JP3922411B2 - オーディオ信号再生装置および方法ならびにオーディオ信号記録再生装置および方法 - Google Patents

オーディオ信号再生装置および方法ならびにオーディオ信号記録再生装置および方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体に記録された符号化されたオーディオデータを復号化し、オーディオ信号として再生するためのオーディオ信号再生装置および方法、ならびにオーディオ信号を符号化し、符号化されたオーディオデータとして記録媒体に記録すると共に、記録媒体に記録された符号化されたオーディオデータを復号化し、オーディオ信号として再生するためのオーディオ信号記録再生装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、オーディオ信号やビデオ信号の符号化方法として、MPEG(Moving Picture Experts Group)規格(MPEGオーディオ規格およびMPEGビデオ規格)による符号化方法が広く利用されている。また、MPEG規格による符号化方法を用いて、オーディオ信号やビデオ信号を符号化し、符号化されたオーディオデータ(以下、単にオーディオデータとも言う。)や符号化されたビデオデータ(以下、単にビデオデータとも言う。)を記録媒体に記録すると共に、記録媒体に記録されたオーディオデータやビデオデータを復号化し、オーディオ信号やビデオ信号として再生する記録再生装置も実用化されている。この記録再生装置において、符号化されたデータの記録および再生を行う装置としてはハードディスク装置や光ディスク装置等が用いられ、記録媒体としてはハードディスク(磁気ディスク)や光ディスク(光磁気ディスクを含む。)等が用いられる。
【0003】
ところで、上述のようなMPEG規格を用いる記録再生装置では、一般に、記録媒体に対するオーディオデータおよびビデオデータの記録および再生は、ビデオデータにおけるGOP(グループオブピクチャ)単位で行われている。GOPとは、ランダムアクセスの単位となるものであり、少なくとも1枚のフレーム内符号化画像(Iピクチャ)を含む複数(例えば15)のビデオフレーム(ピクチャ)で構成される。
【0004】
ここでは、1GOPが15ビデオフレームで構成されている場合を考える。また、MPEGオーディオ規格では、レイヤ1、レイヤ2およびレイヤ3の3種類のアルゴリズムが規定されているが、ここでは、レイヤ2の場合を考える。MPEGオーディオ規格のレイヤ2では、1152オーディオサンプルで1つのオーディオフレームを構成しており、このオーディオフレーム単位で符号化および復号化を行っている。
【0005】
ここで、1GOPが15ビデオフレームで構成され、オーディオ信号のサンプリング周波数を48kHzとすると、1GOP当たりのオーディオサンプル数は、次の式(1)によって求められる。
【0006】
15(ビデオフレーム)×(1/30(秒))×(1001/1000)
×48(kHz)=24024(オーディオサンプル) …(1)
【0007】
なお、式(1)において、15(ビデオフレーム)×(1/30(秒))×(1001/1000)は、1GOPの時間を表している。
【0008】
式(1)式より、1GOP当たりのオーディオフレーム数は、次の式(2)によって求められる。
【0009】
24024/1152=20.854167(オーディオフレーム)…(2)
【0010】
このように、1GOP当たりのオーディオフレーム数は整数にならないため、従来、記録媒体に対してGOP単位でオーディオデータの記録および再生を行う場合には、20または21オーディオフレームずつ記録および再生を行うようにしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、記録媒体より、あるGOPの先頭から順にオーディオデータを再生する場合を考える。MPEGオーディオ規格では、あるオーディオフレームのデータを復号化して再生する際には、そのオーディオフレームのみならず、その時間的な前後のオーディオフレームのデータをも用いて復号化する必要がある。順方向にオーディオデータを再生する場合には、再生しようとするGOPの先頭のオーディオフレームの前に、まず、その一つ手前のオーディオフレームのデータを記録媒体より読み出し、後は、連続的にオーディオデータを読み出して、順に復号化していけばよい。
【0012】
ところで、従来の記録再生装置には、ビデオデータに関しては逆方向にも再生できるようにしたものがある。しかしながら、従来は、このような記録再生装置でも、オーディオデータに関して逆方向にも再生できるものはなかった。オーディオデータに関しても逆方向にも再生できるようにすれば、記録再生装置の利用範囲が広がることが考えられる。しかしながら、MPEGオーディオ規格によるオーディオデータの場合には、前述のように、復号化の際に、前後のオーディオフレームのデータも必要となることから、GOP単位で記録媒体からオーディオデータを読み出しながら逆方向に再生しようとすると、あるGOPにおけるオーディオデータを再生する際には、その前に再生するGOPにおける最初のオーディオフレームのオーディオデータと、その後に再生するGOPにおける最後のオーディオフレームのオーディオデータとが必要となり、順方向の再生のような単純な処理では、逆方向の再生ができないという問題点がある。
【0013】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、記録媒体に記録された符号化されたオーディオデータを、所定数の復号化単位毎に読み出して、復号化単位毎に復号化し、オーディオ信号として再生する場合において、オーディオ信号の逆方向の再生を可能としたオーディオ信号再生装置および方法ならびにオーディオ信号記録再生装置および方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明のオーディオ信号再生装置は、記録媒体に記録された符号化されたオーディオデータを読み出して復号化し、オーディオ信号として再生するオーディオ信号再生装置であって、1回の読み出し処理において、少なくとも所定数の復号化単位毎に、符号化されたオーディオデータを記録媒体より読み出す読み出し手段と、この読み出し手段によって読み出されたオーディオデータを入力し、復号化の対象となる復号化単位のオーディオデータとその時間的な前後の復号化単位のオーディオデータとを用いて、復号化の対象となる復号化単位のオーディオデータを復号化し、オーディオ信号を生成する復号化手段と、この復号化手段によって生成されたオーディオ信号を一旦記憶し、出力する記憶手段と、読み出し手段、復号化手段および記憶手段を制御し、読み出し手段によって、1回の読み出し処理において、少なくとも、所定数の復号化単位のオーディオデータとその時間的な前後の復号化単位のオーディオデータとを読み出させ、読み出されたオーディオデータを復号化手段に与えて復号化させ、得られたオーディオ信号を記憶手段によって記憶させ、この記憶手段によって記憶されたオーディオ信号を時間的に逆方向に出力させることによってオーディオ信号の逆方向の再生を行うための制御を含む再生の制御を行う制御手段とを備えたものである。
【0015】
本発明のオーディオ信号再生方法は、記録媒体に記録された符号化されたオーディオデータを読み出して復号化し、オーディオ信号として再生するオーディオ信号再生方法であって、1回の読み出し処理において、少なくとも、所定数の復号化単位のオーディオデータとその時間的な前後の復号化単位のオーディオデータとを記録媒体より読み出し、読み出されたオーディオデータのうち、復号化の対象となる復号化単位のオーディオデータとその時間的に前後の復号化単位のオーディオデータとを用いて、復号化の対象となる復号化単位のオーディオデータを復号化して、オーディオ信号を生成し、生成されたオーディオ信号を一旦記憶し、時間的に逆方向に出力させることによりオーディオ信号の逆方向の再生を行うものである。
【0016】
本発明のオーディオ信号記録再生装置は、オーディオ信号を符号化し、符号化されたオーディオデータを記録媒体に記録すると共に、記録媒体に記録された符号化されたオーディオデータを読み出して復号化し、オーディオ信号として再生するオーディオ信号記録再生装置であって、オーディオ信号を符号化単位毎に符号化して、符号化されたオーディオデータを生成する符号化手段と、1回の記録処理において、所定数の符号化単位毎に、符号化手段によって生成された符号化されたオーディオデータを記録媒体に記録する記録手段と、1回の読み出し処理において、少なくとも所定数の復号化単位毎に、符号化されたオーディオデータを記録媒体より読み出す読み出し手段と、この読み出し手段によって読み出されたオーディオデータを入力し、復号化の対象となる復号化単位のオーディオデータとその時間的な前後の復号化単位のオーディオデータとを用いて、復号化の対象となる復号化単位のオーディオデータを復号化し、オーディオ信号を生成する復号化手段と、この復号化手段によって生成されたオーディオ信号を一旦記憶し、出力する記憶手段と、符号化手段、記録手段、読み出し手段、復号化手段および記憶手段を制御し、読み出し手段によって、1回の読み出し処理において、少なくとも、所定数の復号化単位のオーディオデータとその時間的な前後の復号化単位のオーディオデータとを読み出させ、読み出されたオーディオデータを復号化手段に与えて復号化させ、得られたオーディオ信号を記憶手段によって記憶させ、この記憶手段によって記憶されたオーディオ信号を時間的に逆方向に出力させることによってオーディオ信号の逆方向の再生を行うための制御を含む記録および再生の制御を行う制御手段とを備えたものである。
【0017】
本発明のオーディオ信号記録再生方法は、オーディオ信号を符号化し、符号化されたオーディオデータを記録媒体に記録すると共に、記録媒体に記録された符号化されたオーディオデータを読み出して復号化し、オーディオ信号として再生するオーディオ信号記録再生方法であって、記録時には、オーディオ信号を符号化単位毎に符号化して、符号化されたオーディオデータを生成し、1回の記録処理において、所定数の符号化単位毎に、符号化されたオーディオデータを記録媒体に記録し、再生時には、1回の読み出し処理において、少なくとも、所定数の復号化単位のオーディオデータとその時間的な前後の復号化単位のオーディオデータとを記録媒体より読み出し、読み出されたオーディオデータのうち、復号化の対象となる復号化単位のオーディオデータとその時間的に前後の復号化単位のオーディオデータとを用いて、復号化の対象となる復号化単位のオーディオデータを復号化して、オーディオ信号を生成し、生成されたオーディオ信号を一旦記憶し、時間的に逆方向に出力させることによりオーディオ信号の逆方向の再生を行うものである。
【0018】
本発明のオーディオ信号再生装置または本発明のオーディオ信号記録再生装置では、読み出し手段によって、1回の読み出し処理において、少なくとも、所定数の復号化単位のオーディオデータとその時間的な前後の復号化単位のオーディオデータとが読み出され、読み出されたオーディオデータが復号化手段によって復号化され、得られたオーディオ信号が記憶手段によって記憶され、時間的に逆方向に出力されることによってオーディオ信号の逆方向の再生が行われる。
【0019】
本発明のオーディオ信号再生方法または本発明のオーディオ信号記録再生方法では、1回の読み出し処理において、少なくとも、所定数の復号化単位のオーディオデータとその時間的な前後の復号化単位のオーディオデータとが記録媒体より読み出され、読み出されたオーディオデータのうち、復号化の対象となる復号化単位のオーディオデータとその時間的に前後の復号化単位のオーディオデータとを用いて、復号化の対象となる復号化単位のオーディオデータが復号化されて、オーディオ信号が生成され、生成されたオーディオ信号が一旦記憶され、時間的に逆方向に出力されることによりオーディオ信号の逆方向の再生が行われる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係るオーディオ信号再生装置およびオーディオ信号記録再生装置としてのオーディオ・ビデオ信号記録再生装置の構成を示すブロック図である。このオーディオ・ビデオ信号記録再生装置は、入力デジタルビデオ信号VI をMPEGビデオ規格に従って圧縮符号化して、符号化されたビデオデータ(以下、単にビデオデータとも言う。)を生成し、出力するMPEGビデオエンコーダ11と、入力デジタルオーディオ信号AI をMPEGオーディオ規格に従って圧縮符号化して、符号化されたオーディオデータ(以下、単にオーディオデータとも言う。)を生成し、出力するMPEGオーディオエンコーダ12と、MPEGビデオエンコーダ11より出力されるビデオデータおよびMPEGオーディオエンコーダ12より出力されるオーディオデータを一時的に記憶するためのメモリ13と、ビデオデータおよびオーディオデータを記録媒体としてのハードディスク(磁気ディスク)に記録すると共に、このハードディスクよりビデオデータおよびオーディオデータを読み出すためのハードディスク装置(図では、HDDと記す。)15と、このハードディスク装置15に接続されたデータ伝送路としてのPCI(Peripheral Component Interconnect )ローカルバス10と、メモリ14とPCIローカルバス10との間のインタフェースをとるPCIインタフェース回路(図では、PCI I/F回路と記す。)14とを備えている。
【0021】
オーディオ・ビデオ信号記録再生装置は、更に、ハードディスク装置15より読み出されたビデオデータおよびオーディオデータを一時的に記憶するためのメモリ17と、このメモリ17とPCIローカルバス10との間のインタフェースをとるPCIインタフェース回路(図では、PCI I/F回路と記す。)16と、メモリ17より出力されるビデオデータをMPEGビデオ規格に従って復号化して、ビデオ信号を生成し、出力デジタルビデオ信号VO として出力するMPEGビデオデコーダ18と、メモリ17より出力されるオーディオデータをMPEGオーディオ規格に従って復号化して、オーディオ信号を生成する復号化器としてのMPEGオーディオデコーダ(1)21と、同様に、メモリ17より出力されるオーディオデータをMPEGオーディオ規格に従って復号化して、デジタルオーディオ信号を生成する復号化器としてのMPEGオーディオデコーダ(2)22と、各MPEGオーディオデコーダ(1)21,22より出力されるデジタルオーディオ信号を一時的に記憶し、出力デジタルオーディオ信号AO として出力するためのメモリ23とを備えている。
【0022】
オーディオ・ビデオ信号記録再生装置は、更に、MPEGビデオエンコーダ11,MPEGオーディオエンコーダ12,メモリ13,PCIインタフェース回路14,ハードディスク装置15,PCIインタフェース回路16,メモリ17,MPEGビデオデコーダ18,MPEGオーディオデコーダ(1)21,MPEGオーディオデコーダ(2)22およびメモリ23を制御して、ビデオ信号およびオーディオ信号の記録および再生の制御を行う制御手段としてのCPU(中央処理装置)25とを備えている。なお、CPU25は、プログラム等を格納したROM(リード・オンリ・メモリ)および作業領域となるRAM(ランダム・アクセス・メモリ)を含んでいる。
【0023】
図2は、図1におけるMPEGオーディオエンコーダ12の構成の一例を示すブロック図である。この図に示したMPEGオーディオエンコーダ12は、MPEGオーディオ規格のレイヤ2に対応したものである。このMPEGオーディオエンコーダ12は、入力デジタルオーディオ信号AI を入力し、32帯域のサブバンド信号に分割して出力するサブバンド分析フィルタバンク31と、このサブバンド分析フィルタバンク31の各出力信号を量子化する線形量子化器32と、この線形量子化器32の各出力信号に基づいて、符号化されたオーディオデータを生成すると共に、この符号化されたオーディオデータに、CRC(巡回冗長チェック)のためのエラーチェックや、後述する符号化されたサイド情報等を付加して、所定のデータ構造のオーディオビットストリームABSとして出力するビットストリーム形成部33とを備えている。
【0024】
MPEGオーディオエンコーダ12は、更に、入力デジタルオーディオ信号AI を高速フーリエ変換(FFT)するFFT部34と、サブバンド分析フィルタバンク31の各出力信号よりスケールファクタを抽出するスケールファクタ抽出部35と、FFT部34の出力信号とスケールファクタ抽出部35によって抽出されたスケールファクタとを用いて、心理聴覚分析のための心理聴覚モデルを形成する心理聴覚モデル形成部36と、この心理聴覚モデル形成部36によって形成された心理聴覚モデルに基づいて、動的にビット割り当てを行い、ビット割り当て情報を線形量子化器32に与えて、線形量子化器32における量子化特性を制御する動的ビット割当部37と、スケールファクタ抽出部35によって抽出されたスケールファクタおよび動的ビット割当部37からのビット割り当て情報を、サイド情報として符号化し、符号化されたサイド情報をビットストリーム形成部33に与えるサイド情報符号化部38とを備えている。
【0025】
ここで、図2に示したMPEGオーディオエンコーダ12の動作について説明する。このMPEGオーディオエンコーダ12では、入力デジタルオーディオ信号AI は、サブバンド分析フィルタバンク31によって、32帯域のサブバンド信号に分割され、このサブバンド信号は、線形量子化器32によって量子化される。また、入力デジタルオーディオ信号AI は、FFT部34によって高速フーリエ変換され、FFT部34の出力信号は心理聴覚モデル形成部36に入力される。また、スケールファクタ抽出部35によって、サブバンド分析フィルタバンク31の各出力信号よりスケールファクタが抽出され、このスケールファクタは心理聴覚モデル形成部36に入力される。そして、心理聴覚モデル形成部36によって、FFT部34の出力信号とスケールファクタ抽出部35によって抽出されたスケールファクタとを用いて、心理聴覚分析のための心理聴覚モデルが形成され、この心理聴覚モデルに基づいて、動的ビット割当部37によって、動的にビット割り当てが行われ、線形量子化器32における量子化特性が制御される。線形量子化器32の出力信号は、ビットストリーム形成部33に入力される。また、サイド情報符号化部38によって、スケールファクタ抽出部35によって抽出されたスケールファクタおよび動的ビット割当部37からのビット割り当て情報が、サイド情報として符号化され、ビットストリーム形成部33に入力される。そして、ビットストリーム形成部33によって、線形量子化器32の各出力信号に基づいて、符号化されたオーディオデータが生成されると共に、この符号化されたオーディオデータに、エラーチェックや、サイド情報符号化部38によって符号化されたサイド情報等が付加され、所定のデータ構造のビットストリームが形成され、オーディオビットストリームABSとして出力される。
【0026】
図3は、図1におけるMPEGオーディオデコーダ21,22の構成の一例を示すブロック図である。この図に示したMPEGオーディオデコーダ21,22は、MPEGオーディオ規格のレイヤ2に対応したものである。このMPEGオーディオデコーダ21,22は、オーディオビットストリームABSを入力し、このオーディオビットストリームABSをヘッダ,サイド情報および量子化されたサブバンド信号に分離する復号処理を行うビットストリーム復号部41と、このビットストリーム復号部41によって分離されたサイド情報44であるスケールファクタおよびビット割り当て情報に基づいて、ビットストリーム復号部41によって分離された量子化されたサブバンド信号を逆量子化する逆量子化部42と、この逆量子化部42より出力される逆量子化後のサブバンド信号を合成して、デジタルオーディオ信号AD として出力するサブバンド合成フィルタバンク43とを備えている。
【0027】
ここで、図3に示したMPEGオーディオデコーダ21,22の動作について説明する。このMPEGオーディオデコーダ21,22では、ビットストリーム復号部41によって、オーディオビットストリームABSがヘッダ,サイド情報および量子化されたサブバンド信号に分離され、逆量子化部42によって、サイド情報44であるスケールファクタおよびビット割り当て情報に基づいて、量子化されたサブバンド信号が逆量子化され、この逆量子化後のサブバンド信号が、サブバンド合成フィルタバンク43によって合成され、デジタルオーディオ信号AD として出力される。
【0028】
次に、本実施の形態に係るオーディオ・ビデオ信号記録再生装置の動作について説明する。なお、以下の説明は、本実施の形態に係るオーディオ信号再生方法およびオーディオ信号記録再生方法の説明を兼ねている。
【0029】
ビデオ信号およびオーディオ信号の記録時には、CPU25によって、MPEGビデオエンコーダ11,MPEGオーディオエンコーダ12,メモリ13,PCIインタフェース回路14およびハードディスク装置15が制御されて、記録の制御が行われる。具体的には、入力デジタルビデオ信号VI がMPEGビデオエンコーダ11によって圧縮符号化されて、符号化されたビデオデータが生成され、入力デジタルオーディオ信号AI がMPEGオーディオエンコーダ12によって圧縮符号化されて、符号化されたオーディオデータが生成され、これら符号化されたビデオデータおよびオーディオデータがメモリ13に書き込まれる。メモリ13に書き込まれたデータは、CPU25からのコマンドにより、メモリ13から読み出される。同時に、CPU25からのコマンドを受けたPCIインタフェース回路14は、PCIローカルバス10に、メモリ13から読み出されたデータを送り、ハードディスク装置15にデータを転送する。データを受信したハードディスク装置15は、内部のハードディスクにデータを記録する。
【0030】
この記録時において、ビデオ信号の符号化は、符号化単位としてのビデオフレーム単位で行われ、オーディオ信号の符号化は、符号化単位としてのオーディオフレーム単位で行われる。また、ハードディスク装置15におけるビデオデータおよびオーディオデータの記録処理は、所定数の符号化単位としてのGOP単位で行われる。ここで、オーディオ信号のサンプリング周波数が48kHzであり、1152オーディオサンプルで1つのオーディオフレームが構成され、1GOPが15ビデオフレームで構成されているとすると、ハードディスク装置15におけるオーディオデータの記録処理は、20または21オーディオフレームずつ行われる。
【0031】
ビデオ信号およびオーディオ信号の再生時には、CPU25によって、ハードディスク装置15,PCIインタフェース回路16,メモリ17,MPEGビデオデコーダ18,MPEGオーディオデコーダ(1)21,MPEGオーディオデコーダ(2)22およびメモリ23が制御されて、再生の制御が行われる。具体的には、CPU25からPCIインタフェース回路16に、ハードディスク装置15からデータを読み出すようにコマンドが送られ、このコマンドを受け取ったPCIインタフェース回路16は、ハードディスク装置25からデータを読み出すようにPCIローカルバス10にコマンドを出力して、ハードディスク装置25からデータを読み出す。読み出されたデータは、PCIローカルバス10を介して、PCIインタフェース回路16に送られ、CPU25からのコマンドにより、メモリ17に書き込まれる。
【0032】
次に、CPU25からのコマンドにより、メモリ17から、符号化されたビデオデータおよび符号化されたオーディオデータが読み出される。読み出されたビデオデータは、MPEGビデオデコーダ18によって復号化されてビデオ信号に復元され、出力デジタルビデオ信号VO として出力される。
【0033】
一方、メモリ17から読み出されたオーディオデータは、CPU25からのコマンドにより、MPEGオーディオデコーダ(1)21およびMPEGオーディオデコーダ(2)22に送られ、MPEGオーディオデコーダ(1)21またはMPEGオーディオデコーダ(2)22によって復号化されてオーディオ信号に復元される。このオーディオ信号は、CPU25からのコマンドにより、メモリ23に書き込まれ、読み出されて、出力デジタルオーディオ信号AO として出力される。
【0034】
再生時において、ハードディスク装置15におけるビデオデータおよびオーディオデータの読み出し処理は、記録時と同様に、所定数の復号化単位としてのGOP単位で行われる。また、ビデオ信号の復号化は、符号化単位に対応した復号化単位としてのビデオフレーム単位で行われ、オーディオ信号の復号化は、符号化単位に対応した復号化単位としてのオーディオフレーム単位で行われる。
【0035】
本実施の形態に係るオーディオ・ビデオ信号記録再生装置では、ビデオ信号およびオーディオ信号の順方向の再生と逆方向の再生とが可能になっている。ビデオ信号については、GOP単位で読み出されたビデオデータに基づいて、MPEGビデオデコーダ18において、1GOPに含まれる全てのビデオフレームの復号化が可能となるので、順方向の再生時には、復号化されて得られた各ビデオフレーム毎のビデオ信号を順方向に出力し、逆方向の再生時には、復号化されて得られた各ビデオフレーム毎のビデオ信号を逆方向に出力すればよい。
【0036】
これに対し、オーディオ信号の場合には、MPEGオーディオデコーダ21,22で、あるオーディオフレームのデータを復号化して再生する際には、図3におけるサブバンド合成フィルタバンク43において、そのオーディオフレームのみならず、その時間的な前後のオーディオフレームのデータも必要となる。そのため、再生時には、以下のような処理を行う。
【0037】
まず、オーディオ信号の順方向の再生の際には、MPEGオーディオデコーダ(1)21のみを用いて、オーディオデータの復号化を行う。この場合、始めに、再生しようとするGOPの先頭のオーディオフレームの前に、まず、その一つ手前のオーディオフレームのデータをハードディスクより読み出し、後は、連続的にオーディオデータを読み出して、順にMPEGオーディオデコーダ(1)21によって復号化を行う。復号化されて得られたオーディオ信号は、メモリ23に書き込まれる。順方向の再生の際には、このメモリ23より、オーディオ信号を順方向に読み出して、出力デジタルオーディオ信号AO として出力する。
【0038】
オーディオ信号の逆方向の再生の際には、ハードディスク装置15における1回の読み出し処理において、少なくとも、再生しようとする1GOP分のオーディオデータとその時間的な前後のオーディオフレームのオーディオデータとを読み出す。本実施の形態では、ハードディスク装置15における1回の読み出し処理において、再生しようとする1GOP分のオーディオデータとその時間的な前後のGOPのオーディオデータとを読み出す。そして、この1回の読み出し処理において読み出したオーディオデータを用いた復号化処理を、1回の読み出し処理毎に、2つのMPEGオーディオデコーダ21,22に交互に行わせる。各MPEGオーディオデコーダ21,22は、再生しようとする1GOP分のオーディオデータとその時間的な前後のオーディオフレームのオーディオデータと用いて、1GOP分のオーディオデータの復号化を行う。
【0039】
図4は、各MPEGオーディオデコーダ21,22において、1GOP分のオーディオデータの復号化を行う場合に必要なオーディオフレームの一例を表したものである。この図において、順番に0〜22の数字を付したマスが、それぞれオーディオフレームを表している。この例では、1番から21番のオーディオフレームが1GOP分のオーディオフレームであり、これらのオーディオフレームのオーディオデータと、その時間的な前後のオーディオフレームである0番および22番のオーディオフレームとを用いて、1GOP分のオーディオデータの復号化を行うようになっている。より詳しく説明すると、MPEGオーディオデコーダ21,22は、0番,1番および2番のオーディオフレームのオーディオデータを用いて1番のオーディオフレームのオーディオデータを復号化し、1番,2番および3番のオーディオフレームのオーディオデータを用いて2番のオーディオフレームのオーディオデータを復号化し、以下同様にして、最後に、20番,21番および22番のオーディオフレームのオーディオデータを用いて21番のオーディオフレームのオーディオデータを復号化する。これにより、1番から21番までの1GOP分のオーディオフレームのオーディオ信号が正しく再生される。なお、図4では、1GOP当たりのオーディオフレーム数が21の場合の例を示したが、1GOP当たりのオーディオフレーム数が20の場合には、1番から20番のオーディオフレームのオーディオデータと、その時間的な前後のオーディオフレームである0番および21番のオーディオフレームとを用いて、1GOP分のオーディオデータの復号化を行うことになる。
【0040】
各MPEGオーディオデコーダ21,22によって復号化されて得られたオーディオ信号は、メモリ23に書き込まれる。逆方向の再生の際には、このメモリ23より、オーディオ信号を逆方向(時間的に逆方向であり、書き込み時に対して逆方向でもある。)に読み出して、出力デジタルオーディオ信号AO として出力する。
【0041】
ここで、図5および図6を参照して、オーディオ信号の逆方向の再生の動作の具体例について説明する。なお、図5および図6は、復号化の際のオーディオデータおよびオーディオ信号の関係を表したものであり、処理のタイミングを表しているわけではない。
【0042】
図5は、−1/3倍速でオーディオ信号の逆方向の再生を行う場合について示している。図5において、(a)は、ハードディスク装置15において読み出されるGOPを表し、(b)はMPEGオーディオデコーダ(1)21に入力されるオーディオデータを表し、(c)はMPEGオーディオデコーダ(2)22に入力されるオーディオデータを表し、(d)はMPEGオーディオデコーダ(1)21の出力オーディオ信号を表し、(e)はMPEGオーディオデコーダ(2)22の出力オーディオ信号を表している。
【0043】
図5に示した例では、(a)に示したように、1回目の読み出し処理において、再生しようとするGOP4のオーディオデータとその時間的な前後のGOPであるGOP3,GOP5のオーディオデータとを読み出し、2回目の読み出し処理において、再生しようとするGOP3のオーディオデータとその時間的な前後のGOPであるGOP2,GOP4のオーディオデータとを読み出し、3回目の読み出し処理において、再生しようとするGOP2のオーディオデータとその時間的な前後のGOPであるGOP1,GOP3のオーディオデータとを読み出している。なお、−1/3倍速でオーディオ信号の逆方向の再生を行う場合には、実時間における1GOP分の時間で、1GOP分のオーディオデータの読み出しを行う。
【0044】
そして、(b)〜(e)に示したように、1回目の読み出し処理に対応する復号化処理は、MPEGオーディオデコーダ(1)21で行っている。このとき、MPEGオーディオデコーダ(1)21は、再生しようとするGOPであるGOP4のオーディオデータと、その時間的な前後のオーディオフレームであるGOP3の最後のオーディオフレームとGOP5の最初のオーディオフレームの各オーディオデータとを入力し、これらを用いて、GOP4のオーディオデータの復号化処理を行い、GOP4のオーディオ信号を出力している。次に、2回目の読み出し処理に対応する復号化処理は、MPEGオーディオデコーダ(2)22で行っている。このとき、MPEGオーディオデコーダ(2)22は、再生しようとするGOPであるGOP3のオーディオデータと、その時間的な前後のオーディオフレームであるGOP2の最後のオーディオフレームとGOP4の最初のオーディオフレームの各オーディオデータとを入力し、これらを用いて、GOP3のオーディオデータの復号化処理を行い、GOP3のオーディオ信号を出力している。次に、3回目の読み出し処理に対応する復号化処理は、MPEGオーディオデコーダ(1)22で行っている。このとき、MPEGオーディオデコーダ(1)21は、再生しようとするGOPであるGOP2のオーディオデータと、その時間的な前後のオーディオフレームであるGOP1の最後のオーディオフレームとGOP3の最初のオーディオフレームの各オーディオデータとを入力し、これらを用いて、GOP2のオーディオデータの復号化処理を行い、GOP2のオーディオ信号を出力している。このようにして、GOP4,GOP3,GOP2のオーディオ信号が、この順に、正しく生成される。
【0045】
復号化処理によって生成された各GOPのオーディオ信号は、GOP毎に、メモリ23に書き込まれる。そして、このメモリ23より、オーディオ信号を逆方向に読み出して、出力デジタルオーディオ信号AO として出力することにより、オーディオ信号の逆方向の再生が実現される。なお、−1/3倍速で逆方向の再生を行う場合には、実時間における3GOP分の時間で、メモリ23より1GOP分のオーディオ信号を読み出して、出力する。このようにして、図5に示した例では、GOP4,GOP3,GOP2のオーディオ信号が、−1/3倍速で逆方向に再生される。
【0046】
図6は、−1倍速でオーディオ信号の逆方向の再生を行う場合について示している。図6において、(a)は、ハードディスク装置15において読み出されるGOPを表し、(b)はMPEGオーディオデコーダ(1)21に入力されるオーディオデータを表し、(c)はMPEGオーディオデコーダ(2)22に入力されるオーディオデータを表し、(d)はMPEGオーディオデコーダ(1)21の出力オーディオ信号を表し、(e)はMPEGオーディオデコーダ(2)22の出力オーディオ信号を表している。
【0047】
図6に示した例では、(a)に示したように、1回目の読み出し処理において、再生しようとするGOP4のオーディオデータとその時間的な前後のGOPであるGOP3,GOP5のオーディオデータとを読み出し、2回目の読み出し処理において、再生しようとするGOP3のオーディオデータとその時間的な前後のGOPであるGOP2,GOP4のオーディオデータとを読み出し、3回目の読み出し処理において、再生しようとするGOP2のオーディオデータとその時間的な前後のGOPであるGOP1,GOP3のオーディオデータとを読み出している。なお、−1倍速でオーディオ信号の逆方向の再生を行う場合には、実時間における1GOP分の時間で、3GOP分のオーディオデータの読み出しを行う。
【0048】
そして、(b)〜(e)に示したように、1回目の読み出し処理に対応する復号化処理は、MPEGオーディオデコーダ(1)21で行っている。このとき、MPEGオーディオデコーダ(1)21は、再生しようとするGOPであるGOP4のオーディオデータと、その時間的な前後のオーディオフレームであるGOP3の最後のオーディオフレームとGOP5の最初のオーディオフレームの各オーディオデータとを入力し、これらを用いて、GOP4のオーディオデータの復号化処理を行い、GOP4のオーディオ信号を出力している。次に、2回目の読み出し処理に対応する復号化処理は、MPEGオーディオデコーダ(2)22で行っている。このとき、MPEGオーディオデコーダ(2)22は、再生しようとするGOPであるGOP3のオーディオデータと、その時間的な前後のオーディオフレームであるGOP2の最後のオーディオフレームとGOP4の最初のオーディオフレームの各オーディオデータとを入力し、これらを用いて、GOP3のオーディオデータの復号化処理を行い、GOP3のオーディオ信号を出力している。次に、3回目の読み出し処理に対応する復号化処理は、MPEGオーディオデコーダ(1)22で行っている。このとき、MPEGオーディオデコーダ(1)21は、再生しようとするGOPであるGOP2のオーディオデータと、その時間的な前後のオーディオフレームであるGOP1の最後のオーディオフレームとGOP3の最初のオーディオフレームの各オーディオデータとを入力し、これらを用いて、GOP2のオーディオデータの復号化処理を行い、GOP2のオーディオ信号を出力している。
【0049】
復号化処理によって生成された各GOPのオーディオ信号は、メモリ23に書き込まれる。そして、このメモリ23より、オーディオ信号を逆方向に読み出して、出力デジタルオーディオ信号AO として出力することにより、オーディオ信号の逆方向の再生が実現される。なお、−1倍速で逆方向の再生を行う場合には、実時間における1GOP分の時間で、メモリ23より1GOP分のオーディオ信号を読み出して、出力する。このようにして、図6に示した例では、GOP4,GOP3,GOP2のオーディオ信号が、−1倍速で逆方向に再生される。
【0050】
オーディオ信号を−1倍速で逆方向に再生する場合、例えば、GOP4の最後のオーディオフレームのオーディオデータを復号化する際には、GOP4の最後のオーディオフレームとその前のオーディオフレームとGOP5の先頭のオーディオフレームのオーディオデータを用いて復号化処理が行われる。次に、GOP3の先頭のオーディオフレームのオーディオデータを復号化することになるが、その際には、GOP2の最後のオーディオフレームとGOP3の先頭のオーディオフレームとその次のオーディオフレームのオーディオデータを用いて復号化処理が行われる。このように、逆方向の再生時には、GOPの境目の前後における復号化処理では、必要なオーディオデータが全く異なる。従って、1つのMPEGオーディオデコーダのみで−1倍速の逆方向の再生を行おうとすると、GOPの境目の前後において連続的な復号化処理が困難となると共に、MPEGオーディオデコーダに対するオーディオデータの与え方が複雑になる。これに対し、本実施の形態では、2つのMPEGオーディオデコーダ21,22によって、GOP毎に復号化処理を交互に行うようにしたので、各MPEGオーディオデコーダ21,22に対しては、必要なオーディオデータを、ハードディスク装置15によって読み出した順番に与えればよいので、処理が簡単になる。
【0051】
以上説明したように本実施の形態に係るオーディオ・ビデオ信号記録再生装置、オーディオ信号再生方法またはオーディオ信号記録再生方法によれば、ハードディスク装置25における1回の読み出し処理において、少なくとも、再生しようとする1GOP分のオーディオデータとその時間的な前後のオーディオフレームのオーディオデータとを読み出し、1回の読み出し処理において読み出したオーディオデータを用いた復号化処理を、1回の読み出し処理毎に、2つのMPEGオーディオデコーダ21,22によって交互に行い、得られたオーディオ信号を、メモリ23によって、一旦記憶し、時間的に逆方向に出力させることによりオーディオ信号の逆方向の再生を行うようにしたので、ハードディスクに記録された符号化されたオーディオデータを、所定数の復号化単位毎に読み出して、復号化単位毎に復号化し、オーディオ信号として再生する場合において、簡単な処理で、オーディオ信号の逆方向の再生が可能となる。
【0052】
図7は、本発明の第2の実施の形態に係るオーディオ・ビデオ信号記録再生装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態に係るオーディオ・ビデオ信号記録再生装置は、第1の実施の形態に係るオーディオ・ビデオ信号記録再生装置における2つのMPEGオーディオデコーダ21,22の代わりに、1つのMPEGオーディオデコーダ20を設けたものである。本実施の形態では、メモリ17から読み出されたオーディオデータは、CPU25からのコマンドにより、MPEGオーディオデコーダ20に送られ、MPEGオーディオデコーダ20によって復号化されてオーディオ信号に復元され、このオーディオ信号は、CPU25からのコマンドにより、メモリ23に書き込まれ、読み出されて、出力デジタルオーディオ信号AO として出力されるようになっている。
【0053】
本実施の形態では、オーディオ信号の逆方向の再生時には、第1の実施の形態において2つのMPEGオーディオデコーダ21,22によって行っていた復号化処理を、1つのMPEGオーディオデコーダ20によって行う。この場合、オーディオ信号を−1倍速で逆方向に再生する際には、前述のように、GOPの境目の前後における復号化処理では、連続的な復号化処理ができないが、MPEGオーディオデコーダ20の処理速度が十分速い場合、すなわち、MPEGオーディオデコーダ20が、実時間における1GOP分の時間内で、必要なオーディオデータの入力と1GOP分の復号化処理とを実行できるだけの処理速度を有する場合には、本実施の形態においても、−1倍速での逆方向の再生も可能となる。
【0054】
なお、本実施の形態において、オーディオ信号の順方向の再生の際には、第1の実施の形態においてMPEGオーディオデコーダ21によって行っていた復号化処理を、MPEGオーディオデコーダ20によって行う。本実施の形態におけるその他の構成、動作および効果は、第1の実施の形態と同様である。
【0055】
なお、本発明は上記各実施の形態に限定されず、例えば、実施の形態では、オーディオ信号の逆方向の再生の動作例として、−1/3倍速と−1倍速の場合の例を挙げたが、ハードディスク装置15におけるデータの読み出し速度や、MPEGオーディオデコーダにおける処理速度が許す限り、その他の再生速度での逆方向の再生も可能である。いずれの再生速度の場合においても、メモリ23からのオーディオ信号の読み出しの速度は、再生速度に対応した速度で行うようにする。
【0056】
また、実施の形態では、1GOPを15ビデオフレームとして説明したが、1GOP当たりのビデオフレーム数は変更してもよい。また、実施の形態では、MPEGオーディオ規格のレイヤ2の場合を例にとって説明したが、本発明は、MPEGオーディオ規格のレイヤ1やレイヤ3の場合にも同様に適用することができる。更に、本発明は、記録媒体に記録された符号化されたオーディオデータを少なくとも所定数の復号化単位毎に読み出し、復号化の対象となる復号化単位のオーディオデータとその時間的な前後の復号化単位のオーディオデータとを用いて、復号化の対象となる復号化単位のオーディオデータを復号化するようなシステムであれば、MPEGオーディオ規格以外の方法で符号化や復号化を行うシステムにも適用することが可能である。
【0057】
また、実施の形態において、オーディオ・ビデオ信号記録再生装置に入力されるビデオ信号およびオーディオ信号や、オーディオ・ビデオ信号記録再生装置より出力されるビデオ信号およびオーディオ信号を、全てデジタル信号としたが、アナログの入力ビデオ信号および入力オーディオ信号をアナログ−デジタル変換したり、デジタルの出力ビデオ信号および出力オーディオ信号をデジタル−アナログ変換して出力することで、アナログのビデオ信号およびオーディオ信号を扱うことができるようにしてもよい。
【0058】
また、実施の形態では、ハードディスク装置15とのインタフェースとして、PCIインタフェースを用いて説明したが、PCIインタフェースの代わりに、SCSI(Small Computer System Interface )や他のインターフェースを用いてもよい。また、符号化されたデータの記録および再生を行う装置としては、ハードディスク装置に限らず、光ディスク装置等を用いてもよく、記録媒体としてはハードディスクに限らず、光ディスク(光磁気ディスクを含む。)等を用いてもよい。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1または2記載のオーディオ信号再生装置、請求項3または4記載のオーディオ信号再生方法、請求項5または6記載のオーディオ信号記録再生装置、または請求項7または8記載のオーディオ信号記録再生方法によれば、1回の読み出し処理において、少なくとも、所定数の復号化単位のオーディオデータとその時間的な前後の復号化単位のオーディオデータとを記録媒体より読み出し、読み出されたオーディオデータのうち、復号化の対象となる復号化単位のオーディオデータとその時間的に前後の復号化単位のオーディオデータとを用いて、復号化の対象となる復号化単位のオーディオデータを復号化して、オーディオ信号を生成し、生成されたオーディオ信号を一旦記憶し、時間的に逆方向に出力することによりオーディオ信号の逆方向の再生を行うようにしたので、記録媒体に記録された符号化されたオーディオデータを、所定数の復号化単位毎に読み出して、復号化単位毎に復号化し、オーディオ信号として再生する場合において、オーディオ信号の逆方向の再生が可能となるという効果を奏する。
【0060】
また、請求項2記載のオーディオ信号再生装置、請求項4記載のオーディオ信号再生方法、請求項6記載のオーディオ信号記録再生装置、または請求項8記載のオーディオ信号記録再生方法によれば、オーディオ信号の逆方向の再生時に、1回の読み出し処理毎に、復号化処理を2つの復号化器によって交互に行うようにしたので、更に、簡単な処理で、オーディオ信号の逆方向の再生が可能となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るオーディオ・ビデオ信号記録再生装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1におけるMPEGオーディオエンコーダの構成の一例を示すブロック図である。
【図3】図1におけるMPEGオーディオデコーダの構成の一例を示すブロック図である。
【図4】図1におけるMPEGオーディオデコーダにおいて1GOP分のオーディオデータの復号化を行う場合に必要なオーディオフレームの一例を示す説明図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係るオーディオ・ビデオ信号記録再生装置におけるオーディオ信号の逆方向の再生の動作の具体例について説明するための説明図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係るオーディオ・ビデオ信号記録再生装置におけるオーディオ信号の逆方向の再生の動作の具体例について説明するための説明図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係るオーディオ・ビデオ信号記録再生装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
12…MPEGオーディオエンコーダ、15…ハードディスク装置、21,22…MPEGオーディオデコーダ、23…メモリ、25…CPU。

Claims (8)

  1. 記録媒体に記録された符号化されたオーディオデータを読み出して復号化し、オーディオ信号として再生するオーディオ信号再生装置であって、
    1回の読み出し処理において、少なくとも所定数の復号化単位毎に、符号化されたオーディオデータを記録媒体より読み出す読み出し手段と、
    この読み出し手段によって読み出されたオーディオデータを入力し、復号化の対象となる復号化単位のオーディオデータとその時間的な前後の復号化単位のオーディオデータとを用いて、復号化の対象となる復号化単位のオーディオデータを復号化し、オーディオ信号を生成する復号化手段と、
    この復号化手段によって生成されたオーディオ信号を一旦記憶し、出力する記憶手段と、
    前記読み出し手段、前記復号化手段および前記記憶手段を制御し、前記読み出し手段によって、1回の読み出し処理において、少なくとも、所定数の復号化単位のオーディオデータとその時間的な前後の復号化単位のオーディオデータとを読み出させ、読み出されたオーディオデータを前記復号化手段に与えて復号化させ、得られたオーディオ信号を前記記憶手段によって記憶させ、この記憶手段によって記憶されたオーディオ信号を時間的に逆方向に出力させることによってオーディオ信号の逆方向の再生を行うための制御を含む再生の制御を行う制御手段と
    を備えたことを特徴とするオーディオ信号再生装置。
  2. 前記復号化手段は、2つの復号化器を有し、
    前記制御手段は、オーディオ信号の逆方向の再生時に、1回の読み出し処理毎に、復号化処理を2つの復号化器に交互に行わせる
    ことを特徴とする請求項1記載のオーディオ信号再生装置。
  3. 記録媒体に記録された符号化されたオーディオデータを読み出して復号化し、オーディオ信号として再生するオーディオ信号再生方法であって、
    1回の読み出し処理において、少なくとも、所定数の復号化単位のオーディオデータとその時間的な前後の復号化単位のオーディオデータとを記録媒体より読み出し、
    読み出されたオーディオデータのうち、復号化の対象となる復号化単位のオーディオデータとその時間的に前後の復号化単位のオーディオデータとを用いて、復号化の対象となる復号化単位のオーディオデータを復号化して、オーディオ信号を生成し、
    生成されたオーディオ信号を一旦記憶し、時間的に逆方向に出力させることによりオーディオ信号の逆方向の再生を行う
    ことを特徴とするオーディオ信号再生方法。
  4. 復号化は、1回の読み出し処理毎に、2つの復号化器によって交互に行う
    ことを特徴とする請求項3記載のオーディオ信号再生方法。
  5. オーディオ信号を符号化し、符号化されたオーディオデータを記録媒体に記録すると共に、記録媒体に記録された符号化されたオーディオデータを読み出して復号化し、オーディオ信号として再生するオーディオ信号記録再生装置であって、
    オーディオ信号を符号化単位毎に符号化して、符号化されたオーディオデータを生成する符号化手段と、
    1回の記録処理において、所定数の符号化単位毎に、前記符号化手段によって生成された符号化されたオーディオデータを記録媒体に記録する記録手段と、
    1回の読み出し処理において、少なくとも所定数の復号化単位毎に、符号化されたオーディオデータを記録媒体より読み出す読み出し手段と、
    この読み出し手段によって読み出されたオーディオデータを入力し、復号化の対象となる復号化単位のオーディオデータとその時間的な前後の復号化単位のオーディオデータとを用いて、復号化の対象となる復号化単位のオーディオデータを復号化し、オーディオ信号を生成する復号化手段と、
    この復号化手段によって生成されたオーディオ信号を一旦記憶し、出力する記憶手段と、
    前記符号化手段、前記記録手段、前記読み出し手段、前記復号化手段および前記記憶手段を制御し、前記読み出し手段によって、1回の読み出し処理において、少なくとも、所定数の復号化単位のオーディオデータとその時間的な前後の復号化単位のオーディオデータとを読み出させ、読み出されたオーディオデータを前記復号化手段に与えて復号化させ、得られたオーディオ信号を前記記憶手段によって記憶させ、この記憶手段によって記憶されたオーディオ信号を時間的に逆方向に出力させることによってオーディオ信号の逆方向の再生を行うための制御を含む記録および再生の制御を行う制御手段と
    を備えたことを特徴とするオーディオ信号記録再生装置。
  6. 前記復号化手段は、2つの復号化器を有し、
    前記制御手段は、オーディオ信号の逆方向の再生時に、1回の読み出し処理毎に、復号化処理を2つの復号化器に交互に行わせる
    ことを特徴とする請求項5記載のオーディオ信号記録再生装置。
  7. オーディオ信号を符号化し、符号化されたオーディオデータを記録媒体に記録すると共に、記録媒体に記録された符号化されたオーディオデータを読み出して復号化し、オーディオ信号として再生するオーディオ信号記録再生方法であって、
    記録時には、オーディオ信号を符号化単位毎に符号化して、符号化されたオーディオデータを生成し、1回の記録処理において、所定数の符号化単位毎に、符号化されたオーディオデータを記録媒体に記録し、
    再生時には、1回の読み出し処理において、少なくとも、所定数の復号化単位のオーディオデータとその時間的な前後の復号化単位のオーディオデータとを記録媒体より読み出し、読み出されたオーディオデータのうち、復号化の対象となる復号化単位のオーディオデータとその時間的に前後の復号化単位のオーディオデータとを用いて、復号化の対象となる復号化単位のオーディオデータを復号化して、オーディオ信号を生成し、生成されたオーディオ信号を一旦記憶し、時間的に逆方向に出力させることによりオーディオ信号の逆方向の再生を行う
    ことを特徴とするオーディオ信号記録再生方法。
  8. 復号化は、1回の読み出し処理毎に、2つの復号化器によって交互に行う
    ことを特徴とする請求項7記載のオーディオ信号記録再生方法。
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