JP3951289B2 - 非透過型複合ホース - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は金属ラミネート層を含む非透過型複合ホースに関し、更に詳しくは、主として自動車用の、高圧による繰り返し加圧を受けるホース、透過力の高い流体の輸送用ホース、あるいは繰り返し変位や大きな変位を受けるホース等に特に好適に使用できる非透過型複合ホースに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車のエアコンシステムに用いるフロンガス冷媒、二酸化炭素冷媒等の冷媒輸送用ホースにおいては、システムメンテナンスや環境面の配慮等から冷媒非透過型のホースが強く求められている。燃料ホースにおいても、環境面の配慮から燃料非透過型のホースが求められている。燃料電池用の水素燃料等の輸送用ホースにおいても、同様である。
【0003】
そのための対策として、ゴム層等からなる複層構造のホース中にEVOHやPA等の比較的低透過性の樹脂を用いた低透過層を設けたり、高度の非透過性を有する金属箔ラミネート層を組み込むことが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、専ら樹脂製の低透過層によって二酸化炭素冷媒等の十分な透過防止を実現するためには、樹脂層をかなりの厚さに形成する必要がある。従ってホースが柔軟性を失い、コンプレッサーの振動や自動車走行時の振動等に起因する曲げ応力等の負荷によりクラックを生じたり、低透過層とこれに隣接するゴム層との間で剥離を生じ易くなると言う不具合がある。
【0005】
金属箔ラミネート層を用いる場合には、ホースの柔軟性を余り損なうことなく高度の非透過性を実現できる。しかし、自動車用冷媒ホースとして高圧による繰り返し加圧を受けたり、エンジン部分に接続するホースとしてエンジン振動に基づく繰り返し変位又は大きな変位を受けたりした場合、ホースの拡径や変形によって管壁部が引伸ばされ、金属箔が引張り破断を起こし得ることが知られている。金属箔が破断すると、非透過性が急激に低下する。
【0006】
そこで本発明は、ホースの柔軟性を余り損なうことなく、しかも高圧による繰り返し加圧を受けたり、繰り返し変位又は大きな変位を受けたりした場合にも透過力の高い流体に対して高度の非透過性を確保できる非透過型複合ホースを提供することを、解決すべき課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(第1発明の構成)
上記課題を解決するための本願第1発明(請求項1に記載の発明)の構成は、複層構造のいずれかの層間又は最内層に金属ラミネート層を有する非透過型複合ホースであって、前記金属ラミネート層が、金属箔と、樹脂製ベースフィルム上に形成されると共に前記金属箔に直接に接している金属蒸着層とを含むラミネートシートを用いて構成されている、非透過型複合ホースである。
【0008】
(第2発明の構成)
上記課題を解決するための本願第2発明(請求項2に記載の発明)の構成は、前記第1発明に係るラミネートシートが、前記金属箔と樹脂製ベースフィルムとを表裏両面側からラミネートフィルムによって挟着することにより構成されたものであり、あるいは、一方のラミネートフィルムを前記樹脂製ベースフィルムとして用いた表裏両面側のラミネートフィルムによって前記金属箔を挟着することにより構成されたものである、非透過型複合ホースである。
【0009】
(第3発明の構成)
上記課題を解決するための本願第3発明(請求項3に記載の発明)の構成は、前記第1発明又は第2発明に係る金属ラミネート層のラミネートフィルム又は樹脂製ベースフィルムの少なくとも一層が、PA系樹脂,ポリエステル系樹脂又はEVOH系樹脂からなる、非透過型複合ホースである。
【0010】
(第4発明の構成)
上記課題を解決するための本願第4発明(請求項4に記載の発明)の構成は、前記第1発明又は第2発明に係る金属ラミネート層のラミネートフィルム又は樹脂製ベースフィルムの少なくとも一層が、PE系樹脂又はPP系樹脂からなる、非透過型複合ホースである。
【0011】
(第5発明の構成)
上記課題を解決するための本願第5発明(請求項5に記載の発明)の構成は、前記第1発明〜第4発明に係る金属ラミネート層が、テープ状の前記ラミネートシートを螺旋巻き又は縦添え巻きして形成されたものである、非透過型複合ホースである。
【0012】
(第6発明の構成)
上記課題を解決するための本願第6発明(請求項6に記載の発明)の構成は、第1発明〜第5発明に係る非透過型複合ホースであって、以下(1)〜(7)のいずれかの複層構造を有する、非透過型複合ホースである。
(1)ゴム内管層/金属ラミネート層/中間ゴム層/補強層/ゴム外管層。
(2)薄膜樹脂層/中間ゴム層/金属ラミネート層/中間ゴム層/補強層/ゴム外管層。
(3)薄膜樹脂層/金属ラミネート層/薄膜樹脂層/中間ゴム層/補強層/ゴム外管層。
(4)ゴム内管層/薄膜樹脂層/金属ラミネート層/薄膜樹脂層/中間ゴム層/補強層/ゴム外管層。
(5)薄膜樹脂層/金属ラミネート層/中間ゴム層/補強層/ゴム外管層。
(6)ゴム内管層/金属ラミネート層/補強層/ゴム外管層。
(7)金属ラミネート層/中間ゴム層/補強層/ゴム外管層。
【0013】
(第7発明の構成)
上記課題を解決するための本願第7発明(請求項7に記載の発明)の構成は、第1発明〜第6発明に係る非透過型複合ホースであって、以下(8)〜(10)のいずれかに用いられる、非透過型複合ホースである。
(8)高圧による繰り返し加圧を受けるホース。
(9)透過力の高い流体の輸送用ホース。
(10)繰り返し変位又は大きな変位を受けるホース。
【0014】
【発明の作用・効果】
(第1発明の作用・効果)
第1発明の非透過型複合ホースには、非透過層として金属箔と金属蒸着層を含む金属ラミネート層が組み込まれているので、透過力の高い炭酸ガス冷媒や水素ガス等の流体に対して極めて高度の非透過性を示す。しかも膜厚の大きな樹脂製低透過層を設ける場合に比較して、ホースの柔軟性を余り損なわない。
【0015】
ホースが高圧による繰り返し加圧を受けたり、繰り返し変位又は大きな変位を受けたりした場合、ホースの拡径や変形によって管壁部が引伸ばされ、金属ラミネート層の金属箔が引張り破断を起こす恐れはある。しかし樹脂製ベースフィルム上に形成された金属蒸着層については、樹脂製ベースフィルムが容易に破断しないことと、金属蒸着層自体には本質的に破断と言う現象が起こらないこととから、金属箔の破断に相当する急激な非透過性の低下を起こさない。従って金属箔が破断しても、金属ラミネート層全体としては、主として金属蒸着層に基づく高度な非透過性が維持される。
【0016】
(第2発明の作用・効果)
第2発明においては金属蒸着層が金属箔に接しているため、上記のように金属箔が破断した時、金属箔の破断部分を金属蒸着層が穴埋めして補修する状態となり、金属箔の破断に起因する非透過性の低下が一層少なくなる。
【0017】
(第3発明の作用・効果)
金属ラミネート層のラミネートフィルム又は樹脂製ベースフィルムの少なくとも一層が比較的低透過性に優れたPA系樹脂、ポリエステル系樹脂又はEVOH系樹脂からなる場合、ホース全体としての非透過性が一層向上する。
【0018】
(第4発明の作用・効果)
金属ラミネート層のラミネートフィルム又は樹脂製ベースフィルムの少なくとも一層がゴム層等に対する接着性の優れたPE系樹脂又はPP系樹脂からなる場合、金属ラミネート層とこれに隣接するゴム内管層や中間ゴム層等との良好な接着性を確保できる。換言すれば、非透過型複合ホースの非透過性が優れているので、ラミネートフィルムの構成材料の選択に当たり必ずしも低透過性にこだわる必要がなく、第4発明のように接着性を重視した材料選択選択もできる。
【0019】
(第5発明の作用・効果)
ラミネートシートを用いて金属ラミネート層を構成するに当たり、テープ状のラミネートシートを螺旋巻き又は縦添え巻きして金属ラミネート層を構成することが、生産コストや生産効率等の面で特に好ましい。
【0020】
(第6発明の作用・効果)
非透過型複合ホースの複層構造の内容は限定されないが、好ましくは、例えば前記第6発明の(1)〜(7)のいずれかの複層構造を任意に選択することができる。
【0021】
(第7発明の作用・効果)
非透過型複合ホースの用途は限定されないが、前記金属ラミネート層の構成に基づく特性から用途の自由度が大きくなり、好ましくは、例えば前記第7発明の(8)〜(10)のいずれに用ることもできる。
【0022】
【発明の実施の形態】
次に、第1発明〜第7発明の実施の形態について説明する。以下において単に「本発明」と言うときは、第1発明〜第7発明を一括して指している。
【0023】
〔非透過型複合ホースの利用分野〕
本発明の非透過型複合ホースは、例えば自動車用等の各種流体輸送用の非透過型ホースとして限定なく利用できるが、冷媒輸送用ホースや燃料ホース等、とりわけ冷媒や燃料が炭酸ガスや水素のように高透過力を示すものである場合に好ましく用いられる。
【0024】
又、本発明の非透過型複合ホースは前記第7発明の(8)〜(10)のように使用条件の厳しい用途に好ましく用いられる。第7発明の(8)に係る「高圧による繰り返し加圧を受けるホース」とは、具体的には炭酸ガスやフロンガスを対象とする冷媒輸送用ホース又は直噴エンジン用燃料ホースを言う。第7発明の(9)に係る「透過力の高い流体の輸送用ホース」とは、具体的には炭酸ガス又は水素ガスの輸送用ホースを言う。第7発明の(10)に係る「繰り返し変位又は大きな変位を受けるホース」とは、具体的には冷媒輸送用ホース又は燃料ホースを言う。
【0025】
これらの各種非透過型複合ホースは、自動車用のものに特に好ましく用いることができる。
【0026】
〔非透過型複合ホースの複層構造の構成〕
本発明の非透過型複合ホースは複層構造であり、そのいずれかの層間又は最内層に金属ラミネート層を有する。即ち、金属ラミネート層がホースの最外層を構成しない限りにおいて、複層構造の具体的構成は限定されない。
【0027】
非透過型複合ホースの一般的に好ましい複層構造の構成については、次のことを指摘できる。即ち、非透過型複合ホースは樹脂層を含むことができるが、薄膜樹脂層であることが好ましい。金属ラミネート層の内周側には、輸送流体に対して耐性を備えた薄膜樹脂層又はゴム層を設けることが好ましい。非透過型複合ホースは補強糸又はワイヤを用いた補強層を備えることが好ましく、この補強層は金属ラミネート層の外周側に設けることが好ましい。非透過型複合ホースの最外層には、耐水性,耐薬品性,耐衝撃性の少なくとも1要素に優れたゴムからなるゴム外管層を設けることが好ましい。
【0028】
以上の点から、非透過型複合ホースにおける特に好ましい複層構造として、第6発明で前記した(1)〜(7)の複層構造を例示することができる。金属ラミネート層については後述するが、複層構造の他の要素はつぎのように構成することができる。
【0029】
薄膜樹脂層は、金属ラミネート層の内側、もしくは内外両側に設けることができる。薄膜樹脂層を金属ラミネート層の内側に設けると、ホースの冷媒等に対する非透過性が一層向上し、内外両側に設けると、非透過性の向上に加えてラミネート層をサンドイッチ状態に固定・保護することができる。薄膜樹脂層の構成材料としては、EVOH系樹脂,PA系樹脂,ポリエステル系樹脂等が好ましく例示され、その厚さは300μm程度以下とすることが好ましい。
【0030】
中間ゴム層は、非透過型複合ホースに作用する曲げ,変形等の力を緩和,吸収して金属ラミネート層に及ばないようにし、これによって金属箔等の破損を可及的に回避する点で有効である。
【0031】
中間ゴム層の構成材料としては、冷媒等に対する非透過性や柔軟性が良く、金属ラミネート層や補強層との良好な高温接着性を図り易いゴム材料、例えばブチルゴム(IIR),ハロゲン化IIR,エチレン−プロピレンゴム,エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM),ニトリルゴム(NBR),エピクロロヒドリンゴム(ECO)等を好ましく例示できる。中間ゴム層の厚さは任意であるが、例えば0.2〜2.0mm程度とすることができる。
【0032】
補強層は、例えばワイヤーブレード層や、補強糸をブレード巻き,スパイラル巻きあるいは逆方向に二層スパイラル巻きしたもの、更には逆方向の二層のスパイラル巻きの間に中間ゴム層を介在させたもの等を任意に採用できる。補強層を設けることによって、非透過型複合ホースに作用する高圧の繰り返し加圧、繰り返し変位又は大きな変位等から、金属ラミネート層を有効に保護できる。
【0033】
ゴム外管層の構成材料としては、例えば耐候性の良いクロロプレンゴム(CR),IIR,クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM),EPDM,ECO等を任意に用いることができる。
【0034】
〔金属ラミネート層〕
金属ラミネート層は、金属箔と金属蒸着層とを含むラミネートシートを用いて構成されている。金属ラミネート層と、その内周や外周を構成する前記薄膜樹脂層又は各種ゴム層との間は、接着層によって接着されていても良い。ラミネートシート自体の形態と、これを用いて金属ラミネート層を構成する方法は限定されないが、好ましくは、金属箔及び金属蒸着層を含んだテープ状のラミネートシートを用い、これをいわゆる螺旋巻き又は縦添え巻きすることにより、金属ラミネート層が構成される。
【0035】
螺旋巻きには、1枚のテープ状のラミネートシートを部分的に重合させながら螺旋状に巻く方法と、2枚のラミネートシートを用い、その1枚を重合させないように隙間を以て螺旋状に巻き、その隙間を覆うようにに他の1枚を同方向に螺旋状に巻く方法がある。これらの螺旋巻きにより、テープ状のラミネートシートを用いて全体として筒状の金属ラミネート層を構成する。縦添え巻きとは、1枚のテープ状のラミネートシートを幅方向に丸く巻いて幅方向の両端縁部をある程度重合させ、全体として筒状の金属ラミネート層を構成する方法である。上記いずれの巻き方においても、ラミネートシートの重なり部分は接着することが好ましい。
【0036】
ラミネートシートは、金属箔と、これとは別体の樹脂製ベースフィルム上に蒸着された金属蒸着層とを含む限りにおいて、その構成を限定されない。しかし好ましくは、上記金属箔と金属蒸着層とが表裏両面側からラミネートフィルムによって挟着されている。金属蒸着層を蒸着させる樹脂製ベースフィルムとして、表裏両面側のラミネートフィルムの一方が用いられても良い。金属箔と、金属蒸着層を蒸着させた樹脂製ベースフィルムとは、いずれが内周側に位置していても構わない。
【0037】
表裏両面側のラミネートフィルム、金属箔及び金属蒸着層を蒸着させた樹脂製ベースフィルムは、互いに直接に接触していても良いし、これらの間に接着材層が介在しても構わない。
【0038】
ラミネートフィルム(及び、ラミネートフィルムとは別に樹脂製ベースフィルムを設けた場合における該樹脂製ベースフィルム)の構成材料は限定されない。しかし、金属ラミネート層の非透過性を特に重視する場合には、これらのフィルムの構成材料としてPA系樹脂,ポリエステル系樹脂又はEVOH系樹脂を用いることが好ましい。これらの材料は延伸に対する抵抗も大きいので、ラミネートシート中の金属箔の破断を防止するためにも好ましい。金属ラミネート層と内周や外周の薄膜樹脂層又は各種ゴム層との接着性を重視する場合には、PE系樹脂又はPP系樹脂を用いることが好ましい。
【0039】
上記PA系樹脂,ポリエステル系樹脂,EVOH系樹脂,PE系樹脂又はPP系樹脂は、いずれも樹脂材としては相対的に柔軟であり、ラミネートシートの螺旋巻きや縦添え巻きを容易にするための柔軟性、及び非透過型複合ホースの柔軟性を確保するためにも好ましい。同様の見地から、ラミネートフィルムの厚さを5〜100μm程度とし、かつラミネートフィルムも含めてラミネートシート全体の厚さを300μm以下とすることが好ましい。
【0040】
【実施例】
(実施例1)
実施例及び比較例に係る非透過型複合ホースを作製した。図1に示すように、これらの非透過型複合ホース1は、最内層にゴム内管層2を備え、その外周にラミネートシート3を螺旋巻きしてなる金属ラミネート層4を形成している。
【0041】
金属ラミネート層4は、比較例品においては、厚さ20μmのアルミニウム箔の両面側を厚さ25μmのPA製ラミネートフィルムで挟着している。又、実施例品においては、厚さ20μmのアルミニウム箔の両面側を、厚さ25μmのPA製ラミネートフィルムと、同じラミネートフィルムであってアルミニウム箔側の面に厚さ450Åのアルミニウム蒸着層を形成したものとで挟着している。
【0042】
上記金属ラミネート層4の外周にはIIRからなる中間ゴム層5、適宜な種類の補強糸をブレード巻きした補強層6、EPDMからなるゴム外管層7を順次形成している。
【0043】
(実施例2)
上記で作製した実施例及び比較例に係る非透過型複合ホース1に対して、金属ラミネート層4を傷付けないように注意しながら外側から軸方向沿いの切れ目を付け、ゴム外管層7,補強層6及び中間ゴム層5を剥がした。次いで金属ラミネート層4を巻き戻す要領でゴム内管層2から引き剥がし、テープ状のラミネートシート3を回収した。
【0044】
実施例及び比較例に係る上記テープ状のラミネートシート3を、図2に概略を示すGTRガス透過試験器8による透過性測定に供した。即ち、ガス透過試験器8のガス封入容器部9には、測定ガスとして80°Cにて1気圧の炭酸ガスが封入されており、真空容器部10は初期条件がほぼ0torrに維持されている。上記ガス封入容器部9と真空容器部10との対向する開口境界部には、ラミネートシート3が気密に挟み込まれている。
【0045】
80°Cの環境温度を含めて上記の測定条件をを維持し、初期条件時から所定時間後における真空容器部10内部の炭酸ガスの気圧を測定することにより、炭酸ガスに対するラミネートシート3の透過量(cm/m・day・atm)の値Aを算出した。その結果、比較例に係るラミネートシートではA値が10であり、実施例に係るラミネートシートではA値が9であった。
【0046】
次に、実施例及び比較例に係るテープ状のラミネートシートを、ゴム製のシート材間に挟んで、室温下、強制的に10%伸長させる負荷を5万回繰り返して与えた。この負荷により、ラミネートシート中のアルミニウム箔が引張り破断を起こしていると考えられる。
【0047】
上記疲労負荷後の実施例及び比較例に係るラミネートシートについて、再度前記のGTRガス透過試験器8による透過性測定を行った。その結果、比較例に係るラミネートシートではA値が205であり、疲労負荷前に比較して炭酸ガス透過量が急激に増大した。一方、実施例に係るラミネートシートではA値が21であり、疲労負荷前に比較して炭酸ガス透過量がやや増大するものの、依然として高度の炭酸ガス非透過性を維持していた。
【図面の簡単な説明】
【図1】各層を部分的に切り欠いて非透過型複合ホースの構造を示す斜視図である。
【図2】GTRガス透過試験器による透過性測定法を概念的に示す図である。
【符号の説明】
1 非透過型複合ホース
2 ゴム内管層
3 ラミネートシート
4 金属ラミネート層
5 中間ゴム層
6 補強層
7 ゴム外管層

Claims (7)

  1. 複層構造のいずれかの層間又は最内層に金属ラミネート層を有する非透過型複合ホースであって、
    前記金属ラミネート層が、金属箔と、樹脂製ベースフィルム上に形成されると共に前記金属箔に直接に接している金属蒸着層とを含むラミネートシートを用いて構成されていることを特徴とする非透過型複合ホース。
  2. 前記ラミネートシートが、前記金属箔と樹脂製ベースフィルムとを表裏両面側からラミネートフィルムによって挟着することにより構成されたものであり、あるいは、一方のラミネートフィルムを前記樹脂製ベースフィルムとして用いた表裏両面側のラミネートフィルムによって前記金属箔を挟着することにより構成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の非透過型複合ホース。
  3. 前記金属ラミネート層のラミネートフィルム又は樹脂製ベースフィルムの少なくとも一層が、PA(ポリアミド)系樹脂、ポリエステル系樹脂又はEVOH(エチレンビニルアルコール共重合体)系樹脂からなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の非透過型複合ホース。
  4. 前記金属ラミネート層のラミネートフィルム又は樹脂製ベースフィルムの少なくとも一層が、PE(ポリエチレン)系樹脂又はPP(ポリプロピレン)系樹脂からなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の非透過型複合ホース。
  5. 前記金属ラミネート層が、テープ状の前記ラミネートシートを螺旋巻き又は縦添え巻きして形成されたものであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の非透過型複合ホース。
  6. 以下(1)〜(7)のいずれかの複層構造を有することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の非透過型複合ホース。
    (1)ゴム内管層/金属ラミネート層/中間ゴム層/補強層/ゴム外管層。
    (2)薄膜樹脂層/中間ゴム層/金属ラミネート層/中間ゴム層/補強層/ゴム外管層。
    (3)薄膜樹脂層/金属ラミネート層/薄膜樹脂層/中間ゴム層/補強層/ゴム外管層。
    (4)ゴム内管層/薄膜樹脂層/金属ラミネート層/薄膜樹脂層/中間ゴム層/補強層/ゴム外管層。
    (5)薄膜樹脂層/金属ラミネート層/中間ゴム層/補強層/ゴム外管層。
    (6)ゴム内管層/金属ラミネート層/補強層/ゴム外管層。
    (7)金属ラミネート層/中間ゴム層/補強層/ゴム外管層。
  7. 以下(8)〜(10)のいずれかに用いられることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の非透過型複合ホース。
    (8)高圧による繰り返し加圧を受けるホース。
    (9)透過力の高い流体の輸送用ホース。
    (10)繰り返し変位又は大きな変位を受けるホース。
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