JP3929632B2 - パチンコ玉の揚送研磨装置 - Google Patents

パチンコ玉の揚送研磨装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば床面側に集められたパチンコ玉を天井側に揚送し(持ち上げ)ながら研磨するためのパチンコ玉の揚送研磨装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
これまでのパチンコ玉の揚送研磨装置として、特開平10−277247号公報に記載されたものが知られている。
この従来例は、外周面に多条ねじ溝が形成された円筒状回転部材と、該円筒状回転部材の外周面と所定の空隙を介して同心状に配置された固定円筒部材と、前記円筒状回転部材を転回駆動する電動機とを備え、固定円筒部材は、下端側の玉が転入する窓を有する第1の円筒部と、この第1の円筒部の上端に連接された内周面に研磨布を貼着した複数の第2の円筒部とで構成され、第2の円筒部が支柱によって支持された構成を有し、円筒状回転部材の転回によりねじ溝と固定円筒部材内周面の研磨布との間に玉を転動させて磨きながら揚送している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の揚送研磨装置にあっては、固定円筒部材の下端側にパチンコ玉を転入する窓を有する第1の円筒部を形成し、この第1の円筒部の各窓にパイプ状案内部材でパチンコ玉を整列して案内するので、円筒状回転部材の多条ねじ溝に対するパチンコ玉の導入を詰まりを生じることなく安定して行うようにしたものであるが、多くのパチンコ玉を揚送研磨するために、円筒状回転部材の回転数を増加させると、第1の円筒部の窓を通過するパチンコ玉が多条ねじ溝によって跳ね返されるため、多条ねじ溝へのパチンコ玉の導入を円滑に行えないと共に、パイプ状案内部材自体にパチンコ玉を整列させて挿通することが困難であるという未解決の課題があり、さらには上述したパイプ状案内部材の採用に起因して、円筒状回転部材の条数分だけ研磨機にパイプ条案内部材を連結しなければならないため、遊技済みパチンコ玉の回収系統と研磨装置との連結が煩雑になり易く、確実な連結作業及び作業能率の向上がきわめて困難であるという未解決の課題もある。
【0004】
また、第1の円筒部で導入したパチンコ玉が何らかの原因で円筒状回転部材の多条ねじ溝に正確に導入できないときには、このパチンコ玉が円筒状回転部材と固定円筒部材との間に噛み込んで、両者の回転が停止する異常状態が発生する可能性があり、この異常状態が発生すると、円筒状回転部材と固定円筒部材とが相対回転不能となり、修理作業が困難となるという未解決の課題もある。
【0005】
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、パチンコ玉を螺旋溝に容易確実に導入することができると共に、導入されたパチンコ玉をスムーズに外筒体の研磨部材に案内することができるパチンコ玉の揚送研磨装置を提供することを第1の目的とし、パチンコ玉の導入手段でパチンコ玉が詰まった異常状態が発生したときに、パチンコ玉が強固に噛む前に回転を停止できるパチンコ玉の揚送研磨装置を提供することを第2の目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するために、請求項1に係るパチンコ玉の揚送研磨装置は、パチンコ玉を螺旋溝で案内して揚送しながら研磨部材で研磨するようにしたパチンコ玉の揚送研磨装置において、床面に設置されるベース部材と、該ベース部材に垂設された長尺の外筒体と、該外筒体内に同軸状に回転自在に配設され所定回転速度で回転駆動される中心軸体と、前記中心軸体の外周面に形成された前記パチンコ玉を一部が露出した状態で案内する螺旋溝と、前記外筒体の前記螺旋溝に対向する円筒内周面に配設された螺旋溝から露出するパチンコ玉に接触して研磨する研磨部材と、前記ベース部材に回転自在に配設され、且つ前記中心軸体に対して遅い回転速度で同方向に回転駆動されて前記螺旋溝にパチンコ玉を導入する導入手段とを備え、前記導入手段は、外周面にパチンコ玉を導入して通過させる導入孔が所定間隔を保って複数穿設された短尺円筒体を有し、該短尺円筒体の上端が前記外筒体の円筒内周面に相対回転可能に摺接されていることを特徴としている。
【0007】
この請求項1に係る発明においては、短尺円筒体の上端が外筒体の円筒内周面に相対回転可能に摺接されているので、パチンコ玉を導入する短尺円筒体と外筒体とを確実に同軸状とすることができ、短尺円筒体で導入されたパチンコ玉を確実に外筒体の内周面に配設された研磨部材に受け渡すことができる。
また、請求項2に係るパチンコ玉の揚送研磨装置は、請求項1に係る発明において、前記短尺円筒体は、各導入孔の内周面側に当該導入孔と連接すると共に、前記螺旋溝と対向し、パチンコ玉を複数個保持可能な連接保持孔を有することを特徴としている。
【0008】
この請求項2に係る発明においては、短尺円筒体に形成した連接保持孔で複数個のパチンコ玉を保持することができ、この状態では、導入孔から新たなパチンコ玉を導入することができないので、導入孔と螺旋溝との間にパチンコ玉が確実に保持されない不安定なままで上方に移動して導入孔の上端に衝接することを確実に防止できる。
【0009】
さらに、請求項3に係るパチンコ玉の揚送研磨装置は、請求項1又は2に係る発明において、前記短尺円筒体は、回転駆動機構によって回転駆動される回転円盤上に相対回転自在に支持され、該回転円盤及び短尺円筒体間に許容トルク以上のトルクが作用したときに滑るクラッチが配設されていることを特徴としている。
【0010】
この請求項3に係る発明においては、短尺円筒体とこれを載置する回転円盤との間にクラッチが配設されているので、短尺円筒体の導入孔と中心軸体の螺旋溝以外の部分との間にパチンコ玉が噛み込んだ場合に、クラッチが滑って短尺円筒体が中心軸体の回転に応じて回転可能となり、パチンコ玉の大きな噛み込みを確実に防止することができる。
【0011】
さらにまた、請求項4に係るパチンコ玉の揚送研磨装置は、請求項3に係る発明において、前記クラッチは、前記回転円盤の外周面側に半径方向に摺動自在に保持され、半径方向内側に形成された前記短尺円筒体の外周面に形成された係合凹部内に係合する係合部と、該係合部が係合凹部内に係合するように付勢する弾性片と、半径方向外側に形成された係合部とで構成され、当該クラッチが滑り状態となったことを検出する検出手段を備えていること特徴としている。
【0012】
この請求項4に係る発明においては、短尺円筒体と中心軸体との間にパチンコ玉が噛み込んだときには、短尺円筒体が中心軸体に引っ張られるため、回転円盤との間に相対回転速度差を生じ、クラッチの係合部が短尺円筒体の係合凹部から離脱されて半径方向外側に移動し、このクラッチの移動を検出手段で検出することにより、パチンコ玉噛み込み異常を確実に検出して中心軸体及び回転円盤の回転駆動を停止させて、パチンコ玉が短尺円筒体及び中心軸体間に強固に噛み込むことを確実に防止できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1(a)、(b)及び(c)は揚送研磨装置の左側面図、正面図及び右側面図であり、図2は図1に示す揚送研磨装置の拡大平面図、図3は図1(b)のA−A線拡大端面図である。
【0014】
図1(a)〜(c)に示す揚送研磨装置1は、最下端に位置し例えば床面に設置されるベース部材2と、このベース部材2から垂直方向に起立する外筒体4と、この外筒体4の中心に回転自在に配設された中心軸体6と、外筒体4の下端(ベース部材2の上面)に配したパチンコ玉供給用の周囲ボックス8と、周囲ボックス8のほぼ中央部に位置する導入機構10と、ベース部材2上に倒立して配置された駆動源となるモータ12とを備えている。
【0015】
ベース部材2は、図1及び図4に示すように、横長の長方形状に形成されたベース基板2aと、その上面に左右端部を残して配設された直方体状のケース体2bとで構成され、ベース基板2aの左右端部に図2に示すように床面にボルトで固定する取付孔2c,2dが穿設されている。ケース体2bの上面における半部には図4に示すように外筒体4、中心軸体6及び導入機構10が配設されていると共に、右半部にはモータ12が回転軸を下に突出した倒立状態で配設されている。
【0016】
外筒体4は、図3に示すように、横断面で見て方形角枠部4aと、この角枠部4aに内接する円筒部4bとで4隅に断面三角形状で上下方向に延長する空間部4cを有する角筒体4dを前後方向の中央部で垂直方向に2分割した分割半体4F及び4Rで構成され、分割半体4Fはさらに上下に2分割されている。
ここで、各分割半体4F及び4Rは、例えばアルミニウム材を引き抜き加工することにより一体成形され、各分割半体4F及び4Rの左側面には夫々1条の断面凸状の係合溝4eが上下両端部に貫通して形成されていると共に、右端面には夫々2条の断面凸状の係合溝4f及び4gが上下両端部に貫通して形成され、さらに円筒部4bを構成する半円筒部4hの円周方向の両端部に夫々円周面から半径方向に外方に延長し且つ上下方向に延長する凹部でなる後述する研磨部材25の係止片25c及び25dを係止する係止部4i及び4jが形成されている。
【0017】
そして、分割半体4Rに対して分割半体4Fが開閉支持具14によって開閉自在に装着されている。この開閉支持具14は、図1(b)に示すように、分割半体4F及び4Rの左側面側に固定された蝶番15と、分割半体4F及び4Rの右側面側に設けられた留め具16とで構成されている。
ここで、蝶番15は、図3で特に明らかなように、分割半体4F及び4Rの係合溝4eに帽部が係合されたボルト15aとこれに螺合するナット15bによって固定されている。
【0018】
また、留め具16は、図1(c)及び図3に示すように、例えば分割半体4Rの係合溝4f及び4gに係合されたナット16aとこれに螺合するボルト16bとによって固定された取付基板16cと、この取付基板16cに回動自在に配設された下方が開口した係合凹部16dと把持部16eを有する回動レバー16fと、この回動レバー16fを右側面から見て反時計方向に付勢するコイルスプリング16gと、分割半体4Fの係合溝4fに係合されて固定された係合ピン16hとで構成されている。
【0019】
そして、図1(c)で拡大図示するように、回動レバー16fの係合凹部16dが係合ピン16hに係合している状態では、分割半体4Rに対して分割半体4Fの開放が規制されて分割半体4F及び4Rが連結状態に維持され、このときコイルスプリング16gによって回動レバー16fが反時計方向に付勢されることにより、係合凹部16dと係合ピン16hとの係合状態が維持される。
【0020】
この分割半体4F及び4Rの連結状態から、回動レバー16fの把持部16eを把持して、コイルスプリング16gの付勢力に抗して回動レバー16fを時計方向に回動させて係合凹部16dと係合ピン16hとの係合関係を解除し、回動レバー16fをコイルスプリング16gの取付位置間を結ぶ線が回動レバー16fの回動中心を越えるように回動させると、コイルスプリング16gによって回動レバー16fがさらに時計方向側に回動されて、係合凹部16dと係合ピン16hとの係合関係を解除した状態となる。
【0021】
したがって、この状態で分割半体4Fを蝶番15を支点として図3で見て時計方向に回動させることにより、中心軸体6及び研磨部材25の円周方向端部を露出させることができる。
また、ベース部材2及び外筒体4には、ベース部材2に対して外筒体4を垂直方向に位置決め保持する位置決め機構20が配設されている。この位置決め機構20は、図2、図4及び図5に示すように、ベース部材2の左半部における後端側に形成された係合棒部21と、この係合棒部21に係合案内される外筒体4の下端背面側に形成された垂直方向係合案内部22とで構成されている。
【0022】
係合棒部21はベース部材2の半部における端側に外筒体4の左右幅より広い間隔を開けて垂直に固定された高さ40cm程度の一対の支持円柱21a及び21bを有する。
【0023】
垂直方向係合案内部22は、分割半体4Rの背面側下端部に固定された取付基板23と、この取付基板23に形成された支持円柱21a及び21bに係合案内される係合案内部24a〜24dとで構成されている。
【0026】
外筒体4を構成する分割半体4F及び4Rの円筒内周面には研磨部材25が着脱自在に装着されている。この研磨部材25は、図3及び図6に示すように、例えば比較的硬質の合成樹脂材で成形された装着する外筒体4の内周面の曲率と等しい曲率を有する半円筒状のベース基板25aと、このベース基板25aの内面側即ち中心軸体6に対向する研磨面側に接着又は溶着あるいは植設によって形成された例えばウール繊維で形成された研磨シート25bとで構成されている。ベース基板25aの円周方向の両端部側における裏面側に半径方向に突出し、且つ垂直方向に延長して形成された外筒体4における各分割半体4F及び4Rに形成された係止部4i及び4jに係止される係止片25c及び25dが一体に形成されている。
【0027】
ここで、ベース基板25aを使用したのは、外筒体4の内周面と中心軸体6の外周面との間の僅かな隙間に挿入する際に、弾力性のある研磨シート25bだけでは挿入しづらいので、ベース基板25aに剛性を持たせることにより、案内役を果たさせて作業性を高めるためである。しかも、ベース基板25aの曲率が装着する分割半体4F及び4Rの円筒内周面の曲率に対応させてあるので、その装着作業をより容易に行える。さらに、ベース基板25aの円周方向の両端部側に係止片25c及び25dが形成され、これら係止片25c及び25dが分割半体4F及び4Rに形成された係止凹部4i及び4jに係止されるので、後述するように中心軸体6が回転駆動されることにより、パチンコ玉Pが揚送される際に大きな円周方向の摩擦力が研磨部材25に作用したとしても、この摩擦力によって研磨部材25が円周方向にズレることを確実に防止でき、負荷変動を伴うことなく、安定した研磨を行える。
【0028】
研磨シート25bは、本実施形態で使用するシートのほかにも、たとえば、凹凸面を形成したり研磨剤を塗布したりした紙製シートや布製シート或いは図7(b)に示すようなベース基板25aに動物の毛や合成樹脂細線材で形成した可撓性短尺材25fを植設してブラシ構造とすることもできる。一枚の研磨シート25bの研磨面を、上述した種類の異なるシートを寄せ集めることにより形成してもよい。このように、材質の異なる複数の部材(素材)により構成し、各部材の特質(たとえば、湿気に強い、油汚れに強い等)を利用すれば、湿度や汚れの種類等に適切に対応しつつ効率的に揚送研磨する方法もある。
【0029】
そして、この外筒体4を構成する分割半体4F及び4Rの半円筒部4h内に同軸状に中心軸体6が回転自在に配設されている。この中心軸体6は、図8〜図10に示すように、硬質の合成樹脂製であって、その外周面に複数条の螺旋溝30,30...を備えており、後述する動力伝達手段により図3で見て時計方向に回転駆動される。
【0030】
各螺旋溝30は、中心軸体6の外周面を旋盤によって切削することより形成する方法が一般的であるが、中心軸体6の外周に山筋を設けることにより山筋と山筋との間に螺旋溝30を形成する方法もある。
ここで、螺旋溝30は、パチンコ玉の一部分を露出させ、他の部分を受け入れられるための実質的な通路を形成していればどのような形態であってもよい。たとえば、上述した山筋を一定間隔を介して突き刺したピン等によって構成してもよい。各螺旋溝30は、中心軸体6の外周面を無駄なく利用して揚送効率を高めるために並列に配置している。並列に配置すれば、各螺旋溝30間を必要以上に疎にしなくて済むからである。下端入口30aを、図8に示すようにこの下端入口30a以外の部分(下端入口30aより上部の部分)より広い幅寸法に形成して、パチンコ玉の受け入れをスムーズに行えるようにしている。
【0031】
図8及び図9に示すように螺旋溝30の条数は、パチンコ玉の直径とともに中心軸体6の直径や螺旋溝30の傾斜角等に合わせて定める。本実施形態の螺旋溝30は、10条としているが、6条乃至14条とするのが一般的といえる。この数字は、パチンコ遊技場における設置スペース等を考慮した上で、まず中心軸体6の直径を設定し、この直径から導かれる円周の長さと、パチンコ玉の直径との関係から算出した数字である。
【0032】
螺旋溝30の条数を増やして揚送能力を高めようとするのであれば、中心軸体6の回転速度を増大させたり、中心軸体6の直径を太くすればよいし、一方、設置スペースを小さくするのであれば、螺旋溝30の条数を減らして中心軸体6の直径を細くすればよい。中心軸体6の直径を細くすることにより揚送研磨効率が下がるが、この場合は、別のスペースを使って他の中心軸体6を設置するなどして補うようにするとよい。本実施形態の螺旋溝30の断面形状は、図7(a)に示すように、パチンコ玉Pの直径Dとほぼ等しい幅寸法を有するほぼ半円状に形成している。螺旋溝30の深部と研磨シート25bの表面(研磨面)との間隔Sは、各螺旋溝30に受け入れられたパチンコ玉の露出部分に研磨シート25bが接触し、この接触によって適度な摩擦力(押圧力)がパチンコ玉に働くようにパチンコ玉Pの直径Dよりも僅かに小さな寸法に設定している。
【0033】
なお、螺旋溝30の断面形状は、パチンコ玉の一部分を露出させたまま受け入れることができ、さらに受け入れたパチンコ玉の自転を妨げることなく揚送研磨できればどのような形状でもよく、そのような形状として、本実施形態で採用する半円状のほか、たとえば、図7(b)に示す三角形状や、台形状等がある。
中心軸体6は、一本の部材により形成してもよいが、図9及び図10に示すように本実施形態では、加工や持ち運び、さらに保守点検等の便宣のために上中下段3本の短尺中心軸体6U,6M,6Lを連結して1本の中心軸体6を形成している。中心軸体6の全長を長くするためには、たとえば、各短尺中心軸体6U,6M,6Lの長さを長くしたり、中段の短尺中心軸体6Mの本数を2本以上としたりする方法がある。
【0034】
本実施形態では、各短尺中心軸体6U,6M,6Lをそれぞれ螺旋溝30のピッチの自然数倍である例えば4倍の長さに形成され、上段及び下段の短尺中心軸体6U及び6Lは軽量化を図るために中空状に形成され、残りの中段の短尺中心軸体6Mは剛性を確保するために中実に形成されている。
また、上段の短尺中心軸体6Uには図8及び図9に示すように上端面6uから回転軸6Rを上方へ突出させ、下段の短尺中心軸体6Lには下端部6lに比較的大径の凹部6aが形成され、この凹部6aの底部に2個の結合孔6h(図10(a)参照)が下向きに穿設されている。
【0035】
そして、各短尺中心軸体6U,6M,6Lの連結構造は、図10に示すように、中段の短尺中心軸体6Mの上下端面にそれぞれ雌ねじ6sが形成され、これら雌ねじ6sには図示しないがネジ溝を補強する螺旋状の補強金具が挿入されている。また、短尺中心軸体6Mの上下端面とこれに対向する短尺中心軸体6Uの下端面及び短尺中心軸体6Lの上端面にそれぞれ90度間隔で4本の連結孔6cが形成されている。
【0036】
そして、各短尺中心軸体6U,6M及び6Lを連結するには、先ず、図10(b)に示すように、例えば中段の短尺中心軸体6Mの上下端面における各連結孔6cに連結ピン6pを挿通し、次いで、短尺中心軸体6Mに上段の短尺中心軸体6U及び下段の短尺中心軸体6Lを連結ピン6pが短尺中心軸体6U及び6Lの連結孔6c内に挿通されるように連結し、この状態で、上段の短尺中心軸体6Uの上端側から特殊な治具(図示せず)を使用してボルト6vを中心貫通孔内を通じて中段の短尺中心軸体6Mの雌ねじ6sに螺着し、同様に下段の短尺中心軸体6Lの下端側から治具を使用してボルト6vを中心貫通孔内を通じて中段の短尺中心軸体6Mの雌ねじ6sに螺着することにより、図9に示すように、各中心軸体6U,6M及び6Lを一体化する。
【0037】
このとき、各短尺中心軸体6U,6M及び6Lは、その長さが前述したように螺旋溝30のピッチの自然数倍である4倍に設定されているので、螺旋溝30を切削する際に、先ず、端面に連結孔6cを穿設し、この連結孔6cの位置を基準に割り出しして螺旋溝を切削すると、その切削開始位置と切削終了位置とが完全に一致することになる。したがって、各短尺中心軸体6U,6M及び6Lを螺旋溝30が連続するように位置合わせして連結ピン6pで連結することにより、面倒な位置決めを必要とすることなく正確に螺旋溝30を連接でき、中心軸体6の組立作業を容易確実に行える。しかも、連結ピン6pと連結孔6cとによって短尺中心軸体同士の円周方向の位置ズレを確実に防止できる。
【0038】
ここで、短尺中心軸体6U,6M及び6Lの連結構造としては、連結ピン6pによる場合に限らず、互いに係合する係合凸部と係合凹部とで構成するようにしてもよく、また、連結ピン6p及び連結孔6cは一対でもよいが、短尺中心軸体同士の連結ズレをより効果的に防ぐ等の理由から二対以上であることが好ましい。さらに、短尺中心軸体6U,6M及び6Lの連結は、上述したボルト6vと雌ねじ6cとによる螺合に限らず、接着や溶着によって連結してもよい。
【0039】
そして、中心軸体6の下端は、図12に示すように、下段の短尺中心軸体6Lの下面に形成された結合孔6h内に、ベース部材2に配設された上下一対の軸受31に回転自在に保持された断面T字状の回転軸32の上端面に形成された一対の連結ピン33を挿通させることにより、回転軸32に一体に連結されて回転自在とされている。
【0040】
また、外筒体4の上端には玉送出ユニット34が装着されている。この玉送出ユニット34は、図11に示すように、その上端のほぼ中央部に軸受34aを備え、この軸受34aは、図11で二点鎖線図示のように中心軸体6の回転軸6Rを軸方向(図の上下方向)に摺動可能に支持している。玉送出ユニット34は、中心軸体6の上端面6uと軸受34aの下端面との間に吸収空間部34sを備えており、この吸収空間部34sに様々な機能を持たせている。
【0041】
第1に吸収空間部34sは、中心軸体6によって揚送され上端面6u上に押し出されたパチンコ玉Pが上端出口34bから、他の力を受けることなく自然に排出されるように、詳しく言えば上端面6u位置から溢れ出る後続パチンコ玉Pによって押し出される力及び中心軸体6の回転によって発生する遠心力などによって排出されるよう設けられている。
【0042】
本実施の形態では後述するように揚送研磨効率の向上を目的として中心軸体6に複数条の螺旋溝30を形成している。このため、単位時間当たりに揚送研磨するパチンコ玉P数はきわめて多量である。
このような多量なパチンコ玉Pを連続的に同時排出しようとすると、上端出口34b付近で詰まりが生じるので、その詰まりの発生を防ぐために以下に述べる理由を考慮して所定の容積を上端出口34b付近に備えている。
【0043】
中心軸体6の回転によって上端面6uに遠心力を受けながら押し上げられたパチンコ玉P群は、一部が上端出口34bに向かって排出されるが、他のパチンコ玉Pは中心軸体8の遠心力によって吸収空間部34s内を玉送出ユニット34上部の内壁沿いに摺接しながら中心軸体6の回転方向に公転する。
続いて、上記他のパチンコ玉Pは、上端面6uよりも上に押し出されてから中心軸体6が1回転するまでの間に上端出口34bから排出される。
【0044】
ここで、上述した他のパチンコ玉Pは、上端面6uから押し上げられるパチンコ玉数が多いほど、吸収空間14sの図11中、上方に向かって段を形成する傾向が大きいので、揚送能力に応じた容積を適宜設定しなければ、揚送済みの滞留したパチンコ玉P群を円滑に排出できず、その容積が揚送能力から外れて小さく定められた場合には、玉詰まり現象が発生し易くなると言う不都合を招く。
【0045】
第2に吸収空間部34sは、保守、点検等の作業性を向上させる機能を有している。つまり、図1に示す中心軸体6やその下方に設置する導入機構10等を保守、点検等を行う際に、内部に残るパチンコ玉を取り除く等のために中心軸体6を持ち上げなければならない場合がある。この場合に、いちいちボルトを外して玉送出ユニット34を外さなくてはならないとすると、とても面倒であり作業性に欠ける。
【0046】
そこで、吸収空間部34sを一種の「あそび空間」として利用し、これに持ち上げた中心軸体6の上端部位を受け入れさせ、これによって、玉送出ユニット34を外さなくても中心軸体6を持ち上げられるようにした。
保守等を行う者が持ち上げる場合だけでなく、たとえば、導入機構10内に異物が入ったことによって中心軸体6が持ち上げられた場合にも、吸収空間部34sが持ち上げられた部分を吸収して中心軸体6等に過大な負荷を掛けないようにするので、この中心軸体6等の破損を未然に防ぐ働きもある。中心軸体6が持ち上げられると、これに伴って回転軸6Rも上昇するが、この上昇分は、軸受34aが吸収する。これが、軸受34aに回転軸6Rを摺動可能に支持した理由である。
【0047】
最後に吸収空間部34sは、中心軸体6の熱膨張分を吸収するための機能を備えている。揚送研磨されるパチンコ玉Pは、後述するように自転しながら螺旋溝30の内壁や研磨部材25と接触しており、この際に生じた摩擦熱が中心軸体6を軸方向(図11の上下方向)に膨張させ、これにより中心軸体6の上端部位が上昇する場合がある。この熱膨張分を、軸受34aの摺動機能とともに受け入れる機能を、吸収空間部34sに持たせている。
【0048】
中心軸体6の熱膨張の度合いは、中心軸体6の形態や材質等によって異なるが、前述したパチンコ玉を溜めるという第1の機能を果たす程度の容積があれば、一般的にこの熱膨張分の吸収に十分である。本実施形態では、図9に示すように中心軸体6の径寸法が長さ寸法と比較して極めて小さく定められているので、径方向の熱膨張は無視しうる。また、吸収空間部34sは、発生した熱を逃がすための通風路としても機能する。
【0049】
さらに、外筒体4の下方領域には、図12に示すように、パチンコ玉を取り込むための導入機構10が設けられ、この導入機構10の回りを囲むように矩形の周囲ボックス8をベース部材2に固定している。周囲ボックス8は、図12に示すように、外周縁から比較的緩やかな傾斜角で傾斜する外周皿状部8aと、その内周端から比較的急峻な傾斜角で傾斜する側壁部8bと、この側壁部の下端縁から比較的緩やかであるが外周皿状部8aよりは急な傾斜角で傾斜する内周皿状部8cとで構成される傾斜底壁8dを備え、この傾斜底壁8dの傾斜を利用して玉集め室35に入り込んだパチンコ玉Pをその中央部に位置する導入機構10の周辺に集めるように構成され、傾斜底壁8dの表面には緩衝、変形及び摩滅を防止する目的で、ゴム製、ウレタン製あるいは合成樹脂製のマット8eが接着、溶着などの手段で一体に形成されている。
【0050】
これにより、マット8eは傾斜底壁8dとパチンコ玉との衝突時の騒音を軽減すると共に、傾斜底壁8dが直接摩滅することを防止しており、継続的な使用に起因してマット8eが摩滅などで消耗した場合、保守環境に応じてマット8eのみを交換、傾斜底壁8dとマット8eとを一体状態で交換、あるいは周囲ボックス8全体を交換の何れかを行えばよい。
【0051】
なお、本実施の形態では、傾斜底壁8dとマット8eとが別個に構成され、両者8d,8eを貼り付けることによって一体に形成されているが、それに限定されるものではなく、上記騒音軽減あるいは強度の一方又は両方の観点から十分満足しうる素材(例えばウレタンゴム)であれば、マット8eの構成を省略してもよいことは明白である。
【0052】
ウレタンなどの素材を外周皿状部8a、側壁部8b及び内周皿状部8cの形状に一体形成することにより、部品点数の増大が抑止されるので、組付時あるいは保守に際し、作業性及び能率の低下を抑制できる。
さらに、傾斜底壁8dを一体に形成する代わりに、傾斜底壁8dを図12中、中心軸体6の半径方向に2等分するなど複数に分割し、これらの接合部位の対向部位互いに嵌め合う凹凸部(図示せず)を形成する構成としてもよい。
【0053】
それら凹凸部同士の嵌合で傾斜底壁8dを一体に形成する構成により、仮にパチンコ玉群が内周皿状部8cあるいは短尺円筒体40などの近傍で互いに噛み合ったとしても、傾斜底壁8dは容易に複数部材に分離され、玉噛みを容易迅速に解消できるため、保守作業の能率向上が図らされる。その場合、マット8eは傾斜底壁8dと別個に設けてもよいし、省略してもよい。
【0054】
また、玉集め室35は、パチンコ機やパチンコ玉計数機等から排出されたパチンコ玉Pを、図2に示す合流通路36により導き、玉取込口37を介して集める。
次いで、図12乃至16を参照しながら、導入機構10について説明する。本実施形態の導入機構16は、パチンコ玉を整列させて中心軸体6の各螺旋溝30に導入する機構である。導入機構10は、図12に示すように、外筒体4の下端領域、すなわち、中心軸体6の下端部を同心状に囲む比較的肉薄の合成樹脂材で形成された短尺円筒体40を備えている。
【0055】
この短尺円筒体40は、図12に示すように、前述した回転軸32の上端側に一対の軸受41を介して回転自在に配設された回転円盤42上に形成された円環状溝43内に載置され、下端部のフランジ部44の上面を回転円盤42に固定した円環状枠45で抑えることにより、円周方向に摺動可能に配設されている。
短尺円筒体40には、図14(a)及び(b)に示すように、その円筒外周面側にパチンコ玉Pの直径の6倍弱の高さでパチンコ玉Pの直径より僅かに長い幅の長方形状の導入孔46が円周方向に等間隔で16個形成され、これら導入孔46の内方側に中心軸体6の螺旋溝30に互いに接触する2つのパチンコ玉P1及びP2が連接して導入されたときにこれを許容する導入孔46に対して幅広で円筒内周面に開口すると共に、短尺円筒体40の上端まで延長し且つ中心軸体6の回転方向で先行する円周方向端部47側にパチンコ玉Pと略等しい面取りを有し、後行する円周方向端部48側に小さな面取りを有する連接保持孔49が形成され、隣接する連接保持孔49間にパチンコ玉Pを上方に案内する案内壁50が形成されている。
【0056】
ここで、導入孔46は、図12に示すように、下端部が周囲ボックス8の内周皿状部8cの傾斜角と略等しい傾斜角で後ろ下がりに傾斜し、上端部が逆に後ろ上がりに傾斜されている。各導入孔46は周囲ボックス8内のパチンコ玉Pを各螺旋溝30内に導入するための孔であり、各案内壁50は中心軸体6の各螺旋溝30が受け入れたパチンコ玉を中心軸体6の回転によって上昇案内するための部材である。
【0057】
なお、導入孔46は、少なくとも1個あればよいのであるが、本実施形態における導入孔46は、中心軸体6の螺旋溝30の条数(10条)より多い16個としている(図14(a)参照)。導入孔46の数は多ければ多いほど導入孔46と螺旋溝30との出会う確率が上がりパチンコ玉の導入効率が高まると考えられるが、導入孔46の数を増やせばその分だけ短尺円筒体40及び中心軸体6の直径も大きくしなければならない。設置面積による制約等を考慮しながら行った発明者らの実験によって本実施形態では16個とした。導入孔46の個数を16個に限る必要がないことはもちろんである。
【0058】
先に述べたように各導入孔46を、縦長形状に形成しその縦寸法をパチンコ玉の直径のほぼ6倍弱に設定したのは、各導入孔46の上端にパチンコ玉が衝突しないようにすると共に、できるだけ多くのパチンコ玉を螺旋溝30内に導入するためである。すなわち、各導入孔46の縦寸法をパチンコ玉1個が遭遇できるだけ、又は、これより僅かに高くしておくことも考えられる。しかし、これでは、各導入孔46付近に密集したパチンコ玉が縦方向に重なり、これによって押し上げられた最上段のパチンコ玉が各導入孔46の上端に衝突し短尺筒体40を破損させるおそれがあると共に、パチンコ玉Pの導入効率が悪い。
【0059】
本実施の形態では、周囲ボックス8の底壁8dの働きにより、図12に示すように各導入孔46の開口近傍ではパチンコ玉が縦方向に重なるように構成されている。そこで、各導入孔46の開口形状を縦長に形成することにより、各導入孔46の開口に臨む位置で縦方向に重なった複数のパチンコ玉が、後続パチンコ玉群からの押圧力を受けることにより、縦方向に重なった状態を崩すことなく、導入孔46を通じて螺旋溝30内に導入されることになり、螺旋溝30に対する導入効率を向上させることができる。
【0060】
また、導入孔46の奥行きが狭く、その内側端に連接保持孔49が連接し、この連接保持孔49は螺旋溝30に2つのパチンコ玉P1及びP2を保持可能に構成されているので、この連接保持孔49に2つのパチンコ玉が保持されている状態では、導入孔46にパチンコ玉Pを保持する機能はなく、縦方向に重なったパチンコ玉が導入孔46に入ったとしても直ちに落下することになり、導入孔46の上端まで案内されて上端に衝接することを確実に防止できる。
【0061】
そして、導入孔46の上端は内側上がりの傾斜面に構成されているので、連接保持孔49に2つのパチンコ玉P1及びP2が保持された状態で中心軸体6の回転と案内壁50の作用によって両パチンコ玉P1及びP2が導入孔46の上端まで移動されたときに、導入孔46に面しているパチンコ玉P2が螺旋溝30及び連接保持孔49から導入孔46側に飛び出ている場合でも、上端の傾斜面に案内されて螺旋溝30及び連接保持孔49側に戻されることになり、パチンコ玉P2が上端に衝接することを確実に防止できる。
【0062】
さらに、図12及び14を参照しながら、案内壁50の作用について説明する。図14(b)における中央部の想像線は、螺旋溝30,30を示している。本実施形態の案内壁50は、短尺円筒体40内壁面の各導入孔46の内周面側の連接保持孔49を形成するように突出し、導入孔46に沿って短尺円筒体40の上端まで延びている。案内壁50は、螺旋溝30からはみ出した部分(露出部分)のパチンコ玉と接触しながら、中心軸体6の回転によってこのパチンコ玉を上方へ案内する。このとき、図14(a)及び(b)に示すように、案内壁50によって案内されてパチンコ玉P1が上昇しているものとすると、このパチンコ玉P1の右側には導入溝46を通じて他のパチンコ玉P2を螺旋溝30に導入可能な空間部が形成されることになり、前述したように縦方向に重なったパチンコ玉P2をパチンコ玉P1に接触した状態で螺旋溝30に導入されることになり、螺旋溝30に対するパチンコ玉の導入効率を向上させる。
【0063】
なお、案内壁50は、短尺円筒体40と一体に形成してもよいし、内壁に接着形成するようにしてもよい。本実施形態では採用していないが、この案内壁50を、1個の部材ではなく、実質的に1個の部材となるように所定の間隔に並べた複数の突起から構成してもよい。
また、短尺円筒体40は、図12に示すように、上端側の外周面に円周方向に係合溝40aが形成され、垂直方向で2分割された分割半体40A及び40Bとして構成されており、これらがスカート52によって一体に固定されている。このスカート52は、図12及び図16に示すように、下方に広がるスカート状に形成され、内周面に分割半体40A及び40Bの係合溝40aに係合する係合突条52aが形成され、分割半体40A及び40Bと同様に垂直方向で2分割された分割半体52A及び52Bで構成されており、各分割半体52A及び52Bの両端の連結部に夫々結合用フランジ52b及び52cが形成されている。
【0064】
そして、短尺円筒体40の分割半体40A及び40Bを結合した状態で、スカート52の分割半体52A及び52Bをその係合突条52aが係合溝40aに係合するように装着し、この状態で分割半体52A及び52Bの結合用フランジ52b及び52cをボルト52d及びナット52eで連結することにより、分割半体40A及び40Bと分割半体52A及び52Bとがそれらの上端側で一体化される。なお、短尺円筒体40の下端部はフランジ部44が回転円盤42の円環状溝43内に挿入されるので、この円環状溝43を形成する側壁によって分割半体40A及び40Bの外方への開きが規制される。
【0065】
したがって、スカート52は、短尺筒体40とともに回転するようになる。スカート52の下端と周囲ボックス8の底壁8dとの間は、パチンコ玉2個が重なったまま通れる(3個以上が重なったまま通れない)間隔に設定されている。このように設定したのは、3個以上のパチンコ玉が縦方向に重なった状態で各導入孔46に導入されると詰まりが生じる恐れがあるので、この詰まりを防ぎながらなるべく多くのパチンコ玉Pを導入孔46に導くためである。
【0066】
スカート52と短尺円筒体40との間隔は、図12に示すように、両者間にパチンコ玉が入り込んで詰まりを生じさせないようにパチンコ玉1個分の直径より大きく2個分より小さな寸法に設定している。
さらに、図12に示すように、短尺円筒体40の上端部外周面に軸受40bの内輪を装着し、この軸受40bの外輪を前述した外筒体4の下端側内周面に嵌合させることにより、短尺円筒体40の内周面と外筒体4の内周面に配設された研磨部材25とを確実に同軸状に配置することができ、短尺円筒体40の内周面と研磨シート25bとに段差を生じることを確実に防止でき、短尺円筒体40で上方に案内されるパチンコ玉Pを研磨シート25bの捲くれを生じることなく円滑に研磨部材25の研磨シート25bに受け渡すことができる。
【0067】
因みに、外筒体4と短尺円筒体40とを軸受40bを介して連結せず、外筒体4の下端面に対向して短尺円筒体40を配置する場合には、短尺円筒体40が比較的に肉薄の合成樹脂材で形成されているため、パチンコ玉の導入時に芯ずれ現象を起こすことがあると共に、外筒体4と短尺円筒体40との加工精度によって、両者の精度差に起因して芯がずれて設置されることもあり、このような場合には、短尺円筒体40から研磨部材25にパチンコ玉が受け渡される際に、パチンコ玉がベース部材25aと研磨シート25bとの間に入り込み易く、研磨シート25bが捲れてパチンコ玉と共に螺旋溝30に接触することになり、中心軸体4の回転を停止させたり、研磨部材25を破損したり、さらには外筒体4の内周面を変形させたりすることになり、好ましくない。
【0068】
本実施形態では、前述したように外筒体4の下端内に短尺円筒体40が軸受40bを介して挿通されており、外筒体4の円筒内周面と短尺円筒体40とを同軸状とし、且つ連接保持孔49から出たパチンコ玉Pを図12に示すように、研磨シート25bの内周面側の研磨面側に確実に案内することができ、上述したような好ましくない状況が発生することを確実に防止できる。
【0069】
そして、短尺円筒体40には、図13及び図14(a)に示すように、フランジ部44の円周面に例えば90度の等間隔で円弧状の係合凹部54が形成される一方、回転円盤42における係合凹部54に外方側から対向する位置に夫々半径方向に延長するクラッチ収納凹部55が形成され、これらクラッチ収納凹部55内に夫々クラッチ56が収納されている。
【0070】
ここで、クラッチ収納凹部55は、図13に示すように、円環状凹部43と外周縁との間に半径方向に延長する半径方向凹部55aと、この半径方向凹部55aの中間部に左右方向に延長して連接された平面から見て二等辺三角形状の凹部55bとこの凹部55bの頂部に連接された小円形部55cとで構成されている。
【0071】
一方、クラッチ56の夫々は、係合凹部54に係合する先端面が円弧状に形成された係合部57と、この係合部57の外方側に幅狭部58を介して一体に連結された係合部59と、幅狭部58の左右端縁から後外方に突出し先端に小円形部60を形成した弾性片61とで構成されている。
そして、クラッチ56がクラッチ収納凹部55内に上方から係合部57及び係合部59を半径方向凹部55aに係合させ、且つ小円形部60及び弾性片61を夫々小円形部55c及び凹部55bに夫々係合させて収納されている。
【0072】
さらに、クラッチ収納凹部55の外側に回転異常検出用の常閉型マイクロスイッチ62が固定され、このマイクロスイッチ62の可動子62aがクラッチ56の係合部59の外方側端面に対向されている。
さらにまた、マイクロスイッチ62は、図15に示すように、その接点62bがモータ12の駆動回路に介挿されている。この駆動回路は、商用交流電源ACとモータ12との間に例えばモーメンタリ式の起動スイッチPSとマイクロスイッチ62の接点62bとの直列回路が介挿された構成を有する。
【0073】
そして、常時は、クラッチ56の係合部57が短尺円筒体40の係合凹部54に係合して、回転円盤42の回転力をクラッチ56を介して短尺円筒体40に伝達している。このとき、クラッチ56の係合片59は回転円盤42から外方に突出していないので、この係合片59がマイクロスイッチ62の可動子62aに接触することはなく、このマイクロスイッチ62の接点62aがオン状態を継続する。この結果、起動スイッチPSがオン状態であれば、商用交流電源ACからの交流電力が起動スイッチPS及び接点62aを通じてモータ12に供給されるので、モータ12が回転駆動されて後述する動力伝達機構を介して中心軸体6及び回転円盤42が図13で見て時計方向で且つ中心軸体6に対して回転円盤42が低速となるように両者間で所定の速度差をもって回転駆動される。
【0074】
この状態から、例えば短尺円筒体40と中心軸体6との間にパチンコ玉が詰まることにより、短尺円筒体40が中心軸体6に引っ張られて回転円盤42の回転速度より速い回転速度で回転する状態となり、その回転トルクがクラッチ56の弾性片61の押圧力で規定される許容回転トルク以上となると、回転円盤42に対して短尺円筒体40が時計方向に回転する。したがって、クラッチ56の係合部57が係合凹部54から離脱してフランジ部44の円周面に係合するため、クラッチ56が弾性片61の弾性に抗して図13で一点鎖線図示のように外方に後退し、その係合部59が回転円盤42の外周面から外方に突出することになり、その先端がマイクロスイッチ62の可動子62aに接触して、その接点62bがオフ状態に切り換わる。この結果、モータ12に対する通電路が遮断されるので、モータ12の回転が停止され、フェイルセーフ機能を発揮する。
【0075】
動力伝達手段70は、図12、図13及び17に示すように、中心軸体6を回転させる中心軸体回転手段と、短尺円筒体40を回転させる円筒体回転手段との機能を兼ね備えている。
すなわち、図17に示すように、モ−タ12の出力軸12aに第1のスプロケット71を取り付けると共に、回転軸32の下端部にも第2のスプロケット72を取付け、これらスプロケット71及び72間にチェーン73を巻装して連結する。
【0076】
一方、回転軸32の軸方向中央部における軸受31及び41間に駆動ギヤ74を取付け、この駆動ギヤ74に、図13に示すように、ベース部材2に回転自在に支持したアイドルギヤ75及び76を介して回転円盤32に形成したインナーギヤ77を連結する。
上述した各ギヤ74〜77は、短尺筒体40が中心軸体6の回転方向と同方向の図13で見て時計方向に、かつ、中心軸体6の回転速度より低速で回転するように歯数を設定する。ここで、モータ12及び動力伝達手段70で回転駆動手段を構成している。
【0077】
本実施形態では、中心軸体6の回転速度に対する短尺円筒体40の回転速度との比を、割り切れない数値となるように設定した。割り切れない数値となるように設定した理由は、本実施形態の作用の欄で詳しく説明する。
次に、本実施形態の作用について説明する。
まず、揚送研磨装置1の組立方法について説明する。揚送研磨装置1を組立てる場合には、まず、モータ12、回転軸32、回転円盤42及び動力伝達機構70をベース部材2の所定位置に装着し、このベース部材2を床面に上面が水平状態となるように位置決めして固定する。
【0078】
次いで、回転円盤42の円環状凹部43内に短尺円筒体40を構成する分割半体40A及び40Bのフランジ部44を、係合凹部54がクラッチ56の係合部57と係合するように載置し、この状態で、円環状枠45を回転円盤42の外周側上面ににボルト締めして、回転円盤42に対して短尺円筒体40を相対回転可能に配置する。
【0079】
次いで、短尺円筒体40の周囲に周囲ボックス8を装着してから、短尺円筒体40を構成する分割半体40A及び40Bの上端側にスカート52を構成する分割半体52A及び52Bを装着し、これらの結合用フランジ52b及び52cをボルト52d及びナット52eで締め付けて、分割半体40A及び40Bと52A及び52Bとを一体化し、この状態で短尺円筒体40を構成する分割半体40A及び40Bの上端外周面にスカート52を構成する分割半体52A及び52Bの上端面と接するように軸受40bを装着する。
【0080】
次いで、外筒体4を垂設する。この外筒体4の垂設は、先ず、分割半体4Rの背面側下端部に垂直方向係合案内部22の取付板部23をボルト締めによって固定し、この状態で、分割半体4Rを持ち上げて、垂直方向係合案内部22の係合案内部24a〜24dを係合棒部21の支持円柱21a及び21bに係合案内させ、この状態を保って分割半体4Rを下降させることにより、ベース部材2に対して分割半体4Rが垂直状態に保持される。
【0081】
いで、ベース部材2に固定された分割半体4Rの内周面に例えば2分割された研磨部材25を装着する。この研磨部材25の装着は、分割半体4Rの上端が開放されており、その上端に係止凹部4f及び4gの上端が開口されているので、この上端から研磨部材25のベース基板25aに形成された係止片25c及び25dを係止凹部4i及び4j内に挿通させることにより、研磨部材25をその研磨シート25bが中心軸体6側に露出する関係で分割半体4Rの円筒内周面側に沿って円滑に装着できる。
【0082】
研磨部材25の装着は上記に限定されるものではなく、分割半体4Rの前面側から一方の係止片25cを分割半体4Rの係止凹部4iに挿入して係止させ、次いでベース基板25aを円筒内周面に沿わせながら押し付けて、最後に反対側の係止片25dを分割半体4Rの係止凹部4jに挿入して係止してもよい。
このようにして、分割半体4Rの前面側の円筒内周面に研磨部材25を装着したら、次に、研磨部材25の研磨シート25bに対して所定の間隙を形成するように中心軸体6を装着し、その下端を動力伝達機構70で駆動される回転軸32に連結し、上端を玉送出ユニット34の軸受34aで受けることにより、回転自在に支持する。
【0083】
このようにして、中心軸体6が装着されると、次いで、分割半体4Rの例えば左側の係合溝4eに蝶番15の一方の板部を上下に2分割された分割半体4Fの長さに対応させて所定間隔で取付け、他方の板部を分割半体4Fの係合溝4eに固定して、分割半体4Fを分割半体4Rに開閉自在に装着する。
このとき、分割半体4Fには、予め前述した分割半体4Rと同様に研磨部材25を装着しておいてもよく、分割半体4Fへの取付け後に研磨部材25を装着してもよい。この場合の研磨部材25の装着は、2分割された分割半体4Fは、分割半体4Rと同様に係止凹部4i及び4jが上下端面で開口されているので、上方向又は下方向から研磨部材22を装着したり、前面側から装着してもよい。
【0084】
その後、例えば分割半体4Rの右側面の係合溝4f及び4gに回動レバー16gを有する取付基板16cを取付け、分割半体4Fの係合溝4fに係合ピン16hを取付け、これら取付基板16c及び係合ピン16hの取付けが完了したら、各分割半体4Fを順次図3で見て反時計方向に回動させて、分割半体4Rに接触させて閉じ、この状態で回動レバー16fを図1(c)で見て反時計方向に回動させて、係合凹部16d内に係合ピン16hを係合させることにより、分割半体4F及び4Rを一体化し、中心軸体6の螺旋溝30の全周に研磨部材25の研磨シート25bを所定間隙を保って対向させることができ、揚送研磨装置1の取付けが完了する。
【0085】
ここで、外筒体4は、角筒部4aとこれに内接する円筒部とで角筒状に形成されているので、円周方向の捩れ剛性及び上下方向の曲げ剛性を前述した従来例の円筒より十分に高めることができ、他に支持部材を別設する必要がなく、この分設置スペースを小さくできると共に、下端部を位置決め機構20で支持するだけで、垂直度を保持できる。
【0086】
このようにして、揚送研磨装置1の取付けが完了すると、起動スイッチPSをオン状態とすることにより、モータ12が回転駆動され、これによって中心軸体6及び回転円盤42が所定の回転速度差をもって回転駆動され、回転円盤42の回転力がクラッチ56を介して短尺円筒体40に伝達されて、この短尺円筒体40が回転円盤42と同一の中心軸体6より遅い回転速度で回転駆動される。このため、パチンコ玉Pを研磨しながら床面から天井面に向けて揚送することが可能となるが、まず、図12及び図18乃至図20に基づいて、導入孔46と案内壁50の作用について説明する。玉集め室35(図12参照)に集められたパチンコ玉群Pは、底壁8aの傾斜により導入機構10を構成する短尺円筒体40に向かって流れ込む。この際に、3段以上に重なっているパチンコ玉Puは、スカート52に衝突して流れ込みを邪魔され、最下段及び次段のパチンコ玉群Pだけが流れ込みを許される。スカート52の下端をくぐって短尺円筒体40に到着したパチンコ玉群Pは、バランスしてブリッジすることがあり、ブリッジすると導入孔群44の手前でパチンコ玉群Pが立ち往生してしまう。このようなパチンコ玉群Pのブリッジは、短尺筒体40の回転により崩され、崩されたパチンコ玉群Pは、整列させられて導入孔群46に到着する。仮にスカート52が設けられていない構成であっても、短尺円筒体40の回転によりパチンコ玉群のブリッジ(高さ方向を含む)が崩される結果、パチンコ玉群Pを整列させることに変わりはない。
【0087】
中心軸体6と短尺円筒体40とは、図17に示すモータ12と動力伝達手段70の働きにより図11で見て時計方向に所定の速度差をもって回転する。導入孔群46に到着したパチンコ群玉Pは、図14に示すように短尺筒体40の回転により通りかかった導入孔46を通過し、その裏側の連接保持孔49と中心軸体6の回転により通りがかった螺旋溝30との間に受け入れられる。
【0088】
導入孔46を通過する螺旋溝30は、常にパチンコ玉Pを受け入れられる状態、すなわち、空である。螺旋溝30が空になるのは、中心軸体6の回転に伴う螺旋溝30と案内壁50との相互作用によるものである。この点は、後述する。受け入れられたパチンコ玉Pは、図12に示すように案内壁50に案内されながら中心軸体6の回転にともなう螺旋溝30の働きによって上昇する。
【0089】
上昇したパチンコ玉Pは、図12に示すように、螺旋溝30と研磨部材25の研磨シート25bの間にやがて押し込められる。このとき、短尺円筒体40の上端部が外筒体4の下端内に挿入されており、この短尺円筒体40と外筒体4とが確実に同軸状に設定されているので、パチンコ玉が研磨シート25bに押し込まれる際に、研磨シート25bの端面にパチンコ玉が接触せず、パチンコ玉によって研磨シート25bが捲られることを確実に防止できる。この結果、研磨シート25bが捲れてパチンコ玉と中心軸体6との間又はパチンコ玉と研磨シート25bとの間に詰まることにより中心軸体6の回転を阻害することを確実に防止できる。
【0090】
このようにして、案内壁50から研磨シート25aにパチンコ玉Pが受け渡されることにより、案内壁50が果たしてきたパチンコ玉Pに対する案内作用は、研磨シート25bに受け継がれる。
研磨シート25bは、パチンコ玉群Pの露出部分と接触するように配されているので、この接触により生じる摩擦力と中心軸体6の回転がパチンコ玉を揚送すると同時に研磨する。螺旋溝30内のパチンコ玉Pは、自転しながら研磨シート25bと接触するので、露出部分(研磨される部分)が次から次へと入れ替わり全体が万遍なく研磨される。スカート52の導入孔46の上端付近でパチンコ玉Pが、何らかの理由により重なったときには、内側のパチンコ玉は導入孔46の上端面が内方に行くに従い上方に傾斜する傾斜面に形成されているので、螺旋溝30内に押し込まれ、他方のパチンコ玉は螺旋溝30の山部と対向する状態となったときに下方に落下する。
【0091】
次に、図12及び図18を参照しながら、導入機構10の作用について説明する。図18は、説明の都合上、円筒形の短尺円筒体40を平面に展開して表現したものであり、同図(a)乃至(c)は、螺旋溝群30の時間的変化を連続的に表している。図18における短尺円筒体40の各導入孔には46A乃至46Eの符号を、連接保持孔には49A乃至49Eの符号を、各螺旋溝にはG1乃至G4の符号を、螺旋溝間の山部にはM1乃至M5の符号を、及び、各パチンコ玉にはP1乃至P11の符号を、さらに、各導入孔間に位置する案内壁には50A〜50Eを、それぞれ付している。
図18(a)に示す状態
導入孔46Aが導入しようとするパチンコ玉P1は、螺旋溝G1の山部M1に邪魔されて螺旋溝G1内に受け入れられず待機状態にある。パチンコ玉P2も同様に螺旋溝G1及びG2間の山部M2に邪魔されて螺旋溝G2内に受け入れられず待機状態にある。パチンコ玉P3は、導入孔46Cを通過して螺旋溝G2及び連接保持孔49C間に案内壁50Cに接触して受け入れられた状態を示しており、この状態で、導入孔46Cにパチンコ玉1つ分の空間が生じているので、この空間にパチンコ玉P4が入り込み、連接保持孔49Cと螺旋溝G2との間に受け入れられている。さらにパチンコ玉P5及びP6は共に導入孔46D及び46Eの位置で山部M3及びM4に邪魔されて螺旋溝30及び連接保持孔49D及び49Eとの間に受け入れられず待機状態にある。
図18(b)に示す状態
この状態では、中心軸体6が短尺円筒体40に対して左方向に進んだ状態であり、導入孔46Aに通りかかった螺旋溝G1が、山部M1によって邪魔され待機状態にあったパチンコ玉P1を受け入れる。この状態で、導入孔46Aの山部M2の上側にパチンコ玉を1つ分挿入可能な空間が生じるので、そのときの山部M2より高い位置にあるパチンコ玉P7が導入孔46Aを通じて螺旋溝G1及び連接保持孔49A内に受け入れられる。パチンコ玉P2は依然として山部M2によって邪魔されて待機状態を継続する。螺旋溝G2及び連接保持孔49C間に受け入れられたパチンコ玉P3及びP4は、案内壁50Cに案内されて図に示す位置まで上昇する。山部M3によって邪魔され待機状態にあったパチンコ玉P5は、通りかかった螺旋溝G3に受け入れられ、案内壁50Dに接触して保持され、この状態で導入孔46Dにパチンコ玉1つ分の空間が生じるので、新たなパチンコ玉P8が導入孔46Dを通じて螺旋溝G3及び連接保持孔49D内に受け入れられる。さらにパチンコ玉P6は依然として山部M4に邪魔されて待機状態を継続する。
【0092】
パチンコ玉P1及びP3の移動は、図12に示す底壁8a上から一連の動きの中で進行するが、それは底壁8aの傾斜、短尺円筒体40の回転、中心軸体6の回転および螺旋溝G1及びG3の傾斜による転がりによって基本的に生じ、この転がりに、整列させた後続パチンコ玉による押しが加わって生じる。他のパチンコ玉の移動も、このパチンコ玉P1及びP5と同様に転がりと押しによって生じる。
図18(c)に示す状態
中心軸体6の短尺円筒体40に対するさらなる回転により、各螺旋溝はさらに上昇し、各パチンコ玉P1乃至P8は、図18(c)に示す状態になる。すなわち、螺旋溝G1に受け入れられた後のパチンコ玉P1及びP7は、案内壁50Aに案内されて図に示す位置まで上昇する。山部M2で邪魔され待機状態のパチンコ玉P2は螺旋溝G2及び連接保持孔49B間に受け入れられて案内壁50Bに接触する位置まで移動し、その過程で導入孔46Bにパチンコ玉1つ分の空間が生じ、これを通じてハッチングで示した新たなパチンコ玉P9が螺旋溝G2及び連接保持孔49B内に受け入られる。導入孔46Cでは新たなパチンコ玉P10が通過して矢印のように案内壁50Cに接触する位置まで螺旋溝30及び連接保持孔49C内を移動する。山部M4で邪魔され待機状態のパチンコ玉P6は螺旋溝G4及び連接保持孔49E間に受け入れられて案内壁50Eに接触する位置まで移動し、その過程で導入孔46Eにパチンコ玉1つ分の空間が生じ、これを通じてハッチングで示した新たなパチンコ玉P11が螺旋溝G4及び連接保持孔49E内に受け入られる。このような一連の作用の結果、螺旋溝30及び連接保持孔49間に1つ又は2つのパチンコ玉が導入され、最低でも図18(c)におけるパチンコ玉P2,P9,P3,P4のようにパチンコ玉P9及びP3間で所定間隔を保ちながら上昇する。
【0093】
揚送される各パチンコ玉P間の距離は、各パチンコ玉を接触させないために必要であるが、この距離が余り長すぎると単位長当たりの螺旋溝30が受け入れるパチンコ玉数が少なくなって揚送能力のロスにつながる。パチンコ玉P間の距離は、隣接する各連接保持孔49を隔てる案内壁50の厚みにほぼ等しくなるので、単位時間当たりの揚送量を増やすのであれば、案内壁50の厚みをパチンコ玉の揚送動作に耐え得る強度を十分に確保できる程度にできるだけ薄くして、揚送するパチンコ玉間の距離を短くすればよい。
【0094】
このように、上記実施形態では、導入孔46に連接する連接保持孔49がパチンコ玉Pを2つ分保持可能な長さとされているので、中心軸体6の螺旋溝30に最大で2つづつパチンコ玉を導入することができ、連接保持孔49を設けない場合に比較して揚送効率を向上できると共に、連接保持孔49に2つのパチンコ玉が保持されている状態で、導入孔46はパチンコ玉を保持する機能を有さないので、導入孔46にパチンコ玉が入ったとしても下方に落下することになり、上方に移動されて、上端に衝接することを確実に防止できる。
【0095】
他方、揚送効力を最高にするために、パチンコ玉P間の距離をなくして数珠つなぎ状態にすることも考えられる。螺旋溝30と研磨シート25bの間に押し込まれたパチンコ玉Pは、研磨シート25bと螺旋溝30等とからの摩擦力等を受け、前述したように螺旋溝30内で自転する。パチンコ玉P同士が数珠つなぎ状態にあると、各パチンコ玉P間の接触抵抗により自転が妨げられ、自転が妨げられると、螺旋溝30内に受け入れられた部分はいつまでもそのままであることから、研磨シート25bに接触する部分、すなわち、露出部分が限られてしまうことも考えられる。これが、予想される不都合である。この不都合を生じさせないように、パチンコ玉間に一定の距離を保たせた上で揚送する。
【0096】
ここで、前述したように、本実施形態では、中心軸体6の回転速度に対する短尺円筒体40との回転速度の比を、割り切れない数値となるように設定している。その理由は割り切れない数値となるように設定することにより、中心軸体6の一回転毎に中心軸体6の円周方向にずれた位置からパチンコ玉を導入するようにするためである。この作用を、図19乃至20を基にして説明する。
【0097】
図19は、中心軸体6と短尺円筒体40との回転速度比に端数を生じさせることによる螺旋溝30と導入孔46とが出会う位置(受入位置)が回転に伴ってズレる様子を示している。すなわち、同図(a)に示すように回転開始の状態が、n回転後には、導入孔44の位置がたとえば、同図(b)に示すようにα°だけズレ、さらに2n回転後にはさらに、同図(c)に示すように2α°だけズレることを意味する。
【0098】
すなわち、同じ導入孔46から螺旋溝30に受け入れられたn及び2n回転後のパチンコ玉は、案内壁50がα°及び2α°だけ中心軸体6の円周方向へズレるので、短尺円筒体40内を揚送して、研磨シート25bに入る時の位置が同じくα°及び2α°ずれる。この結果次々と揚送されるパチンコ玉Pは、図20に示すように、それぞれが研磨シート25bの異なる軌跡を通り研磨されながら揚送されるので、研磨面が万遍なく使用される。
【0099】
中心軸体6の回転と研磨シート25bの作用により揚送研磨されたパチンコ玉群Pは、図11に示すように玉送出ユニット34に一時集まり、その後、玉送出ユニット34の出口34bを通って図外へ排出される。
このとき、中心軸体6の螺旋溝30及び短尺円筒体40間にパチンコ玉や他の異物が詰まっていない正常状態では、回転円盤42に設けたクラッチ56の係合部57が弾性片61の弾性によって短尺円筒体40に形成した係合凹部54に係合している。このため、モータ12によって動力伝達機構70を介して回転駆動される回転円盤42の回転力が短尺円筒体40に伝達されて、この短尺円筒体40が中心軸体6より遅い所定の回転速度で回転駆動されることにより、上述したようにパチンコ玉Pが中心軸体6の螺旋溝30内に順次導入される。
【0100】
しかしながら、中心軸体6及び短尺円筒体40との間にパチンコ玉や他の異物が詰まって短尺円筒体40が中心軸体6に引っ張られて回転し、その回転トルクがクラッチ56で設定される設定トルクを越える異常状態が発生すると、回転円盤42に対して短尺円筒体40の回転速度が速くなり、これによってクラッチ56の係合部57が短尺円筒体40の係合凹部54によって弾性片61の弾性に抗して外方に押し出され、クラッチ56の外側の係合部59が回転円盤42の外周面より外方に突出する。このため、係合部59がマイクロスイッチ62の可動子62aに接触して、これがオフ状態に切換えられ、モータ12への通電路が遮断されることにより、モータ12が非常停止されて、フェイルセーフ機能が発揮される。
【0101】
このようにして、多数のパチンコ玉Pを床面から天井面まで効率よく揚送する途中で自転させながら全球面を研磨でき、揚送研磨効率を従来例に比較して格段に向上できる。
しかも、パチンコ玉Pを揚送研磨する際に、研磨部材25に円周方向の大きな摩擦力が作用するが、ベース基板25aが合成樹脂材で形成されて剛性を有すると共に、このベース基板25aに形成された係止片25c及び25dが分割半体4F及び4Rの係止凹部4i及び4j内に係止されているので、円周方向の大きな摩擦力に対して十分な耐力を有し、研磨部材25が分割半体4F及び4Rの円筒内周面から内側に剥がれることを確実に防止でき、研磨部材25が詰まって揚送に影響を与えることを確実に防止できる。
【0102】
一方、パチンコ玉Pの研磨によって研磨シート25bが汚れて研磨効率が低下したときには、研磨部材25を洗浄するか又は交換することになるが、この際には、一旦導入機構10へのパチンコ玉Pの導入を停止させた状態で、中心軸体6をしばらく回転させて、外筒体4内のパチンコ玉を全て玉送出ユニット34から外部に排出した後に、各留め具16の回動レバー16fを図1(c)で時計方向に回動させて、係合凹部16dと係合ピン16hとの係合状態を離脱させてから、各分割半体4Fを図3で見て時計方向に回動させて開状態とすることにより、中心軸体6及び各分割半体4Rに装着された研磨部材25の円周方向両端部と、分割半体4Fに装着された研磨部材25の全てとを外部に露出させる。
【0103】
この状態で、分割半体4Fについては、その係止凹部4i及び4jの上下端部が上端面及び下端面に開口しているので、研磨部材25を上方又は下方に摺動させるか又は円周方向端部を把持して半径方向内方に撓ませることにより、容易に研磨部材25を取り外せる。
一方、分割半体4Rについては、その研磨部材25の前面側に中心軸体6が存在し、且つ上下端面がベース部材2及び玉送出ユニット34によって閉塞されているので、上述した分割半体4Fのように上下方向からの抜き出しは困難であるが、分割半体4Fを開放した状態で、研磨部材25の円周方向両端部が分割半体4Rの前端面に露出しており、しかも、中心軸体6の螺旋溝30と研磨部材25との間にはパチンコ玉Pが存在していないので、研磨部材25の両端面を把持して、内方側に撓ませることが可能となり、これによって係止片25c及び25dを分割半体4Rの係止凹部4i及び4jから離脱させ、この係止片25c及び25dの離脱状態で研磨部材25の一方の円周方向端部を円周方向に押し、他方の円周方向端部を円周方向に引っ張ることにより、研磨部材25を円周方向に摺動させて、容易に引き抜ける。
【0104】
その後、洗浄を終了した研磨部材25又は新たに交換する研磨部材25を分割半体4Rに装着するには、その係止片25c及び25dを分割半体4Rの円筒内周面側とした状態で、その一方の係止片側端部を外筒体4の円筒内周面と中心軸体6との間の間隙に挿入し、そのまま円周方向に押し込むことにより、上記隙間の間を円周方向に摺動させ、先頭の係止片25cが反対側の係止凹部4iに係止されると後端側の係止片25dが係止凹部4jに係止されて装着が完了する。
【0105】
このとき、研磨部材25は、そのベース基板25aに剛性があり、しかもその曲率が装着する分割半体4Rの円筒内周面の曲率と略等しく形成されているので、分割半体4Rへの装着をきわめて容易且つ迅速に行える。
また、揚送研磨装置1を設置する環境で、分割半体4Rを時計方向に開くことが不可能である場合には、蝶番15と留め具16とを左右逆関係に取付けることにより、開き勝手を逆にして反時計方向に開くことが可能となる。
【0106】
なお、上記実施形態においては、研磨部材25に上下方向に延長する係止片25c及び25dを形成した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、係止片25c及び25dに所定間隔で切欠を設けて、飛び飛びの係止片部を形成するようにしてもよく、これに応じて分割半体4F及び4Rの係止凹部4i及び4jに夫々開放端面に連通し、飛び飛びの係止片部挿通可能な切欠を形成してもよく、要は研磨部材25が円周方向にズレることを防止可能であればどのような形状でもよく、さらには、突条の先端に接線方向に突出するフランジ部を形成して係止片を鉤状に形成し、これに応じて分割半体4F及び4Rの係止凹部の形状も鉤状に形成して、研磨部材25の円周方向のみならず半径方向内側への移動を阻止するようにしてもよい。
【0107】
さらに、上記実施形態においては、研磨シート25bとして弾性を有する部材を適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、合成皮革のように弾性が少ない研磨シートを適用する場合には、ベース基板25aと研磨シート25bとの間にパチンコ玉Pに対して所定の摩擦力を付与するための弾性体シートを介挿することが好ましい。
【0108】
さらにまた、上記実施形態においては、開閉支持具を蝶番15と留め具16とで構成した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、留め具16の回動レバー16fを1本の操作棒で連結して、この操作棒を操作して、全ての回動レバー16fを同時に回動させて、開閉支持具の施錠・解錠操作を1回の操作で行ってもよい。
【0109】
なおさらに、上記実施形態においては、留め具16の施錠・解錠操作を回動レバー16fと係合ピン16hとで行う場合について説明したが、これに限らず、フック部材とこれに係合するピンを回動レバーに摺動自在に設けた所謂キャッチクリップを使用してもよく、要は分割半体4cを施錠及び解錠可能に構成されていればよい。
【0110】
また、上記実施形態においては、位置決め機構20を支持円柱21a,21bと、取付基板23、係合案内部24a〜24d等で構成する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、外筒体4の分割半体4Rに取付基板23のみを取付け、これをベース部材2に形成した係合凹部内に係合させて、垂直保持してもよく、あるいはベース部材2に所定間隔を保って支持角柱を植設し、これらの内側又は外側に係合する係合ローラを上下一対設けることにより、係合ローラの回転により分割半体4Rの組付作業を容易にしてもよい。
【0111】
さらに、上記実施形態においては、短尺円筒体40の上端を転がり軸受40bを介して外筒体4の下端面に摺接させる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、転がり軸受40bを省略して、短尺円筒体40の上端を外筒体4の下端面に直接摺接させるか又は滑り軸受を介して摺接させてもよい。
さらにまた、上記実施形態においては、クラッチ56に2本の弾性片61を形成した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、弾性片61に代えてコイルバネや板バネを適用することができる。
【0112】
なおさらに、上記実施形態においては、クラッチ56の作動状態をマイクロスイッチ62で検出する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、クラッチ56の係合部59の突出状態を透過型又は反射型の発光素子及び受光素子を有する光センサを使用して検出してもよく、係合部59に永久磁石を接着して、ホール素子等の磁気検出素子で検出してもよい。
【0113】
また、上記実施形態においては、クラッチ56を係合部57、59及び弾性片61で構成した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、回転円盤42と短尺円筒体40との摺接面に摩擦抵抗が許容トルクに釣り合う抵抗素材を介在させるようにしてもよい。この場合には、例えば回転円盤42に反射型の光センサを設け、短尺円筒体40のフランジ上面に反射体を所定間隔で配置することにより、光センサで反射光の変化を検出して、相対回転を検出することができ、この場合も光に限らず、磁気的に検出することもできる。さらには、回転円盤42と短尺円筒体40の相対回転速度差を検出する場合に限らず、短尺円筒体40の回転速度を直接検出して、その速度変化から異常状態を検出するようにしてもよい。
【0114】
さらに、上記実施形態においては、短尺円筒体40及び回転円盤42との間にクラッチ56を設けた場合について説明したが、これに限定されるものではなく、回転円盤42とモータ12との間の動力伝達経路の何れかに任意の滑り機構を有するクラッチを介挿してもよいことは言うまでもない。
さらにまた、上記実施形態においては、短尺筒体40に長方形状の導入溝36を形成した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、平行四辺形状あるいは湾曲形状の導入孔を形成するようにしてもよい。
【0115】
なおさらに、上記実施形態においては、短尺円筒体40に形成した連接保持孔49に2個のパチンコ玉を保持する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、3個以上のパチンコ玉を保持可能に構成することもでき、この場合にはよりパチンコ玉の揚送研磨効率を向上させることができる。
また、上記実施形態においては、モータ12から伝達された回転力を回転軸32に伝達し、この回転軸32から中心軸体6及び短尺円筒体40の双方に伝達するようにした場合について説明したが、これに限定されるものではなく、回転軸32の周りに転がり軸受を介してスプロケット72より歯数の多いスプロケットを設けた外筒を配設し、このスプロケットにモータ12の回転力を伝達してもよい。
【0116】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、導入手段を構成する短尺円筒体の上端が外筒体の円筒内周面に相対回転可能に摺接されているので、パチンコ玉を導入する短尺円筒体と外筒体とを確実に同軸状とすることができ、短尺円筒体で導入されたパチンコ玉によって外筒体の内周面に配設された研磨部材を捲ることなく、研磨部材の研磨面側に確実に受け渡することができ、中心軸体の回転停止等の異常状態の発生を確実に防止して、長期にわたって安定した揚送研磨を行えるという効果が得られる。
【0117】
また、請求項2に係る発明によれば、短尺円筒体に形成した連接保持孔で複数個のパチンコ玉を保持することができ、螺旋溝に導入するパチンコ玉数を増加させることができると共に、連接保持孔で複数個のパチンコ玉を保持した状態では、導入孔から新たなパチンコ玉を導入することができないので、導入孔と螺旋溝との間にパチンコ玉が確実に保持されない不安定なままで上方に移動して導入孔の上端に衝接することを確実に防止できるという効果が得られる。
【0118】
さらに、請求項3に係る発明によれば、短尺円筒体とこれを載置する回転円盤との間にクラッチが配設されているので、短尺円筒体の導入孔と中心軸体の螺旋溝以外の部分との間にパチンコ玉が噛み込んだ場合に、クラッチが滑って短尺円筒体が中心軸体の回転に応じて回転可能となり、パチンコ玉の大きな噛み込みを確実に防止することができるという効果が得られる。
【0119】
さらにまた、請求項4に係る発明によれば、短尺円筒体と中心軸体との間にパチンコ玉が噛み込んだときには、短尺円筒体が中心軸体に引っ張られるため、回転円盤との間に相対回転速度差を生じ、クラッチの係合部が短尺円筒体の係合凹部から離脱されて半径方向外側に移動し、このクラッチの移動を検出手段で検出することにより、パチンコ玉噛み込み異常を確実に検出して中心軸体及び回転円盤の回転駆動を停止させて、パチンコ玉が短尺円筒体及び中心軸体間に強固に噛み込むことを確実に防止できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による揚送研磨装置の第1の実施形態を示す図であり、(a)は左側面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。
【図2】 揚送研磨装置の拡大平面図である。
【図3】 図1(b)のA−A線拡大端面図である。
【図4】 位置決め機構を示す拡大正面図である。
【図5】 位置決め機構を示す拡大右側面図である。
【図6】 研磨部材を示す斜視図である。
【図7】 中心軸体の螺旋溝と研磨部材との関係を示す部分拡大図である。
【図8】 中心軸体の斜視図である。
【図9】 中心軸体の正面図である。
【図10】 短尺中心軸体の一部を断面とした正面図である。
【図11】 外筒上端部の縦断面図である。
【図12】 揚送研磨装置下端部の断面図である。
【図13】 図12のB−B線断面図である。
【図14】 短尺円筒体を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【図15】 モータ駆動回路を示す回路図である。
【図16】 スカートを装着した短尺円筒体を示す正面図である。
【図17】 動力伝達機構を示す断面図である。
【図18】 導入機構の作用を説明するための概念図である。
【図19】 導入機構の作用を説明するための概念図である。
【図20】 導入機構の作用を説明するための概念図である。
【符号の説明】
1 揚送研磨装置
2 ベース部材
4 外筒体
4F,4R 分割半体
6 中心軸体
8 周囲ボックス
10 導入機構
12 モータ
20 位置決め機構
25 研磨部材
25b 研磨シート
30 螺旋溝
40 短尺円筒体
42 回転円盤
46 導入孔
49 連接保持孔
50 案内壁
54 係合凹部
55 クラッチ収納凹部
56 クラッチ
57 係合部
59 係合部
61 弾性片
62 マイクロスイッチ
70 動力伝達機構

Claims (4)

  1. パチンコ玉を螺旋溝で案内して揚送しながら研磨部材で研磨するようにしたパチンコ玉の揚送研磨装置において、床面に設置されるベース部材と、該ベース部材に垂設された長尺の外筒体と、該外筒体内に同軸状に回転自在に配設され所定回転速度で回転駆動される中心軸体と、前記中心軸体の外周面に形成された前記パチンコ玉を一部が露出した状態で案内する螺旋溝と、前記外筒体の前記螺旋溝に対向する円筒内周面に配設された螺旋溝から露出するパチンコ玉に接触して研磨する研磨部材と、前記ベース部材に回転自在に配設され、且つ前記中心軸体に対して遅い回転速度で同方向に回転駆動されて前記螺旋溝にパチンコ玉を導入する導入手段とを備え、前記導入手段は、外周面にパチンコ玉を導入して通過させる導入孔が所定間隔を保って複数穿設された短尺円筒体を有し、該短尺円筒体の上端が前記外筒体の円筒内周面に相対回転可能に摺接されていることを特徴とするパチンコ玉の揚送研磨装置。
  2. 前記短尺円筒体は、各導入孔の内周面側に当該導入孔と連接すると共に、前記螺旋溝と対向し、パチンコ玉を複数個保持可能な連接保持孔を有することを特徴とする請求項1記載のパチンコ玉の揚送研磨装置。
  3. 前記短尺円筒体は、回転駆動機構によって回転駆動される回転円盤上に相対回転自在に支持され、該回転円盤及び短尺円筒体間に許容トルク以上のトルクが作用したときに滑るクラッチが配設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のパチンコ玉の揚送研磨装置。
  4. 前記クラッチは、前記回転円盤の外周面側に半径方向に摺動自在に保持され、半径方向内側に形成された前記短尺円筒体の外周面に形成された係合凹部内に係合する係合部と、該係合部が係合凹部内に係合するように付勢する弾性片と、半径方向外側に形成された係合部とで構成され、当該クラッチが滑り状態となったことを検出する検出手段を備えていること特徴とする請求項3に記載のパチンコ玉の揚送研磨装置。
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