JP3950629B2 - 生体磁気計測装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高感度な磁気センサである超伝導量子干渉素子(以下、Superconducting quantum interference device を略してSQUIDと称する)
を用いて、人体(被検者)の被測定部位より生じる磁場(例えば心臓の神経活動あるいは心筋活動により発生する磁場)を測定する場合に好適な生体磁気計測装置および生体磁気計測方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、超伝導デバイス技術の発展により開発されたSQUIDは、高感度な磁気センサとして機能するため、医療用計測分野において、このSQUIDを利用して生体から発生する磁場分布を計測し医療診断データに用いる技術が確立されつつある。
【0003】
図16にこの種の生体磁気計測装置を、心臓磁気計測(心磁計測)システムに適用した場合の構成図を示す。
【0004】
心磁計測は、環境磁気雑音から影響を受けないように、磁気シールドルーム1の中で行われている。被検者2はベッド3に横たわり、ガントリー5に支持されたデュワ4(検出コイルとSQUIDが一体化された磁気センサと、液体Heが入った円柱形容器)の中心位置に被測定部位(心臓中心位置)を合わせ、デュワ4の底面の真下に接近して配置されている。
【0005】
液体Heのタンク6には、磁気シールドルーム1の外に配置した自動補給装置7によって連続的に蒸発したHeを補充することができる。
【0006】
磁気センサの出力はFLL回路8に入力されて検出した磁場強度に比例した電圧出力が得られる。この電圧はアンプ・フィルター回路9を通して増幅および周波数の帯域を選択してコンピュータ10でAD変換され取り込まれ、信号処理し、データを出力するようになっている。
【0007】
生体磁場計測におけるデュワ4は、例えば(G.L.Romani,etal.,Rev.Sci
Instrom,53.pp1815-1845(1982))に記載されているように、構造上の作りやすさから円筒形もしくは直径の異なる円筒形を組み合わせた形状のものが用いられて垂直に設置されている。
【0008】
また心臓を計測するシステムでは、生体の胸壁が平に近いため、ほとんどの円筒形デュワの底面は平らなものとされている。そして心臓測定には被検者はデュワ4に対し、前後,左右,上下に任意に動作(位置調整)可能なベッド3に仰向けに横たわった後、ベッド3のそれぞれの可動部を調整して、被検者2の胸壁部の心臓部位(心臓中心位置)をデュワの底部の中心位置に一致させ、かつ接近させる必要があった。
【0009】
ただし被検者2の被測定部位がデュワ4の底部に接触するとノイズの原因となるため、ある程度は離す必要があるが余り離しすぎるとセンサの感度が悪くなるためその最適位置を目視にて確認して何度も位置決めを行っていた。
【0010】
図17に従来考えられていた被測定部位とデュワの位置決めの一般的手法を示す。
【0011】
従来の心臓磁気測定装置は、被検者2を載置するベッド3を、前後送り用レール11に沿って前後方向に横行する走行台車12の上に、昇降手段13と左右横行手段14を介在させて設置している。
【0012】
走行台車12は、手押しまたは電動式で前後送りレール11上を前後方向に横行させる。走行台車12は、後退した状態では、デュワ4から離れた位置で被検者2を乗降させると共に被検者2を計測姿勢に整えるための計測準備位置にベッド3を位置させ、前進した状態では、被検者2をデュワ4の直下に位置させる計測位置にベッド3を位置させる。
【0013】
昇降手段13は、走行台車12と左右横行手段14の間に介在する。この昇降手段13は、油圧シリンダとピストンによる油圧式伸縮手段によって左右横行手段14(ベッド3)を昇降する。上昇用油圧ポンプハンドル17を操作することによって油圧シリンダ内に給油して左右横行手段14を上昇させ、リリーフバルブ18を押して油圧シリンダ内を排油することによって左右横行手段14を下降させる。
【0014】
左右横行手段14は、ベッド3を左右横行可能に支持する。左右送りハンドル16を回転させることにより、ピニオンとラックの組み合わせあるいはボールねじ機構によってベッド3を左右方向に横行させるようにする。
【0015】
被検者2の胸部(心臓部位)をデュワ5の底部の中心の直下に接近させて計測可能状態にするために、先ず、走行台車12を前後送りレール11に沿って後退させてベッド3を計測準備位置に移動する。そして、被検者2を載せて仰臥させ、姿勢を整える。このとき、昇降手段13は、ベッド3を最低位置または乗降に適した高さに位置させるように下降させている。
【0016】
その後、走行台車12を前後送り用レール11に沿って前進させてベッド3をデュワ5の下の計測位置に移動し、被検者2の心臓中心とデュワ4の底部中心の位置合わせをおこなう。
【0017】
被検者2の心臓中心とデュワ4の底部中心を合わせるためには、被検者2の心臓のピンポイントマーキング(通常事前に触診などによって剣状突起の位置よりX軸,Y軸に所定距離だけ離れた位置を心臓中心位置として推定し、この推定位置をピンポイントマーキングとして決めてある)の位置を見ながら合わせなくてはならない。上記の位置決め法では、被検者2とデュワ4の間隔が狭いために、被検者2の胸部がデュワ4の影になり、デュワ4とピンポイントマーキングの位置確認が充分に取れなかった。そのため、適当に合わせてセッティングしていたため、デュワ4内のセンサ位置と被測定部位との相関も取れず位置合わせに困難を呈していた。特にデュワ内に多数(多チャンネル)の磁気センサを配列させた場合には、各チャンネルの磁気センサと被測定部位の相関をとることが困難であった。
【0018】
磁気センサと被測定部位の相関は、心臓診断におけるデータの処理(位置キャリブレーション)に非常に重要である。また、心磁計測により得られたデータは、被検者のX線による胸部レントゲン写真の撮影画像と重ねあわせて、心臓の異常部位の特定などの診断することも考えられるが、この場合には、ピンポイントマーキング位置を目印にして、心磁計測データ(生体磁束分布)とX線胸部レントゲン写真の撮影画像とを重ねあわせるため、上記のように磁気センサと被測定部位の相関を充分にとれない場合には、支障が生じる。
【0019】
このような問題に対処するため、従来は、例えば、特開平3−244433号公報に開示されるように、多チャンネル磁気センサを有する生体磁気計測装置において、被検者の被測定部位を照射する照準器として複数の光ファイバを用意し、これらの各光ファイバをデュワに内蔵した各ピックアップコイル(磁気検出コイル)に1対1で対応させて、この光ファイバから照射した光(光スポット)を目安に被測定部位とデュワの位置決めを行う技術が提案されている。また、この従来例では、照準器とデュワを別体で構成すると共に、両者を所定の距離Lだけ離して配置し、測定に際しては、まず、移動台(ベッド)上に被検者を載せ、移動台を照準器と対向する位置に移動して被検者の測定すべき位置を照準器により設定し、その後、移動台をデュワと対向する位置へ距離Lだけ移動(平行移動)させることによりデュワと被測定部位との位置合わせを行う手法が提案されている。
【0020】
しかし、上記のように光照準器とデュワとを距離Lだけ別位置に設けて予めデュワから離れた位置で被測定部位と光スポットの位置を一致させた後、被検者をデュワに距離Lだけ移動させる方式においても、多チャンネル方式の場合には、各磁気センサに対応の光源及び光ファイバを用意しなければならず、また、被検者の体軸がデュワの座標軸に対して傾いている場合には、光スポットではそれを知ることができなかった(体軸が傾いた状態で被測定部位を特定すると、被測定部位の座標と磁気センサの座標との位置合わせ精度にばらつきが生じ、被測定部位の各位置認識に誤差が生じてしまう)。
【0021】
また、特開平2−180244 号公報に開示の心磁計測装置では、光源からの光ビーム(光スポット)を被検者に取り付けられたマーカ等の指標に一致するように、被検者が横たわっているベッド天板を移動させ、その後、この光源を退避させてその光源が位置していた位置にSQUIDセンサを固定する技術が提案されている。
【0022】
さらに、上記のような照準器を用いて同様の位置決めを行う従来技術としては、そのほか、実開昭57−13006 号公報に開示されたものがある。しかし、上記のようにデュワの磁気センサと被測定部位の相関をとるために位置決め用の光スポットを被検者の被測定部位に照射する技術のうち、光照準器をデュワ底面に設ける方式では、デュワを被検者に接近させると結局はデュワが邪魔になって被検者に照射された光スポットの視界が遮られるため、デュワと磁気センサの接近には自ずと限界があった。
【0023】
被検者2の心臓中心とデュワ4の底部中心の位置合わせの後に、上昇用油圧ポンプハンドル17を操作してベッド3を上昇させることにより被検者2をデュワ5の底部に目測で接近させている。
【0024】
デュワ5の直下におけるベッド3の上昇量は、被検者2の体形によって異なるので、その都度、上昇量を適当に変えなければならず、上昇の具合によっては上昇させ過ぎて被検者2をデュワ5とベッド3の間に強く挟んでしまうことがあり、操作性および安全性の問題があった。
【0025】
また、上昇不足のときには、デュワ5の底面との間の間隔が過大にセットされて計測感度が低下する問題がある。
【0026】
しかも、被検者2の胸部がデュワ5に近付いて該胸部とデュワ5の底面の対向部分が該デュワ5の影になって該デュワ5の底面との接近度合いを黙視することが困難になるために、オペレータの勘に頼ってセッティングせざるを得ず、オペレータに相当の負担をかけている。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上の点に鑑みてなされ、その目的はデュワ(磁気センサ)と被検者の被測定部位との位置決めを正確にして容易に行い得る生体磁気計測装置及び生体磁気計測装置における被検者位置決め方法を提供することにある。
【0028】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、基本的には次のように構成する。
【0029】
超伝導量子干渉素子を含む磁気センサと、該磁気センサを内蔵し超伝導状態に維持する冷媒が入ったデュワと、被検者を載置する被検者載置具を備えた生体磁気計測装置において、
前記デュワのX軸と平行であるビームパターンを有する第1の投光手段と、前記デュワのY軸と平行であるビームパターンを有する第2の投光手段と、を備え、該第1の投光手段からの光ビームと該第2の投光手段からの光ビームとを交差させて十字のビームパターンを前記被検者に投光する機構を備えた生体磁気計測装置。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図1〜図15の実施例を用いて説明する。
【0031】
図1は本発明の第1実施例にかかわる生体磁気計測装置の全体構成を示す斜視図で、一例として心磁計測装置を例示している。図2は第1実施例における被検者位置決めの動作説明に用いる側面図、図3は第1実施例に使用する投光部の上面図及び正面図である。なお、図面の符号において、既述した図16及び図17と同一符号は同一或いは共通する要素を示す。
【0032】
本実施例の生体磁気計測装置は、基本的には、デュワ4には多チャンネル(複数)の磁気センサ(図示せず)を内蔵し、また、磁気センサは検出コイルと
SQUIDにより構成され、この磁気センサが超伝導状態を維持するためにデュワ4に導入された液体Heにより極低温状態に保持される。
【0033】
図1及び図2に示すごとく、被検者載置具であるベッド3は、磁気シールドルーム1の床面に布設したベッド送り用のレール11の上に乗って前後方向(ベッドの幅方向)に移動可能にしてあり、この移動によりデュワ4の直下(真下)位置Pからデュワ直下外の所定位置(デュワ直下より退避した位置)Qまでのベッド送りが可能であり、更に位置P,Q間を定量送り可能なように位置P,Qでの停止用レールストッパ(移動量規制用ストッパ100)がレール11に配設されている。
【0034】
デュワ4を保持するガントリー5には、投光器ホルダー支え用のフレーム(支え部材)103がデュワ4の位置よりも水平方向に迫り出すように設けられ、このフレーム103の迫り出し先端部にホルダー102を介して2つの投光器101(101A,101B)が設置されている。2つの投光器101A,101Bは、被検者2の被測定部位の位置決めに用いる十字のビームパターン(ライトマーカ)106をデュワ直下外の所定の位置に投光(照射)するように設定されている。投光器101A,101Bは、300nm〜850nmの波長範囲内の光を出力するランプ或いは半導体レーザである。この十字のビームパターン106は、デュワ4のX軸,Y軸の座標軸に対応させてあり、十字のビームパターン106のうちX軸方向(ベッド3の前後の定量送り方向;ベッド幅方向)に広がる光ビーム106Aは、第1の投光器101Aにより形成され、これに垂直なY軸方向(ベッドの長手方向)に広がる光ビーム106Bは第2の投光器101Bにより形成されている。光ビーム106Aと106Bとの交点は前記した位置Qに設定してある。
【0035】
このように十字のビームパターン106の交点を設定することで、図2に示すように、デュワ4直下外の計測準備位置に投光した十字のビームパターン交点位置Qとデュワ直下のデュワ中心延長線上の位置Pとの相対位置が予め設定される。また、レール11及びストッパ100によりベッド3を相対位置P,Qの間で定量送り(送り量L)する移動量制限機構を有するベット移動部を構成する。
【0036】
投光器101(すなわち101A,101B)は、図3に示すように床面からの鉛直軸に対して任意な角度βだけ傾斜調整自在に保持されるチルト(傾斜)機能を備えており、このチルト機能により、投光器の高さ位置を変えずに、出力光(ビーム)の広がり角度αを変えてビーム106の照射位置のビーム線形パターンの長さを必要十分〔被検者2の全幅、及び体軸全域(全身長)に渡って〕に確保することが可能になっている。投光器101の出力光のビーム広がり角度αは投光器の製作上の制限より限界があるため単に投光器101の照射方向を床面の鉛直方向に向けただけではそのビームパターン106の長さ限界が生じてしまい被検者の体幅や全身長を照射できない事態が生じるが、本実施例のように投光器101に任意角度βのチルト機能を与えることにより、上記のような不具合を解消する。チルトは投光器101A,101Bの一方に与えてもよい。
【0038】
ベッド3には、前記定量送りのほかに、ベッド3を十字ビームパターン106のX軸(前後送り方向)に位置調整する機構(前後送りハンドル15),Y軸方向(ベッド長手方向)に位置調整する機構(左右送りハンドル16),ベッド昇降操作部(昇降用油圧ポンプハンドル17),上昇後下降用リリーフバルブ18を備えている。
【0039】
ここで、本実施例の装置を用いて、被検者2の被測定部位の中心推定位置Oとデュワ4の中心線とを一致させる位置決め方法について説明する。
【0040】
図1及び図5に示すように、被検者2の身体(胸部)には、事前に被測定部位のX軸,Y軸の座標軸を設定するための3点の目印111をつけておく。目印111のうち、O点にあるものは、被測定部位である心臓の中心推定位置108を設定するものであり、A点にあるものはO点を原点とするX軸を設定するものであり、B点にあるものはO点を原点とするY軸を設定するものであり、これらの目印は例えば鉛によって構成されている。鉛で構成する理由は、被検者の胸部のX線レントゲン写真107と心磁計測データとを重ね合わせて使用する場合の位置合わせを容易かつ精度を高めて行うためである。すなわち、図4に示すように、X線レントゲンによる胸部撮影を行った場合に、上記の3点の目印が写し出されることになる。
【0041】
なお、O点は通常触診によって、身体の剣状突起位置を探し、その剣状突起位置を基準にしてX軸方向,Y軸方向にそれぞれ所定距離だけ離れた位置を測って決定される。
【0042】
被検者2の被測定部位の磁気を計測するに際して、ベッド3をデュワ直下外の計測準備位置の所定位置Qに相当する位置にセットしておき(ベッド3がストッパ100Aにより停止する位置)、このデュワ直下外の計測準備位置を被検者のベッド乗降位置として、被検者2をベッド3に検査姿態の状態で載せる。
【0043】
また、投光器101A,101Bからは十字のビームパターン106がそのビーム106A,106Bの交点がデュワ直下外の所定位置Qにくるように照射されている。
【0044】
この状態で、被検者2の3点(O点,A点,B点)の目印111が十字ビームパターン106上に乗るように(O点は十字ビームパターン106の交点にくるようにする)、前後送りハンドル15,左右送りハンドル16を介してベッド3を位置調整する。この位置合わせでは、被検者2の体軸が十字ビームパターンに対して傾いていないようにベッド上での姿態修正も行われる。
【0045】
この位置合わせにより、被検者2の体軸の傾きもなく被測定部位と十字のビームパターン106のX軸,Y軸座標が一致する。
【0046】
次にベッド3を移動レール11を介してストッパ100Bにて自動的に停止するまで送る。これにより、ベッド3の移動距離Lだけの定量送りが実行される。すると、ベッド3がデュワ4の真下(直下)にきて被検者2の心臓中心位置108とデュワ4の底部中心とが自動的に一致し、またデュワ4のX軸,Y軸座標と被検者2のX軸,Y軸座標とが一致することにより、被検者2の被測定部位とデュワ4の各チャンネルの磁気センサとの相関が正確に決定される。
【0047】
その後、上昇用油圧ポンプハンドル17を操作して、被検者2の胸部がデュワ4底面に接近するようにベッド3を上昇させて停止させた後、磁気センサを駆動して被測定部位の各箇所(各チャンネルの磁気センサに対向する箇所)の磁気計測が行われ、コンピュータにより磁気分布のデータ処理がなされる。
【0048】
本実施例によれば、次のような効果を奏する。
【0049】
十字ビームパターン及び定量送り機構といった簡単の位置決め装置を用いて、磁気センサであるデュワ4の中心に、被検者の心臓の推定中心位置108をデュワに邪魔されることなく位置合わせすることができ、しかも、体軸の傾きを修正して多チャンネルの磁気センサと被測定部位の相関を正確且つ容易にとることができる。
【0050】
また、被検者2の胸部に心臓推定中心位置O点とX,Y方向の一定間隔A点,B点に少なくとも鉛を用いて目印111をつけ、これを投光器101からの十字ビームパターンと合わせることにより、X線レントゲン写真による心臓実像とデュワ4内の各磁気センサの位置相関が明確となり、心臓異常部位の特定が容易にできるようになった。
【0051】
すなわち、図4は被検者へ上記の目印(鉛)111を付けた状態で胸部レントゲン写真撮影をしたときの胸部レントゲン写真107を示すが、この手法を採用すれば、心臓の実画像と目印111の位置O,A,Bが容易に分かり、かつO−A、またはO−Bの寸法をあらかじめ決めておけば心臓の実寸法が分かり、またこの写真をコンピュータによってグラフィック処理することによりX,Y座標上に心臓実画像(位置,大きさ,方向)を描き出すことが(デジタル化)可能となるが、さらに、この画像と例えばデュワ4で計測した心磁計測データを図6に示すように重ね合わせることにより、各磁気センサの信号出力データ109(〇で示すデータ109は実際には、〇の中に磁気の強度と方向性を示すベクトルが記録されている)から判断される異常部位が心臓のどの部位に相当するのか容易に特定する事が可能になり、心臓疾患の診断(冠動脈狭鎖,心筋異常,心筋梗塞)が可能となる。
【0052】
なお、上記の例では、実際の被検者の胸部レントゲン写真107と心磁計測データとを重ね合わせた診断方法を例示しているが、その他に、胸部レントゲン写真107を併用しない場合を想定して、規格化した擬似心臓の画像を予め用意しておいて、これに心磁計測データを重ね合わせるようにしてもよい。
【0053】
さらに、目印111としては、肝油ドロップを使用してもよい。肝油ドロップはMRイメージング装置による測定画像に目印として写しだされる性質を有しているため、MR画像と生体磁気計測のデータとを併用する場合に有用である。
【0054】
上記の例では3点の目印111を使用しているが、少なくとも2点の目印111を利用すれば心磁計測データと胸部レントゲン写真107の重ね合わせをすることができる。この場合上記の例における3点(O点,A点,B点)の目印111のうち、A点,B点のみ鉛で目印を付けてれば良い。このように目印を2点とした場合においても、心磁計測においてはO−A,O−Bを利用でき、また胸部レントゲン写真107には心臓推定位置上(O点)に目印111が写らないため、より効果的な診断が可能となる。肝油ドロップにおいても同様である。もちろん、目印111の4点以上の利用も本発明に含まれる。
【0055】
また、O−A,O−Bの寸法は5cm以上であると好ましい。この場合、ビーム106AとO−A,ビーム106BとO−Bの位置合わせを精度良く行え、また、X線レントゲン写真等において目印であるA点,B点が実心臓画像に重ね合わさることを防止することができる。
【0056】
また、上記の例では目印111を心臓の推定中心位置108につけているが、触診によって容易に位置が判る身体部位、例えば剣状突起上に設置してもよい。この剣状突起と心臓中心までのX,Yの距離は被検者ごとに個人差が有るが、統計的に見ればある一定の値で代表(代表値)することが可能である。したがってこの場合は、定量送り機構の移動距離をX,Yの距離(代表値)オフセットするか、デュワをX,Yの距離(代表値)オフセットして設置することにより、被検者の測定部位(心臓中心)をデュワの中心に合わせることが可能となる。これにより集団検診等の一度に多くの被検者の測定を行う場合、剣状突起を触診するだけで位置合わせを行えるためオペレータの位置合わせ作業が大幅に軽減され、迅速に対応することができる。
【0057】
また、ベッド3とデュワ4間の定量送りは、相対的なものであるため、デュワ4側を移動させて定量送りを実行させたり、ベッド3及びデュワ4のいずれも移動させてもよい。
【0058】
次に図7〜図12を用いて本発明の他の実施例を説明する。
【0059】
図中、既述した第1の実施例に用いた符号と同一符号は同一或いは共通する要素を示す。
【0060】
本実施例と第1実施例との主な相違点は、投光器101A,101Bの配置、デュワ4に第1,第2のデュワ目印112A,112Bを設けたこと、及びベッド3の定量送りを必要としない構成とした点である。
【0061】
まず、ベッド3はレール11上を前後方向(X軸方向)に任意送り量だけ移動可能にしてある(ここではレール11がベット任意送りのためのベッド移動部を構成する)。
【0062】
デュワ4の下部側面には、ビームパターンのX軸106AとデュワX軸の位置合わせを行うための第1のデュワ目印112Aと、ビームパターンのY軸106BとデュワY軸の位置合わせを行うための第2のデュワ目印112Bが設けられている。
【0063】
第1の投光器101Aは、デュワ4の位置よりも上方で水平方向に迫り出すパイプフレーム(投光器ホルダー支え部材)104の先端部にホルダー102を介して取り付けられている。図9に投光器101Aの取り付け状態の詳細を示す。
【0064】
ホルダー102は、図9に示すように固定用のねじ114の締め付けによりパイプフレーム104上に固定されており、また、ねじ27の締め付けを緩めることによりホルダー102は、パイプフレーム104上をフレーム軸方向(左右方向)にスライドしたり、フレーム104周りを回動したり(チルト)、水平方向に所定の範囲内で回転でき、これらの動作により投光器101Aの投光位置,投光方向及びビーム広がり角を調整した後、ねじ113を締め付けてホルダー102ひいては投光器101Aをパイプフレーム104上で固定している。また、投光器101Aはねじ115を緩めることで高さ位置が微調整される。
【0065】
上記の投光器101Aの投光位置,投光方向及びビーム広がり角の調整によって、図7に示すように投光されるビーム106Aの広がり方向が前記ベット移動部(レール)11によるベッド任意送りの方向(X軸方向;前後方向)と平行でそのビーム106Aがデュワ直下外の位置及びデュワ4の側面に設けた第1のデュワ目印112Aにかかるように設定されている。このビーム106Aは、ベッド3の幅方向及び被検者2の身体を横断する長さである。
【0066】
第2の投光器101Bは、被検者載置具であるベッド3と一体に移動可能に該ベッド3に装着され、投光されるビーム106Bの広がり方向がベッド3の前記任意送りの方向と垂直(ベッド長手方向)となるようY軸方向に設定されている。図10に投光器101Bの取り付け状態の詳細を示す。第2の投光器101Bの装着位置は、検査員が装着位置の調整を行い易いように、ベッド3の長手方向の端部のうちベッド操作部(前後送りハンドル15,左右送りハンドル16,ベッド昇降操作部17)に近い方の一端である。第2の投光器101Bは、ベッド一端に設けたフレーム105にホルダー102を介して取り付けられている。
【0067】
ホルダー102は、図10に示すように固定用のねじ113の締め付けによりフレーム105上に固定されており、また、ねじ114の締め付けを緩めることにより、ホルダー102は、フレーム105上をフレーム軸方向(左右方向)にスライドしたり、フレーム105面に水平方向に所定の範囲内で回転できるようにしてある。また、ホルダー支え部材となるフレーム105は、ベッドの平行な2本の支柱116に回転自在に保持され、このフレーム105の回転調整により、投光器101Bを任意にチルトさせた後、フレーム105の位置を支柱116にて固定ねじ115の締め付けで固定させ、このようにして投光器101Bの投光角度(チルト角)を自在に設定できる構造となっている。また、投光器101Bは、ねじ115を緩めることで照射距離が微調整可能である。本実施例によれば、被検者2の被測定部位とデュワ4との位置合わせは次のようにして行われる。
【0068】
まず、予めベッド3をレール11上を移動して図7に示すようにデュワ直下外の計測準備位置にセットしておき、ここで、被検者2が検査姿態(仰向き)に横たわる。検査員は、被検者2の体軸方向(Y軸方向)に広がるビームパターン106Bが被検者2の胸部に設けたB点,O点の目印(図5参照)を通るように投光器101Bを位置調整した後、被検者2のA点,O点(図5参照)が投光器101Aから照射されるビームパターン(X軸方向ビームパターン)に乗るように左右送りハンドル16でベッド3を左右調節して合わせる。
【0069】
すなわち、投光器101A,101Bを用いて形成した十字のビームパターン106は、デュワ直下外の位置で投光されており、被検者につけた3点の目印
(図1,図5の目印111に相当するもの)が前記十字のビームパターン106上に位置するようにベッド3の位置をビームパターン106A,106Bに対して相対的に調整する。
【0070】
次にベッド3をベッド移動部となるレール11上を走行させて、図8に示すように第2の投光器101Bから投光されるビーム106Bがデュワ側面4に設けた第2のデュワ目印112Bに一致するようデュワ直下まで送る。
【0071】
このようにすれば、実質的にデュワ直下の計測位置でも十字ビームパターン
106A,106Bの交点(被測定部位の中心)とデュワ中心との位置合わせが自ずと容易に行われる。また、十字のビームパターン106をデュワ直下外で被検者に照射すること及びベッド送り(定量送りである必要はない)だけで、被測定部位とデュワ中心との位置合わせを実現でき、被検者2の被測定部位に付けた3点の目印と十字のビームパターンを一致させる手法を採用することにより、被測定部位とデュワのX軸,Y軸座標の相関関係をより正確に決定する位置決めが可能になる。
【0072】
したがって、第1実施例と同様に、磁気センサであるデュワ4の中心に、被検者の心臓中心推定位置108をデュワ4に邪魔されることなく位置合わせすることができ、しかも、多チャンネルの磁気センサと被測定部位の相関を正確且つ容易にとることができる。
【0073】
なお、上記したデュワ中心と被検者の被測定部位中心との位置合わせの後、被検者をベッド上昇によりデュワ底面に接近させ、その後、磁気計測が行れることは第1実施例同様である。
【0074】
また、上記の例ではO点(測定部位)を心臓の推定中心位置108としているが、触診によって容易に位置が判る身体部位、例えば剣状突起に設定してもよい。この剣状突起と心臓中心までのX,Yの距離は被検者ごとに個人差が有るが、統計的に見ればある一定の値で代表(代表値)することが可能である。したがってこの場合は、デュワの側面のデュワ目印112をデュワの中心より剣状突起側にX,Yの距離(代表値)オフセットさせて記しておくことにより、被検者の測定部位(心臓中心)をデュワの中心に合わせることが可能となる。勿論、デュワ側面のデュワ目印112をオフセットした距離(デュワ中心との距離)は既知であるので、ビームパターン106とデュワの各チャンネルの磁気センサ位置の相関は取れており、当然被検者の被測定部位と磁気センサとの位置相関を正確に取ることが出来る。これにより集団検診等の一度に多くの被検者の測定を行う場合、剣状突起を触診するだけで位置合わせを行えるためオペレータの位置合わせ作業が大幅に軽減され、迅速に対応することができる。
【0075】
また、上記の例ではベット移動方向とビーム広がり方向が平行であるが、平行でなくても測定部位とデュワ中心との位置合わせはもちろん可能である。
【0076】
また、上記の例では2つのビームは直交しているが、直交していなくても測定部位とデュワ中心との位置合わせはもちろん可能である。
【0077】
次に図7〜図12を用いて本発明の他の実施例を説明する。
【0078】
図11は、本発明になる心臓磁気計測装置の斜視図、図12は同側面図、図
13は同正面図、図14は同一部分の平面図である。何れの図面も、被検者2を載置するベッド3がデュワ5の直下の計測位置を離れて該ベッド3に被検者2を乗降させてその高さ調整を行う計測準備位置に位置した状態を示している。
【0079】
被検者2の胸面とデュワ4の底面の間隔を検出する間隔検出部は、反射型光電スイッチ200と反射鏡201によって構成する。反射型光電スイッチ200は、光ビーム202を出力する発光部と、反射して戻ってくる光ビームを受光する受光部を横方向に並べて内蔵する。この反射型光電スイッチ200と反射鏡201は、計測準備位置の外側に設置した検出台203とガントリー5に設置する。光ビーム202はデュワ4の底面と僅かな距離を保ち、ベッド3の進退方向の横行軌跡(前後送りレール11)とほぼ平行な状態で計測準備位置および計測位置を通過するように往復する。反射型光電スイッチ200と反射鏡201は、図14に示すように、反射型光電スイッチ200の発光部から出力した光ビーム202を計測準備位置と計測位置を通過させ、反射鏡201で反射させるときにその反射方向が発光部と同一高さで横方向にずれて位置する受光部に向かうようにする。つまり、光ビームの往路と復路を異なるようにすることにより間隔検出範囲を増加し、検出精度を高めることができる。また、反射型光電スイッチ200と反射鏡201の対を、同一の高さに複数対並べて設置することにより、検出精度を高めることができる。もちろん、透過型の光電スイッチを用いて反射鏡201の位置に受光部を設けて構成することも可能である。なお、光ビーム202がベッド3の進退方向の横行軌跡と平行な状態でなくても、本発明の実施は可能である。
【0080】
光ビーム202はデュワ底面より1〜50mmの距離にあることが好ましい。1mm以下の場合には、被検者の呼吸により被検者の胸面がデュワ底面に接触し磁気センサに磁気雑音が計測されるため、生体磁場の正確な測定が困難となる。また50mm以上の場合には、被検者の胸面とデュワ底面の距離、つまり測定部位と磁気センサの距離が大きく離れるため、微弱な生体磁場の正確な測定が困難となる。
【0081】
報知部を構成する表示ランプ204およびブザー205は、検出台203に設置する。
【0082】
被検者2を載置するベッド3が計測準備位置に位置していることを検出する準備位置検出部は、計測準備位置に位置している走行台車12に応動するように設置したマイクロスイッチ206を使用する。
【0083】
図15は、本発明になる心臓磁気計測装置における電気系統および油圧系統図である。
【0084】
上昇用油圧ポンプハンドル17を操作することにより動作する油圧ポンプ209は、逆止弁210を介して油タンク211から油を吸い込み、逆止弁212を介して油圧シリンダ213に供給して左右横行部14を上昇させる。リリーフバルブ18は、油圧シリンダ213の油を油タンク211に排出して左右横行部14を下降させる。逆止弁210を短絡して油圧ポンプ209の給油機能を無効にする電磁弁214は、電磁弁内の磁性材を用いた弁体が計測に悪影響を与えるため、磁気シールドルーム1の外に設置する。
【0085】
制御装置207は、磁気シールドルーム1の外に設置し、光電スイッチ200による被検者2の間隔検出信号とマイクロスイッチ206による走行台車12の計測準備位置検出信号を入力して、電磁弁214と表示ランプ204とブザー20の制御を実行する。
【0086】
このような心臓磁気計測装置による心臓磁気計測では、先ず、走行台車12を後方に引いて計測準備位置に後退移動させ、リリーフバルブ18を解放して油圧シリンダ213を排油してベッド3を最低位置または乗降適位置に下降させる。そして、ベッド3に被検者2を載せて仰臥させ、楔形枕208を使用したりベッド3の天板を傾斜させて計測姿勢に整え、左右横行部14の左右送りハンドル16を操作してベッド3を左右に横行させることにより、被検者2を前進させたときにその胸部がデュワ5と対向するように、胸部がこのデュワ5を通る進退軌跡上に位置するようにする。走行台車12が計測準備位置に後退しているときには、マイクロスイッチ206が応動して計測準備位置検出信号を発生しているので、制御装置207は、電磁弁214を遮断状態にして油圧ポンプハンドル17を操作することによりベッド3を上昇させることを可能な状態にしている。
【0087】
ベッド3が低位置にあって被検者2が光ビーム202を遮断しない状態にあるときには、光電スイッチ200は被検者非検出信号を出力しているので、制御装置207は、表示ランプ19を点灯し、ブザー205は消音している。
【0088】
この状態で油圧ポンプハンドル17を操作すると、油圧シリンダ213に給油されてベッド3が上昇する。そして、被検者2の胸部の最上位部が光電スイッチ200と反射鏡201の間に通過している光ビーム202の位置まで上昇して該光ビーム202を遮断すると、光電スイッチ200はこれに応動して被検者検出信号を出力する。制御装置207は、この被検者検出信号に応動して表示ランプ19を消燈し、また、ブザー20を一定期間鳴動させて報知し、更に、磁気シールドルーム1の外に配置された電磁弁214の流路を開放する。これにより、油圧ポンプハンドル17を操作して油圧ポンプ209を駆動しても、油圧は油タンク211に解放されるため油圧シリンダ213をそれ以上に上昇させることができず、ベッド3の上昇が停止する。このとき、被検者2の胸部は、デュワ5の高さよりも僅か(例えば5mm程度)に低い位置にある。
【0089】
その後、その状態で走行台車12を押して前後送りレール11に沿って前進させて計測位置に移動する。この計測位置では、被検者2の胸部はデュワ5の真下の中心位置に接近して位置し、計測に好適な状態となる。
【0090】
計測終了後は、そのままの高さで走行台車12を後退させてベッド3をデュワ5の真下から引き出して計測準備位置に移してからリリーフバルブ18を開くことによりベッド3を下降させ、あるいはリリーフバルブ18を開いてベッド3を下降させた後に走行台車12を計測準備位置まで後退させることにより、被検者2がベッド3から安全に降りられるようにする。
【0091】
このように、光ビーム202をデュワ5の底面よりも僅かに離れた位置で進退軌跡にほぼ平行な状態でデュワ5から離れた計測準備位置と計測位置に通しておき、この計測準備位置で被検者2をベッド3に乗降させ、また、光ビーム202を基準にして被検者の胸面とデュワ底面の間隔を調整した後にデュワ5真下の計測位置に移動させるようにすることにより、ベッド3を過剰に上昇させて該ベッド3とデュワ5の間に被検者2を強く挟んでしまうような危険な誤操作を防止することができる。しかも、この間隔調整は、光ビーム202を被検者2が遮断したことを検出してベッド3の上昇を停止させるように昇降部13を制御して補助するようにしているので、最適な間隔への位置あわせ操作が容易である。動作するときに磁束を発生する光電スイッチ200や表示ランプ19やブザー20は、デュワ(磁気センサ)5の近いところに設置すると、この磁束が磁気センサにノイズとして作用して悪影響を及ぼす恐れがあるが、これらをデュワ5から遠く離れた計測準備位置に一括して配置(デュワ5の反対側の磁気シールドルームの壁側に沿って設けた検出台203にまとめて配置)してあるので、ノイズ源として影響することを防止することができる。
【0092】
前進途中や計測中に被検者2が動いて胸部が上昇したときに、これを警報することができるようにするためには、光ビーム202の上位に異常検出用の光ビームを通しておいてこの光ビームの遮断により異常上昇を検出するようにするか、または、計測準備位置において被検者2が光ビーム202を遮断するまで上昇して停止させた後に、リリーフバルブ18を開いてベッド3を僅かに下降させることにより光ビーム202の遮断を解除して光電スイッチ200が被検者非検出信号を出力するような状態にする。このような状態にベッド3の高さを保って進退移動および計測を行うようにすれば、その後に被検者2が動いて光ビーム202を遮断するように胸部が上昇したことを光電スイッチ200の出力信号に基づいて検出して表示ランプ204またはブザー205で報知するようにすることができる。
【0093】
また、上記の例では、マイクロスイッチ206によって走行台車12(ベッド3)が計測準備位置に位置していることを検出し、この計測準備位置に限って昇降部13によるベッド3の上昇を許容する制御機能としたが、この制約機能は省略することもできる。
【0094】
また、上記の例では、ベット昇降機構・ベット左右移動機構の場合を説明したが、本発明はデュワ昇降機構又はデュワ左右移動機構への利用ももちろん可能である。この場合、デュワ昇降に相関して光ビーム202を昇降する機構を設けることにより本発明の利用が可能となる。
【0095】
以上、心臓磁気計測装置を例にして述べたが、本発明は、脳磁気計測装置を含む生体磁気計測装置に広く適用できるものである。脳磁気計測装置では、ヘルメット状の側面を持ち、前述した実施形態における平面状の計測面とは一見異なったものに見えるが、計測面端部の位置検出を光ビームで行う場合および位置決め後に一定距離だけ送る場合にも、本発明を適用することができる。
【0096】
【発明の効果】
デュワ(磁気センサ)と被検者の被測定部位との位置決めを正確にして容易に行い得る生体磁気計測装置及び生体磁気計測装置における被検者位置決め方法が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における第1実施例に係る生体磁気計測装置の全体構成を示す外観図。
【図2】 上記生体磁気計測装置を側面より見た構成図。
【図3】 上記実施例に用いる位置決め用投光器のチルド動作及びその出力光のパターン図。
【図4】 被検者の胸部に鉛111をマーキングしてX線レントゲン写真を撮影した画像を示す図。
【図5】 被検者の胸部に3点の鉛111をマーキングし、このマーキングと投光器からの十字パターンを一致させた状態を示す説明図。
【図6】 本発明における心磁計データとレントゲン撮影或いは擬似の心臓画像とを重ね合わせした画像処理図。
【図7】 本発明における第2実施例に係る生体磁気計測装置の全体構成を示す外観図。
【図8】 上記第2実施例においてデュワと被検者との位置合わせ完了状態を示す外観図。
【図9】 上記第2実施例に用いる第1の投光器の位置調整機構を示す説明図。
【図10】 上記第2実施例に用いる第2の投光器の位置調整機構を示す説明図。
【図11】 本発明における第3実施例に係る心臓磁気計測装置の斜視図。
【図12】 上記第3実施例に示した心臓磁気計測装置の側面図。
【図13】 上記第3実施例に示した心臓磁気計測装置の正面図。
【図14】 上記第3実施例に示した心臓磁気計測装置の一部を示す平面図。
【図15】 上記第3実施例に示した心臓磁気計測装置における電気系統および油圧系統図。
【図16】 従来の心臓磁気計測システム構成図。
【図17】 従来の心臓磁気計測装置の斜視図。

Claims (4)

  1. 超伝導量子干渉素子を含む磁気センサと、該磁気センサを内蔵し超伝導状態に維持する冷媒が入ったデュワと、被検者を載置する被検者載置具を備えた生体磁気計測装置において、
    光ビームを交差させて十字のビームパターンが前記被検者に投光されるように、前記デュワのX軸方向に広がる光ビームを投光する、前記デュワの位置よりも上方に装着された第1の投光手段と、前記デュワのY軸方向に広がる光ビームを投光する、前記被検者載置具に装着された第2の投光手段と、を備え、
    該十字のビームパターンの交点位置と前記デュワの相対位置に基づいて、前記被検者載置具、前記デュワのうち少なくとも一方を相対的に移動する移動手段と、
    を備えて成ることを特徴とする生体磁気計測装置。
  2. 請求項1記載の生体磁気計測装置において、
    前記デュワの側面に前記第1の投光手段からの光ビームとの位置合わせを行うための第1のデュワ目印と、前記第2の投光手段からの光ビームとの位置合わせを行うための第2のデュワ目印と、を備えたことを特徴とする生体磁気計測装置。
  3. 請求項1記載の生体磁気計測装置において、
    前記ビームパターンが前記被検者に付された2以上の目印に一致することを特徴とする生体磁気計測装置。
  4. 請求項において、前記目印が鉛、または肝油ドロップであることを特徴とする生体磁気計測装置。
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