JP3925571B2 - 異方性導電フィルム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、相対峙する回路間に介装し、回路間を加圧、加熱することにより回路間を導電性粒子を介して接続すると共に、これら回路間を接着固定する目的に使用される厚み方向にのみ導電性を与える異方性導電フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
異方性導電フィルムは、フレキシブルプリント基板(FPC)やTABと液晶パネルのガラス基板上に形成されたITO端子とを接続する場合をはじめとして、種々の端子間に異方性導電膜を形成し、それにより該端子間を接着すると共に電気的に接合する場合に使用されている。
【0003】
異方性導電フィルムは、一般にエポキシ系又はフェノール系樹脂と硬化剤を主成分とする接着剤に導電性粒子を分散させたもので、中でも使用上の便宜等の点から接着剤としては1液型の熱硬化型のものが主流になってきている。また、異方性導電フィルムとしては、高温高湿下でも安定した接続信頼性が得られるようにするため、種々の方法により接着強度の強化が図られている。
【0004】
しかし、従来のエポキシ系又はフェノール系樹脂を用いた異方性導電フィルムは、粘着力が低く、作業性が悪く、耐湿耐熱性に問題があった。
【0005】
本発明は、上記事情を改善したもので、粘着力が高く、かつ作業性がよく、しかも耐湿耐熱性の高い異方性導電フィルムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明は、上記目的を達成するため、接着剤に導電性粒子を分散してなり、厚さ方向に加圧することにより厚さ方向に導電性が付与される異方性導電フィルムにおいて、前記接着剤が、メチルメタクリレートと、ステアリルメタクリレート又はヒドロキシエチルメタクリレートとの混合物からなるメタクリロキシ基を含有するモノマーを主成分とし、前記モノマー100重量部に対してエチレン−酢酸ビニル共重合体を0.5〜80重量部、シランカップリング剤を0.01〜5重量部、前記モノマーと異なるアクリロキシ基含有化合物、メタクリロキシ基含有化合物及びエポキシ基含有化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーを0.5〜80重量部添加してなる熱又は光硬化性接着剤であることを特徴とする異方性導電フィルムを提供する。
【0007】
本発明の異方性導電フィルムは、接着剤として上記モノマーを主成分とする熱又は光硬化性接着剤であるため、下記の特長を有する。
(1)耐湿耐熱性に優れ、高湿高温下で長時間保持した後においても、異方性導電フィルムの特性を有効に発揮し、耐久性に優れている。
(2)リペア性が良好である。
(3)透明性が良好である。
(4)従来品に比べ、安定して高い接着性を発揮する。
(5)透明な前記モノマーを原料としたフィルムを使用することにより、電極位置決めの際の光透過性がよく、作業性が良好である。
(6)エポキシ系等の従来品は、150℃以上の加熱が必要であったが、本発明によれば、130℃以下、特に100℃以下で硬化接着が可能であり、またUV硬化性とすることもできるため、更に低温での硬化接着も可能である。
(7)従来用いられているエポキシ系、フェノール系の異方性導電フィルムは、粘着性がなく、フィルムが電極に粘着力で仮止めしにくく、剥がれ易く、作業性が悪いが、本発明の異方性導電フィルムは、仮止め時の粘着力が高いため、作業性が良好である。
【0008】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。本発明の異方性導電フィルムは、接着剤中に導電性粒子を分散させてなるものであり、この場合、接着剤としては、メタクリロキシ基を含有するモノマーを主成分としたものを使用する。
【0009】
なお、本発明において、主成分とは、導電性粒子及び後述する炭化水素樹脂を除いた全成分中50重量%以上含有しているということを意味する。
【0010】
ここで、アクリロキシ基、メタクリロキシ基を含有するモノマーは、アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル系モノマーの中から選ばれるモノマーであり、アクリル酸又はメタクリル酸と炭素数1〜20、特に1〜18の非置換又はエポキシ基等の置換基を有する置換脂肪族アルコールなどとのエステルが好ましい。
【0011】
アクリル系モノマーとして具体的には、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソアミルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、イソボルニルアクリレート、1−ヒドロキシエチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、イソミリスチルアクリレート、イソステアリルアクリレート、2−エチルヘキシルジグリコールアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、パーフロロオクチルエチルアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ネオペンチルグリコールアクリル酸安息香酸エステル、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレートなどが挙げられる。
【0012】
また、メタクリル系モノマーとしては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、n−ラウリルメタクリレート、C12・C13混合アルキルメタクリレート、トリデシルメタクリレート、C12〜C15混合アルキルメタクリレート、n−ステアリルメタクリレート、メトキシジエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、グリセリンジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、イソステアリルメタクリレート、メトキシトリエチレングリコールメタクリレート、n−ブトキシエチルメタクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリフロロエチルメタクリレート、2,2,3,3−テトラフロロプロピルメタクリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフロロブチルメタクリレート、パーフロロオクチルエチルメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、1,10−デカンジオールジメタクリレート、ジブロモネオペンチルグリコールジメタクリレート、グリシジルメタクリレートなどが挙げられる。
【0013】
この場合、アクリル系モノマー、メタクリル系モノマーとしては、特にアクリル酸又はメタクリル酸と1価アルコール、特に脂肪族系1価アルコールとのエステルが好ましい。なお、脂肪族系1価アルコールとは、アルコール性水酸基がフェニル基等の芳香族環に結合していないものを意味する。
【0014】
一方、アクリル酸又はメタクリル酸と多価アルコールとのエステルは、後述する反応性化合物として用いることが好ましい。
【0015】
また、本発明において、上記アクリロキシ基又はメタクリロキシ基を含有するモノマーは、多くが液体であるため、フィルム化の目的でエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体等を上記モノマー100重量部に対し0.5〜80重量部、特に0.5〜60重量部配合することが好ましい。
【0016】
本発明に用いる導電性粒子としては、電気的に良好な導体である限り、種々のものを使用することができる。例えば、銅、銀、ニッケル等の金属粉体、このような金属で被覆された樹脂あるいはセラミック粉体等を使用することができる。また、その形状についても特に制限はなく、りん片状、樹枝状、粒状、ペレット状等の任意の形状をとることができる。
【0017】
本発明において、導電性粒子の配合量は、前記モノマーに対し0.1〜15容量%であることが好ましく、また、平均粒径は0.1〜100μmであることが好ましい。このように、配合量及び粒径を規定することにより、隣接した回路間で導電性粒子が凝縮し、短絡しなくなる。
【0018】
本発明の異方性導電フィルムの硬化のためには、有機過酸化物又は光増感剤を用いることができるが、硬化性接着剤が熱硬化性接着剤である場合には、通常、有機過酸化物が用いられ、硬化性接着剤が光硬化性接着剤である場合には、通常、光増感剤が用いられる。
【0019】
本発明の異方性導電フィルムの硬化のために添加される有機過酸化物としては、70℃以上の温度で分解してラジカルを発生するものであればいずれも使用可能であるが、半減期10時間の分解温度が50℃以上のものが好ましく、成膜温度、調製条件、硬化(貼り合わせ)温度、被着体の耐熱性、貯蔵安定性を考慮して選択される。
【0020】
使用可能な有機過酸化物としては、例えば2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、n−ブチル−4,4’−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、メチルエチルケトンパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ビスパーオキシベンゾエート、ブチルハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、p−クロロベンゾイルパーオキサイド、ヒドロキシヘプチルパーオキサイド、クロロヘキサノンパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、クミルパーオキシオクトエート、サクシニックアシッドパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエート)、m−トルオイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド等が挙げられる。有機過酸化物としては、これらのうちの少なくとも1種が単独又は混合して用いられ、通常前記モノマー100重量部に対し0.1〜10重量部を添加して用いる。
【0021】
本発明の異方性導電フィルムの硬化のために添加される光増感剤(光重合開始剤)としては、ラジカル光重合開始剤が好適に用いられる。ラジカル光重合開始剤のうち、水素引き抜き型開始剤としてベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、4−(ジエチルアミノ)安息香酸エチル等が使用可能である。また、ラジカル光重合開始剤のうち、分子内開裂型開始剤として、ベンゾインエーテル、ベンゾイルプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシアルキルフェノン型として、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、アルキルフェニルグリオキシレート、ジエトキシアセトフェノンが、また、α−アミノアルキルフェノン型として、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパノン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1が、またアシルフォスフィンオキサイド等が用いられる。光増感剤としては、これらのうちの少なくとも1種が単独又は混合して用いられ、通常前記モノマー100重量部に対し0.1〜10重量部を添加して用いる。
【0022】
本発明の異方性導電フィルムの物性(機械的強度、接着性、光学的特性、耐熱性、耐湿性、耐候性、架橋速度等)の改良や調節のために、本発明においては、上記モノマーと異なるアクリロキシ基、メタクリロキシ基又はエポキシ基を有する化合物(モノマー)を添加することが好ましい。
【0023】
この目的に供せられる化合物としては、アクリル酸又はメタクリル酸誘導体、例えばそのエステル及びアミドが最も一般的であり、エステルとしては上述したように、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多官能アルコールとのエステルが好ましく用いられる。アミドとしては、ダイアセトンアクリルアミドが代表的である。多官能架橋助剤としては、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、グリセリン等のアクリル酸又はメタクリル酸エステル等が挙げられる。また、エポキシ基含有化合物としては、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、フェノール(EO)5グリシジルエーテル、p−t−ブチルフェニルグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、フタル酸ジグリシジルエステル、グリシジルメタクリレート、ブチルグリシジルエーテル等が挙げられる。また、エポキシ基を含有するポリマーをアロイ化することによっても同様の効果を得ることができる。これらの化合物は1種又は2種以上の混合物として、前記モノマー100重量部に対し、通常0.5〜80重量部、好ましくは0.5〜70重量部添加して用いられる。80重量部を超えると接着剤の調製時の作業性や成膜性を低下させることがある。
【0024】
本発明の異方性導電フィルムには、接着促進剤としてシランカップリング剤を添加することが好ましい。シランカップリング剤としては、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等の1種又は2種以上の混合物が用いられる。これらのシランカップリング剤の添加量は、前記モノマー100重量部に対し、通常0.01〜5重量部で充分である。
【0025】
なおまた、本発明の異方性導電フィルムには、加工性や貼り合わせ等の向上の目的で炭化水素樹脂を接着剤中に添加することができる。この場合、添加される炭化水素樹脂は天然樹脂系、合成樹脂系のいずれでもよい。天然樹脂系ではロジン、ロジン誘導体、テルペン系樹脂が好適に用いられる。ロジンではガム系樹脂、トール油系樹脂、ウッド系樹脂を用いることができる。ロジン誘導体としてはロジンをそれぞれ水素化、不均一化、重合、エステル化、金属塩化したものを用いることができる。テルペン系樹脂ではα−ピネン、β−ピネン等のテルペン系樹脂の他、テルペンフェノール樹脂を用いることができる。また、その他の天然樹脂としてダンマル、コーバル、シェラックを用いてもよい。一方、合成樹脂系では石油系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン系樹脂が好適に用いられる。石油系樹脂では脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、共重合系石油樹脂、水素化石油樹脂、純モノマー系石油樹脂、クマロンインデン樹脂を用いることができる。フェノール系樹脂ではアルキルフェノール樹脂、変性フェノール樹脂を用いることができる。キシレン系樹脂ではキシレン樹脂、変性キシレン樹脂を用いることができる。
【0026】
前記炭化水素樹脂の添加量は適宜選択されるが、前記モノマー100重量部に対して1〜200重量部が好ましく、更に好ましくは5〜150重量部である。
【0027】
以上の添加剤のほか、本発明には、老化防止剤、紫外線吸収剤、染料、加工助剤等を本発明の目的に支障をきたさない範囲で用いてもよい。
【0028】
本発明の異方性導電フィルムを得るためには、前述した熱又は光によってラジカルを発生する架橋剤(有機過酸化物及び/又は光増感剤)、更に必要に応じて架橋助剤、シランカップリング剤、エポキシ基含有化合物を主成分である前記モノマーに添加し、更に導電性粒子を配合する。
【0029】
本発明の異方性導電フィルムは、前記モノマーを前述の添加剤、導電性粒子と均一に混合し、押出機、ロール等で混練した後、カレンダーロール、Tダイ押出、インフレーション等の成膜法により所定の形状に成膜することができる。なお、成膜に際しては、ブロッキング防止、被着体との圧着を容易にするため等の目的で、エンボス加工が施されていてもよい。前記のようにして得られたフィルムを被着体(ポリイミド・銅箔等)と貼り合わせるには、常法、例えば、熱プレスによる貼り合わせ法や、押出機、カレンダーによる直接ラミネート法、フィルムラミネーターによる加熱圧着法等の手法を用いることができる。
【0030】
また、各構成成分を部材(セパレーター)に何ら影響を及ぼさない溶媒に均一に溶解させ、部材(セパレーター)の表面に均一に塗布し、他の被着体(ポリイミド・銅箔等)を仮圧着した後、熱又は光硬化させることができる。
【0031】
本発明の異方性導電フィルムにおける硬化条件としては、熱硬化の場合は、用いる有機過酸化物の種類に依存するが、通常70〜170℃、好ましくは70〜150℃で、通常10秒〜120分、好ましくは20秒〜60分である。
【0032】
また、光増感剤を用いる光硬化の場合は、光源として紫外〜可視領域に発光する多くのものが採用でき、例えば超高圧、高圧、低圧水銀灯、ケミカルランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプ、マーキュリーハロゲンランプ、カーボンアーク灯、白熱灯、レーザー光等が挙げられる。照射時間は、ランプの種類、光源の強さによって一概には決められないが、数十秒〜数十分程度である。
【0033】
また、硬化促進のために、予め積層体を40〜120℃に加温し、これに紫外線を照射してもよい。
【0034】
この場合、上記接着時の加圧で、加圧方向(フィルム厚さ方向)に導電性が生じるが、この加圧力は適宜選定され、通常5〜50kg/cm2、特に10〜30kg/cm2の加圧力とすることが好ましい。
【0035】
なお、本発明の異方性導電フィルムは、フィルム厚さ方向に10Ω以下、特に5Ω以下の導電性を有し、面方向の抵抗は106Ω以上、特に109Ω以上であることが好ましい。
【0036】
また、本発明の異方性導電フィルムは、例えばFPCやTABと液晶パネルのガラス基板上のITO端子との接続など、種々の端子間の接続に使用されるなど従来の異方性導電フィルムと同様の用途に用いられ、硬化時に架橋構造が形成されると共に、高い接着性、特に金属との優れた密着性と、優れた耐久性、耐熱性が得られる。
【0037】
【実施例】
以下、実施例、参考例及び比較例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
【0038】
〔実施例、参考例、比較例〕表1に示すメタクリレート系モノマーのトルエン25重量%溶液を調製し、このモノマー100重量部に対して表1に示す成分を表1に示す量で混合し、これをバーコーターによりセパレーターであるポリテレフタル酸エチレン上に塗布し、幅5mm、厚さ15μmのフィルムを得た。
【0039】
前記のサンプルをフレキシブルプリント基板と透明電極ガラスとの接着用として、セパレーターを剥離してモニターで位置決めをし、有機過酸化物を用いた場合は160℃で30秒間加熱圧着し、光増感剤を用いた場合はハロゲンランプで30秒間照射し、フレキシブルプリント基板と透明電極ガラスとの導通抵抗、横方向の絶縁抵抗を測定した。結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
Figure 0003925571
MMA:メチルメタクリレート
SLMA:ステアリルメタクリレート
HEMA:ヒドロキシエチルメタクリレート
UE760R:東ソー製EVA、ウルトラセン
【0041】
【発明の効果】
本発明の異方性導電フィルムは、粘着力が高く、かつ作業性が良好で、耐湿耐熱性が高く、高湿高温下に長時間保持した後でも厚さ方向の導通性、面方向の絶縁性が保持され、接着力も高く、耐久性に優れたものである。

Claims (5)

  1. 接着剤に導電性粒子を分散してなり、厚さ方向に加圧することにより厚さ方向に導電性が付与される異方性導電フィルムにおいて、前記接着剤が、メチルメタクリレートと、ステアリルメタクリレート又はヒドロキシエチルメタクリレートとの混合物からなるメタクリロキシ基を含有するモノマーを主成分とし、前記モノマー100重量部に対してエチレン−酢酸ビニル共重合体を0.5〜80重量部、シランカップリング剤を0.01〜5重量部、前記モノマーと異なるアクリロキシ基含有化合物、メタクリロキシ基含有化合物及びエポキシ基含有化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーを0.5〜80重量部添加してなる熱又は光硬化性接着剤であることを特徴とする異方性導電フィルム。
  2. 前記接着剤が、有機過酸化物又は光増感剤を前記モノマー100重量部に対して0.1〜10重量部含有することを特徴とする請求項1記載の異方性導電フィルム。
  3. 前記接着剤が、前記モノマー100重量部に対し、炭化水素樹脂を1〜200重量部添加してなることを特徴とする請求項1又は2記載の異方性導電フィルム。
  4. 前記導電性粒子が前記モノマーに対して0.1〜15容量%含有されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の異方性導電フィルム。
  5. 前記導電性粒子の粒径が0.1〜100μmであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の異方性導電フィルム。
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