JP3947718B2 - プランジャ型車両用液圧マスタシリンダのピストンガイド - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車や自動二・三輪車等のブレーキやクラッチを液圧で作動させるプランジャ型車両用液圧マスタシリンダのピストンガイドに係り、詳しくは、ピストンの良好な摺動性を確保することができる樹脂製のプランジャ型車両用液圧マスタシリンダのピストンガイドに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プランジャ型液圧マスタシリンダでは、有底筒状に形成されたシリンダ体の内周壁に円筒状のピストンガイドが装着され、該ピストンガイドの内部にピストンを収容し、このピストンガイドによって、ピストンが摺動可能に案内されている。このピストンガイドを樹脂で形成し、プランジャ型液圧マスタシリンダの軽量化や低コスト化を図ろうとしたものでは、温度変化による寸法変化を考慮して、金属製のピストンガイドと比較して、シリンダ体の内周壁とピストンガイドの外周面との間には比較的大きな隙間が形成されていた。しかし、この隙間によってピストンガイドがシリンダ体内部で傾き、ピストンの摺動性を損なう虞があった。
【0003】
このため、ピストンガイドの外径をシリンダ体の内周壁にガタつき無く装着できる径に形成するとともに、該ピストンガイドの軸方向全長にわたって、スリットを形成し、温度変化による寸法変化をこのスリットで吸収させようとしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−305409号公報(第2−3頁 図2,3)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述のものでは、樹脂でピストンガイドを成形後、冷却される間にスリットを形成した部分で樹脂が不均一に収縮するため、ピストンガイドが変形し易かった。このため、ピストンガイドの内周にピストンが摺動するための真円状の空洞部が確保できない場合があり、ピストンの摺動性が低下する虞があった。また、円筒状に成形したピストンガイドに、機械加工によってスリットを形成する方法もあるが、この場合コストが嵩んでいた。
【0006】
そこで本発明は、温度変化によってピストンガイドに寸法変化があったとしても、簡単な構造でピストンの良好な摺動性を確保することのできるプランジャ型車両用液圧マスタシリンダのピストンガイドを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため本発明は、有底シリンダ体の内周壁に装着される樹脂製の円筒体で、円筒体内部に収容したピストンを軸線方向に案内するプランジャ型車両用液圧マスタシリンダのピストンガイドにおいて、前記円筒体の内周面に複数の凹溝を軸線方向に形成するとともに、前記円筒体の外周面の前記凹溝に対応する位置に、前記有底シリンダ体の内周壁に当接して、前記外周面と前記内周壁との間の全面接触を防止する複数の突部を設けたことを特徴とし、また、前記突部のうち、前記有底シリンダ体の内周壁に形成された軸線方向の溝部に案内され、該溝部に連続して形成された段部に当接して前記有底シリンダ体に装着されるピストンガイドを位置決めする突部は、他の突部よりも高く形成されているものでもよく、さらに、前記突部のうち、前記有底シリンダ体の内周壁に形成された周方向の嵌合溝に嵌合してピストンガイドを内周壁に係止する突部は、その両側にスリットを形成するとともに他の突部よりも高く形成されているものでもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各形態例を図面に基づいて詳しく説明する。図1乃至図5は、本発明の第1形態例を示すもので、マスタシリンダ1のシリンダ体2は、両端が開口した円筒状に形成され、前方に形成される先端小径部2aと、該先端小径部2aよりやや大径の小径孔2bと、シリンダ体後方に形成される中径孔2cと大径孔2dとを備えている。先端小径部2aには、係合溝に第1カップシール3が嵌着され、小径孔2bにはシール支持体4に支持される第2カップシール5と、第1ピストンガイド6とが装着される。小径孔2bと中径孔2cとの間にはシール支持体7が装着され、該シール支持体7の両側に、第3カップシール8と第4カップシール9とが支持され、中径孔2cと大径孔2dとには、スリーブ10とプラグ11とで構成される蓋部材12が装着される。本発明の有底シリンダ体は、本形態例では、上記した先端小径部2aと、小径孔2bと、中径孔2cと、大径孔2dと、蓋部材12とで構成される。
【0009】
スリーブ10の内部には、第2ピストンガイド13が装着され、前記先端小径部2a,シール支持体4,第1ピストンガイド6,シール支持部材7,第2ピストンガイド13及びスリーブ10の底部とによって、シリンダ孔14が形成される。シリンダ孔14の内部には、プライマリピストン15とセカンダリピストン16とが挿入され、これらのピストン15,16の間に第1液圧室17が、また、セカンダリピストン16とスリーブ10との間に第2液圧室18がそれぞれ画成される。
【0010】
第1ピストンガイド6は、シリンダ体2の小径孔2bの径よりも小径に形成された樹脂製の円筒体6aで構成され、両端部には第2カップシール5と第3カップシール8の押え片6bが等間隔でそれぞれ4つ突設されている。隣り合う押え片6bの間の前記円筒体6aの内周壁には、円筒体後端部より円筒体軸方向に4本の凹溝6cがそれぞれ等間隔で形成され、円筒体先端部より前記凹溝6cと同一線上に4本の凹溝6dが形成されている。凹溝6c,6dを形成した円筒体両端部外周面には、各凹溝6c,6dに対応して突部6eがそれぞれ設けられ、該突部6eは、第1ピストンガイド6をシリンダ体2の小径孔2bに挿入したときに、小径孔2bの内周壁に当接する高さに形成されている。円筒体一端部に形成された4本の凹溝6cは、第1ピストンガイド6の後端側と小径孔2bとの間に形成される間隙部に連通して液通路19がとなるもので、該液通路19を介して第1液圧室17は、シリンダ体2の小径孔2bに貫通形成された第1吐出ポートP1に連通する。また、この突出ポートP1より、図示しない一方のブレーキ装置へ作動液が供給される。
【0011】
スリーブ10は周壁と底部とを有した有底円筒状に形成され、周壁の開口側と底部側とに、Oリング20,20が嵌着されている。また、Oリング20,20間の周壁には、シリンダ体2の中径孔2cに貫通形成された第2吐出ポートP2に連通する出力ポート21が穿設され、該出力ポート21を介して吐出ポートP2より図示しない他方のブレーキ装置へ作動液が供給される。プラグ11は外周に雄ねじ部を有した円筒体で、中央部には、工具を挿入する六角孔が形成されている。
【0012】
第2ピストンガイド13は、第1ピストンガイド6同様、樹脂で形成されるもので、スリーブ10の内径よりも小さい外径を有した円筒状に形成され、スリーブ10の周壁内側に装着される。第2ピストンガイド13には、スリーブ10の底部と当接する後端面に、複数の径方向の溝13aが形成され、また先端側と後端側との外周面には、スリーブ10の内径よりも僅かに小さい外径を有した複数の大径突部13b,13bが形成される。第2ピストンガイド13のスリーブ先端側には、第4カップシール9の押え片13cが突設される。
【0013】
シリンダ体2には、まず係合溝に第1カップシール3が嵌着され、第2カップシール5を装着したシール支持体4が、シリンダ体2の大径孔2d側より小径孔2bへ挿入され、ついで、第1ピストンガイド6が、各突部6eに案内されながら、小径孔2bへガタつき無く挿入され、第3カップシール8及び第4カップシール9を備えたシール支持体7が中径孔2cに挿入される。この取り付けによって、第1ピストンガイド6と小径孔2bとの間に前記液通路19が画成される。
【0014】
次に、第2ピストンガイド13を装着したスリーブ10が、開口側をシリンダ体2の内部に向けて、シリンダ体2の大径孔2dより中径孔2cに向けて挿入される。前記大径孔2dにはめねじが形成されており、スリーブ10をシリンダ体2に挿入後、プラグ11の雄ねじ部を大径孔2dのめねじに、プラグ11の端面がスリーブ10の底部に当接するまでねじ込むことによって、前記シール支持体4,第1ピストンガイド6,シール支持体7,第2ピストンガイド13,スリーブ10,プラグ11とがシリンダ体2内に固定される。また、この取り付けにより、第2ピストンガイド13の溝13aと第2ピストンガイド13の外周面とスリーブ10との間に、出力ポート21を介して吐出ポートP2に連通する液通路22が形成され、また、第1カップシール3,シール支持体4,第1ピストンガイド6,シール支持体7,第2ピストンガイド13,スリーブ10,プラグ11の内部に上述のシリンダ孔14が形成される。
【0015】
このシリンダ孔14の先端側には、前記プライマリピストン15が、後端側には前記セカンダリピストン16がそれぞれ配設される。プライマリピストン15は、先端側にプッシュロッドの収容孔が、また、後端側に大径凹部15aがそれぞれ形成され、シリンダ体2の先端部に取り付けたブーツ及び第1カップシール3,第2カップシール5によって、シリンダ孔14内に液密に収容される。また、大径凹部15aを内部に備えたプライマリピストン15の後端側周壁には、複数の通孔23が穿設され、大径凹部15aの内部には、プライマリピストン15とセカンダリピストン16とを繋ぐガイドピン24のリテーナ25が収容される。リテーナ25はガイドピン24を収容できる長さを有したコップ状に形成され、その周壁には、リテーナ内外を連通させる複数の通孔26が穿設されている。
【0016】
セカンダリピストン16は、先端側に大径凹部16a,後端側に中径凹部16bがそれぞれ形成され、第3カップシール8及び第4カップシール9を介して、シリンダ孔14に液密に収容され、大径凹部16aには、前記ガイドピン24の先端頭部を固定したリテーナ27が取り付けられる。プライマリピストン15の大径凹部15aとセカンダリピストン16の大径凹部16aとの間に前記第1液圧室17が画成され、前記リテーナ25,27間には、第1リターンスプリング28が縮設されている。中径凹部16bを内部に備えたセカンダリピストン16の後端側周壁には複数の通孔29が穿設され、中径凹部16bと前記スリーブ10の底部との間に前述のように第2液圧室18が画成され、中径凹部16bと前記スリーブ10の底部間には、第2リターンスプリング30が縮設される。
【0017】
シリンダ体2の上部には一対のボス部2e,2eが突設され、該ボス部2e,2eにはグロメットシールを介してリザーバ31が設けられる。シリンダ体2の前部側周壁には、シリンダ体前部側に形成されたボス部2eの底壁と連通する液通孔32が穿設され、前記シール支持体4には、液通孔32とシリンダ孔14内とに連通する連通孔33が穿設され、第1液圧室17は、プライマリピストン15に形成した通孔23と、前記連通孔33及び前記液通孔32とを介して、リザーバ31と連通している。また、シリンダ体2の後部側周壁には、シリンダ体後部側に形成されたボス部2eの底壁と連通する液通孔34が穿設され、前記シール支持部材7には、液通孔34とシリンダ孔14内とに連通する連通孔35が穿設され、第2液圧室18は、セカンダリピストン16に形成した通孔29と、前記連通孔35及び前記液通孔34とを介してリザーバ31と連通している。
【0018】
プライマリピストン15とセカンダリピストン16とは、非作動時には、リターンスプリング28,30の弾発力によって、図1に示される位置に配設され、第1液圧室17及び第2液圧室18は、リザーバ31とそれぞれ連通している。作動時にプッシュロッドがプライマリピストン15を押動すると、プライマリピストン15が第1液圧室17内の第1リターンスプリング28を圧縮しながら、第1ピストンガイド6に案内されてシリンダ孔14を底部方向へ前進し、これと同時にセカンダリピストン16が、第1ピストンガイド6及び第2ピストンガイド13に案内されて、シリンダ孔底部方向への前進を開始する。セカンダリピストン16の通孔29が第4カップシール9に塞がれると、第2液圧室18とリザーバ31との連通が遮断されることにより、第2液圧室18に液圧が発生し、昇圧された作動液は液通路22を通り、スリーブ10の出力ポート21及びシリンダ体2の第2吐出ポートP2を介して、他方のブレーキ系統に供給される。この前進に伴って、第2リターンスプリング30のセット荷重と第2液圧室18の圧力が、第1リターンスプリング28のセット荷重をうわまわると、第1液圧室17が圧縮されて第1液圧室17に液圧を発生させ、この昇圧された作動液は液通路19を通ってシリンダ体2の第1吐出ポートP1より、一方のブレーキ装置へ作動液が供給される。また、制動を解除すると、プライマリピストン15とセカンダリピストン16とは各リターンスプリング28,30により初期の位置に復帰する。
【0019】
上述のような制動時に、第1ピストンガイド6は、円筒体6aの両端部に形成された複数の突部6eが、シリンダ体2の小径孔2b内周壁に当接していることにより、小径孔2b内でガタつくことがなく、プライマリピストン15を安定して案内することができる。また、マスタシリンダ1が配設されるエンジンルームの雰囲気温度が上昇したり、制動の繰り返しによって作動液の温度が上昇した場合、温度変化の影響を比較的受けやすい樹脂製の第1ピストンガイド6が膨張することがある。第1ピストンガイド6の円筒体6aが膨張すると、前記突部6eがシリンダ体2の小径孔2b内周壁に押し付けられ、円筒体6a内周側が変形することがあるが、突部6eに対応する円筒体6aの内周壁には、凹溝6c,6dがそれぞれ形成されていることから、円筒体6a内周側の変形は凹溝6c,6dで吸収でき、円筒体6aの内周側にプライマリピストン15及びセカンダリピストン16が摺動するための真円状の空洞部は確保できる。このため、プライマリピストン15及びセカンダリピストン16の摺動に、円筒部6aの変形が支障を来す虞がなく、プライマリピストン15及びセカンダリピストン16の良好な摺動性を維持することができる。
【0020】
図6及び図7は、本発明の第2形態例を示すもので、第1形態例と同様の箇所には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0021】
本形態例の第1ピストンガイド40は、第1形態例と同様に凹溝40aが円筒体40bの両端部から円筒体軸方向に形成され、各凹溝40aに対応して、円筒体40bの両端部に突部40c,40dが設けられる。円筒体先端部に形成された突部40cは、シリンダ体2の小径孔2b内周壁に当接する高さに形成され、円筒体後端部に形成された突部40dは、円筒体先端部に形成された突部40cよりも高く突出するように形成される。
【0022】
シリンダ体2の小径孔2b内周壁には、シリンダ体底部側より、第1ピストンガイド40の円筒体後端部側の突部40dを案内する溝部41がシリンダ体軸方向に設けられ、溝部41の先端側の予め設定された位置には段部42が形成される。さらに、小径孔2bのシリンダ体底部側の端部には、前記溝部41形成部分の小径孔2bの径よりも僅かに大径の第3カップシール8の収容溝2fが周設されている。
【0023】
上述のように形成された第1ピストンガイド40は、円筒体先端側よりシリンダ体2の大径孔2dから小径孔2bへ挿入され、円筒体後端側の突部40dは、前記溝部41に案内されて小径孔2b内に挿入され、該突部40dが段部42に当接することによって、第1ピストンガイド6の位置決めがなされる。ついで、第3カップシール8及び第4カップシールを備えたシール支持体7が中径孔2cに挿入され、第3カップシール8が収容溝2f内に収容される。これにより、第1ピストンガイド6がむやみに小径孔2b内に押し込まれて、第2カップシール5等を傷つける虞がない。
【0024】
また、図8及び図9は、本発明の第3形態例を示すもので、第1形態例と同様の箇所には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0025】
本形態例の第1ピストンガイド50は、第1形態例と同様に凹溝50aが円筒体50bの両端部から円筒体軸方向に形成され、各凹溝50aに対応して、円筒体50bの両端部に突部50c,50dが設けられる。円筒体先端部に形成される突部50cは、シリンダ体2の小径孔2b内周壁に当接する高さに形成され、円筒体後端部に形成される突部50dは、先端部の突部50cよりも高く突出するように形成され、円筒体50bの後端部の各突部50dの両側にはスリット50e,50eがそれぞれ形成される。シリンダ体2の小径孔2b内周壁には、予め設定された位置に嵌合溝51がシリンダ体周方向に設けられている。
【0026】
このように形成された第1ピストンガイド50は、先端側よりシリンダ体2の大径孔2dから小径孔2bへ挿入される。円筒体50b後端部の突部50dは、両側に設けたスリット50e,50eによって円筒体50b内周側に撓みながら小径孔2bへ挿入されて行き、所定の位置まで挿入されたときに、嵌合溝51に係合し、第1ピストンガイド50が小径孔2b内周壁に係合するととっもに、ピストンガイド50の位置決めがなされる。これにより第2形態例と同様に、第1ピストンガイド50がむやみに小径孔2b内に押し込まれて、第2カップシール5等を傷つける虞がない。
【0027】
なお、上述の形態例では、第1ピストンガイドのみに凹溝とそれに対応する突部を設けたが、第2ピストンガイドにも同様に凹溝と突部とを形成するものでもよい。また、ピストンガイドに形成される凹溝は上述の形態例のように4本設けるものに限らず、何本設けてもよいが、内挿するピストンの安定した摺動性を確保するためには、3本以上の凹溝を周方向に等間隔に形成することが好ましい。突部も凹溝の数に応じて適宜設ければよく、また、突部を設けないものでも差し支えない。
【0028】
また、上述の第2、第3形態例では、円筒体の後端部に設けた突部を先端部に設けた突部より高く形成しているが、本発明はこれに限るものではなく、他の突部より高く形成される突部は任意であり、有底シリンダ体に形成される溝部や嵌合溝も、前記選択された突部の位置に応じて適宜形成すればよい。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、樹脂製のピストンガイドが、シリンダボディや作動液の温度上昇の影響を受けて膨張することがあっても、ピストンの良好な摺動性を確保することができ、また、ピストンガイドをガタつき無くシリンダ体に装着でき、ピストンを良好に案内するとともに、ピストンガイドが上述のように膨張することがあっても、ピストンの良好な摺動性を確保することができる。さらに、前記突部のうち、前記有底シリンダ体の内周壁に形成された周方向の嵌合溝に嵌合してピストンガイドを内周壁に係止する突部を、その両側にスリットを形成するとともに他の突部よりも高く形成することにより、ピストンガイドがシリンダ体の予め設定された位置に位置決めされ、また、前記突部のうち、前記有底シリンダ体の内周壁に形成された周方向の嵌合溝に嵌合してピストンガイドを内周壁に係止する突部を、その両側にスリットを形成するとともに他の突部よりも高く形成することにより、ピストンガイドをシリンダ体に装着する際に、カップシール等の周辺の部品を傷つける虞がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1形態例を示すプランジャ型車両用液圧マスタシリンダの断面正面図
【図2】 図3のII−II断面図
【図3】 本発明の第1形態例を示すピストンガイドの左側面図
【図4】 本発明の第1形態例を示すピストンガイドの右側面図
【図5】 本発明の第1形態例を示すピストンガイドの斜視図
【図6】 本発明の第2形態例を示すプランジャ型車両用液圧マスタシリンダの要部断面図
【図7】 図6のVII−VII断面図
【図8】 本発明の第3形態例を示すピストンガイドの一部断面正面図
【図9】 本発明の第3形態例を示すプランジャ型車両用液圧マスタシリンダの要部断面図
【符号の説明】
1…マスタシリンダ、2…シリンダ体、6,40,50…第1ピストンガイド、6a,40b,50b…円筒体、6c,6d,40a,50a…凹溝、6e,40c,40d,50c,50d…突部、13…第2ピストンガイド、14…シリンダ孔、15…プライマリピストン、16…セカンダリピストン、17…第1液圧室、18…第2液圧室、41…溝部、42…段部、50e…スリット、51…嵌合溝
Claims (3)
- 有底シリンダ体の内周壁に装着される樹脂製の円筒体で、円筒体内部に収容したピストンを軸線方向に案内するプランジャ型車両用液圧マスタシリンダのピストンガイドにおいて、前記円筒体の内周面に複数の凹溝を軸線方向に形成するとともに、前記円筒体の外周面の前記凹溝に対応する位置に、前記有底シリンダ体の内周壁に当接して、前記外周面と前記内周壁との間の全面接触を防止する複数の突部を設けたことを特徴とするプランジャ型車両用液圧マスタシリンダのピストンガイド。
- 前記突部のうち、前記有底シリンダ体の内周壁に形成された軸線方向の溝部に案内され、該溝部に連続して形成された段部に当接して前記有底シリンダ体に装着されるピストンガイドを位置決めする突部は、他の突部よりも高く形成されていることを特徴とする請求項1記載のプランジャ型車両用液圧マスタシリンダのピストンガイド。
- 前記突部のうち、前記有底シリンダ体の内周壁に形成された周方向の嵌合溝に嵌合してピストンガイドを内周壁に係止する突部は、その両側にスリットを形成するとともに他の突部よりも高く形成されていることを特徴とする請求項1記載のプランジャ型車両用液圧マスタシリンダのピストンガイド。
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