JP3921450B2 - ディジタル放送受信機、ディジタル放送受信方法及びディジタル放送受信用プログラム - Google Patents

ディジタル放送受信機、ディジタル放送受信方法及びディジタル放送受信用プログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、DAB(Digital Audio Broadcasting:ディジタルオーディオ放送)等のディジタル放送を受信するディジタル放送受信機、ディジタル放送受信方法及びディジタル放送受信用プログラムに係り、詳しくはサービス内容を遅延して再生可能になっているディジタル放送受信機、ディジタル放送受信方法及びディジタル放送受信用プログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特許文献1は、デジタルオーディオ放送内容を記憶しておき、ユーザが、デジタルオーディオ放送内容について現時点からではなく所定時間前の時点から聞きたいときには、記憶したデジタルオーディオ放送内容を遅延出力することを開示する。
【0003】
【特許文献1】
特許第3135514号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1には、デジタル放送受信機の遅延出力の解消についてはなんら説明がなされていない。遅延出力中にユーザのさらなる遅延出力の指示を受け付けることは困難であるので、ユーザの次の遅延出力の指示までにデジタル放送内容の出力を実時間(real time)出力へ戻しておく必要がある。また、デジタルオーディオ放送内容を記憶するメモリの容量には制約があるので、メモリにおける不要な記憶が削除されないと、受信中のデジタルオーディオ放送内容をメモリへ記憶することが困難となり、遅延出力を維持することができない。一方、明示的なユーザ操作により遅延出力を解消することは、特に、自動車搭載のデジタルオーディオ放送受信機では、非能率的である。また、明示的なユーザ操作が無くても、自動的に遅延出力を解消するようにした場合、その自動解消時期がユーザにとって不都合なことがある。
【0005】
本発明の目的は、サービス内容の遅延出力可能なデジタル放送受信機において、遅延時間解消の明示的な操作をユーザに行わせることなく、かつユーザに不都合となることなく、遅延時間解消を図るディジタル放送受信機、ディジタル放送受信方法及びディジタル放送受信用プログラムを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のデジタル放送受信機は次のものを有している。
・デジタル放送に含まれるサービス内容を記憶する記憶手段。
・前記記憶手段に記憶したサービス内容を読み出して再生することにより該サービス内容をその受信時刻より遅延して出力する遅延出力を実施可能になっている遅延出力手段。
・遅延出力中のサービス内容の属性内容を検出する属性内容検出手段。
・現在、選択中のサービスについてのサービス内容を実時間で出力する実時間出力を実施可能になっている実時間出力手段。
・遅延出力及び及び実時間出力の一方を有効出力として選択する有効出力選択手段。
・遅延出力期間に、遅延出力中のサービス内容の属性内容が変化したときは遅延出力の遅延時間を減少させるか前記有効出力選択手段に有効出力を遅延出力から実時間出力へ切り替えさせるかする遅延時間制御手段。
【0007】
本発明の別のデジタル放送受信機は次のものを有している。
・デジタル放送に含まれるサービス内容を記憶する記憶手段。
・前記記憶手段に記憶したサービス内容を読み出して再生することにより該サービス内容をその受信時刻より遅延して出力する遅延出力を実施可能になっている遅延出力手段。
・現在、選択中のサービスについてのサービス内容を実時間で出力する実時間出力を実施可能になっている実時間出力手段。
・遅延出力及び及び実時間出力の一方を有効出力として選択する有効出力選択手段。
・ユーザが選択サービスを切り替えたことを検出するサービス切替検出手段。
・遅延出力期間にユーザが選択サービスを切り替えたときは、前記有効出力選択手段に有効出力を遅延出力から実時間出力へ切り替えさせる遅延時間制御手段。
【0008】
本発明のデジタル放送受信方法は次のステップを有している。
・デジタル放送に含まれるサービス内容を記憶手段に記憶する記憶ステップ。
・前記記憶手段に記憶したサービス内容を読み出して再生することにより該サービス内容をその受信時刻より遅延して出力する遅延出力を実施する遅延出力ステップ。
・遅延出力しているサービス内容の属性内容を検出する属性内容検出ステップ。・遅延出力中のサービス内容の属性内容が変化したときは遅延出力の遅延時間を減少させるか現在選択中のサービスを実時間で出力する実時間出力へ遅延出力から切り替えるかする遅延時間制御ステップ。
【0009】
本発明の別のデジタル放送受信方法は次のステップを有している。
・デジタル放送に含まれるサービス内容を記憶手段に記憶する記憶ステップ。
・前記記憶手段に記憶したサービス内容を読み出して再生することにより該サービス内容をその受信時刻より遅延して出力する遅延出力を実施する遅延出力ステップ。
・ユーザが選択サービスを切り替えたことを検出するサービス切替検出ステップ。
・前記遅延出力期間にユーザが選択サービスを切り替えたときは、現在選択中のサービスを実時間で出力する実時間出力へ遅延出力から切り替える出力切替ステップ。
【0010】
本発明のデジタル放送受信用プログラムは、デジタル放送受信方法における各ステップをコンピュータに実行させる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1はデジタル放送受信機10の機能ブロック図である。記憶手段11は、デジタル放送に含まれるサービス内容を記憶する。遅延出力手段12は、記憶手段11に記憶したサービス内容を読み出して再生することにより、該サービス内容をその受信時刻より遅延して出力する遅延出力を実施可能になっている。属性内容検出手段13は、遅延出力手段12が出力しているサービス内容の属性内容を検出する。実時間出力手段14は、現在、選択中のサービスについてのサービス内容を実時間で出力する実時間出力を実施可能になっている。有効出力選択手段15は、遅延出力手段12及び実時間出力手段14の一方の出力を有効にさせる。遅延時間制御手段16は、遅延出力期間に、遅延出力中のサービス内容の属性内容が変化したときは、遅延出力の遅延時間を減少させるか有効出力選択手段15に有効出力を遅延出力から実時間出力へ切り替えさせるかする。
【0012】
デジタル放送は、デジタルオーディオ放送に限定されず、デジタルテレビ放送も含むものとする。記憶手段11はICメモリ、DVD−RAM、MD、ハードで装置等である。記憶手段11は、例えば、データを再生しつつ、新たなデータを書き込み自在になっている。DVD−RAMやMD等の光ディスクは、各時点では、読み込み及び書き込みの一方であるが、倍速で読み書き可能な場合には、サービス内容を1倍速で再生しつつ、1倍速で受信する新たなサービス内容を書き込むことができる。典型的なデジタル放送は複数のサービスを含む。記憶手段11は複数個、設けられ、共通のアンサンブル内の各サービスを各記憶手段11に同時に記憶することも可能である。遅延時間制御手段16は、有効出力選択手段16に有効出力を遅延出力から実時間出力へ切り替えさせることは、遅延時間を0にすることを意味する。遅延時間制御手段16は、遅延時間を一気に0にしないで、遅延出力手段12から出力中のサービス内容の属性内容が変化するごとに、属性内容に関係した又は独立の所定量ずつ遅延時間を減少させることにより、遅延時間を段階的に0にすることもできる。
【0013】
デジタル放送受信機にはデジタルオーディオ放送受信機を含み、デジタルオーディオ放送受信機には自動車に搭載されるデジタルオーディオ放送受信機を含む。デジタルオーディオ放送受信機では、オーディオサービスは記憶手段11において例えばMP3の規格に基づき記憶される。
【0014】
デジタル放送受信機10のユーザは、サービスについて遅延出力から実時間(real time)出力へ切り替える明示的な操作を行うことなく、遅延出力中のサービス内容についての属性内容の変化に伴い自動的に実時間出力へ変更されることになるので、デジタル放送受信機10の操作性が向上する。そして、ユーザが次に遅延出力を希望するときには、デジタル放送受信機10はすでに実時間出力となっているので、円滑に、遅延出力を実施できる。
【0015】
図2は図1のデジタル放送受信機10に機能を追加したものである。図1との相違点についてのみ説明する。管理手段20は、遅延出力期間に遅延出力中のサービス内容の属性内容が変化したときに遅延出力の遅延時間を減少することの可否についてのユーザ設定を管理する。遅延時間制御手段16は、ユーザ設定が許可のときのみ、遅延時間の減少又は遅延出力から実時間出力への有効出力の切替を実施する。
【0016】
結果、図2のデジタル放送受信機10では、ユーザが遅延時間減少を禁止する設定をしている場合には、遅延出力期間に遅延出力中のサービス内容の属性内容が変化しても、遅延時間は変更されない。
【0017】
典型的には、サービスはオーディオサービスであり、サービス内容の属性には、例えば、該サービス内容のジャンル、曲名、アーティスト名、及び/又は該サービス内容が記憶手段11において記憶されているトラックの番号が含まれる。なお、属性内容とは、各属性の内容という意味であり、属性が曲名である場合には、その属性内容は例えば、曲名A、曲名B、・・・と言うものであり、また、属性がアーティスト名である場合には、その属性内容は例えば、アーティストU、アーティストV、アーティストW、・・・と言うものである。
【0018】
DABでは、オーディオサービスにおいて、オーディオ自体と共に、その曲名やアーティスト名等の属性情報が伝送され、MP3では、オーディオ内容自体と共に、それに関連付けて該オーディオ内容の属性情報をタグ情報として記憶するようになっている。
【0019】
削除手段21は、有効出力選択手段15が、有効出力を遅延出力から実時間出力へ切り替えた場合には、切替前に遅延出力されていたサービス内容の属性内容と同一の属性内容をもつサービス内容に係る記憶を記憶手段11から削除する。
【0020】
削除手段21及び後述の削除手段32(図3)による削除には、記憶手段11における削除該当部分の消去だけでなく、削除該当部分の記憶領域を上書き許可状態にすることも含むものとする。削除により、記憶手段11における現時点での記憶可能量が増大する。
【0021】
図3は別のデジタル放送受信機30の機能ブロック図である。デジタル放送受信機30の要素において、前述のデジタル放送受信機10の要素と同一のものは同符号で指示する。記憶手段11は、デジタル放送に含まれるサービス内容を記憶する。遅延出力手段12は、記憶手段11に記憶したサービス内容を読み出して再生することにより、該サービス内容をその受信時刻より遅延して出力する遅延出力を実施可能になっている。実時間出力手段14は、現在、選択中のサービスについてのサービス内容を実時間で出力する実時間出力を実施可能になっている。有効出力選択手段15は、遅延出力及び実時間出力の一方を有効出力として選択する。サービス切替検出手段31は、ユーザが選択サービスを切り替えたことを検出する。遅延時間制御手段16は、遅延出力手段12からの出力が有効になっている期間に、ユーザが選択サービスを切り替えたときは、有効出力選択手段15に有効出力を遅延出力から実時間出力へ切り替えさせる。
【0022】
ユーザによる選択サービスの切替は、例えば、ユーザがデジタル放送受信機30の操作ボタンを押すこと等により実施される。デジタル放送受信機30の遅延出力中におけるユーザによる選択サービスの切替は、切替後の選択サービスについてはユーザは遅延出力を期待していないので、遅延時間を解消しても、ユーザに不都合になることはほとんどない。
【0023】
デジタル放送受信機30は、適宜、削除手段32を装備することができる。削除手段32は、図2の削除手段21と同様に、遅延時間制御手段16が、有効出力選択手段15に有効出力を遅延出力から実時間出力へ切り替えたときは、切替前に遅延出力していたサービスに係る全サービス内容を記憶手段11から削除する。
【0024】
図4はデジタル放送受信方法のフローチャートである。記憶ステップS36では、デジタル放送に含まれるサービス内容を記憶手段に記憶する。遅延出力ステップS37では、記憶手段に記憶したサービス内容を読み出して再生することにより該サービス内容をその受信時刻より遅延して出力する遅延出力を実施する。属性内容検出ステップS38では、遅延出力しているサービス内容の属性内容を検出する。S38では、遅延出力中のサービス内容の属性内容が変化したか否かを判定し、該判定が”正”であれば、遅延時間制御ステップS40へ進み、該判定が”否”であれば、該方法を終了する。S40では、遅延出力の遅延時間を減少させるか現在選択中のサービスを実時間で出力する実時間出力へ遅延出力から切り替えるかする。なお、遅延出力を実時間出力へ切り替えることは遅延時間を0にすることを意味する。S41では、遅延時間が0であるか否かを判定し、該判定が”正”であれば、該方法を終了し、該判定が”否”であれば、S38へ戻る。S41において遅延時間が0と判定されると言うことは、S40において、(a)遅延出力から実時間出力への切替があったこと、又は(b)遅延時間の複数回の減少処理により遅延時間が0に到達したことを意味する。
【0025】
図5は図4のフローチャートを一部変更したフローチャートである。図4のフローチャートとの相違点についてのみのベル。管理ステップS43では、遅延出力中のサービス内容の属性内容が変化したときに遅延出力の遅延時間を減少することの可否についてのユーザ設定を管理し、ユーザ設定が許可のときのみ、遅延時間制御ステップS40の実行を許容する。すなわち、S43では、ユーザ設定が、遅延時間の変更を許可している状態であるか否かを判定し、該判定が”正”であれは、S38へ進み、”否”であれば、該方法を終了する。例えば、サービスはオーディオサービスであり、サービス内容の属性には、該サービス内容のジャンル、曲名、アーティスト名、及び/又は該サービス内容が記憶手段11において記憶されているトラックの番号が含まれる。また、遅延時間制御ステップS40bでは、図4の遅延時間制御ステップS40の処理に加えて、遅延出力から実時間出力へ切り替えた場合には、切替前に遅延出力していたサービスに係る全サービス内容を記憶手段11からから削除する。
【0026】
図6は別のデジタル放送受信方法のフローチャートである。図6のフローチャートにおいて、図4のフローチャートにおけるステップと処理内容が同一のステップについては、同一の符号により指示する。記憶ステップS36では、デジタル放送に含まれるサービス内容を記憶手段11に記憶する。遅延出力ステップS37では、記憶手段11に記憶したサービス内容を読み出して再生することにより該サービス内容をその受信時刻より遅延して出力する遅延出力を実施する。サービス切替検出ステップS45では、ユーザが選択サービスを切り替えたことを検出しだい、出力切替ステップS46へ進む。S46では、現在選択中のサービスを実時間で出力する実時間出力へ遅延出力から切り替える。
【0027】
S46では、前述の処理に加えて、切替前に遅延出力していたサービスに係る全サービス内容を記憶手段11から削除することもできる。
【0028】
さらに、デジタル放送受信用プログラムが用意される。該デジタル放送受信用プログラムは、図4〜図6に関連して説明したデジタル放送受信方法における各ステップをコンピュータに実行させる。
【0029】
【実施例】
図7はDAB(Digital Audio Broadcasting)用送信機50の構成図である。送信機50は、複数個のオーディオサービスと複数個のデータサービスとを一括したアンサンブルを送信する。音声圧縮エンコーダ51ではMPEG(動画像圧縮)オーディオ方式により音声圧縮が行われる。誤り訂正エンコーダ52は音声圧縮符号化されたデータについて畳み込み方式により誤り訂正符号化を行う。同様に、誤り訂正エンコーダ55はデータサービスについて畳み込み方式により誤り符号化を行う。時間インタリーブ器53,56は誤り訂正エンコーダ52,55で誤り訂正符号化されたデータについて時間インタリーブを行う。多重化器54は時間インタリーブ器53,56で時間インタリーブされたデータを多重化する。直交周波数分割多重変調器(OFDM器)57は多重化されたデータについて逆高速フーリエ変換(IFFT)を行う。高周波器(RF器)58は逆高速フーリエ変換された時間領域の信号の周波数を発振器59により送信周波数に変換する。
【0030】
DABの主伝送パラメータは次のとおりである。
シンボル数:76。
伝送帯域幅:1,536MHz。
搬送波数:1536。
搬送波の周波数間隔:1KHz。
フレーム数:96ms。
NULLシンボル長:1.297ms。
有効シンボル長:1ms。
ガードインターバル期間:246μs。
用途:SFN。
使用周波数帯:375MHz以下。
トータル伝送量:2.3Mbit/sec。
【0031】
DABのバンドIIIにおけるオーディオ放送帯は174〜240MHzであり、1.5MHzの伝送帯幅を有する複数のアンサンブルからなり、各アンサンブルは、複数個のオーディオサービス及び複数個のデータサービスを含む。なお、厳密には、アンサンブルは複数個のサービスを含み、各サービスは1個のプライマリサービス成分と0個以上のセカンダリサービス成分とを含んでいる。プライマルサービス成分はオーディオサービスであり、セカンダリサービス成分は、プライマリサービス成分は、オーディオサービス及びデータサービスである。
【0032】
図9は図7の多重化器54により形成される伝送フレームの構成図である。該伝送フレームは、前から順番に同期チャンネル、FIC(Fast Information Channel)、及びMSC(Main Service Channel)をもつ。MSCはオーディオデータ転送用のチャンネルであり、これを構成する1シンボルはガードインターバルと有効シンボルで構成される。ガードインターバルは、マルチパス波等の遅延波を受信しても、この時間内であればこの遅延を吸収するものである。なお、シンボルデータは直交する多数のサブ搬送波を、直交位相変調(QPSK)、16直交位相振幅変調(QAM)等の方式により、変調する。
【0033】
OFDM器57(図7)は、送信データを直並列変換してから、逆離散フーリエ変換する。こうして生成される伝送波は、約1.5MHzの伝送帯域幅で、1536個のサブ搬送波(モードIの場合)をもつ。
【0034】
図8はDAB用カーラジオ70の構成図である。受信信号は高周波器71及びPLL回路72によりダウンコンバージョンされて、直交復調される。その後、アナログディジタル変換されて、高速フーリエ変換器(FFT器)73により時間領域から周波数領域に変換して、サブ搬送波の復調を行って、データを抽出する。なお、このFFT器73はディジタル信号プロセッサ(DSP)で構成される。時間デインタリーブ/ビタビデコーダ74は時間インタリーブされたデータを時間デインタリーブし、さらに畳み込み方式により誤り訂正符号化されたデータをビタビ復号する。音声圧縮デコーダ75は音声圧縮符号化されたデータを復号して、所定のオーディオサービスについてのオーディオ信号を生成する。その後、該データは、ディジタルアナログ変換されて、増幅器76を経由してスピーカ77から音声として出力される。
【0035】
時間デインタリーブ/ビタビデコーダ74の出力は、データデコーダ79に送られて、データサービスの文字コードに復号されてから、該データサービスの情報内容としての文章が表示器80で表示される。なお、操作キー82は、表示器80の周辺部に設けられ、ユーザにより操作される。マイクロコンピュータ81は、操作キー82からのユーザ指示及び時間デインタリーブ/ビタビデコーダ74等からの情報を入力され、PLL回路72及び時間デインタリーブ/ビタビデコーダ74等へ制御信号を送り、RF器71におけるダウンコンバージョン対象の高周波の選択や時間デインタリーブ/ビタビデコーダ74からの出力オーディオチャンネルの選択等を行う。
【0036】
記憶手段84は、例えば、ICメモリ、DVD(ディジタルビデオディスク)、ハードディスク、又はMD(ミニディスク)等から構成される。記憶手段84は、RF器71、FFT器73、及び時間デインタリーブ/ビタビデコーダ74のどれかの出力信号を記憶するようになっている。記憶手段84は、また、記憶信号を、適宜、該記憶信号の取り込み個所としてのRF器71、FFT器73、及び時間デインタリーブ/ビタビデコーダ74の出力部へ戻し入れ可能に、すなわち、FFT器73、時間デインタリーブ/ビタビデコーダ74、及び音声圧縮デコーダ75の入力部へ供給可能になっている。ユーザは、記憶手段84の記憶データを再生することにより、オーディオサービスを実際の放送時刻に対して所定時間、遅延した時刻に、聞くことが可能になる。記憶手段84は、時間デインタリーブ/ビタビデコーダ74の出力を取り込んで記憶し、かつ再生信号を時間デインタリーブ/ビタビデコーダ74の出力部へ戻す場合には、選択アンサンブルに含まれる全部の又は所定の複数個数のオーディオサービスのオーディオ信号を記憶するために、記憶手段84は複数個、設けられてもよい。マイクロコンピュータ81は、操作キー82を介するユーザからの遅延出力指示に対して、記憶手段84からデータを読み出して、対応のサービス内容をスピーカ77から出力、すなわち、実際の受信時刻より所定時間、遅延して出力する遅延出力を行う。
【0037】
図10はMP3ID3v1.1タグの構造図である。記憶手段84は例えばMP3ID3v1.1タグ形式でサービスが記憶され、該記憶形式では、サービス内容自体を記憶するMP3オーディオ部の他に、該サービス内容に関連付けて該サービス内容の属性としてのTAG名、曲名、アーティスト名、アルバム名、製作年度、コメント、トラック番号、及び音楽ジャンルが書き込まれる。
【0038】
図11は遅延時間制御の概念図である。実時間出力は、現在選択中のサービスが、実時間、すなわち受信時刻にスピーカ等の音声出力手段から出力される。これに対して、遅延出力は、現在選択中のサービスが記憶手段84に記憶され、受信時刻から所定時間T1(T1は記憶手段11の記憶容量に関係する。)内であれば所定時間T2(T2≦T1)前からのサービス内容を、それに係るデータを記憶手段84から読み出して再生することにより、実時間から遅延して、音声出力手段から出力される。或るオーディオサービスにおいて、曲A、曲B、曲C、曲D・・・が連続して放送されていると想定する。A,B,C,D,・・・は曲名を意味するものとする。曲名はサービス内容の属性内容と仮定し、ユーザは該属性内容については遅延時間解消について許可することを予め設定していると仮定する。図11において、太い黒の横線は、実時間出力と遅延出力との内で出力が有効になっている方を示している。上側の太い黒横線は実時間出力が実施されていることを意味し、下側の太い黒横線は遅延時間出力が実施されることを意味する。ユーザは、曲Aを実時間出力で聞いている途中で、曲Aの最初から聞きたいと考え、時刻tにおいて、デジタルオーディオ放送受信機の所定の操作キーから遅延出力を指示する。この場合、遅延出力は、実時間に対して時間T2、遅延している。遅延出力において、曲Aが終了すると、遅延出力における属性内容としての曲名は変化するので、有効出力は遅延出力から実時間出力へ自動的に切り替えられ、遅延時間は解消される。また、この切替に伴い、遅延出力用メモリから曲Aのデータが削除されて、該メモリの残り記憶可能量が増大する。
【0039】
図11では、属性として曲名を例に挙げて説明したが、属性としてアーティスト名、ジャンル、及びトラック番号等が選択された場合にも、同様である。すなわち、遅延出力されているサービス内容について、そのアーティスト名又はジャンルが変化したのに伴い、遅延出力から実時間出力への切替や遅延時間の段階的減少が実施されたり、切替前に遅延出力されていたサービス内容のアーティスト名又はジャンルと同一のアーティスト名又はジャンルのサービス内容のデータが記憶手段から削除される。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、サービス内容の遅延出力可能なデジタル放送受信機において、遅延出力中に、ユーザに遅延時間解消について明示的な操作を要求することなく、また、ユーザに不都合となることなく、自動的に実時間出力遅延時間が解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】デジタル放送受信機の機能ブロック図である。
【図2】図1のデジタル放送受信機に機能を追加したものである。
【図3】別のデジタル放送受信機の機能ブロック図である。
【図4】デジタル放送受信方法のフローチャートである。
【図5】図4のフローチャートを一部変更したフローチャートである。
【図6】別のデジタル放送受信方法のフローチャートである。
【図7】DAB用送信機の構成図である。
【図8】DAB用カーラジオの構成図である。
【図9】図7の多重化器により形成される伝送フレームの構成図である。
【図10】MP3ID3v1.1タグの構造図である。
【図11】遅延時間制御の概念図である。
【符号の説明】
10 デジタル放送受信機
11 記憶手段
12 遅延出力手段
13 属性内容検出手段
14 実時間出力手段
15 有効出力選択手段
16 遅延時間制御手段
20 管理手段
21 削除手段
30 デジタル放送受信機
31 サービス切替検出手段
32 削除手段

Claims (13)

  1. デジタル放送に含まれるサービス内容を記憶する記憶手段、
    前記記憶手段に記憶したサービス内容を読み出して再生することにより該サービス内容をその受信時刻より遅延して出力する遅延出力を実施可能になっている遅延出力手段、
    遅延出力中のサービス内容の属性内容を検出する属性内容検出手段、
    現在、選択中のサービスについてのサービス内容を実時間で出力する実時間出力を実施可能になっている実時間出力手段、
    遅延出力及び及び実時間出力の一方を有効出力として選択する有効出力選択手段、及び
    遅延出力期間に、遅延出力中のサービス内容の属性内容が変化したときは遅延出力の遅延時間を減少させるか前記有効出力選択手段に有効出力を遅延出力から実時間出力へ切り替えさせるかする遅延時間制御手段、
    を有していることを特徴とするデジタル放送受信機。
  2. 遅延出力期間に遅延出力中のサービス内容の属性内容が変化したときに遅延出力の遅延時間を減少することの可否についてのユーザ設定を管理する管理手段、
    を有し、
    前記遅延時間制御手段は、ユーザ設定が許可のときのみ、遅延時間の減少又は遅延出力から実時間出力への有効出力切替を実施することを特徴とする請求項1記載のデジタル放送受信機。
  3. 前記サービスはオーディオサービスであり、サービス内容の属性には、該サービス内容のジャンル、曲名、アーティスト名、及び/又は該サービス内容が前記記憶手段において記憶されているトラックの番号が含まれることを特徴とする請求項1又は2記載のデジタル放送受信機。
  4. 前記有効出力選択手段が、有効出力を遅延出力から実時間出力へ切り替えた場合には、切替前に遅延出力されていたサービス内容の属性内容と同一の属性内容をもつサービス内容に係る記憶を前記記憶手段から削除する削除手段、
    を有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のデジタル放送受信機。
  5. デジタル放送に含まれるサービス内容を記憶する記憶手段、
    前記記憶手段に記憶したサービス内容を読み出して再生することにより該サービス内容をその受信時刻より遅延して出力する遅延出力を実施可能になっている遅延出力手段、
    現在、選択中のサービスについてのサービス内容を実時間で出力する実時間出力を実施可能になっている実時間出力手段、
    遅延出力及び及び実時間出力の一方を有効出力として選択する有効出力選択手段、
    ユーザが選択サービスを切り替えたことを検出するサービス切替検出手段、及び
    遅延出力期間にユーザが選択サービスを切り替えたときは、前記有効出力選択手段に有効出力を遅延出力から実時間出力へ切り替えさせる遅延時間制御手段、を有していることを特徴とするデジタル放送受信機。
  6. 前記遅延時間制御手段が、前記有効出力選択手段に有効出力を遅延出力から実時間出力へ切り替えさせたときは、切替前に遅延出力していたサービスに係る全サービス内容を前記記憶手段から削除する削除手段、
    を有していることを特徴とする請求項5記載のデジタル放送受信機。
  7. デジタル放送に含まれるサービス内容を記憶手段に記憶する記憶ステップ、
    前記記憶手段に記憶したサービス内容を読み出して再生することにより該サービス内容をその受信時刻より遅延して出力する遅延出力を実施する遅延出力ステップ、
    遅延出力しているサービス内容の属性内容を検出する属性内容検出ステップ、及び
    遅延出力中のサービス内容の属性内容が変化したときは遅延出力の遅延時間を減少させるか現在選択中のサービスを実時間で出力する実時間出力へ遅延出力から切り替えるかする遅延時間制御ステップ、
    を有していることを特徴とするデジタル放送受信方法。
  8. 遅延出力中のサービス内容の属性内容が変化したときに遅延出力の遅延時間を減少することの可否についてのユーザ設定を管理しユーザ設定が許可のときのみ、前記遅延時間制御ステップの実行を許容する管理ステップ、を有していることを特徴とする請求項7記載のデジタル放送受信方法。
  9. 前記サービスはオーディオサービスであり、サービス内容の属性には、該サービス内容のジャンル、曲名、アーティスト名、及び/又は該サービス内容が前記記憶手段において記憶されているトラックの番号が含まれることを特徴とする請求項7又は8記載のデジタル放送受信方法。
  10. 遅延出力から実時間出力へ切り替えた場合には、切替前に遅延出力していたサービス内容の属性内容と同一の属性内容をもつサービス内容に係る記憶を前記記憶手段から削除する前記遅延時間制御ステップ、
    を有していることを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載のデジタル放送受信方法。
  11. デジタル放送に含まれるサービス内容を記憶手段に記憶する記憶ステップ、
    前記記憶手段に記憶したサービス内容を読み出して再生することにより該サービス内容をその受信時刻より遅延して出力する遅延出力を実施する遅延出力ステップ、
    ユーザが選択サービスを切り替えたことを検出するサービス切替検出ステップ、及び
    前記遅延出力期間にユーザが選択サービスを切り替えたときは、現在選択中のサービスを実時間で出力する実時間出力へ遅延出力から切り替える出力切替ステップ、
    を有していることを特徴とするデジタル放送受信方法。
  12. 遅延出力から実時間出力へ切り替えた場合には、切替前に遅延出力していたサービスに係る全サービス内容を前記記憶手段から削除する前記出力切替ステップ、
    を有していることを特徴とする請求項11記載のデジタル放送受信方法。
  13. 請求項7〜12のいずれかのデジタル放送受信方法における各ステップをコンピュータに実行させることを特徴とするデジタル放送受信用プログラム。
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