JP2001033324A - 車両用シートの着座乗員判定装置 - Google Patents

車両用シートの着座乗員判定装置

Info

Publication number
JP2001033324A
JP2001033324A JP11209589A JP20958999A JP2001033324A JP 2001033324 A JP2001033324 A JP 2001033324A JP 11209589 A JP11209589 A JP 11209589A JP 20958999 A JP20958999 A JP 20958999A JP 2001033324 A JP2001033324 A JP 2001033324A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
load
sensor
variance
occupant
seat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11209589A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3919978B2 (ja
Inventor
Tetsuya Takato
哲哉 高藤
Tomoji Suzuki
知二 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP20958999A priority Critical patent/JP3919978B2/ja
Publication of JP2001033324A publication Critical patent/JP2001033324A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3919978B2 publication Critical patent/JP3919978B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Force Measurement Appropriate To Specific Purposes (AREA)
  • Air Bags (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シートの着座部の着座乗員や載置物体との接
触形状が着座乗員や載置物体により異なることを活用し
て、着座乗員を載置物体と精度よく区別して判定するよ
うにした車両用シートの着座乗員判定装置を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 シートセンサはシートの着座部内にてそ
の着座面に並行にかつ面状に分散して位置する複数のセ
ンサ部を備え、着座部に対する荷重の状態に応じてその
荷重を複数のセンサ部によりその位置に応じて検出す
る。各センサ部の検出荷重の分散σと各検出荷重の総和
である全荷重Mとの関係は、CRSに対し領域Pで特定
され、乗員に対し領域Qで特定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用シートの着座
乗員判定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、車両用エアバッグシステ
ムに採用されるシートの着座状態判定装置においては、
シートの着座乗員を判定するにあたり、当該シートの着
座部内に圧力センサを埋設し、この圧力センサにより着
座乗員の体重を荷重として検出するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記着座状
態判定装置では、シートに着座した乗員が、手をついた
りあぐらをかいたり、後方に倒れたシートの背もたれ部
にもたれたりして、姿勢を変化させた場合や、シートの
着座部にチャイルドシート等の物体をおいた場合に、圧
力センサにより着座部に対する荷重を検出するのみで
は、乗員を物体から正しく区別して判定できないという
不具合が生ずる。
【0004】そこで、本発明は、以上のようなことに鑑
み、シートの着座部の着座乗員や載置物体との接触形状
が着座乗員や載置物体により異なることを活用して、着
座乗員を載置物体と精度よく区別して判定するようにし
た車両用シートの着座乗員判定装置を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題の解決にあた
り、請求項1に記載の発明によれば、車両用シート(1
0)の着座部(10a)内にてその着座面(11)に並
行にかつ面状に分散して位置する複数のセンサ部(S、
Si)を備え、着座部に対する着座乗員或いは載置物体
に応じて着座面にかかる荷重を複数のセンサ部によりそ
の位置に応じて検出するシートセンサ(20)と、複数
のセンサ部の着座部における各検出荷重の分布状態に応
じて着座乗員を載置物体から区別して判定する判定手段
(110、111、112、121、122、123、
130、131、132)とを備える車両用シートの着
座乗員判定装置が提供される。
【0006】これによれば、複数のセンサ部の着座部に
おける各検出荷重の分布状態が着座乗員や載置物体との
接触形状に対応するので、着座乗員を載置物体から精度
よく区別して判定できる。
【0007】ここで、請求項2に記載の発明によれば、
請求項1に記載の車両用シートの着座乗員判定装置にお
いて、判定手段は、複数のセンサ部の各検出荷重及び着
座乗員或いは載置物体の重心に基づき荷重の分散を算出
する分散算出手段(112、121、122、123)
を備えて、着座乗員を載置物体から区別するための所定
荷重分散に基づき、分散算出手段の算出分散に応じて、
着座乗員を前記載置物体から区別して判定する。
【0008】このように、判定手段の判定にあたり、荷
重の分散を利用するので、請求項1に記載の発明の作用
効果をより一層向上できる。
【0009】また、請求項3に記載の発明によれば、請
求項1に記載の車両用シートの着座乗員判定装置におい
て、判定手段は、複数のセンサ部の各検出荷重の総和を
算出する荷重総和算出手段(122)と、複数のセンサ
部の各検出荷重及び着座乗員或いは載置物体の重心に基
づき荷重の分散を算出する分散算出手段(112、12
1、122、123)とを備えて、着座乗員を載置物体
から区別するための所定荷重及び所定荷重分散に基づ
き、荷重総和算出手段の算出総和荷重及び分散算出手段
の算出分散に応じて、着座乗員を前記載置物体から区別
して判定する。
【0010】このように、判定手段の判定にあたり、各
検出荷重の総和及び荷重の分散の双方を利用するので、
請求項2に記載の発明の作用効果をさらに精度よく達成
できる。
【0011】また、請求項4に記載の発明によれば、請
求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用シートの
着座乗員判定装置において、分散算出手段は、複数のセ
ンサ部ののうち所定しきい値以上の検出荷重を出力する
センサ部の検出荷重を抽出する抽出手段(110、11
1)を備えて、荷重の分散の算出を、複数のセンサ部の
各検出荷重に代わる抽出手段の抽出検出荷重を用いて行
う。
【0012】これにより、着座乗員や載置物体の荷重分
布の誤差となる微小な分布部分を除去して、着座乗員や
載置物体の荷重分布に固有の必須の分布部分でもって、
分散の算出を行うこととなる。その結果、請求項2又は
3に記載の発明の作用効果をより一層精度よく達成でき
る。
【0013】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すも
のである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明に係る自動車用シー
トの着座乗員判定装置のブロック図である。当該自動車
は、図2にて示すようなシート10を車室内に備えてお
り、このシート10は、当該自動車の車室内床面L上に
固定した着座部10aと、背もたれ部10bとにより構
成されている。
【0015】当該着座乗員判定装置は、図1にて示すご
とく、シートセンサ20と、このシートセンサ20に接
続したマイクロコンピュータ30とを備えている。シー
トセンサ20は、平板状のもので、このシートセンサ2
0は、図2にて示すごとく、着座部10a内にその着座
面11に並行に埋設されている。
【0016】シートセンサ20は、図3(b)にて示す
ごとく、電気絶縁性を有する弾性樹脂材料からなる上下
両壁21、22を備えており、これら上下両壁21、2
2は剛性材料からなる隔壁23を介して互いに平行に設
けられている。隔壁23は、上下両壁21、22間に狭
隙(例えば、0.2mm)を与えるように当該上下両壁
21、22により挟持されており、この隔壁23は、上
下両壁21、22間の狭隙をマトリクス状に区画して複
数の狭隙部23aを形成している。
【0017】各狭隙部23aは、図3(a)にて示すご
とく、円形の平面形状を有しており、これら各狭隙部2
3aの上下両内面には、各抵抗膜23b、23cが、導
電性抵抗材料により形成されている(図3(b)参
照)。
【0018】このように構成したシートセンサ20にお
いては、狭隙部23a毎に、狭隙部23a、その両抵抗
膜23b、23c及び上下両壁21、22のうち当該狭
隙部23aに対応する各壁部が、それぞれセンサ部Sを
構成する。なお、図3では、便宜上、9個のセンサ部S
しか示されていないが、これら各センサ部Sは、さら
に、多い数でマトリクス状に位置している。
【0019】しかして、乗員が着座部10a上に着座し
たとき或いはチャイルドシートが着座部10a上におか
れたとき、センサ部S毎に、上壁21が狭隙部23aに
対応する壁部にて下方に撓んで抵抗膜23bが対応の抵
抗膜23cに接触したとき、この接触圧力の大きさに逆
比例して抵抗値を変化させる。ここで、各センサ部Sは
互いに並列接続されており、当該各センサ部Sは、それ
ぞれ、その抵抗値に応じた荷重mを表す出力を発生す
る。
【0020】マイクロコンピュータ30は、図4及び図
5にて示すフローチャートに従いコンピュータプログラ
ムを実行し、この実行中において、チャイルドシート
(以下、CRSという)や乗員の種類の判定処理をす
る。
【0021】このように構成した本実施形態において、
マイクロコンピュータ30が図4及び図5のフローチャ
ートに従いコンピュータプログラムの実行を開始すれ
ば、ステップ100においてシートセンサ20の出力が
入力される。具体的には、各センサ部Sの出力mがステ
ップ100にてマイクロコンピュータ30に入力されえ
る。
【0022】ここで、以下の説明においては、図3
(a)において各センサ部Sに対し図示最上列から最下
列にかけ、かつ図示左側から右側にかけて順次番号を付
すことで、センサ部S1、S2、・・・、Si、・・
・、Snとする(図6参照)。これに対応して、各セン
サ部S1、S2、・・・、Si、・・・の出力mを、そ
れぞれ、出力m1、m2、・・・、mi、・・・、mn
として表す。従って、ステップ100においては、セン
サ部Siの出力mi(i=1、2、・・・、n)がセン
サ部S1からセンサ部Snにかけて順次入力される。但
し、現段階では、シート10の着座部10aには乗員が
着座しているか或いはCRSがおいてあるものとする。
【0023】次に、ステップ110において、センサ部
Siの周囲のセンサ部の数Niが、所定のしきい値Nt
hと比較判定される。ここで、当該しき値Nthは以下
のことを考慮して導入されている。
【0024】本実施形態は、本明細書の「発明が解決し
ようとする課題」にて述べたごとく、シート10の着座
部10a上の乗員や物体との接触形状が乗員や物体によ
り異なることを活用して、乗員を物体と精度よく区別す
ることを意図して提案されている。
【0025】例えば、シート10に着座した乗員が小人
である場合には、着座部10aにおける各センサ部Sの
出力の分布は図7にて示すようになる。この図7におい
て、符号Aは小人のお尻の着座部10aとの接触領域を
示し、符号B、C、Dは小人の脚部の着座部10aとの
接触領域をそれぞれ示す。また、符号W1は荷重の小さ
い領域を示し、符号W2は荷重の大きい領域を示す。
【0026】また、シート10に着座した乗員が大人の
場合には、着座部10aにおける各センサ部Sの出力の
分布は図10にて示すようになる。この図10におい
て、符号Aは大人のお尻の着座部10aとの接触領域を
示す。また、図10において各符号W1、W2は図7に
おける各符号W1、W2と同様の荷重の領域を示し、符
号W3は符号W2の荷重よりも大きい荷重の領域を示
す。
【0027】また、着座部10a上にCRSがおいてあ
る場合には、着座部10aにおける各センサ部Sの出力
の分布は図11にて示すようになる。この図11におい
て、符号AはCRSの低壁と着座部10aとの接触領域
を示す。また、図11において、各符号W1、W2、W
3は、図10の場合と同様である。
【0028】以上によれば、着座乗員が小人、大人であ
る場合及び着座部10a上にCRSがおいてある場合で
は、着座部10aとの接触領域、ひいては接触形状が明
らかに異なることが分かる。従って、これを活用すれ
ば、乗員かCRSかの区別が可能となることが分かる。
【0029】但し、小人のようにじっとしていない乗員
の場合、図7にて示すような各符号B、C、Dで示す領
域は符号Aで示す領域よりも微小な領域にすぎず、この
ような微小な荷重分布領域を除去し、符号Aで示す領域
の荷重分布領域を基準とすれば、図7、図10及び図1
1において相互に共通する荷重分布領域の接触形状(小
人、大人及びCRSの特定に必須の接触形状)を比較の
ために利用できる。
【0030】そこで、図7にて示す各符号B、C、Dで
示す領域に入るセンサ部Sの数を上記所定のしきい値N
thとして採用した。
【0031】従って、センサ部Siの周囲のセンサ部の
数Niがしきい値Nthよりも小さければ、ステップ1
10においてNOとの判定がなされ、ステップ111に
おいて出力mi=0とセットされる。このことは、セン
サ部Siは図7の符号B乃至Dのいずれかで示す領域に
あるために、その出力を無視することを意味する。そし
て、コンピュータプログラムはステップ111からステ
ップ112に進む。一方、ステップ110における判定
がYESとなる場合には、コンピュータプログラムは直
接ステップ112に進む。
【0032】すると、ステップ112において、ステッ
プ100におけるmi或いはステップ111におけるm
i=0に基づきmiri2が算出される。ここで、ri
は、センサ部Siの位置の乗員或いはCRSの重心から
の距離を表す。以下、ステップ110乃至ステップ12
0までの処理が、全センサ部Sについてなされるまで繰
り返される。
【0033】このような過程において、乗員が小人の場
合には、図7の荷重分布領域のうち符号Aの領域のみの
出力miが残される(図8、図9参照)。このことは、
小人の着座部10aとの接触形状が図7の符号Aで示す
形状で特定されることを意味する。また、乗員が大人で
ある場合には、図10の符号Aで示す荷重分布領域で特
定される。このことは当該大人の着座部10aとの接触
形状が図10の符号Aで示す形状で特定されることを意
味する。また、CRSが着座部10a上にある場合に
は、図11の符号Aで示す荷重分布領域で特定される。
このことはCRSの着座部10aとの接触形状が図11
の符号Aで示す形状で特定されることを意味する。
【0034】然る後、ステップ120における判定がY
ESとなると、ステップ121において、ステップ11
2における各miri2の総和が算出される。ついで、
ステップ122において、全出力miの総和である全荷
重Mが、ステップ100におけるmi或いはステップ1
11におけるmi=0に基づき算出される。
【0035】ついで、ステップ123において荷重の分
散σが次の数1の式に基づき両ステップ121、122
の算出結果を用いて算出される。
【0036】
【数1】
【0037】ここで、分散σを導入した根拠について説
明する。乗員が小人とか大人の場合や、CRSの場合に
おける全荷重Mと分散σとの関係を調べてみたところ、
図12にて示すようなデータが得られた。この図12に
おいて、符号Pは、CRSの全荷重Mと分散σとの関係
のデータを示し、符号Qは、乗員の荷重Mと分散σとの
関係のデータを示す。
【0038】これによれば、両データP、Qは、相互に
分離していることが分かる。具体的には、データPは、
互いに直交する両線分L1、L2により、データQから
分離されている。但し、図12において、線分L1はほ
ぼM=900を満たす直線に一致し、また、線分L2は
ほぼσ=14000を満たす直線に一致する。
【0039】次に、ステップ130において全荷重Mが
所定荷重Moと比較判定され、分散σが所定分散σoと
比較判定される。ここで、所定荷重Moは、線分L1で
特定される全荷重Mの値に設定されている。また、所定
分散σoは、線分L2で特定される分散σの値に設定さ
れている。
【0040】しかして、着座部10aに乗員が着座して
いる場合には、ステップ130における判定がNOとな
り、ステップ132にて乗員との判定がなされる。一
方、着座部10a上にCRSがおいてある場合には、ス
テップ130における判定がYESとなり、ステップ1
31において、CRSと判定される。
【0041】上述のように、着座部10aに対する着座
乗員や載置CRSの接触形状が各センサ部の出力分布で
決まることを利用して、数1の式を用いて求めた分散を
もとに、乗員をCRSから区別して判定するので、この
判定の精度を著しく向上できる。
【0042】次に、ステップ140以後の処理において
着座乗員が小人か大人かの判定がなされる。
【0043】着座乗員の体重が荷重としてシートセンサ
20にかかるため、当該乗員のお尻がシート10の着座
部10aとの着座面積を決定する。
【0044】従って、シートセンサ20においては、全
センサ部のうち上記着座面積に対応する各センサ部Si
が乗員の荷重に応じた抵抗値に対応する荷重を表す出力
を発生する。このため、この出力の総和がステップ12
2にて全荷重Mとして算出されている。なお、この全荷
重Mは各センサ部Siのうち上記着座面積に対応する各
センサ部の出力に基づきその各荷重miの和を表す。
【0045】その後、ステップ140において、センサ
部個数AsがAS=0とセットされる。ついで、ステッ
プ141において、各荷重miがそれぞれしきい値mt
hと比較判定される。具体的には、しきい値mthより
も大きい荷重miが大きいときステップ141にてYE
Sと判定され、ステップ142にてAS=AS+1と更
新される。そして、ステップ141乃至ステップ143
までの処理は、全センサ部についてなされるまで、即
ち、ステップ143にてYESと判定されるまで繰り返
される。このことは、ステップ141においてYESと
判定された荷重miに係るセンサ部Siの個数(即ち、
センサ部個数As)が上記着座面積として算出されるこ
とを意味する。
【0046】以上のようにして全荷重M及びセンサ部個
数Asが算出されると、ステップ150において、乗員
の種類を判定する指標OSが次の数2の式に基づき算出
される。
【0047】
【数2】OS={(M/C1)2+(M/C2)21/2 この数2の式において、各符号C1、C2は定数を表
す。
【0048】ここで、数2の式を導入した根拠について
説明する。上記乗員が大人の場合、この大人がシート1
0に通常の姿勢でもって着座しているときには、大人の
体重は、図13にて白丸aの位置にて集中的に着座部1
0a上に全荷重としてかかる。また、このような状態か
ら大人がシート10の背もたれ部10bを倒してもたれ
る場合には、センサ部個数Aに変化はないが、着座部1
0aに対する全荷重Mが図13にて矢印bにて示すよう
に減少する。一方、上記通常の状態から大人が足を組ん
だり膝を立てたりすると、センサ部個数Asが図13に
て矢印cに示すごとく減少する。従って、シート10に
着座した大人がその着座状態から様々な姿勢をとった場
合、図13にて示す閉曲線dで囲われる領域(以下、変
化領域Raという)内において全荷重M及びセンサ部個
数Asが変動する。
【0049】また、上記乗員が小人である場合、小人の
体重は大人の体重よりも軽いし、小人の着座部10aに
対する着座面積は大人の着座部10aに対する着座面積
よりも小さい。従って、小人がシート10に通常の姿勢
でもって着座しているときには、小人の体重は、図14
にて白丸eの位置にて集中的に着座部10a上に全荷重
としてかかる。また、このような状態から小人がシート
10の背もたれ部10bを倒してもたれる場合には、セ
ンサ部個数Asに変化はないが、着座部10aに対する
全荷重Mが図14にて矢印fにて示すように減少する。
一方、上記通常の状態から小人が足を組んだり膝を立て
たりすると、センサ部個数Asが図14にて矢印gに示
すごとく減少する。
【0050】従って、シート10に着座した小人がその
着座状態から様々な姿勢をとった場合、図14にて示す
閉曲線hで囲われる領域(以下、変化領域Rbという)
内において全荷重M及びセンサ部個数Asが変動する。
また、小人は、上述のごとく、大人よりも軽く着座面積
も小さいため、変化領域Rbは変化領域Raよりも図1
4にて示す方向にずれて位置する。
【0051】これら両変化領域Ra、Rbを利用して乗
員が大人か小人かにつき判定する基準として、図14に
て示すごとく互いに直交する両直線X1、Y1のいずれ
かを採用した場合、判定誤差ΔEが図14にて示すごと
く発生するおそれがある。なお、両直線X1、Y1は、
原点Oを基準とする直交座標軸X、Yにそれぞれ平行と
なっている。
【0052】上記判定誤差に対しては、図15にて示す
ごとく上記判定基準として、両変化領域Ra、Rbの境
界を斜めに通る円弧kを採用すれば、当該判定誤差ΔE
は最小限に抑制することができる。そこで、この点に着
目して、原点Oを中心とし円弧kを円周の一部とする円
の方程式を上記数2の式として採用することとした。こ
れに伴い、数2の式において、定数C1、C2は、円弧
kを特定するように決定する。
【0053】次に、ステップ160において、乗員が着
座部10a上に着座していることから、着座乗員が大人
か小人かにつき判定される。現段階にて、指標OSが基
準指標OSoと比較判定される。ここで、基準指標OS
oは上記円弧k(図15参照)を特定する数2の式によ
り与えられた指標OSでもって設定されている。
【0054】しかして、ステップ150での指標OSが
基準指標OSoよりも大きければステップ160にてY
ESと判定される。これに伴い、ステップ170におい
て、着座乗員は大人と判定される。一方、指標OSが基
準指標OSo以下であれば、ステップ160における判
定がNOとなる。これに伴い、ステップ180において
着座乗員は小人と判定される。
【0055】以上のように、乗員をCRSと区別して判
定した後のステップ160における判定にあたり、判定
基準として採用した基準指標OSoは、上述のごとく、
円弧kを特定する数2の式により与えられた指標OSで
あるから、着座乗員が大人か小人かの判定誤差ΔE(図
15参照)は、直線X1或いはY1を判定基準を用いた
場合の判定誤差ΔE(図14参照)に比べて非常に小さ
くなる。その結果、着座乗員が大人か小人かの判定精度
が著しく向上する。
【0056】よって、ステップ160におけるYESと
の判定結果を用いて、例えば、当該自動車に搭載のエア
バッグシステムにおけるエアバッグの動作を禁止するよ
うにすれば、この禁止精度を著しく向上できる。従っ
て、着座乗員が大人であるとの誤判定に伴うエアバッグ
の誤動作を確実に防止でき、小人をエアバッグによる加
害性から確実に保護し得る。また、ステップ130にお
けるYESとの判定結果を用いれば、シート10の着座
部10aに乗員が着座していないのにエアバッグの展開
を誤って禁止するということもない。
【0057】なお、本発明の実施にあたり、図12にお
いてデータPが図示左右方向にさらに広がる場合には、
直線L3や円弧L4を両線分L1、L2に代えて採用し
てもよい。
【0058】また、本発明の実施にあたり、両変化領域
Ra、Rbを区別する判定基準は、図15の円弧kに限
ることなく、図15の線分jを用いてもよく、一般的に
は、図15にて図示左上方から右下方に向けて左下がり
に変化することで両変化領域Ra、Rbをその境界にて
仕切る線によるものを用いてもよい。従って、図15に
おいて変化領域Rbの変化領域Raからのずれ方向に対
する法線に並行な線であって両変化領域Ra、Rbの境
界を仕切る線を利用して、基準点(図15での原点O)
からの距離を規準指標として用いればよい。
【0059】また、本発明の実施にあたり、自動車に限
ることなく、一般に車両用シートに本発明を適用しても
よい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】シートに対する乗員の着座状態及びシートセン
サの埋設図状態を示す模式的側面図である。
【図3】(a)は図1のシートセンサの模式的平面図で
あり、(b)は当該シートセンサの部分拡大断面図であ
る。
【図4】図1のマイクロコンピュータの作用を示すフロ
ーチャートの前段部である。
【図5】当該フローチャートの後段部である。
【図6】シートセンサにおける各センサ部Siの模式的
表示図である。
【図7】小人がシートに着座した場合の各センサ部の出
力分布領域を示す図である。
【図8】図7において符号B、Cで示す領域を除去した
状態を示す図である。
【図9】図8において符号Dで示す領域を除去した状態
を示す図である。
【図10】大人がシートに着座した場合の各センサ部の
出力分布領域を示す図である。
【図11】CRSを着座部上においた場合の各センサ部
の出力分布領域を示す図である。
【図12】CRSを着座部においた場合及び乗員がシー
トに着座した場合の分散σと全荷重Mとの関係を示すデ
ータ分布図である。
【図13】シートに通常の姿勢で着座している大人の姿
勢の変化に応じたセンサ部個数Asと全荷重Mとの関係
を示す図である。
【図14】シートに通常の姿勢で着座している小人の姿
勢の変化に応じたセンサ部個数Aと全荷重Mとの関係
を、図13の大人の場合と共に示す図である。
【図15】図14のセンサ部個数Asと全荷重Mとの関
係において指標OSを算出するための説明図である。
【符号の説明】
10…シート、10a…着座部、10b…背もたれ部、
20…シートセンサ、30…マイクロコンピュータ、
S、Si…センサ部。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両用シート(10)の着座部(10
    a)内にてその着座面(11)に並行にかつ面状に分散
    して位置する複数のセンサ部(S、Si)を備え、前記
    着座部に対する着座乗員或いは載置物体に応じて前記着
    座面にかかる荷重を前記複数のセンサ部によりその位置
    に応じて検出するシートセンサ(20)と、 前記複数のセンサ部の前記着座部における各検出荷重の
    分布状態に応じて前記着座乗員を前記載置物体から区別
    して判定する判定手段(110、111、112、12
    1、122、123、130、131、132)とを備
    える車両用シートの着座乗員判定装置。
  2. 【請求項2】 前記判定手段は、 前記複数のセンサ部の各検出荷重及び前記着座乗員或い
    は載置物体の重心に基づき荷重の分散を算出する分散算
    出手段(112、121、122、123)を備えて、 前記着座乗員を前記載置物体から区別するための所定荷
    重分散に基づき、前記分散算出手段の算出分散に応じ
    て、前記着座乗員を前記載置物体から区別して判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用シートの着座
    乗員判定装置。
  3. 【請求項3】 前記判定手段は、 前記複数のセンサ部の各検出荷重の総和を算出する荷重
    総和算出手段(122)と、 前記複数のセンサ部の各検出荷重及び前記着座乗員或い
    は載置物体の重心に基づき荷重の分散を算出する分散算
    出手段(112、121、122、123)とを備え
    て、 前記着座乗員を前記載置物体から区別するための所定荷
    重及び所定荷重分散に基づき、前記荷重総和算出手段の
    算出総和荷重及び前記分散算出手段の算出分散に応じ
    て、前記着座乗員を前記載置物体から区別して判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用シートの着座
    乗員判定装置。
  4. 【請求項4】 前記分散算出手段は、 前記複数のセンサ部ののうち所定しきい値以上の検出荷
    重を出力するセンサ部の検出荷重を抽出する抽出手段
    (110、111)を備えて、 前記荷重の分散の算出を、前記複数のセンサ部の各検出
    荷重に代わる前記抽出手段の抽出検出荷重を用いて行う
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記
    載の車両用シートの着座乗員判定装置。
JP20958999A 1999-07-23 1999-07-23 車両用シートの着座乗員判定装置 Expired - Fee Related JP3919978B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20958999A JP3919978B2 (ja) 1999-07-23 1999-07-23 車両用シートの着座乗員判定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20958999A JP3919978B2 (ja) 1999-07-23 1999-07-23 車両用シートの着座乗員判定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001033324A true JP2001033324A (ja) 2001-02-09
JP3919978B2 JP3919978B2 (ja) 2007-05-30

Family

ID=16575343

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20958999A Expired - Fee Related JP3919978B2 (ja) 1999-07-23 1999-07-23 車両用シートの着座乗員判定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3919978B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002255011A (ja) * 2001-02-28 2002-09-11 Fujikura Ltd 乗員検知システム及び乗員保護システム
JP2002255010A (ja) * 2001-02-28 2002-09-11 Fujikura Ltd 乗員検知システム及び乗員保護システム
US6889129B2 (en) 2002-05-24 2005-05-03 Denso Corporation Vehicle seat occupant classifying method and apparatus based on a support vector machine

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002255011A (ja) * 2001-02-28 2002-09-11 Fujikura Ltd 乗員検知システム及び乗員保護システム
JP2002255010A (ja) * 2001-02-28 2002-09-11 Fujikura Ltd 乗員検知システム及び乗員保護システム
US6889129B2 (en) 2002-05-24 2005-05-03 Denso Corporation Vehicle seat occupant classifying method and apparatus based on a support vector machine

Also Published As

Publication number Publication date
JP3919978B2 (ja) 2007-05-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4513190B2 (ja) 車両用シートの着座乗員判定装置
US20030007072A1 (en) Method and device for detecting seat occupancy by means of a video sensor system and foot room system
JP2005069968A (ja) 着座検出装置
JP2003070774A (ja) 車両用シートの着座姿勢判別方法、疲労判別方法、およびその姿勢/疲労警告装置
JP2003080989A (ja) 車両用着座者判定装置
EP3369610A1 (en) System to determine the posture and weight of an occupant of a seat
JP4007293B2 (ja) 着座検知装置
JP2005502532A (ja) シート乗車者のパラメタ決定方法
JP2004257913A (ja) 着座検知装置
JP2001033324A (ja) 車両用シートの着座乗員判定装置
KR101611097B1 (ko) 차량용 승객 식별장치
JP3919976B2 (ja) 車両用シートの着座乗員判定装置
JP2001074575A (ja) 着座センサ及び着座状態検出装置
JP5434140B2 (ja) 乗員検知センサ
KR20180083573A (ko) 후석 센터의 승객 감지를 위한 sbr mat 센서
JP5499491B2 (ja) 乗員検知センサ及び乗員検知システム
JP2009189555A (ja) シートセンサ
JP2003070775A (ja) 車両用シートの着座姿勢判別方法、疲労判別方法、およびその姿勢/疲労警告装置
KR20120061441A (ko) 벤딩센서가 구비된 시트 감지장치 및 그 감지방법
JP2005231539A (ja) 荷重センサおよび乗員保護システム
JP2002087132A (ja) 着座検知装置
JP4389313B2 (ja) 着座検知装置
JP2001180354A (ja) 着座検知装置
JP2006266706A (ja) 荷重検出装置
JPH11310071A (ja) 着座センサ

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040210

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040317

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040907

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070123

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070214

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110223

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120223

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130223

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140223

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees