JP3926820B2 - 耐火セグメント及び耐火トンネル構造 - Google Patents

耐火セグメント及び耐火トンネル構造 Download PDF

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Description

本発明は、耐火性を備えた筒状壁体を構成する耐火セグメント及び耐火トンネル構造に関する。
トンネル内火災によりトンネル内部が高温となると、筒状壁体を構成するセグメントでは、コンクリートの水分が膨張してひび割れを生じ剥落を起こす恐れがある。
このため、トンネル内火災による筒状壁体の劣化、損傷を防ぐため、例えば、セラミックスなどの耐火難燃性材料を板状に形成した耐火パネルを、筒状壁体の内面全体に貼り付けることが行われている(例えば、特許文献1、2参照)。
この耐火パネルは、例えば、筒状壁体を構成するセグメントに埋め込んだアンカーボルトを耐火パネルに形成した孔へ挿通させ、アンカーボルトへナットをねじ込んで締結固定することにより筒状壁体の内面に固定される。また、セグメントのアンカーボルトにブラケットを固定し、このブラケットにボルト、ナットによって耐火パネルを締結固定することもある。
特開2003−129797号公報 特開2001−311395号公報
ところで、上記のような取付構造によって筒状壁体の内面全体に耐火パネルを貼り付けるには、多大な手間、労力を要し、そのため、工期の長期化が避けられないという問題があった。
また、この耐火パネルは、筒状壁体を構成するセグメントよりも小さいものしか製造できず、このため、筒状壁体の内面全体を覆うために、大量の耐火パネルを必要とし、コストアップも避けられなかった。
しかも、耐火パネル同士の目地から火炎が吹き込まないように、耐火パネルの目地を耐火材からなる敷目板によって覆わなければならず、その施工にも多大な手間を要していた。
さらに、鎮火後における補修の際には、火炎によって劣化した耐火パネルを筒状壁体の内面から全て取り外し、新たなものに交換しなければならず、その補修作業にも多大な労力を要していた。
また、筒状壁体の内面に耐火材を吹き付け、この耐火材によって筒状壁体の内面全体を覆う施工方法もあるが、工期が長く、しかも、吹き付けの厚み管理が極めて困難であり、さらには、内面の仕上げ施工作業も行わなければならず、多大な手間、労力及び時間を要してしまう。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、極めて容易にかつ低コストにて耐火性を有する筒状壁体を構築することができる耐火セグメント及び耐火トンネル構造を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の耐火セグメントは、掘削穴の内面に沿って周方向及び軸方向に複数連結されることで筒状壁体を構成する円弧板状のセグメントであって、鋼材を枠状に結合させた鋼殻体と、該鋼殻体の内部に充填されたコンクリートとからなり、前記鋼殻体は、地山側の外周面に沿ってセグメントの長手方向に延在する一対のプレート部と厚み方向に沿って延在する他のプレート部によって四辺の角部を覆う外周側構造部材と、内空側の内周面に沿ってセグメントの長手方向に延在する一対のプレート部と厚み方向に沿って延在する他のプレート部によって四辺の角部を覆う内周側構造部材と、前記外周側構造部材の外周面に沿うプレート部及び前記内周側構造部材の内周面に沿うプレート部を互いに連結する接続部とを備えており、前記コンクリートは少なくとも内周面側に露出する前記内周側構造部材で囲われた部分が繊維を混入した耐火コンクリートであることを特徴とする。
本発明によれば、少なくとも鋼殻体から内周面側へ露出する内周側構造部材で囲われた部分のコンクリートが繊維を混入することにより引張強度が大幅に向上された耐火コンクリートとされているので、火炎による劣化、損傷が抑えられ、クラックなどの発生が確実に防止される。また、火炎によって多少劣化したとしても、表面をはつって新たに耐火コンクリートを塗ることにより、容易に補修を行うことが可能である。
なお、少なくとも鋼殻体から内周面側へ露出する内周側構造部材で囲われた部分のコンクリートが耐火コンクリートであれば良いが、鋼殻体内へ充填するコンクリート全体を耐火コンクリートとしても良い。
また、内周面側に露出するコンクリートの内周側構造部材で囲われた部分は、前記内周側構造部材よりも内周面側に突出する突出部が形成され、前記耐火セグメントを互いに接合した際に前記突出部同士の間に、耐火セグメントの継ぎ目部分と前記内周面側構造部材を覆う耐火パネルが嵌め込まれる凹部が形成されることが好ましい。
これにより、耐火セグメントの接合箇所における突出部同士の間の凹部に耐火パネルを嵌め込むため取り付け作業が容易になると共に耐火パネルの使用枚数が少なくなり、コストを低減できる。しかも、突出部と耐火パネルとを同一厚さとすることにより筒状壁体の内面を平滑にすることができる。
また、本発明の耐火トンネル構造は、円弧板状のセグメントを掘削穴の内面に沿って周方向及び軸方向に連結して構築されたトンネルの構造であって、前記セグメントは、鋼材を枠状に結合させた鋼殻体の内部にコンクリートを充填してなり、前記鋼殻体は、地山側の外周面に沿ってセグメントの長手方向に延在する一対のプレート部と厚み方向に沿って延在する他のプレート部によって四辺の角部を覆う外周側構造部材と、内空側の内周面に沿ってセグメントの長手方向に延在する一対のプレート部と厚み方向に沿って延在する他のプレート部によって四辺の角部を覆う内周側構造部材と、前記外周側構造部材の外周面に沿うプレート部及び前記内周側構造部材の内周面に沿うプレート部を互いに連結する接続部とを備えており、前記コンクリートは少なくとも内周面側に露出する内周側構造部材で囲われた部分を繊維が混入された耐火コンクリートとした耐火セグメントからなり、該耐火セグメント同士の継ぎ目部分と前記内周側構造部材とを覆って耐火パネルが貼り付けられていることを特徴とする。
本発明によれば、少なくとも鋼殻体から内周面側へ露出する内周側構造部材で囲われた部分のコンクリートが繊維を混入することにより引張強度が大幅に向上された耐火コンクリートとされた耐火セグメントにより筒状壁体が構成され、これら耐火セグメント同士の内周面における継ぎ目部分と鋼殻体の内周側構造部材とが耐火パネルによって覆われているので、火炎による劣化、損傷が抑えられ、クラックなどの発生が防止される。また、耐火セグメント同士の継ぎ目部分と内周側構造部材との火炎による劣化、損傷も耐火パネルによって確実に防止される。
また、鎮火後は、耐火セグメントの継ぎ目部分と内周側構造部材とに設けた耐火パネルを取り替えるとともに、多少劣化した耐火セグメントの内表面をはつって新たに耐火コンクリートを塗ることにより、容易に補修を行うことが可能である。
なお、耐火セグメントとしては、少なくとも鋼殻体から内周面側へ露出する内周側構造部材で囲われた部分のコンクリートが耐火コンクリートとされていれば良いが、鋼殻体内へ充填するコンクリート全体を耐火コンクリートとしたものを用いても良い。
さらに、内周面側に露出するコンクリートの内周側構造部材で囲われた部分は、前記内周側構造部材よりも内周面側に突出する突出部が形成され、互いに接合された前記耐火セグメントの突出部同士の間に前記耐火パネルが嵌め込まれて取り付けられていることが好ましい。
これにより、筒状壁体の内周面における耐火セグメント同士の間への耐火パネルの取り付けの容易化が図られ、施工作業のさらなる容易化が可能とされる。しかも、突出部と耐火パネルとを同一厚さとすることにより、内面を平滑にすることができる。
本発明の耐火セグメント及び耐火トンネル構造によれば、トンネル内にて万一火災が発生したとしても、セグメントを構成するコンクリートとして、少なくとも内周面側へ露出する内周側構造部材で囲われた部分に繊維を混入することにより引張強度が大幅に向上された耐火コンクリートが用いられているので、火炎による劣化、損傷が抑えられ、クラックや剥落などの発生を防止できる。また、セグメント同士の継ぎ目部分と内周側構造部材とが耐火パネルによって覆われているので、継ぎ目部分と内周側構造部材の火炎による劣化、損傷も確実に防止することができる。
つまり、この耐火セグメントを用いることにより、トンネル内面全体に耐火パネルを貼り付ける必要がないので、施工作業にかかる手間、労力及びコストを大幅に削減することができ、工期を大幅に短縮させることができる。
また、鎮火後は、耐火セグメントの継ぎ目部分と内周側構造部材に設けた耐火パネルを取り替えるとともに、多少劣化した耐火セグメントの内表面をはつって新たに耐火コンクリートを塗ることにより、極めて容易に補修を完了させることができる。
以下、本発明の耐火セグメント及び耐火トンネル構造の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は実施形態に係る耐火トンネル構造を示す筒状壁体の部分断面図、図2は実施形態に係る耐火セグメントの斜視図、図3は図2に示す耐火セグメントのA−A線断面図、図4は耐火セグメントを構成する鋼殻体の斜視図である。
図1に示すように、筒状壁体1は、複数の耐火セグメント2を接合することにより構成されている。
図2〜図4に示すように、耐火セグメント2は円弧板形状をしており、鋼材を円弧状に湾曲させて所定厚みの枠状に結合させた鋼殻体3と、この鋼殻体3の空間部内に充填された耐火コンクリート4とから構成されている。
鋼殻体3は、地山側の外周面の四辺の角部を覆う外周側構造部材5及び内空側の内周面の四辺の角部を覆う内周側構造部材6を有している。外周側構造部材5と内周側構造部材6は長辺方向が断面略L字形状の枠体を有している。
外周側構造部材5は、短手方向(掘削穴の軸方向)に関しては、外周面に沿って延在する線状のプレート部5aと、耐火セグメント2の厚み方向に沿って延在するプレート部5cとを有し、長手方向(掘削穴の周方向)に関しても、外周面に沿って延在するプレート部5bと、耐火セグメント2の厚み方向に沿って延在するプレート部5dとを有している。
また、内周側構造部材6も同様に、短手方向(掘削穴の軸方向)に関しては、内周面に沿って延在する線状のプレート部6aと、耐火セグメント2の厚み方向に沿って延在するプレート部6cとを有し、長手方向(掘削穴の周方向)に関しても、内周面に沿って延在するプレート部6bと、耐火セグメント2の厚み方向に沿って延在するプレート部6dとを有している。
そして、これら外周側構造部材5及び内周側構造部材6が、ラチス状に配置された接続部材7によって連結され、外周面側には、スキンプレート8が、水密溶接により外周側構造部材5に溶接固定されている。
また、外周側構造部材5のプレート部5c、5d及び内周側構造部材6のプレート部6c、6dには、シール溝9が形成されており、このシール溝9には、耐火セグメント2同士を接合させた際に、互いに密着するシール材10が配設される。
さらに、耐火セグメント2は、掘削穴の周方向への連結のためのセグメント間継手21を有しており、このセグメント間継手21は、中継金具21a及びインサート金具21bから構成されている。このセグメント間継手21は、インサート金具21bに形成された凹部23へ、掘削穴の周方向へ接合する耐火セグメント2の中継金具21aを配置させた状態にて、耐火セグメント2同士を掘削穴の軸方向へスライドさせることにより、インサート金具21bの金具部24に中継金具21aが入り込み、互いに係合する構造とされている。
また、耐火セグメント2は、掘削穴の軸方向に連結するためのリング間継手22を有しており、このリング間継手22は、雄金具22a及び雌金具22bから構成されている。このリング間継手22は、雄金具22aの係合棒25が、掘削穴の軸方向へ接合する耐火セグメント2の雌金具22bの図示しない係合孔へ差し込まれることにより、雌金具22bが雄金具22aの係合棒25をくわえ込み、互いに係合する構造とされている。
上記構造の鋼殻体3の空間部内に充填された耐火コンクリート4は、例えば、ポリプロピレン繊維あるいは鋼繊維などの繊維を混入した繊維入りコンクリートからなるもので、繊維を混入することにより、通常のコンクリートと比較して、引張強度が向上され、これにより、熱膨張が生じてもクラックなどの損傷が抑えられている。
また、耐火セグメント2は、鋼殻体3の内周側構造部材6によって囲われた部分における厚みが、耐火コンクリート4を内周側に突出させることにより厚くされている。
このように、耐火コンクリート4を内周側に突出させて断面略台形状の突出部4aを形成することにより、耐火セグメント2、2同士を接合させて筒状壁体1を構成した際に、隣り合う突出部4a、4a同士の間に凹部1aが形成される。
そして、この筒状壁体1の凹部1aには、突出部4aの突出寸法と略同一厚さ寸法の耐火パネル26が嵌め込まれている。そして、この耐火パネル26を凹部1aに嵌め込むことにより、この耐火パネル26によって、各耐火セグメント2の鋼殻体3の内周側構造部材6、6及び耐火セグメント2、2同士の継ぎ目部分が覆われる。しかも、筒状壁体1は図1に示すように耐火セグメント2の突出部4aと耐火パネル26とが交互に四方に配列されることで、内面が平滑化されている。
上記耐火セグメント2を製造する場合は、まず、図示しない型枠内に鋼殻体3を配置させるとともに、セグメント間継手21及びリング間継手22を型枠の所定位置に設置し、その後、型枠内に耐火コンクリート4となる繊維入りコンクリートを充填する。
コンクリートが硬化したら、型枠内から鋼殻体3と耐火コンクリート4とが一体化された円弧板状の耐火セグメント2を取り出し、所定期間養生させる。
次に、上記耐火セグメント2及び耐火パネル26を用いて耐火トンネルを構築する場合について説明する。
耐火トンネルを構築するには、シールドマシンにより掘削穴を形成しつつ、このシールドマシンの後方側にて、掘削穴の内面に沿って耐火セグメント2を接合して筒状壁体1を構築する。
耐火セグメント2同士を接合させるには、既に構築した筒状壁体1の耐火セグメント2の周方向接合面に、接合する耐火セグメント2の周方向接合面を当接させ、次いで、この接合する耐火セグメント2をジャッキによって筒状壁体1側へ押し込む。
このようにすると、互いに当接された周方向接合面のセグメント間継手21を構成する中継金具21aとインサート金具21bとが互いに係合するとともに、筒状壁体1側の耐火セグメント2の雌継手22bに、接合する耐火セグメント2の雄継手22aが嵌合する。
これにより、耐火セグメント2が既設の筒状壁体1へ順に接合され、筒状壁体1がシールドマシンによる掘削穴の掘削とともに徐々に構築される。
次に、構築した筒状壁体1の内面にて、耐火セグメント2同士の間に形成された凹部1aに、耐火パネル26を嵌め込み、ボルト、ナットなどの締結具により耐火セグメント2に締結固定する。
上記作業により、耐火セグメント2からなる筒状壁体1の耐火セグメント2間に耐火パネル26が貼り付けられ、耐火セグメント2の耐火コンクリート4からなる突出部4a及び耐火パネル26が内周面に露出された内面平滑な耐火トンネルが構築される。
なお、耐火パネル26は、例えば、接着剤によって耐火セグメント2に接着固定しても良い。また、耐火セグメント2と耐火パネル26との間に隙間が生じる場合には、その隙間に耐火コーキングを充填するのが好ましい。
そして、耐火セグメント2を用いた耐火トンネル構造によれば、トンネル内にて万一火災が発生したとしても、耐火セグメント2を構成するコンクリートとして繊維を混入することにより引張強度が大幅に向上した耐火コンクリート4が用いられているので、火炎によってコンクリート中の水分が熱膨張しても、微細なクラックは生じ得るが強化された引張り性によって大きなクラックの発生やコンクリートの剥落を確実に防止できる。また、継ぎ目部分と内周側構造部材6が耐火パネル26によって覆われているので、継ぎ目部分と内周側構造部材6の火炎による劣化、損傷も確実に防止することができる。
つまり、この耐火セグメント2を用いることにより、トンネル内面全体に耐火パネル26を貼り付ける必要がないので、施工作業にかかる手間、労力及びコストを大幅に削減することができ、工期を大幅に短縮させることができる。
また、耐火セグメント2には、耐火コンクリート4の厚みを厚くすることにより、内周面側に突出する突出部4aが形成され、互いに接合した際に突出部4a同士の間に、耐火パネル26が嵌め込み可能な凹部1aが形成されるので、耐火パネル26を極めて容易に、継ぎ目を覆う所定の位置に取り付けることができ、施工作業のさらなる容易化を図ることができる。
しかも、突出部4aと耐火パネル26とを同一厚さとすることにより、筒状壁体1の内面を平滑にすることができる。
また、鎮火後は、耐火セグメント2同士の継ぎ目部分と内周側構造部材に設けた耐火パネル26を取り替えるとともに、多少劣化した耐火セグメント2の突出部4aの表面をはつって新たに耐火コンクリート4を塗ることにより、極めて容易に補修を完了させることができる。
なお、上記実施形態では、耐火セグメント2のコンクリート全体を耐火コンクリート4によって形成したが、少なくとも突出部4a等の内面側へ露出する表面部分を耐火コンクリートとし、他の部分を通常のコンクリートとしても良い。
図5及び図6は、変形例を示すものである。図に示すように、この筒状壁体31は、内面側に突出部4aが形成されていない均一厚みの円弧板状の耐火セグメント32を用いたものである。この耐火セグメント32も実施の形態と同様に鋼殻体3の内面に繊維混入コンクリートを充填して製造されている。
そして、この耐火セグメント32を組み込んだ筒状壁体31からなるトンネル構造は、各耐火セグメント32、32同士の継ぎ目と内周側構造部材6に耐火パネル26をボルトや接着剤等で取付ける構造を備えている、そのため、筒状壁体31の内周面は耐火セグメント32、32同士の継ぎ目と内周側構造部材6に設けた耐火パネル26がその厚み分だけ内側に突出する構造であるため、内面平滑ではないものの、上記の実施形態と同様に、多大な手間、労力を要することなく、安価に良好な耐火性を確保することができる。また、上記実施形態と比較しても耐火セグメント32の製造が一層容易になる。


図7は第二変形を示すもので、セグメント2の断面図である。このセグメント2は筒状壁体を覆工した状態でトンネルの内部空間側に位置する鋼殻体3の内周側構造部材6から露出する突出部4a即ち内周面部分のみが耐火コンクリート4で層状に形成され、他の鋼殻体4の内面は繊維を混入しない通常のコンクリート4bが充填されている。これによってより低廉なセグメント2を製造できる。
また突出部4aを有さない図6に示すセグメント32において、内周面側に露出するコンクリート層部分を図7と同様に繊維混入コンクリート4aで形成し、他の部分を繊維を含まないコンクリート4bで構成してもよい(図6で一点鎖線で図示)。
図8は継手部分の変形例を示す要部図である。
図8に示す耐火セグメント2または32において、互いに当接されるリング間継手22の一方をなす雌継手22bに、内部にバネ性を有するリング状ワッシャ40を複数配列した筒状部41がアンカー筋でコンクリート4に固着されている。リング間継手22の他方をなす雄継手22aはアンカーの先端に設けた筒状のピン42を有し、このピン42の外周面には鋸状の凸部43が周方向に複数配列されている。
そして、ピン42を雌継手22bの筒状部41内に挿入することで凸部43がリング状ワッシャ40に弾性係止させられ、連結される。
実施形態に係る耐火トンネル構造を示す筒状壁体の断面図である。 実施形態に係る耐火セグメントの斜視図である。 図2に示す耐火セグメントのA−A線断面図である。 耐火セグメントを構成する鋼殻体の斜視図である。 耐火トンネル構造の変形例を示す筒状壁体の断面図である。 図5に示す筒状壁体を構成する第一変形例による耐火セグメントの断面図である。 耐火セグメントの第二変形例を示す図3と同様な図である。 耐火セグメントのリング間継手の変形例を分離して示す図である。
符号の説明
1、31 筒状壁体
1a 凹部
2、32 耐火セグメント
3 鋼殻体
4 耐火コンクリート
4a 突出部
26 耐火パネル

Claims (4)

  1. 掘削穴の内面に沿って周方向及び軸方向に複数連結されることで筒状壁体を構成する円弧板状のセグメントであって、
    鋼材を枠状に結合させた鋼殻体と、該鋼殻体の内部に充填されたコンクリートとからなり、
    前記鋼殻体は、地山側の外周面に沿ってセグメントの長手方向に延在する一対のプレート部と厚み方向に沿って延在する他のプレート部によって四辺の角部を覆う外周側構造部材と、内空側の内周面に沿ってセグメントの長手方向に延在する一対のプレート部と厚み方向に沿って延在する他のプレート部によって四辺の角部を覆う内周側構造部材と、前記外周側構造部材の外周面に沿うプレート部及び前記内周側構造部材の内周面に沿うプレート部を互いに連結する接続部とを備えており、
    前記コンクリートは少なくとも内周面側に露出する前記内周側構造部材で囲われた部分が繊維を混入した耐火コンクリートであることを特徴とする耐火セグメント。
  2. 前記内周面側に露出するコンクリートの内周側構造部材で囲われた部分は、前記内周側構造部材よりも内周面側に突出する突出部が形成され、前記耐火セグメントを互いに接合した際に前記突出部同士の間に、耐火セグメントの継ぎ目部分と前記内周面側構造部材を覆う耐火パネルが嵌め込まれる凹部が形成されることを特徴とする請求項1に記載の耐火セグメント。
  3. 円弧板状のセグメントを掘削穴の内面に沿って周方向及び軸方向に連結して構築されたトンネルの構造であって、
    前記セグメントは、鋼材を枠状に結合させた鋼殻体の内部にコンクリートを充填してなり、
    前記鋼殻体は、地山側の外周面に沿ってセグメントの長手方向に延在する一対のプレート部と厚み方向に沿って延在する他のプレート部によって四辺の角部を覆う外周側構造部材と、内空側の内周面に沿ってセグメントの長手方向に延在する一対のプレート部と厚み方向に沿って延在する他のプレート部によって四辺の角部を覆う内周側構造部材と、前記外周側構造部材の外周面に沿うプレート部及び前記内周側構造部材の内周面に沿うプレート部を互いに連結する接続部とを備えており、
    前記コンクリートは少なくとも内周面側に露出する内周側構造部材で囲われた部分を繊維が混入された耐火コンクリートとした耐火セグメントからなり、
    該耐火セグメント同士の継ぎ目部分と前記内周側構造部材とを覆って耐火パネルが貼り付けられていることを特徴とする耐火トンネル構造。
  4. 前記内周面側に露出するコンクリートの内周側構造部材で囲われた部分は、前記内周側構造部材よりも内周面側に突出する突出部が形成され、互いに接合された前記耐火セグメントの突出部同士の間に前記耐火パネルが嵌め込まれて取り付けられていることを特徴とする請求項3に記載の耐火トンネル構造。
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