JP3919978B2 - 車両用シートの着座乗員判定装置 - Google Patents

車両用シートの着座乗員判定装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用シートの着座乗員判定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、車両用エアバッグシステムに採用されるシートの着座状態判定装置においては、シートの着座乗員を判定するにあたり、当該シートの着座部内に圧力センサを埋設し、この圧力センサにより着座乗員の体重を荷重として検出するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記着座状態判定装置では、シートに着座した乗員が、手をついたりあぐらをかいたり、後方に倒れたシートの背もたれ部にもたれたりして、姿勢を変化させた場合や、シートの着座部にチャイルドシート等の物体をおいた場合に、圧力センサにより着座部に対する荷重を検出するのみでは、乗員を物体から正しく区別して判定できないという不具合が生ずる。
【0004】
そこで、本発明は、以上のようなことに鑑み、シートの着座部の着座乗員や載置物体との接触形状が着座乗員や載置物体により異なることを活用して、着座乗員を載置物体と精度よく区別して判定するようにした車両用シートの着座乗員判定装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題の解決にあたり、請求項1に記載の発明によれば、車両用シート(10)の着座部(10a)内にてその着座面(11)に並行にかつ面状に分散して位置する複数のセンサ部(S、Si)を備え、着座部に対する着座乗員或いは載置物体に応じて着座面にかかる荷重を複数のセンサ部によりその位置に応じて検出するシートセンサ(20)と、複数のセンサ部の各検出荷重の総和を算出する荷重総和算出手段(122)と、複数のセンサ部の各検出荷重及び着座乗員或いは載置物体の重心に基づき荷重の分散を算出する分散算出手段(123)と、荷重総和算出手段によって算出された総和荷重及び分散算出手段によって算出された分散に基づいて、着座乗員を載置物体から区別して判定する判定手段(130)とを備える車両用シートの着座乗員判定装置が提供される。
【0006】
これによれば、各検出荷重の総和及び荷重の分散の双方を利用するので、着座乗員を載置物体から精度よく区別して判定できる。
【0011】
また、請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の車両用シートの着座乗員判定装置において、数のセンサ部のうち所定以上の検出荷重を出力するセンサ部の分布領域においてセンサ部の数が所定のしきい値より多い分布領域に入るセンサ部の検出荷重を抽出する抽出手段(110、111)を備え、分散算出手段は、荷重の分散の算出を、出手段の抽出検出荷重を用いて行う。
【0012】
これにより、着座乗員や載置物体の荷重分布の誤差となる微小な分布部分を除去して、着座乗員や載置物体の荷重分布に固有の必須の分布部分でもって、分散の算出を行うこととなる。その結果、請求項に記載の発明の作用効果をより一層精度よく達成できる。
【0013】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る自動車用シートの着座乗員判定装置のブロック図である。当該自動車は、図2にて示すようなシート10を車室内に備えており、このシート10は、当該自動車の車室内床面L上に固定した着座部10aと、背もたれ部10bとにより構成されている。
【0015】
当該着座乗員判定装置は、図1にて示すごとく、シートセンサ20と、このシートセンサ20に接続したマイクロコンピュータ30とを備えている。シートセンサ20は、平板状のもので、このシートセンサ20は、図2にて示すごとく、着座部10a内にその着座面11に並行に埋設されている。
【0016】
シートセンサ20は、図3(b)にて示すごとく、電気絶縁性を有する弾性樹脂材料からなる上下両壁21、22を備えており、これら上下両壁21、22は剛性材料からなる隔壁23を介して互いに平行に設けられている。隔壁23は、上下両壁21、22間に狭隙(例えば、0.2mm)を与えるように当該上下両壁21、22により挟持されており、この隔壁23は、上下両壁21、22間の狭隙をマトリクス状に区画して複数の狭隙部23aを形成している。
【0017】
各狭隙部23aは、図3(a)にて示すごとく、円形の平面形状を有しており、これら各狭隙部23aの上下両内面には、各抵抗膜23b、23cが、導電性抵抗材料により形成されている(図3(b)参照)。
【0018】
このように構成したシートセンサ20においては、狭隙部23a毎に、狭隙部23a、その両抵抗膜23b、23c及び上下両壁21、22のうち当該狭隙部23aに対応する各壁部が、それぞれセンサ部Sを構成する。なお、図3では、便宜上、9個のセンサ部Sしか示されていないが、これら各センサ部Sは、さらに、多い数でマトリクス状に位置している。
【0019】
しかして、乗員が着座部10a上に着座したとき或いはチャイルドシートが着座部10a上におかれたとき、センサ部S毎に、上壁21が狭隙部23aに対応する壁部にて下方に撓んで抵抗膜23bが対応の抵抗膜23cに接触したとき、この接触圧力の大きさに逆比例して抵抗値を変化させる。ここで、各センサ部Sは互いに並列接続されており、当該各センサ部Sは、それぞれ、その抵抗値に応じた荷重mを表す出力を発生する。
【0020】
マイクロコンピュータ30は、図4及び図5にて示すフローチャートに従いコンピュータプログラムを実行し、この実行中において、チャイルドシート(以下、CRSという)や乗員の種類の判定処理をする。
【0021】
このように構成した本実施形態において、マイクロコンピュータ30が図4及び図5のフローチャートに従いコンピュータプログラムの実行を開始すれば、ステップ100においてシートセンサ20の出力が入力される。具体的には、各センサ部Sの出力mがステップ100にてマイクロコンピュータ30に入力されえる。
【0022】
ここで、以下の説明においては、図3(a)において各センサ部Sに対し図示最上列から最下列にかけ、かつ図示左側から右側にかけて順次番号を付すことで、センサ部S1、S2、・・・、Si、・・・、Snとする(図6参照)。これに対応して、各センサ部S1、S2、・・・、Si、・・・の出力mを、それぞれ、出力m1、m2、・・・、mi、・・・、mnとして表す。従って、ステップ100においては、センサ部Siの出力mi(i=1、2、・・・、n)がセンサ部S1からセンサ部Snにかけて順次入力される。但し、現段階では、シート10の着座部10aには乗員が着座しているか或いはCRSがおいてあるものとする。
【0023】
次に、ステップ110において、センサ部Siの周囲であって所定以上の検出荷重を出力するセンサ部の数Niが、所定のしきい値Nthと比較判定される。ここで、当該しき値Nthは以下のことを考慮して導入されている。
【0024】
本実施形態は、本明細書の「発明が解決しようとする課題」にて述べたごとく、シート10の着座部10a上の乗員や物体との接触形状が乗員や物体により異なることを活用して、乗員を物体と精度よく区別することを意図して提案されている。
【0025】
例えば、シート10に着座した乗員が小人である場合には、着座部10aにおける各センサ部Sの出力の分布は図7にて示すようになる。この図7において、符号Aは小人のお尻の着座部10aとの接触領域を示し、符号B、C、Dは小人の脚部の着座部10aとの接触領域をそれぞれ示す。また、符号W1は荷重の小さい領域を示し、符号W2は荷重の大きい領域を示す。
【0026】
また、シート10に着座した乗員が大人の場合には、着座部10aにおける各センサ部Sの出力の分布は図10にて示すようになる。この図10において、符号Aは大人のお尻の着座部10aとの接触領域を示す。また、図10において各符号W1、W2は図7における各符号W1、W2と同様の荷重の領域を示し、符号W3は符号W2の荷重よりも大きい荷重の領域を示す。
【0027】
また、着座部10a上にCRSがおいてある場合には、着座部10aにおける各センサ部Sの出力の分布は図11にて示すようになる。この図11において、符号AはCRSの低壁と着座部10aとの接触領域を示す。また、図11において、各符号W1、W2、W3は、図10の場合と同様である。
【0028】
以上によれば、着座乗員が小人、大人である場合及び着座部10a上にCRSがおいてある場合では、着座部10aとの接触領域、ひいては接触形状が明らかに異なることが分かる。従って、これを活用すれば、乗員かCRSかの区別が可能となることが分かる。
【0029】
但し、小人のようにじっとしていない乗員の場合、図7にて示すような各符号B、C、Dで示す領域は符号Aで示す領域よりも微小な領域にすぎず、このような微小な荷重分布領域を除去し、符号Aで示す領域の荷重分布領域を基準とすれば、図7、図10及び図11において相互に共通する荷重分布領域の接触形状(小人、大人及びCRSの特定に必須の接触形状)を比較のために利用できる。
【0030】
そこで、図7にて示す各符号B、C、Dで示す領域に入るセンサ部Sの数を上記所定のしきい値Nthとして採用した。
【0031】
従って、センサ部Siの周囲のセンサ部の数Niがしきい値Nthよりも小さければ、ステップ110においてNOとの判定がなされ、ステップ111において出力mi=0とセットされる。このことは、センサ部Siは図7の符号B乃至Dのいずれかで示す領域にあるために、その出力を無視することを意味する。そして、コンピュータプログラムはステップ111からステップ112に進む。一方、ステップ110における判定がYESとなる場合には、コンピュータプログラムは直接ステップ112に進む。
【0032】
すると、ステップ112において、ステップ100におけるmi或いはステップ111におけるmi=0に基づきmiri2が算出される。ここで、riは、センサ部Siの位置の乗員或いはCRSの重心からの距離を表す。以下、ステップ110乃至ステップ120までの処理が、全センサ部Sについてなされるまで繰り返される。
【0033】
このような過程において、乗員が小人の場合には、図7の荷重分布領域のうち符号Aの領域のみの出力miが残される(図8、図9参照)。このことは、小人の着座部10aとの接触形状が図7の符号Aで示す形状で特定されることを意味する。また、乗員が大人である場合には、図10の符号Aで示す荷重分布領域で特定される。このことは当該大人の着座部10aとの接触形状が図10の符号Aで示す形状で特定されることを意味する。また、CRSが着座部10a上にある場合には、図11の符号Aで示す荷重分布領域で特定される。このことはCRSの着座部10aとの接触形状が図11の符号Aで示す形状で特定されることを意味する。
【0034】
然る後、ステップ120における判定がYESとなると、ステップ121において、ステップ112における各miri2の総和が算出される。ついで、ステップ122において、全出力miの総和である全荷重Mが、ステップ100におけるmi或いはステップ111におけるmi=0に基づき算出される。
【0035】
ついで、ステップ123において荷重の分散σが次の数1の式に基づき両ステップ121、122の算出結果を用いて算出される。
【0036】
【数1】
Figure 0003919978
【0037】
ここで、分散σを導入した根拠について説明する。乗員が小人とか大人の場合や、CRSの場合における全荷重Mと分散σとの関係を調べてみたところ、図12にて示すようなデータが得られた。この図12において、符号Pは、CRSの全荷重Mと分散σとの関係のデータを示し、符号Qは、乗員の荷重Mと分散σとの関係のデータを示す。
【0038】
これによれば、両データP、Qは、相互に分離していることが分かる。具体的には、データPは、互いに直交する両線分L1、L2により、データQから分離されている。但し、図12において、線分L1はほぼM=900を満たす直線に一致し、また、線分L2はほぼσ=14000を満たす直線に一致する。
【0039】
次に、ステップ130において全荷重Mが所定荷重Moと比較判定され、分散σが所定分散σoと比較判定される。ここで、所定荷重Moは、線分L1で特定される全荷重Mの値に設定されている。また、所定分散σoは、線分L2で特定される分散σの値に設定されている。
【0040】
しかして、着座部10aに乗員が着座している場合には、ステップ130における判定がNOとなり、ステップ132にて乗員との判定がなされる。一方、着座部10a上にCRSがおいてある場合には、ステップ130における判定がYESとなり、ステップ131において、CRSと判定される。
【0041】
上述のように、着座部10aに対する着座乗員や載置CRSの接触形状が各センサ部の出力分布で決まることを利用して、数1の式を用いて求めた分散をもとに、乗員をCRSから区別して判定するので、この判定の精度を著しく向上できる。
【0042】
次に、ステップ140以後の処理において着座乗員が小人か大人かの判定がなされる。
【0043】
着座乗員の体重が荷重としてシートセンサ20にかかるため、当該乗員のお尻がシート10の着座部10aとの着座面積を決定する。
【0044】
従って、シートセンサ20においては、全センサ部のうち上記着座面積に対応する各センサ部Siが乗員の荷重に応じた抵抗値に対応する荷重を表す出力を発生する。このため、この出力の総和がステップ122にて全荷重Mとして算出されている。なお、この全荷重Mは各センサ部Siのうち上記着座面積に対応する各センサ部の出力に基づきその各荷重miの和を表す。
【0045】
その後、ステップ140において、センサ部個数AsがAS=0とセットされる。ついで、ステップ141において、各荷重miがそれぞれしきい値mthと比較判定される。具体的には、しきい値mthよりも大きい荷重miが大きいときステップ141にてYESと判定され、ステップ142にてAS=AS+1と更新される。そして、ステップ141乃至ステップ143までの処理は、全センサ部についてなされるまで、即ち、ステップ143にてYESと判定されるまで繰り返される。このことは、ステップ141においてYESと判定された荷重miに係るセンサ部Siの個数(即ち、センサ部個数As)が上記着座面積として算出されることを意味する。
【0046】
以上のようにして全荷重M及びセンサ部個数Asが算出されると、ステップ150において、乗員の種類を判定する指標OSが次の数2の式に基づき算出される。
【0047】
【数2】
OS={(M/C1)2+(M/C2)21/2
この数2の式において、各符号C1、C2は定数を表す。
【0048】
ここで、数2の式を導入した根拠について説明する。上記乗員が大人の場合、この大人がシート10に通常の姿勢でもって着座しているときには、大人の体重は、図13にて白丸aの位置にて集中的に着座部10a上に全荷重としてかかる。また、このような状態から大人がシート10の背もたれ部10bを倒してもたれる場合には、センサ部個数Aに変化はないが、着座部10aに対する全荷重Mが図13にて矢印bにて示すように減少する。一方、上記通常の状態から大人が足を組んだり膝を立てたりすると、センサ部個数Asが図13にて矢印cに示すごとく減少する。従って、シート10に着座した大人がその着座状態から様々な姿勢をとった場合、図13にて示す閉曲線dで囲われる領域(以下、変化領域Raという)内において全荷重M及びセンサ部個数Asが変動する。
【0049】
また、上記乗員が小人である場合、小人の体重は大人の体重よりも軽いし、小人の着座部10aに対する着座面積は大人の着座部10aに対する着座面積よりも小さい。従って、小人がシート10に通常の姿勢でもって着座しているときには、小人の体重は、図14にて白丸eの位置にて集中的に着座部10a上に全荷重としてかかる。また、このような状態から小人がシート10の背もたれ部10bを倒してもたれる場合には、センサ部個数Asに変化はないが、着座部10aに対する全荷重Mが図14にて矢印fにて示すように減少する。一方、上記通常の状態から小人が足を組んだり膝を立てたりすると、センサ部個数Asが図14にて矢印gに示すごとく減少する。
【0050】
従って、シート10に着座した小人がその着座状態から様々な姿勢をとった場合、図14にて示す閉曲線hで囲われる領域(以下、変化領域Rbという)内において全荷重M及びセンサ部個数Asが変動する。また、小人は、上述のごとく、大人よりも軽く着座面積も小さいため、変化領域Rbは変化領域Raよりも図14にて示す方向にずれて位置する。
【0051】
これら両変化領域Ra、Rbを利用して乗員が大人か小人かにつき判定する基準として、図14にて示すごとく互いに直交する両直線X1、Y1のいずれかを採用した場合、判定誤差ΔEが図14にて示すごとく発生するおそれがある。なお、両直線X1、Y1は、原点Oを基準とする直交座標軸X、Yにそれぞれ平行となっている。
【0052】
上記判定誤差に対しては、図15にて示すごとく上記判定基準として、両変化領域Ra、Rbの境界を斜めに通る円弧kを採用すれば、当該判定誤差ΔEは最小限に抑制することができる。そこで、この点に着目して、原点Oを中心とし円弧kを円周の一部とする円の方程式を上記数2の式として採用することとした。これに伴い、数2の式において、定数C1、C2は、円弧kを特定するように決定する。
【0053】
次に、ステップ160において、乗員が着座部10a上に着座していることから、着座乗員が大人か小人かにつき判定される。現段階にて、指標OSが基準指標OSoと比較判定される。ここで、基準指標OSoは上記円弧k(図15参照)を特定する数2の式により与えられた指標OSでもって設定されている。
【0054】
しかして、ステップ150での指標OSが基準指標OSoよりも大きければステップ160にてYESと判定される。これに伴い、ステップ170において、着座乗員は大人と判定される。一方、指標OSが基準指標OSo以下であれば、ステップ160における判定がNOとなる。これに伴い、ステップ180において着座乗員は小人と判定される。
【0055】
以上のように、乗員をCRSと区別して判定した後のステップ160における判定にあたり、判定基準として採用した基準指標OSoは、上述のごとく、円弧kを特定する数2の式により与えられた指標OSであるから、着座乗員が大人か小人かの判定誤差ΔE(図15参照)は、直線X1或いはY1を判定基準を用いた場合の判定誤差ΔE(図14参照)に比べて非常に小さくなる。その結果、着座乗員が大人か小人かの判定精度が著しく向上する。
【0056】
よって、ステップ160におけるYESとの判定結果を用いて、例えば、当該自動車に搭載のエアバッグシステムにおけるエアバッグの動作を禁止するようにすれば、この禁止精度を著しく向上できる。従って、着座乗員が大人であるとの誤判定に伴うエアバッグの誤動作を確実に防止でき、小人をエアバッグによる加害性から確実に保護し得る。また、ステップ130におけるYESとの判定結果を用いれば、シート10の着座部10aに乗員が着座していないのにエアバッグの展開を誤って禁止するということもない。
【0057】
なお、本発明の実施にあたり、図12においてデータPが図示左右方向にさらに広がる場合には、直線L3や円弧L4を両線分L1、L2に代えて採用してもよい。
【0058】
また、本発明の実施にあたり、両変化領域Ra、Rbを区別する判定基準は、図15の円弧kに限ることなく、図15の線分jを用いてもよく、一般的には、図15にて図示左上方から右下方に向けて左下がりに変化することで両変化領域Ra、Rbをその境界にて仕切る線によるものを用いてもよい。従って、図15において変化領域Rbの変化領域Raからのずれ方向に対する法線に並行な線であって両変化領域Ra、Rbの境界を仕切る線を利用して、基準点(図15での原点O)からの距離を規準指標として用いればよい。
【0059】
また、本発明の実施にあたり、自動車に限ることなく、一般に車両用シートに本発明を適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】シートに対する乗員の着座状態及びシートセンサの埋設図状態を示す模式的側面図である。
【図3】(a)は図1のシートセンサの模式的平面図であり、(b)は当該シートセンサの部分拡大断面図である。
【図4】図1のマイクロコンピュータの作用を示すフローチャートの前段部である。
【図5】当該フローチャートの後段部である。
【図6】シートセンサにおける各センサ部Siの模式的表示図である。
【図7】小人がシートに着座した場合の各センサ部の出力分布領域を示す図である。
【図8】図7において符号B、Cで示す領域を除去した状態を示す図である。
【図9】図8において符号Dで示す領域を除去した状態を示す図である。
【図10】大人がシートに着座した場合の各センサ部の出力分布領域を示す図である。
【図11】CRSを着座部上においた場合の各センサ部の出力分布領域を示す図である。
【図12】CRSを着座部においた場合及び乗員がシートに着座した場合の分散σと全荷重Mとの関係を示すデータ分布図である。
【図13】シートに通常の姿勢で着座している大人の姿勢の変化に応じたセンサ部個数Asと全荷重Mとの関係を示す図である。
【図14】シートに通常の姿勢で着座している小人の姿勢の変化に応じたセンサ部個数Aと全荷重Mとの関係を、図13の大人の場合と共に示す図である。
【図15】図14のセンサ部個数Asと全荷重Mとの関係において指標OSを算出するための説明図である。
【符号の説明】
10…シート、10a…着座部、10b…背もたれ部、
20…シートセンサ、30…マイクロコンピュータ、S、Si…センサ部。

Claims (2)

  1. 車両用シート(10)の着座部(10a)内にてその着座面(11)に並行にかつ面状に分散して位置する複数のセンサ部(S、Si)を備え、前記着座部に対する着座乗員或いは載置物体に応じて前記着座面にかかる荷重を前記複数のセンサ部によりその位置に応じて検出するシートセンサ(20)と、
    前記複数のセンサ部の各検出荷重の総和を算出する荷重総和算出手段(122)と、
    前記複数のセンサ部の各検出荷重及び前記着座乗員或いは載置物体の重心に基づき荷重の分散を算出する分散算出手段(123)と、
    前記荷重総和算出手段によって算出された総和荷重及び前記分散算出手段によって算出された分散に基づいて、前記着座乗員を前記載置物体から区別して判定する判定手段(130)とを備える車両用シートの着座乗員判定装置。
  2. 記複数のセンサ部のうち所定以上の検出荷重を出力するセンサ部の分布領域においてセンサ部の数が所定のしきい値より多い分布領域に入るセンサ部の検出荷重を抽出する抽出手段(110、111)を備え、前記分散算出手段は、前記荷重の分散の算出を、記抽出手段の抽出検出荷重を用いて行うことを特徴とする請求項1に記載の車両用シートの着座乗員判定装置。
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