JP3921349B2 - 電気ポット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、真空二重構造の内容器を備える電気ポットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記のような電気ポットは、例えば図13(b)に示すように、湯水が内部に貯留される内容器71を外ケース72内に設けて本体73が構成され、内容器71が、例えばステンレス鋼板を用いて各々作製された内筒74と外筒75との二重容器構造で形成されている。これら内筒74と外筒75との間を真空排気する組立が行われている。このような真空二重構造で形成された内容器71によって、この内容器71内に貯留される湯に対し、優れた保温性を得ることができる。
【0003】
さらに近年の電気ポットにおいては、内筒74の上端側に、同図(c)に拡大して示すように、径方向内方に突出する絞り部77を設けて内容器71が形成されている。このような絞り部77を設けることによって内容器71の上端開口径がより小さくなり、これにより、内容器71内に貯留された湯からの上方への放熱が抑えられて、さらに保温性が向上したものになっている。
【0004】
上記のような絞り部77は、内筒74に対して径方向内方への絞り加工を行うことによって形成されている。このような絞り加工は、亀裂やしわが発生しない範囲で極力絞り量が大きくなるように断面形状が定められ、従来は、絞り部77よりも下側の内筒胴部78の上端に、上方に向かって径方向内方に傾斜する絞り傾斜面79と、この絞り傾斜面79の内方端から上方に向かう短寸の円筒面80と、この円筒面80の上端から径方向外方にテーパー状に拡がる拡径傾斜面81とが順次連なる断面形状で、上記絞り部77が内筒74の上端側に形成されている。そして、拡径傾斜面81の上端縁に、上記内筒胴部78よりもやや径大な円筒状の外筒75の上端縁が接合されて、内容器71が構成されている。
【0005】
一方、本体73には、同図(a)(b)に示すように、内容器71の上端開口を塞ぐ蓋体82が取付けられる。この蓋体82には、その後端側(図において右端側)に、同図(c)に示すヒンジピン83が設けられている。このヒンジピン83を、本体73に設けられているヒンジ受け84に嵌入させた状態に組付けられ、これにより、蓋体82を上記ヒンジピン83回りに回動させることで、内容器71の上端開口が開閉される。
【0006】
なお、上記ヒンジ受け84は、外ケース72の上端に組付けられて本体73における上部側の外装体を構成する肩ケース85に設けられている。そして、ヒンジ受け84の下側には、肩ケース85の外周壁86と内周壁87との間に、ヒンジロック機構88がさらに設けられている。
【0007】
このヒンジロック機構88は、上記した外周壁86および内周壁87間に下側から嵌着して固定されたバネ受け89と、このバネ受け89上に縮装された圧縮コイルバネ90と、このバネ90によって上方に向けて付勢されたヒンジロック体91とを設けて構成されている。
【0008】
通常は、このヒンジロック体91の上端側がヒンジ受け84の前方に位置し、これによって、ヒンジ受け84内からのヒンジピン83の前方への抜脱が阻止された状態で保持されている。したがって、前記蓋体82は、これをヒンジピン83回りに回動させる操作のみが可能となっている。
【0009】
一方、ヒンジロック体91を後方から指先で下側に押して下降させると、ヒンジロック体91の上端側がヒンジ受け84の前方位置から下側に没入する。この状態で、蓋体82を前方に引くことで、ヒンジピン83がヒンジ受け84から外れ、これによって、本体73から蓋体82を外すことが可能となる。
【0010】
このように蓋体82は、本体73からの取り外し可能になっている。但し、蓋体82の開閉操作時に、ユーザーの意図に反して蓋体82が外れるようなことがあると安全性が損なわれることから、上記のようなヒンジロック機構88が、本体73の後面に設けられている。
【0011】
なお、前記肩ケース85の内周壁87には、その内周面に段部92が設けられ、内容器71は、内筒74と外筒75との各上端縁の接合領域である鍔状部93を、パッキン94を介してこの段部92上に載せた状態として、この内容器71の上端側が本体73内に支持されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、内容器71の上端側に、前記した形状の絞り部77を設けた従来の電気ポットでは、例えばヒンジロック機構88の収納部分が外ケース72よりも後方に出っ張る形状となり、このために前後方向の全体的な寸法が大きくなって、コンパクト化を充分には図れないという問題を有している。
【0013】
つまり、ヒンジ受け84の下側に設けられるヒンジロック機構88は、その下端側が内容器71の絞り部77に重なる高さ位置にあり、したがって、このヒンジロック機構88の配設空間を、内容器71の外筒75よりも外側に設けることが必要となっている。これに対し、その下側の外ケース72の後面側は、外筒75との間に所望の断熱空気層を確保した状態で、この外筒75に極力近づけた形状に形成されている。この結果、肩ケース85における後面側に、外ケース72よりも後方に出っ張る形状でヒンジロック機構88の収納部を設けることが必要となっている。
【0014】
なお、このような後方への出っ張り形状を生じさせないためには、ヒンジロック機構88の下端側が内容器71よりも上方に位置し、このヒンジロック機構88の配設空間が内容器71の絞り部77に対して上下に重なる構成とすることが考えられる。しかしながら、このような構成では、ヒンジ受け84をヒンジロック機構88に必要な上下方向の高さ寸法よりも高い位置に設けることが必要となり、したがってこの場合には、蓋体82の厚さを含む上下方向の寸法が大きくなる。
【0015】
本発明は上記した問題点に鑑みなされたもので、その目的は、よりコンパクト化を図り得る電気ポットを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、1の態様においては、真空断熱空間を間に形成する内筒とこの内筒を外側から囲う外筒とを設けて形成された内容器を内部に有する本体と、内容器の上端開口を塞ぐ蓋体とを備え、内容器の上端側内周に径方向内方に突出する絞り部を設けた電気ポットにおいて、
内筒の上端側に径方向内方に屈曲する絞り面を形成する一方、外筒の上端側に、円筒状の胴部の上端から径方向内方に屈曲する形状の内向き連結部を設け、この内向き連結部の上端縁と、内筒における上記絞り面上方の上端縁とを相互に接合した形状に形成してあることを特徴とする。
【0017】
上記構成によれば、内容器における上端側の形状によって、外筒の内側領域にヒンジロック機構といった機構類の配置スペースを確保することが可能になる。即ち、内容器の内筒の上端側は従来とほぼ同様に径方向内方に向かって斜め上向きに傾斜する絞り部が設けられているものの、その絞り部の内方端が内容器の最上位の位置となるように、外筒は、絞り部の内方端よりも上方には越えない形状に形成することができるからである。つまり、外筒の内側領域にヒンジロック機構等の機構類を入り込ませて配置できて、その横側方への突出量を減らすことができ、給湯機能に支障を来たすことなく電気ポットとしてのコンパクト化が図れるようになった。
【0018】
また別の態様においては、内筒の上記絞り面における内方端の位置に、内筒と外筒との各上端縁の接合部を設けていることを特徴とする。
【0019】
上記構成によれば、最小径部において内外筒どうしの接合ができる等、接合部が従来よりも小径側に位置するので、大径側への曲げ加工が不要になり、内容器の最小径部の寸法を、より小型化することが可能になるとともに、請求項1の構成による前記効果を奏することができた。
【0020】
また別の態様においては、外筒の上記内向き連結部における径方向内方側を、肩ケースの内方端側に固定していることを特徴とする。
【0021】
上記構成によれば、外筒の内向き連結部における径方向内方側を肩ケースの内側に配置することができるので、これら両者の重複が解消されて空間の有効利用が図れるので、必要な機能を備えながらよりコンパクト化することが可能になるとともに、先の態様による前記効果を奏することができる。例えば、ヒンジ受けを外ケースの上方延長線上に設けても、その下側にヒンジロック機構の配設空間を充分に確保することができる。
【0022】
また別の態様においては、上記内向き連結部には、本体への固定領域よりも外側に、下方に凹入してその下側の円筒状胴部に連なる窪み部を設けていることを特徴とする。
【0023】
上記構成によれば、ヒンジロック機構等の機構類や構造物を、窪み部に入り込ませて配置することが可能になり、空間の有効利用が促進できる点からより一層のコンパクト化が図れる利点がある。例えば、窪み部と外ケースとの間も利用してヒンジロック機構が配置されていれば、ヒンジロック機構におけるヒンジロック体の形状やその上下方向ストローク、また、圧縮コイルバネのバネ長等を従来とほぼ同様としたままで、このヒンジロック機構を外ケースよりも内側に沿わせて設けることが可能となる。
【0024】
その結果、先の態様による前記効果を奏するとともに、前後方向の全体的な寸法が小さくなってよりコンパクトになり、又、後面側に外ケースよりも後方へ大きく出っ張るものがないことから、外観がすっきりしてデザイン性も向上するようになった。
【0025】
また別の態様においては、蓋体の後部側に設けられたヒンジピンが嵌入するヒンジ受けを本体の後面側上部に設けると共に、このヒンジ受けからのヒンジピンの抜脱を阻止する状態と許容する状態との切換操作が行われるヒンジロック機構を、外筒における内向き連結部の上方で、かつ、円筒状胴部の外周面を上方へ延長した面よりも内側に入り込む位置に配設して、このヒンジロック機構を後方から覆う本体の外周壁がその下側の外周壁とほぼ面一状になるように形成していることを特徴とする。
【0026】
上記構成によれば、ヒンジロック機構を、内容器における上端側の形状工夫によって生じた外筒の内側領域に入れ込み配置することができ、それによってヒンジロック機構を後方から覆う外周壁が突出せず、その下側の外周壁とほぼ面一状にできるようになる。つまり、上述の各態様によるいずれかの前記効果を奏するとともに、ヒンジロック機構の後方突出が解消され、空間を有効利用して前後方向のコンパクト化が図れるとともに、外観も向上する電気ポットを提供することができた。
【0027】
また別の態様においては、本体の前面上部側に、下端面に給湯口を備えると共に上面壁に沿って操作表示部が形成される嘴状の注湯部を設け、本体における内周壁の前面側を、その上端縁が上記注湯部の上壁面の後端縁に連なる形状に形成すると共に、この上壁面の後端縁が、前記外筒の筒状胴部の外周面を上方に延長した面よりも後方に入り込んだ形状に形成していることを特徴とする。
【0028】
上記構成によれば、先の幾つかの態様によるいずれかの前記効果を奏するとともに、嘴状の注湯部における操作表示部を、内容器における上端側の形状工夫によって生じた外筒の内側領域に入れ込み配置することができ、操作表示部を無理なく大型化して見易くすることや、注湯部の前方突出量を少なくしてコンパクト化が図れる利点を得ることができた。
【0029】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。図2に本実施形態に係る電気ポットを示している。この電気ポットは、同図(b)に示すように、内部に上方から凹入する貯湯空間1aを有する本体1と、貯湯空間1aの上方を覆う蓋体2とを備えている。
【0030】
本体1は、外装体としての筒状の外ケース3と、この外ケース3の内側に装着されて上記貯湯空間1aを囲う内容器4と、外ケース3の上方に取付けられた肩ケース(蓋体の外周側を下側から覆う本体の内周壁)5とを設けて構成されている。肩ケース5は、外ケース3の上端に全周にわたって一体的に連なる外周壁5aを備え、この外周壁5aによって、本体1における上部側外装体が形成されている。なお、本体1における上部前面側の肩ケース5における外周壁5aと外ケース3とは、嘴状に前方(同図において左方)に膨出する形状に形成されている(以下、この部位を注湯部1bという)。この注湯部1bにおける下部前端側に、後述する給湯口管10cが取付けられている。
【0031】
上記肩ケース5は、注湯部1bよりも後方に蓋体2が上方から嵌入する略円形の開口を有する形状に形成され、この開口の周縁から、径方向内側へと略斜めに垂下して蓋体2の外周を囲う内周壁5bが一体形成されている。この内周壁5bの下端部に内容器4の上端が固定されて、この内容器4が外ケース3内に装着されている。この内周壁5bにおける前面側は、蓋体2の前面側全体を囲うように上方に延設されて、注湯部1bを上方から囲う外周壁5bの後端に連なる形状となっている。なお、上記内容器4の形状およびその固定構造については、後で詳しく説明する。
【0032】
内容器4の下面中央部に、サーミスタ等からなる底センサ(温度センサ)6が下側から当接するように配置されている。この底センサ6によって、内容器4内の貯湯空間1aに貯留されている湯水の温度が検出される。
【0033】
さらに、この底センサ6を囲うドーナツ形状の電気ヒータ(加熱手段)7が、内容器4の下面に下側から密着するように取付けられている。この電気ヒータ7は、抵抗加熱式のヒータ線を雲母板(マイカ板)に挟んだ構造のマイカヒータを設けて構成され、このマイカヒータを、例えばアルミニウムメッキ鋼板等の金属板で上下から挟み込んだ形状に形成されている。なお、上記マイカヒータは、三枚のマイカ板を積層した構造になっており、これらマイカ板間に、沸騰用ヒータと保温用ヒータとの2系統のヒータ回路が設けられている。
【0034】
上記形状の電気ヒータ7の下側には、この電気ヒータ7を下側から覆う遮熱板8が取付けられている。そして、この遮熱板8の下側に電動ポンプ9が取付けられている。この電動ポンプ9には、その吸引口9aに、電気ヒータ7と遮熱板8との各前面側の切欠を貫通して内容器4の下面から垂下する取水管10aが接続されている。そして、電動ポンプ9の吐出口9bに、図示してはいないが、外ケース3と内容器4との間を上方に延びる給湯立て配管10b(同図(a)参照)が接続されている。さらに、この給湯立て配管10bの上端に、後述するバルブユニット56を介して、前記した給湯口管10cが接続されて、貯湯用空間1aの底部から給湯口管10cに至る給湯経路が形成されている。なお、上記した給湯立て配管10bは透明ガラス管から成り、その外周面に水位目盛りが印刷されて液量表示管として形成されている。外ケース3は、水位目盛りに沿う一部領域が透明に形成されて、上記水位目盛りを前方から視認し得るようになっている。
【0035】
内容器4は、図3(c)に示すように、それぞれステンレス鋼板等から成る金属製の内筒11と外筒12とを設け、これら内筒11と外筒12との間を真空断熱空間とした組立てが行われている。内筒11は、円筒状の胴部11aと底板部11bとを有する有底筒状に形成され、これら11a・11bに囲われる空間が前記した貯湯空間1aとなっている。さらに、この貯湯空間1aからの上方への放熱を抑えて保温性を向上するために、この内筒11の上端側に、胴部11aの上端縁から円錐状に径方向内方へと屈曲させた絞り部11cを設けて、この部位での開口面積をその下側の貯湯空間1aより小さくした形状に作製されている。そして上記絞り部11cの内方端に、上方へと延びる短寸円筒形状の接合部11dが連設され、この接合部11dに、後述するように、外筒12の上端が溶接等によって気密に接合されている。
【0036】
なお、内筒11の底板部11bは、その中央側が上方へ段差状に凹入するように形成されている。その中央凹部11e下面に、前記した底センサ9が下側から当接するように配置される。また、この中央凹部11eの外側の中間凹部11fの領域に、前記した電気ヒータ7が下側から密着させて取付けられる。さらにこの中間凹部11fよりも前面側に、前記した電動ポンプ9の吸引口9aが接続される取水10aの上端が、この底板部11bを貫通させて接合されている。
【0037】
一方、外筒12は、本実施形態においては外筒胴部材13と外筒上部材14との二部材を設けて形成されている。外筒胴部材13は、内筒11の胴部11aを外側から囲う円筒状の胴部13aと、内筒11の底板部11bよりも下側の位置で、胴部13aの下端から径方向内方に折曲された折曲部13bとを有する形状に形成されている。この折曲部13bの内端は、内筒11の底板部6の外周側に下側から当接するように上方へ折曲され、その上端13cが、内筒11の底板部11bに溶接等によって気密に接合されている。
【0038】
外筒上部材14は、外筒胴部材13における胴部13aの上端縁と、その内側における内筒11の前記接合部11dとの間を上方から塞ぐべく、略径方向に拡がる形状に形成されている。さらに詳細には、その内方端に、上記接合部11dに外側から重ねて溶接される円筒状の接合部14aが設けられ、この接合部14aの下端から径方向外方に略水平に拡がる平面部14bと、この平面部14bの外周縁から断面略L字状に屈曲されて径方向外方に拡がる窪み部14cとを有する形状に形成され、この窪み部14cの外方端が、外筒胴部材13における胴部13aの上端縁に溶接されている。なお以下では、内筒11上端側の接合部11dと、これに接合される外筒上部材14の接合部14aとの両者を併せて、上端接合部4aと称して説明する。
【0039】
このように、本実施形態における内容器4は、外筒胴部材13と外筒上部材14とから成る外筒12を内筒11に外側から接合し、これによって、内筒11の絞り部11cや胴部11a、また底板部11bの外周側にかけて、外筒12との間に密閉空間15が形成されている。そして、外筒上部材14における平面部14bに、同図(c)において左側の断面形状に示されているように、断面円弧状に下方に凹入する凹部14dが設けられており、この凹部14dの底部に、上記密閉空間15に連通する排気穴が穿設されている。この排気穴を通して、上記空間15を真空断熱空間とする組立てが行われる。
【0040】
これは、上記凹部14d上に例えば低融点ガラス等から成る封口材を載せ、この状態で、図示しない真空室にこの内容器4を送り込むことによって行われる。これにより、上記排気穴を通して空間15内の空気が吸い出され、そして、この状態で全体を加熱して封口材を溶融させることにより排気穴が封止されて、上記空間15が真空断熱空間として形成される。
【0041】
なお、同図(a)に示すように、上記外筒上部材14の平面部14bには、その下面に、真空排気して封止した後に上記密閉空間15を囲う壁面から発生するアウトガスを吸着して所望の真空度を保持するためのゲッター部材16が取り付けられている。さらに、上記平面部14bの上面に、この内容器4を前記肩ケース5に固定するための固定金具17…が、周方向に沿う複数箇所、図の場合には4箇所にスポット溶接にて接合されている。これら固定金具17は、同図(b)に示すように、断面略逆U字状に形成され、その中心箇所に、固定用雌ねじ17aが穿設されている。一方、同図(d)に示すように、内容器4の下端面、すなわち、外筒胴部材13における折曲部13bの下面にも、上記同様に形成された固定金具18…が接合されている。
【0042】
次に、上記構造の内容器4の固定構造について説明する。まず、この内容器4の底部側は、前記図2(b)に示されているように、前記遮熱板8の外周側を通して締結ネジ19を上記固定金具18に螺着させることによって、この遮熱板8に固定されている。なお、外ケース3の下端開口部にはこれを覆う底蓋20が設けられている。この底蓋20は、その周縁を囲う回転座21上に回転自在に組付けられている。この底蓋20上に外ケース3における底部内方端側が載置された組立状態になっている。そして、この外ケース3の内方端領域に、上方に突出する取付ボス部3a…が周方向に沿って複数設けられており、これら取付ボス部3a上に、上記遮熱板8が図示しない取付ネジによって固定されている。
【0043】
一方、内容器4の上部側の固定構造を図1(b)に示している。すなわち、内容器4の下端側を前記のように外ケース3に固定した後の組立過程で、内容器4の前記平面部14b上に、この平面部14bを挟んで内側と外側とにそれぞれリング状の内側パッキン22・外側パッキン23が載せられ、次いで、肩ケース5が外ケース3に上方から組付けられる。この肩ケース5における前記内周壁5bの下端側内方端には、略水平な平坦取付部5cが設けられており、この平坦取付部5cの下面が上記各パッキン22・23に上方から当接すると共に、平面部14b上に接合されている固定金具17が、上記平坦取付部5cに形成されている貫通穴5dに下側から挿通した状態となる。この状態で、平坦取付部5c上に例えばステンレス鋼板より成るフランジ板24を載せ、このフランジ板24を通して締結ネジ25を固定金具17の前記固定用雌ねじ17aに螺着させ締め付けることで、内容器4の上部側が各パッキン22・23を介して肩ケース5の平坦取付部5cに固定されている。
【0044】
なお上記のような組立過程において、フランジ板24を平坦取付部5c上に載せる前に、平坦取付部5cの内側に環状のカバーリング26がさらに装着される。このカバーリング26は、その上端が、内容器4の前記した上端接合部4aを上方から囲う断面逆U字状に形成されている。このカバーリング26を、平坦取付部5cの内側に装着した後にフランジ板24を載せて前記したネジ締めを行うことにより、このカバーリング26もフランジ板24の内方端側で押え付けられて固定される。これにより、上端接合部4aが隠れて上方から見えなくなり、見栄えが向上する。
【0045】
また上記では、肩ケース5の平坦取付部5c上に金属板より成るフランジ板24を載せ、このフランジ板24を介してネジ締めを行うようになっているので、樹脂製の肩ケース5には各締め付け箇所での締付け力が分散して作用し、これによって、肩ケース5に亀裂等の損傷を発生させることなく、内容器4の安定した固定状態を得ることができる。
【0046】
なお同図(a)には、前記蓋体2を外した状態を示している。同図において、内筒11の絞り部11cよりもやや下側の高さ位置に記している破線Hは「満水位」を示している。このような満水位の表示は、従来の電気ポットでは、内筒の内面にエンボス加工等による目盛り形成にて行われ、これが、内容器の上端開口を通して視認されるように形成されている。しかしながら、本実施形態の電気ポットにおいては、絞り部11cの傾斜角が大きく、かつ、内容器4の上端開口径が小さいことから、仮に、従来同様に内筒11の内面に上記のような満水位目盛りを設けた構成としたのでは、この目盛りを内容器4の上端開口を通して視認することは困難なものとなる。
【0047】
そこで本実施形態では、上記したカバーリング26の後端側一部領域から下方に垂下する満水位表示部26aを設け、その下端部の位置が満水位Hの高さ位置であることを示す構成になっている。これにより、ユーザーは蓋体2を外して内容器4内に注水するときに、この内容器4の上端開口を通して水位の上昇を見ながら、その水位が満水位表示部26aの下端に一致したときに注水を停止することで、満水位までの注水操作を容易に行うことが可能になっている。なお、上記のような満水位表示部26aを有するカバーリング26は、内容器4内で沸騰した湯や蒸気が直接触れることから、例えばPPS(ポリフェニレンスルフィド)やPSU(ポリサルフォン)等の耐熱性を有するエンジニアリングプラスチックにて作製されている。
【0048】
次に、内容器4の上端開口を開閉する前記蓋体2の構成について説明する。この蓋体2は、図2(a)に示すように、本体1における前記嘴状の注湯部1bの後方に、これに連なる略円形状に形成されている。なお、蓋体2の前端、すなわち注湯部1bとの区画領域はほぼ直線状に形成されている。この蓋体2には、その上面略中央に、後述する押し板36が、また、この押し板36よりも注湯部1b側に蓋開閉レバー46がそれぞれ取付けられている。さらに押し板36の側方に手動給湯ロックつまみ43aが設けられている。
【0049】
上記蓋体2は、図4に示すように、上面外装体を形成する上ケース31と、この上ケース31の下側を覆うようにこの上ケース31に固定された下ケース32と、この下ケース32の略中央部に下側から取付けられた下部成形体33と、この下部成形体33を下側から覆う内蓋34とを設けて形成されている。上ケース31および下ケース32と下部成形体33とはそれぞれ合成樹脂製であり、内蓋34は例えばステンレス鋼板などの金属薄板で形成されている。なお、内蓋34は、パッキン35が装着された外周縁の部位が下ケース32の下面に当接するように下部成形体33に固定されている。蓋体2が閉蓋状態では、上記パッキン35が、内容器2の上端開口部に固定されている前記カバーリング26の上端内周縁に圧接して、貯湯空間1aが密閉状に保持される。
【0050】
上ケース31は上方凸状にゆるやかに湾曲した断面形状で形成されている。この上ケース31のほぼ中央に押し板36が装着され、この押し板36の下側に、ベローズ37aを設けて形成されたベローズポンプ(エアーポンプ)37が配置されている。
【0051】
このベローズポンプ37が非動作状態(図示の状態)のときには、このベローズポンプ37の中央下端側に設けられている流路切換弁37bにより、ベローズ37a内がその下側の空間から遮断された状態で保持される。この状態で、貯湯空間1aは、内蓋34および下部成形体33を貫通する器内連通路38と、下ケース32および下部成形体33間に設けられている第1通路39と、この第1通路39の下側に形成されている第2通路40と、下ケース32および下部成形体33間における後方側に設けられている蒸気通路41と、上ケース31に形成されている蒸気孔31aとを順次通して、外部に連通するように構成されている。したがって、このとき貯湯空間1a内で発生する蒸気は、この連通経路を通して外部に放出され器内圧の上昇が防止される。なお、上記器内連通路38内には転倒止水弁42が装着されている。
【0052】
一方、この状態から押し板36を下方に押す操作が行われると、その操作の開始当初に流路切換弁37bも一体的にわずかに下降する。これによって、ベローズ37a内が第1通路39に連通すると共に、この第1通路39と第2通路40との連通が遮断された状態に切換わる。この結果、第1通路39は外部への連通が遮断され、したがって、以降の押し板36の下降動作に伴い、ベローズ37a内で圧縮されるエアーが、第1通路39から器内連通路38を通して貯湯空間1a内に供給される。これによって、本実施形態の電気ポットでは、前記した電動ポンプ9を作動させずとも、押し板36を押す手動操作で貯湯空間1a内の湯の給湯を行い得るようにもなっている。
【0053】
なお、押し板36の下端側外周には、この押し板36の下降を阻止する状態と、許容する状態とを周方向の回転によって切換える押し板ロック用筒体43が配置されている。この筒体43における紙面手前側から上方に延びる操作部(図示せず)の上端が、前記図2(a)に示した手動給湯ロックつまみ43aとして形成されている。
【0054】
上記蓋体2は、前記肩ケース5の後端上部側に設けられたヒンジ受け5eにヒンジピン44を介して開閉自在かつ着脱自在に支持されている。一方、上ケース31の前端側には、この蓋体2を閉位置(図示の位置)で本体1にロックするための蓋体ロック機構45が設けられている。このロック機構45は、上ケース31に沿って取付けられた蓋開閉レバー46と、その下側で前後方向にスライド自在に配置されたロック体47と、このロック体47を前方に向けて付勢するバネ48とを設けて構成されている。
【0055】
蓋開閉レバー46は、その前方側を上方から押すことで、上ケース31へのこの蓋開閉レバー46の支持点46a回りに図において左回りに回動し、これに伴って後方側が上方に浮き上がる。この状態で、蓋開閉レバー46の下側に後方から指先を差し込み、この蓋開閉レバー46をさらに回動させることによってロック状態が解除される。すなわち、このような蓋開閉レバー46の回動に伴い、この蓋開閉レバー46の下面から下方に垂下する押動爪46bによってロック体47が後方にスライドする。これにより、ロック体47に一体形成されているロック爪47aの前端側が、肩ケース5の前記内周壁5bに設けられているロック用凹部5fから後方に離脱してロック解除状態となる。この状態から、さらに蓋開閉レバー46を上部後方へと持ち上げることで、蓋体2の全体が後端側のヒンジピン44回りに回動し、蓋体2が開けられる。
【0056】
このヒンジロック機構50は、図5に示すように、肩ケース5における後端側の外周壁5aと内周壁5bとの間で上下自在に配置されたヒンジロック体51と、その下側に取付けられたバネ受け52と、これらヒンジロック体51およびバネ受け52間に縮装された圧縮コイルバネ53とを設けて構成されている。バネ受け52は、肩ケース5の外周壁5aと内周壁5b間に下側から嵌挿され固定されている。
【0057】
上記の蓋体2はこれを本体1から外して、例えば内容器4内への注水のために本体1だけを蛇口の下側へと持ち運ぶことが可能となっている。このような蓋体2の取り外しは、この蓋体2を前記のようにヒンジピン44回りに回動させ、次いで手前に引くことによって行われる。しかしながら、例えば蓋体2を開ける過程で、蓋体2に前方への外力も作用するような取り扱いが行われ、これによってユーザーの意図に反して蓋体2が外れるようなことがあると安全性が損なわれることから、前記ヒンジ受け5eの近傍にさらにヒンジロック機構50が設けられている。
【0058】
前記ヒンジ受け5eには、その前面から後方に横方向に凹入する支持穴5gが形成されている。そして、ヒンジロック体51の上端側に、支持穴5gの前方に近接して位置する抜脱阻止部51aが設けられている。また、このヒンジロック体51の下端側には、肩ケース5の外周壁5aに形成されている開口窓5hを通して後方に臨む解除操作部51bが設けられている。
【0059】
このような構成により、常時は、ヒンジロック体51の抜脱阻止部51aがヒンジ受け5eの支持穴5gの前方に位置し、これにより、支持穴5gに嵌入させたヒンジピン44の前方への抜脱が阻止されて、蓋体2はヒンジピン44回りの回動によって開閉させることは可能であるものの、本体1から外れることがない状態で保持されている。
【0060】
一方、蓋体2を本体1から取り外す場合には、ヒンジロック体51の解除操作部51bに上部後方から指先を掛け、この解除操作部51bを下げる操作を行う。これに伴い、抜脱阻止部51aがヒンジ受け5eの支持穴5gの前方位置から下方に没入する。この状態を保持して蓋体2をヒンジピン44回りに回動させ、次いで前方へ引く操作を行うことにより、ヒンジピン44が支持穴5gから抜け出て蓋体2が本体1から取り外される。
【0061】
このようなロック機構50を設けるに当たり、本実施形態の電気ポットでは、内容器4における上端側の形状によって、外ケース3の内側領域にこのロック機構50の配置スペースが確保されている。すなわち、内容器4の内筒11の上端側は従来とほぼ同様に径方向内方に向かって斜め上向きに傾斜する絞り部11cが設けられているものの、この絞り部11cの内方端がこの内容器4の最上位の位置となるように、外筒12は、絞り部11cの内方端よりも上方には越えない形状に形成されている。
【0062】
この結果、ヒンジ受け5eを外ケース3の上方延長線上に設けても、その下側にヒンジロック機構50の配設空間を充分に確保することができる。特に外筒12の上端側を構成する外筒上部材14には、肩ケース5の内周壁5bに固定される平面部14bの外側を下方に窪ませた窪み部14cを設けた形状である。したがって、この窪み部14cと外ケース3との間も利用して、上記ロック機構50が配置されている。
【0063】
したがって、この構造によれば、ヒンジロック機構50におけるヒンジロック体51の形状やその上下方向ストローク、また、圧縮コイルバネ53のバネ長等を従来とほぼ同様としたままで、このヒンジロック機構50を外ケース3よりも内側に沿わせて設けることが可能となっている。この結果、前後方向の全体的な寸法が小さくなってよりコンパクトになり、また、後面側に外ケース3よりも後方へ大きく出っ張るものがないことから、外観がすっきりしてデザイン性も向上したものになっている。
【0064】
一方、本体1における前面側の前記注湯部1bは、図2(a)に示すように、その上面が、液晶表示パネル54aを中央に設けた操作表示部54として形成されている。この液晶パネル54aの両側に、前記した電動ポンプ9を作動させて給湯するための給湯キー54bや、この電動ポンプ9による給湯に対する電気的なロック状態を解除するためのロック解除キー54c、また、保温モード選択キー54d、再沸騰開始キー54e、タイマーキー54f等の各種操作キーが配置されている。
【0065】
本実施形態の電気ポットでは、この操作表示部54が従来よりも広い構成になっている。つまり、同図(b)に示されているように、内容器4の上端側と、肩ケース5の内周壁5b下端部との連結が、内容器4の外周面よりも径方向内方で行われる構成になっていることによって、上記内周壁5bにおける前面側の形状は、その上端縁の位置も、内容器4の外周面よりも径方向内方に位置させた構成になっている。この結果、同図(a)に示すように、内周壁5bの上端縁よりも前方に設定される上記操作表示部54は、同図において破線で示している内容器4の外周縁の後方に越える位置まで広げた形状とすることが可能になっている。これにより、例えば表示面積が大きな液晶表示パネル54を用いることや、形状の大きなスイッチ等を用いることが可能になり、これによって液晶表示の視認性やスイッチの操作性が向上する。
【0066】
なお、操作表示部54を上記のように後方に広げた分、蓋体2は、その前後方向の寸法が短くなっている。この場合に、前記蓋開閉レバー46は、その後端側が、同図(b)にも示されているように、押し板36の前縁側に重ねた構造になっている。これにより、蓋開閉レバー46の前端側を押し下げて後端側を浮き上がらせたときでも、その浮き上がり量が充分に確保され、この後端部下側に後方から指先を掛けて、前記した蓋体2の開操作を行うことが可能になっている。
【0067】
一方、操作表示部54の下側、すなわち注湯部1bの内部空間も従来よりも広くなっている。この空間領域に、同図(b)に示すように、肩ケース5の上壁面からの垂下形状で囲壁5iを設けて、この囲壁5i内が電装部品配設室として形成されている。この電装部品配設室内に、前記液晶表示パネル54bや各種操作キーに対応するスイッチ類が搭載されたスイッチ基板55が設けられている。さらにこの電装部品配設室に、図示してはいないが、前記操作キーでの操作に応じて沸騰加熱運転や保温加熱運転等を制御するマイコン等が搭載された制御回路基板や、電源回路基板が収納されている。
【0068】
さらに注湯部1b内には、上記電装部品配設室よりも下側で、かつ内容器4における満水位よりもう上方の領域で、紙面手前側の位置に、同図(b)中二点鎖線で示すように、バルブユニット56が配置されている。このバルブユニット56も、前記内容器4における外筒上部材14の窪み部14c上の空間を利用し、この注湯部1b内における同図(b)に示した前記給湯立て配管10b上に設置されている。
【0069】
このバルブユニット56は、図6(a)に示すように、円錐台形状の第1弁体57と、球状の第2弁体58とを収納するバルブケース59を備えている。このバルブケース59の下端に上記給湯立て配管10bの上端が接続され、また、紙面奥側における前面側の側壁に、給湯出口接続管10dを介して、前記した給湯口管10cが接続されている。
【0070】
バルブケース59内には、同図(b)に示すように、このケース59内を上下および左右に区画する仕切り壁60が設けられ、この仕切り壁60によって、同図において左下側に、本体1が転倒したときに給湯経路を閉じる軽倒止水弁61が、また、同図において右上側に、本体1が所定の角度よりも前傾したときに給湯経路を閉じる傾斜止水弁62がそれぞれ形成されている。
【0071】
転倒止水弁61は、バルブケース59の底壁上に立設された支持リブ59a…と、これら支持リブ59a…上に載置された第1弁体57と、この第1弁体57上の位置で、仕切り壁60を上下に貫通する形状で、この仕切り壁60に一体に設けられた筒体60aとによって構成されている。支持リブ59a…は、周方向に間隔を置いて複数設けられ、これら支持リブ59a…の内側は、水平面とのなす角が例えば50度程度の傾斜状に形成されている。これら傾斜面上に、第1弁体57が自重によってその下部側のテーパ状外周面を上方から密着させた状態で支持されている。
【0072】
通常時には、同図において矢印を付記して示すように、給湯立て配管10bから流入する湯が、第1弁体57の配設空間と筒体60aとを順次通して流れ、さらに、この筒体60aの上方から、第2弁体58の配設空間へと至る流路が形成されている。そして、本体1が転倒すると、第1弁体57が支持リブ59aの上記傾斜面に沿ってスライドし、仕切り壁60側に向かって移動する。これにより、第1弁体57の上端面が筒体60aの下端面に密着する状態になる。この結果、上記流路が筒体60aの下端面の位置で閉じられて、転倒時における湯の流出が阻止される。
【0073】
一方、傾斜止水弁62は、同図(c)に示すように、球状の第2弁体58に対し、前方に向かって例えば20度程度の上り傾斜する配設空間をバルブケース59と仕切り壁60とに設けて構成されている。したがって、本体1が20度を超えて前傾すると、第2弁体58が仕切り壁60上を前方に向かって転動する。これによって、この配設室の前端部に形成されている接続管59bの内方端に第2弁体58が密着し、この結果、このバルブユニット56からの給湯出口接続管10dへの湯の流出が阻止される。
【0074】
なお仕切り壁60には、第2弁体58の配設室における後端側に、この仕切り壁60を上下に貫通する貫通穴60bが形成され、この貫通穴60bの下側に、球状のフロートボール63が配置されている。このような貫通穴60bを設けることにより、給湯操作終了時に、第2弁体58の配設室とその前方の給湯出口接続管10dとの内部に存する湯が貫通穴60bを通してバルブユニット56から給湯立て配管10bへと流下していく。これによって、給湯終了後における上記配管領域での湯残りが防止される。また、この貫通穴60bは、本体1の転倒時にはフロートボール63によって塞がれる。これにより、転倒時に前記第1弁体57とこのフロートボール63とによって湯の流出が防止されるようになっている。
【0075】
このように、転倒時と前傾時との止水機能を備えるバルブユニット56が、注湯部1b内における前記電装部品配設室と、内容器4における満水位よりもう上方の高さ領域に設けられている。従来の電気ポットにおいては、この領域に確保し得るバルブユニットの配設空間が狭いために、例えば円錐台形状の第1弁体について、その軸心方向を斜めに傾斜させた構造等として設けられている。これに対し、本実施形態の電気ポットでは、前記内容器4上端側の形状および取付構造に伴い、このバルブユニット56に対する配設空間が広がっているので、第1弁体57はその軸心が非傾斜状態の構造を採用することが可能になっている。これにより、このような第1弁体57を内蔵させて構成されるバルブユニット56自体も、その上下方向の寸法を極力小さくしてコンパクト化することが可能になっている。
【0076】
一方、本実施形態におけるバルブユニット56では、第1弁体57の上方に設けられている筒体60aの上端面の位置が、前傾時に流水を阻止する止水角度(例えば20度)に対応させて設定されている。つまり、内容器4内に前記満水位に達する量の湯が入っており、したがって、前記給湯立て配管10b内も同様の液面まで湯が満たされている状態のときに、本体1を前傾させていくと、この給湯立て配管10bでの液面が次第に上昇してバルブユニット56内に進入する。そして、このバルブユニット56での液面が筒体60aの上端面を超えて、湯が第2弁体58の配設室に流入した時点では、この傾斜に伴う第2弁体58の移動が完了して、流路出口が塞がれた状態になっているように設定されている。
【0077】
従来の電気ポットにおいては、上記のような筒体60aを設けることなく、上記同様に傾斜させた流路上に球状の弁体を設けただけの構成であり、この場合、止水角度が例えば20度のときには、本体の前傾角度がこの止水角度に達した時点で、弁体の傾斜流路に沿う移動が完了していること、傾斜流路の傾斜角を20度よりも小さくして、弁体の移動開始が20度に達する前に生じる構成にしておくことが必要となっている。そしてこのように傾斜流路の傾斜角をより小さくして構成した従来の電気ポットでは、給湯時に加圧された湯がバルブユニット56を通して流れるときに、この湯によって弁体が傾斜流路上を湯の出口方向に向かって動き、この結果、安定した給湯を行えなくなるという問題を生じていた。
【0078】
これに対し、前記筒体60aを設けて構成されている本実施形態の電気ポットにおいては、本体1の前傾角度が例えば25度に達するまで、バルブユニット56内を上昇する液面が筒体60aを超えないようにこの筒体60aの上端面の位置を設定しておけば、第2弁体58が配設されている傾斜流路の角度を20度以上としても、少なくとも本体1の前傾角度が25度に達するまでの間に第2弁体58の閉弁位置までの移動が完了している構成としておけば、上記のような前傾の過程での湯の流出が阻止される。しかも、傾斜流路の傾斜角を小さくする必要がないので、給湯時にこの第2弁体58が動いて給湯が不安定になることも防止される。
【0079】
したがって、上記のような筒体60aを設けることによって、第2弁体58の配設流路の傾斜角度をそれほど厳密に設定製作する必要がないので、製作が容易になり、また製作費もより安価に構成することが可能となっている。
【0080】
図7には、前記ヒンジロック機構50の周辺構造の変形例を示しており、この場合の肩ケース5には、その内周壁5bの下端側から後方に延びて外ケース3の上端部に連結される底面壁5jが設けられている。
【0081】
前記実施形態においては、図5を参照して説明したように、ヒンジロック機構50に、肩ケース5の外周壁5aと内周壁5b間に下側から嵌挿され固定されるバネ受け52を設け、このヒンジロック機構50を外ケース3の内側に配置して構成されている。この構成においては、肩ケース5におけるヒンジ受け5eの内側に形成されている開口、すなわち前記ヒンジロック体51上端の抜脱阻止部51aの出没開口を通して上方から水が侵入すると、この水は、ヒンジロック機構50の配設空間を通して流下し、さらに、外ケース3と内容器4との間を下方に流下する。その流下方向、すなわち、本体1の後面底部側には、図示してはいないが、通常、電源プラグが接続される端子部等が設けられている。したがって、上記のままでは、このような接続端子部等の腐食が生じるおそれがある。
【0082】
そこで、図7に示す実施形態の電気ポットでは、肩ケース5に、ヒンジロック機構50の下側を覆う底面壁5jを設けて、この下側への水の流下がこの底面壁5jで阻止されるように構成されている。なおこの場合、肩ケース5におけるヒンジ受け5eよりも下側の外周壁に開口を形成し、この開口を通してヒンジロック体51やバネ受け52・圧縮コイルバネ53を装着した後、この開口を覆うヒンジカバー64を、固定ビス65によって肩ケース5の外周壁に沿って固定して組立てられるようになっている。
【0083】
図8には、肩ケース5の内周壁5bへの内容器4の取付構造の変形例を示しており、この例では、内容器4の上部内方端を覆うように上方から装着されるカバーリング26によって、さらに金属製のフランジ板24や締結ネジ25も上方から覆われるように、このカバーリング26の断面形状を変えて構成されている。このカバーリング26は肩ケースと同様に合成樹脂製であり、このようなカバーリング26を設けることで、金属製のフランジ板24や締結ネジ25が露出している場合の違和感が生じることがなく、見栄えが向上する。
【0084】
一方、図9(a)(b)には、蓋体2の変形例を示している。この蓋体2では、蓋開閉レバー46が、押し下げレバー46Aと引上げレバー46Bとの二部材を設けて構成されている。すなわち、前記実施形態における蓋体2では、図2を参照して説明したように、操作表示部54を後方に広げた分、蓋体2の前後方向の寸法が短くなっている。この場合の蓋開閉レバー46の後端側を押し板36の前縁側に重ねた構造とすることにより、蓋開閉レバー46の前端側を押し下げたときに後端側に所定の量の浮き上がりが生じる。これに対し、図9に示す実施形態での蓋体2では、押し板36との重なりを生じさせずに、後述するように、押下げレバー46Aに対して前記同様の押し下げ操作を行ったときに、引き上げレバー46Bの後端側に前記同様の浮き上がりが生じるようになっている。
【0085】
上記各レバー46A・46Bの下側には、図10に示すように、バネ48によって、前端面が下ケース32の前面壁に当接する前進位置(蓋ロック位置)に付勢されたロック体47が、前記実施形態と同様に配置されている。そしてこの場合のロック体47は、図11に示す形状に形成されている。すなわち、左右方向の中央部に、前記バネ48が後方から挿入されて取付けられるバネ装着凹部47bが設けられ、この凹部47bを挟んで両側に、上面が開口した被押動部47c・47cが形成されている。これら被押動部47c・47c内には、それぞれ前面に向かって下り傾斜する傾斜面47dが設けられている。さらに、これら被押動部47c・47cの両側に、上下方向に貫通する空間形状のレバー挿入部47e・47eが形成され、その外側下方に、断面L字状のロック爪47a・47aがそれぞれ形成されている。
【0086】
前記押下げレバー46Aの下面には、図12(a)に示すように、ロック体47の各被押動部47cに対応する位置に、下方に垂下する第1押動爪46cが設けられている。この第1押動爪46cの下端は、各被押動部47cの傾斜面47dと同様の傾斜状に形成されて、この傾斜面47dに上方から近接して位置するように構成されている。一方、前記引上げレバー46Bの下面には、同図(b)に示すように、ロック体47の各レバー挿通部47eに対応する位置に、下方に垂下する第2押動爪46dが設けられて、この第2押動爪46dの下端側がレバー挿通部47e内に位置するように組立てられている。
【0087】
このような構成により、まず、押下げレバー46Aを上方から押す操作が行われると、第1押動爪46cの下降に伴い、その下端面に傾斜面47dが摺接しながらロック体47の全体が、前記バネ48のバネ力に抗して後方にスライドする。そして、このようにロック体47が後方にスライドする過程で、図13に示すように、ロック体47におけるレバー挿通部47eを挟んで前面側の壁面が、第2押動爪46dの下端側に後方から当接して、この第2押動爪46dが後方へと押動される。この結果、引上げレバー46Bに、この引上げレバー46bの上ケース31の支持点46a回りの回動動作が生じ、この引上げレバー46Bの後端側が上方に浮き上がる。
【0088】
以降は、浮き上がった引上げレバー46Bの後端下側に、前記実施形態と同様に指先を差し込み、この引上げレバー46Bをさらに回動させれば、第2押動爪46dによってロック体47の全体が後方にさらにスライドされ、この結果、ロック爪47aの前端が下ケース32内へと没入したロック解除位置まで移動する。この状態で、引上げレバー46Bを上方に引き上げることで、蓋体2の全体がその後端側の前記したヒンジピン44回りに回動して蓋体2が開けられる。
【0089】
このように、上記構成の蓋体2においては、蓋開閉レバー46を押下げレバー46Aと引上げレバー46Bとの二部材で構成し、この場合の引上げレバー46Bの回動支点(支持点46a)を、押下げレバー46Aの側方の位置で、かつ、蓋体2の前端側に極力近い位置に設けて構成されている。すなわち、引上げレバー46Bは、前記図9(a)に示されているように、平面視で押下げレバー46Aを略コ字状に囲う形状に形成され、押下げレバー46Aの左右両側における各前端側に上記支持点46aを設けて上ケース31に組付けられている。
【0090】
これにより、この引上げレバー46Bは、押し板36との重なり構造にせずとも、上記各支持点から後端までの長さが充分に確保され、この結果、押下げレバー46Aを押し下げたときの引上げレバー46B後端側の浮き上がり量も充分に確保されて、開閉操作を容易に行うことが可能になっている。また、押し板36との重なり構造を採用した前記実施形態の構成では、仮に蓋開閉レバー46と押し板36との重なり領域に異物がかみ込んだときに、押し板36がその上限位置まで復帰せずに途中で止まったままとなるおそれが生じる。これに伴い、前記貯湯空間1aと蒸気通路41との連通状態が遮断されたままになって、貯湯空間1aでの内圧が上昇する不具合が生じるおそれがあるが、本実施形態での蓋体2では、このような不具合が生じることも解消されたものとなっている。
【0091】
以上にこの発明の具体的な実施形態について説明したが、この発明は上記形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更することが可能である。例えば上記各形態では、電動ポンプ9とべローズポンプ37とを備えた、いわゆる電動/手動型の電気ポットを例に挙げたが、電動ポンプ又はべローズポンプのみを設けて給湯するように構成された電気ポットにも本発明を適用することが可能である。
【0092】
以上説明したように、本発明の電気ポットによれば、上記構成を採ることにより、空間部の有効利用が図れてヒンジロック機構や操作表示部を内方に入れ込み配置でき、機能を損なうこと無く、かつ、見た目の改善を図りながらよりコンパクト化することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は容器本体の上部構造を示す断面図、(b)は容器本体と肩ケースとの連結構造を示す断面図である。
【図2】(a)は電気ポットの平面図、(b)は電気ポットの概略構造を示す断面図である。
【図3】(a)は内容器の平面図、(b)は固定金具を示す側面図、(c)は内容器の断面側面図、(c)は内容器の底面図である。
【図4】電気ポット上部の構造を示す拡大断面図である。
【図5】ヒンジロック機構の構造を示す拡大断面図である。
【図6】バルブユニットを示し、(a)は側面図、(b)は転倒止水弁部分の断面図、(c)は傾斜止水弁の断面図である。
【図7】ヒンジロック機構の別構造を示す拡大断面図である。
【図8】カバーリングの別形状を示す容器本体上部の断面図である。
【図9】ロック機構の別構造を示し、(a)は蓋体の平面図、(b)は要部の断面図である。
【図10】図9に示すロック機構の構造を示す拡大断面図である。
【図11】ロック体の構造を示す斜視図である。
【図12】図9に示すロック機構を示し、(a)は押下げレバー部分の断面側面図、(b)は引上げレバー部分の断面側面図、(c)は引上げレバーの作用図である。
【図13】従来の電気ポットを示し、(a)は平面図、(b)は上部の一部切欠き側面図、(c)はヒンジロック機構の構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 本体
1b 注湯部
2 蓋体
4 内容器
4a 接合部
5e ヒンジ受け
10c 給湯口
11 内筒
11c 絞り部
11d 上端縁
12 外筒
13a 胴部
14 内向き連結部
14c 窪み部
15 真空断熱空間
44 ヒンジピン
50 ヒンジロック機構
54a 操作表示部

Claims (1)

  1. 前面上部側には下端面に給湯口を備えると共に上面壁に沿って操作表示部が形成される嘴状の注湯部を設け、内部には外筒との間で真空断熱空間を形成する内筒とこの内筒を外側から囲う外筒とを設けて形成された内容器を内部に有し、外筒の外側に外筒を覆う外ケースとを有する本体と、前記内容器の上端開口を塞ぐ蓋体とを備え、前記内容器の上端側内周に径方向内方に突出する絞り部を設け、更に本体の前面側、外ケースと内容器との間を上方に延びる配管と、その上部に在り注湯部に連なる止水弁を有する電気ポットであって、
    前記内筒の上端部に径方向内方に屈曲し、更に内周側が上方へ折り曲げられて円筒を形成する絞り面を形成する一方、前記外筒の上端側に、円筒状の胴部の上端から径方向内方に屈曲し、更に内方には内向き連結部を設け、更にまたこの内向き連結部の内周端側を上方へ折り曲げて円筒を形成し、この内向き連結部の円筒部に、内筒における上記絞り面内周側の上方へ折り曲げられて形成された円筒を両方の上端が一致するようはめ込んで相互に接合し、上記内向き連結部の前面側には止水弁が設けられ、
    更に、上記注湯部の上壁面の後端縁の一部が、前記内筒の円筒状の胴部内面よりも内側に入り込んだ形状に形成されており、前記操作表示部に、大きな表示パネル及び操作キーが配置可能となり、
    上記外筒の径方向内方に屈曲した部分の水平面には、肩ケースを固定金具及びフランジ板により、内筒と共に内容器を構成する外筒に対して固定する固定部が形成され、上記水平面の上記固定部より径方向外方、かつ上記外筒の径方向に屈曲した部分の上方に、ヒンジロック機構が取り付けられてなることを特徴とする電気ポット。
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