JP3940515B2 - 田植機搭載型農薬散布装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、田植機に搭載され、田植え作業と並行して粒状の農薬を散布する田植機搭載型農薬散布装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
しろかきを終えて水を導入した水田に除草を目的として散布される薬剤は、田植えを行う数日前後に散布されるのが通常であったが、近年では成分の改良がなされ、田植えと同時に散布することが可能になっている。
【0003】
このような薬剤には液状のものと粒状のものがあり、それぞれについて散布装置が用意されている。液状薬剤用の散布装置は、苗の掻き取り爪の回転運動を利用して薬剤を間欠的に送り出し、所定時間をあけて薬剤を微量ずつ滴下するしくみになっており、田植えを行う田植機の走行中に作動させることで水田に薬剤を散布する。
【0004】
粒状薬剤用の散布装置は、田植機に装着され、掻き取り爪の運動を利用して駆動されるもので、薬剤の収納部から間欠的に薬剤を流下させ、さらに流下させた薬剤を別の電源によって駆動されるファンによって弾き飛ばすしくみになっており、田植えを行う田植機の走行中に作動させることで水田に薬剤を散布する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記粒状薬剤用の散布装置は特定の田植機専用に開発されたものであり、特定の機種にしか装着できないためにこの粒状薬剤散布装置を使用するには田植機そのものを購入する必要があった。また、この粒状薬剤用の散布装置が装着可能な田植機を所有していたとしても、散布装置自体が大型で高価であるために一般消費者には手のでにくいものであった。
【0006】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、機種を問わず既存の田植機のほとんどのものに対して装着可能であるとともに構造が単純で安価に製造可能であり、一般消費者にも簡単に入手可能な田植機搭載型農薬散布装置を実現することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための手段として、次のような構成を有する農薬散布装置の開発が進められている。すなわち、本発明に係る請求項1記載の田植機搭載型農薬散布装置は、田植え作業と並行して粒状の農薬を散布する田植機搭載型農薬散布装置であって、前記農薬を散布する散布機構と、前記田植機の植え付け動作を利用して作動され、前記散布機構による農薬散布を前記田植機に具備される苗床台の往復動作と同調して間欠的に行わせる散布動作制御機構とを備え、前記散布動作制御機構が、前記苗床台に当接した状態で田植機本体に取り付けられ、該苗床台の往復動作に伴って回転するローラと、該ローラに設けられて前記散布機構の作動の契機となる作動契機部と、前記ローラの回転に伴って移動する作動契機部に接触することにより接続されて前記散布機構を作動させるスイッチとを備えることを特徴としている。
【0008】
この田植機搭載型農薬散布装置においては、散布動作制御機構が、田植機の植え付け動作を利用して作動されるのであるが、散布機構による農薬散布が植え付け動作と同調して間欠的に行われ、植え付け動作が減速されると農薬散布の間隔が長くなり、植え付け動作が増速されると農薬散布の間隔が短くなる。
【0010】
特に、散布動作制御機構は、往復移動式の苗床台を備える田植機について苗床台の往復動作を利用して作動される。また、苗床台は田植機の植え付け動作に同調して作動し、植え付け動作が減速されると苗床台の移動速度も減少し、植え付け動作が増速されると苗床台の移動速度も増加するので、所定の植え付け面積に散布される農薬の散布量が田植機の植え付け速度に関わらず一定となる。
【0012】
この田植機搭載型農薬散布装置においては、苗床台の往復動作がローラの回転に置き換えられ、作動契機部がローラの回転に伴って移動することによりスイッチが間欠的に接続されて散布機構が間欠的に作動する。
【0013】
請求項2記載の田植機搭載型農薬散布装置は、田植え作業と並行して粒状の農薬を散布する田植機搭載型農薬散布装置であって、前記農薬を散布する散布機構と、前記田植機の植え付け動作を利用して作動され、前記散布機構による農薬散布を前記田植機に具備される苗床台の往復動作と同調して間欠的に行わせる散布動作制御機構とを備え、前記散布動作制御機構が、前記苗床台に取り付けられ、該苗床台とともに往復移動して前記散布機構の作動の契機となる作動契機部と、前記苗床台に対向して田植機本体に取り付けられ、前記苗床台の往復動作に伴って移動する作動契機部に接触することにより接続されて前記散布機構を作動させるスイッチとを備えることを特徴としている。
【0014】
この田植機搭載型農薬散布装置においては、苗床台とともに作動契機部が往復移動することによりスイッチが間欠的に接続されて散布機構が間欠的に作動する。
【0015】
請求項3記載の田植機搭載型農薬散布装置は、田植え作業と並行して粒状の農薬を散布する田植機搭載型農薬散布装置であって、前記農薬を散布する散布機構と、前記田植機の植え付け動作を利用して作動され、前記散布機構による農薬散布を前記田植機に具備される苗床台の往復動作と同調して間欠的に行わせる散布動作制御機構とを備え、前記散布動作制御機構が、前記苗床台に取り付けられ、該苗床台とともに往復移動して前記散布機構の作動の契機となる作動契機部と、前記苗床台に向けて田植機本体に取り付けられ、前記苗床台の往復動作に伴って移動する作動契機部の接近を検出する近接スイッチと、該近接スイッチによる前記作動契機部の検出を契機として前記散布機構を作動させる制御部とを備えることを特徴としている。
【0016】
この田植機搭載型農薬散布装置においては、苗床台とともに作動契機部が往復移動する過程で近接スイッチが作動契機部の接近を検出し、近接スイッチが作動契機部の接近を検出する度にその出力を契機として散布機構が作動する。
【0017】
請求項4記載の田植機搭載型農薬散布装置は、請求項3載の田植機搭載型農薬散布装置において、前記近接スイッチが、該近接スイッチに形成された平面視略矩形状の取付孔に、前記田植機本体から立設された断面矩形の棒状部を挿通されて田植機本体に取り付けられ、前記取付孔の四隅には、前記棒状部からの距離を広める逃げ部が形成されていることを特徴としている。
【0018】
この田植機搭載型農薬散布装置においては、取付孔の四隅に逃げ部が設けられていることから、苗床台が傾くなどして近接スイッチと棒状部と位置関係が変化しても両者間の干渉が防止される。
【0037】
【発明の実施の形態】
本発明に係る田植機搭載型農薬散布装置の第1の実施形態を図1ないし図6に示して説明する。
図1に示す田植機搭載型農薬散布装置(以下では単に散布装置と呼ぶ)は、田植機の後部に位置する苗床台Sのさらに後方に設置され田植作業と並行して農薬を散布する散布機構1と、田植機に具備される苗床台Sの往復動作を利用して作動されて散布機構1による農薬散布を田植作業に同調して間欠的に行わせる散布動作制御機構2と、田植機の運転席に設けられている植え付け動作の操作レバーLを操作することによって接続される中継スイッチ3aを備える中継スイッチボックス3と、散布機構1を作動させるための電力を供給する電源機構4とを備えている。各機構に繋がるコード類はセンターボックス5に集められており、センターボックス5には散布装置の作動を大元で断続する主スイッチ5aが設けられている。
【0038】
散布機構1は、田植機の農薬が収納される収納部10と、収納部10の下部に取付けられたパイプ部(供給路)11を通じて供給される農薬を噴出するノズル部12とを備え、苗床台Sの後方に立設された門型の支持フレーム13に固定されている。
【0039】
支持フレーム13は、図2に示すように、苗床台Sの幅方向に離間して配置されたふたつの脚部14を、苗の掻き取り爪を駆動するギヤボックスBにそれぞれネジ止めされ、脚部14の先端間に梁部15を架設されて構成されている。なお、脚部14を固定するためのネジ穴およびネジにはギヤボックスBに既設のものがそのまま流用されている。
【0040】
脚部14は、2本の棒状部材14a、14bを交差させて組み合わせたもので、一方の棒状部材14aに設けられた長穴14cに、他方の棒状部材14bの中央に取付けたボルト・ナット14dを通して締結することで固定されている。一方の棒状部材14aに対する他方の棒状部材14bの固定位置は、ボルト・ナット14dの締結位置を長穴14cに沿って移動させることで変更可能となっており、双方の棒状部材14a、14bの配置を自在に変化させることで、田植機の機種の違いによって形状の異なるギヤボックスBに対しても脚部14を取付けることが可能となっている。
【0041】
他方の棒状部材14bの先端にはブラケット14eを介して断面矩形の長尺部材からなる梁部15の端部が固定されている。ブラケット14eは棒状部材14bに対してボルト・ナット14fにより角度可変に固定されており、梁部15はその両端をブラケット14eに設けられた矩形の孔14gに通され、同じくブラケット14eに設けられた固定用ネジ14hを梁部15に向けて螺入することによって脚部14に固定されている。なお、図においては棒状部材14aをギヤボックスBの前部に、棒状部材14bをギヤボックスBの後部にネジ止めしているが、田植機の機種によっては棒状部材14aをギヤボックスBの後部に、棒状部材14bをギヤボックスBの前部にネジ止めする場合もある。
【0042】
散布機構1に設けられた固定枠16にはフック部16aが設けられており、散布機構1はこのフック部16aを梁部15に引っ掛けた状態で、フック部16aに設けられた固定用ネジ16bを梁部15に向けて螺入することによって梁部15に固定されている。散布機構1は、ブラケット14eの棒状部材14bに対する取付け角度を変更することにより上下方向の角度を調整可能に支持されている。
【0043】
収納部10は、図3に示すように、縦長の箱形でその上面には着脱可能な蓋体10aが取り付けられており、この蓋体10aを外して内部に農薬を収納するようになっている。パイプ部11は、すり鉢状に形成された収納部10の内底に連通し、下方に向けて延出された先端にノズル部12が取付けられている。
【0044】
パイプ部11は固定枠16に設けられた円形の孔に挿通され、固定枠16は同じくパイプ部11に挿通されたリング状部材11aによって上下から挟まれており、散布機構1は固定枠16に対してパイプ部11を軸として回動可能に支持されている。
【0045】
ノズル部12は、図4に示すように、パイプ部11と連結される連結部12a、遮蔽弁28が内蔵される遮蔽弁ケース12b、上ケース12c、下ケース12d、さらにインペラ17を覆うカバー12eとが組み合わされて構成されている。
【0046】
ノズル部12の先端には、農薬を噴出する噴出口12fが下ケース12dとカバー12eとの間に設けられている。噴出口12fは、パイプ部11をやや下げた状態で散布機構1を固定したときに地面に対して平行となるように開設されている。また、噴出口12fの両側部には、農薬の散布幅および散布方向を規制する整流板12gが側方への角度を調整可能に取付けられている。
【0047】
上ケース12cと下ケース12dとの間にはモータ18が設置されている。モータ18の回転軸は下ケース12dの下方に突出しており、この回転軸にインペラ17が取り付けられている。
【0048】
インペラ17は、モータ18の回転軸に中心を固定された円板17a上に2枚の羽根部17bが立設されたもので、噴出口12fの幅方向に面方向を一致させてノズル部12の内部に配置されている。ノズル部12の内部には、収納部10からパイプ部11を通じて供給される農薬を円板17a上に供給する供給管19が設けられている。供給管19はノズル部12の内部でパイプ部11と連通しており、インペラ17に向けて農薬を落下させるようになっている。
【0049】
インペラ17は、モータ18を駆動させることによって一方向に回転し、収納部10からパイプ部11を通じて円板17a上に供給される農薬を、円板17aとともに回転する羽根部17bによって弾き飛ばすようになっている。
【0050】
散布動作制御機構2として、田植機本体には苗床台Sの往復動作に伴って回転するローラ21が取付けられている。ローラ21は、図5に示すように、苗床台Sの裏面側にあって苗床台Sを支持する支持枠Fにステー22を介して固定されている。ステー22には、支持枠F側に固定される基部22aと、基部22aに対してローラ21の左右方向の角度を調節可能とする中間部22bと、中間部22bに対してローラ21の上下方向の角度を調節可能とする先端部22cとが設けられており、田植機の機種を問わず苗床台Sの裏面に対するローラ21の配設位置を適切な位置に調節できるようになっている。
【0051】
ローラ21は先端部22cに固定されたスライドレール22dにガイドされてステー22の側方にスライド可能に支持されるとともに、同じく先端部22cに設けられたバネ23によってステー22から離間する方向に付勢され、ステー22各部の角度を適宜調節することで苗床台Sの裏面に押圧されている。また、ローラ21の周面には摩擦係数の大きな帯状の弾性部材21bが貼着されている。
【0052】
ローラ21の一方の端面21aには、ローラ21の回転中心から放射状をなして筋状の突起部(作動契機部)21cが複数設けられている。突起部21cは8方向に広がるように形成されており、周方向に等間隔に離間して設けられている。
【0053】
ローラ21の回転軸を支持する軸受部24には、端面21aに近接してスイッチ25が設けられている。スイッチ25は端面21a上を周方向に走行する車輪25aを備えており、この車輪25aがローラ21の回転に伴って端面21a上を走行し、突起部21cを乗り越えて上下する度ごとにスイッチングされるようになっている。
【0054】
ノズル部12には、スイッチ25が接続されたときに作動するソレノイド(駆動源)26が付設されている。ソレノイド26は、図6に示すように、パイプ部11とノズル部12との間に挟み込まれて固定されたソレノイド固定座27に、駆動軸26aをノズル部12に向けて固定されている。駆動軸26aには、パイプ部11を仕切りソレノイド26の作動によってパイプ部11を開いてインペラ17に向けて農薬を供給する遮蔽弁28が固定されている。
【0055】
遮蔽弁28は、ノズル部12の内部に設けられた隔壁20に沿って往復移動可能に支持されており、隔壁20に設けられた流通口20aを、その往復移動に伴って開閉するようになっている。
【0056】
遮蔽弁28は、流通口20aと合致する形状とされているものの、遮蔽弁28が流通口20aを閉じた状態のときに遮蔽弁28と流通口20aとの間には、農薬の粒が容易に通過しないように農薬の粒径にほぼ等しい程度の僅かな隙間が設けられている。また、流通口20aに臨む遮蔽弁28の端面は、農薬の流通方向前方に向けて傾斜した状態に形成されている。
【0057】
散布動作制御機構2には、ソレノイド26により作動される遮蔽弁28の1回あたりの開閉動作つき、流通口20aを通過する農薬の量を調節し、これによってノズル部12から噴出される農薬の量を調節する散布量調節機構6が設けられている。
【0058】
散布量調節機構6には、ソレノイド26の駆動軸26aを軸線方向に貫通された円柱状の移動体29が設けられている。移動体29は、駆動軸26aまわりの回転を規制されつつ駆動軸26aに沿って移動可能となっている。
【0059】
移動体29の周面には、駆動軸26aの長さ方向に向けて雄ネジ部29aが形成されており、この雄ネジ部29aには内側に雌ネジ部30aが形成されたスリーブ(回転体)30が螺合されている。スリーブ30は、ノズル部12の内部で駆動軸26aの長さ方向への移動を規制されつつ駆動軸26aまわりに回転可能に支持されている。
【0060】
スリーブ30の上端には、スリーブ30を回転させるレバー30bが取付けられている。レバー30bはソレノイド固定座27に設けられた長穴27aから先端を覗かせて取付けられており、長穴27aに沿って刻まれた目盛にレバー30bを合わせることで農薬の噴出量を任意に調節できるようになっている。
【0061】
中継スイッチボックス3は、田植機の運転席脇に配置されて植え付け動作を開始させる操作レバーLに近接して設置されており、操作レバーLが植え付け動作の開始位置まで倒されたときに操作レバーLによって中継スイッチ3aが接続されるようになっている。
【0062】
電源機構4は、実際の電力供給源として田植機に搭載されているバッテリーが兼用されている。センターボックス5は、運転席に搭乗する作業者から手の届く位置に設置されている。
【0063】
上記のように構成された散布装置は次のようにして使用される。
まず、育苗箱で育てた苗の束を苗床台Sに搭載し、水田に乗り入れた田植機について、主スイッチ5aを接続し散布機構1が電源機構4から電力供給を受けられる状態としたうえで、操作レバーLを植え付け動作の開始位置まで倒すと、田植機が苗の植え付けを開始すると同時に中継スイッチ3aが接続されてモータ18が作動し、インペラ17が回転を開始する。
【0064】
植え付け動作が開始されると、苗床台Sは、掻き取り爪による苗の掻き取り動作に同調して側方に往復移動を開始する。苗床台Sの往復移動に伴いローラ21が回転すると、ローラ21の回転に従って車輪25aが端面21a上を走行し、突起部21cを乗り越えて上下する度ごとにスイッチ25が間欠的にスイッチングされる。
【0065】
スイッチ25がスイッチングされるとその度にソレノイド26が作動し、遮蔽弁28が隔壁20に沿って往復移動して流通口20aが開閉される。流通口20aが開閉されると、これに伴って流通口20aを通過した農薬が供給管19を通ってインペラ17上に落下する。インペラ17上に落下した農薬は、継続的に回転するインペラ17に弾かれて噴出口12fから田植機の後方に向けて噴出される。
【0066】
植え付け動作を続ける間は、上記のような要領で散布機構1から農薬の散布が間欠的に行われるが、例えば田植機を方向転換させる場合には、操作レバーLを植え付け動作の停止位置まで戻すことで中継スイッチ3aが切られ、散布機構1が停止して農薬の散布が中断する。そして、田植機の方向転換後に操作レバーLを倒すと中継スイッチ3aが再び接続されて農薬の散布が再開される。
【0067】
さらに、苗床台Sは田植機の植え付け動作に同調して作動し、植え付け動作が減速されると苗床台Sの移動速度も減少し、植え付け動作が増速されると苗床台Sの移動速度も増加するので、所定の植え付け面積に散布される農薬の散布量は田植機の植え付け速度に関わらず一定となる。
【0068】
また、散布量調節機構6において、レバー30bを操作してスリーブ30を一方向に回転させると、スリーブ30と螺合関係にある移動体29が駆動軸26aに沿って遮蔽弁28側に移動する。移動体29が遮蔽弁28に接近した位置にある状態でソレノイド26が作動されると遮蔽弁28は開閉動作を行うが、このとき遮蔽弁28は移動体29に開閉動作が規制されて変位量が制限されるために流通口20aの開口面積が小さく制限されて流通口20aを通過する農薬の量が減少する。また、レバー30bを操作してスリーブ30を他方向に回転させると、移動体29が駆動軸26aに沿って遮蔽弁28から離間する方向に移動する。移動体29が遮蔽弁26aから離間した位置にある状態でソレノイド26が作動されると、遮蔽弁28は移動体29に規制されないために流通口20aが大きく開かれて流通口20aを通過する農薬の量が増加する。
【0069】
つまり、スリーブ30を回転させて遮蔽弁28に対する移動体29の配置を変化させ、遮蔽弁28の変位量を制限し、流通口20aの開口面積を変化させることで、遮蔽弁28の1回あたりの開閉動作につき散布機構1から噴出される農薬の量が調整される。
【0070】
上記のように構成された散布装置によれば、散布動作制御機構2が、既存の田植機のほとんどの機種に具備されている往復移動式の苗床台Sの往復動作を利用して作動されるので、機種を問わず既存の田植機のほとんどのものに対して装着することができる。
【0071】
また、散布量調節機構6において、遮蔽弁28の開閉動作1回につき散布機構1から噴出される農薬を適当な量に調節することができ、農薬の種類に応じて散布総量を適宜調節することが可能となり、これによって農薬の種類によって総散布量を適宜調節することができる。
【0072】
次に、本発明に係る田植機搭載型農薬散布装置の第2の実施形態を図7ないし図9に示して説明する。
本実施形態に示す散布装置は、上記第1の実施形態とは散布動作制御機構の構成が異なるものである。そこで、本実施形態においては散布動作制御機構の構成について説明し、第1の実施形態で既に示した構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0073】
図7に示す散布装置には、散布動作制御機構31として、苗床台Sの裏面側には苗床台Sとともに往復移動するバー32が取り付けられている。バー32は、苗床台Sの裏面に取り付けられたベースバー33に、苗床台Sの移動方向と平行に取り付けられている。
【0074】
ベースバー33は、図8に示すように、両側の脚部33aの先端に設けられた爪33bを苗床台Sと梁部SBとの隙間に差し込まれるとともに脚部33aに設けられた固定用ネジ33cを梁部SBの側面に向けて螺入することによって苗床台Sに固定されている。
【0075】
バー32は断面視コ字型のいわゆるチャネル形状を有し、中央の溝部32aを下方に向けた状態でベースバー33の連結部33dに平行に固定されている。溝部32aの底面にあたる部分には複数の突起部(作動契機部)32bが設けられている。突起部32bは苗床台Sの移動幅よりもやや狭い範囲に等間隔に設けられている。
【0076】
バー32には、図9に示すように、スイッチ34がバー32に沿って移動自在に取り付けられている。スイッチ34はバー32に対して上方から覆い被さるように取り付けられたスイッチカバー34aに固定されて溝部32aの内部に配置されている。また、スイッチ34は、溝部32aに沿って走行する車輪34bを備えており、スイッチ34をスイッチカバー34aとともにバー32に沿って移動させると、車輪34bが溝部32aに沿って走行し、突起部32bを乗り越えて上下する度ごとにスイッチングされるようになっている。(実際にはスイッチ34が所定の位置に留まり、苗床台Sに取り付けられたバー32が移動してスイッチングが行われる。)
【0077】
支持枠Fには、スイッチ34を所定の位置に留めておくための支持棒部35が取り付けられている。支持棒部35は、支持枠Fに固定されるクランプ部35aを有する基部35bと、基部35bに対して前傾角度を調節可能に取り付けられた棒状部35cとを備えている。
【0078】
基部35bは、クランプ部35aから苗床台Sに平行かつ略水平に突出する断面円形の軸状とされており、この軸状の基部35bに棒状部35cの下端に設けられた筒状部35dが挿嵌されて固定用ネジ35eにより固定されている。
【0079】
棒状部35cは、スイッチカバー34aに形成された取付孔34cに先端を挿入した状態とされており、これによってスイッチ34は常に所定の位置に留まるようになっている。
【0080】
上記のように構成された散布装置の場合、田植機の植え付け動作が開始されて苗床台Sが側方に往復動作を開始すると、苗床台Sとともにバー32が往復移動し、車輪34bが溝部32aに沿って走行し、突起部32bを乗り越えて上下する度ごとにスイッチ34が間欠的にスイッチングされる。以降の動作は第1の実施形態の場合と同じであり、田植機の後方に向けて農薬が間欠的に散布される。
【0081】
上記のように構成された散布装置によれば、苗床台Sの往復移動からより正確にスイッチングの契機を掴み、田植機の植え付け動作に同調して散布機構を作動させることができる。
【0082】
次に、本発明に係る田植機搭載型農薬散布装置の第3の実施形態を図10ないし図16に示して説明する。なお、第1、第2の実施形態において既に示した構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0083】
図10に示す散布機構1においては、収納部10を除くパイプ部11とこれに通じるノズル部12とが防水ケース41に収納されている。防水ケース41はプラスチック等の樹脂製で、噴出口12fの前方に位置して散布口41aが設けられている。散布口41aは、噴出口12fから噴出される農薬の飛散を妨げないように、噴出口12fの幅方向に長い矩形状に形成されている。
【0084】
図11に示すように、散布口41aの幅方向の両側には、噴出口12fから噴出する農薬の散布幅および散布方向を規制するための整流板42a,42bが、散布口41a側に傾倒可能に支持されている。整流板42a,42bは前記の目的だけでなく、内側に重なるように倒されることで散布口41aを塞ぐ閉塞体としての働きを備えている。また、整流板42aは、その先端を散布口41aの幅方向外方に反らせて円弧状に湾曲した形状となっている。
【0085】
収納部10の上面に設けられた薬剤投入口(開口部)10bに被着される蓋体10aは、周縁の一部を収納部10に軸支されて開閉可能に取り付けられている。さらに、蓋体10aは、軸支された部位から薬剤投入口10bを越えて離間する方向に延出されており、その延出部10cは蓋体10aが薬剤投入口10bに被着された状態で薬剤投入口10bの縁よりも前方に突出している。また、蓋体10aの両側には下方に垂れ下がる側板部10dが設けられている。側板部10dは、蓋体10aを開いた状態でも収納部10の側面に届く長さとなっている。
【0086】
散布量調節機構43として、スリーブ30は、歯車機構44を介して収納部10の側面に回動可能に取り付けられたダイヤル45に連結されている。ダイヤル45には針部45aが設けられており、収納部10の側面に刻まれた目盛に針部45aを合わせることで農薬の散布量を任意に調節できるようになっている。
【0087】
また、図12に示すように、散布動作制御機構50として、苗床台Sの裏面側には苗床台Sとともに往復移動するバー51が取り付けられている。バー51は、苗床台Sの裏面に苗床台Sの移動方向と平行に取り付けられている。
【0088】
バー51は断面コ字型のいわゆるチャネル形状を有し、中央の溝部51aを前方に向けた状態で梁部SB等にファスニングベルト51bを用いて固定されている。溝部51aの底面にあたる部分には、複数の金属製のボルト(作動契機部)51cが取り付けられている。ボルト51cは苗床台Sの移動幅よりもやや狭い範囲に等間隔に配列されている。
【0089】
バー51には、その長さ方向に移動自在に近接スイッチ52が取り付けられている。近接スイッチ52は、苗床台Sの往復動作に伴って移動するボルト51cの接近を磁力線の作用により検出する機構を有しており、バー51に沿って移動可能に取り付けられた台車53に対し検出部52aを溝部51aの底面に向けて固定されている。台車53は、両側に車輪53aを2個ずつ取り付けられており、これら車輪53aをバー51に設けられたレール部51dに転動可能に噛み合わせることでバー51の長さ方向に移動自在となっている。
【0090】
近接スイッチ52は、台車53とともにバー51に沿って移動させると、検出部52aがボルト51cに接近する度ごとにその接近を検出して出力を得るようになっている。(実際には苗床台Sに取り付けられたバー51が移動してスイッチングされる。)
【0091】
近接スイッチ52は、台車53に形成された取付孔53bに、断面矩形の棒状部35cの先端を挿入した状態とされ、これによって常に所定の位置に留まるようになっている。
【0092】
取付孔53bは、図13に示すように、棒状部35cの断面形状に合わせて平面視略矩形状に形成されているが、その四隅には、棒状部35cの角からの距離を広める逃げ部53cが形成されている。
【0093】
また、センターボックス5には、近接スイッチ52の出力を得て散布機構1を作動させる制御部54が内蔵されている。散布機構1では、近接スイッチ52によってボルト51bの接近が検知されたことを契機としてソレノイド26が作動され、遮蔽弁29の開閉動作が1回、行われるように設定されている。なお、本実施形態の散布装置には中継スイッチボックス3は設けられておらず、センターボックス5に設けられた主スイッチ5aをオン状態にすることによってモータ18を作動するとともにソレノイド26への電力供給が行える状態とするようになっている。
【0094】
上記のように構成された散布装置の場合、田植機の植え付け動作が開始されて苗床台Sが側方に往復動作を開始すると、苗床台Sとともにバー51が往復移動し、バー51に取り付けられた複数のボルト51bが近接スイッチ52の検出部52aの上を次々に通過する度ごとに近接スイッチ52がスイッチングされる。以降の動作は第1の実施形態の場合と同じであり、田植機の後方に向けて農薬が間欠的に散布される。
【0095】
上記のように構成された散布装置によれば、苗床台Sの移動からより正確にスイッチングの契機を掴み、田植機の植え付け動作に同調して散布機構1を作動させることができる。特に、近接スイッチ52を使用することで、植え付け動作の最中に苗床台Sに生じる揺れ等にも影響を受けることなく正確なスイッチング動作を行うことができる。
【0096】
また、苗床台Sが傾くことで、苗床台S側に取り付けられた台車53が棒状部35cに対して傾いても、取付孔53bの四隅に逃げ部53cが設けられていることから、取付孔53bと棒状部35cとが擦れ合って台車53の移動が妨げられるようなことがない。
【0097】
センターボックス5に設けた制御部54では、近接スイッチ52からの出力があった時点で散布機構1を作動させて遮蔽弁29の開閉動作を1回行わせるように設定されているので、例えば植え付け動作を中断して苗床台Sの往復移動を停止させた場合、ボルト51cが近接スイッチ52に最も接近した状態で苗床台Sが停止したとしても遮蔽弁29が開いたままになるようなことがない。
【0098】
噴出口12fから噴出する農薬が、農薬を散布されるべき田地に対して広がり過ぎる場合、または所望の方向に散布されない場合には、整流板42a,42bの傾きを適宜変化させることで散布幅および散布方向を規制することができる。
【0099】
一方向に回転するインペラ17で農薬を弾き飛ばすというノズル部12の構造上、噴出口12fから噴出する農薬は、図14に示すようにノズル部12の正面からややインペラ17の回転方向に広がって散布される。そのため、農薬の散布幅を規制しようとすると、整流板42aには整流板42bよりも深い入射角度で農薬の粒が当たるようになるが、整流板42aを湾曲させることで整流板42aに当たる農薬の粒の入射角度が浅くなるので、跳ね返った後でも農薬の粒がノズル部12の前方に飛散するようになる。
【0100】
また、蓋体10aには延出部10cが設けられており、図15に示すように、蓋体10aを開いて収納部10を開放しても、鉛直方向から見て蓋体10aが薬剤投入口10bのすべてを覆った状態が確保されるので、降雨時に収納部10に農薬を投入する場合でも、農薬が雨に濡れ難くなる。
【0101】
田植え作業は水を張った田地で行われるため、作業中は田植機によって泥はねが引き起こされるは避けられず、この泥はねが散布機構1に付着してしまうが、田植え作業終了後、整流板42a,42bを倒して散布口41aを閉じてしまえば散布機構1をそのまま水洗いすることができる等、優れたメインテナンス性が得られる。
【0102】
本実施形態に関し、散布動作制御機構の異なる態様を図16に示す。散布動作制御機構46として、苗床台Sの裏面側には、バー47が苗床台Sと略平行な状態で梁部SBに固定されている。バー47の側面47aには、複数の金属製のボルト(作動契機部)47bがバー47の長さ方向に沿って取り付けられている。
【0103】
バー47には、その長さ方向に移動自在に近接スイッチ48が取り付けられている。近接スイッチ48は、バー47に覆い被さるように取り付けられたスイッチカバー49に対し検出部48bを側面47aに向けて固定されるとともに、スイッチカバー49に形成された取付孔49bに棒状部35cの先端を挿入した状態とされている。
【0104】
上記のように構成された散布動作制御機構46を採用しても、本実施形態と同様に円滑なスイッチング動作が可能である。
【0105】
次に、本発明に係る田植機搭載型農薬散布装置の第4の実施形態を図17および図18に示して説明する。なお、第1、第2、第3の実施形態において既に示した構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0106】
本実施形態に示す散布装置は、上記各実施形態に示した往復移動可能な苗床台を備える田植機とは異なる構造を有する田植機への装着を前提にしたものである。この田植機は、苗が一株ごとに分けて植え付けられた苗床パッドPから櫛状の押し出しロッドRで一度に複数株の苗を苗床パッドPから押し出して離脱させ、これら複数株の苗をベルトコンベヤで植え付け爪に向けて搬送し、この植え付け爪で苗を一株ずつ捕らえて田に植え付けるようになっている。そこで、図17に示す田植機には、散布動作制御機構60として、押し出しロッドRの近傍に近接スイッチ61が取り付けられている。押し出しロッドRは田植機の植え付け動作に同調して間欠的に押し出し(反復)動作を行い、植え付け動作が減速されると押し出し動作を行う間隔が長くなり、植え付け動作が増速されるとその間隔も短くなるので、この押し出しロッドRの動作をスイッチングの契機として利用するようになっているのである。
【0107】
近接スイッチ61は、図18に示すように、検出部61aを押し出しロッドRの後部に向けて田植機のフレームに固定されたステー(図示せず)に取り付けられている。なお、押し出しロッドRの後部には金属製の作動契機部62が取り付けられる必要があるが、押し出しロッドRが金属製で作動契機部として機能する場合はこれを省略する場合がある。
【0108】
散布機構1は、運転席下のフレームに固定されたステー63に取り付けられている。ステー62の先端には車体の幅方向に断面矩形の棒状部64が設けられており、散布機構1は固定枠16に設けられたフック部16aをこの棒状部64に引っ掛けた状態で固定用ネジ16bを締め込むことで棒状部64に固定されている。
【0109】
上記のように構成された散布装置の場合、田植機の植え付け動作が開始されると、押し出しロッドRが前後に押し出し動作を行う度ごとに近接スイッチ61がスイッチングされる。以降の動作は第1の実施形態の場合と同じであり、田植機の後方に向けて農薬が間欠的に散布される。
【0110】
上記のように構成された散布装置によれば、押し出しロッドRの押し出し動作からより正確にスイッチングの契機を掴み、田植機の植え付け動作に同調して散布機構を作動させることができる。
【0111】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る請求項1記載の田植機搭載型農薬散布装置によれば、散布動作制御機構が田植機の植え付け動作を利用して作動されるのであるが、散布機構による農薬散布が植え付け動作と同調して間欠的に行われ、植え付け動作が減速されると農薬散布の間隔が長くなり、植え付け動作が増速されると農薬散布の間隔が短くなる。
【0112】
特に、散布動作制御機構が、往復移動式の苗床台を備える田植機について苗床台の往復動作を利用して作動されるので、機種を問わず苗床台を備える既存の田植機に装着することができる。また、構造が簡単純で製造コストを安価に抑えることができる。さらに、苗床台は田植機の植え付け動作に同調して作動し、植え付け動作が減速されると苗床台の移動速度も減少し、植え付け動作が増速されると苗床台の移動速度も増加するので、所定の植え付け面積に散布される農薬の散布量が田植機の植え付け速度に関わらず一定となる。これにより、農薬散布の基準に従って農薬を正確に散布することができる。
【0113】
さらに、請求項1記載の田植機搭載型農薬散布装置によれば、苗床台の往復動作がローラの回転に置き換えられ、作動契機部がローラの回転に伴って移動することによりスイッチが間欠的に接続されて散布機構が間欠的に作動するので、農薬の散布を田植機の植え付け動作に同調させて間欠的に行わせることができる。
【0114】
請求項2記載の田植機搭載型農薬散布装置によれば、苗床台とともに作動契機部が往復移動することによりスイッチが間欠的に接続されて散布機構が間欠的に作動するので、農薬の散布を田植機の植え付け動作に同調させて間欠的に行わせることができる。
【0115】
請求項3記載の田植機搭載型農薬散布装置によれば、苗床台とともに作動契機部が往復移動する過程で近接スイッチが作動契機部の接近を検出し、近接スイッチが作動契機部の接近を検出する度にその出力を契機として散布機構が作動するので、農薬の散布を田植機の植え付け動作に同調させて間欠的に行わせることができる。
【0116】
請求項4記載の田植機搭載型農薬散布装置によれば、取付孔の四隅に逃げ部が設けられていることから、苗床台が傾くなどして近接スイッチと棒状部と位置関係が変化しても両者間の干渉が防止されるので、近接スイッチの移動を安定して行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る田植機搭載型農薬散布装置の第1の実施形態を示す概略構成図である。
【図2】 散布機構を支持する支持フレームの構成を示す斜視図である。
【図3】 散布機構を示す斜視図である。
【図4】 ノズル部を示す分解斜視図である。
【図5】 散布動作制御機構を構成するローラを示す斜視図である。
【図6】 散布量調節機構を構成するノズル部の断面図である。
【図7】 本発明に係る田植機搭載型農薬散布装置の第2の実施形態を示す概略構成図である。
【図8】 散布動作制御機構を示す斜視図である。
【図9】 散布動作制御機構を構成するバーおよびスイッチを示す断面図である。
【図10】 本発明に係る田植機搭載型農薬散布装置の第3の実施形態を示す概略構成図である。
【図11】 散布機構を示す斜視図である。
【図12】 近接スイッチを採用した散布動作制御機構を示す斜視図である。
【図13】 近接スイッチと田植機本体との連結部を示す拡大図である。
【図14】 整流板の働きを示す状態説明図である。
【図15】 収納部における蓋体の働きを示す状態説明図である。
【図16】 近接スイッチを採用した散布動作制御機構の他の態様を示す斜視図である。
【図17】 本発明に係る田植機搭載型農薬散布装置の第4の実施形態を示す概略構成図である。
【図18】 近接スイッチを採用した散布動作制御機構を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…散布機構,2…散布動作制御機構,6…散布量調節機構,10…収納部,10a…蓋体,10b…薬剤投入口(開口部),10c…延出部,11…パイプ部(供給路)12…ノズル部,21…ローラ,21c…突起部(作動契機部),25…スイッチ,26…ソレノイド(駆動源),28…遮蔽弁,29…移動体,30…スリーブ(回転体),31…散布動作制御機構,32b…突起部(作動契機部),34…スイッチ,41…防水ケース,41a…散布口,43…散布量調節機構,51c…ボルト(作動契機部),52…近接スイッチ,53b…取付孔,53c…逃げ部,54…制御部,60…散布動作制御機構,61…近接スイッチ,62…作動契機部,R…押し出しロッド,S…苗床台,P…苗床パッド
Claims (4)
- 田植え作業と並行して粒状の農薬を散布する田植機搭載型農薬散布装置であって、前記農薬を散布する散布機構と、前記田植機の植え付け動作を利用して作動され、前記散布機構による農薬散布を前記田植機に具備される苗床台の往復動作と同調して間欠的に行わせる散布動作制御機構とを備え、
前記散布動作制御機構が、前記苗床台に当接した状態で田植機本体に取り付けられ、該苗床台の往復動作に伴って回転するローラと、該ローラに設けられて前記散布機構の作動の契機となる作動契機部と、前記ローラの回転に伴って移動する作動契機部に接触することにより接続されて前記散布機構を作動させるスイッチとを備えることを特徴とする田植機搭載型農薬散布装置。 - 田植え作業と並行して粒状の農薬を散布する田植機搭載型農薬散布装置であって、前記農薬を散布する散布機構と、前記田植機の植え付け動作を利用して作動され、前記散布機構による農薬散布を前記田植機に具備される苗床台の往復動作と同調して間欠的に行わせる散布動作制御機構とを備え、
前記散布動作制御機構が、前記苗床台に取り付けられ、該苗床台とともに往復移動して前記散布機構の作動の契機となる作動契機部と、前記苗床台に対向して田植機本体に取り付けられ、前記苗床台の往復動作に伴って移動する作動契機部に接触することにより接続されて前記散布機構を作動させるスイッチとを備えることを特徴とする田植機搭載型農薬散布装置。 - 田植え作業と並行して粒状の農薬を散布する田植機搭載型農薬散布装置であって、前記農薬を散布する散布機構と、前記田植機の植え付け動作を利用して作動され、前記散布機構による農薬散布を前記田植機に具備される苗床台の往復動作と同調して間欠的に行わせる散布動作制御機構とを備え、
前記散布動作制御機構が、前記苗床台に取り付けられ、該苗床台とともに往復移動して前記散布機構の作動の契機となる作動契機部と、前記苗床台に向けて田植機本体に取り付けられ、前記苗床台の往復動作に伴って移動する作動契機部の接近を検出する近接スイッチと、該近接スイッチによる前記作動契機部の検出を契機として前記散布機構を作動させる制御部とを備えることを特徴とする田植機搭載型農薬散布装置。 - 前記近接スイッチが、該近接スイッチに形成された平面視略矩形状の取付孔に、前記田植機本体から立設された断面矩形の棒状部を挿通されて田植機本体に取り付けられ、前記取付孔の四隅には、前記棒状部からの距離を広める逃げ部が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の田植機搭載型農薬散布装置。
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