JP3924050B2 - ユニット式建物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、略直方体状に形成された複数の建物ユニットが組み合わされて建築されたユニット式建物に関する。
【0002】
【背景技術】
従来より、工場で製造した箱状の建物ユニットを、建築現場で複数組み合わせて建築されるユニット式建物が利用されている。
ユニット式建物を形成する建物ユニットとしては、四隅の柱の上下端を天井梁および床梁で連結した直方体状のフレームを有するものが一般的である。
建物ユニットのフレームには、天井梁に支持される天井面材、床梁に支持される床面材および部屋を仕切る間仕切壁等の内装材や、軽量気泡コンクリート等で形成された外壁材等が工場で組付けられる。
このようなユニット式建物によれば、工場において、建物ユニットに対して内装材や外壁材の組付作業まで工場で行い、後は、建物ユニットの接合作業を行うだけで、建物が完成するようにしているので、建築現場での作業が大幅に削減され、建築工事を短期間で完了できるというメリットが得られる。
一方、住宅等の建物には、居室としてはではなく、様々な物品を収納するために設けられた納戸等の収納室を有するものがある。
ここで、天井の高さが通常の部屋よりも低く、屈まないと入室できないような収納室は、居室として使用することが考えられないため、収納専用の部屋として見なされ、居室の床面積として算入されない。
このため、建物の内部に、上述のような天井の低い収納室を設ければ、建物の床面積を増やさずに、収納用として便利な空間を創出することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような収納室を建物に設けると、当該収納室の天井面の高さレベルが他の部屋と相違するため、収納室の階がスキップフロアとなってしまい、当該階に広い居室を設けたい場合、居室の床面に形成される段差により、当該建物の使い勝手が悪くなるおそれがあるという問題がある。
また、収納室の天井に出入口を設けると、収納室に入るには、当該収納室の上階の床の一部分を開閉させる必要があり、収納室の出入口にあたる上階の当該部分には、家具等を配置できなくなる。
一方、収納室の床に出入口を設けると、収納室に物を収納するにあたり、収納室の下階の天井まで収納物を持ち上げる必要がある。
このため、収納室の出入口を、その天井や床に設けると、収納室の使い勝手が悪くるという問題が生じる。
ここで、収納室の階をスキップフロアとすれば、収納室の側面から入室可能となるので、収納室の使い勝手が向上するが、スキップフロアにすると、前述の様な問題がある。
【0004】
本発明の目的は、全体の使い勝手を損なわずに、天井の低い収納室の使い勝手が向上されるようになるユニット式建物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、図面をも参照して説明すると、直方体状に形成された複数の建物ユニット10,20,30を組み合わせて建築されるとともに、上階と下階とを連絡するための通路となる階段を備えたユニット式建物1であって、前記建物ユニット10,20,30として、内部に乗用車を駐車させるカーポート5が形成されたカーポートユニット10A, 10Bが備えられ、このカーポートユニット10A, 10Bは、高さ方向の中間部分に設けられた中間床60を有し、この中間床60の下方が前記カーポート5とされるとともに、上方が通常の居室よりも天井の低い収納室90とされ、この収納室90が前記階段を納めた階段室83と平面視で隣接して設けられており、カーポートユニット10A, 10Bは、平面視長方形のフレーム50,70を有し、このフレーム50,70は、四隅に配置された4本の柱51と、これら柱51の上端同士を連結する4本の天井梁52と、当該フレーム50,70の短辺方向に並んだ柱51の下端同士を連結する2本の床梁53とを備えて、門型に形成されており、フレーム50,70の長辺方向に並んだ柱51の間には、前記長辺方向一端側(図4,5中右側)に偏った位置に一組の間柱54が立設され、これら間柱54の上端は前記長辺方向に沿った天井梁52(52A)に接合され、当該一組の間柱54の下端同士は1本の床中間梁55を介して連結され、当該一組の間柱54および前記長辺方向一端側の柱51の下端同士は2本の短寸床梁56を介して連結されており、中間床60は、前記長辺方向他端側(図4,5中左側)の柱51および一組の間柱54の中間部分同士を連結する2本の長辺中間梁61と、前記長辺方向他端側の柱51の中間部分同士を連結し、かつ、一組の間柱54の中間部分同士を連結する2本の短辺中間梁62とを備えて構成され、前記フレーム 50,70 には、前記一組の間柱あるいは前記長辺方向他端側の前記柱の上端部から斜め下方に延びるとともに、当該間柱あるいは当該柱の上端部と前記長辺中間梁の中間部とを連結する斜材 64 が設けられ、前記カーポートユニットは複数並んで配置され、これらのカーポートユニットの収納室は連続した空間とされていることを特徴とする。
このような本発明では、乗用車5Aを駐車させるカーポート5の天井高さは、通常の部屋の高さよりも低くできるので、天井の低い収納室90と上下に配置しても、一つの建物ユニット10A, 10Bの内部に納めることが可能となる。
これにより、天井の低い収納室90を設けても、建物1の内部にスキップフロアが形成されることがなくなり、当該建物1の使い勝手が悪くなることがない。
しかも、当該収納室90は、平面視で階段室83と隣接しているため、収納室90の出入口を、当該収納室90と階段室83とを仕切る間仕切壁に設けることが可能となる。
このため、当該収納室90へは、その側面から入室可能となるので、建物1の使い勝手を損なうことなく、収納室90の使い勝手が向上される。
さらに、フレーム50,70において、一組の間柱54と長辺方向一端側(図4,5中右側)の2本の柱51とで囲まれた空間には、収納室90と階段室83を連絡する通路71や、パイプスペース86、エレベータ・シャフト87を設けることができる。また、当該空間は、カーポートユニット10A, 10Bに隣接する建物ユニット10の内部空間と連続させて、玄関ホール81やエレベータ・ホール85の一部としても利用できる。
【0006】
本発明では、前記フレーム50,70には、一組の間柱54あるいは前記長辺方向他端側の柱51の上端部から斜め下方に延びるとともに、当該間柱54あるいは当該柱51の上端部と長辺中間梁61の中間部とを連結する斜材64が設けられている。
そのため、間柱54あるいは長辺方向他端側の柱51と、長辺中間梁61と斜材64とが三角形に組まれてトラスを形成し、このトラスにより、フレーム50,70の剛性が充分確保されるようになるので、カーポート5の出入口部分の床面に段差を生じさせないために、カーポートユニット10A,10Bの床側の梁を省略しても、フレーム50,70の剛性が不足することがなくなる。
【0007】
また、前記カーポートユニットには、当該カーポートユニットを上下に貫通するとともに、前記カーポートの側壁および前記収納室の側壁に沿って設けられているパイプスペースを備えていることが望ましい。
このようにすれば、カーポートユニットが通常が建物の一階部分に設けられるので、カーポートユニット内部のパイプスペースは、一階の床下から二階の床下まで達するようになり、水道管、排水管、汚水管およびガス管等の管が建物の二階部分に配管されていても、これらの管を地中の本管に容易かつ確実に接続させることが可能となる。
そのうえ、居室側の壁をふかしてパイプスペースを設ける場合と異なり、カーポートユニットにパイプスペースは、居室スペースを狭くすることがなく、かつ、壁に見苦しい凹凸が生じることがない。
【0008】
さらに、前記カーポートには、当該カーポートの出入口側に向かって下る水勾配が形成された床と、この床の前記出入口側の端縁に沿って形成された排水溝と、この排水溝の端部に形成された排水升と、これらの排水溝および排水升の上面を覆う格子状のグレーチングとを備えていることが好ましい。
このようにすれば、カーポートの床面に流れついた雨水等が、滞ることがなく排水され、通常の雨でカーポートが浸水することがなくなるうえ、前述のパイプスペースをカーポートユニットに設ければ、排水升とパイプスペースとの位置が互いに接近するので、基礎に排水管を打ち込み配管する作業を行う上での便宜が図れる。
【0009】
また、前記階段は、途中に踊り場を有する折れ曲がり階段であり、前記収納室の床面は、前記階段の踊り場の床面と同一高さレベルとなっていることが望ましい。
このようにすれば、収納室の出入口の前後に、ある程度広く、かつ、同一高さレベルの床が確保されるようになるので、収納室に対する物の出し入れが容易に行えるようになる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。
図1および図2には、本発明の一実施形態に係るユニット式建物1が示されている。このユニット式建物1は、箱状に形成された複数の建物ユニット10,20,30を備えたものである。
ユニット式建物1の一階部分は、敷地に設けられた基礎2の上に載置された複数の建物ユニット10が組み合わされたものである。この一階部分には、玄関4およびカーポート5が設けられている。なお、カーポート5は、二台の乗用車5Aが横に並んで駐車できる幅を有している。
二階部分は、各建物ユニット10の上に載置された複数の建物ユニット20が組み合わされたものである。この二階部分の外壁面には、バルコニユニット6が接合され、このバルコニユニット6により、バルコニが形成されている。
【0011】
屋根部分3は、各建物ユニット20の上に載置されるとともに、当該屋根部分の棟に沿って配置された箱状の建物ユニット30と、これらの建物ユニットの両側に配置された楔状のフレームを備えた三角屋根ユニット31と、この三角屋根ユニット31の傾斜に沿って配置される平板状の屋根パネル32とが組み合わされたものであり、その小屋裏内には三階の居室が形成されている。
この屋根部分3の屋根パネル32の表面には、複数の太陽電池パネル32C が取り付けられている。
屋根部分3の屋根パネル32としては、一部が省略された屋根パネル32A も採用されている。この屋根パネル32A の下方において、三角屋根ユニット31の床が屋外に露出している部分が設けられている。この床が屋外に露出した部分は、屋根に設けられるバルコニであるルーフバルコニ7となっている。
なお、屋根部分3の棟の端部には、三角形状の妻面部33A と四角形状の水平面部33B とが互いに直交するように組んだ屋根部材33が設けられている。
【0012】
一階の建物ユニット10のうち、図中右側の列の三個の建物ユニット10は、カーポート5を形成するカーポートユニット10A, 10Bとなっている。図中左側の列の三個の建物ユニット10のうち、玄関4を有する建物ユニット10は、玄関4の開口部分の床梁が省略された玄関用建物ユニット10C となっている。
また、この玄関用建物ユニット10C の後方の建物ユニット10は、図2には示されていないが、梁や柱等の軸組材に省略部分のない通常の箱状建物ユニット10D となっている。
二階の建物ユニット20および三階の建物ユニット30は、一階の建物ユニット10D と同様に、梁や柱等の軸組材に省略部分のない通常の箱状建物ユニットとなっている。
【0013】
図3には、建物ユニット 10D,20,30のフレーム40が示されている。このフレーム40は、図に示されるように、四隅の柱41の上下端を天井梁42および床梁43で連結した直方体状の骨組みである。
フレーム40の天井梁42としては、長さの異なる天井長辺梁42A および天井短辺梁42B の二種類が設けられ、フレーム40の床梁43としては、天井梁42と同様に、長さの異なる床長辺梁43A および床短辺梁43B の二種類が設けられている。
対向する天井長辺梁42A の間には、天井を形成する天井面材(図示省略)を支持するために、複数の天井小梁44が架け渡されている。
対向する床長辺梁43A の間には、床を形成する床面材(図示省略)を支持するために、複数の根太45が架け渡されている。
【0014】
図4には、カーポートユニット10A のフレーム50が示されている。このフレーム50は、図に示されるように、四隅の柱51と、この柱51の上下端を連結する天井梁52および床梁53とを備えるとともに、床梁の一部を省略して門型に形成された骨組みとなっている。
具体的には、フレーム50には、柱51の上端同士を連結する天井梁52として、フレーム50の長辺方向に沿った天井長辺梁52A 、および、短辺方向に沿った天井短辺梁52B と、柱51の下端同士を連結する床梁53として、フレーム50の短辺方向に沿った床短辺梁53B が設けられている。そして、柱51の下端同士を連結するとともに、フレーム50の長辺方向に沿った床長辺梁は、省略されている。
ここで、対向する天井長辺梁52A の間には、天井を形成する天井面材(図示省略)を支持するために、複数の天井小梁52C が架け渡されている。
長辺方向に並んだ柱51の間には、間柱54が立設されている。この間柱54は、図中右方の柱51側に偏った位置に一組配置されており、上端が天井長辺梁52A に接合されるている。間柱54の下端同士は、床中間梁55で連結され、間柱54および最寄りの柱51は、下端同士が短寸床梁56で連結されている。
なお、対向する短寸床梁56の間には、床を形成する床面材(図示省略)を支持するために、複数の根太56A が架け渡されている。
【0015】
間柱54および図中左側の柱51の間には、フレーム50の高さ方向の中間位置に配置された中間床60が架け渡されている。
中間床60は、その端縁部に沿って設けられる構造体として、柱51の中間部分と間柱54の中間部分とを連結する長辺中間梁61と、柱51の中間部分同士または間柱54の中間部分同士を連結する短辺中間梁62とを備えたものである。
このうち、対向する長辺中間梁61の間には、中間床60の床面を形成する床面材(図示省略)を支持するために、複数の根太63が架け渡されている。
ここで、フレーム50には、中間床60の四隅の柱である柱51および間柱54の上端部から斜め下方に延びるとともに、当該柱51,54の上端部と、中間床60の端縁部に配置された長辺中間梁61の中間部分とを連結する斜材64が設けられている。
そして、これらの柱51,54の上端部分、中間床60の構造体である長辺中間梁61の端部、および、斜材64は、三角形に組まれてトラスを形成している。このトラスにより、カーポートユニット10A のフレーム50は、長辺方向に沿った床長辺梁が省略されても、剛性が充分確保されるようになっている。
【0016】
図5には、建物ユニット 10B のフレーム70が示されている。このフレーム70は、建物ユニット10A のフレーム50に、通路71を追加したものである。
すなわち、フレーム70は、フレーム50と同様の構成を備えたものであり、四隅の柱51と、天井長辺梁52A と、天井短辺梁52B と、床短辺梁53B と、柱51間の間柱54と、間柱54および柱51の間の中間床60と、斜材64とを有している。
このフレーム70の長辺に沿った一側面には、間柱54から中間床60とは反対方向に延びる中間梁72が設けられている。この中間梁72は、当該側面に含まれる間柱54および柱51の中間部分を相互に連結している。
中間梁72の延長方向にあるフレーム70の短辺に沿った側面には、当該側面の両側の柱51の中間部分を連結する中間梁73が設けられている。
中間梁73と、この中間梁73と対向する中間床60の短辺中間梁62との間には、これらの中間梁73および短辺中間梁62の中間部分を相互に連結する中間梁74が設けられている。
そして、対向する中間梁72,74の間には、通路71の床を形成する床面材(図示省略)を支持するために、複数の根太75が架け渡され、これらの中間梁72〜74、根太75および床面材により通路71が形成されている。
【0017】
ユニット式建物1は、図6〜図9に示されるように、通常の建物と同様に、いわゆる一階としての第1階層、二階としての第2階層および三階としての第3階層、ならびに、一階と二階との間に設けられている中間層を有している。
第1階層には、図6の如く、建物1の正面のほぼ中央に設けられた玄関4の奥に玄関ホール81が設けられている。この玄関ホール81の図中右方に、前述のカーポート5が設けられる一方、玄関ホール81の図中左方には、建物1のほぼ正面から背面まで達する洋室82が設けられている。
玄関ホール81の図中上方には、階段室83およびトイレ84が設けられ、この階段室83および玄関ホール81と隣接してエレベ−タ・ホール85が設けられている。
エレベ−タ・ホール85は、カーポート5と隣接しており、その図中上方には、パイプスペース86が設けられ、その下方には、最上階まで到達するエレベ−タ・シャフト87が設けられている。
ここで、カーポート5には、建物1の正面および背面の両方に、出入口5B,5Cが設けられている。カーポート5の床は、出入口5B側に向かって下る水勾配を有している。
このカーポート5の床には、出入口5B側の端縁に沿って形成された排水溝88Aと、この排水溝の端部に形成された排水升88Bとが設けられている。これらの排水溝88A および排水升88B は、パイプスペース86と同じカーポートユニット10Bに設けられているとともに、上面が格子状のグレーチング89で覆われている。
【0018】
中間層には、図7の如く、第1階層のカーポート5の上方全体に広がる収納室90が設けられている。なお、図7において、第1階層のカーポート5以外の部分は、吹き抜けとなっている。収納室90は、カーポートユニット10A ,10Bの中間床60を連結して形成した床を有している。これにより、収納室90の天井は、通常の居室よりも低くなっている。
また、収納室90は、階段室83と平面視で隣接して設けられている。より具体的に説明すれば、収納室90の床は、高さレベルが、階段室83の踊り場83A の床と同一高さレベルとされ、かつ、カーポートユニット10B の通路71を介して、階段室83の踊り場83A の床に連結されている。
ここで、パイプスペース86は、カーポートユニット10B を上下に貫通するとともに、カーポート5の側壁および収納室90の側壁に沿って設けられている。
収納室90の側壁には、カーポートユニット10A, 10Bのフレーム50,70に設けられた斜材64を収納して隠蔽する仕切壁92が設けられている。
収納室90の天井には、第2階層に設けられる掘り炬燵を収納する凹部を設けたために形成された凸部93が突出している。
【0019】
第2階層には、図8の如く、中間層の収納室90の上方全体に広がるリビング・ダイニング・キッチン94が設けられている。このリビング・ダイニング・キッチン94の床には、前述の掘り炬燵95が設けられている。
また、第2階層には、第1階層の階段室83の階段と接続する階段を有する階段室96が、第1階層の階段室83と同一平面位置に設けられている。
この階段室96の図中右方には、トイレ97が設けられ、図中左方には、洗面室98が設けられている。洗面室98の図中左方には、浴室99が設けられている。
階段室96は、図中下方の廊下100に隣接している。廊下100は、図中下方の主寝室101 およびリビング・ダイニング・キッチン94に通じている。
第3階層には、図9の如く、第2階層の階段室96の階段と接続する階段を有する階段室102 が、第2階層の階段室96と同一平面位置に設けられている。
この階段室102 の図中下方には、階段ホール103 が設けられている。階段ホール102 の図中両側には、副寝室104, 105がそれぞれ設けられている。階段ホール102 の図中下方には、前述のルーフバルコニ7が設けられている。
【0020】
前述のような本実施形態によれば、次のような効果がある。
すなわち、直方体状に形成された建物ユニット10,20,30として、内部に乗用車を駐車させるカーポート5が形成されたカーポートユニット10A, 10Bを採用するとともに、このカーポートユニット10A, 10Bの高さ方向の中間部分に中間床60を設け、この中間床60の下方をカーポート5とするとともに、上方を通常の居室よりも天井の低い収納室90とたので、カーポート5の天井高さは、通常の部屋の高さよりも低くできるので、カーポート5と収納室90とが一つの建物ユニット10A, 10Bの内部に上下に納まるようになる。
このため、天井が低い収納室90を設けても、ユニット式建物1の内部にスキップフロアが形成されることがなく、当該ユニット式建物1の使い勝手を何ら損なうことがない。
しかも、この収納室90を階段を納めた階段室83と平面視で隣接して設け、収納室90の側面から室内に出入りするようにしたので、収納室90の出入口を天井や床に設ける場合に比べて、収納室90の使い勝手を大幅に向上できる。
さらに、フレーム 50 70 において、一組の間柱 54 と長辺方向一端側(図4,5中右側)の2本の柱 51 とで囲まれた空間には、収納室 90 と階段室 83 を連絡する通路71や、パイプスペース 86 、エレベータ・シャフト 87 を設けることができる。また、当該空間は、カーポートユニット 10A, 10B に隣接する建物ユニット 10 の内部空間と連続させて、玄関ホール 81 やエレベータ・ホール 85 の一部としても利用できる。
【0021】
また、四隅に配置されている柱51を含んで形成されたカーポートユニット10A ,10Bのフレーム50, 70に間柱54を設け、間柱54と柱51の間に中間床60を架け渡すとともに、間柱54および柱51の上端部と中間床60の長辺中間梁61とを連結する斜材64を設け、柱51,54の上端部分、長辺中間梁61および斜材64が三角形に組まれてトラスを形成するようにしたので、カーポート5の出入口部分の床面に段差を生じさせないために、カーポートユニット10A, 10Bの長辺に沿った床梁を省略しても、カーポートユニット10A, 10Bのフレーム50,70の剛性を充分確保することができる。
【0022】
さらに、カーポートユニット10B を上下に貫通するとともに、カーポート5の側壁および収納室90の側壁に沿って設けられているパイプスペース86を、カーポートユニット10B の内部に設け、カーポートユニット10B を建物1に設けることで、一階の床下から二階の床下まで達するパイプスペース86が形成されるようにしたので、建物1の二階部分に配管された水道管、排水管、汚水管およびガス管等の管を、地中の本管に容易かつ確実に接続できる。
そのうえ、居室側の壁をふかしてパイプスペースを設ける場合と異なり、カーポートユニット10B のパイプスペース86は、居室スペースを狭くすることがなく、かつ、壁に見苦しい凹凸が生じることがない。
【0023】
また、カーポート5の床に、出入口5C側に向かって下る水勾配を形成するとともに、この床の出入口5C側の端縁に沿って形成された排水溝88A と、この排水溝88A の端部に形成された排水升88B と、これらの排水溝88A および排水升88B の上面を覆う格子状のグレーチング89とを設けたので、カーポート5の床面に流れついた雨水等が、滞ることがなく排水され、通常の雨でカーポート5が浸水することがなくなる。
そのうえ、パイプスペース86は、カーポートユニット10B に設けてあるので、排水升88B とパイプスペース86との位置が互いに接近し、排水管の配管作業を容易に行うことができる。
【0024】
さらに、階段室83に途中に踊り場83A を有する折れ曲がり階段を設け、収納室90の床面と、踊り場83A の床面とを同一高さレベルとしたので、収納室90の出入口の前後に、ある程度広く、かつ、同一高さレベルの床が確保されるようになり、収納室90に対する物の出し入れを容易とできる。
【0025】
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は、この実施形態に限られるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の改良並びに設計の変更が可能である。
例えば、屋根の形状は、二つの傾斜屋根面を有する切妻状の屋根に限らず、寄棟式の屋根や、陸屋根でもよい。ここで、切妻状の屋根や寄棟式の屋根を採用すれば、小屋裏内を有効利用することができる。
さらに、ユニット式建物としては、三階建てのものに限らず、二階建てや四階建てものでもよく、建物の階層数は、実施にあたり適宜設定すればよい。
【0026】
【発明の効果】
上述のように、本発明によれば、全体の使い勝手を損なわずに、天井の低い収納室の使い勝手を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の一形態に係るユニット式建物の全体を示す斜視図である。
【図2】 同実施形態に係るユニット式建物のユニット構成を示す模式図である。
【図3】 同実施形態に係る建物ユニットのフレームを示す斜視図である。
【図4】 同実施形態に係るカーポートユニットのフレームを示す斜視図である。
【図5】 同実施形態に係る別のカーポートユニットのフレームを示す斜視図である。
【図6】 同実施形態に係るユニット式建物の第1階層の平面図である。
【図7】 同実施形態に係るユニット式建物の中間層の平面図である。
【図8】 同実施形態に係るユニット式建物の第2階層の平面図である。
【図9】 同実施形態に係るユニット式建物の第3階層の平面図である。
【符号の説明】
1 ユニット式建物
5 カーポート
5C カーポートの出入口
10,20,30 建物ユニット
10A,10B カーポートユニット
40,50,70 フレーム
51
52 天井梁
53 床梁
54 間柱
55 床中間梁
56 短寸床梁
61 長辺中間梁
62 短辺中間梁
60 中間床
64 斜材
83 階段が設けられた階段室
83A 踊り場
86 パイプスペース
88A 排水溝
88B 排水升
89 グレーチング
90 収納室

Claims (4)

  1. 直方体状に形成された複数の建物ユニットを組み合わせて建築されるとともに、上階と下階とを連絡するための通路となる階段を備えたユニット式建物であって、
    前記建物ユニットとして、内部に乗用車を駐車させるカーポートが形成されたカーポートユニットが備えられ、このカーポートユニットは、高さ方向の中間部分に設けられた中間床を有し、この中間床の下方が前記カーポートとされるとともに、上方が通常の居室よりも天井の低い収納室とされ、この収納室が前記階段を納めた階段室と平面視で隣接して設けられており、
    前記カーポートユニットは、平面視長方形のフレームを有し、
    このフレームは、四隅に配置された4本の柱と、これら柱の上端同士を連結する4本の天井梁と、当該フレームの短辺方向に並んだ前記柱の下端同士を連結する2本の床梁とを備えて、門型に形成されており、
    前記フレームの長辺方向に並んだ前記柱の間には、前記長辺方向一端側に偏った位置に一組の間柱が立設され、これら間柱の上端は前記長辺方向に沿った前記天井梁に接合され、当該一組の間柱の下端同士は1本の床中間梁を介して連結され、当該一組の間柱および前記長辺方向一端側の前記柱の下端同士は2本の短寸床梁を介して連結されており、
    前記中間床は、前記長辺方向他端側の前記柱および前記一組の間柱の中間部分同士を連結する2本の長辺中間梁と、前記長辺方向他端側の前記柱の中間部分同士を連結し、かつ、前記一組の間柱の中間部分同士を連結する2本の短辺中間梁とを備えて構成され、
    前記フレームには、前記一組の間柱あるいは前記長辺方向他端側の前記柱の上端部から斜め下方に延びるとともに、当該間柱あるいは当該柱の上端部と前記長辺中間梁の中間部とを連結する斜材が設けられ、
    前記カーポートユニットは複数並んで配置され、これらのカーポートユニットの収納室は連続した空間とされている
    ことを特徴とするユニット式建物。
  2. 請求項に記載のユニット式建物において、
    前記カーポートユニットには、当該カーポートユニットを上下に貫通するとともに、前記カーポートの側壁および前記収納室の側壁に沿って設けられているパイプスペースを備えている
    ことを特徴とするユニット式建物。
  3. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載のユニット式建物において、
    前記カーポートには、当該カーポートの出入口側に向かって下る水勾配が形成された床と、この床の前記出入口側の端縁に沿って形成された排水溝と、この排水溝の端部に形成された排水升と、これらの排水溝および排水升の上面を覆う格子状のグレーチングとを備えている
    ことを特徴とするユニット式建物。
  4. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載のユニット式建物において、
    前記階段は、途中に踊り場を有する折れ曲がり階段であり、前記収納室の床面は、前記階段の踊り場の床面と同一高さレベルとなっている
    ことを特徴とするユニット式建物。
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