JP3942301B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、漏れ防止性に優れ、ムレない、使い捨ておむつ等の吸収性物品に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
使い捨ておむつ等の吸収性物品は、着用時にムレることがあったため、レッグ部に防漏シートを配さない形態として、ムレを防止できるものが提案されている。
しかし、従来提案されているムレを防止した吸収性物品では、レッグ部からの漏れ防止性が不十分となるという問題があった。また、レッグ部を構成する材料が湿気を吸い込む等して、使用感が低下するという問題もあった。
【0003】
従って、本発明の目的は、着用時にムレることが防止され、レッグ部からの漏れ防止性にも優れ、使用感も良好な、使い捨ておむつ等の吸収性物品を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、液透過性の表面シート、液不透過性の防漏シート、及び液保持性の吸収体を具備し、該吸収体の左右両側より外方に着用時に着用者の脚回りに当接する左右一対のレッグ部が形成されており、該レッグ部の左右両側縁よりも内方に、立体ガード弾性部材を備えた一対の立体ガードが形成されている吸収性物品において、前記立体ガードは、疎水性のシート材及び前記立体ガード弾性部材からなり、該立体ガードの基端が、前記吸収体の側縁よりも吸収性物品の内方に位置するように形成されており、前記疎水性のシート材は、前記立体ガードの基端から前記吸収体の側縁よりも吸収性物品の外方に向けて延出されており、前記レッグ部は、延出された前記疎水性のシート材と該シート材の裏面側に積層された親水性のシートとから、肌当接面側が疎水性で且つ非肌当接面側が親水性となるように形成されており、前記防漏シートの表面には、外層不織布が配されており、前記親水性のシートが、前記吸収体の側縁よりも吸収性物品の外方に向けて延出された該外層不織布から形成されている吸収性物品を提供することにより、前記目的を達成したものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の吸収性物品の好ましい実施形態について詳細に説明する。本発明の一実施形態の説明に先立ち、まず、本発明の第1参考実施形態について説明する。第1参考実施形態は、本発明に比して、主として、「外層不織布」を備えておらず、レッグ部の非肌当接面側の親水性のシートが、外層不織布ではなく、表面シートから形成されている点で異なるものである。第1参考実施形態を説明した後に、本発明の一実施形態について、第1参考実施形態とは異なる点を中心に説明する。
第1参考実施形態の吸収性物品としての使い捨ておむつ1は、図1及び2に示すように、液透過性の表面シート2、液不透過性の防漏シート3、及び液保持性の吸収体4を具備し、該吸収体4の左右両側より外方に着用時に着用者の脚回りに当接する左右一対のレッグ部7が形成されており、該レッグ部の左右両側縁よりも内方に、立体ガード弾性部材64を備えた一対の立体ガード6が形成されている。
第1参考実施形態の使い捨ておむつ1は、背側部Bの左右両側縁部B1,B2に使用時止着用のファスニングテープ11が配されている、いわゆる展開型の使い捨ておむつである。そして、使用時に着用者のウエスト回りに位置するウエスト部8及びレッグ部7には、それぞれウエスト弾性部材81及びレッグ弾性部材71が配されて、ウエストギャザー及びレッグギャザーを形成している。また、立体ガード弾性部材64は、立体ガード6の自由端63に配されている。
このような構成は従来の展開型の使い捨ておむつと同じである。
【0006】
而して、第1参考実施形態の使い捨ておむつ1において、前記立体ガード6は、疎水性のシート材61及び立体ガード弾性部材64からなり、該立体ガード6の基端60が、吸収体4の側縁4aよりもおむつ内方側に位置するように形成されている。立体ガード6を形成しているシート材61は、基端60から吸収体4の側縁4aよりもおむつの外方に向けて延出されており、レッグ部7は、延出されたシート材61とシート材61の裏面側に積層された親水性のシート9とから、肌当接面7a側が疎水性で且つ非肌当接面7b側が親水性となるように形成されている。
【0007】
更に詳述すると、親水性のシート9は、吸収体4の側縁4aよりもおむつ1の外方に向けて延出された表面シート2から形成されており、レッグ弾性部材71は、表面シート2とシート材61との間に狭持固定されている。
防漏シート3は、その長手方向左右両側縁3aが、吸収体4の左右両側縁4aを覆って吸収体4の表面側の左右両側縁部上に位置するように配されている。
【0008】
立体ガード6は、吸収体4上の長手方向全域に亘って設けられている。吸収体4の存在しない部分、即ち、おむつの腹側部A及び背側部Bのウエスト部8においては、シート材61は、全面が表面シート2に固着されている。
吸収体4は、パルプに吸収性ポリマーを混合してなる本体41と、該本体41の上面に配置された拡散シート42とからなる。
【0009】
防漏シート3の側縁3aは、基端60よりも使い捨ておむつの内方側に位置していることがより望ましく、その場合、表面シート2の側縁部と吸収体4との間に狭持されている。防漏シート3の側縁3aと吸収体4の側縁4aとの間の距離T1は、特に規定はなく、防漏シート3の側縁3aと基端60との間の距離T2は、0〜20mmとするのが好ましい。
また、防漏シート3は、長方形状であり、長手方向端縁は、それぞれ、吸収体4の長手方向端縁よりも使い捨ておむつの外方に向けて延出されていることが望ましい。また、表面シート2は、吸収体4の長手方向両端縁からおむつ外方に延出され、防漏シート3と積層されてウエスト部8を形成している。このため、ウエスト弾性部材81は、防漏シート3と表面シート2との間に狭持固定されている。
【0010】
基端60は、シート材61を表面シート2に固着して形成されている。
なお、図2においては、基端60を明瞭にするために、便宜上、基端60においてのみシート材61が表面シート2に固着されているように記載しているが、シート材61は、基端60より外方においては、全面が表面シート2及び防漏シート3に固着させるのが好ましい。
なお、上述の説明における位置や距離は、それぞれ、使い捨ておむつを平面視した場合の位置及び距離である。
【0011】
次に、第1参考実施形態の使い捨ておむつの各構成部材の形成材料について説明する。
前記防漏シート3、前記吸収体4、後述する外層不織布5及び前記ファスニングテープ11としては、通常使い捨ておむつに用いられるものを特に制限なく用いることができる。特に防漏シートは、透湿性シート上に、全光線透過率が50%未満の不透明領域及び全光線透過率が50%以上の透明領域が形成されており、透湿度が0.8〜4g/100cm2・hであり、該透明領域の面積が5〜30%であるのを用いてもよい。
【0012】
また、前記シート材61及び前記表面シート2は、それぞれ、CD強度が1000cN/50mm以上であるのが好ましく、1200〜2000cN/50mmであるのが更に好ましい。CD強度を1000cN/50mm以上とすることにより、ファスニングテープがつけ根からとれてしまうのを防止する。
ここで、CD強度は、下記のようにして測定される。
<CD強度>
原反の流れ方向(MD)に巾25mm、流れ方向と直交する方向(CD)に長さ150mmの試験片を切り出した。この試験片について、テンシロン引張試験機〔(株)オリエンテック社製〕を用い、チャック間50mm、CD方向の引張速度300mm/minで引張試験を行い、破断時の強度を測定した。
【0013】
前記シート材61の耐水圧は、30mm以上であるのが好ましく、50mm以上であるのが更に好ましい。耐水圧を30mm以上とすることにより、万一立体ガードをのり越えた***物がにじんでモレることがない。
【0014】
このような条件を満足する材料として、前記シート材61としては、スパンボンド、スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド(SMS)、スパンボンド−メルトブローン−メルトブローン−スパンボンド(SMMS)、ヒートロール不織布、エアースルー不織布等の疎水性の不織布が好ましく用いられ、前記表面シート2としては、エアースルー、コットン等の親水性の不織布が好ましく用いられる。
要するに、本発明においては、レッグ部を通気性のある材料のみで形成するのが好ましい。
また、前記シート材61及び前記表面シート2の坪量は、それぞれ、10〜60g/m2であるのが好ましく、15〜40g/m2であるのが更に好ましい。坪量を10g/m2以上とすることにより、前記必要な耐水圧とCD強度を発現することができる、60g/m2以下とすることにより、コスト的に有利である。
ここで、耐水圧は下記のようにして測定される。
耐水圧;JIS−L1092に準ずる。
【0015】
また、前記吸収体4における本体41は、通常のパルプに吸水性ポリマーを混合してなるものが用いられる。この際用いられる吸水性ポリマーとしては、特開平10−118117号公報の段落番号〔0010〕〔0011〕〔0012〕及び〔0013〕に記載されている吸水性ポリマーや、同号公報の段落番号〔0014〕〔0015〕〔0016〕及び〔0037〕に記載されている吸水性ポリマー等が好ましく挙げられ、これらは、漏れ防止性をより向上させるために併用しても良い。これらを併用する場合には、同号公報の段落番号〔0019〕に記載されている配合割合とすればよい。
また、吸収体には、吸収性能を阻害しないレベルであれば、吸収体の形状を安定化させるために、親水性の長繊維(レーヨン、コットン、ポリビニルアルコール繊維、羊毛等)や、熱可塑性繊維を適宜混合して用いても良い。
【0016】
前記拡散シート42としては、通常使い捨ておむつに用いられるものを特に制限なく用いることができる。特に好ましい拡散シートの例としては、紙や不織布である。特に不織布を用いる場合は、構成繊維の繊度が1.5〜10d、坪量15〜60g/m2のものが好ましいが、適宜選択可能である。合成繊維のみならず、レーヨンやコットンなどを混合したシートでも良い。
【0017】
第1参考実施形態の使い捨ておむつ1は、レッグ部に防漏シートがないので、着用時におけるムレ防止性に優れ、また、上述の如く立体ガードの基端が構成されているため、側部からの漏れ防止性にも優れている。
また、肌当接面側に疎水性のシート材61が配され、非肌当接面側に親水性の表面シート2が配されており、肌当接面はサラッとした感触を有し、しかも湿気が積極的に非肌当接面側に抜けて使い捨ておむつの外部に放出されため、使用感も良好なものである。この点は、シート材61及び表面シート2として不織布を用いた場合にに顕著なものとなる。
また、第1参考実施形態の使い捨ておむつでは、従来の使い捨ておむつよりも構成材料の使用量を低減することができる。
【0018】
第1参考実施形態の使い捨ておむつ1は、上述の構成とするのであれば、従来の使い捨ておむつを製造する際に用いられる手法を特に制限なく用いて製造できる。
【0019】
次に、本発明の吸収性物品の実施形態の使い捨ておむつについて詳述する。
なお、以下の説明においては、上述した第1参考実施形態の使い捨ておむつと異なる点について特に説明する。特に詳述しない点については、上述した第1参考実施形態と同じであり、上述した説明が適宜適用される。
【0020】
本発明の一実施形態の使い捨ておむつ1においては、図3に示すように、防漏シート3の表面には、外層不織布5が配されており、親水性のシート9が吸収体4の側縁4aよりもおむつの外方側に向けて延出された外層不織布5から形成されている
外層不織布5は、長方形状であり、また、防漏シート3で裏面側及び側縁部が覆われた吸収体4は、長方形状である。また、外層不織布5長手方向側縁は、吸収体4の側縁4aと略同位置に位置するが、外層不織布5の長手方向端縁は、それぞれ、吸収体4の長手方向端縁よりも使い捨ておむつの外方に向けて延出されている。また、表面シート2は、吸収体4の長手方向両端縁からおむつ外方に延出され、外層不織布5と積層されてウエスト部8を形成している。このため、ウエスト弾性部材81は、外層不織布5と表面シート2との間に狭持固定されている。
また、本実施形態においては、表面シート2の側縁2aは、吸収体4の側縁4aとほぼ同じ位置に位置するように配されている。
【0021】
また、前記外層不織布5は、CD強度が1000cN/50mm以上であるのが好ましく、1200〜2000cN/50mmであるのが更に好ましい。CD強度を1000cN/50mm以上とすることにより、ファスニングテープが付け根からとれてしまうのを防止する。
【0022】
このような条件を満足する材料として、前記外層不織布5としては、スパンボンド、SMS、SMMS、ヒートロール不織布、エアースルー不織布等が好ましく用いられる。
また、前記外層不織布5の坪量は、10〜60g/m2であるのが好ましく、15〜60g/m2であるのが更に好ましい。坪量を10g/m2以上とすることにより、前記必要な耐水圧とCD強度を発現することができる。坪量を60g/m2以下とすることにより、コスト的に有利である。
【0023】
次に、本発明の第2参考実施形態について説明する。第2参考実施形態は、「吸収体が撥水性台紙を具備している点」を特徴部分とし、主としてその点で第1参考実施形態に比して異なるものである。また、第2参考実施形態は、「外層不織布」を備えておらず、レッグ部の非肌当接面側の親水性のシートが、第1参考実施形態と同様に、外層不織布ではなく、表面シートから形成されている点で、本発明の実施形態ではないが、第2参考実施形態における前記特徴部分「吸収体が撥水性台紙を具備している点」については、前述の一実施形態を含めた本発明の実施形態に適用することができる。
第2参考実施形態の使い捨ておむつ1は、図4に示すように、吸収体4は、撥水性台紙44と、吸収本体43とを具備している。また、吸収本体43は、パルプに吸収性ポリマーを混合してなる本体41と、該本体41の上面に配された拡散シート42とからなる。
撥水性台紙44は、吸収本体43の裏面側において、その長手方向左右両側縁44aが、上方に巻き上げられて、吸収本体43の長手方向左右両側縁を覆って吸収本体43の表面側の左右両側縁部上に位置するように配されている。
そして、撥水性台紙44は、クレム吸水高さが、好ましくは5mm/10min以下、好ましくは更に0mm/10minであり、透湿度が好ましくは2〜900sec/(300ml・32枚)、更に好ましくは30〜150sec/(300ml・32枚)であり、坪量が好ましくは14〜60g/m2、更に好ましくは16〜30g/m2、最も好ましくは16〜25g/m2である。
【0024】
前記クレム高さを5mm/10min以下とすることにより、特に体圧のかからない状態においても吸収体からのにじみを抑制することができる。
前記透湿度を2sec/(300ml・23枚)以上且つ900sec/(300ml・23枚)以下とすることにより、おむつ製造ラインにおいて、搬送性が良好になり、生産性が向上する。
前記坪量を14g/m2以上とすることにより、台紙の強度が十分になり、加工上または製品の実使用で破れが生じる等の不具合が生じず、無理に強度を上げることによる風合いの悪化が生じない。60g/m2以下とすることにより、コスト的に十分なメリットがあり、ゴワツキ感が出ることが生じない。
【0025】
<クレム吸収高さ>
JIS−P8141に準じて測定した。即ち、撥水性台紙を、幅20mm、長さ200mmの短冊状に裁断した後、長手方向を鉛直方向にして、下端から15mmの部分まで水に浸した。水に浸してから10分後、又は1時間後に水が何mm吸い上げられたかを測定した。
<透湿度>
JIS−P8117に準じて測定した。即ち、撥水性台紙を70×70mmに裁断し、32枚重ね、透湿度測定器〔熊谷理機工業(株)社製のGURLEY DENSOMETER(商品名)〕を用いて、300mlの空気が透過するのに要する時間を測定した。
【0026】
また、防漏シート3の側縁3aは、吸収体4の裏面側に位置するように且つその側縁3aが吸収体4の側縁4aよりも使い捨ておむつ外方に位置しないように、配されている。本実施形態においては、吸収体4の側縁4aとほぼ同じ位置になるように配されている。
【0027】
撥水性台紙44は、その側縁44aが拡散シート42上方にまで巻き上げられて、拡散シート42と表面シート2との間に狭持固定されている。
撥水性台紙44の側縁44aは、基端60よりも、使い捨ておむつ内方に位置するようになされていることが望ましい。撥水性台紙44の側縁44aと吸収本体43の側縁43aとの間の距離T1は、特に規定されないが、撥水性台紙44の側縁44aと基端60との間の距離T2は、0〜20mmとするのが好ましい。
【0028】
前記撥水性台紙は、前記の物性を有するものであれば、その種類・製法等に特に制限はないが、前記の物性を容易に発現させ得る点から、パルプ、紙力増強剤およびサイズ剤を含有し、該紙力増強剤が該パルプ重量に対して0.1〜4%含まれ、該サイズ剤が該パルプ重量に対して0.05〜4%含まれている撥水性台紙を用いることが好ましい。
【0029】
前記パルプとしては、針葉樹や広葉樹の化学パルプ(LBKP、NBKP)、半化学パルプ及び機械パルプ等の木材パルプ、これら木材パルプを化学処理したマーセル化パルプ及び架橋パルプ、麻や綿等の非木材系繊維並びにレーヨン繊維等の再生繊維のようなセルロース系繊維等が好ましい。これらの材料のうち、製品コスト、シート強度および抄紙適性等の観点から、木材パルプ、これら木材パルプを化学処理したマーセル化パルプ及び架橋パルプ等が更に一層好ましい。これらの材料は単独で、或いは得られる撥水性台紙の強度や透湿度を適宜調整するために二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0030】
得られる撥水性台紙の透湿度と柔軟性をコントロールするために、前記パルプと合成パルプとを併用することもできる。この場合、合成パルプの配合量は撥水性台紙の前記パルプ100重量部に対して好ましくは100重量部以下、更に好ましくは5〜50重量部である。合成パルプとしては、ポリエチレン繊維やポリプロピレン繊維等のポリオレフィン樹脂からなる繊維を用いることができ、高密度ポリエチレンや線状低密度ポリエチレンからなる繊維等が特に好ましく用いられる。
【0031】
前記紙力補強剤としては、乾燥紙力剤や湿潤紙力剤等の一般的に使用されている薬剤を使用することができる。前記乾燥紙力剤の例としては、でん粉、変性でん粉、植物ガム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、カイメン等が挙げられるが、これらに制限されるものではない。前記湿潤紙力剤の例としては、尿素−ホルマリン樹脂、メラミン−ホルマリン樹脂、ジアルデヒドデンプン、ポリエチレンイミン、エポキシ化ポリアミド、メチロール化ポリアミド等が挙げられるがこれらに制限されるものではない。
前記紙力補強剤は、上述の通りパルプ重量に対して好ましくは0.1〜4%含まれ、更に好ましくは0.2〜3%、一層好ましくは0.3〜2%含まれる。前記紙力増強剤の配合量が0.1%未満であると、配合の効果があまり期待できず、4%を超えて配合しても配合の効果が飽和してしまうので前記範囲内とすることが好ましい。
【0032】
前記サイズ剤は、使用法によって無添サイズ剤および表面サイズ剤に分類され、本発明においては一般的に使用されているサイズ剤を使用することができる。前記サイズ剤を原料別に区分すると、ロジンサイズ剤、ワックスサイズ剤、石油樹脂サイズ剤、合成サイズ剤等があり、成分としては、天然ロジン・無水マレイン酸共重合体、水素添加ロジン・無水マレイン酸共重合物、ロジン・無水マレイン酸共重合体ワックスエマルジョン、石油樹脂・無水マレイン酸共重合物、アルキル・ケテン・ダイマー、アルケニル無水こはく酸、無水ステアリン酸等が挙げられるが、これらに制限されるものではない。前記サイズ剤は、上述の通りパルプ重量に対して好ましくは0.05〜4%含まれ、更に好ましくは0.1〜3%、一層好ましくは0.1〜2%含まれる。前記サイズ剤の配合量が0.05%未満であると、配合の効果があまり期待できず、4%を超えて配合しても配合の効果が飽和してしまうので前記範囲内とするのが好ましい。
【0033】
前記撥水性台紙には、前記サイズ剤の定着のためにサイズ剤定着剤が配合されていてもよい。該サイズ剤定着剤としては、硫酸バンド、アルミン酸ソーダ、ポリ塩化アルミニウム等が使用され、該サイズ剤の重量に対して50〜400%配合されることが望ましい。
また、前記撥水性台紙には、必要に応じて染料や顔料等を配合してもよい。
【0034】
前記撥水性台紙は、一般に用いられている湿式抄紙法によって製造される。抄紙後の紙には、撥水性を高める目的で、パラフィンワックスやシリコーン等の油剤を用いて撥水処理を施してもよい。また、防漏性を更に高める意味で、所望の部分(第2参考実施形態においては、巻き上げられている側部44a等)にホットメルトを塗工してもよい。ホットメルトはコーター方式により塗工するのが望ましく、塗工坪量は3〜30g/m2とするのが望ましい。
また、撥水性台紙41は、吸収本体42に接着剤を介して固着されている。
【0035】
なお、上述の説明における位置や距離は、それぞれ、使い捨ておむつを平面視した場合の位置及び距離である。
上述の本発明の一実施形態及び第2参考実施形態の吸収性物品においても、第1参考実施形態の使い捨ておむつと同じ効果を奏する。
【0036】
なお、上述の実施形態においては、展開型の使い捨ておむつを例示して説明したが、本発明は、パンツ型の使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁パッド等にも適用可能である。
また、図示しないが、レッグ弾性部材は、吸収体の側縁部の裏面側(裏面シート側)に配して、防漏シートと外層不織布とで狭持固定するようにしてもよい。
上述の実施形態においては、レッグ弾性部材が配されたものを例示して説明したが、レッグ弾性部材は設けなくても良い。
また、撥水性台紙の裏面側(裏面シート側)には、液不透過性のフィルムを設けることもできる。該フィルムとしては、通常、使い捨ておむつに用いられる樹脂とフィラーの混合からなる、透湿防漏シートの他、一部のエステルやウレタンフィルムのように伸縮性で透湿性を有するフィルムなどを特に制限なく用いることができる。
【0037】
また、本発明の一実施形態の使い捨ておむつ1において、防漏シートの側部3aを、表面シート2の側縁部上に位置させて、シート材61と表面シート2とを防漏シート3をして一体に固着することで基端60を形成してもよい。
【0038】
なお、特に図示しないが、立体ガード6は、(1)2つ以上の折り曲げ部が形成されており、使用時に、立体ガードの表面側において立体ガードにより形成された2つ以上のポケット部が並設されるようになされた形態、(2)複数の立体ガード弾性部材を有し、立体ガード弾性部材は、前記立体ガードの基端と自由縁端との間及び該自由縁端に複数配されており、且つ該立体ガードの表面に該立体ガードにより複数のポケット部が形成されるようになされた形態等とすることもできる。
前記の(1)及び(2)の形態とすることにより、モレ防止効果をより一層高めることができる。具体的には、***物が立体ガードを超えてもこれらのポケット部により捕集され、レッグ部からの漏れを効果的に防止できる。
また、シート材61を、基端60より使い捨ておむつ内方にて外側に折り返して、使い捨ておむつの長手方向両端にて固定してもよい。この場合には、立体ガード6は、折り曲げ部を使い捨ておむつの内方に位置させてくの字状の形状となる。更には、このように外側に折り返した後、更に内方に向けて折り返してもよい。この場合には、立体ガード6は、Z字状になる。これらのようにした場合には、立体ガードが良好に立ち上がるため、使用時における立体ガードの高さが保持され、漏れ防止性が向上される。
【0039】
【発明の効果】
本発明の吸収性物品は、着用時にムレることが防止され、レッグ部からの漏れ防止性にも優れ、使用感も良好なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の吸収性物品としての使い捨ておむつの第1参考実施形態を示す斜視図である。
【図2】 図2は、図1のX−X断面を模式的に示す断面図である。
【図3】 図3は、本発明の一実施形態を模式的に示す断面図(図2相当図)である。
【図4】 図4は、本発明の第2参考実施形態を模式的に示す断面図(図2相当図)である。
【符号の説明】
1 使い捨ておむつ
11 ファスニングテープ
2 表面シート
3 防漏シート
4 吸収体
41 本体
42 拡散シート
5 外層不織布
6 立体ガード
60 基端
61 シート材
63 自由端
64 立体ギャザー弾性部材
7 レッグ部
71 レッグ弾性部材
8 ウエスト部
81 ウエスト弾性部材
A 腹側部
B 背側部

Claims (3)

  1. 液透過性の表面シート、液不透過性の防漏シート、及び液保持性の吸収体を具備し、該吸収体の左右両側より外方に着用時に着用者の脚回りに当接する左右一対のレッグ部が形成されており、該レッグ部の左右両側縁よりも内方に、立体ガード弾性部材を備えた一対の立体ガードが形成されている吸収性物品において、
    前記立体ガードは、疎水性のシート材及び前記立体ガード弾性部材からなり、該立体ガードの基端が、前記吸収体の側縁よりも吸収性物品の内方に位置するように形成されており、
    前記疎水性のシート材は、前記立体ガードの基端から前記吸収体の側縁よりも吸収性物品の外方に向けて延出されており、
    前記レッグ部は、延出された前記疎水性のシート材と該シート材の裏面側に積層された親水性のシートとから、肌当接面側が疎水性で且つ非肌当接面側が親水性となるように形成されており、
    前記防漏シートの表面には、外層不織布が配されており、前記親水性のシートが、前記吸収体の側縁よりも吸収性物品の外方に向けて延出された該外層不織布から形成されている吸収性物品。
  2. 前記防漏シートは、その長手方向左右両側縁が、前記吸収体の左右両側縁を覆って該吸収体の表面側の左右両側縁部上に位置するように配されている請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記吸収体は、撥水性台紙及び吸収本体を具備しており、
    前記撥水性台紙は、その長手方向左右両側縁が、少なくとも該吸収本体の長手方向左右両側縁を覆って該吸収体の表面側の左右両側縁部上に位置するように配されており、且つ、クレム吸水高さが5mm/10min以下であり、透気度が2〜900sec/(300ml・32枚)であり、坪量が14〜60g/m2である請求項1記載の吸収性物品。
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