JP3912627B2 - 画像符号化装置および画像符号化方法、並びに伝送方法 - Google Patents

画像符号化装置および画像符号化方法、並びに伝送方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像符号化装置および画像符号化方法、並びに伝送方法に関する。特に、例えば、画像を、画素数の異なる複数の階層に分割する階層符号化を行う画像符号化装置および画像符号化方法、並びに伝送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
元の画像(原画像)を、第1階層(最上位階層)の画像として、その画素数を順次少なくした(解像度を順次低くした)第2階層の画像、第3階層の画像、・・・を形成する符号化(以下、適宜、階層符号化という)方式が提案されている。
【0003】
階層符号化によれば、複数の階層の画像を、送信側から受信側に送信し、受信側では、その複数の階層の画像それぞれに対応してモニタにより、各階層の画像を表示することができる。
【0004】
さらに、階層符号化においては、例えば、最下位階層の画像(最も画素数の少ない画像)についてのデータには、他の階層の画像よりも強力な誤り訂正処理などが施されるようになされており、これにより、最下位階層以外の階層の画像について訂正することができない誤りが生じた場合に、最悪でも、最下位階層の画像についてのデータだけは、受信側において、正常なものを得ることができるようになされている。その結果、受信側では、最下位階層の画像についてのデータから、より上位階層の画像を、例えば補間処理などにより得ることができ、従って、階層符号化によれば、誤りに対するロバスト性を向上させることができる。
【0005】
図38は、以上のような階層符号化を行う、従来の画像符号化装置の一例の構成を示している。符号化すべき画像データは、第1階層(最上位階層)のデータとして、間引き回路111および演算器121に供給されるようになされている。
【0006】
間引き回路111では、第1階層の画像データの画素数が間引かれることにより、1つ下位の第2階層の画像データが形成され、間引き回路112、演算回路122、および補間回路5011に供給される。補間回路5011では、第2階層の画像データに対して補間処理が施されることにより、1つ上位の第1階層の画像データと同一の画素数の画像データ(以下、適宜、第1階層の補間データという)が形成され、演算器121に供給される。演算器121では、第1階層の画像データから、第1階層の補間データが減算され、その結果得られる差分値が、第1階層の符号化データとして、信号処理回路502に出力される。
【0007】
間引き回路112、演算器122、および補間回路5012と、間引き回路113、演算器123、および補間回路5013と、間引き回路114、演算器124、および補間回路5014においても、間引き回路111、演算器121、および補間回路5011における場合と同様の処理が行われ、これにより、第2階層乃至第4階層の符号化データがそれぞれ生成され、演算器122乃至124から信号処理回路502に出力される。
【0008】
また、間引き回路114において形成された第5階層(最下位階層)の画像データは、そのまま、第5階層の符号化データとして、信号処理回路502に出力される。
【0009】
信号処理回路502では、第1階層乃至第5階層の符号化データに対して、例えば誤り訂正処理その他の必要な信号処理が施され、その後、多重化されて、最終的な符号化データとして出力される。なお、信号処理回路502においては、第5階層の符号化データに対しては、他の階層の符号化データより強力な誤り訂正が施されるようになされている。
【0010】
図39は、図38の画像符号化装置から出力される符号化データを階層復号化する画像復号化装置の一例の構成を示している。
【0011】
信号処理回路602においては、符号化データが、第1階層乃至第5階層の符号化データに分離され、さらに、誤り訂正処理その他必要な処理が施されて出力される。第1階層乃至第4階層の符号化データは、演算器731乃至734にそれぞれ供給され、第5階層の符号化データは、第5階層の復号画像としてそのまま出力されるとともに、補間回路6014に供給される。
【0012】
補間回路6014は、図38の補間回路5014に対応するもので、第5階層の符号化データに対して補間処理を施すことにより、1つ上位の第4階層の画像データと同一の画素数の画像データ、即ち、第4階層の補間データを生成し、演算器734に供給する。演算器734では、第4階層の符号化データ(第4階層の画像データと、第4階層の補間データとの差分値)と、補間回路6014からの第4階層の補間データとが加算される。この加算結果は、第4階層の復号画像として出力されるとともに、補間回路6013に供給される。
【0013】
演算器733および補間回路6013と、演算器732および補間回路6012と、演算器731および補間回路6011においても、演算器734および補間回路60144における場合と同様の処理が行われ、これにより、第3階層乃至第1階層の復号画像がそれぞれ生成され、演算器733乃至731から出力される。
【0014】
ここで、受信側においては、第1階層乃至第4階層の符号化データが何らかの原因で得ることができない場合がある。即ち、例えば、第1階層乃至第4階層の符号化データがエラーによって失われたり、また、受信側が、第5階層の符号化データしか受信することができないものである場合がある。そのような場合であっても、最下位階層、即ち、第5階層の符号化データさえ得ることができれば、その第5階層の符号化データだけを用いて補間を行うことで、各階層の復号画像を得ることが可能である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、最下位階層の符号化データだけから、補間によって得られる上位階層の復号画像は、解像度が劣化した、その画質が著しく劣化したものとなる。
【0016】
ここで、このように復号画像の解像度が劣化する原因として、第1に、間引きされた下位階層の画像には、上位階層の画像に含まれる高周波数成分が含まれていないことと、第2に、間引きを行うことにより得られる下位階層の画像を構成する画素の画素値が、上位階層の画像を復元するのに、必ずしも適当でないことが考えられる。
【0017】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、最下位階層の符号化データだけからでも、高画質の復号画像を得ることができるようにするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の画像符号化装置は、第1の階層の画像データよりも画素数の少ない第2の階層の画像データを形成する形成手段と、第2の階層の画像データに所定の補正値を加算して補正し、補正データとして出力する補正手段と、補正データと所定の予測係数との積和演算によって、第1の階層の画像データの予測値を予測する予測手段と、第1の階層の画像データに対する、その予測値の予測誤差を算出する算出手段と、第1の階層についての予測誤差と所定の閾値を比較し、予測誤差が閾値より小さいときの補正データを適正なものとして、補正手段が出力する補正データの適正さを判定する判定手段と、判定手段により補正データが適正と判定されたときにおける、第1の階層の画像データと、その予測値との差分値を演算する演算手段と、判定手段により適正と判定された補正データと、差分値とを、画像の符号化結果として出力する出力手段とを備え、予測誤差が所定の閾値より小さくなく、判定手段により、補正データが適正ではないと判定された場合、補正データが適正であると判定されるまで、所定の補正値を予測誤差が小さくなるように変化させ、補正手段、予測手段、算出手段、および判定手段の処理を繰り返すことを特徴とする。
【0019】
請求項13に記載の画像符号化方法は、第1の階層の画像データよりも画素数の少ない第2の階層の画像データを形成し、第2の階層の画像データに所定の補正値を加算して補正し、補正データとして出力し、補正データと所定の予測係数との積和演算によって、第1の階層の画像データの予測値を予測し、第1の階層の画像データに対する、その予測値の予測誤差を算出し、第1の階層についての予測誤差と所定の閾値を比較し、予測誤差が閾値より小さいときの補正データを適正なものとして、補正データの適正さを判定し、補正データが適正と判定されたときにおける、第1の階層の画像データと、その予測値との差分値を演算し、適正と判定された補正データと、差分値とを、画像の符号化結果として出力し、予測誤差が所定の閾値より小さくなく、補正データが適正ではないと判定された場合、補正データが適正であると判定されるまで、所定の補正値を予測誤差が小さくなるように変化させ、第2の階層の画像データに加算して補正し、補正データとして出力し、補正データを、その性質に応じて所定のクラスに分類し、クラスに対応した予測係数と補正データとの線形結合により、第1の階層の画像データの予測値を予測し、第1の階層の画像データに対する、その予測値の予測誤差を算出し、予測誤差と所定の閾値との比較に基づいて、補正データが適正であるか否かを判定する処理を繰り返すことを特徴とする。
【0021】
請求項1に記載の画像符号化装置においては、形成手段は、第1の階層の画像データよりも画素数の少ない第2の階層の画像データを形成し、補正手段は、第2の階層の画像データに所定の補正値を加算して補正し、補正データとして出力し、予測手段は、補正データと所定の予測係数との積和演算によって、第1の階層の画像データの予測値を予測するようになされている。算出手段は、第1の階層の画像データに対する、その予測値の予測誤差を算出し、判定手段は、第1の階層についての予測誤差と所定の閾値を比較し、予測誤差が閾値より小さいときの補正データを適正なものとして、補正手段が出力する補正データの適正さを判定するようになされている。演算手段は、判定手段により補正データが適正と判定されたときにおける、第1の階層の画像データと、その予測値との差分値を演算し、出力手段は、判定手段により適正と判定された補正データと、差分値とを、画像の符号化結果として出力するようになされている。そして、予測誤差が所定の閾値より小さくなく、判定手段により、補正データが適正ではないと判定された場合、補正データが適正であると判定されるまで、所定の補正値を予測誤差が小さくなるように変化させ、補正手段、予測手段、算出手段、および判定手段の処理を繰り返すようになされている。
【0022】
請求項13に記載の画像符号化方法においては、第1の階層の画像データよりも画素数の少ない第2の階層の画像データを形成し、第2の階層の画像データに所定の補正値を加算して補正し、補正データとして出力し、補正データと所定の予測係数との積和演算によって、第1の階層の画像データの予測値を予測し、第1の階層の画像データに対する、その予測値の予測誤差を算出し、第1の階層についての予測誤差と所定の閾値を比較し、予測誤差が閾値より小さいときの補正データを適正なものとして、補正データの適正さを判定し、補正データが適正と判定されたときにおける、第1の階層の画像データと、その予測値との差分値を演算し、適正と判定された補正データと、差分値とを、画像の符号化結果として出力し、予測誤差が所定の閾値より小さくなく、補正データが適正ではないと判定された場合、補正データが適正であると判定されるまで、所定の補正値を予測誤差が小さくなるように変化させ、第2の階層の画像データに加算して補正し、補正データとして出力し、補正データを、その性質に応じて所定のクラスに分類し、クラスに対応した予測係数と補正データとの線形結合により、第1の階層の画像データの予測値を予測し、第1の階層の画像データに対する、その予測値の予測誤差を算出し、予測誤差と所定の閾値との比較に基づいて、補正データが適正であるか否かを判定する処理を繰り返すようになされている。
【0039】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明を適用した画像処理システム(システムとは、複数の装置が論理的に集合したものをいい、各構成の装置が同一筐体中にあるか否かは問わない)の一実施の形態の構成を示している。
【0040】
送信装置1には、ディジタル化された画像データが供給されるようになされている。送信装置1は、入力された画像データを階層符号化し、その結果得られる符号化データを、例えば、光ディスクや、光磁気ディスク、磁気テープ、相変化ディスクその他でなる記録媒体2に記録し、または、例えば、地上波や、衛星回線、電話回線、CATV網、インターネットその他の伝送路3を介して伝送する。
【0041】
受信装置4では、記録媒体2に記録された符号化データが再生され、または、伝送路3を介して伝送されてくる符号化データが受信され、その符号化データが伸張、復号化される。そして、その結果得られる復号画像が、図示せぬディスプレイに供給されて表示される。
【0042】
なお、以上のような画像処理システムは、例えば、光ディスク装置や、光磁気ディスク装置、磁気テープ装置その他の、画像の記録/再生を行う装置や、あるいはまた、例えば、テレビ電話装置や、テレビジョン放送システム、CATVシステムその他の、画像の伝送を行う装置などに適用される。また、送信装置1が出力する符号化データのデータ量は少ないため、図1の画像処理システムは、伝送レートの低い、例えば、携帯電話機その他の、移動に便利な携帯端末などにも適用可能である。
【0043】
図2は、送信装置1の構成例を示している。なお、図中、図38における場合と対応する部分については、同一の符号を付してある。
【0044】
符号化すべきディジタル画像データ、即ち、第1階層の画像データは、間引き回路111および演算器121に供給される。間引き回路111では、第1階層の画像データの画素数が間引かれることにより、1つ下位の第2階層の画像データが形成される。即ち、間引き回路111では、例えば、図3に示すように、第1階層の画像データ(同図において、○印で示す部分)が1/9に単純に間引かれ(横方向および縦方向とも1/3に間引かれ)、これにより第2階層の画像データ(同図において△印で示す部分)が形成される。この第2階層の画像データは、間引き回路112に供給される。
【0045】
間引き回路112では、第2階層の画像データの画素数が間引かれることにより、さらに1つ下位の第3階層の画像データが形成される。即ち、間引き回路112では、例えば、間引き回路111における場合と同様に、第2階層の画像データが1/9に単純に間引かれ、これにより、図3において×印で示す第3階層の画像データが形成される。
【0046】
第3階層の画像データは、間引き回路113に供給され、また、間引き回路113の出力は、間引き回路114に供給されるようになされており、間引き回路113または114では、例えば、間引き回路111における場合と同様の処理が行われることで、第4階層または第5階層の画像データがそれぞれ形成される。
【0047】
以上のようにして、間引き回路111乃至間引き回路114では、図4に示すように、第1階層の画像データ(原画像)から、第2階層乃至第5階層の画像データが順次形成される。
【0048】
第1階層乃至第5階層の画像データは、最適補正データ算出回路14に供給されるようになされており、最適補正データ算出回路14では、第1階層乃至第4階層の画像データの予測値が予測される。この第1階層乃至第4階層の予測値は、演算器121乃至124にそれぞれ供給される。また、最適補正データ算出回路14は、第5階層の画像についての、後述するような最適補正データを算出し、第5階層の符号化データとして信号処理回路13に供給する。
【0049】
演算器121乃至124には、第1階層乃至第4階層の予測値の他、第1階層乃至第4階層の画像データもそれぞれ供給されるようになされている。演算器121乃至124では、第1階層乃至第4階層の予測値それぞれと、第1階層乃至第4階層の画像データそれぞれとの差分値、即ち、予測残差が演算される。この第1階層乃至第4階層についての差分値(予測残差)それぞれは、第1階層乃至第4階層の符号化データとして、信号処理回路13に供給される。
【0050】
信号処理回路13では、第1階層乃至第5階層の符号化データに対して、例えば誤り訂正処理その他の必要な信号処理が施され、その後、多重化されて、最終的な符号化データとして出力される。なお、信号処理回路13においては、最下位階層である第5階層の符号化データに対しては、他の階層の符号化データより強力な誤り訂正が施されるようになされている。
【0051】
以上のようにして信号処理回路13から出力された符号化データが、記録媒体2に記録され、または伝送路3を介して伝送される。
【0052】
なお、以上においては、間引き回路111乃至114において、同一の割合で間引きが行われるものとしたが、間引き回路111乃至114で行われる間引きの割合は、同一である必要はない。
【0053】
次に、図5は、図2の最適補正データ算出回路14の構成例を示している。
【0054】
間引き回路114からの第5階層の画像データは、補正部21に供給されるようになされており、また、第1階層乃至第4階層の画像データは、予測部22に供給されるようになされている。さらに、第1階層の画像データは、誤差算出部23にも供給されるようになされている。
【0055】
補正部21は、第5階層の画像データを、判定部24からの制御にしたがって補正するようになされている。補正部21における補正の結果得られる補正データは、予測部22および判定部24に供給するようになされている。
【0056】
予測部22は、補正部21からの補正データ、即ち、第5階層の画像データの補正結果に基づいて、その1つ上位の第4階層の予測値を予測するようになされている。さらに、予測部22は、第4階層の予測値から、さらに1つ上位の第3階層の予測値を予測し、以下、同様にして、第2階層、第1階層の予測値を予測するようになされている。第1階層乃至第4階層の予測値は、上述したように、演算器121乃至124にそれぞれ供給されるようになされている。さらに、第1階層の予測値(原画像の予測値)は、誤差算出部23にも供給されるようになされている。
【0057】
なお、予測部22は、後述するように、補正データとの線形結合により、第4階層の予測値を算出するためのクラスごとの予測係数を求める処理を行い、そのクラスごとの予測係数に基づいて、第4階層の予測値を求めるようになされており、このとき得られたクラスごとの予測係数は、判定部24に供給されるようになされている。第3階層乃至第1階層についても同様で、それらのクラスごとの予測値を求めるのに用いられた予測係数は、判定部24に供給されるようになされている。
【0058】
誤差算出部23は、そこに入力される、第1階層の画像データ(原画像)に対する、予測部22からの第1階層の予測値の予測誤差を算出するようになされている。この予測誤差は、誤差情報として、判定部24に供給されるようになされている。
【0059】
判定部24は、誤差算出部23からの誤差情報に基づいて、補正部21が出力した補正データを、元の画像(第1階層の画像)の符号化結果とすることの適正さを判定するようになされている。そして、判定部24は、補正部21が出力した補正データを、元の画像の符号化結果とすることが適正でないと判定した場合には、補正部21を制御し、さらに、第5階層の画像データを補正させ、その結果得られる新たな補正データを出力させるようになされている。また、判定部24は、補正部21が出力した補正データを、元の画像の符号化結果とすることが適正であると判定した場合には、補正部21から供給された補正データを、最適な補正データ(以下、適宜、最適補正データという)として多重化部25に供給するとともに、予測部22から供給された、第1乃至第4階層の予測値を求めるために用いられたクラスごとの予測係数それぞれを多重化部25に供給するようになされている。
【0060】
多重化部25は、判定部24からの最適補正データと、クラスごとの予測係数(正確には、後述するように、第1階層乃至第4階層のクラスごとの予測係数の集合)とを多重化し、その多重化結果を、第5階層の符号化データとして出力するようになされている。
【0061】
次に、図6のフローチャートを参照して、その動作について説明する。補正部21に対して、第5階層の画像データが供給されると、補正部21は、ステップS1において、最初は、補正を行わずに、そのまま第5階層の画像データを、予測部22および判定部24に出力する。予測部22では、ステップS2において、補正部21からの補正データ(最初は、上述したように、第5階層の画像データそのもの)がローカルデコードされる。
【0062】
即ち、ステップS2では、補正部21からの補正データとの線形結合により、1つ上位の第4階層の予測値を算出するためのクラスごとの予測係数を求める処理が、補正データと第4階層の画像データを用いて行われ、そのクラスごとの予測係数に基づいて、第4階層の予測値が求められる。さらに、その第4階層の予測値に基づき、同様の処理が、第3階層の画像データを用いて行われることで、第3階層の予測値を算出するためのクラスごとの予測係数が求められ、そのクラスごとの予測係数に基づいて、第3階層の予測値が求められる。以下、同様にして、第2階層および第1階層のクラスごとの予測係数と予測値が求められる。そして、この時点では、第1階層の予測値のみが、誤差算出部23に供給される。
【0063】
誤差算出部23は、予測部22から、第1階層の予測値を受信すると、ステップS3において、第1階層の画像データに対する、予測部22からの予測値の予測誤差を算出し、誤差情報として、判定部24に供給する。判定部24は、誤差算出部23から誤差情報を受信すると、ステップS4において、その誤差情報に基づいて、補正部21が出力した補正データを、第1階層の画像の符号化結果とすることの適正さを判定する。
【0064】
即ち、ステップS4においては、誤差情報が所定の閾値ε以下であるかどうかが判定される。ステップS4において、誤差情報が所定の閾値ε以下でないと判定された場合、補正部21が出力した補正データを、第5階層の画像の符号化データとするのは適正でないと認識され、ステップS5に進み、判定部24は、補正部21を制御し、これにより、第5階層の画像データを補正させる。補正部21は、判定部24の制御にしたがって、補正量(後述する補正値△)を変えて、第5階層の画像データを補正し、その結果得られる補正データを、予測部22および判定部24に出力する。そして、ステップS2に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0065】
一方、ステップS4において、誤差情報が所定の閾値ε以下であると判定された場合、補正部21が出力した補正データを、第5階層の画像の符号化データとするのは適正であると認識され、判定部24は、所定の閾値ε以下の誤差情報が得られたときの補正データを、最適補正データとして、第1乃至第4階層の予測係数とともに、多重化部25に出力する。多重化部25では、ステップS6において、判定部24からの最適補正データと第1乃至第4階層の予測係数とが多重化され、その多重化結果が、第5階層の符号化データとして出力される。さらに、ステップS6では、判定部24において、予測部22が第1乃至第4階層の予測値を出力するように制御され、これにより、予測部22から演算器121乃至124それぞれに対して、第1乃至第4階層の予測値が出力されて、処理を終了する。
【0066】
以上のように、誤差情報が所定の閾値ε以下となったときにおける、第5階層の画像データを補正した補正データを、画像の符号化結果とするようにしたので、受信装置4側においては、その補正データ(最適補正データ)に基づいて、元の画像(第1階層の画像)とほぼ同一の画像を得ることが可能となる。
【0067】
次に、図7は、図5の補正部21の構成例を示している。
【0068】
第5階層の画像データは、補正回路32に供給されるようになされており、補正回路32は、判定部24(図5)からの制御信号にしたがって、補正値ROM33にアドレスを与え、これにより、補正値△を読み出すようになされている。そして、補正回路32は、第5階層の画像データに対して、補正値ROM33からの補正値△を、例えば加算することで、補正データを生成し、予測部22および判定部24に供給するようになされている。補正値ROM33は、第5階層の画像データを補正するための、各種の補正値△の組合せ(例えば、1フレーム分の第5階層の画像データを補正するための補正値の組合せなど)を記憶しており、補正回路32から供給されるアドレスに対応する補正値△の組合せを読み出して、補正回路32に供給するようになされている。
【0069】
次に、図8を参照して、図7の補正部21の処理について説明する。
【0070】
例えば、1フレーム分などの第5階層の画像データが、補正回路32に供給されると、補正回路32は、ステップS11において、その第5階層の画像データを受信し、ステップS12において、判定部24(図5)から制御信号を受信したかどうかを判定する。ステップS12において、制御信号を受信していないと判定された場合、ステップS13およびS14をスキップして、ステップS15に進み、補正回路32は、第5階層の画像データを、そのまま補正データとして、予測部22および判定部24に出力し、ステップS12に戻る。
【0071】
即ち、判定部24は、上述したように、誤差情報に基づいて、補正部21(補正回路32)を制御するようになされており、補正回路32において第5階層の画像データが受信された直後は、まだ、誤差情報が得られないため(誤差情報が、誤差算出部23から出力されないため)、判定部24からは制御信号は出力されない。このため、第5階層の画像データを受信した直後は、補正回路32は、その第5階層の画像データを補正せず(0を加算する補正をして)、そのまま補正データとして、予測部22および判定部24に出力する。
【0072】
一方、ステップS12において、判定部24からの制御信号を受信したと判定された場合、ステップS13において、補正回路32は、その制御信号にしたがったアドレスを、補正値ROM33に出力する。これにより、ステップS13では、補正値ROM33から、そのアドレスに記憶されている、1フレーム分の第5階層の画像データを補正するための補正値△の組合せ(集合)が読み出され、補正回路32に供給される。補正回路32は、補正値ROM33から補正値△の組合せを受信すると、ステップS14において、1フレームの第5階層の画像データそれぞれに、対応する補正値△を加算し、これにより、第5階層の画像データを補正した補正データを算出する。その後は、ステップS15に進み、補正データが、補正回路32から、予測部22および判定部24に出力され、ステップS12に戻る。
【0073】
以上のようにして、補正部21は、判定部24の制御にしたがって、第5階層の画像データを、種々の値に補正した補正データを出力することを繰り返す。
【0074】
なお、判定部24は、1フレームの画像についての符号化を終了すると、その旨を表す制御信号を、補正部21に供給するようになされており、補正部21では、ステップS12において、その制御信号を受信したかどうかの判定も行われるようになされている。ステップS12において、1フレームの画像についての符号化を終了した旨の制御信号を受信したと判定された場合、ステップS11に戻り、次のフレームのデータが供給されるのを待って、ステップS11からの処理が繰り返される。
【0075】
次に、図9は、図5の予測部22の構成例を示している。
【0076】
ローカルデコード部224には、第5階層の画像データを補正した補正データと第4階層の画像データとが供給されるようになされており、ローカルデコード部224では、それらのデータを用いて、第4階層の画像のクラスごとの予測係数が求められ、さらに、そのクラスごとの予測係数を用いて、第4階層の画像の予測値が求められる。そして、第4階層の予測値は、ローカルデコード部223およびメモリ26に供給され、また、第4階層のクラスごとの予測係数は、メモリ27に供給される。メモリ26または27では、第4階層の予測値またはクラスごとの予測係数がそれぞれ記憶される。
【0077】
ローカルデコード部223には、ローカルデコード部224から第4階層の予測値が供給される他、第3階層の画像データが供給されるようになされており、そこでは、それらのデータを用いて、第3階層の画像のクラスごとの予測係数が求められ、さらに、そのクラスごとの予測係数を用いて、第3階層の予測値が求められる。そして、第3階層の予測値は、ローカルデコード部222およびメモリ26に供給され、また、第3階層のクラスごとの予測係数は、メモリ27に供給される。メモリ26または27では、第3階層の予測値またはクラスごとの予測係数がそれぞれ記憶される。
【0078】
ローカルデコード部222と221においても、同様の処理が行われ、これにより、第2階層の予測値およびクラスごとの予測係数と、第1階層の予測値およびクラスごとの予測係数が求められる。そして、第2階層および第1階層の予測値は、メモリ26に供給されて記憶され、また、第2階層および第1階層のクラスごとの予測係数は、メモリ27に供給されて記憶される。さらに、第1階層の予測値は、誤差算出部23(図5)にも供給される。
【0079】
ここで、メモリ26および27は、各階層についてのデータを独立した領域に記憶するようになされている。また、メモリ26および27は、既にデータを記憶している領域に、新たにデータが供給されると、その新たなデータを、既にデータが記憶されている領域に上書きするようになされている。従って、メモリ26と27には、常に、最新の各階層の予測値とクラスごとの予測係数が記憶されるようになされている。
【0080】
メモリ26に記憶された第4階層乃至第1階層の予測値は、判定部24(図5)からの制御信号にしたがって読み出され、演算器124乃至121にそれぞれ供給される。また、メモリ27に記憶された第4乃至第1階層のクラスごとの予測係数も、判定部24からの制御信号にしたがって読み出され、多重化器(MUX)28に供給される。多重化器28では、第1階層乃至第4階層のクラスごとの予測係数が多重化され、判定部24に供給される。
【0081】
次に、図9のローカルデコード部221乃至224の構成について、ローカルデコード部224を例にして説明する。
【0082】
図10は、図9のローカルデコード部224の構成例を示している。
【0083】
補正部21からの補正データは、クラス分類用ブロック化回路41および予測値計算用ブロック化回路42に供給されるようになされている。クラス分類用ブロック化回路41は、補正データを、その性質に応じて所定のクラスに分類するための単位である、注目している補正データ(注目補正データ)を中心とするクラス分類用ブロックにブロック化するようになされている。
【0084】
即ち、いま、例えば、図11において、○印で示す画素が第4階層の画像を構成するものとするとともに、●印で示す画素が第5階層の画像(補正データ)を構成するものとして、上からi番目で、左からj番目の補正データ(または画素)をXijと表すとすると、クラス分類用ブロック化回路41は、注目画素(注目補正データ)Xijの左上、上、右上、左、右、左下、下、右下に隣接する8つの画素X(i-1)(j-1),X(i-1)j,X(i-1)(j+1),Xi(j-1),Xi(j+1),X(i-1)(j-1),X(i-1)j,X(i+1)(j+1)に、自身を含め、合計9画素で構成されるクラス分類用ブロックを構成するようになされている。このクラス分類用ブロックは、クラス分類適応処理回路43に供給されるようになされている。
【0085】
なお、この場合、クラス分類用ブロックは、3×3画素(3×3の補正データ)でなる正方形状のブロックで構成されることとなるが、クラス分類用ブロックの形状は、正方形である必要はなく、その他、例えば、長方形や、十文字形、その他の任意な形とすることが可能である。また、クラス分類用ブロックを構成する画素数も、3×3の9画素に限定されるものではない。
【0086】
予測値計算用ブロック化回路42は、補正データを、第4階層の画像の予測値を計算するための単位である、注目補正データを中心とする予測値計算用ブロックにブロック化するようになされている。即ち、いま、図11において、補正データXij(図中、●印で示す部分)を中心とする、第4階層の画像(原画像)における3×3の9画素の画素値を、その最も左から右方向、かつ上から下方向に、Yij(1),Yij(2),Yij(3),Yij(4),Yij(5),Yij(6),Yij(7),Yij(8),Yij(9)と表すとすると、画素Yij(1)乃至Yij(9)の予測値の計算のために、予測値計算用ブロック化回路42は、例えば、画素Xijを中心とする5×5の25画素(25の補正データ)X(i-2)(j-2),X(i-2)(j-1),X(i-2)j,X(i-2)(j+1),X(i-2)(j+2),X(i-1)(j-2),X(i-1)(j-1),X(i-1)j,X(i-1)(j+1),X(i-1)(j+2),Xi(j-2),Xi(j-1),Xij,Xi(j+1),Xi(j+2),X(i+1)(j-2),X(i+1)(j-1),X(i+1)j,X(i+1)(j+1),X(i+1)(j+2),X(i+2)(j-2),X(i+2)(j-1),X(i+2)j,X(i+2)(j+1),X(i+2)(j+2)で構成される正方形状の予測値計算用ブロック(画素Xijを注目補正データとする予測値計算用ブロック)を構成するようになされている。
【0087】
具体的には、例えば、図11において四角形で囲む、第4階層の画像における画素Y33(1)乃至Y33(9)の予測値の計算のためには、補正データX11,X12,X13,X14,X15,X21,X22,X23,X24,X25,X31,X32,X33,X34,X35,X41,X42,X43,X44,X45,X51,X52,X53,X54,X55により、予測値計算用ブロックが構成される。
【0088】
予測値計算用ブロック化回路42において得られた予測値計算用ブロックは、クラス分類適応処理回路43に供給されるようになされている。
【0089】
なお、予測値計算用ブロックについても、クラス分類用ブロックにおける場合と同様に、その画素数および形状は、上述したものに限定されるものではない。但し、予測値計算用ブロックを構成する画素数は、クラス分類用ブロックを構成する画素数よりも多くするのが望ましい。
【0090】
また、上述のようなブロック化を行う場合において(ブロック化以外の処理についても同様)、画像の画枠付近では、対応する画素が存在しないことがあるが、この場合には、例えば、画枠を構成する画素と同一の画素が、その外側に存在するものとして処理を行う。
【0091】
クラス分類適応処理回路43は、ADRC(Adaptive Dynamic Range Coding)処理回路、クラス分類回路45、および適応処理回路46で構成され、クラス分類適応処理を行うようになされている。
【0092】
クラス分類適応処理とは、入力信号を、その特徴に基づいて幾つかのクラスに分類し、各クラスごとの入力信号に、そのクラスに適切な適応処理を施すもので、大きく、クラス分類処理と適応処理とに分かれている。
【0093】
ここで、クラス分類処理および適応処理について簡単に説明する。
【0094】
まず、クラス分類処理について説明する。
【0095】
いま、例えば、図12(A)に示すように、ある注目画素と、それに隣接する3つの画素により、2×2画素でなるブロック(クラス分類用ブロック)を構成し、また、各画素は、1ビットで表現される(0または1のうちのいずれかのレベルをとる)ものとする。この場合、2×2の4画素のブロックは、各画素のレベル分布により、図12(B)に示すように、16(=(214)パターンに分類することができる。このようなパターン分けが、クラス分類処理であり、クラス分類回路45において行われる。
【0096】
なお、クラス分類処理は、画像(ブロック内の画像)のアクティビティ(画像の複雑さ)(変化の激しさ)などをも考慮して行うようにすることが可能である。
【0097】
ここで、通常、各画素には、例えば8ビット程度が割り当てられる。また、本実施の形態においては、上述したように、クラス分類用ブロックは、注目画素を中心とする3×3の9画素で構成される。従って、このようなクラス分類用ブロックを対象にクラス分類処理を行ったのでは、(289という膨大な数のクラスに分類されることになる。
【0098】
そこで、本実施の形態においては、ADRC処理回路44において、クラス分類用ブロックに対して、ADRC処理が施されるようになされており、これにより、クラス分類用ブロックを構成する画素のビット数を小さくすることで、クラス数を削減するようになされている。
【0099】
即ち、例えば、いま、説明を簡単にするため、図13(A)に示すように、直線上に並んだ4画素で構成されるブロックを考えると、ADRC処理においては、その画素値の最大値MAXと最小値MINが検出される。そして、DR=MAX−MINを、ブロックの局所的なダイナミックレンジとし、このダイナミックレンジDRに基づいて、ブロックを構成する画素の画素値がKビットに再量子化される。
【0100】
即ち、ブロック内の各画素値から、最小値MINを減算し、その減算値をDR/2Kで除算する。そして、その結果得られる除算値に対応するコード(ADRCコード)に変換される。具体的には、例えば、K=2とした場合、図13(B)に示すように、除算値が、ダイナミックレンジDRを4(=22)等分して得られるいずれの範囲に属するかが判定され、除算値が、最も下のレベルの範囲、下から2番目のレベルの範囲、下から3番目のレベルの範囲、または最も上のレベルの範囲に属する場合には、それぞれ、例えば、00B,01B,10B、または11Bなどの2ビットにコード化される(Bは2進数であることを表す)。そして、復号側においては、ADRCコード00B,01B,10B、または11Bは、ダイナミックレンジDRを4等分して得られる最も下のレベルの範囲の中心値L00、下から2番目のレベルの範囲の中心値L01、下から3番目のレベルの範囲の中心値L10、または最も上のレベルの範囲の中心値L11に変換され、その値に、最小値MINが加算されることで復号が行われる。
【0101】
ここで、このようなADRC処理はノンエッジマッチングと呼ばれる。
【0102】
なお、ADRC処理については、本件出願人が先に出願した、例えば、特開平3−53778号公報などに、その詳細が開示されている。
【0103】
ブロックを構成する画素に割り当てられているビット数より少ないビット数で再量子化を行うADRC処理を施すことにより、上述したように、クラス数を削減することができ、このようなADRC処理が、ADRC処理回路44において行われるようになされている。
【0104】
なお、本実施の形態では、クラス分類回路45において、ADRC処理回路44から出力されるADRCコードに基づいて、クラス分類処理が行われるが、クラス分類処理は、その他、例えば、DPCM(予測符号化)や、BTC(Block Truncation Coding)、VQ(ベクトル量子化)、DCT(離散コサイン変換)、アダマール変換などを施したデータを対象に行うようにすることも可能である。
【0105】
次に、適応処理について説明する。
【0106】
例えば、いま、第4階層の画像の画素値yの予測値E[y]を、その周辺の幾つかの画素の画素値(本実施の形態では、補正データ)(以下、適宜、学習データという)x1,x2,・・・と、所定の予測係数w1,w2,・・・の線形結合により規定される線形1次結合モデルにより求めることを考える。この場合、予測値E[y]は、次式で表すことができる。
【0107】
Figure 0003912627
【0108】
そこで、一般化するために、予測係数wの集合でなる行列W、学習データの集合でなる行列X、および予測値E[y]の集合でなる行列Y’を、
【数1】
Figure 0003912627
で定義すると、次のような観測方程式が成立する。
【0109】
Figure 0003912627
【0110】
そして、この観測方程式に最小自乗法を適用して、第4階層の画像の画素値yに近い予測値E[y]を求めることを考える。この場合、第4階層の画像の画素値(以下、適宜、教師データという)yの集合でなる行列Y、および第4階層の画像の画素値yに対する予測値E[y]の残差eの集合でなる行列Eを、
【数2】
Figure 0003912627
で定義すると、式(2)から、次のような残差方程式が成立する。
【0111】
Figure 0003912627
【0112】
この場合、第4階層の画像の画素値yに近い予測値E[y]を求めるための第4階層の予測係数wiは、自乗誤差
【数3】
Figure 0003912627
を最小にすることで求めることができる。
【0113】
従って、上述の自乗誤差を予測係数wiで微分したものが0になる場合、即ち、次式を満たす予測係数wiが、元の画像の画素値yに近い予測値E[y]を求めるため最適値ということになる。
【0114】
【数4】
Figure 0003912627
Figure 0003912627
【0115】
そこで、まず、式(3)を、第4階層の予測係数wiで微分することにより、次式が成立する。
【0116】
【数5】
Figure 0003912627
Figure 0003912627
【0117】
式(4)および(5)より、式(6)が得られる。
【0118】
【数6】
Figure 0003912627
Figure 0003912627
【0119】
さらに、式(3)の残差方程式における学習データx、予測係数w、教師データy、および残差eの関係を考慮すると、式(6)から、次のような正規方程式を得ることができる。
【0120】
【数7】
Figure 0003912627
Figure 0003912627
【0121】
式(7)の正規方程式は、求めるべき予測係数wの数と同じ数だけたてることができ、従って、式(7)を解くことで、最適な予測係数wを求めることができる。なお、式(7)を解くにあたっては、例えば、掃き出し法(Gauss-Jordanの消去法)などを適用することが可能である。
【0122】
以上のようにして、最適な第4階層のクラスごとの予測係数wを求め、さらに、その予測係数wを用い、式(1)により、第4階層の画像の画素値yに近い予測値E[y]を求めるのが適応処理であり、この適応処理が、適応処理回路46において行われるようになされている。
【0123】
なお、適応処理は、間引かれた画像(ここでは、第5階層の画像)には含まれていない、元の画像(ここでは、第4階層の画像)に含まれる成分が再現される点で、補間処理とは異なる。即ち、適応処理では、式(1)だけを見る限りは、いわゆる補間フィルタを用いての補間処理と同一であるが、その補間フィルタのタップ係数に相当する予測係数wが、教師データyを用いての、いわば学習により求められるため、元の画像に含まれる成分を再現することができる。このことから、適応処理は、いわば画像の創造作用がある処理ということができる。
【0124】
次に、図14のフローチャートを参照して、図10のローカルデコード部224の処理について説明する。
【0125】
ローカルデコード部224においては、まず最初に、ステップS21において、補正部21からの補正データがブロック化される。即ち、クラス分類用ブロック化回路41において、補正データが、注目補正データを中心とする3×3画素のクラス分類用ブロックにブロック化され、クラス分類適応処理回路43に供給されるとともに、予測値計算用ブロック化回路42において、補正データが、注目補正データを中心とする5×5画素の予測値計算用ブロックにブロック化され、クラス分類適応処理回路43に供給される。
【0126】
クラス分類適応処理回路43には、上述したように、クラス分類用ブロックおよび予測値計算用ブロックの他、第4階層の画像データが供給されるようになされており、クラス分類用ブロックはADRC処理部44に、予測値計算用ブロックおよび第4階層の画像データは適応処理回路46に供給されるようになされている。
【0127】
ADRC処理回路44は、クラス分類用ブロックを受信すると、ステップS22において、そのクラス分類用ブロックに対して、例えば、1ビットのADRC(1ビットで再量子化を行うADRC)処理を施し、これにより、補正データを、1ビットに変換(符号化)して、クラス分類回路45に出力する。クラス分類回路45は、ステップS23において、ADRC処理が施されたクラス分類用ブロックに対して、クラス分類処理を施す。即ち、クラス分類回路45は、クラス分類用ブロックを構成する画素のレベル分布の状態を検出し、そのクラス分類用ブロック(そのクラス分類用ブロックを構成する注目補正データ)が属するクラスを判定する。このクラスの判定結果は、クラス情報として、適応処理回路46に供給される。
【0128】
なお、本実施の形態においては、1ビットのADRC処理が施された3×3の9画素で構成されるクラス分類用ブロックに対して、クラス分類処理が施されるので、各クラス分類用ブロックは、512(=(219)のクラスのうちのいずれかに分類されることになる。
【0129】
そして、ステップS24に進み、適応処理回路46において、クラス分類回路45からのクラス情報に基づいて、各クラスごとに適応処理が施され、これにより、例えば、第4階層のクラスごとの予測係数および1フレーム分の予測値が算出される。
【0130】
即ち、本実施の形態においては、クラスごとの25×9の第4階層の予測係数が、1フレームごとに、第4階層の画像データと補正データとを用いて算出される。さらに、ある1つの補正データに注目した場合に、その注目補正データに対応する原画像(ここでは、第4階層の画像)の画素と、その画素の周りに隣接する8個の原画像の画素の、合計9個の画素についての原画像の予測値が、注目補正データを中心とするクラス分類用ブロックのクラス情報に対応する25×9個の予測係数と、注目補正データを中心とする5×5画素でなる予測値計算用ブロックとを用いて、適応処理が行われることにより算出される。
【0131】
具体的には、例えば、いま、図11に示した補正データX33を中心とする3×3の補正データX22,X23,X24,X32,X33,X34,X42,X43,X44でなるクラス分類用ブロックについてのクラス情報Cが、クラス分類回路45から出力され、また、そのクラス分類用ブロックに対応する予測値計算用ブロックとして、補正データX33を中心とする5×5画素の補正データX11,X12,X13,X14,X15,X21,X22,X23,X24,X25,X31,X32,X33,X34,X35,X41,X42,X43,X44,X45,X51,X52,X53,X54,X55でなる予測値計算用ブロックが、予測値計算用ブロック化回路42から出力されたものとすると、まず、その予測値計算用ブロックを構成する補正データを、学習データとするとともに、第4階層の画像における、補正データX33を中心とする3×3画素(図11において四角形で囲んである部分)の画素値Y33(1)乃至Y33(9)を、教師データとして、式(7)に示した正規方程式がたてられる。
【0132】
さらに、所定の期間としての、例えば、1フレームの中の、同一のクラス情報Cにクラス分類される、他のクラス分類用ブロックに対応する予測値計算用ブロックについても同様にして、正規方程式がたてられ、画素値Y33(k)(ここでは、k=1,2,・・・,9)の予測値E[Y33(k)]を求めるための予測係数w1(k)乃至w25(k)(本実施の形態では、1つの予測値を求めるのに学習データが25個用いられるので、それに対応して、予測係数wも25個必要となる)を算出することができるだけの数の正規方程式が得られると(従って、そのような数の正規方程式が得られるまでは、ステップS24では、正規方程式をたてる処理までが行われる)、その正規方程式を解くことで、クラス情報Cについて、画素値Y33(k)の予測値E[Y33(k)]を求めるのに最適な予測係数w1(k)乃至w25(k)が算出される。
【0133】
以上の処理は、各クラスごとに行われ、これにより、各クラスごとに、25×9個の予測係数が算出される。そして、クラス情報Cに対応する予測係数と予測値計算用ブロックとを用い、式(1)に対応する次式にしたがって、予測値E[Y33(k)]が求められる。
【0134】
Figure 0003912627
【0135】
ステップS24では、以上のようにして、25×9の予測係数が、クラスごとに求められ、そのクラスごとの予測係数を用いて、1フレーム分の原画像の画素の予測値が、注目補正データを中心とする3×3画素単位で求められていく。
【0136】
その後、ステップS25に進み、クラスごとの25×9の予測係数はメモリ27(図9)に供給され、3×3画素単位で求められた1フレーム分の予測値はメモリ26に供給される。そして、ステップS21に戻り、以下同様の処理が、例えば、上述したように1フレーム単位で繰り返される。
【0137】
ローカルデコード部221乃至223においても、同様の処理が行われ、これにより、第1乃至第3階層のクラスごとの予測係数が求められ、その予測係数を用いて、9画素単位で各階層の予測値が求められる。そして、第1階層乃至第3階層の予測値またはクラスごとの予測係数は、メモリ26または27それぞれに供給されて記憶される。なお、第1階層の予測値は、誤差算出部23(図5)にも供給されるようになされている。
【0138】
次に、図15は、図5の誤差算出部23の構成例を示している。
【0139】
ブロック化回路51には、元の画像データ、即ち、第1階層の画像データが供給されるようになされており、そこでは、ブロック化回路51は、その画像データを、予測部22から出力される第1階層の予測値に対応する9個単位でブロック化し、その結果得られる3×3画素のブロックを、自乗誤差算出回路52に出力するようになされている。自乗誤差算出部52には、上述したように、ブロック化回路51からブロックが供給される他、予測部22から第1階層の予測値が、9個単位(3×3画素のブロック単位)で供給されるようになされており、自乗誤差算出回路52は、第1階層の画像に対する、その予測値の予測誤差としての自乗誤差を算出し、積算部55に供給するようになされている。
【0140】
即ち、自乗誤差算出回路は52は、演算器53および54で構成されている。演算器53は、ブロック化回路51からのブロック化された画像データそれぞれから、対応する予測値を減算し、その減算値を、演算器54に供給するようになされている。演算器54は、演算器53の出力(第1階層の画像データとその予測値との差分)を自乗し、積算部55に供給するようになされている。
【0141】
積算部55は、自乗誤差算出回路52から自乗誤差を受信すると、メモリ56の記憶値を読み出し、その記憶値と自乗誤差とを加算して、再び、メモリ56に供給して記憶させることを繰り返すことで、自乗誤差の積算値(誤差分散)を求めるようになされている。さらに、積算部55は、所定量(例えば、1フレーム分など)についての自乗誤差の積算が終了すると、その積算値を、メモリ56から読み出し、誤差情報として、判定部24(図5)に供給するようになされている。メモリ56は、1フレームについての処理が終了するごとに、その記憶値をクリアしながら、積算部55の出力値を記憶するようになされている。
【0142】
次に、その動作について、図16のフローチャートを参照して説明する。誤差算出部23では、まず最初に、ステップS31において、メモリ56の記憶値が、例えば0にクリアされ、ステップS32に進み、ブロック化回路51において、第1階層の画像データが、上述したようにブロック化され、その結果得られるブロックが、自乗誤差算出回路52に供給される。自乗誤差算出回路52では、ステップS33において、ブロック化回路51から供給されるブロックを構成する、第1階層の画像の画像データと、予測部22から供給される第1階層の予測値との自乗誤差が算出される。
【0143】
即ち、ステップS33では、演算器53において、ブロック化回路51より供給されたブロック化された第1階層の画像データそれぞれから、対応する予測値が減算され、演算器54に供給される。さらに、ステップS33では、演算器54において、演算器53の出力が自乗され、積算部55に供給される。
【0144】
積算部55は、自乗誤差算出回路52から自乗誤差を受信すると、ステップS34において、メモリ56の記憶値を読み出し、その記憶値と自乗誤差とを加算することで、自乗誤差の積算値を求める。積算部55において算出された自乗誤差の積算値は、メモリ56に供給され、前回の記憶値に上書きされることで記憶される。
【0145】
そして、積算部55では、ステップS35において、所定量としての、例えば、1フレーム分についての自乗誤差の積算が終了したかどうかが判定される。ステップS35において、1フレーム分についての自乗誤差の積算が終了していないと判定された場合、ステップS32に戻り、再び、ステップS32からの処理を繰り返す。また、ステップS35において、1フレーム分についての自乗誤差の積算が終了したと判定された場合、ステップS36に進み、積算部55は、メモリ56に記憶された1フレーム分についての自乗誤差の積算値を読み出し、誤差情報として、判定部24に出力する。そして、ステップS31に戻り、再び、ステップS31からの処理を繰り返す。
【0146】
従って、誤差算出部23では、第1階層の画像データをYij(k)とするとともに、予測部22において補正データから生成された第1階層の予測値をE[Yij(k)]とするとき、次式にしたがった演算が行われることで、誤差情報Qが算出される。
【0147】
Q=Σ(Yij(k)−E[Yij(k)])2
但し、Σは、1フレーム分についてのサメーションを意味する。
【0148】
次に、図17は、図5の判定部24の構成例を示している。
【0149】
補正データメモリ62は、補正部21から供給される補正データを記憶するようになされている。
【0150】
なお、補正データメモリ62は、補正部21において、第5階層の画像データが新たに補正され、これにより、新たな補正データが供給された場合には、既に記憶している補正データ(前回の補正データ)に代えて、新たな補正データを記憶するようになされている。
【0151】
誤差情報メモリ63は、誤差算出部23から供給される誤差情報を記憶するようになされている。なお、誤差情報メモリ63は、誤差算出部23から、今回供給された誤差情報の他に、前回供給された誤差情報も記憶するようになされている(新たな誤差情報が供給されても、さらに新たな誤差情報が供給されるまでは、既に記憶している誤差情報を保持するようになされている)。なお、誤差情報メモリ63は、新たなフレームについての処理が開始されるごとにクリアされるようになされている。
【0152】
比較回路64は、誤差情報メモリ63に記憶された今回の誤差情報と、所定の閾値εとを比較し、さらに、必要に応じて、今回の誤差情報と前回の誤差情報との比較も行うようになされている。比較回路64における比較結果は、制御回路65に供給されるようになされている。
【0153】
制御回路65は、比較回路64における比較結果に基づいて、補正データメモリ62に記憶された補正データを、画像の符号化結果とすることの適正(最適)さを判定し、最適でないと認識(判定)した場合には、新たな補正データの出力を要求する制御信号を、補正部21(補正回路32)(図5)に供給するようになされている。また、制御回路65は、補正データメモリ62に記憶された補正データを、画像の符号化結果とすることが最適であると認識した場合には、補正データメモリ62に記憶されている補正データを読み出し、多重化部25に出力するとともに、予測部22(図9)に制御信号を出力することで、メモリ26または27にそれぞれ記憶されている予測値またはクラスごとの予測係数を読み出させるようにもなされている。さらに、この場合、制御回路65は、1フレームの画像についての符号化を終了した旨を表す制御信号を、補正部21に出力し、これにより、上述したように、補正部21に、次のフレームについての処理を開始させるようになされている。
【0154】
次に、図18を参照して、判定部24の動作について説明する。判定部24では、まず最初に、ステップS41において、誤差算出部23から誤差情報を受信したかどうかが、比較回路64によって判定され、誤差情報を受信していないと判定された場合、ステップS41に戻る。また、ステップS41において、誤差情報を受信したと判定された場合、即ち、誤差情報メモリ63に誤差情報が記憶された場合、ステップS42に進み、比較回路64において、誤差情報メモリ63に、いま記憶された誤差情報(今回の誤差情報)と、所定の閾値εとが比較され、いずれが大きいかが判定される。
【0155】
ステップS42において、今回の誤差情報が、所定の閾値ε以上であると判定された場合、比較回路64において、誤差情報メモリ63に記憶されている前回の誤差情報が読み出される。そして、比較回路64は、ステップS43において、前回の誤差情報と、今回の誤差情報とを比較し、いずれが大きいかを判定する。
【0156】
ここで、1フレームについての処理が開始され、最初に誤差情報が供給されたときには、誤差情報メモリ63には、前回の誤差情報は記憶されていないので、この場合には、判定部24においては、ステップS43以降の処理は行われず、制御回路65において、所定の初期アドレスを補正値ROM33に出力するように、補正回路32(図5)を制御する制御信号が出力されるようになされている。
【0157】
ステップS43において、今回の誤差情報が、前回の誤差情報以下であると判定された場合、即ち、第5階層の画像データの補正を行うことにより誤差情報が減少した場合、ステップS44に進み、制御回路65は、補正値△を、前回と同様に変化させるように指示する制御信号を、補正回路32に出力し、ステップS41に戻る。また、ステップS43において、今回の誤差情報が、前回の誤差情報より大きいと判定された場合、即ち、第5階層の画像データの補正を行うことにより誤差情報が増加した場合、ステップS45に進み、制御回路65は、補正値△を、前回と逆に変化させるように指示する制御信号を、補正回路32に出力し、ステップS41に戻る。
【0158】
なお、減少し続けていた誤差情報が、あるタイミングで上昇するようになったときは、制御回路65は、補正値△を、いままでの場合の、例えば1/2の大きさで、前回と逆に変化させるように指示する制御信号を出力するようになされている。
【0159】
そして、ステップS41乃至S45の処理を繰り返すことにより、誤差情報が減少し、これにより、ステップS42において、今回の誤差情報が、所定の閾値εより小さいと判定された場合、ステップS46に進み、制御回路65は、補正データメモリ62に記憶されている補正データを読み出し、第1階層の予測値を得るのに最適な補正データである最適補正データとして、多重化部25に供給する。さらに、ステップS46においては、制御回路65は、予測部22(図9)のメモリ26から第1階層乃至第4階層の予測値を読み出させるとともに、メモリ27から第1乃至第4階層のクラスごとの予測係数を読み出させる。
【0160】
メモリ26から読み出された第1階層乃至第4階層の予測値、即ち、誤差情報が閾値ε以下になったときにおける第1階層乃至第4階層の予測値は、上述したように、演算器121乃至124に供給される。また、メモリ27から読み出された第1乃至第4階層のクラスごとの予測係数は、多重化器28(図9)で多重化される。そして、その結果得られるクラスごとの予測係数の集合は、制御回路65を介して、多重化部25(図5)に供給される。
【0161】
その後は、次のフレームについての誤差情報が供給されるのを待って、再び、図18に示すフローチャートにしたがった処理を繰り返す。
【0162】
なお、補正回路32には、第5階層の画像データの補正は、1フレームすべての第5階層の画像データについて行わせるようにすることもできるし、その一部のデータについてだけ行わせるようにすることもできる。一部のデータについてだけ補正を行う場合においては、制御回路65に、例えば、誤差情報に対する影響の強い画素を検出させ、そのような画素についてだけ補正を行うようにすることができる。誤差情報に対する影響の強い画素は、例えば、次のようにして検出することができる。即ち、まず最初に、第5階層の画像データをそのまま用いて処理を行うことにより、その誤差情報を得る。そして、第5階層の画像データを、1画素ずつ、同一の補正値△だけ補正するような処理を行わせる制御信号を、制御回路65から補正回路32に出力し、その結果得られる誤差情報を、第5階層の画像データをそのまま用いた場合に得られる誤差情報と比較し、その差が、所定値以上となる画素を、誤差情報に対する影響の強い画素として検出すれば良い。
【0163】
以上のように、誤差情報を所定の閾値εより小さくする(以下にする)まで、第5階層の画像データの補正が繰り返され、誤差情報が所定の閾値εより小さくなったときにおける補正データが、最適補正データとして出力されるので、受信装置4(図1)においては、その最適補正データ、即ち、第1階層の画像を復元するのに最も適当な値にした補正データだけを用いて、原画像と同一(ほぼ同一)の復号画像を得ることが可能となる。
【0164】
また、送信装置1における、以上のような符号化処理は、間引きによる圧縮処理と、クラス分類適応処理とを、いわば有機的に統合して用いることにより、高能率圧縮を実現するものであり、このことから統合符号化処理ということができる。
【0165】
次に、図19は、図1の受信装置4の構成例を示している。
【0166】
信号処理回路71には、記録媒体2に記録された符号化データが再生され、または伝送路3を介して伝送されてくる符号化データが受信されて供給される。信号処理回路71においては、そこに供給される符号化データが受信され、第1階層乃至第5階層の符号化データに分離された後、誤り訂正処理その他の必要な処理が施される。また、信号処理部71は、第5階層の符号化データから、最適補正データと、第1階層乃至第4階層のクラスごとの予測係数それぞれとを分離する。そして、信号処理部71は、第1階層乃至第4階層の符号化データ(第1階層乃至第4階層の予測残差)を、演算器731乃至734にそれぞれ供給するともにに、第1乃至第4階層のクラスごとの予測係数を予測部731乃至734にそれぞれ供給する。さらに、信号処理部71は、最適補正データを、第5階層の復号画像としてそのまま出力するとともに、予測部724に供給する。
【0167】
予測部724では、最適補正データと第4階層のクラスごとの予測係数とを用いて、第4階層の予測値が算出され、演算器734に供給される。演算器734では、第4階層の予測値と、その予測残差(第4階層の符号化データ)とが加算される。この加算結果は、第4階層の復号画像としてそのまま出力されるとともに、予測部723に供給される。
【0168】
予測部723では、演算器734からの第4階層の復号画像と、第3階層のクラスごとの予測係数とを用いて、第3階層の予測値が算出され、演算器733に供給される。演算器733では、第3階層の予測値と、その予測残差(第3階層の符号化データ)とが加算される。この加算結果は、第3階層の復号画像としてそのまま出力されるとともに、予測部722に供給される。
【0169】
予測部722および演算器732、または予測部721および演算器731においても、同様の処理が行われ、これにより、演算器732または731からは、第2階層または第1階層の復号画像がそれぞれ出力される。
【0170】
次に、予測部721乃至724について、予測部724を例にして説明する。
【0171】
図20は、予測部724の構成例を示している。
【0172】
信号処理回路71(図19)からの最適補正データは、クラス分類用ブロック化回路82および予測値計算用ブロック化回路83に供給され、また、第4階層のクラスごとの予測係数は、予測回路86に供給される。そして、第4階層のクラスごとの予測係数は、予測回路86が内蔵するメモリ86Aに記憶される。
【0173】
クラス分類用ブロック化回路82、予測値計算用ブロック化回路83、ADRC処理回路84、またはクラス分類回路85は、図10におけるクラス分類用ブロック化回路41、予測値計算用ブロック化回路42、ADRC処理回路44、またはクラス分類回路45それぞれと同様に構成されており、従って、これらのブロックにおいては、図10における場合と同様の処理が行われ、これにより、予測値計算用ブロック化回路83からは予測値計算用ブロックが出力され、また、クラス分類回路85からはクラス情報が出力される。これらの予測値計算用ブロックおよびクラス情報は、予測回路86に供給される。
【0174】
予測回路86は、その内蔵するメモリ86Aに記憶されている第4階層のクラスごとの予測係数の中から、クラス情報に対応したものを読み出し、その読み出した予測係数と、予測値計算用ブロック化回路83から供給される5×5画素の予測値計算用ブロックを構成する最適補正データとを用い、式(1)にしたがって、第4階層の3×3画素の予測値を算出する。そして、予測回路86は、第4階層の1フレーム分の予測値が得られると、その予測値を、演算器734に供給する。
【0175】
他の予測部723乃至721においても、同様にして、第3階層乃至第1階層の予測値がそれぞれ求められる。
【0176】
従って、図19に示した受信装置4においては、各階層の予測値を得た後に、その階層の予測残差を加算することで、より元の画像に近い画素値を得た後に、それを用いて、上位階層の予測値が求められるので、各階層の復号画像として、それぞれの階層の元の画像とほぼ同一のものを得ることができる。
【0177】
さらに、最適補正データは、上述したようにそれにより順次予測を行うことで得られる第1階層の予測値と、第1階層の画像との誤差(ここでは、自乗誤差)を閾値ε以下とするものであり、従って、第1階層乃至第4階層の符号化データ(予測残差)の一部またはすべてが、何らかの理由で失われても、第5階層の符号化データ、即ち、最適補正データおよび第1階層乃至第4階層の予測係数により、解像度の高い復号画像を得ることが可能となる。
【0178】
また、例えば、受信側が、第5階層の符号化データ(最適補正データおよび第1階層乃至第4階層の予測係数)しか受信することができないものであっても、あるいは、第4および第5階層の符号化データ、第3乃至第5階層の符号化データ、または第2乃至第5階層の符号化データしか受信することができないものであっても、高解像度の復号画像を得ることが可能となる。
【0179】
ところで、上述の場合おいては、図9のローカルデコード部221乃至224において第1階層乃至第4階層の予測係数を求め、それぞれを用いて、第1階層乃至第4階層の予測値を算出するようにしたが、第1階層乃至第4階層の予測値は、いずれも、予測係数を求めずに(あらかじめ求めておいた予測係数を用いて)算出するようにすることが可能である。
【0180】
即ち、図21は、送信装置1の第2実施の形態の構成例を示している。なお、図中、図2における場合と対応する部分については、同一の符号を付してある。即ち、図21の送信装置1は、最適補正データ算出回路14に代えて最適補正データ算出回路1014が設けられている他は、基本的に、図2における場合と同様に構成されている。
【0181】
但し、図2においては、最適補正データ算出回路14に、第1乃至第4階層の画像データすべてが供給されるようになされていたが、図21の実施の形態では、最適補正データ算出回路1014には、第1乃至第4階層の画像データのうちの第1階層の画像データだけが供給されるようになっている。
【0182】
図22は、図21の最適補正データ算出回路1014の構成例を示している。なお、図中、図5における場合と対応する部分については、同一の符号を付してある。即ち、最適補正データ算出回路1014は、予測部22に代えて予測部1022が設けられている他は、基本的に、図5の最適補正データ算出回路14と同様に構成されている。
【0183】
但し、図5においては、予測部22に、第1乃至第4階層の画像データが供給されるようになされていたが、図22においては、予測部1022には、第1乃至第4階層の画像データのうちのいずれも供給されないようになっている。
【0184】
図23は、図22の予測部1022の構成例を示している。なお、図中、図9における場合と対応する部分については、同一の符号を付してある。即ち、予測部1022は、ローカルデコード部221乃至224に代えてローカルデコード部10221乃至10224がそれぞれ設けられている他は、基本的に、図9の予測部22と同様に構成されている。
【0185】
但し、ここでは、上述したように予測係数が生成されないため、ローカルデコード部10221乃至10224それぞれには、第1乃至第4階層の画像データが供給されるようにはなっていない(供給する必要がないので、供給されない)。
【0186】
図24は、図23のローカルデコード部10221乃至10224の構成例を示している。なお、図中、図10における場合と対応する部分については、同一の符号を付してある。即ち、図24のローカルデコード部10221乃至10224は、適応処理回路46に代えて、予測係数ROM88および予測回路89が設けられている他は、図10における場合と同様に構成されている。
【0187】
なお、ここでは、図10における場合と同様に、ローカルデコード部10224を例に説明をする。
【0188】
予測係数ROM88は、あらかじめ学習(後述する)により求められたクラスごとの予測係数を記憶しており、クラス分類回路44が出力するクラス情報を受信し、そのクラス情報に対応するアドレスに記憶されている予測係数を読み出して(発生して)、予測回路89に供給する。
【0189】
予測回路89では、予測値計算用ブロック化回路42からの5×5画素の予測値計算用ブロックと、予測係数ROM88からの予測係数とを用いて、式(1)(具体的には、例えば、式(8))に示した線形1次式が計算され、これにより、元の画像の予測値が、3×3画素単位で算出される。
【0190】
従って、図24のクラス分類適応処理回路43によれば、各階層の元の画像を用いずに、その予測値が算出される。
【0191】
次に、図25のフローチャートを参照して、図24のローカルデコード部10224の動作について、さらに説明する。
【0192】
ローカルデコード部10224では、ステップS1021乃至S1023において、図14のステップS21乃至S23における場合とそれぞれ同様の処理が行われる。これにより、予測値計算用ブロック化回路42またはクラス分類回路45から、予測値計算用ブロックまたはクラス情報がそれぞれ出力される。そして、予測値計算用ブロックは予測回路89に、クラス情報は予測係数ROM88にそれぞれ供給される。
【0193】
予測係数ROM88は、クラス分類回路45からクラス情報を受信すると、ステップS1024において、そのクラス情報に対応するアドレスに記憶されている25×9の予測係数(ここでは、第4階層の予測係数)を読み出し、そのクラス情報に対応する予測係数を、予測回路89に出力する。予測回路89では、ステップS1025において、予測係数ROM88からの25×9の予測係数と、予測値計算用ブロック化回路42からの5×5画素の予測値計算用ブロックとを用いて適応処理が行われることにより、即ち、具体的には、式(1)(または式(8))にしたがった演算が行われることにより、注目補正データ(ここでは、予測値計算用ブロックの中心にある画素)を中心とする3×3の原画像(ここでは、第4階層の画像)の画素の予測値が求められる。
【0194】
そして、例えば、1フレーム分の予測値が求められると、ステップS1026に進み、予測係数ROM88に記憶されたクラスごとの25×9の予測係数が読み出され、メモリ27(図23)に供給されて記憶されるとともに、ステップS1025で求められた予測値がメモリ26に供給されて記憶される。その後、ステップS1021に戻り、以下同様の処理が、例えば、1フレーム単位で繰り返される。
【0195】
ローカルデコード部10221乃至10223においても同様の処理が行われ、これにより、メモリ26には、第1乃至第4階層の画像の予測値が、メモリ27には、第1乃至第4階層のクラスごとの予測係数が、それぞれ記憶される(第1階層の予測値は、メモリ26に供給されて記憶される他、上述したように、誤差算出部23(図22)にも供給される)。
【0196】
なお、この実施の形態では、クラスごとの予測係数は、予測係数ROM88に記憶されたものが使用され、従って、その値は変化しないから、ステップS1025において、クラスごとの予測係数を、メモリ27に一度供給した後は、基本的に、再度供給する必要はない。
【0197】
また、送信装置1が図21に示したように構成される場合においても、受信装置4は、図19に示したように構成することで、高解像度の復号画像を得ることができる。
【0198】
次に、図26は、図24の予測係数ROM88に記憶されている予測係数を得るための学習を行う画像処理装置の構成例を示している。
【0199】
学習用ブロック化回路91および教師用ブロック化回路92には、あらゆる画像に適用可能な予測係数を得るための学習用の画像データ(学習用画像)が供給されるようになされている。なお、第n階層の予測係数を得る場合には、学習用画像として、第n階層の画像データが、学習用ブロック化回路91および教師用ブロック化回路92に供給される。
【0200】
学習用ブロック化回路91は、入力される画像データから、例えば、図11に●印で示した位置関係の25画素(5×5画素)を抽出し、この25画素で構成されるブロックを、学習用ブロックとして、ADRC処理93および学習データメモリ96に供給する。
【0201】
また、教師用ブロック化回路92では、入力される画像データから、例えば、3×3の9画素で構成されるブロックが生成され、この9画素で構成されるブロックが、教師用ブロックとして、教師データメモリ98に供給される。
【0202】
なお、学習用ブロック化回路91において、例えば、図11に●印で示した位置関係の25画素で構成される学習用ブロックが生成されるとき、教師用ブロック化回路92では、同図に四角形で囲んで示す3×3画素の教師用ブロックが生成されるようになされている。
【0203】
ADRC処理回路93は、学習用ブロックを構成する25画素から、その中心の9画素(3×3画素)を抽出し、この9画素でなるブロックに対して、図21のADRC処理回路44における場合と同様に、1ビットのADRC処理を施す。ADRC処理の施された、3×3画素のブロックは、クラス分類回路94に供給される。クラス分類回路94では、図24のクラス分類回路45における場合と同様に、ADRC処理回路93からのブロックがクラス分類処理され、それにより得られるクラス情報が、スイッチ95の端子aを介して、学習データメモリ96および教師データメモリ98に供給される。
【0204】
学習データメモリ96または教師データメモリ98では、そこに供給されるクラス情報に対応するアドレスに、学習用ブロック化回路91からの学習用ブロックまたは教師用ブロック化回路92からの教師用ブロックが、それぞれ記憶される。
【0205】
従って、学習データメモリ96において、例えば、図11に●印で示した5×5画素でなるブロックが学習用ブロックとして、あるアドレスに記憶されたとすると、教師データメモリ98においては、そのアドレスと同一のアドレスに、同図において、四角形で囲んで示す3×3画素のブロックが、教師用ブロックとして記憶される。
【0206】
以下、同様の処理が、あらかじめ用意されたすべての学習用の画像について繰り返され、これにより、学習用ブロックと、図21のローカルデコード部224において、その学習用ブロックを構成する25画素と同一の位置関係を有する25の補正データで構成される予測値計算用ブロックを用いて予測値が求められる9画素で構成される教師用ブロックとが、学習用データメモリ96と、教師用データメモリ98とにおいて、同一のアドレスに記憶される。
【0207】
なお、学習用データメモリ96と教師用データメモリ98においては、同一アドレスに複数の情報を記憶することができるようになされており、これにより、同一アドレスには、複数の学習用ブロックと教師用ブロックを記憶することができるようになされている。
【0208】
学習用画像すべてについての学習用ブロックと教師用ブロックとが、学習データメモリ96と教師データメモリ98に記憶されると、端子aを選択していたスイッチ95が、端子bに切り替わり、これにより、カウンタ97の出力が、アドレスとして、学習データメモリ96および教師データメモリ98に供給される。カウンタ97は、所定のクロックをカウントし、そのカウント値を出力しており、学習データメモリ96または教師データメモリ98では、そのカウント値に対応するアドレスに記憶された学習用ブロックまたは教師用ブロックが読み出され、演算回路99に供給される。
【0209】
従って、演算回路99には、カウンタ97のカウント値に対応するクラスの学習用ブロックのセットと、教師用ブロックのセットとが供給される。
【0210】
演算回路99は、あるクラスについての学習用ブロックのセットと、教師用ブロックのセットとを受信すると、それらを用いて、最小自乗法により、誤差を最小とする予測係数を算出する。
【0211】
即ち、例えば、いま、学習用ブロックを構成する画素の画素値を、x1,x2,x3,・・・とし、求めるべき予測係数をw1,w2,w3,・・・とするとき、これらの線形1次結合により、教師用ブロックを構成する、ある画素の画素値yを求めるには、予測係数w1,w2,w3,・・・は、次式を満たす必要がある。
【0212】
y=w11+w22+w33+・・・
【0213】
そこで、演算回路99では、同一クラスの学習用ブロックと、対応する教師用ブロックとから、真値yに対する、予測値w11+w22+w33+・・・の自乗誤差を最小とする予測係数w1,w2,w3,・・・が、上述した式(7)に示す正規方程式をたてて解くことにより求められる。以上の処理がクラスごとに行われることで、クラスごとの25×9個の予測係数が算出される。
【0214】
演算回路99において求められた、クラスごとの予測係数は、メモリ100に供給される。メモリ100には、演算回路99からの予測係数の他、カウンタ97からカウント値が供給されており、これにより、メモリ100においては、演算回路99からの予測係数が、カウンタ97からのカウント値に対応するアドレスに記憶される。
【0215】
以上のようにして、メモリ100には、各クラスに対応するアドレスに、上位階層(ここでは、例えば、第4階層)の画像の3×3画素を予測するのに最適な25×9の予測係数(ここでは、例えば、第4階層の予測係数)が記憶される。
【0216】
図24の予測係数ROM88には、以上のようにしてメモリ100に記憶されたクラスごとの予測係数が記憶されている。
【0217】
次に、図27は、図21の最適補正データ算出回路1014の他の構成例を示している。なお、図中、図22における場合と対応する部分については、同一の符号を付してある。即ち、図27の最適補正データ算出回路1014は、予測部1022に代えて、予測部2022が設けられているとともに、多重化部25が設けられていない他は、基本的に、図22における場合と同様に構成されている。
【0218】
但し、図27の実施の形態では、予測部2022から判定部24に対して、予測係数が出力されないようになっている。
【0219】
次に、図28のフローチャートを参照して、その動作について説明する。
【0220】
補正部21に対して、第5階層の画像データが供給されると、補正部21は、ステップS1001において、最初は、補正を行わずに、そのまま第5階層の画像データを、予測部22および判定部24に出力する。予測部2022では、ステップS1002において、補正部21からの補正データ(最初は、上述したように、第5階層の画像データそのもの)がローカルデコードされる。即ち、ステップS1002では、例えば、図23に示した予測部1022における場合と同様にして、第1乃至第4階層の予測値が求められ、第1階層の予測値のみが、誤差算出部23に供給される。
【0221】
誤差算出部23は、予測部2022から、第1階層の予測値を受信すると、ステップS1003において、図6のステップS3における場合と同様に、第1階層の画像データに対する、予測部2022からの予測値の予測誤差を算出し、誤差情報として、判定部24に供給する。判定部24は、誤差算出部23から誤差情報を受信すると、ステップS1004において、図6のステップS4における場合と同様に、その誤差情報に基づいて、補正部21が出力した補正データを、第1階層の画像の符号化結果とすることの適正さを判定する。
【0222】
即ち、ステップS1004においては、誤差情報が所定の閾値ε以下であるかどうかが判定される。ステップS1004において、誤差情報が所定の閾値ε以下でないと判定された場合、ステップS1005に進み、判定部24は、図6のステップS5における場合と同様に、補正部21を制御し、これにより、第5階層の画像データを補正させる。補正部21は、判定部24の制御にしたがって、補正値△を変えて、第5階層の画像データを補正し、その結果得られる補正データを、予測部2022および判定部24に出力する。そして、ステップS1002に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0223】
一方、ステップS1004において、誤差情報が所定の閾値ε以下であると判定された場合、ステップS1006に進み、判定部24は、所定の閾値ε以下の誤差情報が得られたときの補正データだけを、最適補正データ(第5階層の符号化データ)として、信号処理回路13(図21)に出力する。即ち、ここでは、第1乃至第4階層の予測係数が、予測部2022から判定部24に対して供給されないようになっているため、判定部24は、補正データだけを出力する。さらに、ステップS1006では、判定部24において、予測部2022が第1乃至第4階層の予測値を出力するように制御され、これにより、予測部2022から第1乃至第4階層の予測値が出力されて、処理を終了する。
【0224】
以上のように、この実施の形態では、第1乃至第4階層の予測係数は出力されない。
【0225】
次に、図29は、図27の予測部2022の構成例を示している。なお、図中、図23の予測部1022における場合と対応する部分については、同一の符号を付してある。即ち、予測部2022は、ローカルデコード部10221乃至10224に代えてローカルデコード部20221乃至20224がそれぞれ設けられているとともに、メモリ27が設けられていない他は、基本的に、図23の予測部1022と同様に構成されている。また、予測部2022においては、メモリ27が設けられていないことから、ローカルデコード部20221乃至20224は、図23のローカルデコード部10221乃至10224のように、第1乃至第4階層の予測係数それぞれを出力しないようになっている。
【0226】
図30は、図29のローカルデコード部20221乃至20224の構成例を示している。なお、図中、図24における場合と対応する部分については、同一の符号を付してある。即ち、図30のローカルデコード部20221乃至20224は、基本的に、図24のローカルデコード部10221乃至10224と同様に構成されている。但し、予測係数ROM88からは、予測係数が、予測回路89以外には出力されないようになっている。
【0227】
なお、ここでも、図10における場合と同様に、ローカルデコード部20224を例に説明をする。
【0228】
次に、図31のフローチャートを参照して、その動作について説明する。
【0229】
ローカルデコード部20224では、ステップS2021乃至S2025において、図25のステップS1021乃至1025における場合とそれぞれ同様の処理が行われる。そして、ステップS2026において、ステップS2025で求められた予測値(ここでは、第4階層の予測値)のみが、メモリ26(図29)に供給されて記憶される。その後は、ステップS2021に戻り、以下、同様の処理が、例えば、1フレーム単位で繰り返される。
【0230】
ローカルデコード部20221乃至20223においても、ローカルデコード部20224における場合と同様の処理が行われ、これにより、メモリ26(図29)には、第1乃至第4階層の予測値が記憶される。
【0231】
次に、図32は、図21の最適補正データ算出回路1014が図27に示したように構成される場合の図1の受信装置4の構成例を示している。なお、図中、図19における場合と対応する部分については、同一の符号を付してある。即ち、図32の受信装置4は、予測部721乃至724それぞれに代えて予測部10721乃至10724が設けられている他は、基本的に、図19の受信装置4と同様に構成されている。但し、上述したことから、符号化データには、第1乃至第4階層の予測係数が含まれないため、信号処理回路71から予測部10721乃至10724それぞれに対しては、第1乃至第4階層の予測係数は供給されないようになっている。
【0232】
次に、図32の予測部10721乃至10724について、予測部10724を例にして説明する。
【0233】
図33は、予測部10724の構成例を示している。なお、図中、図20の予測部724における場合と対応する部分については、同一の符号を付してある。即ち、予測部10724は、クラス分類回路85と予測回路86との間に予測係数ROM87が新たに設けられ、予測回路86がメモリ86Aを内蔵していない他は、図20の予測部724と基本的に同様に構成されている。
【0234】
上述したように、予測部10724には、予測係数(第4階層の予測係数)は供給されない。即ち、予測部10724には、最適補正データだけが供給される。この最適補正データは、図20における場合と同様に、クラス分類用ブロック化回路82および予測値計算用ブロック化回路83に供給される。
【0235】
クラス分類用ブロック化回路82、予測値計算用ブロック化回路83,ADRC処理回路84、またはクラス分類回路85では、図20における場合と同様の処理が行われ、これにより、予測値計算用ブロック化回路83からは5×5画素の予測値計算用ブロックが出力され、また、クラス分類回路85からはクラス情報が出力される。予測値計算用ブロックは予測回路86に供給され、クラス情報は予測係数ROM87に供給される。
【0236】
予測係数ROM87には、図30の予測係数ROM88に記憶されているクラスごとの予測係数と同一のものが記憶されており、クラス分類回路85からクラス情報が供給されると、そのクラス情報に対応した25×9の予測係数が読み出され、予測回路86に供給される。
【0237】
予測回路86は、予測係数ROM87からの25×9の予測係数と、予測値計算用ブロック化回路83から供給される5×5画素の予測値計算用ブロックを構成する補正データとを用い、式(1)にしたがって、原画像(ここでは、第4階層の画像)の3×3画素の予測値を算出し、そのような予測値で構成される1フレームの画像を、演算器734出力する。
【0238】
予測部10721乃至10723においても、予測部10724における場合と同様の処理が行われ、これにより、第1乃至第3階層の予測値がそれぞれ出力される。
【0239】
図21の最適補正データ算出回路1014が図27に示したように構成され、かつ受信装置4が図32に示したように構成される場合、第1乃至第4階層についてのクラスごとの25×9の予測係数を送受信せずに済むので、その分だけ、伝送容量または記録容量を低減することができる。
【0240】
なお、予測係数ROM87(図33)や88(図24、図30)には、各クラスに対応するアドレスに、予測係数を記憶させるのではなく、教師用ブロックを構成する画素値の平均値などを記憶させるようにすることが可能である。この場合、クラス情報が与えられると、そのクラスに対応する画素値が出力されることになり、図24のローカルデコード部10224や、図20のローカルデコード部20224においては、予測値計算用ブロック化回路42および予測回路89を設けずに済むようになる。また、図33の予測部10724においても、予測値計算用ブロック化回路83および予測回路86を設けずに済むようになる。
【0241】
ここで、以下、適宜、図10で説明したように、予測係数を逐次求めて予測値を得る方式を逐次方式と、また、図24や図30で説明したように、予測係数を、あらかじめ予測係数ROM88に記憶させておき、これを用いて予測値を得る方式を、ROM方式という。
【0242】
次に、図34は、図1の送信装置1の第3実施の形態の構成例を示している。なお、図中、図21における場合と対応する部分については、同一の符号を付してある。即ち、この送信装置1は、制御回路301が新たに設けられている他は、図21における場合と同様に構成されている。また、図34の実施の形態では、最適補正データ算出回路1014において、ROM方式により予測値が求められるようになされている。但し、この実施の形態においても、予測値は、図2の送信装置1における場合と同様に、逐次方式により求めるようにすることが可能である。
【0243】
制御部301には、演算器121乃至124それぞれにおいて算出された第1階層乃至第4階層の予測残差(符号化データ)が供給されるようになされており、制御部301は、第1階層乃至第4階層の予測残差それぞれを、所定の閾値ε’と比較し、その閾値ε’以上の予測残差のみを、最終的な符号化データに含めるように、信号処理回路13を制御するようになされている。
【0244】
以上のように構成される送信装置1では、図2における場合と同様にして、演算器121乃至124それぞれにおいて、第1階層乃至第4階層の予測残差(第1階層乃至第4階層の符号化データ)が算出され、信号処理回路13および制御回路301に供給される。制御回路301は、第1階層乃至第4階層の予測残差を受信すると、図35のフローチャートに示すように、ステップS301において、第1階層乃至第4階層の予測残差それぞれと、所定の閾値ε’とを比較し、その大小関係を判定する。
【0245】
ステップS301において、ある階層の予測残差が、所定の閾値ε’以上であると判定された場合、ステップS302に進み、制御回路301は、その階層を表す階層情報と、その予測残差とを、最終的な符号化データに含めるように、信号処理回路13を制御し、処理を終了する。また、ステップS301において、ある階層の予測残差が、所定の閾値ε’より小さいと判定された場合、ステップS302をスキップして処理を終了する。
【0246】
制御回路301では、図35のフローチャートにしたがった処理が、各階層について行われ、従って、これにより、信号処理回路13から出力される最終的な符号化データには、第1階層乃至第4階層の予測残差のうち、所定の閾値ε’以上のものが含められる。
【0247】
所定の閾値ε’より小さい予測残差を用いて復号しても、その予測残差を用いずに復号を行った場合に比較して、復号画像の画質には、それほど影響がないと考えられる。従って、この場合、復号画像の画質をほとんど劣化させることなく、符号化データのデータ量を低減することが可能となる。
【0248】
次に、図36は、図34の送信装置1で得られた符号化データを復号化する受信装置4の構成例を示している。なお、図中、図32における場合と対応する部分については、同一の符号を付してある。即ち、この受信装置4は、制御回路401が新たに設けられている他は、図32における場合と同様に構成されている。また、この受信装置4においては、ROM方式により、予測値が求められるようになされている(但し、逐次方式とすることも可能である)。
【0249】
制御回路401は、信号処理回路71を制御することにより、符号化データに含まれる予測残差を、対応する演算器(演算器731乃至734のいずれか)に供給するようになされている。
【0250】
即ち、この場合、信号処理回路71は、符号化データに、予測残差とともに含まれる階層情報を抽出し、制御回路401に供給する。制御回路401は、図37のフローチャートに示すように、ステップS401において、信号処理回路71から供給される階層情報を受信し、さらに、ステップS402において、その階層情報に基づいて、予測残差を、対応する演算器(演算器731乃至734のいずれか)に出力するように、信号処理回路71を制御し、処理を終了する。
【0251】
従って、この場合、演算器731乃至734においては、予測残差が供給されたときには、その予測残差と予測値が加算され、その加算結果が、復号画像として出力される。また、予測残差が供給されなかったときには、予測値がそのまま復号画像として出力される。即ち、予測残差が閾値ε’以上の階層については、その予測残差と予測値とが加算され、いわば予測誤差が補正された復号画像が生成される。一方、予測残差が閾値ε’より小さい階層については、そのような小さな予測残差は無視され、予測値が、そのまま復号画像とされる。
【0252】
以上、本発明を適用した画像処理システムについて説明したが、このような画像処理システムは、例えば、NTSC方式などの標準方式のテレビジョン信号を符号化する場合の他、データ量の多い、いわゆるハイビジョン方式のテレビジョン信号などを符号化する場合に、特に有効である。
【0253】
なお、本実施の形態においては、1フレームの画像を対象にブロック化を行うようにしたが、ブロックは、その他、例えば、時系列に連続する複数フレームにおける、同一位置の画素を集めて構成するようにすることも可能である。
【0254】
また、本実施の形態においては、誤差情報として、誤差の自乗和を用いるようにしたが、誤差情報としては、その他、例えば、誤差の絶対値和や、その3乗以上したものの和などを用いるようにすることが可能である。いずれを誤差情報として用いるかは、例えば、その収束性などに基づいて決定するようにすることが可能である。
【0255】
さらに、本実施の形態では、間引き回路111乃至114において、第1階層乃至第4階層の画像データを、単純に、横方向を1/3に、また、縦方向も1/3に間引くことにより、即ち、3×3(横×縦)のブロックから、その中心画素を抽出することにより、第2階層乃至第5階層の画像データを生成するようにしたが、第2階層乃至第5階層の画像データは、その他、例えば、3×3画素のブロックの平均値を算出し、その平均値を、3×3画素の中心の画素の画素値とすることで生成するようにすることなども可能である。
【0256】
また、本実施の形態では、補正部21において、第5階層の画像データを、直接補正することにより、補正データを得るようにしたが、補正データは、例えば、次のようにして生成するようにすることも可能である。即ち、例えば、第4階層の画像データを、例えば、N画素で構成されるブロックに分割し、そのN画素に所定の係数を乗算して和をとる。そして、その値を、ブロックの代表値とし、そのような代表値で構成される画像を、第5階層の画像とすることができる。なお、この場合、補正部21における補正は、例えば、上述の所定の係数を変化させることで行うことができる。
【0257】
さらに、本実施の形態では、画像を、5階層に符号化するようにしたが、階層数は、5に限定されるものではない。
【0258】
また、本実施の形態では、送信装置1において、第1階層の画像の予測値の予測誤差を、誤差情報として用いるようにしたが、その他、例えば、各階層の画像の予測値の予測誤差を求め、その総和値を、誤差情報として用いることが可能である。
【0259】
さらに、本実施の形態では、送信装置1において、第1階層の画像の予測値の予測誤差を閾値ε以下にする第5階層の画像の補正データを求めるようにしたが、隣接する上位と下位の階層間において、上位階層の画像の予測値の予測誤差を、所定値以下にする下位階層の画像の補正データを求めるようにしてもよい。
【0260】
また、例えば、図14の実施の形態では、1フレーム単位で、正規方程式をたてて、クラスごとの予測係数を求めるようにしたが、予測係数の算出処理は、その他、例えば、1フィールド単位や複数フレーム単位で正規方程式をたてて行うようにすることも可能である。他の処理についても同様である。
【0261】
さらに、本発明は、ハードウェアによっても、あるいは、上述した処理を行うためのアプリケーションプログラムが記録されたハードディスク等の記録媒体から、そのアプリケーションプログラムを読み出して、コンピュータに実行させることによっても、実現可能である。
【0262】
【発明の効果】
請求項1に記載の画像符号化装置および請求項13に記載の画像符号化方法によれば、第1の階層の画像データよりも画素数の少ない第2の階層の画像データを形成し、第2の階層の画像データに所定の補正値を加算して補正し、補正データとして出力し、補正データと所定の予測係数との積和演算によって、第1の階層の画像データの予測値が予測される。さらに、第1の階層の画像データに対する、その予測値の予測誤差が算出され、その予測誤差と所定の閾値が比較され、予測誤差が閾値より小さいときの補正データを適正なものとし、補正データの適正さが判定される。そして、補正データが適正と判定されたときにおける、第1の階層の画像データと、その予測値との差分値が演算され、適正と判定された補正データと、差分値とが、画像の符号化結果として出力される。一方、予測誤差が所定の閾値より小さくなく、補正データが適正ではないと判定された場合、補正データが適正であると判定されるまで、所定の補正値を予測誤差が小さくなるように変化させ、第2の階層の画像データに加算して補正し、補正データとして出力し、補正データを、その性質に応じて所定のクラスに分類し、クラスに対応した予測係数と補正データとの線形結合により、第1の階層の画像データの予測値を予測し、第1の階層の画像データに対する、その予測値の予測誤差を算出し、予測誤差と所定の閾値との比較に基づいて、補正データが適正であるか否かを判定する処理が繰り返される。従って、その補正データと差分値とから高解像度の復号画像を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した画像処理システムの一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の送信装置1の第1実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図3】図2の間引き回路111乃至114の処理を説明するための図である。
【図4】図2の間引き回路111乃至114の処理を説明するための図である。
【図5】図2の最適補正データ算出回路14の構成例を示すブロック図である。
【図6】図5の最適補正データ算出回路14の処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】図5の補正部21の構成例を示すブロック図である。
【図8】図7の補正部21の動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】図5の予測部22の構成例を示すブロック図である。
【図10】図9のローカルデコード部221乃至224の構成例を示すブロック図である。
【図11】図10のクラス分類用ブロック化回路41の処理を説明するための図である。
【図12】クラス分類処理を説明するための図である。
【図13】ADRC処理を説明するための図である。
【図14】図10のローカルデコード部221乃至224の動作を説明するためのフローチャートである。
【図15】図5の誤差算出部23の構成例を示すブロック図である。
【図16】図15の誤差算出部23の動作を説明するためのフローチャートである。
【図17】図5の判定部24の構成例を示すブロック図である。
【図18】図17の判定部24の動作を説明するためのフローチャートである。
【図19】図1の受信装置4の第1実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図20】図19の予測部721乃至724の構成例を示すブロック図である。
【図21】図1の送信装置1の第2実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図22】図21の最適補正データ算出回路1014の構成例を示すブロック図である。
【図23】図22の予測部1022の構成例を示すブロック図である。
【図24】図23のローカルデコード部10224の構成例を示すブロック図である。
【図25】図24のローカルデコード部10224の動作を説明するためのフローチャートである。
【図26】図24の予測係数ROM88に記憶されている予測係数を算出する画像処理装置の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図27】図21の最適補正データ算出回路1014の他の構成例を示すブロック図である。
【図28】図27の最適補正データ算出回路1014の動作を説明するためのフローチャートである。
【図29】図27の予測部2022の構成例を示すブロック図である。
【図30】図29のローカルデコード部20224の構成例を示すブロック図である。
【図31】図30のローカルデコード部20224の動作を説明するためのフローチャートである。
【図32】図1の受信装置4の第2実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図33】図32の予測部10724の構成例を示すブロック図である。
【図34】図1の送信装置1の第3実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図35】図34の制御回路301の処理を説明するためのフローチャートである。
【図36】図1の受信装置4の第3実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図37】図36の制御回路401の処理を説明するためのフローチャートである。
【図38】従来の階層符号化を行う画像符号化装置の一例の構成を示すブロック図である。
【図39】従来の階層復号化を行う画像復号化装置の一例の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 送信装置, 2 記録媒体, 3 伝送路, 4 受信装置, 111乃至114 間引き回路, 121乃至124 演算器, 13 信号処理回路, 14 最適補正データ算出回路, 21 補正部, 22 予測部, 221乃至224 ローカルデコード部, 23 誤差算出部, 24 判定部, 25多重化部, 26,27 メモリ, 28 多重化器, 32 補正回路, 33 補正値ROM, 41 クラス分類用ブロック化回路, 42 予測値計算用ブロック化回路, 43 クラス分類適応処理回路, 44 ADRC処理回路, 45 クラス分類回路, 46 適応処理回路, 51 ブロック化回路, 52 自乗誤差算出回路, 53,54 演算器, 55 積算部, 56 メモリ, 62 補正データメモリ, 63 誤差情報メモリ, 64 比較回路, 65 制御回路, 71 信号処理回路, 721乃至724 予測部, 731乃至734 演算器, 82 クラス分類用ブロック化回路, 83 予測値計算用ブロック化回路, 84 ADRC処理回路, 85 クラス分類回路, 86 予測回路, 86A メモリ, 87,88 予測係数ROM, 89 予測回路, 91 学習用ブロック化回路, 92 教師用ブロック化回路, 93 ADRC処理回路, 94 クラス分類回路, 95 スイッチ, 96 学習データメモリ, 97 カウンタ, 98 教師データメモリ, 99 演算回路, 100 メモリ, 141 クラス分類用ブロック化回路, 142 予測値計算用ブロック化回路, 143 クラス分類適応処理回路, 144 ADRC処理回路, 145 クラス分類回路, 146 予測係数ROM, 147 予測回路, 301,401 制御回路, 1014 最適補正データ算出回路, 1022 予測部, 10221乃至10224 ローカルデコード部, 10721乃至10724,2022 予測部, 20221乃至20224 ローカルデコード部

Claims (16)

  1. 第1の階層の画像データよりも画素数の少ない第2の階層の画像データを形成する形成手段と、
    前記第2の階層の画像データに所定の補正値を加算して補正し、補正データとして出力する補正手段と、
    前記補正データと所定の予測係数との積和演算によって、前記第1の階層の画像データの予測値を予測する予測手段と、
    前記第1の階層の画像データに対する、その予測値の予測誤差を算出する算出手段と、
    前記第1の階層についての前記予測誤差と所定の閾値を比較し、前記予測誤差が前記閾値より小さいときの前記補正データを適正なものとして、前記補正手段が出力する前記補正データの適正さを判定する判定手段と、
    前記判定手段により前記補正データが適正と判定されたときにおける、前記第1の階層の画像データと、その予測値との差分値を演算する演算手段と、
    前記判定手段により適正と判定された前記補正データと、前記差分値とを、画像の符号化結果として出力する出力手段と
    を備え
    前記予測誤差が所定の閾値より小さくなく、前記判定手段により、前記補正データが適正ではないと判定された場合、前記補正データが適正であると判定されるまで、前記所定の補正値を前記予測誤差が小さくなるように変化させ、前記補正手段、前記予測手段、前記算出手段、および前記判定手段の処理を繰り返す
    ことを特徴とする画像符号化装置。
  2. 前記予測手段は、
    前記補正データを、その性質に応じて所定のクラスに分類する分類手段と、
    前記クラスに対応して、前記クラス毎の前記予測係数を算出し、算出した前記予測係数と、前記補正データとの線形結合によって、前記第1の階層の画像データの前記予測値を求める予測値演算手段とを有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像符号化装置。
  3. 前記予測手段は、前記予測係数を求める予測係数演算手段を有し、
    前記予測係数演算手段は、学習用の画像データである前記補正データと教師用の画像データである前記第1の階層の画像データとを用いて、前記補正データに基づいた予測値と前記第1の階層の画像データとの予測誤差を最小自乗法により最小とする学習を行うことにより、前記予測係数を求める
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像符号化装置。
  4. 前記予測手段は、
    前記補正データを、その性質に応じて所定のクラスに分類する分類手段と、
    前記補正データに基づいて、前記予測値を算出するための予測係数を、前記クラスごとに求める予測係数演算手段と、
    前記補正データの前記クラスについて得られた前記予測係数と、その補正データとから、前記予測値を求める予測値演算手段と
    を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像符号化装置。
  5. 前記出力手段は、前記クラスごとの前記予測係数も出力する
    ことを特徴とする請求項4に記載の画像符号化装置。
  6. 前記予測手段は、
    前記補正データに基づいて、前記予測値を算出するための予測係数を、所定のクラスごとに記憶している予測係数記憶手段と、
    前記補正データを、その性質に応じて前記所定のクラスのうちのいずれかに分類する分類手段と、
    前記補正データの前記クラスについての前記予測係数と、その補正データとから、前記予測値を求める予測値演算手段と
    を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像符号化装置。
  7. 前記予測係数記憶手段に記憶されている前記クラスごとの予測係数は、あらかじめ用意した画像データから、前記第1階層の画像データに対応する教師用の画像データと、前記第2の階層の画像データに対応する学習用の画像データを生成し、前記学習用の画像データに基づいた予測値と、前記教師用の画像データとの予測誤差を最小自乗法により最小とする学習を行うことにより、あらかじめ生成されたものである
    ことを特徴とする請求項6に記載の画像符号化装置。
  8. 前記出力手段は、前記クラスごとの前記予測係数も出力する
    ことを特徴とする請求項7に記載の画像符号化装置。
  9. 前記判定手段は、前記予測誤差が所定値以下であるかどうかによって、前記補正データの適正さを判定し、
    前記出力手段は、前記予測誤差が所定値以下になったときにおける前記補正データを出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像符号化装置。
  10. 前記判定手段は、前記予測誤差が所定値以下であるかどうかによって、前記補正データの適正さを判定し、
    前記演算手段は、前記予測誤差が所定値以下になったときにおける前記第1の階層の画像データと、その予測値との差分値を演算する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像符号化装置。
  11. 前記出力手段は、前記前記予測誤差が所定値以下になったときにおける前記補正データと、前記差分値とを出力する
    ことを特徴とする請求項10に記載の画像符号化装置。
  12. 前記演算手段により演算される差分値と、所定の閾値と比較する比較手段をさらに備え、
    前記出力手段は、前記差分値が前記所定の閾値以下の場合は、前記画像の符号化結果に、前記差分値を含めずに、前記補正データだけを含める
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像符号化装置。
  13. 第1の階層の画像データよりも画素数の少ない第2の階層の画像データを形成し、
    前記第2の階層の画像データに所定の補正値を加算して補正し、補正データとして出力し、
    前記補正データと所定の予測係数との積和演算によって、前記第1の階層の画像データの予測値を予測し、
    前記第1の階層の画像データに対する、その予測値の予測誤差を算出し、
    前記第1の階層についての前記予測誤差と所定の閾値を比較し、前記予測誤差が前記閾値より小さいときの前記補正データを適正なものとして、前記補正データの適正さを判定し、
    前記補正データが適正と判定されたときにおける、前記第1の階層の画像データと、その予測値との差分値を演算し、
    適正と判定された前記補正データと、前記差分値とを、画像の符号化結果として出力し、
    前記予測誤差が所定の閾値より小さくなく、前記補正データが適正ではないと判定された場合、前記補正データが適正であると判定されるまで、前記所定の補正値を前記予測誤差が小さくなるように変化させ、前記第2の階層の画像データに加算して補正し、前記補正データとして出力し、前記補正データを、その性質に応じて所定のクラスに分類し、前記クラスに対応した予測係数と前記補正データとの線形結合により、前記第1の階層の画像データの予測値を予測し、前記第1の階層の画像データに対する、その予測値の予測誤差を算出し、前記予測誤差と所定の閾値との比較に基づいて、前記補正データが適正であるか否かを判定する処理を繰り返す
    ことを特徴とする画像符号化方法。
  14. 第1の階層の画像データよりも画素数の少ない第2の階層の画像データを形成する形成手段と、
    前記第2の階層の画像データに所定の補正値を加算して補正し、補正データとして出力する補正手段と、
    前記補正データと所定の予測係数との積和演算によって、前記第1の階層の画像データの予測値を予測する予測手段と、
    前記第1の階層の画像データに対する、その予測値の予測誤差を算出する算出手段と、
    前記第1の階層についての前記予測誤差と所定の閾値を比較し、前記予測誤差が前記閾値より小さいときの前記補正データを適正なものとして、前記補正手段が出力する前記補正データの適正さを判定する判定手段と、
    前記判定手段により前記補正データが適正と判定されたときにおける、前記第1の階層の画像データと、その予測値との差分値を演算する演算手段と、
    前記判定手段により適正と判定された前記補正データと、前記差分値とを、画像の符号化結果として出力する出力手段と
    を備え
    前記予測誤差が所定の閾値より小さくなく、前記判定手段により、前記補正データが適正ではないと判定された場合、前記補正データが適正であると判定されるまで、前記所定の補正値を前記予測誤差が小さくなるように変化させ、前記補正手段、前記予測手段、前記算出手段、および前記判定手段の処理を繰り返す
    画像符号化装置により得られる符号化データを伝送する
    ことを特徴とする伝送方法。
  15. 第1の階層の画像データよりも少ない画素数であって且つ異なる画素数でなる複数の階層の画像データを形成する形成手段と、
    前記複数の階層の内、最小の画素数でなる第2の階層の画像データに所定の補正値を加算して補正し、補正データとして出力する補正手段と、
    前記補正データと所定の予測係数との積和演算により、前記複数の階層の画像データのうち前記第2の階層の画像データの画素数よりも多く且つ最も近い画素数を有する隣接階層の画像データを予測する第1の予測手段と、
    前記予測された画像データと所定の係数との積和演算により、前記複数の階層の画像データのうち前記隣接階層の画像データから上記第1の階層の画像データを、画素数の小さい階層から順番に階層毎に予測する第2の予測手段と、
    前記第1の階層の画像データに対する、その予測値の予測誤差を算出する算出手段と、
    前記第1の階層についての前記予測誤差と所定の閾値を比較し、前記予測誤差が前記閾値より小さいときの前記補正データを適正なものとして、前記補正手段が出力する前記補正データの適正さを判定する判定手段と、
    前記判定手段により前記補正データが適正と判定されたときにおける、前記第1の階層の画像データと、その予測値との差分値を演算する演算手段と、
    前記判定手段により適正と判定された前記補正データと、前記差分値とを、画像の符号化結果として出力する出力手段と
    を備え
    前記予測誤差が所定の閾値より小さくなく、前記判定手段により、前記補正データが適正ではないと判定された場合、前記補正データが適正であると判定されるまで、前記所定の補正値を前記予測誤差が小さくなるように変化させ、前記補正手段、前記予測手段、前記算出手段、および前記判定手段の処理を繰り返す
    ことを特徴とする画像符号化装置。
  16. 第1の階層の画像データよりも少ない画素数であって且つ異なる画素数でなる複数の階層の画像データを形成する形成ステップと、
    前記複数の階層の内、最小の画素数でなる第2の階層の画像データに所定の補正値を加算して補正し、補正データとして出力する補正ステップと、
    前記補正データと所定の予測係数との積和演算により、前記複数の階層の画像データのうち前記第2の階層の画像データの画素数よりも多く且つ最も近い画素数を有する隣接階層の画像データを予測する第1の予測ステップと、
    前記予測された画像データと所定の係数との積和演算により、前記複数の階層の画像データのうち前記隣接階層の画像データから上記第1の階層の画像データを、画素数の小さい階層から順番に階層毎に予測する第2の予測ステップと、
    前記第1の階層の画像データに対する、その予測値の予測誤差を算出する算出ステップと、
    前記第1の階層についての前記予測誤差と所定の閾値を比較し、前記予測誤差が前記閾値より小さいときの前記補正データを適正なものとして、前記補正ステップの処理により出力される前記補正データの適正さを判定する判定ステップと、
    前記判定ステップの処理により前記補正データが適正と判定されたときにおける、前記第1の階層の画像データと、その予測値との差分値を演算する演算ステップと、
    前記判定ステップの処理により適正と判定された前記補正データと、前記差分値とを、画像の符号化結果として出力する出力ステップと
    を含み、
    前記予測誤差が所定の閾値より小さくなく、前記判定ステップにより、前記補正データが適正ではないと判定された場合、前記補正データが適正であると判定されるまで、前記所定の補正値を前記予測誤差が小さくなるように変化させ、前記補正ステップ、前記予測ステップ、前記算出ステップ、および前記判定ステップの処理を繰り返す
    ことを特徴とする画像符号化方法。
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