JP3928249B2 - 封孔処理剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コネクタ用の封孔処理剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コネクタの接点部に半田付けを行なうにあたって、半田の密着性を確保すると共に耐蝕性を向上させるために、コネクタの接点部表面にニッケルめっきや金めっき、半田めっきを施した後に、封孔処理剤で表面処理をすることが行なわれている。そしてこの封孔処理剤として、例えば次のような組成のものが使用されていた。
【0003】
すなわち、溶剤1リットルに対して、ネオペンチルポリオールの脂肪酸エステルを3.2g、二塩基酸を1.5g、二塩基酸のイソプロパノールアミン塩を0.3g、5−アミノテトラゾールを0.1g、5−メチルベンゾトリアゾールを0.2g溶解して封孔処理剤を調製し、この封孔処理剤で表面処理をおこなうようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の組成の封孔処理剤で処理することによって、半田付け性能を向上させることができ、また耐蝕性の向上の効果を得ることもできるが、リフロー半田付け時に熱負荷が作用すると、封孔処理剤が熱劣化して、耐蝕性が低下するという問題があった。
【0005】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、耐熱性が高く熱負荷によって耐蝕性が低下することのない封孔処理剤を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る封孔処理剤は、ネオペンチル脂肪酸エステル、C数20とC数22のうち少なくとも一方のC数の二塩基酸、二塩基酸のアミン塩、2−n−ウンデシルイミダゾール、5−アミノテトラゾールを溶剤に溶解して成ることを特徴とするものである。
【0007】
また請求項2の発明は、溶剤1リットルに対して、ネオペンチル脂肪酸エステルを2〜10g、C数20とC数22のうち少なくとも一方のC数の二塩基酸を0.5〜5g、二塩基酸のアミン塩を0.15〜0.5g、2−n−ウンデシルイミダゾールを0.1〜0.5g、5−アミノテトラゾールを0.05〜0.3g溶解して成ることを特徴とするものである。
【0008】
また請求項3の発明は、溶剤には少なくともエタノールを含むことを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明において、ネオペンチル脂肪酸エステルとしては、特に限定されるものではないが、ネオペンチルポリエーテルの脂肪酸エステル、例えば次の化学構造式で示されるトリメチロールプロパン脂肪酸エステルを用いることができる。
【0010】
【化1】
【0011】
また本発明において、二塩基酸としては、C数が20やC数22の二塩基酸を用いるものであり、例えば1,18−オクタデカンジカルボン酸や1,20−エイコサンジカルボン酸を用いることができる。これらは一方を単独で使用する他、両者を併用することもできる。
さらに二塩基酸のアミン塩としては、特に限定されるものではないが、上記のC数が20やC数22の二塩基酸とノイソプロパノールアミンとの反応生成物を用いることができる。
【0012】
そしてネオペンチル脂肪酸エステルに、C数が20やC数22の二塩基酸、二塩基酸のアミン塩、2−n−ウンデシルイミダゾール、5−アミノテトラゾールを配合し、これらを溶剤に溶解することによって、封孔処理剤を調製することができるものである。
溶剤としては、アルコール系溶剤、塩素系溶剤、フッ素系溶剤のうちから一種類以上を選んで使用することができるものであり、例えばアルコール系溶剤と塩素系溶剤とフッ素系溶剤を80:10:10の容量比で混合して使用することができる。ここで、アルコール系溶剤としてはエチルアルコール、メチルアルコール、イソプロピルアルコール等を、塩素系溶剤としては1,1,1−トリクロロエタン、メチレンクロライド等を、フッ素系溶剤としてはフロン1,1,3、フロン225等を用いることができるが、溶剤は100%エタノールであっても良い。
【0013】
また、上記の各成分の溶剤への配合量は、溶剤1リットルに対して、ネオペンチル脂肪酸エステルを2〜10g、C数20やC数22の二塩基酸を0.5〜5g、二塩基酸のアミン塩を0.15〜0.5g、2−n−ウンデシルイミダゾールを0.1〜0.5g、5−アミノテトラゾールを0.05〜0.3gの範囲に設定するのが好ましい。
【0014】
上記のようにして封孔処理剤を調製することができるものであり、コネクタの接点部の表面にNiめっき、金めっき、半田めっきなどを施した後に、コネクタの接点部をこの封孔処理剤に浸漬等することによって、コネクタの接点部に施した金属めっきの表面を処理することができる。
そしてこのようにコネクタの接点部の金属めっきの表面を封孔処理剤で処理することによって、半田の濡れ性が向上し、半田付着性を高めることができるものであり、従って、半田付けを行なうにあたってフラックスを不要にすることが可能になるものである。また本発明の封孔処理剤は、二塩基酸としてC数20やC数22の長鎖分子構造を有するものを使用し、さらに2−n−ウンデシルイミダゾールを配合するようにしているために、高い耐熱性を有するものであり、半田リフロー時などに熱負荷が作用しても劣化することがなく、高い耐蝕性を維持することができるものである。
【0015】
【実施例】
次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。
(実施例)
溶剤としてエタノール100%を用い、1リットルのエタノールに次の配合量で各成分を配合して溶解することによって、封孔処理剤を調製した。
一方、半田付性を評価するための試験片として図1や図2に示すようなコネクタの接点1を有するフープ材2を用いた。
【0016】
コネクタの接点1にニッケルめっきを施した後にこの上に金めっきを施し、さらにこの上に半田めっきを施した。次に、このめっきを施したコネクタの接点1を上記の封孔処理剤に1秒間浸漬して処理した。そしてフラックスによる処理をせず、このコネクタの接点1について半田付性の試験を行なった。半田付性の試験は、コネクタの接点1を半田浴に浸漬したときのゼロクロスタイム(浸漬してから浸漬部分が濡れるまでの時間:半田濡れ時間)を測定することによって行なった。
【0017】
結果は、半田濡れ時間0.2秒以下であった。比較のために、封孔処理剤で処理をせず、フラックス処理無しで同様に半田付性の試験を行なったところ、半田濡れ時間5秒以上であり、封孔処理剤で処理することによって半田濡れ性が高まり、半田付性が向上していることが確認された。
また、上記のように封孔処理剤で処理したコネクタの接点1を230℃で10分間加熱して熱負荷を与えた後、耐SO2 性試験を行なった。耐SO2 性試験は、コネクタの接点1をSO2 ガス10ppm、相対湿度95%、温度40℃の雰囲気中に放置することによって行なった。結果は、放置時間48時間を経過するも、腐食は発生しなかった。
【0018】
(比較例)
溶剤としてエタノールを用い、1リットルのエタノールに次の配合量で各成分を配合して溶解することによって、封孔処理剤を調製した。
上記と同様にコネクタの接点1にニッケルめっき、金めっき、半田めっきを施、このめっきを施したコネクタの接点1を上記の封孔処理剤に1秒間浸漬して処理した。そしてこのように封孔処理剤で処理したコネクタの接点1を230℃で10分間加熱して熱負荷を与えた後、上記と同様にして耐SO2 性試験を行なった。。結果は、放置時間24時間で腐食が発生した。
【0019】
【発明の効果】
上記のように本発明に係る封孔処理剤は、ネオペンチル脂肪酸エステル、C数20とC数22のうち少なくとも一方のC数の二塩基酸、二塩基酸のアミン塩、2−n−ウンデシルイミダゾール、5−アミノテトラゾールを溶剤に溶解したものであり、半田付け性能を向上させることができるのは勿論のこと、C数20やC数22のように分子鎖の長い二塩基酸と、2−n−ウンデシルイミダゾールの配合によって、耐熱性を高めることができ、熱負荷によって耐蝕性が低下することを防止することができるものである。
【0020】
また請求項2の発明は、溶剤1リットルに対して、ネオペンチル脂肪酸エステルを2〜10g、C数20とC数22のうち少なくとも一方のC数の二塩基酸を0.5〜5g、二塩基酸のアミン塩を0.15〜0.5g、2−n−ウンデシルイミダゾールを0.1〜0.5g、5−アミノテトラゾールを0.05〜0.3g溶解して封孔処理剤を調製するようにしたものであり、半田付け性能の向上の効果や、耐蝕性の向上の効果を高く得ることができるものである。
【0021】
また請求項3の発明は、溶剤には少なくともエタノールを含むものであり、半田付け性能の向上の効果や、耐蝕性の向上の効果を高く得ることができるものである。
る請求
【図面の簡単な説明】
【図1】コネクタの接点を有するフープ材の一例を示すものであり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図2】コネクタの接点を有するフープ材の他の一例を示すものであり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【符号の説明】
1 コネクタの端子
2 フープ材
Claims (3)
- ネオペンチル脂肪酸エステル、C数20とC数22のうち少なくとも一方のC数の二塩基酸、二塩基酸のアミン塩、2−n−ウンデシルイミダゾール、5−アミノテトラゾールを溶剤に溶解して成ることを特徴とする封孔処理剤。
- 溶剤1リットルに対して、ネオペンチル脂肪酸エステルを2〜10g、C数20とC数22のうち少なくとも一方のC数の二塩基酸を0.5〜5g、二塩基酸のアミン塩を0.15〜0.5g、2−n−ウンデシルイミダゾールを0.1〜0.5g、5−アミノテトラゾールを0.05〜0.3g溶解して成ることを特徴とする請求項1に記載の封孔処理剤。
- 溶剤には少なくともエタノールを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の封孔処理剤。
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JP08003298A JP3928249B2 (ja) | 1998-03-26 | 1998-03-26 | 封孔処理剤 |
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JP08003298A JP3928249B2 (ja) | 1998-03-26 | 1998-03-26 | 封孔処理剤 |
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JPH11279533A JPH11279533A (ja) | 1999-10-12 |
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JP08003298A Expired - Fee Related JP3928249B2 (ja) | 1998-03-26 | 1998-03-26 | 封孔処理剤 |
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1998
- 1998-03-26 JP JP08003298A patent/JP3928249B2/ja not_active Expired - Fee Related
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