JP3940787B2

JP3940787B2 - ショーツ

Info

Publication number: JP3940787B2
Application number: JP2000288641A
Authority: JP
Inventors: 留美八巻; 良和田中
Original assignee: Uni Charm Corp
Current assignee: Uni Charm Corp
Priority date: 2000-09-22
Filing date: 2000-09-22
Publication date: 2007-07-04
Anticipated expiration: 2020-09-22
Also published as: KR100740516B1; CN1346609A; KR20020023136A; CN1220475C; JP2002095699A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ショーツに関し、とりわけ、尿吸収パッドや生理用ナプキンなどの吸収性パッドを併用するのに好適なショーツに関する。
【０００２】
【従来の技術】
失禁用ショーツや生理用ショーツにおいては、尿や経血が吸収性パッドから漏れてショーツに付着するのを防ぐことが求められている。
この漏れを防止する技術として、本出願人は、実開昭５９−１２２１２３号公報において、後身頃の幅方向略中央位置に上下に延びる伸縮性テープを取り付けた生理用ショーツを提案した。該公報には、前身頃と後身頃との股下縫合線が、ショーツ本体の中央折返し線を中心として、前後方向２５ｍｍ以内に位置するように構成し、前記幅方向略中央位置の伸縮性テープが股下縫合線から胴周り縁まで取り付けられてなる生理用ショーツが記載されている。
【０００３】
かかる生理用ショーツは、ショーツによるナプキンの密着保持性を改善してナプキンを女性陰部に正常に密着保持させナプキン自体から経血が漏れるのを防止しようとしたものであり、伸縮性テープをショーツ本体の中央折返し線を中心として、前後方向２５ｍｍ以内から胴周り縁まで取り付けるように構成することは、着用者の膣口部から肛門部へかける区域に沿ってナプキンを強く押圧する効果をねらうものであった。
しかしながら、本発明者等がさらに検討を進めた結果、このような伸縮性テープの配置は経血の吸収及び漏れ防止には適しているが、尿の吸収及び漏れ防止に対しては不十分であることが分かった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、尿や経血等の体液を吸収する吸収性パッドを併用するためのショーツにおいて、体液を効果的に吸収すると共に、体液が漏れるのを防止したショーツを提供することを課題とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明は、
（１）伸縮性を有する前身頃片と後身頃片とが互いに縫合されて胴周り開口部と一対の脚周り開口部を有するショーツ本体が形成され、前記ショーツ本体の股下部内側には股当て片が当接され、且つ後身頃の幅方向略中央位置には縦方向に延びる伸縮性テープが取り付けられてなるショーツにおいて、前記伸縮性テープは、前記後身頃の胴周り開口部側からショーツ本体の中央折返し線を越えて前方に延在しており、その先端取り付け位置が前記中央折返し線から２５〜７５ｍｍ上方であることを特徴とするショーツ、
（２）伸縮性を有する前身頃片と後身頃片と股下片とが互いに縫合されて胴周り開口部と一対の脚周り開口部とを有するショーツ本体が形成され、前記ショーツ本体の股下片の内側には股当て片が当接され、且つ後身頃と股下片の幅方向略中央位置には縦方向に延びる伸縮性テープが取り付けられてなるショーツにおいて、前記伸縮性テープは、前記後身頃の胴周り開口部側からショーツ本体の中央折返し線を越えて前方に延在しており、その先端取り付け位置が前記中央折返し線から２５〜７５ｍｍ上方であることを特徴とするショーツ、
（３）前記伸縮性テープは、後身頃と股当て片との後方縫合線から一定の長さの領域で伸張下に取り付けられ、その他の部位においては非伸張下に取り付けられて、ショーツの前記縫合線から上方に収縮状態で３０〜１１０ｍｍの伸縮性ギャザー部を形成してなることを特徴とする上記（１）又は（２）のショーツ、
（４）前記脚周り開口部の前方部分には、前身頃片とは別体の脚周り片が設けられていることを特徴とする上記（１）〜（３）のショーツ、及び
（５）前記後身頃片の横方向寸法が、前身頃片の横方向寸法より大きく形成され、前後見頃片がショーツの胴周り側部よりも腹側に偏倚した位置で縫合されてなる上記（１）〜（４）のショーツ、
に関するものである。
ここで、前記前身頃、後見頃には、織布、不織布、編物等の各種布が採用可能である。したがって、この発明における縫合及び縫合線には接合及び接合線が含まれる。
【０００６】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照しながら、本発明のショーツの実施の形態を詳細に説明する。
図１、図２、及び図３は、それぞれ本発明のショーツの正面図、背面図、及び部分破断側面図である。
【０００７】
ショーツ１は、前見頃片２と後身頃片３とをショーツ１の腹側において上下方向へ延びる縫合線４において互いに縫合され、胴周り開口部１１及び一対の脚周り開口部１２が形成されたショーツ本体１ａを備えている。さらに後身頃片３は中央折返し線７で折り返され股下部６をも兼ね、前身頃片２と縫合線５において縫合されている。また前身頃片２は中央折返し線７で折り返されて股下部６を兼ね、後身頃片３と縫合線８において縫合されていてもよい。股下部６の内側には股当て片６ｂが当接されている。股当て片６ｂは、ショーツ１の前方側では縫合線５で前見頃片２に縫合され、ショーツ１の後方側では縫合線８で後身頃片３に縫合されている。これらの縫合線５，８は、図１及び図２に示すように横方向に延びている。
【０００８】
さらにショーツ本体１ａの他の態様では、ショーツ１は、前見頃片２と後身頃片３と股下片６ａ（図３参照）とから構成される。前見頃片２と後身頃片３とがショーツ１の腹側において上下方向へ延びる縫合線４において縫合されている。股下片６ａは、内側に当接された股当て片６ｂと共に股下部６を構成する。股下片６ａおよび股当て片６ｂは、縫合線５において前身頃片２と縫合されており、縫合線８において後身頃片３と縫合されている。これらの縫合線５，８は図１及び図２に示すように横方向に延びている。
【０００９】
これらのショーツ１では、後見頃片３の横方向寸法が、前身頃片２の横方向寸法より大きく形成され、前身頃片２がショーツ１の胴周り側部よりも腹側に偏倚した位置で縫合されている。すなわち、前身頃片２と後身頃片３との縫合線４は、ショーツ１着用者の腹側に位置するようにされている。
また、図示しないが、後身頃片３は幅方向中央線で左右に分割され、縫合一体化されたものであっても良い。
これらのショーツ１では、股下部６の内側、すなわち股当て片６ｂの内側には吸収性パッド（図示せず）が装着可能である。
【００１０】
前身頃片２と後身頃片３とは、縦横方向に弾性伸縮性を有するツーウェイストレッチの布からなるのが好ましい。股下片６ａは前後方向と横方向とに弾性伸縮性を有する布を用いるが、前後方向の伸長力が横方向の伸長力よりも大きいこと、即ち前後方向に伸びにくいことがより好ましい。
【００１１】
股当て片６ｂには、防水通気性のまたは合成樹脂性シート布を用いるが、非伸縮性であることが好ましい。そうすることで股下部６が縦横方向に伸びにくくなるために、吸収性パッドを装着した場合に、この吸収性パッドの裏面シートの粘着テープが外れにくくなる。
【００１２】
胴周り開口部１１の周縁部では、胴周り方向へ弾性伸縮性を有する飾りテープ１３が縫合線１３ａに沿って前後見頃片２，３に縫合されている。
【００１３】
図示のショーツ１では、前記脚周り開口部１２の前方部分に、前身頃片２とは別体の脚周り片１４が縫合線１４ａに沿って縫合され、一対の脚周り開口部１２は、脚周り片１４、股下部６、後身頃片３によって形成されている。脚周り開口部１２の周縁には、脚周り片１４が配置された部分を除いて、脚周り方向に弾性を有する飾りテープ１５が縫合線１５ａに沿って縫合されている。
【００１４】
脚周り片１４は、脚周り方向と、これに直交する方向とに弾性伸縮性を有するが、脚周り方向の伸長力がこれに直交する方向の伸長力よりも小さく、脚周り方向に伸びやすい布を用いるのがより好ましい。
【００１５】
後身頃片３の内面側には、幅方向略中央位置に縦方向に延びる伸縮性テープ１６が取り付けられている。本発明においては、この伸縮性テープ１６が、後身頃片２の胴周り開口部１１側からショーツ本体１ａの中央折返し線７を越えて股下部６の前方に延在しており、その先端取り付け位置１７が、中央折返し線７から２５〜７５ｍｍ上方にあることを特徴としている。
伸縮性テープ１６には、好ましくはウレタン繊維を織り込んだ幅３〜２０ｍｍのバイアステープが使用される。
【００１６】
伸縮性テープ１６の先端取り付け位置１７が、中央折返し線７から２５ｍｍ未満であるときには、伸縮性テープ１６が膣口部のみにしか達せず、よって、併用する吸収性パッドが尿道口に密着しない。また、伸縮性テープ１６の先端取り付け位置１７が７５ｍｍを超えると着用者の陰部から離れるので、吸収性パッドの密着のために７５ｍｍ超えて延在させることは不必要である。先端取り付け位置１７は、中央折返し線７から３５〜６５ｍｍ上方にあることがさらに好ましく、５０ｍｍ前後上方であることが最も好ましい。
【００１７】
図２の例では、伸縮性テープ１６は、後身頃片３と股当て片６ｂとの縫合線８から上方の一定の領域１８において、収縮状態で長さ３０〜１１０ｍｍの伸縮性ギャザー部２０を形成している。伸縮性ギャザー部２０は、伸縮性テープ１６を縫合線８の上方の一定の領域１８において縦方向に伸張下に取り付け、その他の部分は非伸張下に取り付けることによって形成することができる。伸縮性テープ１６を伸長下に取り付ける時の伸長率は、１２０％程度が好ましい。
【００１８】
伸縮性ギャザー部２０の長さが３０ｍｍ未満であると、着用者の立ったり座ったりなどの動きを吸収できず着用者の運動によって吸収性パッドがずれやすくなる。また、伸縮性ギャザー部２０の長さが１１０ｍｍを超えるとショーツ１全体が縮んでしまい、ショーツ１を着用した時にウエストラインが下方向に引っ張られてＶ字状になってしまう。
なお、吸収性パッドの後方部分を肌に密着させるために、伸縮性ギャザー部２０を形成することが好ましいが、本発明はテープ１６全体を非伸張下にショーツ１に取り付けて実施することも可能である。
【００１９】
伸縮性テープ１６を前記のように配置することで、尿吸収性パッドあるいは生理用ナプキンのような吸収性パッドを当接したショーツ１の股下部６は、伸縮性テープ１６により引っ張られ、その弾性力が尿道口及び膣口部から肛門部が対向する区域において吸収性パッド（図示せず）を介して押圧力として作用する。その結果、尿や経血等の体液が吸収性パッドに効果的に吸収されると共に、吸収性パッドから尿や経血などの体液が漏れるのを防止することができる。
【００２０】
縫合線８の上方に３０〜１１０ｍｍの伸縮性ギャザー部２０を形成することにより、ショーツ１は、着用者の動作に追随できるので、吸収性パッドが着用者の陰部からずれることがなく、体液の漏れをさらに防止することが出来る。
【００２１】
また、脚周り開口部１２の前方部分に伸縮性の脚周り片１４を設けることにより、ショーツ１の着用者の脚の動きを妨げることがなく、着用者の脚周り部、とくに鼠蹊部を無用に圧迫することがない。
【００２２】
さらにまた、後身頃片３の横方向寸法を、前身頃片２の横方向寸法より大きく形成し、前後見頃片２．３がショーツ１の胴周り側部よりも腹側に偏倚した位置で縫合されていることにより、縫合線４が着用者の腰骨に接することがなく、ショーツ１を着用したとき、縫合線４が着用者の腰骨に接することによる違和感を解消することができる。
【００２３】
なお、上記には本発明の実施の態様を詳細に説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、本発明を逸脱しない範囲での変更が可能である。
【００２４】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、吸収性パッドを併用するためのショーツにおいて、体液を効果的に吸収すると共に、体液が漏れるのを有利に防止することが可能なショーツが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のショーツの正面図である。
【図２】図１に示すショーツの背面図である。
【図３】図１に示すショーツの部分破断側面図である。
【符号の説明】
１：ショーツ
１ａ：ショーツ本体
２：前身頃片
３：後身頃片
６：股下部
６ａ：股下片
６ｂ：股当て片
７：中央折返し線
８：縫合線
１１：胴周り開口部
１２：脚周り開口部
１４：脚周り片
１６：伸縮性テープ
１７：先端取り付け位置

Claims

伸縮性を有する前身頃片（２）と後身頃片（３）とが互いに縫合されて胴周り開口部（１１）と一対の脚周り開口部（１２）を有するショーツ本体（１ａ）が形成され、前記ショーツ本体（１ａ）の股下部内側には股当て片（６ｂ）が当接され、且つ後身頃の幅方向略中央位置には縦方向に延びる伸縮性テープ（１６）が取り付けられてなるショーツ（１）において、
前記脚周り開口部（１２）の前方部分には、前身頃片（２）とは別体の伸縮性の脚周り片（１４）が設けられ、該伸縮性の脚周り片 ( １４）は、脚周り方向と、これに直交する方向とに弾性伸縮性を有するが、脚周り方向の伸長力がこれに直交する方向の伸長力よりも小さく、脚周り方向に伸びやすい布で形成されており、前記伸縮性テープ（１６）は、前記後身頃の胴周り開口部（１２）側からショーツ本体（１ａ）の中央折返し線（７）を越えて前方に延在しており、その先端取り付け位置（１７）が前記中央折返し線（７）から２５〜７５ｍｍ上方であることを特徴とするショーツ。
伸縮性を有する前身頃片（２）と後身頃片（３）と股下片（６ａ）とが互いに縫合されて胴周り開口部（１１）と一対の脚周り開口部（１２）とを有するショーツ本体（１ａ）が形成され、前記ショーツ本体（１ａ）の股下片（６ａ）の内側には股当て片（６ｂ）が当接され、且つ後身頃と股下片（６ａ）の幅方向略中央位置には縦方向に延びる伸縮性テープ（１６）が取り付けられてなるショーツ（１）において、
前記脚周り開口部（１２）の前方部分には、前身頃片（２）とは別体の伸縮性の脚周り片（１４）が設けられ、該伸縮性の脚周り片 ( １４）は、脚周り方向と、これに直交する方向とに弾性伸縮性を有するが、脚周り方向の伸長力がこれに直交する方向の伸長力よりも小さく、脚周り方向に伸びやすい布で形成されており、前記伸縮性テープ（１６）は、前記後身頃の胴周り開口部（１２）側からショーツ本体（１ａ）の中央折返し線（７）を越えて前方に延在しており、その先端取り付け位置（１７）が前記中央折返し線（７）から２５〜７５ｍｍ上方であることを特徴とするショーツ。
前記伸縮性テープ（１７）は、後身頃と股当て片（６ｂ）との縫合線（８）から一定の長さの領域で伸張下に取り付けられ、その他の部位においては非伸張下に取り付けられて、ショーツの前記縫合線（８）の上方に収縮状態で３０〜１１０ｍｍの伸縮性ギャザー部（２０）を形成してなることを特徴とする請求項１又は請求項２に記載のショーツ。
前記後身頃片（３）の横方向寸法が、前身頃片（２）の横方向寸法より大きく形成され、前後見頃片がショーツの胴周り側部よりも腹側に偏倚した位置で縫合されてなる請求項１乃至請求項３のいずれかに記載のショーツ。