JP3946752B1 - 弛み止めナット - Google Patents
弛み止めナット Download PDFInfo
- Publication number
- JP3946752B1 JP3946752B1 JP2006174708A JP2006174708A JP3946752B1 JP 3946752 B1 JP3946752 B1 JP 3946752B1 JP 2006174708 A JP2006174708 A JP 2006174708A JP 2006174708 A JP2006174708 A JP 2006174708A JP 3946752 B1 JP3946752 B1 JP 3946752B1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- nut
- bolt
- wire
- nut body
- wire portion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Bolts, Nuts, And Washers (AREA)
Abstract
【解決手段】ナット本体11と弾性部材21とを備える。弾性部材21は、弾性変形する線材から形成された線材部22と、この線材部22の基端側に設けられた固定部23とを備える。固定部23がナット本体11の軸方向の端面15に固定され、線材部22はナット本体11のネジ孔13の略周方向に沿って配位される。線材部22は、基端24から先端25に向かうに従ってナット本体の径内方向に偏向しており、ボルト31が螺合された際、線材部22がボルト軸部と当接して、線材部22が径外方向に弾性変形することによって、ボルト31の弛み止めをなす。
【選択図】 図1
Description
前者(特許文献1)にあっては、弾性部とナット本体とが一体であるため、ナットの機能を満足する上での素材の制約を受けるため、弾性部の素材にバネ弾性の大きなものを使用することができず、また、弾性部の加工が困難であるという課題を有する。
即ち、弾性部材は、ナット本体と別体の部材である。弾性部材は、ナット本体とボルトとの螺合によって弾性変形する線材部と、この線材部の基端側に設けられた固定部とを備える。線材部は、その長手方向と直交する方向に沿う断面において、厚みと幅との比率が1対6〜6対1の範囲内にある。線材部は、基端側の固定部に対し線材部の他方の端部を自由端とし、ナット本体のネジ孔の周方向を長手方向として、ネジ孔の略周方向に沿って配位され、固定部側での内径はナット本体の雌ねじの谷径と等しいかこれより大きく、固定部よりも先端側に、内径がナット本体の雌ねじの谷径よりも小さい部分を備え、この線材部は、弾性変形により、ナット本体に対して、ナットの軸方向に変位でき、且つ、径外方向へ変位できるように配位されている。ボルトが螺合された際、線材部が、ボルト軸部と当接し、上記の軸方向及び径外方向への弾性変形によって、ボルトの弛み止めをなすものである。線材部は、内周面に当接部を備え、この当接部が、ボルトのねじ山の進み側フランクと当接し、線材部は、ボルトの追い側フランクとは、接触しないものである。
本願の請求項2にかかる発明では、線材部は、弾性変形により、ナット本体に対して、ナットの軸方向に変位でき、且つ、径外方向へ変位できるように配位され、ボルトが螺合された際、線材部が、ボルト軸部と当接し、上記の軸方向及び径外方向への弾性変形によって、ボルトの弛み止めをなすものであることを特徴とする請求項1記載の弛み止めナットを提供する。
本願の請求項3にかかる発明は、固定部と線材部とが1つの線材により形成されたものであり、固定部は、ネジ孔の外側に周方向に伸びると共に、ナット本体の端面に対してスポット溶接にて固定されたものであることを特徴とする請求項1記載の弛み止めナットを提供する。
本願の請求項4にかかる発明では、線材部のリード角が、ネジ孔の雌ねじのリード角と等しいか、ネジ孔の雌ねじのリード角より小さいものであることを特徴とする請求項1又は2記載の弛み止めナットを提供する。
本願の請求項5にかかる発明では、弾性部材が、バネ鋼にて形成されたものであることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の弛み止めナットを提供する。
本願の請求項6にかかる発明は、線材部の内周面が粗面に形成されたものであることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の弛み止めナットを提供する。
特に、線材部が、内周面に当接部を備え、この当接部が、ボルトのねじ山の進み側フランクとのみ当接するものとすることによって、弾性部材の付勢力が軸力として作用して、良好な緩み止めをなす弛み止めナットを提供することができたものである。
本願の請求項3にかかる発明は、固定部と線材部とが1つの線材により形成されたものであるため、低コストで製造でき、しかも、ナット本体の端面に対してスポット溶接にて固定されたものであるため、簡単に低コストで製造できる弛み止めナットを提供することができたものである。特に、固定部と線材部とにて構成される弾性部材が、ナット本体と別体の部材とされ、当該別体の部材をスポット溶接することにより、ナット本体へ固定するものであるため、弾性部材についてナット本体と異なる素材を採用することができる。
例えば、このような固定部と線材部とにて構成された部材を、ナット本体と一体に形成しようとした場合、何れも同一の素材にて構成されることになるが、そうなると弾性部材に適したバネ鋼はナット本体の素材としては適さないので、このようなバネ鋼を採用することはできず、弾性部材を弾性部材として機能させるのに適した素材を採用することはできない。この点、上記の本願発明では、弾性部材を、ナット本体と別体とすることによって、ナット本体には従来通りナットに適した素材を用い、弾性部材には、バネ鋼といった弾性を備え、弾性部材として適した素材を採用することができる。また、弾性部材をナット本体と一体とすると線材部の形成が極めて難しいものとなるが、ナット本体と線材部(弾性部材)とを別々に形成して、溶接にて接合することにより、簡単に製造することができる。
本願の請求項4にかかる発明は、特に、線材部のリード角が、ネジ孔の雌ねじのリード角と等しいか、ネジ孔の雌ねじのリード角より小さいものとすることにより、ボルトに対する緩み方向の弾性が加わらない。
。
本願の請求項6にかかる発明は、線材部の内周面が粗面に形成されたものであるため、良好に抵抗として作用する弛み止めナットを提供することができたものである。
図1は本願発明の実施の形態に係る弛み止めナットを示すもので、(A)は正面図
、(B)は平面図、(C)は同ナットの弾性体の断面図、(D)は同ナットの変更例を示す正面図である。図2は同弛み止めナットをボルトに螺合させた状態の説明図である。図3は同ナットの要部拡大図である。
図1(A)へ示す通り、この実施の形態において、弾性部材21は、その全体が一本の線材にて構成されている。この線材は、弾性を備え、全体を曲げ加工により、半円弧状に成形されている。そして、この線材は、当該線材の一端から後述する所定範囲を固定部23として、ナット本体11(開放端面)に固定され、当該線材の他方の端部側を自由端とすることにて、弾性変形により、ナット本体11の開放端面16に対し移動可能に、即ち上記他方の端部はナット本体11の開放端面16に対し(ナットの)軸方向に変位できるように配位されている。以下弾性部材21の各部の構成について更に詳しく説明する。
また、上記のように、ナット本体と別体の部材として、線材にて、弾性部材21の主要部即ち線材部22を、構成することにより、製造時、断面積のより大きい線材部22を備えた弾性部材21を選択することが簡単に行える。このように、線材の伸びる方向を横断する方向の断面積について、大きなものを採用することにより、線材部22の弾性の強いもの(腰の強いもの)への変更が容易に行え、必要に応じてより大きな緩み止めの効果を期すことができる。
上記の各実施の形態において、ボルト31には、図2へ示す、一般的なものを採用することを前提として、説明した。この他、図4(A)〜(C)へ示す通り、ボルト31として、雄ねじ32に、製剤部22に対する係合部37を形成するものとして実施することができる。図4(A)は当該ボルト31の全体側面図であり、図4(B)は図1(C)へ示すナットと当該ボルト31とを螺合した状態を示す略断面図であり、図4(C)はボルト31の拡大断面図である。この係合部37は、周方向について、雄ねじ32について間隔を開けて3つの最大径部35と最小径部36とを設け、一つの最大径部35から隣りの最大径部35の基部にかけて漸次外径を小さくするものとし、隣りの最大径部35の基部を上記最小径部36とするものである。このように形成することによって、最大径部35とその基部36に設けられた最小警部との間に段差が生じ、当該段差が上記の係合部37として、図4(B)へ示す通り、ナットを螺合した際、線材部22の先端面と当接して引掛ることにより、ナットを後戻りできない状態とすることができ、回り止めをより確実なものとすることができる。この実施の形態では、係合部37は、3つ設けられたものを示したが、1つや2つなど3つより少なくても、或いは4つ以上であっても実施可能である。
11 ナット本体
12 工具係合部
13 ネジ孔
14 雌ねじ
15 座面
16 開放端面
21 弾性部材
22 線材部
23 固定部
24 基端側
25 先端側
26 当接部
31 ボルト
32 雄ねじ
33 進み側フランク
34 追い側フランク
s スポット溶接位置
Claims (6)
- ネジ孔を備えたナット本体と、このナット本体端面に設けられた弾性部材とを備え、この弾性部材がナット本体に螺合するボルトを付勢することによって、弛み止めをなす弛み止めナットにおいて、
弾性部材は、ナット本体と別体の部材であり、
弾性部材は、ナット本体とボルトとの螺合によって弾性変形する線材部と、この線材部の基端側に設けられた固定部とを備え、
線材部は、その長手方向と直交する方向に沿う断面において、厚みと幅との比率が1対6〜6対1の範囲内にあり、
線材部は、基端側の固定部に対し線材部の他方の端部を自由端とし、ナット本体のネジ孔の周方向を長手方向として、ネジ孔の略周方向に沿って配位され、固定部側での内径はナット本体の雌ねじの谷径と等しいかこれより大きく、固定部よりも先端側に、内径がナット本体の雌ねじの谷径よりも小さい部分を備え、この線材部は、弾性変形により、ナット本体に対して、ナットの径外方向へ変位できるように配位され、
ボルトが螺合された際、線材部が、ボルト軸部と当接し、上記の径外方向への弾性変形によって、ボルトの弛み止めをなすものであり、
線材部は、内周面に当接部を備え、この当接部が、ボルトのねじ山の進み側フランクと当接し、線材部は、ボルトの追い側フランクとは、接触しないものであることを特徴とする弛み止めナット。 - 線材部は、弾性変形により、ナット本体に対して、ナットの軸方向に変位でき、且つ、径外方向へ変位できるように配位され、
ボルトが螺合された際、線材部が、ボルト軸部と当接し、上記の軸方向及び径外方向への弾性変形によって、ボルトの弛み止めをなすものであることを特徴とする請求項1記載の弛み止めナット。 - 固定部と線材部とが1つの線材により形成されたものであり、
固定部は、ネジ孔の外側に周方向に伸びると共に、ナット本体の端面に対してスポット溶接にて固定されたものであることを特徴とする請求項1又は2記載の弛み止めナット。 - 線材部のリード角は、ネジ孔の雌ねじのリード角と等しいか、ネジ孔の雌ねじのリード角より小さいものであることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の弛み止めナット。
- 弾性部材は、バネ鋼にて形成されたものであることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の弛み止めナット。
- 線材部の内周面が粗面に形成されたものであることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の弛み止めナット。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006174708A JP3946752B1 (ja) | 2006-06-26 | 2006-06-26 | 弛み止めナット |
PCT/JP2007/062681 WO2008001715A1 (fr) | 2006-06-26 | 2007-06-25 | Écrou de verrouillage |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006174708A JP3946752B1 (ja) | 2006-06-26 | 2006-06-26 | 弛み止めナット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3946752B1 true JP3946752B1 (ja) | 2007-07-18 |
JP2009209945A JP2009209945A (ja) | 2009-09-17 |
Family
ID=38344685
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006174708A Expired - Fee Related JP3946752B1 (ja) | 2006-06-26 | 2006-06-26 | 弛み止めナット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3946752B1 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009104767A1 (ja) | 2008-02-20 | 2009-08-27 | Michiwaki Hiroshi | 両ねじ体及び雌ねじ体 |
CN109139670A (zh) * | 2018-08-28 | 2019-01-04 | 四川中伦精密机械有限公司 | 复合式防松螺母 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6417059B1 (ja) * | 2017-05-29 | 2018-10-31 | 宝輝 山下 | ナットおよび締結方法 |
-
2006
- 2006-06-26 JP JP2006174708A patent/JP3946752B1/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009104767A1 (ja) | 2008-02-20 | 2009-08-27 | Michiwaki Hiroshi | 両ねじ体及び雌ねじ体 |
EP3040582A1 (en) | 2008-02-20 | 2016-07-06 | Nejilaw Inc. | Internally-threaded body |
US10125808B2 (en) | 2008-02-20 | 2018-11-13 | NejiLaw inc. | Double-end threaded body and internally-threaded body |
CN109139670A (zh) * | 2018-08-28 | 2019-01-04 | 四川中伦精密机械有限公司 | 复合式防松螺母 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009209945A (ja) | 2009-09-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5655208B2 (ja) | 焼付き防止ボルト | |
US20070280803A1 (en) | All-metal thread locking/prevailing torque threaded fastener | |
JP2010516960A (ja) | プリロードロッキングワイヤインサート | |
JP4384197B2 (ja) | 緩み止めナット | |
JP3946752B1 (ja) | 弛み止めナット | |
WO2014003041A1 (ja) | タッピンねじ | |
JP2005163834A (ja) | ねじ部材及びこれを用いた連結具 | |
CN113251054B (zh) | 外螺纹部件 | |
WO2016093306A1 (ja) | 雌ねじ体、ねじ体の締結構造 | |
US20090003969A1 (en) | Linear adjustment assembly | |
US4236561A (en) | Self-locking nut | |
JP2002349536A (ja) | 緩み止めねじ | |
JP4198724B2 (ja) | ねじの緩み止め構造 | |
US20040047712A1 (en) | Bolt fastener | |
JP6550512B2 (ja) | ナット用の係止部材及びナット | |
JP5982331B2 (ja) | 弛み防止ねじ | |
JP5735905B2 (ja) | 抜け止め具、締結方法および締結構造 | |
JP2011252593A (ja) | 弛み防止ねじ | |
JP6576901B2 (ja) | ボルト・ナットの弛み止め構造 | |
KR20140056267A (ko) | 시징 방지 너트 | |
JP6395654B2 (ja) | ナット及びボルト・ナットの締結構造 | |
JP2007085383A (ja) | ねじの弛み止め構造 | |
JP4991608B2 (ja) | 脱落防止ねじ | |
JP6485685B2 (ja) | 雌ねじ体 | |
JP2011069418A (ja) | ボルトナット締結体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070411 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100420 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130420 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130420 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150420 Year of fee payment: 8 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |