JP3950835B2 - 地下水循環システムにおけるフィルタ洗浄機構 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば地下水を汲み上げて、冷暖房や給湯等の熱源として利用した後に、再び地下に還元する地下水循環システムにおけるフィルタ洗浄機構に関する。
地熱は、年間を通じてほぼ一定の温度を保つことから、夏季は外気より低温、冬季は高温となる。このような地熱の保有媒体である地下水は、全国どこにでもあり、これを浅井戸から汲み上げることで、安価に且つ容易に地熱を回収することができる。
このため、本出願人は、例えば特許文献1及び特許文献2に開示されているように、揚水ポンプによって地下水を汲み上げて、この地下水が保有する地熱をヒートポンプを介して冷暖房や給湯に利用した後に、再び地下に還元するといったシステムを提案している。
このように地下水を有効利用することで、エネルギー消費効率を高めて、快適性を維持しながら冷暖房運転や給湯運転に伴う消費電力を削減することができる。これは、化石エネルギー消費量及びこれに伴う二酸化炭素排出量の削減に繋がり、地球環境の保護に寄与することになる。
特開2002−54856号公報 特開2002−54857号公報
揚水ポンプを用いて地下水を汲み上げる場合、地下水に混入する砂等の固形物が揚水ポンプ内に侵入して、摩耗等の不具合が生じてポンプ寿命を短縮する恐れがある。また、揚水ポンプの種類によっては、揚水ポンプが故障してしまい、地下水の汲み上げができなくなることもある。このため、一般的には、揚水ポンプの上流側にフィルタを設置して、砂等の固形物がポンプ内へ侵入するのを防止している。
しかしながら、フィルタで固形物を除去する場合、フィルタへの固形物の沈着が進行すると、フィルタに目詰まりが生じて、揚水ポンプの消費電力の増大を招くだけでなく、地下水の揚水量が減少してヒートポンプでの熱交換効率が低下し、ひいてはエネルギー消費効率を低下させることになる。そして、最終的には、揚水不能となってシステムが停止する。
このため、フィルタを洗浄する必要が生じるが、従来においては、揚水ポンプを停止してフィルタをいちいち取り外して洗浄しており、特に地下水に多くの固形物が混入する場合などは、上記の洗浄作業を頻繁に行う必要があって、使用者に多大な労力を課していた。
そこで、この発明は、上記の不具合を解消して、地下水を循環させて利用するシステムにおいて、その循環回路中に設けたフィルタの洗浄を簡単かつ確実に行うことができるフィルタ洗浄機構の提供を目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明は、揚水ポンプの作動によって一方の井戸から汲み上げた地下水を他方の井戸から地下に還元する循環回路に、汲み上げた地下水に含まれる固形物を除去するフィルタを設けるようにした地下水循環システムにおけるフィルタ洗浄機構であって、前記汲み上げた地下水を加圧する加圧手段と、この加圧手段によって加圧した地下水を前記フィルタの固形物付着面の裏側から流す主洗浄手段と、前記主洗浄手段による洗浄の後に、前記循環回路を開放して外気を取り入れ、循環回路の地下水を重力落下によって前記フィルタの固形物付着面の裏側から流す補助洗浄手段と、前記主洗浄手段及び補助洗浄手段による洗浄に用いた地下水を前記フィルタに付着していた固形物とともに循環回路外へ排出する排出手段とを備えていることを特徴とする。

請求項2に係る発明では、前記循環回路は、前記揚水ポンプの作動によって第1井戸から汲み上げた地下水を第2井戸から地下に還元する第1地下水流路と、前記揚水ポンプの作動によって前記第2井戸から汲み上げた地下水を前記第1井戸から地下に還元する第2地下水流路とを備え、前記フィルタは、前記第1井戸と第2井戸の双方から汲み上げた地下水に含まれる固形物を除去するようになっている。
請求項に係る発明では、前記揚水ポンプ、主洗浄手段、補助洗浄手段及び排出手段の作動を制御して、前記フィルタの洗浄を自動的に行わせる制御手段を備えている。
請求項に係る発明は、前記循環回路に、汲み上げた地下水を冷暖房や給湯等の各種の熱源として利用するためのヒートポンプが設けてある。
この発明では、地下水循環システムの循環回路中に設けたフィルタの洗浄を、揚水ポンプを停止してフィルタをいちいち取り外すことなく自動的に簡単に行うことができ、使用者のフィルタ洗浄に伴う労力を軽減することができる。
特に、フィルタの洗浄に際して、汲み上げた地下水を加圧してフィルタの固形物付着面の裏側から流し、さらに地下水を例えば重力落下によってフィルタの固形物付着面の裏側から流すようにすることで、フィルタに付着した固形物を確実に取り除いて循環回路外へ排出することができ、高い洗浄能力を発揮することができる。
また、揚水側の井戸と還元側の井戸を入れ替えて地下水の汲み上げを行うことで、還元側の井戸内の錆や固形物等を地下水とともに揚水してフィルタで除去することができ、このフィルタに沈着した錆や固形物をフィルタ洗浄によって循環回路外へ排出することで、還元能力の低下を防ぐことができる。
(第1実施形態)
図1は、この発明の第1実施形態に係る地下水循環システムの回路構成を示している。図において、(1)は揚水用の第1井戸、(2)は還元用の第2井戸であって、これら第1井戸(1)及び第2井戸(2)は、例えば打込工法によって地盤に打ち込まれる深さ10m以内の浅井戸である。
そして、これら第1井戸(1)と第2井戸(2)とが循環回路(3)によって接続されている。循環回路(3)は、第1井戸(1)内に挿入した第1挿入管路(5)と、第2井戸(2)内に挿入した第2挿入管路(6)と、これら第1挿入管路(5)と第2挿入管路(6)を連結する主管路(7)とから構成されている。そして、主管路(7)には、第1挿入管路(5)に近い側すなわち上流側から順に、地下水の第1井戸(1)への逆流を防止する逆止弁(10)、地下水に含まれる砂等の固形物を除去するフィルタ(11)、揚水ポンプ(13)の吸上側圧力を検知する第1圧力スイッチ(12)、揚水ポンプ(13)、ヒートポンプ(14)が設けられている。
このように構成された循環回路(3)では、揚水ポンプ(13)の作動によって第1井戸(1)から地下水を汲み上げ、この地下水をフィルタ(11)に通すことで砂等の固形物を除去し、この地下水をヒートポンプ(14)において冷暖房や給湯等の各種の熱源として利用した後、第2井戸(2)から地下に還元するようになっている。
一方、主管路(7)における逆止弁(10)とフィルタ(11)との間には、下方に向かって垂直に延びる排水管路(15)が接続され、この排水管路(15)は、電磁式又は電動式の第1開閉弁(16)によって開閉するようになっている。
また、主管路(7)には、揚水ポンプ(13)をバイパスするバイパス管路(20)が接続されている。すなわち、バイパス管路(20)の一端は、フィルタ(11)と揚水ポンプ(13)との間において接続され、バイパス管路(20)の他端は、揚水ポンプ(13)とヒートポンプ(14)との間において接続されている。このバイパス管路(20)には、その一端側から順に、電磁式又は電動式の第2開閉弁(21)、圧力タンク(22)、揚水ポンプ(13)の吐出側圧力を検知する第2圧力スイッチ(23)が設けられている。上記圧力タンク(22)は、その内部に地下水が流入することで、内部空気が圧縮して地下水を加圧するようになっている。
なお、圧力タンク(22)及び第2圧力スイッチ(23)は、バイパス管路(20)に必ずしも設ける必要はなく、例えば主管路(7)における揚水ポンプ(13)と後述する第3開閉弁(25)との間に設けるようにしても良い。また、揚水ポンプの種類によっては、圧力タンク及び圧力スイッチが付属されているものもあり、このような揚水ポンプを使用すれば、管路上に圧力タンク及び圧力スイッチを設けなくても良い。
さらに、主管路(7)におけるバイパス管路(20)の他端接続部位とヒートポンプ(14)との間には、電磁式又は電動式の第3開閉弁(25)が設けられている。また、主管路(7)におけるバイパス管路(20)の他端接続部位と第3開閉弁(25)との間には、上方に向かって垂直に延びる外気取り入れ管路(30)が接続され、この外気取り入れ管路(30)は、電磁式又は電動式の第4開閉弁(31)によって開閉するようになっている。なお、第4開閉弁(31)、第2開閉弁(21)、フィルタ(11)、第1開閉弁(16)の順に高い位置に配置し、これらを繋ぐ管路において地下水の滞留部をなくして、後述するフィルタ洗浄時におけるフィルタ(11)への地下水の流入をスムーズに行うことができるようにしている。
また、図2に示すように、第1及び第2圧力スイッチ(12)(23)、揚水ポンプ(13)、第1〜第4開閉弁(16)(21)(25)(31)は、例えばリレー回路等からなる制御手段(40)に電気的に接続されている。この制御手段(40)は、第1及び第2圧力スイッチ(12)(23)の検知動作によって、揚水ポンプ(13)及び第1〜第4開閉弁(16)(21)(25)(31)の作動を制御して、フィルタ(11)の洗浄を自動的に行わせるようになっている。なお、制御手段(40)としては、リレー回路に限らず、例えばマイクロコンピュータ等を用いるようにしても良い。
そして、上記の揚水ポンプ(13)、排水管路(15)、バイパス管路(20)、第1及び第2圧力スイッチ(12)(23)、圧力タンク(22)、外気取り入れ管路(30)、第1〜第4開閉弁(16)(21)(25)(31)、制御手段(40)によって、フィルタ洗浄機構が構成されている。
次に、フィルタ洗浄機構によるフィルタ(11)の自動洗浄動作について説明する。まず、通常の循環時には、第1、第2、第4開閉弁(16)(21)(31)が閉じて、第3開閉弁(25)が開放し、揚水ポンプ(13)が作動する。これによって、第1井戸(1)から汲み上げられた地下水は、フィルタ(11)をその下面側から上面側へ向けて通過することで、砂等の固形物が除去された後、揚水ポンプ(13)を通ってヒートポンプ(14)に導かれる。そして、この地下水とヒートポンプ(14)の冷媒との間で熱交換がなされた後、第2井戸(2)から地下に還元される。
このような地下水の循環を繰り返すうちに、フィルタ(11)の下面に固形物が沈着して、主管路(7)内の揚水ポンプ(13)の吸上側圧力が変化して、地下水の流量が低下する。すると、第1圧力スイッチ(12)が作動して、フィルタ(11)の洗浄を開始する。
この洗浄時には、第1圧力スイッチ(12)の作動によって、第3開閉弁(25)が閉じる。このとき、揚水ポンプ(13)は作動し続けているので、汲み上げられた地下水が圧力タンク(22)内に流入して、その内部空気を圧縮するとともに、揚水ポンプ(13)の吐出側にあたるバイパス管路(20)内及び主管路(7)内の一部の地下水が、揚水ポンプ(13)の作動によって加圧される。
そして、揚水ポンプ(13)の吐出側圧力が予め設定した圧力に達すると、第2圧力スイッチ(23)が作動して、揚水ポンプ(13)の作動が停止するとともに、第1及び第2開閉弁(16)(21)が順次開放する。すると、圧力タンク(22)内で圧縮された空気によって、加圧された地下水がフィルタ(11)の固形物付着面の裏側すなわち上面側に噴射され、その固形物付着面すなわち下面側に付着していた固形物がフィルタ(11)から剥がれ落ちる。この洗浄に用いられた地下水は、フィルタ(11)をその上面側から下面側へ向けて通過し、剥がれ落ちた固形物とともに、排水管路(15)を通って循環回路(3)外へ排出する。
このような主洗浄を終えると、第4開閉弁(31)が開放して補助洗浄が開始する。すなわち、第4開閉弁(31)を開放することで、外気取り入れ管路(30)を介して主管路(7)内及びバイパス管路(20)内に外気が流れ込むとともに、主管路(7)及びバイパス管路(20)に残っている地下水が、重力落下によってフィルタ(11)をその上面側から下面側へ向かって通過して、主洗浄では除き切れなかった固形物ととともに、排水管路(15)を通って循環回路(3)外へ排出する。
なお、上述したように、第4開閉弁(31)が最も高い位置にあって、第2開閉弁(21)、フィルタ(11)、第1開閉弁(16)の順に配置位置が高くなっていて、これらを繋ぐ管路において地下水の滞留部がない状態となっているので、主洗浄及び補助洗浄において地下水が管路内をスムーズに流れ、洗浄効率を高めることができる。
そして、補助洗浄を終えると、第1、第2、第4開閉弁(16)(21)(31)が閉じるとともに、第3開閉弁(25)が開放し、さらに揚水ポンプ(13)が作動して、通常の循環時に戻ることになる。
従って、このようなフィルタ洗浄機構を地下水循環システムに組み込んで、上記のようなフィルタの自動洗浄を定期的に行うことで、地下水を安定的にヒートポンプ(14)に供給することができ、メンテナンスフリーで高いエネルギー消費効率を維持する冷暖房、給湯を実現できる。
なお、この実施形態においては、第1圧力スイッチ(12)の作動によりフィルタ(11)の洗浄を開始していたが、このような第1圧力スイッチ(12)を廃止して、制御手段(40)に接続したタイマーを用いて洗浄を定期的に行うようにしたり、制御手段(40)に接続した洗浄開始ボタンをオンオフ操作して洗浄を任意に行うようにしたり、さらには、揚水ポンプ(13)の作動停止を検知するセンサや揚水ポンプ(13)の負荷を検知するセンサを制御手段(40)に接続して、揚水ポンプ(13)に異常が生じたときに洗浄を行うようにしても良い。
(第2実施形態)
図3は、この発明の第2実施形態に係る地下水循環システムの回路構成を示している。
この地下水循環システムの循環回路(50)においては、主管路(51)の両端部に電磁式又は電動式の第1、第2三方弁(52)(53)が介装されている。そして、第1三方弁(52)に接続された第1分岐管路(54)が第2挿入管路(6)に接続され、第2三方弁(53)に接続された分岐管路(55)が第1挿入管路(5)に接続されている。
これにより、第1挿入管路(5)、主管路(51)、第2挿入管路(6)により、揚水ポンプ(13)の作動によって第1井戸(1)から汲み上げた地下水を第2井戸(2)から地下に還元する第1地下水流路が構成されている。また、第2挿入管路(6)、分岐管路(54)、主管路(51)、分岐管路(55)、第1挿入管路(5)により、揚水ポンプ(13)の作動によって第2井戸(2)から汲み上げた地下水を第1井戸(1)から地下に還元する第2地下水流路が構成されている。
すなわち、この循環回路(50)では、第1地下水流路と第2地下水流路とを備えており、第1及び第2三方弁(52)(53)を切り替えて、使用する流路を適宜選択することで、第1井戸(1)から汲み上げた地下水を第2井戸(2)から地下へ還元したり、第2井戸(2)から汲み上げた地下水を第1井戸(1)から地下へ還元することができ、第1井戸(1)と第2井戸(2)の双方から汲み上げた地下水に含まれる固形物を単一のフィルタ(11)によって除去するようになっている。なお、第1及び第2三方弁(52)(53)は、図示しない切替えスイッチによって切り替えられるようになっている。また、第1及び第2三方弁(52)(53)を制御手段(40)に電気的に接続して、各種条件によって三方弁(52)(53)を切り替えて、井戸(1)(2)の入れ替えを自動的に行うようにしても良い。
一般に、還元側の井戸内では、錆や固形物等が堆積することによって、還元能力が低下して、これが進行すると井戸上部から水が溢れることになる。しかし、上記のように揚水側の井戸と還元側の井戸を入れ替えて地下水の汲み上げを行うことで、還元側の井戸内の堆積物を地下水とともに揚水して、フィルタ(11)で錆や固形物等の堆積物を除去することができ、このフィルタ(11)に沈着した堆積物をフィルタ洗浄機構による洗浄動作によって循環回路(50)外へ排出することで、還元能力の低下を防ぐことができる。
その他の構成及びフィルタ自動洗浄動作は、第1実施形態と同様であり、第1実施形態と同様の機能を有する部材については、同符号を付してある。
(参考例)
図4は、参考例としての地下水循環システムの回路構成を示している。
第1井戸(1)と第2井戸(2)とを接続する循環回路(60)は、第1井戸(1)内に挿入した第1挿入管路(5)と、第2井戸(2)内に挿入した第2挿入管路(6)と、これら第1挿入管路(5)と第2挿入管路(6)を連結する主管路(61)とから構成されている。
そして、主管路(61)は、揚水ポンプ(13)及びヒートポンプ(14)、揚水ポンプ(13)の吸上側圧力を検知する圧力スイッチ(12)が設けられた共通管路(62)と、この共通管路(62)の一端部から電磁式又は電動式の第1三方弁(63)を介して分岐した分岐管路(65)(66)と、共通管路(62)の他端部から電磁式又は電動式の第2三方弁(64)を介して分岐した分岐管路(67)(68)と、分岐管路(65)(67)と第1挿入管路(5)を接続するとともに、第1井戸(1)から汲み上げた地下水に含まれる砂等の固形物を除去する第1フィルタ(70)が設けられた第1フィルタ管路(71)と、分岐管路(66)(68)と第2挿入管路(6)を接続するとともに、第2井戸(2)から汲み上げた地下水に含まれる砂等の固形物を除去する第2フィルタ(72)が設けられた第2フィルタ管路(73)とから構成されている。
これにより、第1挿入管路(5)、第1フィルタ管路(71)、分岐管路(65)、共通管路(62)、分岐管路(68)、第2フィルタ管路(73)、第2挿入管路(6)により、揚水ポンプ(13)の作動によって第1井戸(1)から汲み上げた地下水を第2井戸(2)から地下に還元する第1地下水流路が構成されている。また、第2挿入管路(6)、第2フィルタ管路(73)、分岐管路(66)、共通管路(62)、分岐管路(67)、第1フィルタ管路(71)、第1挿入管路(5)により、揚水ポンプ(13)の作動によって第2井戸(2)から汲み上げた地下水を第1井戸(1)から地下に還元する第2地下水流路が構成されている。
すなわち、この循環回路(60)では、第1地下水流路と第2地下水流路とを備えており、第1及び第2三方弁(63)(64)を切り替えて、使用する流路を適宜選択することで、第1井戸(1)から汲み上げた地下水を第2井戸(2)から地下へ還元したり、第2井戸(2)から汲み上げた地下水を第1井戸(1)から地下へ還元することができ、各井戸(1)(2)から汲み上げた地下水に含まれる固形物を、第1、第2フィルタ(70)(72)によって除去するようになっている。
また、第1フィルタ管路(71)には、第1フィルタ(70)に対応させて、下方に向かって垂直に延びる第1排水管路(80)が接続され、第2フィルタ管路(73)には、第2フィルタ(72)に対応させて、下方に向かって垂直に延びる第2排水管路(81)が接続されている。また、第1排水管路(80)は、電磁式又は電動式の第1開閉弁(82)によって開閉し、第2排水管路(81)は、電磁式又は電動式の第2開閉弁(83)によって開閉するようになっている。
さらに、図5に示すように、圧力スイッチ(12)、揚水ポンプ(13)、第1及び第2三方弁(63)(64)、第1及び第2開閉弁(82)(83)は、例えばリレー回路等からなる制御手段(85)に電気的に接続されている。この制御手段(85)は、圧力スイッチ(12)の検知動作によって、揚水ポンプ(13)、第1及び第2三方弁(63)(64)、第1及び第2開閉弁(82)(83)の作動を制御して、第1及び第2フィルタ(70)(72)の洗浄を自動的に行わせるようになっている。なお、制御手段(85)としては、リレー回路に限らず、例えばマイクロコンピュータ等を用いるようにしても良い。
そして、上記の圧力スイッチ(12)、揚水ポンプ(13)、第1及び第2地下水流路、第1及び第2三方弁(63)(64)、第1及び第2排水管路(80)(81)、第1及び第2開閉弁(82)(83)、制御手段(85)によってフィルタ洗浄機構が構成されている。
次に、フィルタ洗浄機構による第1及び第2フィルタ(70)(72)の自動洗浄動作について説明する。まず、通常の循環時には、第1及び第2開閉弁(82)(83)が閉じて、揚水ポンプ(13)が作動する。これによって、例えば第1井戸(1)から汲み上げられた地下水は、第1フィルタ(70)をその下面側から上面側へ向けて通過することで、砂等の固形物が除去された後、揚水ポンプ(13)を通ってヒートポンプ(14)に導かれる。そして、この地下水とヒートポンプ(14)の冷媒との間で熱交換がなされた後、第2フィルタ(72)をその上面側から下面側へ向けて通過して、第2井戸(2)から地下に還元される。
このような地下水の循環を繰り返すうちに、第1フィルタ(70)の下面に固形物が沈着して、共通管路(62)内の揚水ポンプ(13)の吸上側圧力が変化して、地下水の流量が低下する。すると、圧力スイッチ(12)が作動して、第1フィルタ(70)の洗浄を開始する。
この洗浄時には、圧力スイッチ(12)の作動によって、第1開閉弁(82)が開放して、第1及び第2三方弁(63)(64)が切り替わる。すると、第2井戸(2)から地下水が汲み上げられ、この地下水が第2フィルタ(72)をその下面側から上面側へ向けて通過する。このとき、第2井戸(2)において、錆や固形物等が堆積している場合には、これら堆積物も地下水とともに汲み上げられて、第2フィルタ(72)の固形物付着面すなわち下面に付着する。
第2井戸(2)から汲み上げられた地下水は、揚水ポンプ(13)及びヒートポンプ(14)を通って、第1フィルタ(70)の固形物付着面の裏側すなわち上面側に流れ落ちる。すると、第1フィルタ(70)の固形物付着面すなわち下面に付着していた固形物が第1フィルタ(70)から剥がれ落ちる。この洗浄に用いられた地下水は、第1フィルタ(70)をその上面側から下面側へ向けて通過し、剥がれ落ちた固形物とともに、第1排水管路(80)を通って循環回路(60)外へ排出する。
その後、第1開閉弁(82)が閉じて、第2開閉弁(83)が開放し、さらに第1及び第2三方弁(63)(64)が切り替わる。すると、第1井戸(1)から地下水が汲み上げられ、この地下水が第2フィルタ(72)の裏側すなわち上面側に流れ落ちる。すると、第2フィルタ(72)の固形物付着面すなわち下面に付着していた固形物等が第2フィルタ(72)から取り除かれる。この洗浄に用いられた地下水は、第2フィルタ(72)をその上面側から下面側へ向けて通過し、第2フィルタ(72)の下面に付着していた固形物等とともに、第2排水管路(81)を通って循環回路(60)外へ排出する。これにより、地下水の汲み上げによって第1フィルタ(70)に沈着した固形物を取り除くだけでなく、還元側の第2井戸(2)に堆積していた錆や固形物も取り除いて、還元能力の低下を防ぐことができる。
このような洗浄を終えると、圧力スイッチ(12)が初期状態に復帰し、第2開閉弁(83)が閉じて、通常の循環時に戻ることになる。なお、通常の循環時において第2井戸(2)から地下水を汲み上げている場合には、上記の動作とは逆の動作を行うことで、第1及び第2フィルタ(70)(72)を洗浄する。
この参考例においては、圧力スイッチ(12)の作動により第1及び第2フィルタ(70)(72)の洗浄を開始していたが、このような圧力スイッチ(12)を廃止して、制御手段(85)に接続したタイマーを用いて洗浄を定期的に行うようにしたり、制御手段(85)に接続した洗浄開始ボタンをオンオフ操作して洗浄を任意に行うようにしたり、さらには、揚水ポンプ(13)の作動停止を検知するセンサや湯水ポンプ(13)の負荷を検知するセンサを制御手段(85)に接続して、揚水ポンプ(13)に異常が生じたときに洗浄を行うようにしても良い。
なお、その他の構成は、第1実施形態と同様であり、第1実施形態と同様の機能を有する部材については、同符号を付してある。
この発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で上記実施形態に多くの修正及び変更を加え得ることは勿論である。
この発明の第1実施形態に係るフィルタ洗浄機構を備えた地下水循環システムの回路構成を示す図である。 同じくそのブロック図である。 第2実施形態に係るフィルタ洗浄機構を備えた地下水循環システムの回路構成を示す図である。 参考例に係るフィルタ洗浄機構を備えた地下水循環システムの回路構成を示す図である。 同じくそのブロック図である。
符号の説明
(1) 第1井戸
(2) 第2井戸
(3)(50)(60) 循環回路
(11) フィルタ
(13) 揚水ポンプ
(40)(85) 制御手段
(70) 第1フィルタ
(72) 第2フィルタ

Claims (4)

  1. 揚水ポンプの作動によって一方の井戸から汲み上げた地下水を他方の井戸から地下に還元する循環回路に、汲み上げた地下水に含まれる固形物を除去するフィルタを設けるようにした地下水循環システムにおけるフィルタ洗浄機構であって、前記汲み上げた地下水を加圧する加圧手段と、この加圧手段によって加圧した地下水を前記フィルタの固形物付着面の裏側から流す主洗浄手段と、前記主洗浄手段による洗浄の後に、前記循環回路を開放して外気を取り入れ、循環回路の地下水を重力落下によって前記フィルタの固形物付着面の裏側から流す補助洗浄手段と、前記主洗浄手段及び補助洗浄手段による洗浄に用いた地下水を前記フィルタに付着していた固形物とともに循環回路外へ排出する排出手段とを備えていることを特徴とする地下水循環システムにおけるフィルタ洗浄機構。
  2. 前記循環回路は、前記揚水ポンプの作動によって第1井戸から汲み上げた地下水を第2井戸から地下に還元する第1地下水流路と、前記揚水ポンプの作動によって前記第2井戸から汲み上げた地下水を前記第1井戸から地下に還元する第2地下水流路とを備え、前記フィルタは、前記第1井戸と第2井戸の双方から汲み上げた地下水に含まれる固形物を除去する請求項1記載の地下水循環システムにおけるフィルタ洗浄機構。
  3. 前記揚水ポンプ、主洗浄手段、補助洗浄手段及び排出手段の作動を制御して、前記フィルタの洗浄を自動的に行わせる制御手段を備えている請求項1又は2に記載の地下水循環システムにおけるフィルタ洗浄機構。
  4. 前記循環回路に、汲み上げた地下水を冷暖房や給湯等の各種の熱源として利用するためのヒートポンプが設けてある請求項1乃至のいずれかに記載の地下水循環システムにおけるフィルタ洗浄機構。
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