JP3937954B2 - プローブ担体の製造方法および製造装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット方式を用いて、プローブ担体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
遺伝子DNAの塩基配列の解析、または、同時に多項目に関する、高信頼性の遺伝子診断などを行う際、目的とする塩基配列を有するDNAを複数種のプローブを用いて選別することが必要となる。この選別作業に利用されるプローブ複数種を提供する手段として、DNAマイクロチップが注目を浴びている。また、薬剤等のハイスループット・スクリーニングやコンビナトリアル・ケミストリーにおいても、対象となるタンパク質や、薬物の溶液を多数(例えば、96,384、1536種)並べ、秩序立ったスクリーニングを行うことが必要となる。その目的で多数種の薬剤を配列するための手法、その状態での自動化されたスクリーニング技術、専用の装置、一連のスクリーニング操作を制御し、また、結果を統計的に処理するためのソフトウェア等も開発されてきている。
【0003】
これら並列的なスクリーニング作業は、基本的に、評価すべき物質に対して、選別する手段となる既知のプローブを多数並べて構成される、いわゆるプローブアレイを利用することで、同じ条件の下、プローブに対する作用、反応などの有無を検出するものである。一般的に、どのようなプローブに対する、作用、反応を利用するかは予め決定されており、したがって、ひとつのプローブアレイに搭載されるプローブ種は、例えば、塩基配列の異なる一群のDNAプローブなど、大きく区分すると一種類の物質である。すなわち、一群のプローブに利用される物質は、例えば、DNA、タンパク質、合成された化学物質(薬)などである。多くの場合、一群をなすプローブ複数種からなるプローブアレイを用いることが多いが、スクリーニング作業の性質によっては、プローブとして、同一の塩基配列を有するDNA、同一のアミノ酸配列を有するタンパク質、同一の化学物質を多数並べ、アレイ状とした形態を利用することもあり得る。これらは主として薬剤スクリーニング等に用いられる。
【0004】
一群をなすプローブ複数種からなるプローブアレイでは、具体的には、異なる塩基配列を有する一群のDNA、異なるアミノ酸配列を有する一群のタンパク質、あるいは、異なる化学物質の一群について、その一群を構成する複数種を、所定の配列順序に従って、アレイ状に担体上などに配置する形態をとることが多い。なかでも、DNAプローブアレイは、遺伝子DNAの塩基配列の解析や、同時に多項目について信頼性の高い遺伝子診断を行う際などに用いられる。
【0005】
この一群をなすプローブ複数種からなるプローブアレイにおける課題のひとつは、できるだけ多種類のプローブ、例えば、多種類の塩基配列を有するDNAプローブを一つの担体上に載せることである。換言するならば、いかに高密度にプローブをアレイ状に並べることができるかである。
【0006】
担体上にアレイ状にプローブ複数種を固定する一つの方法として、米国特許USP5,424,186号公報で開示されている、光分解性の保護基とフォトリソグラフィーを用いた担体上でのDNAの逐次伸長反応により、互いに異なる塩基配列を有するDNAプローブをアレイ状に製造する手法を挙げることができる。この手法を利用すると、例えば、1cm2当たり10000種類以上の配列が異なるDNAを搭載したDNAプローブアレイの調製も可能である。なお、この手法では、遂次伸長反応によりDNAを合成する際、4種の塩基(A、T、C、G)ごとに、それぞれ専用のフォトマスクを用いてフォトリソグラフィー工程を行い、アレイの所定箇所にいずれかの塩基を選択的に伸長させることで、所望の塩基配列を有する複数種のDNAを所定の配列で担体上に合成する。したがって、DNAの鎖長が長くなると、調製に要するコストは高くなり、また、長時間を要する。加えて、各伸長段階における、ヌクレオチド合成の効率は100%ではないため、設計した塩基配列に欠損を生じたDNAの比率も小さくない。さらに、合成の際、光分解性の保護基を用いる場合、通常の酸分解性の保護基を用いる場合と比べて合成効率が落ちるため、最終的に得られるアレイにおいて、設計した塩基配列通りのDNAの占める割合が小さくなるという問題もある。
【0007】
また、担体上で直接合成した生成物をそのまま使用するものであるため、設計した塩基配列通りのDNAから欠損のある塩基配列を有するDNAを精製分別により取り除くことはもちろん不可能である。その他に、最終的に得られるアレイにおいて、担体上に合成されているDNAの塩基配列を確認することができないという間題を秘めている。これは仮に、工程上のミスなどにより、ある伸長段階で所定の塩基の伸長がほとんどなされてなく、全くの不良品であった場合、この不良品のプローブアレイを用いたスクリーニングは、誤った結果を与えるが、それを未然に防止するすべが全くないことを意味している。この塩基配列を確認することができないということが、この手法における最大かつ本質的な問題である。
【0008】
前記の手法とは別な方法として、プローブ用のDNAを予め合成、精製し、場合によってはその塩基長を確認した上で、各DNAをマイクロディスペンサーのようなデバイス担体上に付与し、プローブアレイを調整する方法も提案されている。PCT公開公報WO95/35505号にはキャピラリーを用いて、DNAをメンブラン上へ付与する手法が開示されている。この手法を適用すると、原理的には1cm2当たり1000個程度のDNAアレイの調整が可能である。基本的には、各プローブに一本のキャピラリー状ディスペンス・デバイスでプローブ溶液を担体上の所定の位置へ付与し、その作業を繰り返すことで、プローブアレイを調整する方法である。プローブごとに専用のキャピラリーを用意すれば問題は無いが、仮に、少数のキャピラリーを用いて、同じ作業を行おうとすれば、相互汚染を防止するため、プローブ種を入れ替える際、キャピラリーを十分に洗浄する必要がある。したがって、多種類のプローブを高密度に配列するアレイの調整に適している手法とはいえない。加えて、プローブ溶液の担体への付与は、キャピラリー先端を担体にタッピングして行うため、再現性・信頼性も完全とはいえない。
【0009】
その他の手法として、担体上においてDNAの固相合成を行う際、伸長段階ごとに、インクジェット法により合成に必要な物質の溶液を担体上に付与する手法も提案されている。例えば欧州特許公告公報EP0,703,825B1号には、DNAの固相合成において利用される、ヌクレオチドモノマー、ならびに、アクティペーターをそれぞれ別のビエゾ・ジェット・ノズルより付与することにより、それぞれ所定の塩基配列を有するDNA複数種を固相合成する方法が開示されている。このインクジェット法による付与(塗布)は、上記キヤピラリーを用いた溶液の付与(塗布)に比べ、付与量の再現性など信頼性も高く、また、ノズルの構造も微細化が可能なものであり、プローブアレイの高密度化には適した特徴を有している。しかしながら、この手法も、基本的には、担体上でのDNAの遂次伸長反応を応用するものなので、先に述べた米国特許USP5,424,186号公報に開示された手法における最大の課題である、担体上に合成されているDNAの塩基配列を確認することができないなどの問題点は依然として残っている。伸長段階ごとに、専用のマスクを用いるフォトリソグラフィーの工程を行うという煩雑さは解消されるものの、プローブアレイに不可欠な要件である、各ポイントに所定のプローブが固定されているという点に、若干の問題を含むものである。なお、前記EP0,703,825B1号公報には、単独に形成されたピエゾ・ジェット・ノズルを複数使用する方法しか記載されておらず、この少数のノズルを用いる際には、前述のキヤピラリーを用いる手法と同様に、高密度のプローブアレイの調整には必ずしも適しているとはいえない。
【0010】
また、特開平11−187900号公報には、プローブを含む液体をサーマルインクジェットヘッドにより液滴として固相に付与させて、プローブを含むスポットを固相上に形成する方法が開示されているが、使用されているインクジェットヘッドが、一般のプリンタ用のヘッドであるため、プローブアレイを調整するにあたり最適な構成とは言いがたい。以下にこの点に関して詳しく説明する。
【0011】
従来のインクジェットヘッドは、文字や画像の印刷のために開発された手法である。したがって、使われる溶液はモノクロ(一般的には黒)印刷の場合には一色(黒)のインク、カラー印刷の場合には、一般的に、色の三原色、すなわち、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)の3色のインクとなる。カラー印刷の場合には必要により、黒、または、Y、M、Cの濃淡インクを使用する場合があるが、多くても10種類以上のインクを使用することはない。
【0012】
また、紙面への印刷には多量のインクを用いるため、従来のインクジェット・プリンティング用のヘッドには、十分な容量を有するインクを充填するためのタンク(リザーバ)と、インクをノズルヘ導く流路と、インクを吐出するためのノズルが具備されている。
【0013】
これに対し、プローブアレイ調製用のインクジェットヘッドは、これまで説明したように、できるだけ多くの種類の液体を吐出させることが望まれる。プローブ担体上に保持されるプローブアレイの製造では複数のノズルを有するヘッドを通常用いるが、これらの複数のノズルと同数、かつ、一対一に対応したプローブ溶液のリザーバを有するヘッドが望ましい。
【0014】
さらに、プローブ担体の製造に用いられるインクジェット方式による液体吐出ヘッドノズルにおいては、1つのノズルから1種類のプローブを含むプローブ溶液が吐出される必要があるので、少なくともプローブピッチに対応したノズルピッチにする必要がある。したがって、高密度プローブアレイを製造するためには、計測可能なプローブ量およびプローブピッチにおいて、液体吐出ヘッドのノズルピッチ間隔をできるだけ狭小化することにより、高密度で多種類のプローブを配置することが可能となる。その結果、診断等の検出効率を向上させることができ、また、液体の量を多く用意しないためにも望ましい。
【0015】
また、プローブ担体上に保持されるプローブアレイは、所定の位置に所望の量が固定されていることが望ましい。診断時等のエラーを防止するためにも、プローブ担体上の所定の場所には必要なプローブのみが固定されていることが望ましい。
【0016】
したがって、プローブ担体の製造においては、計測可能なプローブ量およびプローブピッチ内において、液体吐出ヘッドのノズルピッチ間隔をできるだけ狭くして高密度化し、かつ、安定的に吐出して高信頼性のプローブ担体を製造することが望まれる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
これまでインクジェット方式を用いてプローブ担体を製造する場合、基本的には、一定の間隔(ピッチ)で複数個のノズルを有するマルチ液体吐出ヘッドを用いて、プローブピッチに合うノズルを使用して主走査方向に走査してプローブを担体へ付与し、次に副走査方向に液体吐出ヘッドまたは担体を移動させて、続いて主走査方向の吐出を繰り返すことによりプローブアレイを製造している。その際に用いられる液体吐出ヘッドは、走査方向と直交方向に複数の吐出ノズルを有する液体吐出ヘッドをこの担体に対して走査しながらインクジェット方式プローブ溶液を吐出することにより製造していた。
【0018】
このような従来のプローブ担体の製造方法においては、プローブアレイの高密度化のため、上記のように液体吐出ヘッドブロックのノズルピッチ間隔を単に狭くしていった場合、吐出の際にノズル近傍に付着するプローブ溶液による弊害が起こりやすく、またこの付着した液滴を除去することがより因難になる。このようなプローブ溶液の付着は、吐出の際に発生する霧状のプローブ溶液(サテライトと呼ばれる場合もある)が付着すること等により不可避的に起こる。この付着したプローブ溶液がノズル吐出口縁にまで及ぶと新たに吐出されるプローブ溶液の吐出方向に影響を及ぼし、担体上の所望の吐出位置にばらつきが生じたり、異なるプローブ吐出位置へ着弾して異なるプローブが混在したりする場合もあり、また、上記ノズル近傍に付着したプローブ溶液が徐々に成長し、振動などがきっかけとなって近傍の異なるプローブ溶液と混液するおそれもある。したがって、従来法において、液体吐出ヘッドブロックのノズルピッチ間隔を狭くすることによるプローブアレイの高密度化には限界がある。また、これらをプローブ溶液の混液を解消する手段として、ワイパーで吐出面に吸着したプローブ形成用溶液を取り除くという手段を用いた場合でも、前記溶液が過度に吸収され、拡散し、交じり合う場合も多く、特に異なるプローブ形成用溶液同士の混液という間題は解消されていない。
【0019】
一方、プローブアレイを製造する場合に、プローブアレイの一行ずつ印字していては、印字が終了するのにかなりの時間が必要になり、生産効率を落とし、コスト面で不利となる。そのために、低コストで、かつ、高密度・高信頼性のプローブ担体の生産性は確保しづらいといった課題がある。
【0020】
本発明の目的は、ある程度、ノズルのピッチ間隔を空けながらも、プローブアレイの複数行を同時に印字することにより、生産効率を向上させ、しかも、安定な吐出を可能とし、プローブアレイが高密度化された低コスト・高信頼性の高密度化プローブ担体の製造方法および、その製造方法に用いられるプローブ担体の製造装置を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、ノズルアレイを有する液体吐出ヘッドが担体上を主走査方向に走査しながら、ノズルからプローブ溶液を担体上へインクジェット方式により吐出することによって、標的物質と特異的に結合可能な複数種のプローブが担体上にアレイ状に配置されたプローブアレイを有するプローブ担体を製造する。主走査方向と直交する副走査方向のプローブのピッチ間隔をa、ノズルのピッチ間隔をbとすると、bをaの整数倍とし、副走査方向のプローブの複数の行を同時に印字する。
【0022】
また、プローブアレイが複数、副走査方向に周期的に並べられたプローブ担体を製造する場合、副走査方向のプローブのピッチ間隔をa、ノズルのピッチ間隔をb、プローブアレイのピッチ間隔をcとすると、bをaの整数倍とし、かつ、cをaの整数倍とし、複数のプローブアレイにわたって、前記副走査方向のプローブの複数の行を同時に印字する。
【0023】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0024】
図1を参照すると、本発明の一実施形態のプローブ製造装置は、インクジェットヘッド100と、シャフト101と、ステージ103からなる。
【0025】
インクジェットヘッド100はシャフト101に支持されている。本実施形態で使用するインクジェット方式としては、エネルギー発生素子として電気熱変換体を用いたバブルジェット方式、または、圧電素子を用いたピエゾジェット方式などが使用可能である。
【0026】
プローブアレイが形成される複数の担体102は、ステージ103の上に固定されている。本実施形態では、担体102としてガラス基板を想定している。ガラス基板は、複数ガラス基板を配置し、ガラス基板1つに対し担体を1つ対応させる方式、または、1つのガラス基板に複数の担体を対応させる方式でも可能である。
【0027】
インクジェットヘッド100はシャフト101のガイドによって、図1の主走査方向に移動する。一方ステージ103は、副走査方向に移動する。これらの動作によって、インクジェットヘッド100は、担体102に対して相対的に2次元移動が可能となっている。
【0028】
図2を参照すると、図1に示した担体102を拡大したものが示されている。プローブ201が2次元に配置され、12×12のマトリックスに構成される。プローブ201は、用途により、種類やマトリックス配列が変更される。
【0029】
図3を参照すると、インクジェットヘッド100を下から見た図が示されている。インクジェットヘッド100には、インクを吐出するための吐出ノズル301が、12×12のマトリックス上に構成されている。インク吐出ノズル301には、担体に固定されるプローブ入りインクが入っており、インク吐出ノズルごとに異なるプローブ入りインクが入っている。
【0030】
図4を参照すると、担体102にプローブを印字していく様子を示した図が示されている。プローブピッチをa=400μmと設定し、インクジェットヘッドの吐出ノズルピッチをプローブピッチの6倍であるb=2400μmと設定する。
【0031】
印字は、副走査方向の行をまず設定する。まず、プローブの1行目の位置に、インクジェットヘッドの11行目の吐出ノズルで印字するようにステージを移動させる。このステージ移動により、同時に、プローブの7行目の位置に、インクジェットヘッド12行目の吐出ノズルで印字できる。その後、主走査方向にインクジェットヘッドを移動させ、吐出タイミングを制御しながら、あらかじめ決められた位置にプローブを印字する。次に、プローブの2行目の位置に、インクジェットヘッドの9行目の吐出ノズルで印字するようにステージを移動させる。このステージ移動により、同時に、プローブの8行目の位置に、インクジェットヘッド10行目の吐出ノズルで印字できる。その後、主走査方向にインクジェットヘッドを移動させ、吐出タイミングを制御しながら、あらかじめ決められた位置にプローブを印字する。
【0032】
以下、表1に示された順序で同様な操作を行う。
【0033】
【表1】
Figure 0003937954
【0034】
以上、担体のプローブピッチをa=400μmに設定し、インクジェットの吐出ノズルピッチをb=2400μmに設定することにより、主走査方向の走査回数を12回から6回と半分にすることができた。
【0035】
図5を参照すると、図2に示したプローブアレイをステージ上の副走査方向に複数個、周期的に並べたものが示されている。プローブアレイを3個並べているが、この個数はガラス基板の大きさと1つのプローブアレイの大きさから最適な数を設定する。各プローブアレイは、同一なプローブ配列を有する。プローブアレイは、上のものをプローブアレイI、次のプローブアレイをプローブアレイII、一番下のものをプローブアレイIIIとした。また、プローブアレイのピッチcはプローブピッチaの2倍に設定した。プローブピッチはa=400μm、ノズルピッチはプローブピッチaの6倍であるb=2400μm、プローブアレイのピッチはc=800μmである。
【0036】
まず、表1と同じ手順で、プローブアレイIをすべて印字する。すると、表2に示された、プローブアレイII、プローブアレイIIIの行も同時に印字可能となる。
【0037】
【表2】
Figure 0003937954
【0038】
残った行は、プローブアレイIIの6行目と12行目、プローブアレイIIIの5行目と6行目と11行目と12行目のみである。次に、表3の手順でプローブアレイIIの残りを1回で印字する。
【0039】
【表3】
Figure 0003937954
【0040】
最後にプローブアレイIIIの6行目と12行目だけが残る。これは、表4のように、一度で印字する。
【0041】
【表4】
Figure 0003937954
【0042】
以上、プローブピッチをa=400μmに設定し、ノズルピッチをb=2400μmに設定し、プローブアレイのピッチをc=800μmに設定したことにより、主走査方向の走査回数を36回から8回へと大幅に減らすことができた。
【0043】
図6を参照すると、図5の担体から、プローブアレイのピッチcをプローブピッチaの11倍(すなわち、4400μm)に設定したものが示されている。このような配置にしたことにより、プローブ印字後に、ガラスを切断することが容易になる。
【0044】
まず、下の表5の順序で、プローブアレイIIIのすべての印字を行う。すると、表2に示された、プローブアレイII、プローブアレイIの行も同時に印字可能となる。
【0045】
【表5】
Figure 0003937954
【0046】
残った行は、プローブアレイIIの5、6、11、12行目、プローブアレイIの3、4、5、6、9、10、11、12行目である。次に、表6の手順でプローブアレイIIを印字する。
【0047】
【表6】
Figure 0003937954
【0048】
最後に、プローブIの5、6、11、12行目だけが残る。これは表7のように、2回で印字することができる。
【0049】
【表7】
Figure 0003937954
【0050】
以上、プローブ印字後にガラスを切断することを念頭においた、プローブアレイのピッチが広い担体において、プローブピッチをa=400μmに設定し、ノズルピッチをb=2400μmに設定し、プローブアレイのピッチをc=4400μmに設定したことにより、主走査方向の走査回数を36回から10回へと大幅に減らすことができた。
【0051】
本実施形態では、インクジェットヘッド100を主走査方向に移動させ、ステージ103、すなわち、担体を副走査方向に移動させるが、この逆でもよいし、どちらか一方を双方向に移動させてもよい。
【0052】
さらに、複数のインクジェットヘッドを有するユニットを用いてもよい。
【0053】
さらに、吐出ノズルから吐出されるプローブ溶液の量が0.1ピコリットルから100ピコリットルであり、吐出ノズルから塗布されるプローブ溶液の各々の占める面積が0.01μm2〜40000μm2であることが好ましい。
【0054】
さらに、プローブがDNA、RNA、cDNA(コンプリメンタリーDNA)、PNA、オリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチド、その他の核酸、オリゴペプチド、ポリペプチド、タンパク質、酵素、酵素に対する基質、抗体、抗体に対するエピトープ、抗原、ホルモン、ホルモンレセプター、リガンド、リガンドレセプター、オリゴ糖、ポリ糖、または、これらの組み合わせからなる群から選択されることが好ましい。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、プローブアレイの複数行を同時に印字することにより、製造効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プローブ担体製造装置の構成を示した図である。
【図2】プローブ担体の一例の概略図である。
【図3】インクジェットヘッドのノズル構成を示す概略図である。
【図4】図2のプローブ担体に印字を行う手順を示した図である。
【図5】同一のプローブアレイを担体に複数個並べた一例の概略図である。
【図6】同一のプローブアレイを担体に複数個並べた他の例の概略図である。
【符号の説明】
100 インクジェットヘッド
101 シャフト
102 担体
103 ステージ
201 プローブ
301 吐出ノズル

Claims (8)

  1. ノズルアレイを有する液体吐出ヘッドが担体上を主走査方向に走査しながら、前記ノズルからプローブ溶液を前記担体上へインクジェット方式により吐出することによって、標的物質と特異的に結合可能な複数種のプローブが前記担体上にアレイ状に配置されたプローブアレイを有するプローブ担体の製造方法であって、
    前記主走査方向と直交する副走査方向の前記プローブのピッチ間隔をa、前記ノズルのピッチ間隔をbとすると、bをaの整数倍とし、前記副走査方向のプローブの複数の行を同時に印字する、プローブ担体の製造方法。
  2. 前記主走査方向および前記副走査方向の走査は、前記液体吐出ヘッドを前記担体に対して移動させる、請求項1に記載のプローブ担体の製造方法。
  3. 前記主走査方向および前記副走査方向の走査は、前記担体を前記液体吐出ヘッドに対して移動させるか、または、前記主走査方向の走査は前記液体吐出ヘッドを前記担体に対して移動させ、前記副走査方向の走査は前記担体を前記液体吐出ヘッドに対して移動させるか、または、前記主走査方向の走査は前記担体を前記液体吐出ヘッドに対して移動させ、前記副走査方向の走査は前記液体吐出ヘッドを前記担体に対して移動させる、請求項1に記載のプローブ担体の製造方法。
  4. ノズルアレイを有する液体吐出ヘッドが担体上を主走査方向に走査しながら、前記ノズルからプローブ溶液を前記担体上へインクジェット方式により吐出することによって、標的物質と特異的に結合可能な複数種のプローブが前記担体上にアレイ状に配置されたプローブアレイをさらに複数、前記主走査方向と直交する副走査方向に周期的に並べたプローブ担体の製造方法であって、
    前記副走査方向の前記プローブのピッチ間隔をa、前記ノズルのピッチ間隔をb、前記プローブアレイのピッチ間隔をcとすると、bをaの整数倍とし、かつ、cをaの整数倍として、前記副走査方向に、複数のプローブアレイにわたって、複数のプローブの行を同時に印字する、プローブ担体の製造方法。
  5. 前記主走査方向および前記副走査方向の走査は、前記液体吐出ヘッドを前記担体に対して移動させる、請求項4に記載のプローブ担体の製造方法。
  6. 前記主走査方向および前記副走査方向の走査は、前記担体を前記液体吐出ヘッドに対して移動させるか、または、前記主走査方向の走査は前記液体吐出ヘッドを前記担体に対して移動させ、前記副走査方向の走査は前記担体を前記液体吐出ヘッドに対して移動させるか、または、前記主走査方向の走査は前記担体を前記液体吐出ヘッドに対して移動させ、前記副走査方向の走査は前記液体吐出ヘッドを前記担体に対して移動させる、請求項4に記載のプローブ担体の製造方法。
  7. ノズルアレイを有する液体吐出ヘッドが担体上を主走査方向に走査しながら、前記ノズルからプローブ溶液を前記担体上へインクジェット方式により吐出することによって、標的物質と特異的に結合可能な複数種のプローブが前記担体上にアレイ状に配置されたプローブアレイを有するプローブ担体の製造装置であって、
    前記ノズルのピッチ間隔bは、前記主走査方向と直交する副走査方向の前記プローブのピッチ間隔をaとすると、aの整数倍であり、前記副走査方向のプローブの複数の行を同時に印字する、プローブ担体の製造装置。
  8. 複数の前記液体吐出ヘッドからなる液体吐出ヘッドユニットを有する、請求項7に記載のプローブ担体の製造装置。
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