JP3942917B2 - 脱臭装置 - Google Patents

脱臭装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3942917B2
JP3942917B2 JP2002055627A JP2002055627A JP3942917B2 JP 3942917 B2 JP3942917 B2 JP 3942917B2 JP 2002055627 A JP2002055627 A JP 2002055627A JP 2002055627 A JP2002055627 A JP 2002055627A JP 3942917 B2 JP3942917 B2 JP 3942917B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
deodorizing
deodorizing element
air
light source
hydrogen sulfide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002055627A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003250872A (ja
Inventor
正宣 広田
Original Assignee
松下冷機株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 松下冷機株式会社 filed Critical 松下冷機株式会社
Priority to JP2002055627A priority Critical patent/JP3942917B2/ja
Publication of JP2003250872A publication Critical patent/JP2003250872A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3942917B2 publication Critical patent/JP3942917B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
  • Gas Separation By Absorption (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷蔵庫、福祉施設、トイレのような一定の空間内において発生する臭気を除去する脱臭装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、生活空間の快適性向上のニーズは高まる一方であり、特に居住する環境における空気質の高品位化を図るため、家電製品においても、エアコン、空気清浄機の脱臭性能の高性能化、掃除機への脱臭機能の付加が図られている。また、食生活の中心となる電化製品の冷蔵庫においても、庫内環境の高湿化によりノンラップ保存が可能になったことにより、臭い移り抑制の観点から脱臭機能の高度化が図られている。
【0003】
一方、今後、脱臭のニーズが増加する分野として、高齢者介護施設、病院などの医療福祉施設が挙げられる。特に、高齢者施設や在宅介護家庭においては、寝たきりの高齢者のおむつ交換及びポータブルトイレを使用する場合に発生する異臭の影響により、室内空気質が悪化することが問題となっており、今後さらに高齢者人口が増加していく状況においては、この臭い対策に関するニーズが高まってくると予想される。
【0004】
介護が必要な高齢者、特に寝たきり高齢者の居室における臭いの問題は、大便、小便等の***物が原因となる場合が多い。大便臭は、大便を***したおむつを交換する際、およびポータブルトイレで大便を***した際に臭気が室内に一気に拡散する。大便由来の臭気ガスは硫黄系ガスが主体であり、特に硫化水素の影響度が大きいため、室内に拡散した硫化水素を短時間で除去する脱臭技術が必要となる。
【0005】
一方、小便臭は、高齢者の衣類、寝具への小便の付着、また痴呆老人においては、床へ排尿するケースも多く、結果として室内に小便の臭いが滞留することになる。小便由来の主体臭気ガスの中では、特に刺激臭であるアンモニアの影響度が大きく、室内に常時滞留しているため、このアンモニアを継続的に低濃度に抑える脱臭技術が必要となる。
【0006】
従来の脱臭デバイスとしては、活性炭がよく知られており、表面の細孔部に働くファンデルファールス力によって、臭気物質を物理吸着させて空気を浄化する。さらに最近では前記活性炭の表面に光触媒を担持した材料も市販されている。
【0007】
また、光触媒を担持した活性炭を用いた脱臭装置しては、特許第2574840公報に示されているものがある。以下、図面を参照しながら上記従来の脱臭装置を説明する。
【0008】
図7は、従来の脱臭装置に組み込まれる脱臭デバイスの外観図である。また図8は、前記脱臭デバイスの拡大断面図である。
【0009】
図7において、21は、脱臭素子本体であり、空気との接触面積を多くするためハニカム形状としている。前記脱臭素子本体21は活性炭23を構成材料としてハニカムを形成しており、さらに活性炭23の表面に光触媒24を添着することで図8に示すような表面状態を形成している。また、22は前記光触媒24を活性化させるための紫外線ランプであり、脱臭素子本体21の通風面近傍に設置された構成である。
【0010】
以上の構成により、臭気を含んだ空気を脱臭素子本体21に通過させると、多孔質の表面を有する活性炭23の吸着作用により臭気成分が吸着される。さらに紫外線ランプ22を照射して光触媒24を励起させることで、光触媒24近傍の臭気が酸化分解されることで、活性炭23上の臭気物質が光触媒24に向かって拡散し、最終的には、活性炭23上の臭気物質が全て光触媒24に分解され、活性炭23の吸着性能が回復することになる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構成は、アンモニアや硫化水素のような低分子のガスに対しては活性炭23の吸着性能が低く、早期に臭気を除去できないという欠点があった。
【0012】
本発明は従来の課題を解決するもので、アンモニアや硫化水素の除去性能を向上させる脱臭装置を提供することを目的とする。
【0013】
また、上記従来の構成は、湿度の高い雰囲気で使用した場合、活性炭23が水分を吸着し、吸着サイトが減少することでアンモニアや硫化水素の吸着性能が低下し、特に水分に不溶な硫化水素の性能が著しく低下するという欠点があった。
【0014】
本発明は、高湿雰囲気における水分吸着を抑制し、アンモニアと硫化水素の脱臭性能の低下を抑制する脱臭装置を提供することを目的とする。
【0015】
また、さらに上記従来の構成は、黒色の活性炭23表面に光触媒を担持しているため、紫外線ランプ22により脱臭素子本体21表面に紫外線を照射した場合でも、活性炭23に吸収される紫外線が多く、光触媒24を効率よく励起できないため、活性炭23に吸着されるアンモニアや硫化水素の分解が遅いという欠点があった。
【0016】
本発明は、脱臭素子上の光触媒を効率よく励起させ、脱臭素子の吸着剤、光触媒に吸着されている臭気物質の分解を迅速に行い、常に高い脱臭性能を維持する脱臭装置を提供することを目的とする。
【0017】
本発明の他の目的は、脱臭素子がガスを分解した際に生成する中間生成ガスの排気を抑制する脱臭装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の発明は、空気吸入口から空気排出口へ連通する風路内に、空気流の上流側から、除塵フィルター、紫外線を照射する光源、亜鉛の酸化物を二酸化チタンに担持し表面に塩基の特性を持たせた光触媒微粒子と疎水性ゼオライトとを混合しバインダを介して通気性を有する多孔質基材に担持し前記光源から照射される紫外線を受ける第一脱臭素子、マンガンとコバルトと銅との複合酸化物と疎水性ゼオライトとを混合しバインダを介して通気性を有する多孔質基材に担持した第二脱臭素子、酸性を呈する無機塩と疎水性ゼオライトとを混合しバインダを介して通気性を有する多孔質基材に担持したアンモニア除去重視の第三脱臭素子またはアルカリ土類金属化合物と疎水性ゼオライトとを混合しバインダを介して通気性を有する多孔質基材に担持した硫化水素除去重視の第三脱臭素子との内で用途に応じて使い分けられるどちらか一方の第三脱臭素子、空気を前記空気吸入口より吸入し前記空気排出口より排気するための送風手段を、順に備えたものであり、硫化水素やアンモニア等の臭気の発生源に、脱臭装置を設置することで、臭気は脱臭装置内に吸引され、酸性ガスである硫化水素に対しては、第一脱臭素子、第二脱臭素子、第三脱臭素子を通過する際に、前記第一脱臭素子上の光触媒表面に担持されている塩基性の亜鉛酸化物に吸着され、さらに流通の過程で第一脱臭素子に吸着されなかった硫化水素は、次の第二脱臭素子上のマンガン、コバルト、銅の複合酸化物に化学的に吸着されて、硫酸塩の状態で前記複合酸化物上に固定し、さらに万が一、硫化水素が第二脱臭素子にも除去されず通過した場合でも、第三脱臭素子上にはアルカリ性を呈するアルカリ土類金属が担持されている場合には、硫化水素はアルカリ土類金属と中和反応し吸着されるという三段階の除去作用により、しきい値が低く微量でも知覚される硫化水素を確実に除去でき、一方、塩基性ガスであるアンモニアに対しては、第一脱臭素子、第二脱臭素子、第三脱臭素子を通過する際に、第一脱臭素子の光触媒である二酸化チタンの酸性の表面及び、同時に担持されている疎水性ゼオライトに吸着され、さらに流通の過程で第一脱臭素子に吸着されなかったアンモニアは、第二脱臭素子及び第三脱臭素子の疎水性ゼオライトにより順次除去され、さらに第三脱臭素子上に酸性を呈する無機塩が担持されている場合には、無機塩はアンモニアを化学的中和する作用も発揮できるため、空気中に含まれるアンモニアを確実に除去する作用を有し、また、さらに光源により第一脱臭素子に対して紫外線を照射することで、第一脱臭素子に担持されている光触媒の酸化分解力が発現し、空気中の硫化水素、アンモニアが接触した際に酸化分解すると共に、素子上に吸着されている硫化水素、アンモニアも酸化分解し、第一脱臭素子の臭気吸着性能を回復させ、常に高い除去性能を維持する作用も有する。また、第一脱臭素子は空気流の対向面に光源が設置されているため、空気流と対向する側の第一脱臭素子上の光触媒を有効的に活性化させて、臭気に接触させることで除去性能が高まるという作用を有する。
【0019】
また、疎水性ゼオライトは、シリカ/アルミナ比を100/1以上としたものであり、疎水性が高くなることで吸着剤が吸湿することによる脱臭能力の低下が抑制でき、またガスの吸着を細孔径調整による分子ふるい作用により所定の分子量のガスを選択的にトラップできるため、前記送風手段により吸入された空気中の硫化水素、アンモニアを水分の影響を受けることなく選択的に吸着するという作用を有し、さらに疎水性ゼオライトは白色系の吸着剤であるため、第一脱臭素子においては、光源より照射された紫外線を、疎水性ゼオライトに吸収されることなく、効率よく光触媒に照射し、酸化分解力を最大限に高めるという作用も有する。
【0020】
また、第三脱臭素子は、第一脱臭素子、第二脱臭素子、第三脱臭素子のうちで、通風方向の最下流側に設置されているが、第一脱臭素子及び第二脱臭素子が臭気に対して吸着と共に酸化分解も行うのに対して、第三脱臭素子は、臭気に対して吸着作用を及ぼすのみであることから、第一脱臭素子及び第二脱臭素子において、万が一、臭気の分解時の中間生成物が生じ、空気流に乗って脱離した場合でも、空気流の最下流に設置されている第三脱臭素子が、中間生成物を吸着補足することで、室内への中間生成物の排出を抑制するという作用を有する。
【0021】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、さらに光源の上流側に光源の対向面が鏡面処理された反射板を設置した脱臭装置であり、光源には反射板も設置されているため、光源から照射される紫外線の殆どを第一脱臭素子に照射でき、光触媒の活性化レベルが増加することで臭気除去性能がさらに向上するという作用を有する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による脱臭装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0023】
本発明で用いる亜鉛の酸化物を二酸化チタンに担持し表面に塩基の特性を持たせた光触媒は、光触媒の表面において酸性と塩基性の両特性を併せ持つ点から、好ましい。
【0024】
また、本発明で示されている光源としては、400nm以下の波長の光を含むものであればよく、さらに、光源の照射波長の主ピークが紫外線領域にあるもの、例えばブラックライトや殺菌灯等であれば、光触媒の酸化分解力の発現をより効率よく実行できる点より、特に好ましい。光源の方式としては、熱陰極型、冷陰極型、ダイオード型等があり、形態としては直管型、円型、U字型、平面型があり、用途に応じて最適な仕様の光源を用いるのがよい。
【0025】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1による脱臭デバイスの構成図である。図2は同実施の形態の脱臭デバイスを用いた脱臭装置の縦断面図である。
【0026】
図1、図2において、1は第一脱臭素子、2は第二脱臭素子、3は第三脱臭素子、4は脱臭装置の本体、5は空気吸入口、6は空気排出口、7は風路、8は除塵フィルター、9は紫外線を照射する光源、10は反射板、11は送風手段である。
【0027】
前記本体4表面には、空気吸入口5、空気排出口6が設けられており、また本体4内には、空気吸入口5から空気排出口6へ連通する風路7が設けられており、風路7内には、空気流の上流側となる空気吸入口5方向より、除塵フィルター8、光源9が設置され、さらに第一脱臭素子1、第二脱臭素子2、第三脱臭素子3が順に並んだ脱臭デバイスが組み込まれている。尚、前記光源9の上流側近傍には、反射板10が設置されており、前記反射板10の材質は金属製で、特に耐食性の点からステンレス性で、かつ反射板10の光源9へ対向する面は鏡面加工を施したものを用いるのが良い。光源9、反射板10、脱臭デバイスの配置は、図3に示す形となる。
【0028】
風路7最下流の空気排出口6近傍には、送風手段11が設置されており、本体4周辺の空気を空気吸入口5より導入し、空気排出口6より排気する。
【0029】
前記第一脱臭素子1は、シリカ繊維系の原材料としたハニカム構造担体に、白色系の吸着剤である疎水性ゼオライトと、光触媒とをバインダを介して担持した脱臭素子である。前記光触媒には、二酸化チタンと亜鉛の酸化物の量比を9.9:0.1〜5:5の範囲内で、亜鉛の酸化物を二酸化チタンに担持し表面に塩基の特性を持たせた光触媒微粒子を用いるのが、光触媒の表面において酸性と塩基性の両特性を併せ持つ点から、好ましい。
【0030】
前記第二脱臭素子2は、前記と同様のハニカム構造担体に、疎水性ゼオライトと、マンガン、銅、コバルトの複合酸化物とをバインダを介して担持した脱臭素子である。
【0031】
前記第三脱臭素子3は、前記と同様のハニカム構造担体に、疎水性ゼオライトと、無機塩またはアルカリ土類金属化合物の内少なくとも一種類とをバインダを介して担持した脱臭素子であり、第三脱臭素子を硫化水素の除去性能を特に向上させたい場合はアルカリ土類金属化合物を、アンモニアの除去性能を特に向上させたい場合は、無機塩を担持する。
【0032】
前記第一脱臭素子1、第二脱臭素子2、第三脱臭素子3において、疎水性ゼオライトはユニオン昭和株式会社製のアブセンツ2000、バインダは日産化学工業株式会社製のコロイダルシリカスノーテックス30M1、光触媒微粒子は石原産業株式会社製のST31、マンガン、銅、コバルトの複合酸化物は大日精化株式会社製の常温触媒材料ダイピロキサイト7810、無機塩、アルカリ金属化合物は、大日精化株式会社製のダイムシュウ3000、ダイムシュウ6000を使用し、各脱臭素子に前記材料を組み合わせ所定量担持した。
【0033】
以下、本実施の形態の脱臭素子の製法について説明する。第一脱臭素子の場合、水593gにスノーテックス30M1(固形分重量30%)を167g(固形分重量50g)と、アブセンツ2000を120g、ST31(二酸化チタンと酸化亜鉛量比8.5:1.5)を120g混合し、溶媒中に粉体が均一に分散するように1時間以上の攪拌を行い、脱臭剤原料液とした。その後、ハニカム構造担体(78mm×78mm×10mm)を前記脱臭剤原料液にディッピングし、固形分の担持量が0.09〜0.1g/ccとなるように材料を担持し、100℃で1時間乾燥を行い、さらに180℃で20分間焼成を行い、第一脱臭素子を得た。
【0034】
また、第二脱臭素子の場合は、前記第一脱臭素子の原料液においてST31の替わりにダイピロキサイト7810を120g混合したものを脱臭剤原料液とし、他は同様の方法で作製し、第二脱臭素子を得た。
【0035】
また、第三脱臭素子の場合は、前記第一脱臭素子の原料液においてST31の替わりに酸性の無機塩の粉体としてダイムシュウ3000120g混合したものと、さらにST31の替わりにアルカリ土類金属化合物の粉体としてダイムシュウ6000120g混合したものと2種類の脱臭剤原料液を用意し、他は同様の方法で作製し、アンモニア除去重視の第三脱臭素子と、硫化水素除去重視の第三脱臭素子とを得て、用途に応じて使い分けることができるようにした。
【0036】
以上のように構成された脱臭デバイスを用いた脱臭装置について、以下その動作を説明する。
【0037】
脱臭装置を作動させると、光源9が点灯すると共に送風手段11が運転を開始し、脱臭装置周辺の空気が空気吸入口5より吸入され、風路7に設置されている除塵フィルター8、第一脱臭素子1、第二脱臭素子2、第三脱臭素子3を通過して、空気排出口6より再度脱臭装置外へ排気される。
【0038】
ここで、人間の大便などの***物に含まれる硫化水素が空気に混入して、脱臭装置に吸入された場合、空気中の埃は、除塵フィルター8にトラップされ、硫化水素を含んだ空気は、まず第一脱臭素子1に接触する。
【0039】
第一脱臭素子1は、光源9より照射される紫外線により、素子に担持されている光触媒が活性化した状態であり、かつ光触媒には塩基性を呈する酸化亜鉛が混合されているため、酸性ガスである硫化水素は、塩基性を有する光触媒に吸着され酸化分解される。また硫化水素は、同時に担持されている疎水性ゼオライトにも吸着され、素子表面を拡散し最終的には光触媒に分解され、吸着性能は再生する。尚、光源9は第一脱臭素子1に対して上流に設置されており、かつ第一脱臭素子1は、白色の疎水性ゼオライトを使用しているため、光触媒は光源9からの紫外線を、吸着剤に吸収されることなく、効率よく受光することができ、流入する硫化水素と活性化した光触媒が効率よく接触し、除去性能を最大限に発揮することができる。
【0040】
さらに前記第一脱臭素子により除去しきれなかった硫化水素は、第二脱臭素子と接触した際に、疎水性ゼオライトに吸着され、さらにマンガン、銅、コバルトの複合酸化物と接触した際に、化学吸着され主として硫酸塩の形で表面に固定される。
【0041】
また、さらに、硫化水素が第二脱臭素子を通過した場合でも、第三脱臭素子の疎水性ゼオライトに吸着されるだけでなく、第三脱臭素子にアルカリ土類金属化合物のダイムシュ6000を担持している素子を使用している場合には、酸性ガスの硫化水素が、アルカリ土類金属化合物と中和反応により吸着されるという効果も付与される。
【0042】
以上の動作により、第三脱臭素子を通過した時点の空気においては、しきり値が低く微量でも検知される硫化水素が完全に除去されているわけである。
【0043】
以下に、脱臭装置の硫化水素除去性能を測定した2つの実験の結果を示す。
【0044】
第1の実験は、前記した脱臭デバイスを組み込んだ脱臭装置と、従来の活性炭方式の脱臭素子を用いた脱臭装置を比較例として、硫化水素の除去性能を測定した。尚、測定は、容積が250リットルのアクリル樹脂製密閉容器内に、脱臭装置を設置し、脱臭装置は空間速度SV=60000h-1になるように空気を循環させた状態で、濃度が1.5ppmの硫化水素を容器内に注入し、経時的に容器内の硫化水素濃度を測定した。測定結果を図4に示す。
【0045】
図4の結果より、本実施の形態の脱臭装置は、比較例に対して2倍以上の硫化水素除去性能が確保できている。
【0046】
第2の実験は、第一脱臭素子1に対する光源9の設置位置を、第一脱臭素子1の上流に設置した場合と、下流に設置した場合における硫化水素の脱臭性能を比較した。測定条件は前記第1の実験に準じた。測定結果を図5に示す。
【0047】
図5の結果より、第一脱臭素子1の空気流の非対向面に光源9を設置した場合に比べ、第一脱臭素子1が空気流に対向する面に光源9を設置した場合には、脱臭性能が向上することが確認できた。
【0048】
次に、人間の小便などに由来して発生するアンモニアが空気に混入して、脱臭装置に吸入された場合、空気中の埃は、除塵フィルター8にトラップされ、アンモニアを含んだ空気は、まず第一脱臭素子1に接触する。
【0049】
第一脱臭素子1は、光源9より照射される紫外線により、素子に担持されている光触媒が活性化した状態であり、かつ光触媒の主材料である二酸化チタンは表面が酸性の特性を有するため、塩基性ガスであるアンモニアは、光触媒の酸性表面に吸着され酸化分解される。またアンモニアは、同時に担持されている疎水性ゼオライトにも物理吸着され、素子表面を拡散し最終的には光触媒に分解され、吸着性能は再生する。
【0050】
さらに前記第一脱臭素子により除去しきれなかったアンモニアは、第二脱臭素子と接触した際に、疎水性ゼオライトに物理吸着される。
【0051】
また、さらに、アンモニアが第二脱臭素子を通過した場合でも、第三脱臭素子の疎水性ゼオライトに物理吸着されるだけでなく、第三脱臭素子に無機塩のダイムシュ3000を担持している素子を使用している場合には、塩基性ガスのアンモニアが、酸性の無機塩と中和反応により除去される効果も付与される。
【0052】
以上の動作により、第三脱臭素子を通過した時点の空気においては、アンモニアが完全に除去されているわけである。
【0053】
以下に、脱臭装置のアンモニア除去性能を測定した実験の結果を示す。
【0054】
前記脱臭デバイスを組み込んだ脱臭装置と、従来の活性炭方式の脱臭素子を用いた脱臭装置を比較例として、アンモニアの除去性能を測定した。尚、測定は、容積が250リットルのアクリル樹脂製密閉容器内に、脱臭装置を設置し、脱臭装置は空間速度SV=60000h-1になるように空気を循環させた状態で、濃度が10ppmのアンモニアを容器内に注入し、経時的に容器内のアンモニア濃度を測定した。測定結果を図6に示す。
【0055】
図6の結果より、本実施の形態の脱臭装置は、比較例に対して3倍以上のアンモニア除去性能が確保できている。
【0056】
なお、硫化水素、アンモニア等の***物臭が存在するような介護現場、トイレ等においては、前記以外の、臭気や化学物質も同時に存在する場合が多く、これらの物質が本実施の形態の脱臭デバイスと接触した場合には、第一脱臭素子1、第二脱臭素子2においては、前記物質を物理吸着するのに加え、酸化分解も行う。この際、物質によっては分解過程の中間生成物の状態で空気流に乗って素子上から脱離する場合があるが、最下流に設置されている第三脱臭素子3は、物理吸着作用のみの素子であるため、中間生成物は第三脱臭素子3上で補足され、脱臭装置外への排出が抑制される。
【0057】
以上のように、本実施の形態の脱臭デバイスは、少なくとも3個の素子から構成される脱臭デバイスであり、前記脱臭デバイスを構成する素子としては、少なくとも、亜鉛の酸化物を二酸化チタンに担持し表面に塩基の特性を持たせた光触媒微粒子と吸着剤とを混合しバインダを介して通気性を有する多孔質基材に担持した第一脱臭素子1と、マンガン、コバルト、銅の複合酸化物と吸着剤とを混合しバインダを介して通気性を有する多孔質基材に担持した第二脱臭素子2と、無機塩、アルカリ土類金属化合物の内少なくとも一種類と吸着剤とを混合しバインダを介して通気性を有する多孔質基材に担持した第三脱臭素子3を備えたものであり、前記脱臭デバイスは、硫化水素やアンモニア等の臭気ガスに対して除去性能を発揮し、酸性ガスである硫化水素に対しては、脱臭デバイスを通過する際に、前記第一脱臭素子1上の光触媒表面に担持されている塩基性の亜鉛酸化物に吸着され、さらに流通の過程で第一脱臭素子1に吸着されなかった硫化水素は、次の第二脱臭素子2上のマンガン、コバルト、銅の複合酸化物に化学的に吸着されて、硫酸塩の状態で前記複合酸化物上に固定し、さらに万が一、硫化水素が第二脱臭素子2にも除去されず通過した場合でも、第三脱臭素子3上にアルカリ性を呈するアルカリ土類金属が担持されている場合には、硫化水素はアルカリ土類金属と中和反応し吸着されるという三段階の除去作用により、しきり値が低く微量でも知覚される硫化水素を確実に除去でき、一方、塩基性ガスであるアンモニアに対しては、前記脱臭デバイスを通過する際に、第一脱臭素子1の光触媒である二酸化チタンの酸性の表面及び、同時に担持されている吸着剤に吸着され、さらに流通の過程で第一脱臭素子1に吸着されなかったアンモニアは、第二脱臭素子2及び第三脱臭素子3の吸着剤により順次除去され、さらに第三脱臭素子3上に酸性を呈する無機塩が担持されている場合には、無機塩はアンモニアを化学的中和する作用も発揮できるため、空気中に含まれるアンモニアを確実に除去できる。
【0058】
また、本実施の形態の脱臭デバイスは、二酸化チタンと亜鉛の酸化物の量比を9.9:0.1〜5:5とした光触媒微粒子を用いて第一脱臭素子1を構成するものであり、第一脱臭素子1の表面の酸性部分と塩基性部分を任意に調製し、亜鉛の酸化物量を増加させることで第一脱臭素子1の硫化水素に対する除去性能を最大限に向上させることができる。
【0059】
また、本実施の形態の脱臭デバイスは、前記第一脱臭素子1、第二脱臭素子2、第三脱臭素子3に担持される吸着剤が、疎水性ゼオライトであり、疎水性ゼオライトは、シリカ/アルミナ比を100/1以上としたものであり、疎水性が高くなることで吸着剤が吸湿することによる脱臭能力の低下が抑制でき、またガスの吸着を細孔径調整による分子ふるい作用により所定の分子量のガスを選択的にトラップできるため、水分の影響を受けず硫化水素や、アンモニアを選択的に吸着することができる。
【0060】
また、本実施の形態の脱臭デバイスを用いた脱臭装置は、少なくとも3個の素子から構成される脱臭デバイスであり、前記脱臭デバイスを構成する素子としては、少なくとも、亜鉛の酸化物を二酸化チタンに担持し表面に塩基の特性を持たせた光触媒微粒子と吸着剤とを混合しバインダを介して通気性を有する多孔質基材に担持した第一脱臭素子1と、
マンガン、コバルト、銅の複合酸化物と吸着剤とを混合しバインダを介して通気性を有する多孔質基材に担持した第二脱臭素子2と、無機塩、アルカリ土類金属化合物の内少なくとも一種類と吸着剤とを混合しバインダを介して通気性を有する多孔質基材に担持した第三脱臭素子3を備えた脱臭デバイスと、空気を吸入、排気するための送風手段11と、第一脱臭素子に紫外線を照射する光源9を備えたものであり、硫化水素やアンモニア等の臭気の発生源に、脱臭装置を設置することで、臭気は脱臭装置内に吸引され、前記脱臭デバイスは、酸性ガスである硫化水素に対しては、脱臭デバイスを通過する際に、前記第一脱臭素子1上の光触媒表面に担持されている塩基性の亜鉛酸化物に吸着され、さらに流通の過程で第一脱臭素子1に吸着されなかった硫化水素は、次の第二脱臭素子2上のマンガン、コバルト、銅の複合酸化物に化学的に吸着されて、硫酸塩の状態で前記複合酸化物上に固定し、さらに万が一、硫化水素が第二脱臭素子2にも除去されず通過した場合でも、第三脱臭素子3上にはアルカリ性を呈するアルカリ土類金属が担持されているため、硫化水素はアルカリ土類金属と中和反応し吸着されるという三段階の除去作用により、閾値が低く微量でも知覚される硫化水素を確実に除去でき、一方、塩基性ガスであるアンモニアに対しては、前記脱臭デバイスを通過する際に、第一脱臭素子1の光触媒である二酸化チタンの酸性の表面及び、同時に担持されている吸着剤に吸着され、さらに流通の過程で第一脱臭素子1に吸着されなかったアンモニアは、第二脱臭素子2及び第三脱臭素子3の吸着剤により順次除去され、さらに第三脱臭素子3上に酸性を呈する無機塩が担持されている場合には、無機塩はアンモニアを化学的中和する作用も発揮できるため、空気中に含まれるアンモニアを確実に除去でき、また、さらに光源9により第一脱臭素子1に対して紫外線を照射することで、第一脱臭素子1に担持されている光触媒の酸化分解力が発現し、吸着されている硫化水素、アンモニアを酸化分解し、第一脱臭素子1の臭気吸着性能を回復させ、常に高い除去性能を維持することもできる。
【0061】
また、本実施の形態の脱臭デバイスを用いた脱臭装置は、二酸化チタンと亜鉛の酸化物の量比を9.9:0.1〜5:5とした光触媒微粒子を用いた第一脱臭素子1を含む脱臭デバイスを備えたものであり、第一脱臭素子1の表面の酸性部分と塩基性部分を任意に調製し、亜鉛の酸化物量を増加させることで、前記送風手段11により吸引される空気中の硫化水素に対する第一脱臭素子1の除去性能を最大限に向上させることができる。
【0062】
また、本実施の形態の脱臭デバイスを用いた脱臭装置は、前記第一脱臭素子1、第二脱臭素子2、第三脱臭素子3に担持される吸着剤は、疎水性ゼオライトである脱臭デバイスを備えたものであり、疎水性ゼオライトは、シリカ/アルミナ比を100/1以上としたものであり、疎水性が高くなることで吸着剤が吸湿することによる脱臭能力の低下が抑制でき、またガスの吸着を細孔径調整による分子ふるい作用により所定の分子量のガスを選択的にトラップできるため、前記送風手段11により吸入された空気中の硫化水素、アンモニアを水分の影響を受けることなく選択的に吸着することができ、さらに疎水性ゼオライトは白色系の吸着剤であるため、第一脱臭素子1においては、光源9より照射された紫外線を、疎水性ゼオライトに吸収されることなく、効率よく光触媒に照射し、酸化分解力を最大限に高めることができる。
【0063】
また、本実施の形態の脱臭デバイスを用いた脱臭装置は、前記第三脱臭素子3は、通風方向の最下流側に設置されており、第一脱臭素子1及び第二脱臭素子2が臭気に対して吸着と共に酸化分解も行うのに対して、第三脱臭素子3は、臭気に対して吸着作用を及ぼすのみであることから、第一脱臭素子1及び第二脱臭素子2において、万が一、臭気の分解時の中間生成物が生じ、空気流に乗って脱離した場合でも、空気流の最下流に設置されている第三脱臭素子3が、中間生成物を吸着補足することで、室内への中間生成物の排出を抑制することができる。
【0064】
また、本実施の形態の脱臭デバイスを用いた脱臭装置は、前記紫外線を照射する光源9は、第一脱臭素子1の通風方向の上流側に設置し、さらに前記光源9の上流側に光源9の対向面が鏡面処理された反射板10を設置したものであり、硫化水素やアンモニアを含んだ空気が吸入された場合に、前記第一脱臭素子1は空気流の対向面に光源9が設置されているため、空気流と対向する側の第一脱臭素子1上の光触媒を有効的に活性化させて、臭気に接触させることで除去性能が高めることができ、さらに前記光源9には反射板10も設置されているため、光源9から照射される紫外線の殆どを第一脱臭素子1に照射でき、光触媒の活性化レベルが増加することで臭気除去性能をさらに向上させることができる。
【0065】
なお、本実施の形態の脱臭デバイス及び、これを用いた脱臭装置は、従来の活性炭方式の脱臭デバイス及び、これを用いた脱臭装置に対して、硫化水素やアンモニアに対して2〜3倍の脱臭性能を有していることを説明したが、脱臭性能を従来と同レベルで、脱臭デバイスのサイズを1/3〜1/2にコンパクト化することにより、携帯性などを重視した小型の脱臭装置として構成することも可能である。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に記載の発明は、空気吸入口から空気排出口へ連通する風路内に、空気流の上流側から、除塵フィルター、紫外線を照射する光源、亜鉛の酸化物を二酸化チタンに担持し表面に塩基の特性を持たせた光触媒微粒子と疎水性ゼオライトとを混合しバインダを介して通気性を有する多孔質基材に担持し前記光源から照射される紫外線を受ける第一脱臭素子、マンガンとコバルトと銅との複合酸化物と疎水性ゼオライトとを混合しバインダを介して通気性を有する多孔質基材に担持した第二脱臭素子、酸性を呈する無機塩と疎水性ゼオライトとを混合しバインダを介して通気性を有する多孔質基材に担持したアンモニア除去重視の第三脱臭素子またはアルカリ土類金属化合物と疎水性ゼオライトとを混合しバインダを介して通気性を有する多孔質基材に担持した硫化水素除去重視の第三脱臭素子との内で用途に応じて使い分けられるどちらか一方の第三脱臭素子、空気を前記空気吸入口より吸入し前記空気排出口より排気するための送風手段を、順に備えた脱臭装置であり、硫化水素やアンモニア等の臭気の発生源に、脱臭装置を設置することで、臭気は脱臭装置内に吸引され、酸性ガスである硫化水素に対しては、第一脱臭素子、第二脱臭素子、第三脱臭素子を通過する際に、前記第一脱臭素子上の光触媒表面に担持されている塩基性の亜鉛酸化物に吸着され、さらに流通の過程で第一脱臭素子に吸着されなかった硫化水素は、次の第二脱臭素子上のマンガン、コバルト、銅の複合酸化物に化学的に吸着されて、硫酸塩の状態で前記複合酸化物上に固定し、さらに万が一、硫化水素が第二脱臭素子にも除去されず通過した場合でも、第三脱臭素子上にアルカリ性を呈するアルカリ土類金属が担持されている場合には、硫化水素はアルカリ土類金属と中和反応し吸着されるという三段階の除去作用により、閾値が低く微量でも知覚される硫化水素を確実に除去でき、一方、塩基性ガスであるアンモニアに対しては、第一脱臭素子、第二脱臭素子、第三脱臭素子を通過する際に、第一脱臭素子の光触媒である二酸化チタンの酸性の表面及び、同時に担持されている疎水性ゼオライトに吸着され、さらに流通の過程で第一脱臭素子に吸着されなかったアンモニアは、第二脱臭素子及び第三脱臭素子の疎水性ゼオライトにより順次除去され、さらに第三脱臭素子上に酸性を呈する無機塩が担持されている場合には、無機塩はアンモニアを化学的中和する作用も発揮できるため、空気中に含まれるアンモニアを確実に除去できる。また、さらに光源により第一脱臭素子に対して紫外線を照射することで、第一脱臭素子に担持されている光触媒の酸化分解力が発現し、空気中の硫化水素、アンモニアが接触した際に酸化分解すると共に、素子上に吸着されている硫化水素、アンモニアも酸化分解し、第一脱臭素子の臭気吸着性能を回復させ、常に高い除去性能を維持することもできる。また、第一脱臭素子は空気流の対向面に光源が設置されているため、空気流と対向する側の第一脱臭素子上の光触媒を有効的に活性化させて、臭気に接触させることで除去性能が高めることができる。
【0067】
また、疎水性ゼオライトは、シリカ/アルミナ比を100/1以上としたものであり、疎水性が高くなることで吸着剤が吸湿することによる脱臭能力の低下が抑制でき、またガスの吸着を細孔径調整による分子ふるい作用により所定の分子量のガスを選択的にトラップできるため、前記送風手段により吸入された空気中の硫化水素、アンモニアを水分の影響を受けることなく選択的に吸着することができ、さらに疎水性ゼオライトは白色系の吸着剤であるため、第一脱臭素子においては、光源より照射された紫外線を、疎水性ゼオライトに吸収されることなく、効率よく光触媒に照射し、酸化分解力を最大限に高めることができる。
【0068】
また、第三脱臭素子は、第一脱臭素子、第二脱臭素子、第三脱臭素子のうちで、通風方向の最下流側に設置されているが、第一脱臭素子及び第二脱臭素子が臭気に対して吸着と共に酸化分解も行うのに対して、第三脱臭素子は、臭気に対して吸着作用を及ぼすのみであることから、第一脱臭素子及び第二脱臭素子において、万が一、臭気の分解時の中間生成物が生じ、空気流に乗って脱離した場合でも、空気流の最下流に設置されている第三脱臭素子が、中間生成物を吸着補足することで、室内への中間生成物の排出を抑制することができる。
【0069】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、さらに光源の上流側に光源の対向面が鏡面処理された反射板を設置したものであり、光源には反射板も設置されているため、光源から照射される紫外線の殆どを第一脱臭素子に照射でき、光触媒の活性化レベルが増加することで臭気除去性能がさらに向上させることができる。
【0070】
なお、本発明の脱臭装置は、従来の活性炭方式の脱臭装置に対して、硫化水素やアンモニアに対して2〜3倍の脱臭性能を有していることを説明したが、脱臭性能を従来と同レベルで、脱臭デバイスのサイズを1/3〜1/2にコンパクト化することにより、携帯性などを重視した小型の脱臭装置として構成することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による実施の形態1の脱臭デバイスの構成図
【図2】 同実施の形態の脱臭デバイスを用いた脱臭装置の縦断面図
【図3】 同実施の形態の光源と、反射板と、脱臭デバイスの配置関係図
【図4】 同実施の形態の脱臭装置の硫化水素除去性能を表す特性図
【図5】 同実施の形態の脱臭装置における第一脱臭素子に対する設置位置と硫化水素除去性能の関係図
【図6】 同実施の形態の脱臭装置のアンモニア除去性能を表す特性図
【図7】 従来の脱臭装置に組み込まれる脱臭デバイスの外観図
【図8】 従来の脱臭装置に組み込まれる脱臭デバイスの拡大断面図
【符号の説明】
1 第一脱臭素子
2 第二脱臭素子
3 第三脱臭素子
9 光源
10 反射板
11 送風手段

Claims (2)

  1. 空気吸入口から空気排出口へ連通する風路内に、空気流の上流側から、除塵フィルター、紫外線を照射する光源、亜鉛の酸化物を酸化チタンに担持し表面に塩基の特性を持たせた光触媒微粒子と疎水性ゼオライトとを混合しバインダを介して通気性を有する多孔質基材に担持し前記光源から照射される紫外線を受ける第一脱臭素子マンガンコバルトの複合酸化物と疎水性ゼオライトとを混合しバインダを介して通気性を有する多孔質基材に担持した第二脱臭素子、酸性を呈する無機塩と疎水性ゼオライトとを混合しバインダを介して通気性を有する多孔質基材に担持したアンモニア除去重視の第三脱臭素子またはアルカリ土類金属化合物と疎水性ゼオライトとを混合しバインダを介して通気性を有する多孔質基材に担持した硫化水素除去重視の第三脱臭素子との内で用途に応じて使い分けられるどちらか一方の第三脱臭素子、空気を前記空気吸入口より吸入し前記空気排出口より排気するための送風手段を、順に備えた脱臭装置。
  2. さらに光源の上流側に光源の対向面が鏡面処理された反射板を設置した請求項に記載の脱臭装置。
JP2002055627A 2002-03-01 2002-03-01 脱臭装置 Expired - Fee Related JP3942917B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002055627A JP3942917B2 (ja) 2002-03-01 2002-03-01 脱臭装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002055627A JP3942917B2 (ja) 2002-03-01 2002-03-01 脱臭装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003250872A JP2003250872A (ja) 2003-09-09
JP3942917B2 true JP3942917B2 (ja) 2007-07-11

Family

ID=28666423

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002055627A Expired - Fee Related JP3942917B2 (ja) 2002-03-01 2002-03-01 脱臭装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3942917B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007107808A (ja) * 2005-10-13 2007-04-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd 空気調和機
JP2007107807A (ja) * 2005-10-13 2007-04-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd 空気調和機
JP6383927B2 (ja) * 2014-12-03 2018-09-05 平岡織染株式会社 臭気吸着メッシュシート及びその臭気吸着性能の回復方法
WO2020196772A1 (ja) * 2019-03-28 2020-10-01 シャープ株式会社 フィルター部材、及び空気清浄機
JP7264451B2 (ja) * 2019-04-09 2023-04-25 カルテック株式会社 光触媒装置
WO2021229799A1 (ja) * 2020-05-15 2021-11-18 日揮ユニバーサル株式会社 冷蔵庫用脱臭触媒及びこれを用いた冷蔵庫用脱臭材
JP7168880B2 (ja) * 2021-02-18 2022-11-10 ダイキン工業株式会社 空気調和機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003250872A (ja) 2003-09-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2005342509A (ja) 空気殺菌・脱臭装置
KR100642818B1 (ko) 광촉매 공기청정기
JP3710323B2 (ja) 脱臭装置
JP3942917B2 (ja) 脱臭装置
JP2002263181A (ja) 簡易脱臭装置
JPH04288163A (ja) 脱臭方法および脱臭装置
JP3644841B2 (ja) 空気循環機
JP2000210534A (ja) 光触媒脱臭フィルタ―
JP2001321424A (ja) 脱臭剤およびそれを用いた脱臭装置
JP3745857B2 (ja) 脱臭剤、それを用いた脱臭フィルタおよび脱臭装置
JP2003126227A (ja) 汚染空気の処理装置及びその処理方法
JP2000210372A (ja) 空気浄化膜及び消臭フィルタ
JP2002191682A (ja) 空気浄化装置および空気浄化フィルタ
JP2000279493A (ja) 脱臭装置及びそれを用いた冷凍装置
JP2000153131A (ja) 光触媒を用いた除塵脱臭フィルター
JPH07155611A (ja) 悪臭物質除去用触媒と除去方法
JP2004290486A (ja) 脱臭ユニットおよびこれを用いた脱臭装置
WO2002051454A1 (fr) Procédé et dispositif de traitement de l'air pollué
JPH0649577U (ja) トイレ用脱臭殺菌装置
JP2001009242A (ja) 脱臭抗菌機能を有する機能性素子
JP2822740B2 (ja) 便座装置
JPH09170783A (ja) 空気調和機
JPH0442056B2 (ja)
JP2001170154A (ja) 空気清浄機
ES2387814T3 (es) Acondicionador de aire que usa composición desodorante con óxido de cobalto

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050225

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20050622

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060927

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061003

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061226

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070221

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070320

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070404

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100413

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100413

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110413

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees