JP3928650B2 - 還元性水質浄化材とその製造方法 - Google Patents

還元性水質浄化材とその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、排水等に含まれる重金属類の除去効果と経済性に優れた水質浄化材に関する。より詳しくは、本発明は、常温で使用することができ、排水等に含まれる重金属類を効果的に除去する経済性に優れた水質浄化材とその製造方法に関する。
排水中の重金属を除去する手段として、従来よく知られている方法は、排水に鉄化合物を加えて水酸化鉄沈澱を生成させ、この水酸化鉄沈澱に排水の重金属を取り込ませて澱物化する共沈法である。この方法は、5価ヒ素などについては有効であるが、6価クロム、6価セレン、3価ヒ素などについては除去効果がなく、また、澱物の脱水性が悪いために澱物処理の負担が大きいと云う問題がある。
一方、排水に還元剤を添加して上記重金属イオンを還元し、排水から除去する方法も知られており、還元剤として鉄粉などが用いられている。例えば、カラム状の槽内に鉄粒子を充填した層を形成し、この鉄粒子充填層に排水を通液して鉄粒子の表面に重金属を吸着させて除去する方法が知られている(特許文献1:特開平9−262592号公報)。
しかし、還元剤として鉄粉を用いる方法は、鉄粉表面に重金属が吸着すると表面反応が妨げられて急激に還元力が低下するため、短期間に鉄粉を入れ替える必要があり、メンテナンスの負担が大きいと云う問題がある。さらに、特に酸性条件下では水素ガスや2価鉄が発生するため後処理が必要となる。また、鉄粉を多量に用いるために充填層が格段に重くなり、装置構造の負担も大きい。
特開平9−262592号公報
本発明は、従来の排水処理方法における上記問題を解決したものであり、沈澱が圧密化され、固液分離性が良く、かつ常温でフェライト処理が可能な経済性および処理効果に優れた水質浄化材とその製造方法を提供する。
本発明は以下の構成からなる水質浄化材に関する。
(1)グリーンラストと共に鉄フェライト、または鉄フェライトおよび還元性鉄水酸化物を含有し、グリーンラストを主体とする還元性の鉄系沈澱物からなり、鉄フェライトはグリーンラストが緩慢に酸化されたものであってマグネタイトを主体とし、該鉄系沈殿物の全鉄に対する2価鉄の比〔Fe2+/全Fe〕が0.3以上であることを特徴とする還元性水質浄化材。
(2)鉄系沈殿物の全鉄に対する2価鉄の比〔Fe2+/全Fe〕が0.4〜0.65であることを特徴とする上記(1)に記載する還元性水質浄化材。
(3)グリーンラストと共に鉄フェライト、または鉄フェライトおよび還元性鉄水酸化物を含み、さらに貴金属を含有する還元性の鉄系沈澱物からなる上記(1)または上記(2)に記載する還元性水質浄化材。
(4)上記(3)の還元性水質浄化材において、貴金属として金、銀、銅、ニッケル、コバルトの1種または2種以上を含有する還元性水質浄化材。
(5)上記(1)〜上記(4)の何れかに記載する還元性鉄系沈澱物を水に分散したスラリーであって、その酸化還元電位がAg/AgCl電極基準として−500mV〜−800mVであり、スラリーのpHが7〜11である還元性水質浄化材。
(6)排水等に含まれるセレン、銅、六価クロム、モリブデン、ホウ素、アンチモン、鉛、ヒ素、亜鉛、カドミウム、ニッケル、マンガン、フッ素、スズ、燐、コバルト等の重金属類、またはトリクロロエチレンやジクロロエチレンなどの有機塩素化合物の何れか1種または2種以上の除去に用いられる上記(1)〜上記(5)の何れかに記載する還元性水質浄化材。
本発明は以下の構成からなる水質浄化材の製造方法に関する。
(7)(イ)密閉混合槽において第一鉄塩含有水溶液(処理対象である重金属含有水に第一鉄化合物を添加したものを除く)にアルカリを添加して、pH8〜11の液性下でアルカリ液性下で還元性鉄系沈澱物を生成させ、(ロ)この沈澱物スラリーを固液分離し、(ハ)分離した沈殿物をpH11〜13の強アルカリ性に調整し、(ニ)この強アルカリ性沈澱物を上記密閉混合槽に戻し、第一鉄塩含有水溶液と混合してグリーンラストを主体とする沈澱物を生成させ、(ホ)沈殿物スラリーを密閉混合槽から抜き出し、固液分離して強アルカリ性化を経て再び密閉混合槽に戻す循環系の何れかの過程において、沈殿物スラリーと空気との接触面積を調整して鉄化合物の酸化を制御し、(ヘ)上記(ロ)から上記(ホ)の工程を繰り返すことによって、
グリーンラストと共に鉄フェライト、または鉄フェライトおよび還元性鉄水酸化物を含有し、グリーンラストを主体とする還元性の鉄系沈澱物からなり、鉄フェライトはグリーンラストが緩慢に酸化されたものであってマグネタイトを主体とし、該鉄系沈殿物の全鉄に対する2価鉄の比〔Fe 2+ /全Fe〕が0.3以上であることを特徴とする還元性水質浄化材を製造する方法。
(8)上記(7)の製造方法において、水に分散したスラリーの酸化還元電位(Ag/AgCl電極基準)が−500mV〜−800mVである、グリーンラストを主体とする還元性鉄系沈澱物からなる還元性水質浄化材を製造する方法。
(9)(イ)水を不活性ガスで曝気して液中の酸素を除去し、(ロ)上記水に第一鉄塩と第二鉄塩を添加して、Fe2+/Fe3+=2(モル比)の割合でFe2+とFe3+を含む水溶液にし、(ハ)この水溶液にアルカリを加え、水酸化物イオン/全Fe=2(モル比)に調整し、(ニ)上記(イ)〜(ハ)の工程を密閉混合槽を用いた非酸化性雰囲気下で行い、(ホ)生成した沈澱物を密閉混合槽から抜き出して固液分離し、(ヘ)分離した沈殿物にアルカリを加えてpH11〜13の強アルカリ性に調整し、(ト)この強アルカリ性沈澱物を密閉混合槽に戻して上記(ロ)の第一鉄塩水溶液に加え、非酸化性雰囲気下およびpH8〜11の液性下で沈殿物を生成させ、上記(ホ)〜(ト)の工程を空気界面との接触面積を調整しながら繰り返すことによって、
グリーンラストと共に鉄フェライト、または鉄フェライトおよび還元性鉄水酸化物を含有し、グリーンラストを主体とする還元性の鉄系沈澱物からなり、鉄フェライトはグリーンラストが緩慢に酸化されたものであってマグネタイトを主体とし、該鉄系沈殿物の全鉄に対する2価鉄の比〔Fe 2+ /全Fe〕が0.3以上であって、水に分散したスラリーの酸化還元電位(Ag/AgCl電極基準)が−500mV〜−800mVである還元性水質浄化材を製造する方法。
(10)上記(7)〜上記(9)の何れかの製造方法において、密閉混合槽に、または密閉混合槽から抜き出した沈殿物スラリーないし沈殿物に、密閉雰囲気下で、貴金属塩類または貴金属微粒子を添加することによって、貴金属を含有し、グリーンラストを主体とする還元性鉄系沈澱物からなる還元性水質浄化材を製造する方法。
〔具体的な説明〕
本発明の水質浄化材は、グリーンラストと共に鉄フェライト、または鉄フェライトおよび還元性鉄水酸化物を含有し、グリーンラストを主体とする還元性の鉄系沈澱物からなり、鉄フェライトはグリーンラストが緩慢に酸化されたものであってマグネタイトを主体とし、該鉄系沈殿物の全鉄に対する2価鉄の比〔Fe 2+ /全Fe〕が0.3以上であることを特徴とする還元性水質浄化材である。


グリーンラストは、第一鉄と第二鉄の水酸化物が層状をなす青緑色の物質であり、層間にアニオンを取り込んだ構造を有し、例えば次式(1)によって表される。
〔FeII (6-x)FeIII x(OH)12x+〔Ax/n・yH2O〕x- …(1)
(0.9<x<4.2、Fe2+/全Fe=0.3〜0.85)
(A:アニオン、SO4 2-、Cl-など)
例えば、A=SO4 2-、x=2のとき、グリーンラスト(II)〔GR(II)〕と呼ばれる。グリーンラストは緩慢に酸化することによって鉄フェライト化する。
鉄フェライトは、マグネタイト(FeIIOFeIII 23)を主体とするが、一部にFe(II)またはFe(III)が重金属と置換したものでもよい。本発明の還元性を有する鉄系沈澱物は、例えば、排水等に含まれる重金属イオンがグリーンラストに取り込まれ、重金属を一部に含んだ状態で鉄フェライト化したものを用いることができる。
還元性鉄水酸化物は、2価鉄の水酸化鉄(II)を主体とする沈澱であり、例えば、第一鉄塩溶液に非酸化性雰囲気下でアルカリを加えて沈澱を生成させることによって得ることができる。この水酸化鉄(II)は中性もしくはアルカリ性下で緩慢に酸化することによって次第にグリーンラストに変質する。
本発明の鉄系沈澱物は、還元力を有するように、該沈澱中の全鉄に対する2価鉄の比〔Fe2+/全Fe〕が少なくとも0.3以上のものが用いられる。鉄系沈澱物の2価鉄の比がこれより小さいと還元力が弱いので適当ではない。因みに、上記のとおり、グリーンラストまたはグリーンラストと鉄フェライトとの混合物では、上記2価鉄の比〔Fe2+/全Fe〕は0.3〜0.85であり、2価鉄量の多いものほど還元力が強い。なお、グリーンラストは緩慢に酸化することによって鉄フェライト化するので、通常は、上記2価鉄の比は0.4〜0.65、好ましくは0.5〜0.6であればよい。
本発明の水質浄化材は上記鉄系沈澱物からなる。この沈澱物を水に分散したスラリーの酸化還元電位は、Ag/AgCl電極基準として−500mV〜−800mVが好ましく、−620mV〜−680mVがさらに好ましい。また、スラリーのpHは7〜11が好ましく、pH9〜10がさらに好ましい。酸化還元電位が上記範囲より高いと還元能力が落ちるため重金属類の除去効果が低下する。また、pHが上記範囲より低いと2価鉄イオンが溶出して水質が悪化する。一方、pHが上記範囲よりも高いと還元能力が落ちる。
本発明の水質浄化材は、グリーンラストと共に、鉄フェライトおよび鉄水酸化物の少なくとも何れかを含み、さらに貴金属粒子を含有する還元性の鉄系沈澱物を用いることができる。含有する貴金属としては、金、銀、銅、ニッケル、コバルトの1種または2種以上を用いることができる。
上記鉄系沈殿物が上記貴金属粒子を含有することによって、貴金属による触媒作用が加わり、水質浄化能力が大幅に向上する。具体的には、例えば、六価セレンを含む排水等を本発明の水質浄化材を接触させて、セレンを除去する場合、銅微粒子を含有した水質浄化材は、これを含有しないものに比べて、反応速度が140倍程度向上する。金、銀、ニッケル、コバルトを含有させた場合も同様の効果が得られる。
上記鉄系沈殿物に貴金属を含有させるには、この鉄系沈殿物を生成させる際に、密閉混合槽で生成した鉄系沈澱物スラリー、または、密閉混合槽から抜き出した鉄系沈殿物スラリー、あるいは固液分離した鉄系沈殿物に、貴金属塩類または貴金属微粒子を添加すれば良い。これらの貴金属塩類または貴金属微粒子は、鉄系沈殿物の酸化を避けるため、密閉して空気の侵入を防止した非酸化性雰囲気下で添加するのが好ましい。
貴金属塩類としては、塩化銅、塩化金、酢酸銀、塩化ニッケル、塩化コバルトなどを用いることができる。これらの貴金属塩類は非酸化性雰囲気下でイオン化し、沈殿物中に貴金属が析出する。
本発明の水質浄化材は次のようにして製造することができる。
(イ)密閉混合槽において、第一鉄塩含有水溶液にアルカリを添加して、アルカリ液性下で還元性鉄系沈澱物を生成させる。
(ロ)この沈澱物スラリーを固液分離する。
(ハ)分離した沈殿物にアルカリを添加して強アルカリ性に調整する。
(ニ)この強アルカリ性沈澱物を上記密閉混合槽に戻し、第一鉄塩含有水溶液と混合してグリーンラストを主体とする沈澱物を生成させる。
(ホ)沈殿物スラリーを密閉混合槽から抜き出し、固液分離して強アルカリ性化を経て密閉混合槽に戻す循環系の何れかの過程において沈殿物スラリーと空気との接触面積を調整して鉄化合物の酸化を制御する。
(ヘ)上記(ロ)から上記(ホ)の工程を繰り返して、鉄系沈殿物を濃縮する。
上記(イ)の工程において、例えば、第一鉄塩含有水溶液に水酸化カルシウム水溶液を添加して、密閉混合槽のpHを8〜11、好ましくはpH9.5〜10.5に調整する。また、上記(ハ)の工程において、沈殿物に水酸化カルシウム水溶液を加えて、沈殿物をpH11〜13の強アルカリ性に調整する。さらに、上記(ホ)の工程において、沈殿物スラリーと空気との接触面積を調整するには、例えば、分離した沈殿物にアルカリを添加する際に、開放型の槽を用い、このアルカリ添加槽の開口面積を調整すれば良い。
なお、密閉混合槽に代えて開放型の混合槽を用いた全体が開放型の反応系や、あるいは密閉型のアルカリ添加槽を用いた全体が空気との接触のない密閉型の反応系では、何れもグリーンラストを主体とする還元性鉄系沈殿物が十分に生成しないので、本発明の水質浄化材を得ることができない。
また、本発明の水質浄化材は次のように、2価鉄と3価鉄を含む水溶液を用いて製造することができる。
(イ)水(イオン交換水等)を不活性ガス(99.99%N2)で曝気して液中の酸素を除去する。
(ロ)上記水に、第一鉄塩(FeSO4・7H2O等)と第二鉄塩(Fe2(SO4)3等)を添加して、Fe2+/Fe3+=2(モル比)の割合でFe2+とFe3+を含む水溶液にする。
(ハ)この水溶液にアルカリ(消石灰等)を加え、水酸化物イオン/全Fe=2(モル比)に調整する。この結果、以下の反応式に示すようにグリーンラスト(II)が生成する。
4Fe2++2Fe3++12OH-+SO4 2- → Fe4Fe2(OH)12SO4
(ニ)上記(イ)〜(ハ)の工程を密閉混合槽を用いた非酸化性雰囲気下、例えば不活性ガス雰囲気下(99.99%N2等)で行う。
(ホ)生成した沈澱物スラリーを密閉混合槽から抜き出し、固液分離する。
(ヘ)分離した沈殿物にアルカリ(消石灰等)を加えてpH11〜13の強アルカリ性に調整する。
(ト)この強アルカリ性沈澱物を密閉混合槽に戻して上記(ロ)の第一鉄塩水溶液に加え、非酸化性雰囲気下およびpH8〜11の液性下で沈殿物を生成させる。
(チ)上記(ホ)〜(ト)の工程を空気界面との接触面積を調整しながら繰り返して、鉄系沈殿物を濃縮する。
上記各製造方法によって、全鉄に対する二価鉄の比(Fe2+/全Fe)0.3以上であって酸化還元電位(Ag/AgCl電極基準)−500mV〜−800mV、好ましくは、全鉄に対する二価鉄の比(Fe2+/全Fe)0.4〜0.65であって酸化還元電位(Ag/AgCl電極基準)−620mV〜−680mVの、グリーンラストを主体とする還元性鉄系沈澱物からなる還元性水質浄化材を製造することができる。
上記製造方法において、鉄系沈殿物に貴金属を含有させるには、例えば、沈殿物スラリーが生成した密閉混合槽に、貴金属塩類または貴金属微粒子を添加すれば良い。この場合、pHが高すぎると貴金属の水酸化物が生成するので、密閉混合槽において、沈殿物スラリーの生成が進行して槽内のpHがやや低下した段階(pH8前後)で、貴金属塩類または貴金属微粒子を添加するのが良い。また、貴金属塩類または貴金属微粒子の添加量は、貴金属イオン量が沈殿物スラリー1リットル当たり0.5〜10mgとなる量であれば良い。
本発明の水質浄化材は、pH7〜11の中性もしくはアルカリ性で使用するのが好ましく、pH9〜10がさらに好ましい。本発明の水質浄化材を用いる場合、使用温度は制限されない。常温でも使用することができる。
本発明の水質浄化材と排水を中性もしくはアルカリ性下で十分に接触させる。接触の方法としては連続式でも回分式でもよく、装置の形式としては攪拌槽を用いて排水を槽内の澱物と接触させる方法、充填カラムに澱物を充填し排水と接触させる方法、流動床を用いて澱物を流動せしめ排水と接触させる方法等が可能である。必要に応じて、硫酸第一鉄、塩化第一鉄など2価の鉄系塩類を添加する。また、非酸化性雰囲気に調整することによって還元反応をさらに促進することができる。
本発明の水質浄化材は、排水等に含まれるセレン、銅、六価クロム、モリブデン、ホウ素、アンチモン、鉛、ヒ素、亜鉛、カドミウム、ニッケル、マンガン、フッ素、スズ、燐、コバルト等の重金属類、またはトリクロロエチレンやジクロロエチレンなどの有機塩素化合物の何れか1種または2種以上の除去に用いることができる。ここで、排水等とは、自然発生的または人為的に生じた各種の廃水や排水、流水等を含み、例えば、工場排水や生活排水、下水、海水、河川水、沼や湖池の水、地表の溜り水、河川等の堰止域の水、地下の流水や溜り水、暗渠の水などを云う。なお、本発明の説明において、これらの水を含めて排水等と云う場合がある。
本発明の水質浄化材を、重金属類を含有する排水等に接触することによって、排水等に含まれる重金属類は上記鉄系沈澱物に取り込まれて澱物化し、排水等から除去される。例えば、カドミウム、鉛、亜鉛、ニッケル、マンガンなどの重金属イオンは鉄と置換して沈澱物に取り込まれる。また6価セレンや6価クロムなどのオキシアニオンは、4価セレンや金属セレン、または3価クロムに還元され、水質浄化材の鉄系沈澱物に取り込まれる。さらに、セレンおよびクロム以外のオキシアニオン、たとえば5価ヒ素、3価ヒ素はいずれもグリーンラストの緩い層状構造に中に取り込まれて排水から除去される。
本発明の水質浄化材を用いる場合、セレン、クロム、トリクロロエチレン、ジクロロエチレンのように還元反応によって除去される物質が排水等に含まれる場合は、水質浄化剤と排水等を非酸化性雰囲気下で接触させることが好ましい。カドミウム、鉛、亜鉛、ニッケル、ヒ素等については浄化に還元反応を要さないため、水質浄化剤と排水等を開放された混合槽で接触させてもよい。
このように、排水を上記水質浄化材に接触することによって、排水中の重金属が上記鉄系沈澱物に取り込まれて排水から除去され、排水が浄化される。該水質浄化材を繰り返し使用し、重金属が溜まって水質浄化材の還元力が低下してきたら、槽内から水質浄化材を取り出して還元力の強い新しい水質浄化材に交換すれば良い。
本発明の水質浄化材は、排水等に含まれる重金属を澱物中に取り込むので、効果的に排水等から除去することができる。具体的には、例えば、セレン、カドミウム、クロム、鉛、亜鉛、銅、ニッケルの排水中の濃度を0.01mg/L未満に低減することができ、さらに、ヒ素、アンチモンの排水中の濃度を0.001mg/L未満に低減することができる。また、本発明の水質浄化材を使用する場合には、加熱する必要がなく、常温で排水等の重金属を取り込んで沈澱物の鉄フェライト化が進む。さらに、この鉄フェライト化によって圧密されたコンパクトな澱物が形成されるので脱水性が良く、従って澱物の後処理の負担が少なく、経済性および取扱性に優れる。なお、沈澱物はマグネタイトを主体とするため磁性を帯びており、分離した沈澱を磁石に吸着させて処理することができる。
〔実施例1〕
水2Lに硫酸第一鉄をFe(II)として600mg/Lになるように添加して出発液とした。これに消石灰を添加してpH9.0に調整し、沈澱物を生成させた。この沈澱物を固液分離して回収し、さらに消石灰を加えてpH12前後の強アルカリに調整した。この強アルカリ性澱物を、Fe(II)として600mg/Lを含む硫酸第一鉄水溶液に加え、pH9.0に調整して攪拌しスラリーを調製した。生成した沈澱物を固液分離して濃縮澱物を得た。この澱物を上記硫酸第一鉄水溶液に加えて濃縮澱物を得る操作を、空気界面との接触面積を調整しながら25回繰り返し、スラリー中の全鉄に対する二価鉄の比(Fe2+/全Fe)を0.4〜0.65に、および酸化還元電位(Ag/AgCl電極基準)を−620mV〜−680mVにした。この結果、固液濃度140g/Lの濃縮澱物スラリー0.38Lを得た。この濃縮澱物に、表1に示す金属イオンを含む模擬排水2.0Lを接触させ、密閉混合槽中で2時間攪拌した後に固液分離し、液中の金属イオン濃度を測定した。この結果を表1に示す。
表1に示すように、本発明の水質浄化材によって処理した排水の重金属イオンは大幅に低減されている。具体的には、セレン、カドミウム、クロム、鉛、亜鉛、銅、ニッケルの排水中の濃度は何れも0.01mg/L未満に低減され、ヒ素、アンチモンの排水中の濃度は0.001mg/L未満に低減されている。また、モリブデン、ホウ素、マンガン、フッ素の濃度も大幅に低減される。
Figure 0003928650
〔実施例2〕
不活性雰囲気下で以下の操作を行い澱物を作成した。不活性ガスで曝気した水2Lに硫酸第一鉄と硫酸第二鉄を加え、Fe(II)が400mg/L・Fe(III)が200mg/Lになるようにした。次いで、これにNaOHを加え、水酸化物イオン/全Fe=2(モル比)に調整した。その結果生成した沈澱物を固液分離して回収した。
上記工程で作成した澱物を出発物質にして、澱物を硫酸第一鉄水溶液に加えて濃縮澱物を得る操作を繰り返した。まず澱物にNaOHを加えpH12前後の強アルカリにした。この強アルカリ性澱物をFe(II)として600mg/Lを含む硫酸第一鉄水溶液に加え、pH9.0に調整して攪拌し、スラリーを調製した。生成した沈澱物を固液分離して濃縮澱物を得た。この澱物を強アルカリ性にしてから上記硫酸第一鉄水溶液に加えて濃縮澱物を得る操作を空気界面との接触面積を調整しながら25回繰り返し、スラリー中の全鉄に対する二価鉄の比(Fe2+/全Fe)を0.4〜0.65に、および酸化還元電位(Ag/AgCl電極基準)を−620mV〜−680mVにした。この結果、固液濃度140g/Lの濃縮澱物スラリー0.38Lを得た。この濃縮澱物に、表1に示す金属イオンを含む模擬排水2.0Lを接触させ、密閉混合槽中で2時間攪拌した後に固液分離し、液中の金属イオン濃度を測定した。その結果は実施例1と同様であった。
〔実施例3〕
実施例1と同様にして濃縮沈殿物を得る際に、図1に示す製造工程に従って、密閉混合槽に塩化銅水溶液を、銅イオン量が沈殿物スラリー1L当たり1mgになるように添加し、銅108mg/L、Fe3+24000mg/L、Fe2+24000mg/Lを含む水質浄化材を製造した。密閉混合槽中で、この水質浄化材0.38Lに、六価セレン2mg/Lを含む水2.0Lを接触させて、セレンを除去した。この結果を図2に示した。また、銅を含有しない以外は同様の濃縮沈殿物からなる水質浄化材を用い、密閉混合槽中で同様のセレン含有水を接触させてセレンを除去した。この結果を対比して図2に示す。
図2に示すように、銅を含有する水質浄化材は、セレン含有水が接触した直後からセレン濃度が急激に減少し、0.1時間後にはほぼ全量のセレンが除去され、銅を含有しない水質浄化材に比べて反応速度が約140倍向上している。
〔実施例4〕
実施例3において、塩化銅に代えて、塩化金、酢酸銀、塩化ニッケル、塩化コバルトを用い、これらの金属を含有する濃縮沈殿物からなる水質浄化材を製造した。この水質浄化材を用い、実施例3と同様にしてセレン含有水からセレンを除去した。この結果を表2に示した。上記金属を含有する水質浄化材は、セレン除去速度が格段に向上している。
Figure 0003928650
本発明の水質浄化材の製造方法を示す工程図 本発明の水質浄化材を用いたセレン除去効果を示すグラフ

Claims (10)

  1. グリーンラストと共に鉄フェライト、または鉄フェライトおよび還元性鉄水酸化物を含有し、グリーンラストを主体とする還元性の鉄系沈澱物からなり、鉄フェライトはグリーンラストが緩慢に酸化されたものであってマグネタイトを主体とし、該鉄系沈殿物の全鉄に対する2価鉄の比〔Fe2+/全Fe〕が0.3以上であることを特徴とする還元性水質浄化材。
  2. 鉄系沈殿物の全鉄に対する2価鉄の比〔Fe2+/全Fe〕が0.4〜0.65であることを特徴とする請求項1に記載する還元性水質浄化材。
  3. グリーンラストと共に鉄フェライト、または鉄フェライトおよび還元性鉄水酸化物を含み、さらに貴金属を含有する還元性の鉄系沈澱物からなる請求項1または請求項2に記載する還元性水質浄化材。
  4. 請求項3の還元性水質浄化材において、貴金属として金、銀、銅、ニッケル、コバルトの1種または2種以上を含有する還元性水質浄化材。
  5. 請求項1〜請求項4の何れかに記載する還元性鉄系沈澱物を水に分散したスラリーであって、その酸化還元電位がAg/AgCl電極基準として−500mV〜−800mVであり、スラリーのpHが7〜11である還元性水質浄化材。
  6. 排水等に含まれるセレン、銅、六価クロム、モリブデン、ホウ素、アンチモン、鉛、ヒ素、亜鉛、カドミウム、ニッケル、マンガン、フッ素、スズ、燐、コバルト等の重金属類、またはトリクロロエチレンやジクロロエチレンなどの有機塩素化合物の何れか1種または2種以上の除去に用いられる請求項1〜請求項5の何れかに記載する還元性水質浄化材。
  7. (イ)密閉混合槽において第一鉄塩含有水溶液(処理対象である重金属含有水に第一鉄化合物を添加したものを除く)にアルカリを添加して、pH8〜11の液性下でアルカリ液性下で還元性鉄系沈澱物を生成させ、(ロ)この沈澱物スラリーを固液分離し、(ハ)分離した沈殿物をpH11〜13の強アルカリ性に調整し、(ニ)この強アルカリ性沈澱物を上記密閉混合槽に戻し、第一鉄塩含有水溶液と混合してグリーンラストを主体とする沈澱物を生成させ、(ホ)沈殿物スラリーを密閉混合槽から抜き出し、固液分離して強アルカリ性化を経て再び密閉混合槽に戻す循環系の何れかの過程において、沈殿物スラリーと空気との接触面積を調整して鉄化合物の酸化を制御し、(ヘ)上記(ロ)から上記(ホ)の工程を繰り返すことによって、
    グリーンラストと共に鉄フェライト、または鉄フェライトおよび還元性鉄水酸化物を含有し、グリーンラストを主体とする還元性の鉄系沈澱物からなり、鉄フェライトはグリーンラストが緩慢に酸化されたものであってマグネタイトを主体とし、該鉄系沈殿物の全鉄に対する2価鉄の比〔Fe 2+ /全Fe〕が0.3以上であることを特徴とする還元性水質浄化材を製造する方法。
  8. 請求項7の製造方法において、水に分散したスラリーの酸化還元電位(Ag/AgCl電極基準)が−500mV〜−800mVである、グリーンラストを主体とする還元性鉄系沈澱物からなる還元性水質浄化材を製造する方法。
  9. (イ)水を不活性ガスで曝気して液中の酸素を除去し、(ロ)上記水に第一鉄塩と第二鉄塩を添加して、Fe2+/Fe3+=2(モル比)の割合でFe2+とFe3+を含む水溶液にし、(ハ)この水溶液にアルカリを加え、水酸化物イオン/全Fe=2(モル比)に調整し、(ニ)上記(イ)〜(ハ)の工程を密閉混合槽を用いた非酸化性雰囲気下で行い、(ホ)生成した沈澱物を密閉混合槽から抜き出して固液分離し、(ヘ)分離した沈殿物にアルカリを加えてpH11〜13の強アルカリ性に調整し、(ト)この強アルカリ性沈澱物を密閉混合槽に戻して上記(ロ)の第一鉄塩水溶液に加え、非酸化性雰囲気下およびpH8〜11の液性下で沈殿物を生成させ、上記(ホ)〜(ト)の工程を空気界面との接触面積を調整しながら繰り返すことによって、
    グリーンラストと共に鉄フェライト、または鉄フェライトおよび還元性鉄水酸化物を含有し、グリーンラストを主体とする還元性の鉄系沈澱物からなり、鉄フェライトはグリーンラストが緩慢に酸化されたものであってマグネタイトを主体とし、該鉄系沈殿物の全鉄に対する2価鉄の比〔Fe 2+ /全Fe〕が0.3以上であって、水に分散したスラリーの酸化還元電位(Ag/AgCl電極基準)が−500mV〜−800mVである還元性水質浄化材を製造する方法。
  10. 請求項7〜請求項9の何れかの製造方法において、密閉混合槽に、または密閉混合槽から抜き出した沈殿物スラリーないし沈殿物に、密閉雰囲気下で、貴金属塩類または貴金属微粒子を添加することによって、貴金属を含有し、グリーンラストを主体とする還元性鉄系沈澱物からなる還元性水質浄化材を製造する方法。
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