N1に対応するスリーブ21上での現像剤の搬送にむらが発生し、これにより現像むらひいては画像濃度むらが発生するものと推測される。また、テストNo.6〜7のように「W1<W2かつBR1>BR2」という条件となるように設定した場合には、BT1<BT2という条件を満たすことができないためキャリア付着の発生を防止することができなくなる。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の現像装置によれば、前記した構成により、その装置全体の小型扁平化を実現するために現像ロールのマグネットロールにおける現像主磁極の極幅を比較的狭くする場合であっても、像担持体へのキャリア付着の発生が抑制された良好な現像を行うことができる。従って、現像主磁極の極幅を比較的狭くすることが可能になるため、小型扁平化させた現像装置を実現することも十分に可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1に係る現像装置を示す斜視図。
【図2】 図1のQ−Q線に沿う要部断面図。
【図3】 現像ロールのマグネットロールにおける各磁極の垂直方向の磁束密度分布を示す要部説明図。
【図4】 現像ロールのマグネットロールにおける各磁極の垂直方向の磁束密度分布及び各磁極間の水平方向の磁束密度の分布を併せて示す説明図。
【図5】 現像ロールのマグネットロールにおける現像主磁極の極幅と現像領域の投影幅との関係を示す要部説明図。
【符号の説明】
1…現像装置、2…二成分現像剤、20…現像ロール、21…スリーブ、22…マグネットロール、S1…現像主磁極、N1…上流側磁極、N3…下流側磁極、E…現像領域。

Claims (2)

  1. 静電潜像が形成される像担持体と一定の間隔をあけた状態で一方向に回転する、外径が18mm以下である円筒状のスリーブと、このスリーブの内部空間に位置固定された状態で配設され、現像主磁極を含む複数の磁極が配置されたマグネットロールとからなり、そのスリーブの表面にトナーと磁性キャリアからなる二成分現像剤を一定の層厚で担持して前記像担持体の現像領域となる表面に接触通過させるように搬送する現像ロールを備え、
    かつ、前記現像主磁極の極幅WMPと前記現像領域の投影幅WDEとがWDE/WMP≧0.6で示される条件を満たすように設定された現像装置において、
    前記マグネットロールの現像主磁極とこの主磁極に対し前記スリーブの回転方向上流側に隣接して配置された上流側磁極との間における水平方向の磁束密度成分のピーク値BT1と、当該現像主磁極とこの主磁極に対し前記スリーブの回転方向下流側に隣接して配置された下流側磁極との間における水平方向の磁束密度成分のピーク値BT2とが、BT1<BT2で示される条件を満たすように設定されていることを特徴とする現像装置。
  2. 前記上流側磁極の極幅W1と前記下流側磁極の極幅W2がW1<W2で示される条件を満たすように設定されているとともに、
    前記上流側磁極における垂直方向の磁束密度成分のピーク値BR1と前記下流側磁極における垂直方向の磁束密度成分のピーク値BR2がBR1<BR2で示される条件を満たすように設定されている請求項1に記載の現像装置。
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