JP3922352B2 - 室温硬化性組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、室温硬化性組成物、特には速硬化性、深部硬化性が良好な縮合硬化型の室温速硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
弾性シーリング材は、近年、建築物・自動車車両等に幅広く使用されるようになってきている。シーリング材は、各種部材間の接合部や隙間に充填し、水密・気密を付与する目的で使用されている材料である。従って、目地部や窓枠周り等に充填された後、速やかに硬化し、構成する各種基材、即ち、ガラス、セラミックス、金属、セメント、モルタル等の無機材料やプラスチック等の有機材料に対して良好な接着性を示す必要がある。
【0003】
しかしながら、このシーリング材として有効である室温速硬化性飽和炭化水素系重合体組成物に関しては、接着性の改良に関してプライマー組成物及び接着方法(特開平11−209701号公報)は提案されているが、硬化性は十分ではなく、硬化性の更なる改良が望まれている。
【0004】
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、硬化性、特に室温での速硬化性に優れているとともに、深部までの硬化性も良好な縮合硬化型の室温速硬化性飽和炭化水素系重合体組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、(A)数平均分子量が500〜50000の範囲内にあり、主鎖の末端及び/又は側鎖の末端に、加水分解性シリル基を1分子あたり2個以上有する飽和炭化水素系重合体、(B)一分子中に少なくとも1個のC=O基を有する有機化合物、及び(C)一分子中に少なくとも1個のNH2基を有する有機化合物を含有し、かつ上記(B)成分のC=O基と(C)成分のNH2基とを互いに反応性を有するように選択することにより、室温での速硬化性に優れているとともに、深部までの硬化性も良好な縮合硬化型の室温速硬化性組成物が得られることを見出した。
【0006】
従来から、縮合硬化型の室温速硬化性オルガノポリシロキサン組成物については、ベースポリマーである両末端ヒドロキシオルガノポリシロキサンに対して架橋剤を極限まで減量して加水分解による架橋速度を向上させた1液タイプのもの、及びベースポリマーである両末端ヒドロキシオルガノポリシロキサンと架橋剤とを別梱包とした2液タイプのものが知られている。
【0007】
しかしながら、1液タイプの前記組成物は、表面からの硬化速度が速いというだけであり、深部硬化には一定の時間が必要であるため速硬化性とは言い難い。これに対して2液タイプの前記組成物においては、深部硬化性には比較的優れているものの、2液を混合する割合が1:1でないため取り扱いが複雑であり、自動混合機などに適応しにくいという欠点がある上に、深部まで完全に硬化させるにはオルガノポリシロキサン若しくはポリオキシアルキレンポリマーの両末端ヒドロキシ量と架橋剤の添加量を厳密に規定するか、深部硬化剤として更に水を加えることが必要である、という問題があった。
【0008】
一方、付加硬化型のオルガノポリシロキサン組成物においては、2液混合する割合が1:1であり、作業性に優れるが、通常、硬化には加熱炉が必要である上に、付加毒の存在下で硬化触媒が被毒されるため、作業環境が限定されてしまうという欠点があった。
【0009】
そこで、本発明者らは、特開平5−279570号公報において、ベースポリマーとしてジオルガノポリシロキサン又はポリオキシアルキレンを用いた組成物に、縮合硬化時に必要な水を直接添加するのではなく、C=O基の二重結合を有する有機化合物とNH2基を有する有機化合物との反応により組成物内に水を発生させ、これにより組成物の深部硬化性、速硬化性を向上させることを提案している。しかし、シリコーン系はシーリング剤として耐汚染性が十分ではなく、ポリエーテル系は耐久性、硬化性が不十分であった。また、ポリマーとして飽和炭化水素系重合体を用いた場合、耐汚染性は良好であるが、硬化性はシリコーン系に比べて大きく劣るものであった。
【0010】
本発明者らは、これをもとに種々検討を行った結果、(A)成分の飽和炭化水素系重合体の主鎖及び/又は側鎖の末端に存在する加水分解性シリル基と大気中の水分により生じる架橋反応と平行して、(B)成分の化合物と(C)成分の化合物とが下記式(I)
R2C=O + H2NR' → R2C=NR' + H2O (I)
(式中、R及びR'は有機基である。)
で示される脱水縮合反応を行い、これによって組成物中の深部に生じる水分とも架橋反応が進行し、これにより本発明の組成物の速硬化性が向上するとともに、組成物の深部での硬化性も著しく向上し、更に耐汚染性、耐久性も良好であることを知見したものである。
【0011】
また、これにより、従来、深部硬化剤として水を加えていた場合に見られた水の分離、チクソ性の増加による作業性の低下などの問題も解決することができることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
【0012】
従って、本発明は、
(A)数平均分子量が500〜50000の範囲内にあり、
主鎖に下記一般式(1)
【化8】
〔式中、Rは同一又は異種の非置換又は置換の一価炭化水素基、m,nは正の整数(但し、(A)成分の数平均分子量が500〜50000となる数)である。〕
で表される構造を含有し、
主鎖の末端に、加水分解性シリル基を1分子あたり2個以上有する飽和炭化水素系重合体 100重量部、
(B)一分子中に少なくとも1個のC=O基を有する有機化合物
(A)成分100重量部当たりC=O基が0.001〜1モルとなる量、
(C)一分子中に少なくとも1個のNH2基を有する有機化合物
(A)成分100重量部当たりNH2基が0.001〜1モルとなる量
(D)炭化水素系可塑剤 5〜200重量部
を含有し、かつ上記(B)成分のC=O基と(C)成分のNH2基とが互いに反応性を有するように選択されることを特徴とする室温硬化性組成物を提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
(A)成分
(A)成分はベースポリマーであり、飽和炭化水素系重合体が使用される(ポリエーテル系重合体は含まれない)。本発明においては、このベースポリマーの主鎖の末端及び/又は側鎖の末端に、加水分解性シリル基を分子中に2個以上有することが必要である。即ち、この加水分解性シリル基の存在により、かかるベースポリマーは、大気中の水分及び後述する(B),(C)成分の反応により発生する水分の存在によって加水分解及び重縮合して、ゴム弾性体の硬化物を形成する。
【0014】
この加水分解性シリル基は、ケイ素原子に少なくとも1個の加水分解性基が結合したものであり、下記式
【0015】
【化2】
(但し、Xは加水分解性基、pは1〜3の整数、R1は非置換又は置換の一価炭化水素基である。)
で表すことができる。加水分解性基(X)としては、カルボキシル基、ケトオキシム基、アルコキシ基、アルケノキシ基、アミノ基、アミノキシ基、アミド基等を例示することができる。一つのケイ素原子に結合しているこれらの加水分解性基は、1個に限定されず、2個あるいは3個の加水分解性基が同一のケイ素原子に結合していてもよい。また、これらの加水分解性基が結合しているケイ素原子には、当然、他の有機基が結合していてよいが、かかる有機基(R1)としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリール基あるいはこれらの基の水素原子が部分的にハロゲン原子などで置換された基、例えばクロロメチル基、3,3,3−トリフロロプロピル基等を例示することができる。
【0016】
また、(A)成分のベースポリマーは、数平均分子量が500〜50000の範囲内にあることが必要である。分子量がこの範囲外であるときは、満足する特性を有するゴム硬化物を形成することが困難となったり、作業性が低下する等の不都合を生じる。
【0017】
上述したベースポリマーとしては、例えばエチレン系重合体、プロピレン系重合体、イソブチレン系重合体等の飽和炭化水素系重合体であれば特に制限されないが、主鎖に下記一般式(1)
【0018】
【化3】
〔式中、Rは同一又は異種の非置換又は置換の一価炭化水素基、m,nは正の整数(但し、(A)成分の数平均分子量が500〜50000となる数)である。〕
で表される構造を含有するものが好ましく、特に下記一般式(2)
【0019】
【化4】
(式中、R,R1は、同一でも異なっていてもよく、非置換又は置換の一価の炭化水素基であり、Xは前述した加水分解性基であり、pは1〜3の整数、好ましくは2又は3であり、m,nは正の整数で上記と同じである。)
で表されるものが好ましい。ここで、前記Rとしては、前記加水分解性シリル基に関して例示した加水分解性基以外の有機基(R1)を挙げることができる。更に、m,nはこの不飽和炭化水素系重合体が、前述した数平均分子量を有するものである。
【0020】
(B)成分
(B)成分の1分子中に少なくとも1個のC=O基を有する有機化合物は、後述する(C)成分の1分子中に少なくとも1個のNH2基を有する有機化合物と反応して、硬化剤として作用する水を組成物中の深部に発生させるものである。
【0021】
このような有機化合物としては、前記式(I)で示されるような反応を示すカルボニル基(C=O基)を有するものであれば、任意のものを使用することができるが、一般的にはアセトン、メチルエチルケトン、アセトフェノンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、アクリル酸エチル、ブチロラクトンなどのエステル類、ジメチルフォルムアミド、ジエチルアセトアミド、ブチロラクタムなどのアミド類、酢酸、プロピオン酸、安息香酸などのカルボン酸類、及びこれらを官能基として有するシランカップリング剤、あるいは、C=O基を有するポリマー、オリゴマーなどが例示され、これらの中でもケトン類が好ましい。本発明においては、(C)成分との反応時における立体障害性の見地から、特にカルボニル基のα位の炭素原子が1級、2級又は芳香族環の一部であるものが好適に使用される。このα位の炭素原子が、通常の3級の炭素原子である場合には、アミノ基との反応性に劣り、所望の硬化が得られない場合がある。また、これらの化合物は1種類に限定される必要はなく、2種類以上を併用することも可能である。
【0022】
なお、この(B)成分の配合量は、そのカルボニル基(C=O基)量が(A)成分100重量部当たり0.001〜1モルの範囲、好ましくは0.01〜0.1モルの範囲とする必要がある。0.001モル未満では十分な深部硬化性が発現せず、1モルを超えると得られる弾性体硬化物が目的とする物性を示さなくなる。
【0023】
(C)成分
(C)成分の1分子中に少なくとも1個のNH2基を有する有機化合物は、上述した通り、(B)成分と反応して硬化剤として作用する水を組成物中の深部に発生させる。
【0024】
このような有機化合物としては、前記式(I)で示されるような反応を示す反応性のアミノ基(NH2基)を有するものであれば、任意のものを使用することができるが、一般的には、メチルアミン、エチルアミン、ブチルアミン、エチレンジアミン、アニリンなどのアミン類、γ−アミノプロピルトリエトキシシランなどのNH2を官能基として有するシランカップリング剤、NH2基を有するポリマー、オリゴマーなどが例示される。本発明においては、(B)成分との反応時における立体障害性の見地から、特にアミノ基のα位の炭素原子が1級、2級又は芳香族環の一部であるものが好適に使用される。このα位の炭素原子が、通常の3級の炭素原子である場合には、カルボニル基との反応性に劣り、所望の硬化が得られない場合がある。また、これらの化合物は1種類に限定される必要はなく、2種類以上を併用することも可能である。
【0025】
(C)成分の配合量は、そのアミノ基(NH2基)量が(A)成分100重量部当たり0.001〜1モルの範囲、好ましくは0.01〜0.1モルの範囲とする必要がある。0.001モル未満では十分な深部硬化性が発現せず、1モルを超えると得られる弾性体硬化物が目的とする物性を示さなくなる。
【0026】
なお、(B)成分と(C)成分の配合比は、C=O基とNH2基とのモル比が0.1〜10、特に0.2〜5となることが好ましい。
【0027】
その他の成分
また、本発明の組成物には、室温での速硬化性及び深部硬化性が阻害されない限り、種々の配合剤を添加することも可能である。即ち、本発明においては、(B)成分と(C)成分とが前述した式(I)のように反応して深部硬化剤である水を生成することが重要であるから、(B)成分と(C)成分とは、このような反応が速やかに生じるものが選択使用されることは勿論であり、また任意的に使用される各種配合剤も、かかる水分の生成を阻害しないように選択使用することが必要である。
【0028】
このような配合剤としては、可塑剤としてパラフィン系プロセスオイル等の炭化水素系可塑剤(D)を配合することが好ましい。炭化水素系可塑剤の配合量は、(A)成分100重量部に対して5〜200重量部、特に10〜100重量部であることが好ましい。
【0029】
また、上記以外の各種配合剤として、例えば有機スズエステル、有機チタン酸エステル、テトラメチルグアニジルプロピルトリメトキシシランなどの縮合触媒;メチルトリメトキシシラン、メチルトリプロぺノキシシラン、ビニルトリブタノキシムシラン、メチルトリアセトキシシランなどの保存安定剤;煙霧質シリカ、沈降性シリカ、石英粉末、酸化チタン、酸化アルミニウム、炭素粉末、ベントナイト、木粉、パルプ、木綿チップ、アスベスト、ガラス繊維、炭素繊維、マイカ、クルミ殻粉、もみ殻粉、グラファイト、ケイソウ土、白土、無水ケイ酸、カーボンブラック、炭酸カルシウム、クレー、タルク、炭酸マグネシウム、アルミニウム微粉末、プリント粉末、亜鉛粉末などの補強剤等が挙げられる。これら充填剤のうちでは、沈降性シリカ、煙霧質シリカ、カーボンブラック、炭酸カルシウム、酸化チタン、タルクなどが好ましい。また、ラジカル禁止剤、オゾン劣化防止剤、具体的には、フェノール系酸化防止剤、芳香族アミン系酸化防止剤、硫黄系ヒドロペルオキシド分解剤、リン系ヒドロペルオキシド分解剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリシレート系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ヒンダートアミン系光安定剤、ニッケル系光安定剤などが挙げられる。更に、アスベスト、ガラス繊維及び有機繊維などの繊維質充填剤;顔料、染料などの着色剤;ベンガラ及び酸化セリウムなどの耐熱性向上剤;耐寒性向上剤;脱水剤;防錆剤;γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシランなどの接着性向上剤;トリオルガノシロキシ単位及びSiO2単位よりなる網状ポリシロキサンなどの液状補強剤;金属不活性化剤、滑剤、顔料、発泡剤等を、必要に応じて、その所定量を添加することが可能である。
【0030】
硬化性組成物
本発明の組成物は、上記(A)〜(C)成分、更に必要に応じて任意成分の所定量を乾燥雰囲気中で均一に混合することにより、一液型の室温速硬化性組成物を得ることができる。この場合、保存性を確保するために、(B)成分又は(C)成分をマイクロカプセル化して配合した一液型の室温速硬化性組成物とすることも可能である。
【0031】
また、(A),(B)成分と(A),(C)成分のように2液梱包して使用時にこれを混合する方式とすることも可能である。この場合、2液を1:1の割合で混合することもできる。
【0032】
このようにして得られた本発明の組成物は、空気中の水分の存在により硬化するとともに、この硬化と同時にその深部で水が生成することにより、表面からの硬化のみならず、その内部からも硬化し、速硬化性及び深部硬化性が大幅に向上するものである。
【0033】
また、本発明の組成物は、2液梱包して使用時にこれを混合する方式とした場合、2液を1:1混合とすることが容易であるという特性を持ち、更にこの(B)成分及び(C)成分が容易に入手し得るものであることから、実用性が極めて高いものである。
【0034】
本発明の組成物は、耐汚染性、耐久性に優れるとともに、その速硬化性と深部硬化性の点から自動車用オイルシール材料として適しているほか、近年工程の合理化要求の高い電気電子用シーリング材、ポッティング剤としても有利に使用できるものである。
【0035】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において、粘度は23℃での測定値を示したものである。Meはメチル基を示す。
【0036】
[比較例1]
下記一般式(3)で示される飽和炭化水素系重合体[Mn=5800、Mw/Mn=1.21]と炭化水素系可塑剤であるパラフィン系プロセスオイル(出光興産(株)製、商品名ダイアナプロセス PS−32)との重量比で2:1の混合物150g、ジブチルスズジラウレート3.0g、コロイド・軽質炭酸カルシウム(丸尾カルシウム(株)製、商品名MT−100)75g、重質炭酸カルシウム(白石カルシウム(株)製、商品名ソフトン1500)75g、煙霧質シリカ(日本アエロジル(株)製、商品名エロジルR−972)10gを無水の状態で混合して硬化性組成物を調製した。
【0037】
この組成物を用いて厚さ2mmのシートを作り、23℃−50%RHの雰囲気下で1時間放置してゴム弾性体とし、JIS K 6249に従ってゴム物性を調べたところ表1に示した結果が得られた。また、上記組成物を直径20mm、長さ100mmのガラス円筒管に注入し、23℃−50%RHの雰囲気下で24時間硬化を行った。硬化後にガラス管を破壊して硬化物を取り出し、ゴム状弾性体となった部分の厚みを測定したところ、0.5mmであった。
【0038】
【化5】
【0039】
[実施例1]
上記一般式(3)で示される飽和炭化水素系重合体[Mn=5800、Mw/Mn=1.21]と炭化水素系可塑剤であるパラフィン系プロセスオイル(出光興産(株)製、商品名ダイアナプロセス PS−32)との重量比で2:1の混合物150g、コロイド・軽質炭酸カルシウム(丸尾カルシウム(株)製、商品名MT−100)75g、重質炭酸カルシウム(白石カルシウム(株)製、商品名ソフトン1500)75g、煙霧質シリカ(日本アエロジル(株)製、商品名エロジルR−972)10g、アセトン2.90g(0.05モル)、ノルマルブチルアミン6.45g(0.05モル)、ジブチルスズジラウレート3.0gを無水の状態で混合して硬化性組成物を調製した。
【0040】
この組成物を用いて、比較例1と同様にしてゴム特性を調べた。結果を表1に示す。またこの組成物を用いて、比較例1と同様にして、ガラス円筒管を用いて硬化を行い、ゴム状弾性体となった部分の厚みを測定したところ、100mmであった。このことから、本発明の組成物は、深部硬化性に優れていることが理解される。
【0041】
[比較例2]
下記一般式(4)で示される飽和炭化水素系重合体[Mn=5800、Mw/Mn=1.21]と炭化水素系可塑剤であるパラフィン系プロセスオイル(出光興産(株)製、商品名ダイアナプロセス PS−32)との重量比で2:1の混合物150g、テトラメチルグアニジルプロピルトリメトキシシラン1.0g、コロイド・軽質炭酸カルシウム(丸尾カルシウム(株)製、商品名MT−100)75g、重質炭酸カルシウム(白石カルシウム(株)製、商品名ソフトン1500)75g、煙霧質シリカ(日本アエロジル(株)製、商品名エロジルR−972)10gを無水の状態で混合して硬化性組成物を調製した。
【0042】
この組成物を用いて、比較例1と同様にしてゴム特性を調べた。結果を表1に示す。
【0043】
【化6】
【0044】
[実施例2]
上記一般式(4)で示される飽和炭化水素系重合体[Mn=5800、Mw/Mn=1.21]と炭化水素系可塑剤であるパラフィン系プロセスオイル(出光興産(株)製、商品名ダイアナプロセス PS−32)との重量比で2:1の混合物150g、アセトン2.90g(0.05モル)、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン11.05g(0.05モル)、テトラメチルグアニジルプロピルトリメトキシシラン1.0g、コロイド・軽質炭酸カルシウム(丸尾カルシウム(株)製、商品名MT−100)75g、重質炭酸カルシウム(白石カルシウム(株)製、商品名ソフトン1500)75g、煙霧質シリカ(日本アエロジル(株)製、商品名エロジルR−972)10gを無水の状態で混合して硬化性組成物を調製した。
【0045】
この組成物を用いて、比較例1と同様にしてゴム特性を調べた。結果を表1に示す。
【0046】
[比較例3]
上記一般式(4)で示される飽和炭化水素系重合体[Mn=11000、Mw/Mn=1.45]と炭化水素系可塑剤であるパラフィン系プロセスオイル(出光興産(株)製、商品名ダイアナプロセス PS−32)との重量比で2:1の混合物150g、テトラメチルグアニジルプロピルトリメトキシシラン1.0g、コロイド・軽質炭酸カルシウム(丸尾カルシウム(株)製、商品名MT−100)75g、重質炭酸カルシウム(白石カルシウム(株)製、商品名ソフトン1500)75g、煙霧質シリカ(日本アエロジル(株)製、商品名エロジルR−972)10gを無水の状態で混合して硬化性組成物を調製した。
【0047】
この組成物を用いて、比較例1と同様にしてゴム特性を調べた。結果を表1に示す。
【0048】
[実施例3]
上記一般式(4)で示される飽和炭化水素系重合体[Mn=11000、Mw/Mn=1.45]と炭化水素系可塑剤であるパラフィン系プロセスオイル(出光興産(株)製、商品名ダイアナプロセス PS−32)との重量比で2:1の混合物150g、アセトン2.90g(0.05モル)、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン11.05g(0.05モル)、テトラメチルグアニジルプロピルトリメトキシシラン1.0g、コロイド・軽質炭酸カルシウム(丸尾カルシウム(株)製、商品名MT−100)75g、重質炭酸カルシウム(白石カルシウム(株)製、商品名ソフトン1500)75g、煙霧質シリカ(日本アエロジル(株)製、商品名エロジルR−972)10gを無水の状態で混合して硬化性組成物を調製した。
【0049】
この組成物を用いて、比較例1と同様にしてゴム特性を調べた。結果を表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、縮合硬化型の室温硬化性飽和炭化水素系重合体組成物の硬化性が著しく改善され、速硬化性及び深部硬化性が顕著に向上した室温硬化性組成物を得ることができる。
Claims (2)
- (A)数平均分子量が500〜50000の範囲内にあり、
主鎖に下記一般式(1)
で表される構造を含有し、
主鎖の末端に、加水分解性シリル基を1分子あたり2個以上有する飽和炭化水素系重合体 100重量部、
(B)一分子中に少なくとも1個のC=O基を有する有機化合物
(A)成分100重量部当たりC=O基が0.001〜1モルとなる量、
(C)一分子中に少なくとも1個のNH2基を有する有機化合物
(A)成分100重量部当たりNH2基が0.001〜1モルとなる量
(D)炭化水素系可塑剤 5〜200重量部
を含有し、かつ上記(B)成分のC=O基と(C)成分のNH2基とが互いに反応性を有するように選択されることを特徴とする室温硬化性組成物。
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