JP3915205B2 - リソグラフィー装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体素子、薄膜磁気ヘツド、液晶表示素子等の製造工程で使用されるコータデベロッパー、投影露光装置、あるいは両者で構成されるリソグラフイー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体等のリングラフィー工程で転写されるパターンは、半導体素子の集積度の向上とともに微細化が進み、現在では0.25μm程度のパターンの転写が行われるようになりつつある。ここで、微細なパターンを十分な焦点深度をもって解像するためには、露光波長の短波長化が必要である。このため、パターンサイズが0.5μm程度までは波長436nmの水銀灯のg線が、0.3μm程度までは波長365nmのi線が用いられてきた。しかし、パターンサイズが0.3μm未満の転写をi線光源で行なうことは難しく、波長248nmのKrFエキシマレーザが用いられるようになっている。またさらに、微細化が進んだときには波長193nmのArFエキシマレーザが光源として用いられようとしている。
【0003】
このように光源の短波長化が進んだ結果、KrFエキシマレーザ光源やArFエキシマレーザ光源ではg線やi線光源に対して光子1個あたりのエネルギーが大きくなり、従来では起きなかったような光化学反応が発生する。その結果、光化学反応による生成物が光学系に付着して光学系が曇る現象が問題となってきている。
【0004】
また、リソグラフィーで使用されるレジストも、i線以前のノボラック系の材料を用いたものから、KrFエキシマレーザ光源やArFエキシマレーザ光源では化学増幅型といわれるタイプに変っている。
【0005】
波長が短いArFエキシマレーザを光源とし、化学増幅型レジストを用いるリソグラフィー工程は、
(1)HMDS処理
(2)レジスト塗布
(3)プリベーク
(4)冷却
(5)露光
(6)ポストエクスポージャベーク(PEB)
(7)冷却
(8)現像
(9)リンス
(10)乾燥
の順に行われる。ここで、(5)の工程で露光されたレジスト表面の露光領域に酸が発生し、(6)のPEBでレジスト表面の露光領域の酸濃度が増大し、(8)の現像時にその露光領域がアルカリ性の現像液に溶解するというメカニズムでパターンが形成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このようなパターン形成メカニズムを採用しているため、化学増幅型レジストは環境の変化に弱く、露光とPEBの間にアンモニア等のアルカリ性物質の蒸気にさらされると、レジスト表面では露光によって発生した酸が中和されてしまい、PEB時に酸濃度が増大しなくなる。このため、感度の変化やレジスト表面のみレジストの現像が進まず、レジストパターンの断面が庇を持ち、T字型になるような現象が生じる。さらには庇どうしがつながり、結果として解像しない。
【0007】
この問題を解決するためには、可能な限りレジスト塗布後のウエハ表面に汚染物質を含んだガスが触れないことが望ましい。このため次のような対策が取られている。
(1)投影露光装置やコータデベロッパーの内部を空調する空調装置の管路にケミカルフィルタを設置してアンモニア等の汚染物質を除去したクリーンエアを流す。
(2)投影露光装置とコータデベロッパーとをインライン接続して、ウエハ表面が外部の汚染物質濃度が高い空気に触れないようにするとともに、投影露光装置とコータデベロッパー内部の気圧を外部に対して高く設定して、外部から汚染物質濃度がより高い空気の流入を防止する。
【0008】
しかしながら、ケミカルフィルタで十分に汚染物質が除去されない場合には、レジストの安定性が不十分となってパターン線幅が均一にならないといった問題があり、かつ投影露光装置の光学系に曇りが生じてしまう。
【0009】
また、ケミカルフィルターによってクリーンエアを流しても、レジスト種によっては投影露光装置からPEBまでの放置時間、すなわち引き置き時間に感度が敏感なものが残っている。この場合には引き置き時間が長いほどレジストの感度が低くなり、その分、ポジレシストであれば線幅が太くなってしまう。たとえば、投影露光装置から露光が終了したウエハをコータデベロッパーに戻す直前に、レジストを塗布した次に露光するウエハを投影露光装置へ搬送する工程計画の場合、露光前のウエハを投影露光装置に搬入する時間だけ、露光後のウエハは投影露光装置内で待機することになる。この待機時間は、コータデベロッパー内でのウエハ搬送系の動作のタイミングによってはさらに長くなる。
【0010】
さらに、投影露光装置とデベロッパーの処理速度は異なり、投影露光装置での処理時間よりもコータデベロッパーでの処理時間が短い。そのため、投影露光装置とコータデベロッパーとの間のインターフェースユニット(受け渡し装置)にウエハが引き置かれるような工程計画の場合には、後から処理されたウエハほど、露光後のPEBまでの待機時間が長くなるという問題もある。
【0011】
本発明の目的は、投影露光装置とコータデベロッパーの間の空気の流通を減少させることにある。
本発明の他の目的は、露光からPEBまでの引き置き時間を極力一定に保ち、ウエハ間のレジスト線幅均一性を向上させることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者等が鋭意実験などにより検討した結果、上記の光学系の曇りの原因の一つに、コータデベロッパーで用いられている薬剤の蒸気や、コータデベロッパーで加熱されたウエハから発生するガスが投影露光装置に流入していることが判明した。すなわち、
(1)コータデベロッパーでは、テトラメチルアンモニウムハイドライド(TMAH)を含んだアルカリ性の現像液や、レジストの密着性向上のためのヘキサメチルジシラザン(HMDS)といった、光学系の曇り物質である硫酸アンモニウムや二酸化珪素を生成しうる物質を扱っている。
(2)コータデベロッパーの内部圧力と投影露光装置の内部圧力を外部の圧力よりも高くして外部の汚染された空気が流入するのを防止しているので、ウエハの受け渡し窓を通ってお互いの内部空気が流通する。
(3)その結果、コータデベロッパー内のテトラメチルアンモニウムハイドライド(TMAH)を含んだアルカリ性の現像液や、レジストの密着性向上のためのヘキサメチルジシラザン(HMDS)の蒸気が投影露光装置に流入し、露光時の光化学反応により硫酸アンモニウムや二酸化珪素が生成されて、光学系に付着する。
【0013】
そこで、本発明では次のようにして上記問題を解決する。実施の形態の図に対応づけて本発明を説明する。
(1)図1において、請求項1の発明は、クリーンルームCR内に配置され、コータデベロッパー100と投影露光装置200とをインライン接続したリソグラフィー装置に適用される。そして、コータデベロッパー100と投影露光装置200との間に設けられるインターフェイスユニット300を備え、インターフェイスユニット300内の気圧をコータデベロッパー100および投影露光装置200よりも低く、かつクリーンルームCRよりも高くしたことを特徴とする。
(2)請求項2の発明は、請求項1に記載のリソグラフィー装置において、インターフェイスユニットを、コータデベロッパー100と投影露光装置200との間でウエハWの受け渡しを行う受け渡し装置300としたものでである。
(3)請求項3の発明は、請求項2に記載のリソグラフィー装置において、インターフェイスユニット300と投影露光装置200とを連通遮断する開閉装置230と、ウエハWの受け渡し時に開閉装置230を開く制御装置205とを備えたものである。
(4)請求項4の発明は、請求項3に記載のリソグラフィー装置において、開閉装置230を投影露光装置200のウエハWの受け渡し窓221に設けたものである。
(5)図4において、請求項5の発明は、請求項2に記載のリソグラフィー装置において、インターフェイスユニット300とコータデベロッパー100とを連通遮断する開閉装置130と、ウエハWの受け渡し時に開閉装置130を開く制御装置102とを設けたものである。
(6)図1において、請求項6の発明は、請求項5に記載のリソグラフィー装置において、開閉装置130をコータデベロッパー100のウエハWの受け渡し窓151に設けたものである。
(7)図4において、請求項7の発明は、請求項2に記載のリソグラフィー装置において、コータデベロッパー100のウエハWの受け渡し窓151に設けられた第1の開閉装置130と、投影露光装置200のウエハWの受け渡し窓221に設けられた第2の開閉装置230と、ウエハWの受け渡し動作時に窓151,221を開くように第1および第2の開閉装置130,230を制御する制御装置102,205とを備えたものである。
(8)請求項8の発明は、請求項1〜7のいずれか一項に記載のリソグラフィー装置において、インターフェイスユニット300内の汚染物質を排出する排気装置を設けたものである。
(9)図4において、請求項9の発明は、コータデベロッパー100と投影露光装置200とをインライン接続してウエハWの受け渡しを行うようにしたリソグラフィー装置に適用される。そして、コータデベロッパー100のウエハWの受け渡し窓151に設けられた第1の開閉装置130と、投影露光装置200のウエハWの受け渡し窓221に設けられた第2の開閉装置230と、ウエハWの受け渡し動作時に窓151あるいは221を開くように第1および第2の開閉装置130,230を制御する制御装置102,205とを具備することにより達成される。
(10)請求項10の発明は、クリーンルームCR内に配置され、コータデベロッパー100と投影露光装置200とをインライン接続してウエハWの受け渡しを行うようにしたリソグラフィー装置に適用される。コータデベロッパー100と投影露光装置200との間に設けられ、コータデベロッパー100と投影露光装置200との間でウエハWの受け渡しを行う受け渡し装置300と、受け渡し装置300内の汚染物質を排出する排気装置とを有し、排気装置は、受け渡し装置300内の気圧をコータデベロッパー100および投影露光装置200よりも低く、かつクリーンルームCRよりも高く保つことを特徴とする。
(11)請求項11の発明は、請求項10に記載のリソグラフィー装置において、コータデベロッパー100と投影露光装置200とを連通遮断する開閉装置230を具備する。
(12)請求項12の発明は、請求項11に記載のリソグラフィー装置において、開閉装 置230は、投影露光装置200のウエハWの受け渡し窓221またはコータデベロッパー100のウエハWの受け渡し窓151の少なくとも一方に設けられるものである。
【0014】
なお、本発明の構成を説明している上記課題を解決するための手段の項では、分かりやすく説明するため実施の形態の図に対応づけて説明したが、これにより本発明が実施の形態に限定されるものではない。
【0015】
【発明の実施の形態】
−第1の実施の形態−
図1は本発明の第1の実施の形態を説明する概略構成図である。コータデベロッパー100と投影露光装置200とはウエハ受け渡し装置300によっていわゆるインライン接続されている。コータデベロッパー100と、投影露光装置200と、ウエハ受け渡し装置300とによりリソグラフィー装置が構成され、このリソグラフィー装置はクリーンルームCRに収容されている。クリーンルームCRは周知のように、不図示の空調装置により室温が目標値に設定されるとともに、いわゆるクリーンエアが流される。
【0016】
コータデベロッパー100は、図示するウエハ搬送用ロボットアーム101と、コンピュータ102と、それぞれ図示を省略したHMDS処理槽と、レジストのスピンコーターと、ホットプレートと、クーリングプレートなどを備えている。これらの機器は筐体150内に設置され、筐体150内は所定の温度、圧力になるように空調が行われる。露光前のウエハWはロボットアーム101によりコータデベロッパー100内を搬送され、コンピュータ102の指令に基づいてHMDS処理、レジスト塗布、ブリベーク、および冷却が施される。露光後のウエハWに対しては、ポストエクスポージャベーク(PEB)、冷却、現像、リンス、乾燥が施される。ウエハWは、筐体150に設けられたウエハ受け渡し窓151を介してコータデベロッパー100に対して搬入、搬出される。
【0017】
投影露光装置200は、ロボットアーム201と、プリアライメント機構202と、ウエハステージ203と、照明系210と、レチクルRのパターンの像をウエハWに投影する投影光学系204と、コンピュータ205とを備え、図1に示すようにこれらの機器は筐体220で覆われ、所定の温度、圧力になるように空調されている。ウエハWはロボットアーム201により投影露光装置200内を搬送され、コンピュータ205の指令に基づいて、プリアライメントメント処理、投影露光処理が行われる。筐体220にはウエハ受け渡し窓221が設けられ、この窓221はシャッタ装置230により開閉可能に構成され、ウエハWの受け渡し時にのみ、シャッタ装置230を開いて投影露光装置200とコータデベロッパー100を連通するようにしている。
【0018】
受け渡し装置300はウエハ搬送用ロボットアーム301を備え、コータデベロッパー100と投影露光装置200との間でウエハの受け渡しを行なう。通常、受け渡し装置300はコータデベロッパー100のコンピュータ102によって制御され、投影露光装置200のコンピュータ205とコータデベロッパー100のコンピュータ102とは相互に通信を行って、ウエハの受け渡しを行う。
【0019】
このように構成されたリソグラフィー装置によるウエハ処理手順を図2および図3のフローチャートを参照して説明する。
コータデベロッパー100でウエハWにレジストが塗布され、加熱、冷却処理されると(ステップS101)、ウエハWは、コータデベロッパー100のロボットアーム101により受け渡し装置300のロボットアーム301に受け渡され(ステップS102)、受け渡し装置300はウエハを投影露光装置200へ搬送する準備を行なう。次いでコンピュータ102は投影露光装置200のコンピュータ205と通信を行い(ステップS103)、露光前のウエハを搬出したことを報知する。
【0020】
コンピュータ205は、コータデベロッパー100のコンピュータ102からウエハの搬出が報知されと(ステップS201)、ロボットアーム201ヘウエハ受け取り用の所定の位置へ移動するように命令し、ロボットアーム201は所定の受取り位置へ移動する(ステップS202)。ロボットアーム201から移動完了の信号を受けると(ステップS203)、コンピュータ205はウエハ受け渡し窓221に設けられたシャッタ230に開くよう命令を送る(ステップS204)。シャッタ230の開動作完了の信号を受けると(ステップS205)、投影露光装置200のコンピュータ205は、コータデベロッパー100のコンピュータ102と通信を行い、ウエハ受け入れ準備が完了したことを伝える(ステップS206)。この通信を待って(ステップS104)、コータデベロッパー100のコンピュータ102は受け渡し装置300に対して、ウエハWを窓221を通して投影露光装置200のロボットアーム201へ渡すよう命令する(ステップS105)。
【0021】
投影露光装置200のコンピュータ205は、ロボットアーム201からのウエハ受け取りの信号を受信すると(ステップS207)、コータデベロッパー100のコンピュータ102へ、受け渡し装置300を待機位置に戻すように要求する(ステップS208)。この要求信号がコータデベロッパー100で受信されると(ステップS106)、コンピュータ102は受け渡し装置300を待機位置へ移動するように指令する(ステップS107)。受け渡し装置300が待機位置へと戻ると、コンピュ一夕102はコンピュータ205に戻り動作完了を知らせる(ステップS108)。戻り完了信号を受信すると(ステップS209)、コンピュータ205はシャッタ230を閉じるように命令する(ステップS210)。投影露光装置200は、シャッタ230が閉じたのを確認すると(ステップS211)、ウエハWをプリアライメント機構202でプリアライメントしてステージ203上にセットする。ウエハWはさらにファインアライメントされて露光される(ステップS212)。
【0022】
投影露光装置200でウエハWの露光が終了し、ロボットアーム204がウエハWを受け渡し装置300へ戻す準備が完了すると(ステップS213)、コンピュータ205はコンピュータ102と通信し、ウエハ受け波し装置300が露光後のウエハを受取る準備をするように要求する(ステップS214)。
【0023】
コンピュータ102はこの要求信号を受信すると(ステップS109)、受け渡し装置300にウエハ受取り準備を命令する(ステップS110)。受け渡し装置300の準備が完了すると、コンピュータ102は完了の信号をコンピュータ205へ返送する(ステップS111)。コンピュータ205は、この信号を受信すると(ステップS215)シャッタ230へ開くように命令する(ステップS216)。コンピュータ205は、シャツター230から開動作完了の信号を受信すると(ステップS217)、コンピュータ102へ準備完了の信号を送る(ステップS218)。コンピュータ102は、準備完了信号を受信すると(ステップS112)、受け渡し装置300に窓221を通してロボットアーム201からウエハWを受取るように命令する(ステップS113)。
【0024】
受け渡し装置300が窓221を通して投影露光装置200からウエハWを取り出し、ロボット301が所定の位置に到達すると(ステップS114)、コンピュータ102はコンピュータ205に取り出し完了を知らせる(ステップS115)。コンピュータ205は、取り出し完了信号を受信すると(ステップS219)、シャッタ230へ窓221を閉じるよう命令する(ステップS219)。このとき、受け渡し装置300はウエハWをコータデベロッパー100へ搬送し、ウエハWはコータデベロッパー100において加熱処理、現像処理が施される。
【0025】
以上の動作により、コータデベロッパー100と投影露光装置200との間は、ウエハ受け渡し時を除いてシャッタ230により遮蔽されることになり、相互間の空気の流通を防ぐことができる。また、上記の動作ではシャッタ230の開閉時間とその確認時間と通信時間の分、処理速度が低下するように見えるが、これらに要する実際の時間は極めて短く、処理速度の低下は極めて少ない。
【0026】
上述したようなウエハ受け渡し方式による曇り低減効果を従来方式と比較した結果を次に説明する。波長248nmのKrFエキシマレーザを光源とし、化学増幅型レジストを用いるリソグラフィー装置を製作して、シャッタ230を常に開いたままの場合とウエハ受け渡し時のみシャッタ230を開くようにした場合について比較した。前者の場合には、曇り物質が投影露光装置200の光学系に付着して1ヶ月間に5%の照度低下があったが、後者の場合には、1ヶ月間の照度低下は1.5%となり、約1/3に減らすことができた。また、レジストパターン形状や感度については両方の場合の間に差は見られなかった。
【0027】
−第2の実施の形態−
第1の実施の形態では、投影露光装置200にシャッタ230を設置したが、図4に示すように投影露光装置200とコータデベロッパー100の受け渡し窓221と151の双方にシャッタ130,230を設けてもよい。この場合には、コータデベロッパー100と投影露光装置200の間の空気の流通量をより小さくでき、その結果露光装置230内の汚染をより減らせるという結果が得られる。
【0028】
−第3の実施の形態−
あるいは、図5に示すように、コータデベロッパー100の受け渡し窓151にだけシャッタ130を設置してもよい。この場合にも、第1の実施例と同等の投影露光装置200内部の汚染防止の効果が得られる。
【0029】
−第4の実施の形態−
さらにまた、上記シャッタ130および/または230の設置だけでなく、ウエハ受け渡し装置300内の汚染物質を排出する排気装置を接続し、ウエハ受け渡し装置300内部の気圧をコータデベロッパー100と投影露光装置200よりも低く、クリーンルームCRよりも高く保つようにすると、投影露光装置200とコータデベロッパー100間の空気の流通がさらに減少して好適である。
【0030】
第4の実施の形態のような圧力設定をした場合、シャッタ130および/230を省略してもよい。
【0031】
−第5の実施の形態−
また、コータデベロッパーと投影露光装置とをインライン接続してウエハの受け渡しを行うようにしたリソグラフィー装置において、図1,図4,図5に示したようなシャッタ230,130を設けることなく、コータデベロッパー100の圧力を投影露光装置200の圧力より低く設定することにより、コータデベロッパー100で発生する汚染物質が投影露光装置200に流入しないようにすることができる。
【0032】
なお、上記実施の形態では、コータデベロッパー側にウエハ受け渡し装置の制御を行わせたが、ウエハ受け渡し装置の制御を投影露光装置が行なってもよい。さらに、制御上、独立したウエハ受け渡し装置を用いて、直接投影露光装置やコータデベロッパーのコンピュータと通信を行うようにしてもよい。
【0033】
また、上記実施の形態では露光光源にKrFエキシマレーザを用いたが、ArFエキシマレーザやF2エキシマレーザのようにさらに波長の短いエキシマレーザを用いた光源やYAGレーザの高調波を用いた光源を搭載するものにも本発明を適用することができる。このとき、露光に用いる光源の波長が短いほど光化学反応が起きやすく、シャッタによる曇り発生防止の効果が大きい。
【0034】
−第6の実施の形態−
図6は本発明の第6の実施の形態によるコータデベロッパー100と投影露光装置200Aとからなるリソグラフィー装置の概略構成図である。図1と同様な箇所には同一の符号を付して相違点を主に説明する。図1の実施の形態との一番の相違は、シャッタ230を省略するとともに、PEBを投影露光装置200Aで行なうようにした点である。
【0035】
第6の実施の形態の投影露光装置200Aには、露光後のウエハWをPEBのために加熱するホットプレート206と、加熱されたウエハWを冷却するクーリングプレート207とが筐体250で覆われて設けられている。筐体250には排気ダクト251が接続され、筐体250内部はガス回収装置400で排気される。すなわち、ホットプレート206から発生する熱が投影露光装置本体の精度に影響したり、ホットプレート206上で加熱されたウエハWのレジストからの脱ガスが投影露光装置200の投影レンズ204等の光学系を汚染しないようにする。
【0036】
コータデベロッパー100で必要な処理が行われた露光前のウエハWはロボットアーム101により受け渡し装置300へ搬送される。受け渡し装置300はロボットアーム301によりウエハWを投影露光装置200Aへ搬送する。投影露光装置200では、露光前のウエハWはロボットアーム201によりプリアライメント機構202を経て、ウエハステージ203へと送られ、レチクルRのパターンの像が投影レンズ204を介してウエハWに投影されて露光される。露光終了後のウエハWは、ロボットアーム201によりホットプレート206へ搬送されて加熱され、クーリングプレート207へ搬送されて冷却される。その後、再度受け渡し装置300を介してコータデベロッパー100へ戻され、そこで現像、リンス、乾燥の処理が行われる。
【0037】
上記のような構成の投影露光装置200Aとコータデベロッパー100の組合わせにより、KrFエキシマレーザ光源を用いてシリコンウエハ上に化学増幅型レジストを塗布、プリベークし、露光、PEB、現像、リンスを行う場合の効果を従来例と比較して説明する。
【0038】
投影露光装置200Aは1枚のウエハを50秒で露光し、コータデベロッパー100は60秒で1枚のウエハを処理できるとする。最初のウエハは搬送以外の待ち時間なく露光後のPEBが行われるが、従来のようにPEBをコータデベロッパー100で行う場合には、ウエハ1枚ごとに処理時間の差の10秒分ずつ待ち時間が増え、25枚目のウエハでは240秒、すなわち4分の待ち時間が生じる。
【0039】
これに対して、PEBを投影露光装置200Aで行なうようにした第6の実施の形態では、投影露光装置200Aのウエハの処理を、
(1)コータデベロッパー100からロード
(2)露光
(3)ホットプレート206で90℃、60秒加熱
(4)クーリングプレート207で60秒冷却
(5)コータデベロッパー100ヘアンロード
と設定すれば、露光後のウエハを一時的に保管する場所はないため、自動的に露光後PEBまでの時間を一定にすることができる。
【0040】
このような機能により、従来の方式では25枚のウエハに対して0.25μm線幅の密集パターンを露光した時に、ロット先頭のウエハでは線幅が0.25μm、25枚目のウエハでは線幅がO.28μmとなり、かつその断面を観察すると、表面に難溶化層が認められた。これに対して、第6の実施の形態によれば、ロット先頭と25枚目のウエハでは線幅の違いは認められなかった。さらに、ほっとプレート206を筐体250で覆い、発生する汚染物質を回収するようにしたので、投影露光装置200A内部にホットプレート206があることによる重ね合せ精度の低下や、光学系の曇りの発生もなかった。
【0041】
なお、上記第6の実施の形態では光源をKrFエキシマレーザとしたが、光源は上記実施の形態に限定されるものではなく、波長193nmのArFエキシマレーザ光源、波長157nmのF2エキシマレーザ光源、さらにはYAGレーザの高調波を用いた光源など種々の光源を使用した装置にも本発明を適用できる。さらに光露光に限定されるものではなく、電子ビームやイオンビームに代表される荷電粒子線を光源とするもの、X線を光源とするものなど光以外のビームを用いるものにも本発明を適用できる。さらには、化学増幅型のレジストを使用できる投影露光装置で、その引き置き時間を短縮する効果が得られれば、どのような投影露光装置にも適用が可能である。
【0042】
さらにまた、上記実施の形態ではPEBのみ投影露光装置側で行うこととしたが、プリベークも投影露光装置側で行えるように、もう一組ホットプレートとクーリングプレートを投影露光装置に設置してもよい。このときの投影露光装置でのウエハ処理は、
(1)レジストを塗布したウエハをコ−ターデベロツパーからロード
(2)ホットプレートで90℃、60秒加熱
(3)クーリングプレートで60秒冷却
(4)露光
(5)ホットプレートで90℃、60秒加熱
(6)クーリングプレートで60秒冷却
(7)コータデベロッパーヘアンロード
となる。
【0043】
以上の実施の形態の構成要素と請求項との対応において、シャッタ130,230が開閉装置を、ホットプレート206が加熱装置を、クーリングプレート207が冷却装置をコンピュータ102,205が制御装置をそれぞれ構成する。
【0044】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明によれば次のような効果を奏する。
(1)請求項1の発明によれば、コータデベロッパーと投影露光装置とをインライン接続したリソグラフィー装置において、コータデベロッパーで発生する汚染物質が投影露光装置に侵入するのを効果的に防止でき、光学系の曇りを防止できる。
(2)請求項8の発明によれば、コータデベロッパーと投影露光装置とをインライン接続してウエハの受け渡しを行うようにしたリソグラフィー装置において、コータデベロッパーと投影露光装置のウエハ受け渡し窓にそれぞれ開閉装置を設けるようにしたので、コータデベロッパーで発生する汚染物質が投影露光装置に侵入するのを効果的に防止でき、光学系の曇りを防止できるとともに、いずれか一方に開閉装置を設ける場合に比べて、処理工程の自由度が増加する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられるリソグラフィー装置の第1の実施の形態の概略構成図
【図2】第1の実施の形態のコータデベロッパでのウエハ処理手順を示すフローチャート
【図3】第1の実施の形態の投影露光装置でのウエハ処理手順を示すフローチャート
【図4】本発明に用いられるリソグラフィー装置の第2の実施の形態の概略構成図
【図5】本発明に用いられるリソグラフィー装置の第3の実施の形態の概略構成図
【図6】本発明に用いられるリソグラフィー装置の第6の実施の形態の概略構成図
【符号の説明】
100 コータデベロッパー
101,201 ロボットアーム
102,205 コンピュータ
130 開閉装置
150 筐体
151 窓
200,200A 投影露光装置
201 ロボットアーム
202 ロプリアライメント機構
203 ステージ
204 投影光学系
205 ステージ
206 ホットプレート
207 クーリングプレート
210 照明系
220 筐体
221 窓
230開閉装置
250 筐体
251 ダクト
300 受け渡し装置
W ウエハ
R レチクル
Claims (12)
- クリーンルーム内に配置され、コータデベロッパーと投影露光装置とをインライン接続したリソグラフィー装置において、
前記コータデベロッパーと前記投影露光装置との間に設けられるインターフェイスユニットを備え、
前記インターフェイスユニット内の気圧を前記コータデベロッパーおよび前記投影露光装置よりも低く、かつ前記クリーンルームよりも高くしたことを特徴とするリソグラフィー装置。 - 請求項1に記載のリソグラフィー装置において、
前記インターフェイスユニットは、前記コータデベロッパーと前記投影露光装置との間でウエハの受け渡しを行う受け渡し装置であることを特徴とするリソグラフィー装置。 - 請求項2に記載のリソグラフィー装置において、
前記インターフェイスユニットと前記投影露光装置とを連通遮断する開閉装置と、
前記ウエハの受け渡し時に前記開閉装置を開く制御装置とを具備することを特徴とするリソグラフィー装置。 - 請求項3に記載のリソグラフィー装置において、
前記開閉装置は前記投影露光装置のウエハの受け渡し窓に設けられていることを特徴とするリソグラフィー装置。 - 請求項2に記載のリソグラフィー装置において、
前記インターフェイスユニットと前記コータデベロッパーとを連通遮断する開閉装置と、
前記ウエハの受け渡し時に前記開閉装置を開く制御装置とを具備することを特徴とするリソグラフィー装置。 - 請求項5に記載のリソグラフィー装置において、
前記開閉装置は前記コータデベロッパーのウエハの受け渡し窓に設けられていることを特徴とするリソグラフィー装置。 - 請求項2に記載のリソグラフィー装置において、
前記コータデベロッパーのウエハの受け渡し窓に設けられた第1の開閉装置と、
前記投影露光装置のウエハの受け渡し窓に設けられた第2の開閉装置と、
ウエハの受け渡し動作時に前記窓を開くように前記第1および第2の開閉装置を制御する制御装置とを具備することを特徴とするリソグラフィー装置。 - 請求項1〜7のいずれか一項に記載のリソグラフィー装置において、
前記インターフェイスユニット内の汚染物質を排出する排気装置を有することを特徴とするリソグラフィー装置。 - コータデベロッパーと投影露光装置とをインライン接続してウエハの受け渡しを行うようにしたリソグラフィー装置において、
前記コータデベロッパーのウエハの受け渡し窓に設けられた第1の開閉装置と、
前記投影露光装置のウエハの受け渡し窓に設けられた第2の開閉装置と、
ウエハの受け渡し動作時に前記窓を開くように前記第1および第2の開閉装置を制御する制御装置とを具備することを特徴とするリソグラフィー装置。 - クリーンルーム内に配置され、コータデベロッパーと投影露光装置とをインライン接続してウエハの受け渡しを行うようにしたリソグラフィー装置において、
前記コータデベロッパーと前記投影露光装置との間に設けられ、前記コータデベロッパーと前記投影露光装置との間でウエハの受け渡しを行う受け渡し装置と、
前記受け渡し装置内の汚染物質を排出する排気装置とを有し、
前記排気装置は、前記受け渡し装置内の気圧を前記コータデベロッパーおよび前記投影露光装置よりも低く、かつ前記クリーンルームよりも高く保つことを特徴とするリソグラフィー装置。 - 請求項10に記載のリソグラフィー装置において、
前記コータデベロッパーと前記投影露光装置とを連通遮断する開閉装置を有することを特徴とするリソグラフィー装置。 - 請求項11に記載のリソグラフィー装置において、
前記開閉装置は、前記投影露光装置のウエハの受け渡し窓または前記コータデベロッパーのウエハの受け渡し窓の少なくとも一方に設けられることを特徴とするリソグラフィー装置。
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